JPH0674552B2 - タイヤ補強用金属コード - Google Patents

タイヤ補強用金属コード

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JPH0674552B2
JPH0674552B2 JP2197215A JP19721590A JPH0674552B2 JP H0674552 B2 JPH0674552 B2 JP H0674552B2 JP 2197215 A JP2197215 A JP 2197215A JP 19721590 A JP19721590 A JP 19721590A JP H0674552 B2 JPH0674552 B2 JP H0674552B2
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layer
metal cord
core
filament
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昌次 河野
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、タイヤの補強材として用いられる金属コード
に関するものである。
〔従来の技術〕
上記のような金属コードとしては、複数の金属製フィラ
メントを撚り合わせたものが知られており、このような
金属コードを、タイヤ等のゴム製品や合成樹脂製品等に
埋設することにより、その補強を図ることが行われてい
る。
例えば、特開昭54−50640号公報には、互いに撚り合わ
せられた素線(以下、コアフィラメントと称す。)から
なる内側層の周囲に、複数のフィラメントからなる中間
層、さらには外層を配し、上記中間層および外層を構成
するフィラメント同士の間に自由空間を確保した、いわ
ゆるオープンコードのものが示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記公報に示されるコードでは、中間層および外層を構
成する素線同士の間には自由空間が設けられているが、
コアフィラメント同士は全て互いに接触した状態で配さ
れており、その内側の空間はコアフィラメントで閉じ込
められた、いわゆるコンパクトタイプないしコンパクト
構造となっている。従って、このコードを製品に埋設す
る場合、上記コアフィラメントの周辺領域まではゴム材
料や合成樹脂材料等が浸透するが、コアフィラメントの
内側には上記材料は浸透せず、この領域には空隙が残さ
れることとなる。このため、上記金属コードが埋設され
た製品、例えばタイヤ等が外傷を受け、この傷口から水
分が侵入した場合には、この水分は上記空隙を伝って容
易に広がり、これによって金属コードに発生する錆の伝
播が促進され、強度低下を引起こす不都合がある。
また、コアフィラメント同士が直接接触し合っているた
め、この金属コードの使用時に、上記コアフィラメント
同士のこすれ合い(フレッティング)が生じ易く、この
フレッティングによりコアフィラメントが痩せることに
よっても、金属コードの強度低下が促進される不都合が
ある。
さらに、この金属コードに曲げ荷重が加えられた場合、
互いに接触した状態にあるコアフィラメントに局部的な
圧縮荷重が働き、コアフィラメントの脆性破壊を引起こ
すおそれがあることも確認されている。
一方、近年は、タイヤ重量を軽減することがますます重
要となっているが、上記のようなオープンコードの構造
はコンパクトタイプの構造に比べて径が大きくなりがち
であるために、これを用いると製品全体の重量が増大し
易く、その解決も大きな課題となっている。
本発明は、このような事情に鑑み、錆の伝播やフィラメ
ントのフレッティング等に伴う強度低下を未然に防ぐこ
とができるオープンタイプの金属コードを提供すること
を目的とし、さらには、コード径をそれほど拡大するこ
となく上記目的を達成することができる金属コードを提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、3本以上5本以下のコアフィラメントを撚り
合わせた内側層の周囲に、複数のフィラメントを撚り合
わせた外側層を配して2層に撚り合わせるとともに、こ
れら内側層および外側層においてフィラメント間の空隙
の最短距離の総和がフィラメント同士の中心間距離の総
和の5%以上35%以下になるように全フィラメントを配
したものである(請求項1)。ここで、「フィラメント
間の空隙の最短距離」は、フィラメント同士の中心間距
離とフィラメント直径との差の寸法に値する。
また本発明は、3本以上5本以下のコアフィラメントを
撚り合わせた内側層の周囲に、複数のフィラメントを撚
り合わせた第1の外側層を配し、この第1の層の周囲に
