JPH0674257A - 電磁クラッチ用ロータの製造方法 - Google Patents

電磁クラッチ用ロータの製造方法

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JPH0674257A
JPH0674257A JP5058734A JP5873493A JPH0674257A JP H0674257 A JPH0674257 A JP H0674257A JP 5058734 A JP5058734 A JP 5058734A JP 5873493 A JP5873493 A JP 5873493A JP H0674257 A JPH0674257 A JP H0674257A
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Japan
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rotor
magnetic
magnetic material
wall
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Application number
JP5058734A
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English (en)
Inventor
Yasuo Tabuchi
泰生 田渕
Junichi Oguchi
純一 大口
Akira Kishibuchi
昭 岸淵
Masashi Tobayama
昌史 鳥羽山
Yasuhiro Suzuki
康裕 鈴木
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気漏れが小さく、ロータの小型化が容易
で、部品点数が少なく、芯出しが不要で、不良品の発生
が抑えられるロータの製造方法の提供。 【構成】 軟鉄板をプレス加工で円形に打抜く。次いで
円板材の中心をプレス加工で打抜き、冷間鍛造によって
中間部を凹ます。次に、凹部の中間を冷間鍛造によって
開放側へ突出させて突出部20を形成する。さらに、冷
間鍛造で内周側および外周側を筒状に曲げ、内壁8およ
び外壁9を形成する。底部11内に銅製のリングを置
き、加熱して銅を溶かし底部の溝21a、21b内に銅
を流し込む。冷えると、銅よりなる非磁性材12が溝2
1a、21b内に拡散接合される。そして、切削加工に
よって不要部を削除するとともに、摩擦面10aを切削
によって形成する。この切削によって、非磁性材12を
摩擦面10a側に露出させ、ロータ3に磁気遮断部12
a、12bが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁力によってアーマチ
ュアを吸着する電磁クラッチ用ロータの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁クラッチを図11に示す。電
磁クラッチ100は、リング状の電磁コイル101と、
この電磁コイル101を内包する断面コ字形のロータ1
02と、電磁コイル101の発生する磁力によってロー
タ102に吸着されるアーマチュア103とを備える。
そして、ロータ102とアーマチュア103との吸着力
を高めるために、アーマチュア103は中間部に磁気遮
断溝104が形成されるとともに、ロータ102の摩擦
壁105には、アーマチュア103の磁気遮断溝104
の内周側および外周側に対応する位置に磁気遮断部10
6が形成され、これによってロータ102とアーマチュ
ア103とに形成される磁路は破線α1 に示すように、
略W字形に形成される。上記の図11に示すブリッジタ
イプのロータ102は、磁性体のリング状板材を冷間鍛
造等によって断面コ字形の環状部材に形成し、摩擦壁1
05の内外周にプレスの打抜き加工によって磁気遮断部
106を形成している。一方、USP3,712,43
9号明細書に開示される非ブリッジタイプのロータ10
2は、図12に示すように、冷間鍛造等によって1つの
リング状板材から磁性体の外壁108および底部109
を曲折加工するとともに、この底部109を加工する
際、前記底部109の中間部を全周に亘って内側に突出
させてリング状突出部110を形成する。続いて、別体
に形成した磁性体の内壁107を底部109の内周に溶
