JPH0673516A - リードフレーム用薄板条材の熱処理方法 - Google Patents

リードフレーム用薄板条材の熱処理方法

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JPH0673516A
JPH0673516A JP25080992A JP25080992A JPH0673516A JP H0673516 A JPH0673516 A JP H0673516A JP 25080992 A JP25080992 A JP 25080992A JP 25080992 A JP25080992 A JP 25080992A JP H0673516 A JPH0673516 A JP H0673516A
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賢一郎 末宗
Shigetoshi Shiraki
茂敏 白木
Kiyoshi Matsunaga
清 松永
Ryoichi Fujita
良一 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼鈍炉の複雑な制御をすることなく、不均一
に分布した残留応力が生じた薄板条材を前処理によって
残留応力の分布を均一化し、作業及び熱効率を向上さ
せ、残留応力の除去を効率良く行うリードフレーム用薄
板条材の熱処理方法を提供することを目的とする。 【構成】 スリットした薄板条材14を多数の上ロール
と下ロールを備えこれらがチドリ状に配置され、該上ロ
ールと下ロール間を通過する前記薄板条材の両面に交互
に少しの曲げ応力を与えて矯正を行うローラーレベラー
15に通して、前記薄板条材14内に滞有する残留応力
の分布を均一化し、しかる後に該薄板条材14の応力除
去焼き鈍しを行い、残留応力の除去を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積回路(IC)を搭
載するリードフレーム用薄板条材の熱処理方法に係り、
詳細には、予め、前記薄板条材に滞有する残留応力を均
一化してから該条材の残留応力を完全に除去する薄板条
材の熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にプレス加工によって薄板条材から
リードフレームを製造する場合には、銅合金や、ニッケ
ル合金等の幅広のコイル(一般に、マスターコイルとい
う)から所定の幅寸法にスリットして薄板条材を形成し
た後、熱処理炉に通し前記薄板条材にテンションを付加
して滞有した残留応力を除去する熱処理を行い、しかる
後にリードフレームの形状を形成するプレス加工を行う
ようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スリッ
トによって所定幅に切断された薄板条材に滞有する残留
応力は、スリットの刃物の鋭利さ等によっても異なる
が、スリット部に相当する幅両端部分が中央部分に比べ
て大きく、更には長手方向に対しても不均一に分布して
いる。これらの条材を一定の温度に保持された焼鈍炉中
に一定時間かけて通過させても、前記残留応力が部分的
に残存することになる。その為プレス加工を行っても、
前記残存した残留応力の不均一な分布に基づくリードフ
レームの寸法形状に微細なバラツキが生じて品質不良を
発生する場合があった。従って、スリット後の薄板条材
の応力除去焼き鈍しを略完全に効率的に行う為には薄板
条材に分布した残留応力に応じて、焼鈍温度及び/又は
焼鈍時間を変える必要があり、極めてその操作及び制御
が複雑であるという問題点があった。勿論、充分高い温
度で焼鈍を行えば、完全に残留応力を除去することは可
能であるが、薄板条材の軟化など材質に変化が生じると
いう問題点があった。特に、多ピンのリードフレームに
おいては、リード間隙が極めて狭いので、プレス加工後
のリードフレームに少しの変形があっても、ワイヤボン
ディングの適中率の低下やリード間の短絡など信頼性を
低下させる問題があった。このようなリードフレームに
用いる薄板条材に対して、残留応力を除去する為の応力
除去焼き鈍しの設定条件を変えて複数回行うなど作業効
率や熱効率を低下させる問題があった。本発明はかかる
事情に鑑みてなされたもので、焼鈍炉の複雑な制御をす
ることなく、不均一に分布した残留応力が生じた薄板条
材を前処理によって残留応力の分布を均一化し、作業及
び熱効率を向上させ、残留応力の除去を効率良く行うリ
ードフレーム用薄板条材の熱処理方法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のリードフレーム用薄板条材の熱処理方法は、スリ
ットした薄板条材を多数の上ロールと下ロールを備えこ