複数のフィラメントを撚り合わせた第2の層を配して3
層に撚り合わせるとともに、上記内側層を含む各層にお
いてフィラメント間の空隙の最短距離の総和がフィラメ
ント同士の中心間距離の総和の5%以上35%以下になる
ように全フィラメントを配したものである(請求項
2)。
また本発明は、3本以上5本以下のコアフィラメントを
撚り合わせた内側層の周囲に複数のフィラメントを撚り
合わせた第1の層を配し、この第1の層の周囲に複数の
フィラメントを撚り合わせた第2の層を配し、この第2
の層の周囲に複数のフィラメントを撚り合わせた第3の
層を配して4層に撚り合わせるとともに、上記内側層を
含む各層においてフィラメント間の空隙の最短距離の総
和がフィラメント同士の中心間距離の総和の5%以上35
%以下になるように全フィラメントを配したものである
(請求項3)。
さらに、上記各金属コードにおいて、最も外側の層を除
く任意の層を構成するフィラメントの径をその直ぐ外側
の層を構成するフィラメントの径と同等もしくはそれよ
りも小さくし、かつコアフィラメントの径を最も外側の
層を構成するフィラメントの径よりも小さくすれば、よ
り効果的である(請求項4)。
〔作用〕
上記構成によれば、任意の横断面において、外側層のフ
ィラメントのみならず、内側層もオープン構造になって
いるので、その内側の空間にまでゴム材料や合成樹脂材
料が容易に浸透し、同材料で上記空間が満たされる。こ
のため、製品の傷口から水分が侵入してもこの水分はコ
ード内で広がらず、またコアフィラメント同士のフレッ
ティングや局部的な圧縮荷重も生じにくい。しかも、フ
ィラメント間の空隙の最短距離の総和をフィラメント同
士の中心間距離の総和の35%以下に抑えているので、金
属コード自身の撚り構造の安定性が確保され、また、金
属コード全体の径及び重量の著しい増大が防がれる。
さらに、請求項4記載の金属コードによれば、任意の2
つの層を比べた場合に必ず内側の層のフィラメントが外
側の層のフィラメントと同等もしくはそれよりも小径と
なるようにし、かつコアフィラメントが最も外側の層を
構成するフィラメントよりも必ず小径となるようにして
いるので、このようにコアフィラメントを小径とするこ
とにより、金属コード全体を小径としながらフィラメン
ト同士の間隔が確保され、かつ金属コード全体のしなや
かさが確保されるとともに、外側の層のフィラメントの
径を大径とすることにより、金属コード全体の強度が十
分に保たれる。
〔実施例〕
i)第1実施例 第1図に示される金属コードは、互いに撚り合わされた
3本の金属性コアフィラメント10からなる内側層11を有
し、その周囲に、8本の金属性フィラメント12が撚り合
わされた外側層14が設けられている。
さらに、このコードでは、内側層11および外側層14の双
方において、フィラメント10(12)間の空隙の最短距離
の総和、換言すればフィラメント10(12)同士の中心間
距離からフィラメント10(12)の直径を差し引いた寸法
の総和と、フィラメント10(12)の同士の中心間距離の
総和との比率(空隙率)が5%以上まで確保されてい
る。換言すれば、各層11,14において、任意の横断面で
少なくとも2つのフィラメント10(12)同士が必ず離間
する完全なオープン構造とされており、コアフィラメン
ト10の内側の空間と外側との空間が連通されている。上
記空隙率については後に詳述する。
なお、この第1図では、各層11,14においてフィラメン
ト10(12)同士が等間隔で離間している状態を描いてい
るが、実際には各フィラメント10(12)同士の間隔はラ
ンダムであり、任意の横断面においていずれかのフィラ
メント10(12)同士が接触ないし接近した状態にある。
本発明は、このように各フィラメント10(12)同士が全
て離間したものをその要旨とするものではなく、各層1
1,14において任意のフィラメント10(12)同士の間に自
由空間が確保されたものを要旨とするものである。
上記構造によれば、コアフィラメント10同士の間にも十
分な間隙が確保されているので、金属コードの使用時
に、コアフィラメント10の内側の領域にまでゴム材料や
合成樹脂材料等が容易に浸透する。このため、従来のよ
うな錆の伝播や、コアフィラメント10同士のフレッティ
ング、あるいは局部的な圧縮荷重が生じにくく、これら
に起因する強度低下が未然に防止される。
しかも、コアフィラメント10をオープン構造とすること
により、コアフィラメント10の内接円16の径も広がるの
で、その分だけ外側層14のフィラメント12同士の間隔も
広がり、ゴム材料や合成樹脂材料の浸透性はより高ま
る。
なお、この2層構造の金属コードについては、次のよう
な変形例が考えられる。