接やネジ等で固着する。そして、底部109内に加熱し
て溶けた非磁性材111を配し、非磁性材111を底部
109内に接合する。その後、底部109の底面を切削
し、非磁性材111を摩擦面112に露出させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ブリッジタイプのロー
タ102は、摩擦壁105の内周部105aと中間部1
05bと、外周部105cとをそれぞれ繋ぐ連結部が存
在するため、この連結部を通る磁気漏れが発生する問題
点を備えていた。また、ブリッジタイプのロータ102
は、磁気遮断部106をプレスの打抜き加工によって形
成する制約から、ロータ102の小型化が困難で、結果
的に小型の電磁クラッチの作成が困難となっていた。U
SP3,712,439号公報に開示されるロータ10
2は、曲折加工された外壁108および底部109の部
材と、内壁107とを接合する際に、位置決めが必要と
なるため、組付け加工性が悪く、かつ部品点数も多いた
め、製造コストが高くなってしまう。また、曲折加工さ
れた外壁108および底部109の部材と内壁107と
の接合箇所に隙間が生じる可能性があり、隙間が生じる
と、溶けた非磁性材111が底部109の外部へ漏れ、
不良品が生じる可能性があった。
【0004】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的は、磁気漏れが抑えられ、ロータの小型
化が容易で、部品点数が少なく、芯出し作業が不要で、
不良が発生する可能性が低い、電磁クラッチ用ロータの
製造方法の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁クラッチ用
ロータの製造方法は、磁性体のリング状板材を、塑性加
工によって内壁、外壁、およびこの内壁、外壁を繋ぐ底
部からなる環状部材に形成するとともに、前記底部の中
間部を全周に亘って前記環状部材の開放側に突出させて
リング状突出部を形成する曲折工程と、前記底部内に非
磁性材を接合する接合工程と、前記底部の底面を切削し
て摩擦面を形成するとともに、前記非磁性材を前記底面
に露出させる切削工程とからなる技術的手段を採用し
た。
【0006】
【発明の作用】まず、曲折工程において、磁性体のリン
グ状板材を、冷間鋳造、プレス加工等の塑性加工によっ
て内壁、外壁、この外壁、内壁を繋ぐ底部からなる断面
略コ字形の環状部材を形成する。この環状部材を加工す
る際、あるいはこの加工を行った後、底部の中間部に環
状部材の開放側へ突出する突出部を形成する。次の接合
工程では、環状部材の底部に非磁性材を接合する。続く
切削工程では底部の底面を切削してロータの摩擦面を形
成する。この摩擦面を形成する切削加工時、あるいはこ
の摩擦面を形成する切削加工時の前か後に、切削によっ
て底部内の非磁性材を底面側に露出させる。以上によっ
て、底部の内外周に非磁性材による磁気遮断部が形成さ
れたロータが形成される。
【0007】
【発明の効果】本発明の電磁クラッチ用ロータの製造方
法は、上記の作用で示したように、内壁、外壁、底部
が、1つのリング状板材を加工して設けられるため、芯
出しの必要なく、また部品点数が少なくて済む。このた
め、組付性に優れ、製造コストを抑えることができる。
また、非磁性材は、1つのリング状板材を曲折して設け
られた底部に配されるため、例えば溶けた非磁性材を底
部に接合する場合、溶けた非磁性材が底部の外部へ漏れ
ることがない。このため、溶けた非磁性材が底部の外部
へ漏れることによる不良品の発生を防ぐことができる。
磁気遮断部は、打抜き加工を用いることなく塑性加工で
設けられるため、磁気遮断部を打抜きによって加工した
従来のロータに比較して、ロータを小型化することがで
きる。さらに、内壁と底部、底部と外壁をそれぞれ結ぶ
磁性材が無いため、磁気漏れの少ない高性能のロータが
形成される。
【0008】
【実施例】次に、本発明の電磁クラッチ用ロータの製造
方法を、図に示す一実施例に基づき説明する。 〔実施例の構成〕図1ないし図5は本発明の実施例を示
すもので、図3は本発明を適用して作成したロータを使
用した電磁クラッチの断面図を示す。本実施例に示す電
磁クラッチ1は、エンジン(図示しない)から冷媒圧縮
機(図示しない)へ回転動力の遮断の断続を行うもので
ある。この電磁クラッチ1は、大別して、エンジンによ
って回転駆動されるプーリ2を備えるロータ3と、この