れらがチドリ状に配置され、該上ロールと下ロール間を
通過する前記薄板条材の両面に交互に少しの曲げ応力を
与えて矯正を行うローラーレベラーに通して、前記薄板
条材内に滞有する残留応力の分布を均一化し、しかる後
に該薄板条材の応力除去焼き鈍しを行い、残留応力の除
去を行うようにして構成されている。
【0005】
【作用】以下に、本発明の作用を確認する為に行った実
験について説明する。まず、薄板条材の残留応力の直接
測定は困難であるので、図4(A)に示すように、スリ
ットしたコイルから薄板条材10を解いて300mmの
長さに切断し、端部から180mmの部分について、図
4(B)に示すように幅2mm毎にエッチング加工を行
い、これを図4(C)に示すように、基準定盤に載せて
突出した片11の高さであるK値を測定した。このK値
によって残留応力の大きさを推定することとした。次
に、図5に、実際に直径が10mmのロールを上下2列
に多数配列し、図の上部に示すように、入口側ロール押
し込み量(A)を変化させて、0.25mmの薄板条材
を通し、更に出口側の間隙(B)を変化させた場合のK
値を示すが、入口側の押し込み量(A)を0.45mm
以上とすることによってK値を略20mm以下に揃える
ことができることが分かる。また、図6に、ロール径1
0mm、薄板条材0.15×57.658mmの条件
で、入口側ロール押し込み量(A)と出口側の間隙量
(B)とを変えた実験例を示す。この実験結果によれ
ば、入口側のロール径が10mmの場合には、入口側ロ
ールの押し込み量(A)を0.5mm以上にすることに
よってK値を5mm以下にコントロールできる。以上の
結果から、ローラーレベラーを用いて、薄板条材に適当
な交番曲げ応力を与えれば、K値を充分小さく揃えるこ
とができ、これによって薄板条材の残留応力を均一化す
ることができる。残留応力を更に小さくするには、ロー
ラーレベラーのロール径を小さく、ロール本数を増せ
ば、同じ押さえ代であっても無駄なく残留応力を更に小
さく均一化できる。
【0006】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の第1の実施例に係るリード
フレーム用薄板条材の熱処理方法を示す概略説明図、図
2は本発明の第2の実施例に係るリードフレーム用薄板
条材の熱処理方法を示す工程図、図3は本発明の第3の
実施例に係るリードフレーム用薄板条材の熱処理方法の
工程図である。
【0007】予め、幅広のマスターコイルから所定幅に
スリットされた42%Ni合金、Cu合金等の薄板条材
からなるコイル13から解かれる薄板条材14を図1に
示すように、まず残留応力除去用のレベラー15に入れ
てこれを通過させ前記薄板条材14に不均一に分布した
残留応力の分布を均一化する。次に形状矯正用のレベラ
ー16に入れ、これを通過させて前記レベラー15によ
って生じる長手方向のソリなどの形状矯正を行い連続的
に焼鈍炉17に供給して残留応力を除去する。
【0008】前記レベラー15は自由回転する直径が7
〜10mm程度のロールが少なくとも10個以上並列に
並べられ、入口側のロールの押込み量が0.5mm前後
となって、出口側のロールの間隙が0〜0.25mm程
度となっており、薄板条材14に徐々に繰り返し交番応
力を与えて、薄板条材に不均一に分布した内部残留応力
を緩和し、比較的小さい値に均一化するようになってい
る。一方、前記レベラー16は、自由回転する比較的大
型のロールが2〜3個上下に並んで、前記レベラー15
によって生じた長手方向のソリなどの形状矯正を行うよ
うになっている。このような作業によって、薄板条材1
4の残留応力を示すK値が、図5〜図6に示すように比
較的小さい値に揃うので、一定温度の焼鈍炉17に入れ
ることによって、略完全に残留応力が除去され、これを
用いて多ピンのリードフレームを製造した場合には、リ
ードフレームに歪みが生じないので、リード間の接触等
の事故を起こすことが極めて少ない。
【0009】図2は、本発明の第2の実施例に係るリー
ドフレーム用薄板条材の熱処理方法を示すが、使用する
レベラー18に、残留応力を均一化する機能とソリなど
を矯正する形状矯正機能も備えたロールを並べて一体化
して形成されたレベラーを使用している。従って、具体
的には第1の実施例に示すように、レベラー15、16
のロールを共通の架台に組むようにしても良いし、入口
側のロールに少し押し込み量を多くした残留応力除去用
のレベラーを使用し、これによって残留応力を除去し、
以後のロールによって徐々に形状矯正を行うようにして
も良い。これによってスリット時に生じた残留応力が緩
和されて残留応力が一定値以下に揃い、形状も矯正され
た薄板条材を焼鈍炉17に入れることになり、一定の温
