JPH0677550A - 積層圧電素子及びその製造方法並びに分極処理方法、及び超音波モータ - Google Patents

積層圧電素子及びその製造方法並びに分極処理方法、及び超音波モータ

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JPH0677550A
JPH0677550A JP22575792A JP22575792A JPH0677550A JP H0677550 A JPH0677550 A JP H0677550A JP 22575792 A JP22575792 A JP 22575792A JP 22575792 A JP22575792 A JP 22575792A JP H0677550 A JPH0677550 A JP H0677550A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円板状の圧電素子を個々に形成し、分極処理
を施す場合は、分極処理等に時間を要したり、圧電セラ
ミックスにある程度の厚みを必要としていたが、このよ
うな問題を解決した積層圧電素子を提供する。 【構成】 圧電セラミックス5の片面側にスリット6を
隔てて電極膜8−1、8−2を形成すると共に、他面側
に全面電極膜10を形成した複数の圧電素子4を、片面
側と他面側とを互い違いにすると共に、スリット6を同
じ向きにして対向する電極膜同士が接触するように重ね
合わせて積層し、各電極膜8−1と8−2同士を夫々導
電させ、且つ互いに非導電状態としている導電部2−
1、2−2と、該各全面電極膜10同士を導電させた導
電部3に夫々給電できるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層圧電素子及びその製
造方法並びにその分極処理方法、及び超音波モータに関
する。
【0002】
【従来の技術】すでにたとえば、特公平3−40767
号や特公平3−289375号等に棒状超音波モータは
記載されている。図10は棒状超音波モータの振動子の
分解斜視図であり、図11は棒状超音波モータの縦断面
図である。
【0003】図10に示す振動子は、2枚の圧電素子P
ZT1,2を1群とする駆動用のA相圧電素子a1、同
様に2枚の圧電素子PZT3,4を1群とする駆動用の
B相圧電素子a2、又1枚の圧電素子板からなるセンサ
用圧電素子s1を図示のように積層するとともに、これ
らの圧電素子間に電気を供給するための電極板A1,A
2及びセンサ信号取り出し用の電極板Sがある。またそ
れらと共にGND用電極板G1,G2,G3もGND電
位を与えるためにある。そしてこれらの圧電素子および
電極板を挟持するように前後に黄銅、ステンレスなどの
振動減衰の比較的小さい金属製ブロックb1,b2を設
け、締め付けボルトcにより金属ブロックb1,b2を
締め付けることにより一体化し圧電素子に圧縮応力を付
与している。またこのときセンサ用圧電素子s1を一枚
で済ませるためボルトcと金属ブロックb2の間に絶縁
シートdが入っている。
【0004】このときA相圧電素子a1とB相圧電素子
a2は位置的に90度ずれて配置されており各々が該振
動子の軸を含む直行する2つの面内方向の屈曲振動を励
振させ、かつ適当な時間的位相差を持たせることによ
り、振動子の表面粒子に円あるいは楕円運動を生ぜしめ
振動子上部に押圧された移動体を摩擦駆動する。
【0005】このような振動子を棒状超音波モータに用
いた例を図11に示す。この例では、振動子の締結ボル
トcは、先端部に細径の支柱部c2を有し、この支柱部
c2の先端部に固定された固定部材gによりモータ自体
の固定を行えるようにし、又ロータrなどの回転支持の
作用も兼用している。ロータrは前金属ブロックb1の
先端面に接触し、加圧は固定部材gからベアリング部材
eとギヤfを介してロータrに内装されたバネケースi
のコイルバネhを押圧することであたえられる。この棒
状超音波モータに使用する圧電素子についてさらに詳し
く説明すると、1枚の圧電素子PZT1〜4は図12の
ように粉末から焼成して作った圧電セラミックス5を円