ロータ3と摩擦係合するアーマチュア4を備えた回転被
動体5と、通電されると磁力を発生してアーマチュア4
をロータ3に摩擦係合させる電磁コイル6とからなる。
電磁コイル6は、樹脂製の巻枠6aを介して磁性体製の
ステータ6bに固定されており、さらにステータ6bは
円板状のステー6cを介して圧縮機のハウジングHに固
定されている。
【0009】プーリ2は、ロータ3の周囲に溶接によっ
て接合されたもので、多段Vベルト(図示しない)が掛
け渡される。ロータ3は、内周のベアリング7を介して
回転自在に支持されるもので、ベアリング7の内周は、
冷媒圧縮機のハウジングHに支持される。このロータ3
は、軟鉄などの磁性体金属材料を加工して設けたもの
で、電磁コイル6の内周側に位置する内壁8、電磁コイ
ル6の外周側に位置する外壁9、およびアーマチュア4
に摩擦係合する摩擦壁10からなる。摩擦壁10は、磁
性体の底部11と、この底部11の内周と外周に設けら
れた磁気遮断部12a、12bとを有する。底部11
は、電磁コイル6が配される側が、断面円弧状に形成さ
れている。また、磁気遮断部12a、12bは、内壁8
と底部11、底部11と外壁9を接合する銅などの非磁
性体金属材料よりなり、内壁8と底部11、底部11と
外壁9の間で磁路が形成されるのを阻止するものであ
る。また、摩擦壁10の摩擦面10aの外周側には、ア
ーマチュア4との係合力を高める非磁性体の摩擦材13
が嵌め込まれている。なお、底部11の電磁コイル6が
配される側が、断面円弧状に形成されているため、図4
に示すように、内周側の磁気遮断部12aの摩擦面10
a側の面積(a1 )は、電磁コイル6側の面積(b1 )
に比較して小さく設定され、外周側の磁気遮断部12b
の摩擦面10a側の面積(a2 )は、電磁コイル6側の
面積(b2 )に比較して小さく設定されている。つま
り、a1 <b1 、a2 <b2 の関係に設定されている。
【0010】アーマチュア4は、ロータ3の摩擦面10
aに間隙を隔てて対向配置されるもので、ロータ3に係
合する摩擦面4aを備える。このアーマチュア4は、鉄
などの磁性体よりなるリング状を呈し、中間部にスリッ
トによる磁気遮断溝14が形成されている。なお、この
磁気遮断溝14は、対向するロータ3の底部11のほぼ
中央に位置する。そして、アーマチュア4の磁気遮断溝
14を起点とするロータ3の底部11の断面積(Sn)
は、図4(a)、(b)に示すように、アーマチュア4
の磁気遮断溝14を起点とする摩擦面10aにおける底
部11の内周の面積(c1 )および磁気遮断溝14を起
点とする底部11の外周の面積(c2 )より大きく設け
られている。つまり、Sn>c1 、c2 の関係に設定さ
れている。これにより、底部11における磁気抵抗を小
さくできる。
【0011】回転被動体5は、アーマチュア4の回転を
受けて一体に回転し、冷媒圧縮機の入力軸を駆動するも
ので、アーマチュア4にリベット15で固定されたアウ
ターリング16、アーマチュア4の回転軸方向の変位を
許容するクッションゴム17、入力軸に嵌め合わされる
インナーハブ18からなり、アウターリング16とイン
ナーハブ18はクッションゴム17を介して一体に結合
されている。
【0012】次に、ロータ3の製造方法を図1および図
2の(a)〜(f)を用いて説明する。 (a)ロータ3の摩擦壁10とほぼ同じ板厚の磁性体金
属板(例えば、SPCC、SPHC等の低炭素鋼)を、
プレス打抜加工によって打抜き、円形の円板材19aを
形成する(打抜加工)。 (b)円板材19aの中心部を、プレス打抜加工によっ
て打抜き、リング状の板材を形成する(打抜加工)。次
に、塑性加工である冷間鍛造によって中間部を凹ませ、
略環状部材19bを形成する(曲折加工)。 (c)略環状部材19bの凹部の中間部に、全周に亘っ
て略環状部材の開放側に突出したリング状突出部20を
冷間鍛造によって形成する(曲折加工)。 (d)略環状部材19bの内周側および外周側を、冷間
鍛造によってそれぞれ筒状に曲げて内壁8および外壁9
を形成する(曲折加工)。 以上によって、内壁8、外壁9、および内壁8と外壁9
を繋ぎ、突出部20を備えた底部11からなる環状部材
19が形成される。なお、底部11の内側には突出部2
0の内外周に2本の溝21a、21bが形成され、この
2本の溝21a、21bが磁気遮断部12a、12bを
形成するためのものである。そして、この2本の溝21