度に該薄板条材を加熱することによって、略完全に残留
応力が除去される。
【0010】図3は、本発明の第3の実施例に係るリー
ドフレームの製造方法を示すが、スリッター19によっ
て幅広のコイルを所定幅に切断すると、薄板条材に端部
に残留応力が生じるので、これを直ちに、前記レベラー
18によって残留応力を除去する。しかる後、焼鈍炉に
入れて焼鈍する連続ラインを構成して、薄板条材の残留
応力を除去するようにしてもよい。
【0011】
【発明の効果】請求項1記載のリードフレーム用薄板条
材の熱処理方法は、薄板条材の残留応力の除去に先立っ
て、多数のロールが隙間を有して配置され、通過する前
記薄板条材に両面から交互に少しの曲げ応力を与えて矯
正を行うローラーレベラーと形状矯正レベラー使用して
いるから、残留応力が小さい値に均一化されるので、該
均一化された薄板条材を所定温度の焼鈍炉に通すことに
よって、熱エネルギーを低減すると共に、略完全に残留
応力が除去される。さらに、予め形状矯正処理を行って
いるので、従来、焼鈍炉に併設したテンション付加機能
を必要としなくなり設備コストが低減できる。該方法に
処理された薄板条材を用いて、多ピンのリードフレーム
を製造した場合には、残留応力に伴う歪みが発生しない
ので、寸法精度の向上を図ることができると共に、リー
ド間の短絡を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るリードフレーム用
薄板条材の熱処理方法を示す概略説明図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係るリードフレーム用
薄板条材の熱処理方法の工程図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係るリードフレーム用
薄板条材の熱処理方法の工程図である。
【図4】薄板条材の部分平面図である。
【図5】入口側の押し込み量とK値の関係を示すグラフ
である。
【図6】入口側の押し込み量とK値の関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
10 薄板条材 11 片 13 コイル 14 薄板条材 15 残留応力除去用のレベラー 16 形状矯正用のレベラー 17 焼鈍炉 18 レベラー 19 スリッター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】図3は、本発明の第3の実施例に係るリー
ドフレームの製造方法を示すが、スリッター19によっ
て幅広のコイルを所定幅に切断すると、薄板条材に端部
に残留応力が生じるので、これを直ちに連続的に、前記
レベラー18によって残留応力を除去する。しかる後、
焼鈍炉に入れて焼鈍する連続ラインを構成して、薄板条
材の残留応力を除去するようにしてもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【発明の効果】請求項1記載のリードフレーム用薄板条
材の熱処理方法は、薄板条材の残留応力の除去に先立っ
て、多数のロールが隙間を有して配置され、通過する前
記薄板条材に両面から交互に少しの曲げ応力を与えて矯
正を行うローラーレベラーと形状矯正レベラーを使用し
ているから、残留応力が小さい値に均一化されるので、
該均一化された薄板条材を所定温度の焼鈍炉に通すこと
によって、熱エネルギーを低減すると共に、略完全に残
留応力が除去される。さらに、予め形状矯正処理を行っ
ているので、従来、焼鈍炉に併設したテンション付加機
能を必ずしも必要としなくなり設備コストが低減でき
る。該方法に処理された薄板条材を用いて、多ピンのリ
ードフレームを製造した場合には、残留応力に伴う歪み
が発生しないので、寸法精度の向上を図ることができる
と共に、リード間の短絡を防止することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 良一 福岡県北九州市八幡西区小嶺2丁目10−1 株式会社三井ハイテック内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリットした薄板条材を多数の上ロール
    と下ロールを備えこれらがチドリ状に配置され、該上ロ
    ールと下ロール間を通過する前記薄板条材の両面に交互
    に少しの曲げ応力を与えて矯正を行うローラーレベラー
    に通して、前記薄板条材内に滞有する残留応力の分布を
    均一化し、しかる後に該薄板条材の応力除去焼き鈍しを
    行い、残留応力の除去を行うことを特徴とするリードフ
    レーム用薄板条材の熱処理方法。
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