盤形状に機械加工し、厚さ0.5mmとし、表面にはス
リットを介して2つのほぼ半円形状の電極膜8−1,8
−2を形成し、裏面には全面に電極膜10を形成させ、
その後半円形状の電極膜8−1,8−2の極性を右左で
異なる方向(+),(−)で分極処理を行い圧電特性を
与えている。このような1枚の圧電素子を図10のよう
に、例えば、A相においてはPZT1,PZT2が電極
板A1をはさんで分極の同極性が向かい合うようにし同
時にスリットも重なるように重ね合わせている。同様に
B相についても重ね合せている。すなわち、図13のよ
うにA相の圧電素子a1の分極の方向は矢印14のよう
に表わされ、電極板A1に駆動用の交流電圧が作用する
と、圧電素子PZT1,PZT2の右側と左側で一方が
伸びると一方が収縮しこれを交互にくり返し振動子に屈
曲振動を起こさせることになる。B相についてもA相と
スリットの向きが90°異なる点を除き同様の状態で屈
曲振動を起こさせる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来例では1枚1枚の圧電素子をあらかじめ分極処理
を行ってから、電極板と交互に重ね積層を行っているた
め、分極処理に多大な時間を要しており、また、振動子
の組立てにも時間を要していた。さらに、圧電素子の分
極処理工程時や組立工程時のハンドリングを考慮すると
強度上、圧電セラミックスの厚さもある程度厚くする必
要があり、その結果さらに多層化しようにも、素子全体
の寸法が大きくなり、例えば鉛筆と略同径あるいはそれ
以下の超小型化を実現できる超音波モータの小型化の障
害ともなっており、しいては、多層化により可能な超音
波モータの大出力化や低電圧駆動化も難しくしていた。
【0007】本発明は、このような従来の問題を解決し
た積層圧電素子、及びその製造方法、分極処理方法、及
び該積層型圧電素子を用いた超音波モータを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を実現する
積層圧電素子、その製造方法並びにその分極処理方法及
び超音波モータは特許請求の範囲に記載した通りであ
り、具体的には、あらかじめ薄い圧電セラミックスを、
表面に設けた電極膜を介して多数枚重ね合せ、各圧電素
子の各々の電極膜間を導電体で結ないで一体化した積層
圧電素子を作ることで、多数枚の圧電素子の分極処理を
1回の分極工程で行うことが可能となり、さらに、素子
全体の寸法を増やすことなく、積層枚数を増やすことが
できるようにしたものである。
【0009】
【実施例】第1の実施例 図1及び図2は本発明による圧電素子の第1の実施例を
示し、図3はその分極処理方法を示す。図1の(3)は
(1)のA−A断面、(2)は(3)のB−B断面を示
す。
【0010】1は圧電素子4を8枚積層した積層圧電素
子で、圧電素子4は図2に示すように、予め仮焼後粉砕
した粉末から成形し焼成し、機械加工を行って円盤状に
した圧電セラミックス5に対し、図2の(1)に示す表
の面及び図2の(2)に示す裏の面に夫々銀ペーストを
スクリーン印刷して焼付け、表の面には直径部分のスリ
ット6を挟んで外周側へは全面に広がった2つの半円形
状の電極膜8−1と8−2を形成すると共に、内径部の
周囲に電極膜の非形成部分である内径側電極膜非形成部
7を形成し、一方、裏の面には外周部に沿って電極膜の
非形成部分である外径側電極膜非形成部9を形成すると
共に、内径側へは全面に広がった電極膜10を形成した
ものを用いている。
【0011】なお、本実施例では、圧電セラミックス5
の直径は10mm、厚みは0.125mm、電極膜の厚
さは3〜5μmとし、またスリット6の幅は0.8m
m、内径側電極膜非形成部7と外径側電極膜非形成部は
共に幅0.8mmの一定間隔としている。
【0012】積層圧電素子1は、圧電素子4の表の面同
士、及び裏面同士を対向させて夫々のスリット6を揃え
ながら重ね合わせて積層し、すなわち本実施例では一番
下の圧電素子4は表の面を上にし、下から2番目は裏の
面を上にし、下から3番目は表の面を上にし、というよ
うに交互に8枚の圧電素子を重ね合わせている。