a、21bの断面形状は、突出部20の端部が断面円弧
に設けられることにより、環状部材19の開放側へ向け
て広がった形状をしている。ここで、内周側の溝21a
の深さは、外周側の溝21bより深く設けられている。 (e)環状部材19の底部11の内に、環状部材19よ
りも融点の低い非磁性材(例えば銅)の線材をリング状
に形成した非磁性素材22を置き、この非磁性素材22
を環状部材19ごと加熱する。そして、環状部材19全
体を加熱することによって非磁性素材22を溶かし、底
部11の2本の溝21a、21b内に非磁性材12を流
し込む。その後、環状部材19を冷却(放熱)すること
によって溶けていた非磁性素材22が冷えて固化し、環
状部材19(例えば鉄)と非磁性材12(例えば銅)が
拡散接合して、環状部材19と非磁性材12が強固に接
合する(接合工程)。 なお、ここで非磁性素材22の一例として、銅に錫を5
%ほど含有させた青銅を用いた場合、非磁性素材22が
配された環状部材19を1080℃ほど加熱する必要が
ある。また、環状部材19と非磁性材12とを接合する
ための加熱および冷却時は、環状部材19および非磁性
材12の酸化を防止するために、真空中あるいは不活性
ガス(例えば窒素ガス)雰囲気中で行う。この実施例で
は、非磁性素材22に線材をリング状に形成して用いた
例を示したが、粒状や粉体状の材料を用いても良い。 (f)環状部材19の内周、外周の不要な部分を切削加
工によって削除するとともに、底部11の底面も切削加
工によって削除し、摩擦面10aを形成する。この摩擦
面10aを形成する際、深さの大きい内周側の溝21a
の底面が切断され、内周側の磁気遮断部12a(非磁性
材)が摩擦面10a側に露出する。また、摩擦材13が
嵌められる溝23を形成すると、これによって外周側の
溝21bの底面が切断され、外周側の磁気遮断部12b
(非磁性材)も摩擦面10a側に露出する(切削工
程)。 その後、摩擦面10aに設けられた溝23内に摩擦材1
3を接合して、図4に示すロータ3が完成する。
【0013】〔実施例の作動〕次に、上記電磁クラッチ
1の作動を簡単に説明する。電磁コイル6が通電される
と、電磁コイル6が磁力を発生してアーマチュア4をロ
ータ3に吸引させる。すると、図3の一点鎖線αに示す
磁路が形成され、アーマチュア4はロータ3の摩擦面1
0aに強固に吸着され、アーマチュア4がロータ3と一
体に回転する。この結果、Vベルトを介してプーリ2に
伝達されたエンジンの回転動力が、ロータ3、アーマチ
ュア4、回転被動体5を介して冷媒圧縮機の入力軸に伝
えられる。
【0014】〔実施例の効果〕本実施例に開示した電磁
クラッチ1のロータ3の製造方法は、内壁8、外壁9、
底部11が、1つのリング状板材を曲折加工して設けら
れる。このため、芯出しの必要なく、また従来必要であ
ったロータ3の内側の仕上げ切削も不要となり、さらに
部品点数が少なくて済む。この結果、ロータ3の組付性
が優れ、かつ製造コストを抑えることができる。底部1
1で溶かされた非磁性材12は、1つのリング状板材を
曲折加工した底部11内に配されるため、溶けた非磁性
材12が底部11の外部へ漏れることがない。このた
め、溶けた非磁性材12が底部11の外部へ漏れること
による不良品の発生を防ぐことができる。磁気遮断部1
2a、12bは、打抜き加工を用いることなく曲折加工
と非磁性材12で形成されるため、磁気遮断部を打抜き
によって加工した従来のロータ3に比較して、ロータ3
を小型化することができる。つまり、磁気遮断部をプレ
ス打抜き加工で形成する場合、磁気遮断部の間隔は底部
11板厚の0.6倍が最小限界であったが、本実施例に
よって0.3倍程度まで小さくすることが可能となり、
ロータ3を小型化することができる。内壁8と底部1
1、底部11と外壁9をそれぞれ結ぶ磁性体が無い。こ
のため、磁気漏れの少ない高性能のロータ3が形成され
る。底部11は、底部11の電磁コイル6側が断面円弧
形状に設けられるため、底部11の端が電磁コイル6の
ステータ6bの端と離れ(図3の矢印β参照)、ステー
タ6bから底部11に直接磁気が漏れることによる伝達
トルクの低下を抑えることができる。底部11の電磁コ
イル6側が断面円弧形状に設けられるため、内壁8と底
部11、底部11と外壁9の平均距離が離れ(図3の矢
印γ参照)、内壁8と底部11、底部11と外壁9にお
ける磁気漏れによる伝達トルクの低下を抑えることがで