(1)第1図では、各フィラメント10,12が全て同じ径
をもつものを示しているが、コアフィラメント10の径を
外側層14のフィラメント12の径よりも小さくすることが
可能である。これにより、オープン構造でありながら金
属コード全体の径を小さくまとめることができるので、
この金属コードを埋設するゴム等の層も大きくする必要
がなくなり、タイヤの軽量化を図ることができる。ま
た、上記オープンタイプにする場合には、くせ付けをし
て撚り合わせる製法が一般に採用されるので、コードの
剛性は高くなりがちであるが、上記のようにコアフィラ
メント10の径を小径することにより、金属コード全体の
しなやかさが向上するため、特にタイヤのカーカス等と
して使用した場合にも、その快適な乗り心地や振動の抑
制を十分に確保することができ、効果的である。
しかも、このように、比較的狭い領域に配されるコアフ
ィラメント10の径を小さく設定することにより、これら
のコアフィラメント10同士の間隔を十分に確保すること
が可能となる一方、フィラメント同士の間隔が十分に保
てる外側のフィラメント12の径を大径にしておくことに
より、金属コード全体の強度を十分に確保することがで
き、非常に合理的である。
なお、具体的なコアフィラメント10の径としては、金属
コードの強度を考慮すると、外側層14のフィラメント12
の径の約55%程度まで削減することが可能である。55%
を超えて削減すると、太い方のフィラメント12に起因す
るコードの剛性が相対的に過大となり、コードの強度バ
ランスが悪くなる。
(2)上記コアフィラメント10の本数は、3〜5本の範
囲で選択すればよく、外側層14におけるフィラメント12
の本数も上記コアフィラメント10の本数に応じて適宜設
定すればよい。例として、第2図にコアフィラメント10
を4本とした場合の構造(4+9構造)を示し、第3図
にコアフィラメント10を5本とした構造(5+10構造)
を示す。なお、上記コアフィラメント10が2本である
と、その内側の空間がなくなる利点がある一方、コード
の剛性の異方性が顕著となるため、補強材としては余り
適さないものとなる。逆に、コアフィラメント10を6本
以上とすると、コード全体のフィラメント本数が増える
ために直径が過大となり、これに起因して埋設ゴム層の
厚さが増すため、重量が大きく増大する不都合が生じ
る。この場合には、コアフィラメント10が3本の金属コ
ードを2本並列して使うようにすれば、埋設ゴム層の厚
さも余り大きくならないので、上記のように6本のコア
フィラメント10をもつ1本の金属コードを用いるよりも
軽量となる。すなわち、コアフィラメント10が6本以上
の金属コードも実用には適さない。
この2層式コードの好適な本数例を次の第1表に示す。
ii)第2実施例 ここでは、第4図に示されるように、前記第1図に示さ
れている金属コードの層(この実施例では以下第1の層
と称す。)14の周囲に、多数のフィラメント18を撚り合
わせた第2の層20を配しており、コード全体を3層構造
としている。また、この第2の層20においても、空隙率
が5%以上となるように、フィラメント18が十分な間隔
をおいて配されている。
このようなコードにおいても、コアフィラメント10の内
側の領域にまでゴムや合成樹脂等が浸透することによ
り、前記第1実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに、このコードでは、コアフィラメント10および第
1の層のフィラメント12を同じ方向に撚り、第2の層18
のフィラメント20のみを上記方向と逆方向に撚ることに
より、構造の安定化を図ることができる。
この3層構造のコードについても、コアフィラメント10
の径をd0、第1の層14におけるフィラメント12の径を
d1、第2の層20におけるフィラメント18の径をd2とする
と、 d0≦d1≦d2かつd0<d2 とし、径d0を径d2の約55%までの範囲で削減することに
より、コード全体の直径を小さく保てるとともに、コー
ドのしなやかさを得ることができる。また、コアフィラ
メント10の本数も前記実施例と同様に3〜5本の範囲で
設定すればよく、これに応じて他のフィラメント12,18
の本数を設定すればよい。第5図および第6図にコアフ
ィラメント10が4本の場合の構造(4+9+14構造)お
よび5本の場合の構造(5+10+15構造)を示し、次の
第2表に、好適な本数例を示す。
iii)第3実施例(第7図) ここでは、前記第4図に示されている金属コードの第2
の層20のさらに外側に、多数のフィラメント22を撚り合
わせた第3の層24を配しており、コード全体を4層構造
としている。また、この第3の層24においても、空隙率
を5%以上とし、フィラメント22同士の間隔を十分に確