きる。底部11の電磁コイル6側が断面円弧形状に設け
られるため、磁気遮断部12a,12bを形成するため
の溝の型の肉厚を厚くできる。このため、型の発生応力
が低減でき、型寿命を延ばし結果的にロータ3のコスト
を抑えることができる。底部11の電磁コイル6側が断
面円弧形状に設けられるため、非磁性材12と底部11
との接合面積が大きくなり、接合強度が高い。
【0015】〔第2実施例〕図6は第2実施例を示すロ
ータ3の製造工程の要部説明図である。本実施例は、環
状部材19の形成時に、底部11における内周側磁気遮
断部12aを形成するための内周側の溝21aの深さを
外周側の溝21bと同等の深さまで浅くしたもので、切
削工程時、摩擦面10aの切削時に内周側の溝21aの
部分を深く削って内周側の磁気遮断部12aを摩擦面1
0a側に露出させるものである。
【0016】〔第3実施例〕図7は第3実施例を示すロ
ータの製造工程の要部説明図である。本実施例は、まず
(g)に示すように、冷間鍛造によって、断面コ字形の
環状部材19を形成し、次に、(h)に示すように、冷
間鍛造によって、底部11の中間部を全周に亘って環状
部材19の開放側に突出させてリング状突出部20を形
成したものである。
【0017】〔第4実施例〕図8は第4実施例を示すロ
ータの製造工程の要部説明図である。本実施例は、誘導
加熱による接合工程の一例を示す。環状部材19の底部
11の2本の溝21a、21b内に、環状部材19より
も融点の低い非磁性材(例えば銅)の粉体状の非磁性素
材22を置き、磁性材(例えば低炭素鋼)である環状部
材19の底部11を、誘導加熱装置24によって加熱す
る。この誘導加熱装置24は、環状部材19の底部11
を覆う断面コ字形のリング状に設けられ、環状部材19
に誘導電流を発生させて環状部材19を加熱する装置で
ある。そして、誘導加熱装置24による環状部材19の
発熱によって非磁性素材22を溶融させ、その後環状部
材19を冷却して溶けた非磁性素材22を固化する。こ
の固化時に、環状部材19に非磁性素材22が拡散接合
し、環状部材19と非磁性素材22が固化してなる非磁
性材12(第1実施例参照)が強固に接合する。
【0018】なお、環状部材19の底部11の加熱およ
び冷却が行われる際は、環状部材19がチャック25に
より保持されて回転駆動される。この環状部材19の回
転によって、粉体状非磁性素材22の溶融状態および固
化具合のバラツキが抑えられ、溶融不良等の発生が防が
れる。なお、本実施例では環状部材19の底部11全体
を誘導加熱装置24で加熱したが、底部11の一部を加
熱するように誘導加熱装置24などの局部加熱装置を配
し、チャック25で環状部材19を回転して底部11全
体を加熱するように設けても良い。また、粉体状非磁性
素材22に金属酸化を防ぐフラックスを混在したり、溝
21a、21b内にフラックスを塗布することによっ
て、接合部の酸化を防ぐことができる。これにより、接
合部の強度を高く保つために、接合工程を真空中あるい
は不活性ガス雰囲気中で行う必要がなく、製造コストを
低く抑えることができる。しかるに、環状部材19の酸
化は防止できないため、必要に応じて環状部材に不活性
ガスを吹きつけても良い。この実施例では、非磁性素材
22に粉体状の材料を用いたが、リング状の線材や粒状
の材料を用いても良い。
【0019】〔第5実施例〕図9は第5実施例を示すロ
ータの製造工程の要部説明図である。本実施例は、非磁
性素材22を溶かして環状部材19の底部11の2本の
溝21a、21b内に流し込み接合する接合工程の一例
を示す。本実施例では、非磁性素材22を溶かして2本
の溝21a、21b内に流し込む技術としてTIG溶接
(イナートガスタングステンアーク溶接)を用いた例を
示す(図中は外側の溝21bの加工例を示す)。このT
IG溶接は、ノズル26から溶接部である溝21a、2
1bに不活性ガス(アルゴンガス、ヘリウムガス等)を
吹きつけるとともに、タングステン電極27と環状部材
19に高電圧を印加してタングステン電極27と環状部
材19の間にアークを発生させ、線状に設けられた非磁
性素材22をアークの熱で溶かす。そして、溶けた非磁
性素材22を溝21aまたは溝21b内に充填し、溝2
1aおよび溝21b内に非磁性素材22(つまり非磁性
材12)を接合する。
【0020】〔第6実施例〕図10は第6実施例を示す
ロータの製造工程の要部説明図である。本実施例では、
MIG溶接(イナートガスメタルアーク溶接)を用いて
非磁性素材22を溶かし、溶けた非磁性素材22を2本
の溝21a、21b内に流し込み接合する接合工程の一
例を示す(図中は外側の溝21bの加工例を示す)。こ
のMIG溶接は、ノズル26から溶接部である溝21
a、21bに不活性ガスを吹きつける。この時、電極で
ある非磁性素材22と環状部材19に高電圧を印加し
て、非磁性素材22と環状部材19の間にアークを発生
させ、アークの熱で非磁性素材22を溶かす。そして、
溶けた非磁性素材22を溝21aまたは溝21b内に充
填し、溝21aおよび溝21b内に非磁性素材22(つ
まり非磁性材12)を接合する。なお、電極である非磁
性素材22は、このMIG溶接時、連続的に供給されな
がら実施される。
【0021】〔変形例〕上記の実施例では、曲折工程時
に、塑性加工の一例として冷間鍛造を例に示したが、プ
レス加工など他の加工手段を用いても良い。非磁性材の
一例として銅を示したが、アルミニウムなど他の非磁性
体金属や、用途に応じては非磁性体樹脂を用いても良
い。また、環状部材を加熱して底部内の非磁性材を溶か
したり、溶けた非磁性材を底部に流し込んた例を示した
が、ステンレスなどの非磁性体金属を摩擦圧接法によっ
て底部に接合しても良い。底部の開放側を断面円弧形状
に設けたが、開放側に向かって窄まるテーパ形状とした
り、断面矩形に設けても良い。実施例に開示した寸法の
関係は、一例であって、本発明は実施例に開示された寸
法の関係に限定されるものではない。また、冷媒圧縮機
の電磁クラッチを例に示したが、スーパーチャージャや
自動変速機など、動力の伝達および遮断を行う全ての電
磁クラッチに適用可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロータの製造工程の説明図である(第1実施
例)。
【図2】ロータの製造工程の説明図である(第1実施
例)。
【図3】電磁クラッチの断面図である(第1実施例)。
【図4】ロータの断面図である(第1実施例)。
【図5】摩擦材が装着される前のロータの正面図である
(第1実施例)。
【図6】ロータの製造工程の要部説明図である(第2実
施例)。
【図7】ロータの製造工程の要部説明図である(第3実
施例)。
【図8】ロータの製造工程の要部説明図である(第4実
施例)。
【図9】ロータの製造工程の要部説明図である(第5実
施例)。
【図10】ロータの製造工程の要部説明図である(第6
実施例)。
【図11】電磁クラッチの断面図である(従来技術)。
【図12】ロータの断面図である(従来技術)。
【符号の説明】
1 電磁クラッチ 3 ロータ 8 内壁 9 外壁 10a 摩擦面 11 底部 12 非磁性材 19 環状部材 20 突出部
フロントページの続き (72)発明者 鳥羽山 昌史 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 鈴木 康裕 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体のリング状板材を、塑性加工によ
    って内壁、外壁、およびこの内壁、外壁を繋ぐ底部から
    なる環状部材に形成するとともに、前記底部の中間部を
    全周に亘って前記環状部材の開放側に突出させてリング
    状突出部を形成する曲折工程と、 前記底部内に非磁性材を接合する接合工程と、 前記底部の底面を切削して摩擦面を形成するとともに、
    前記非磁性材を前記底面に露出させる切削工程とからな
    る電磁クラッチ用ロータの製造方法。
JP5058734A 1992-06-26 1993-03-18 電磁クラッチ用ロータの製造方法 Pending JPH0674257A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1470887A3 (en) * 2003-04-23 2005-10-26 Kubota Iron Works Co., Ltd. Method of joining together magnetic and nonmagnetic materials
CN112105831A (zh) * 2018-05-11 2020-12-18 株式会社电装 电磁离合器

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