保している。
このようなコードにおいても、コアフィラメント10の内
側の領域にまでゴムや合成樹脂等が侵入することによ
り、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに、このコードでは、コアフィラメント10、第1の
層14のフィラメント12、および第2の層20のフィラメン
ト18を同じ方向に撚り、第3の層24のフィラメント22の
みを上記方向と逆方向に撚ることにより、構造の安定化
を図ることができる。
この4層構造のコードについても、コアフィラメント10
の径をd0、第1の層14におけるフィラメント12の径を
d1、第2の層20におけるフィラメント18の径をd2、第3
の層24におけるフィラメント22の径をd3とすると、 d0≦d1≦d2≦d3かつd0<d3とし、径d0を径d3の約55%ま
での範囲で削減することにより、コードのしなやかさを
得ることができる。また、コアフィラメント10の本数も
前記実施例と同様に3〜5本の範囲で設定すればよく、
これに応じて他のフィラメント12,18,24の本数を設定す
ればよい。次の第3表に、好適な本数例を示しておく。
iv)コアフィラメントの空隙率について 上述のように、コアフィラメント10の開き具合、すなわ
ち空隙率Rは次式で表わされる。
R=100×(D−d)/D(%) ただし、D:フィラメントの中心間距離 d;フィラメントの直径 本発明は、このコアフィラメント10の空隙率Rが5%以
上であることを特徴とするものである。
すなわち空隙率Rが5%未満である場合には、従来のク
ローズド構造に近くなり、ゴム材料等がコアフィラメン
ト10内側の領域に浸透しにくく、これまでに述べた効果
を得ることができない。また逆に、この空隙率は35%を
越えないことが望ましい。35%を超えると、金属コード
自身の撚り構造が不安定になるからである。
参考として、コアフィラメント10の空隙率Rが5%,10
%,15%であるときの2層コードおよび3層コードの実
際の構造を第8図(a)〜(f)に示しておく。
v)金属コードの製造方法について 本発明では、コアフィラメント10もオープン構造として
いるので、これらのフィラメント10については予めくせ
付けをしておき、コードを製造するようにすればよい。
原則として、最も外側に配される層、すなわち、第1実
施例では外側層14、第2実施例では第2の層20、第3実
施例では第3の層24については、チューブラー式撚り機
で製造することが望ましく、他の層(コアフィラメント
10を含む。)については、バンチャー式撚り機で製造す
ることが望ましい。このように、金属コードの上撚りに
ついてはチューブラー式撚り機で行うことにより、安定
した製品を得ることができる。ただし、型付け精度を調
整することにより、最外側層もバンチャー式のもので製
造可能となる。
vi)各種試験結果 本発明の金属コード、および従来の金属コード(コアフ
ィラメント同士が密着したコード)について、次の各種
試験を行った。
(1)空気透過性試験 第9図に示されるように、タイヤからゴム付きのまま取
出した金属コードCを試料とし、この金属コードCの中
間部をゴムの付いた上からエポキシ樹脂で固めて円柱体
26を形成するとともに、この円柱体26を第10図に示され
るようなゴム管28の一端に圧入してシールバンド30で固
定し、他端から2.0kg/cm2のエアを送り込む。このとき
のエア供給流量をq0、金属コードCから漏れるエア流量
をqとすれば、両者の比q/q0は金属コードの空気透過性
を表わすことになる。
次頁の第4表は、各金属コードについて求めた比q/q0
示したものである。なお、同表中、※印が付されたもの
は、コンパクト構造のコード、すなわち、例として第11
図に示すように、隣り合うフィラメント10,12,18,22同
士が互いに近接する状態で配された構造のコードであ
り、それ以外のコードは本発明のコードである。また、
「空気透過性」の欄で「微小」とあるのは、比q/q0が1
%未満であることを意味する。
この表から分かるように、2〜4層のいずれのコードに
おいても、※印のついたコンパクト構造のものはほぼ全
部のエアを通しているのに対し、本発明のコードはほと
んどエアを通さない。このことから、本発明のコードで
はフィラメント間がエポキシ樹脂で埋められて間隙がほ
とんどないことが推察できる。すなわち、このデータ
は、本発明の金属コードはゴムや合成樹脂の浸透性が極
めて高いことを物語っている。
(2)腐蝕性および耐久性試験 本発明の金属コードをケースコード(カーカスを構成す
るコード)およびベルトコードに使用したタイヤ(以
下、実施例タイヤと称す)、および従来の金属コードを
ケースコードおよびベルトコードとして使用したタイヤ
(以下、比較例タイヤと称す)を製造し、10t車の片側
に上記実施例タイヤ、残りの側に比較例タイヤを装着し
た後、この車を長距離走行させることにより、腐蝕性お
よび耐久性の試験を行った。なお、試験条件は次の通り
である。
ケースおよびベルトに用いられる金属コードの構造 *ケースコード なお、ここに示される従来構造の金属コードのうち、★
印のついたものは全フィラメントが互いに接触するコン
パクト構造で外周にラッピングワイヤを巻付けたコード
を意味し、★印のついていないものはコアフィラメント
同士のみ接触し、他のフィラメントはオープンでラッピ
ングワイヤを使用していないコードを意味する。また、
各コードCC1〜CC3はいずれもタイヤにおいて幅5cm当た
り16本埋設する。
*ベルトコード(2ndコードおよび3rdコードとして使
用) なお、★印の意味については上記ケースコードと同様で
ある。また、各コードBC1〜BC3はいずれもタイヤにおい
て幅5cm当たり26本埋設する。
使用タイヤ 11R22.5 14PR リブタイヤ 走行条件 荷重:11t 速度:平均 90km/h 最大110km/h 内圧(初内圧):8.0kg/cm2 走行距離:15万km 試験内容 イ)ベルトコードの腐蝕性試験 前記条件で走行した後にタイヤの全トレッドを取り去
り、釘等により3rdベルトおよび2ndベルトに生じたカッ
ト傷による錆の伝播を調べ、この伝播領域の大きさを、
コード軸方向の寸法lと、これに直交する方向の寸法m
との積l×mで求める。
ロ)ケースコードの耐久性試験 走行後、各タイヤからケースコードをゴムが付着した状
態のまま15本ずつ取出す。そして、うち10本については
引張試験を行い、走行前の引張強度σと走行後の引張
強度σとの比σ/σを残存強度比として求める。残り
の5本については、フィラメントをほぐし、その表面の
フレッティングによる傷を調べ、これと予め用意した多
段階に亘るフレッティング傷をもつサンプルとの比較か
ら、フィラメントのフレッティング状況をグレード評価
し、フレッティング指数で表わす。このフレッティング
指数は、その数値が高い程、 フレッティングが顕著であることを示す。
第12図は、ベルトコードの腐蝕性試験の結果を示したも
のである。この図では、求められた値(l×m)につい
てコードBC1を100とした時の割合で表わしているが、同
図から明らかなように、本発明のコードBC3は他のコー
ドBC1,BC2に比べ錆の伝播領域が極めて小さく、錆の伝
播が非常に遅いことが分かる。これは、コード内がゴム
材料で満たされており、水分の浸透が略完全に抑制され
ていることに起因すると考えられる。
第13図は、耐久性試験により得られたケースコードの残
存強度比を示したものである。このグラフに示されるよ
うに、従来のコードCC1,CC2は走行によって強度が幾分
下がるのに対し、本発明のコードCC3では、走行後も100
%近い強度が維持されている。
第14図は、耐久性試験により得られたフレッティング指
数を示したものである。このグラフに示されるように、
従来のコードCC1,CC2に比べ、本発明のコードCC3はフ
レッティングの度合が極めて少ない。この結果は、コー
ド内にゴム材料が十分に浸透することにより、フィラメ
ント同士の接触がほとんどないことを示すものである。
〔発明の効果〕
以上のように本発明は、3本〜5本のコアフィラメント
で構成された内側層をもつ2層〜4層構造のタイヤ補強
用金属コードであって、上記内側層においても少なくと
も2つのコアフィラメント同士が十分に離間するような
オープン構造としたものであり、この金属コードの使用
時に、上記コアフィラメントの内側領域までゴム材料や
合成樹脂材料が容易に浸透するので、これによって上記
内側領域を満たすことにより、水分の浸透による錆の伝
播を抑える一方、コアフィラメント同士のフレッティン
グを防ぎ、またコードに曲げ荷重が作用した時の局部的
な圧縮荷重の発生を抑制することができ、これらに起因
する金属コード自体の強度低下を未然に防ぐことができ
る効果がある。しかも、フィラメント間の空隙の最短距
離の総和をフィラメント同士の中心間距離の総和の35%
以下に抑えているので、上記オープン構造にしているに
もかかわらず金属コード自身の撚り構造の安定性を確保
でき、また、金属コード全体の径及び重量の増大を十分
に抑制することができる。
さらに、請求項4記載の金属コードは、任意の2つの層
を比べた場合に内側の層を構成するフィラメントの径が
外側の層を構成するフィラメントの径と同等もしくはそ
れよりも小さくなるようにし、かつコアフィラメントの
径を最も外側の層を構成するフィラメントの径よりも小
さく設定したものであるので、比較的狭い領域に配され
る内側のフィラメントには小径のものを用いることによ
ってフィラメント同士の間隔を十分に保ちながら、金属
コード全体の径を小径に保つとともに金属コード全体の
しなやかさの向上を図ることができる。従って、フィラ
メント同士が離間し、かつ一般にはくせ付けを用いた製
法で製造されるオープン構造であっても、製品の軽量化
を図り、また従来のコンパクトタイプのものと同様に十
分なしなやかさを確保することができる効果がある。一
方、比較的大きな間隔を確保し易い外側のフィラメント
には大径のものを用いることによって、金属コード全体
の強度を十分に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例においてコアフィラメント
を3本とした金属コードの断面図、第2図は同実施例に
おいてコアフィラメントを4本とした金属コードの断面
図、第3図は同実施例においてコアフィラメントを5本
とした金属コードの断面図、第4図は本発明の第2実施
例においてコアフィラメントを3本とした金属コードの
断面図、第5図は同実施例においてコアフィラメントを
4本とした金属コードの断面図、第6図は同実施例にお
いてコアフィラメントを5本とした金属コードの断面
図、第7図は本発明の第3実施例においてコアフィラメ
ントを3本とした金属コードの断面図、第8図(a)〜
(f)は種々の空隙率をもつ金属コードの断面図、第9
図は空気透過性試験において金属コードの周囲にエポキ
シ樹脂を配した状態を示す斜視図、第10図は上記空気透
過性試験の試験装置を示す説明図、第11図はコンパクト
構造をもつ金属コードの断面図、第12図は従来の金属コ
ードおよび本発明の金属コードについて行った腐蝕性試
験の結果を示すグラフ、第13図は従来の金属コードおよ
び本発明の金属コードについて行った耐久性試験の結果
である残存強度比を示すグラフ、第14図は従来の金属コ
ードおよび本発明の金属コードについて行った耐久性試
験の結果であるフレッティング指数を示すグラフであ
る。 C……金属コード、10……コアフィラメント、11……内
側層、12……外側層(第1の層)のフィラメント、14…
…外側層(第1の層)、18……第2の層のフィラメン
ト、20……第2の層、22……第3の層のフィラメント、
24……第3の層。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3本以上5本以下のコアフィラメントを撚
    り合わせた内側層の周囲に、複数のフィラメントを撚り
    合わせた外側層を配して2層に撚り合わせるとともに、
    これら内側層および外側層においてフィラメント間の空
    隙の最短距離の総和がフィラメント同士の中心間距離の
    総和の5%以上35%以下になるように全フィラメントを
    配したことを特徴とするタイヤ補強用金属コード。
  2. 【請求項2】3本以上5本以下のコアフィラメントを撚
    り合わせた内側層の周囲に、複数のフィラメントを撚り
    合わせた第1の層を配し、この第1の層の周囲に複数の
    フィラメントを撚り合わせた第2の層を配して3層に撚
    り合わせるとともに、上記内側層を含む各層においてフ
    ィラメント間の空隙の最短距離の総和がフィラメント同
    士の中心間距離の総和の5%以上35%以下になるように
    全フィラメントを配したことを特徴とするタイヤ補強用
    金属コード。
  3. 【請求項3】3本以上5本以下のコアフィラメントを撚
    り合わせた内側層の周囲に、複数のフィラメントを撚り
    合わせた第1の層を配し、この第1の層の周囲に複数の
    フィラメントを撚り合わせた第2の層を配し、この第2
    の層の周囲に複数のフィラメントを撚り合わせた第3の
    層を配して4層に撚り合わせるとともに、上記内側層を
    含む各層においてフィラメント間の空隙の最短距離の総
    和がフィラメント同士の中心間距離の総和の5%以上35
    %以下になるように全フィラメントを配したことを特徴
    とするタイヤ補強用金属コード。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ補
    強用金属コードにおいて、最も外側の層を除く任意の層
    を構成するフィラメントの径がその直ぐ外側の層を構成
    するフィラメントの径と同等もしくはそれよりも小さ
    く、かつコアフィラメントの径が最も外側の層を構成す
    るフィラメントの径よりも小さいことを特徴とするタイ
    ヤ補強用金属コード。
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