【0013】このとき重ね合わせる面には接着剤を均一
に塗布しており、重ね合わせた後、プレスにより加圧し
ながら温度を60℃に上げ、できるだけ接着剤を薄くし
密着させ接着剤を硬化させた。
【0014】そして、重ねた圧電素子の内径側面に接着
剤と銀からなるペーストを塗布し導電部3を設け、また
外径側面には圧電素子の2つの半円形状の電極膜に対し
て各々同様のペーストを塗布し、導電部2−1,2−2
を形成した。塗布後温度60℃の恒温槽の中に2時間入
れ、接着剤を完全に硬化させた。
【0015】なお、圧電素子間の接着剤は接着剤が硬化
するまえに、一度粘度が低下しその際、プレスにより加
圧しているので圧電素子4の電極膜8−1,8−2,1
0同士が接して導通がとれる。さらに内径、外径の側面
に付けた導電部2−1,2−2,3も恒温槽内で一度粘
度が下がり、各々の圧電素子の電極膜8−1,8−2や
10と接触し、その後硬化し導通がとれる。
【0016】つまり内径側面の導電部3は2層おきに、
各々の圧電素子の裏面に施こされた全面電極膜10と導
通し、外径側面の導電部2−1,2−2は各々の圧電素
子の表面に施こされた2つの半円形状の電極膜8−1,
8−2に各々導通する。
【0017】なお内径側面の導電部3の位置はとくに場
所を選ばないが、外径側面の導電部2−1,2−2の位
置は積層圧電素子を棒状超音波モータに組み込んだ場合
その振動をなるべく阻害しないようにスリット6の近傍
にした。また、重ね合せた圧電素子を加圧し、接着する
と接着剤が圧電素子の内径、外径の側面にわずかにはみ
だすので、内径、外径側面の導電体部を形成するための
ペーストを塗布する前には前もって塗布部分の接着剤を
削り落しておいた。導電部2−1,2−2,3とも厚さ
10〜20μm 幅約1mmとした。また電極膜や導電
部の形成方法は本例以外にも蒸着、無電解メッキ等があ
るが、これらを用いてもとくに問題はないので信頼性、
生産性やコストを考慮して決めるべきであろう。
【0018】次に、このようにして作った積層圧電素子
を図3のように100MΩの高抵抗12 2ケを用いて
分圧ができるように結線し、コンタクトピン11を導電
部2−1,2−2および電極膜10に接触させた。そし
て、直流電源13により直流電圧320Vを60分間印
加し120℃の恒温槽の中で分極処理を行った。図3に
示す結線では導電部2−1に導通する電極膜8−1が0
Vで、導電部3に導通する電極膜10に160V、導電
部8−2に320Vが各々印加できる。この結果矢印1
4の方向に分極される。このような分極方向であるので
導電部3又は電極膜10にGNDを結なぎ、導電部2−
1,2−2に棒状超音波モータの駆動電圧である交流電
圧を印加すれば従来例でも説明したように図3のA−A
断面の左右が交互に伸縮がくり返えされる。
【0019】従来、例えば厚さ0.5mmの圧電素子の
分極処理では1.0〜1.5kVの電圧を印加する必要
があり、この程度の電圧になると空気中では絶縁破壊を
起こすため、通常絶縁油のなかで、行なわれている。本
積層素子では1枚の圧電素子の厚さが薄くなり、そのた
め分極のための電圧も300V程度と低くでき、空気中
の分極処理が可能となった。
【0020】これは重ねた枚数の圧電素子が一度に分極
できるという大きな利点にくわえ、絶縁オイル使用後の
洗浄、乾燥などが不要となり分極処理が容易になった。
なお、分極前には内外径側面の各々の導電部間の電気抵
抗を測定電圧250Vで測定したところ2000MΩ以
上あり、各導電部、電極膜間の絶縁は良好であった。さ
らに分極前後で導電部3−電極膜10と2つの外径側面
の導電部2−1,2−2の間の静電容量(1kHz)を
比較したところ、20〜30%以上の増加となっており
分極されていることも確認できた。なお、分極に際して
はコンタクトピン11以外にも導通がとれるようにすれ
ばハンダ付等を行っておいても良い。分極条件は電圧、
温度、時間に関係し、とくに本例の条件に限定されるも
のではない。
【0021】以上は焼成後の圧電セラミックスを使用し
て製作した例であるが、次にグリーンシートから作った
例を説明する。
【0022】先ず、圧電セラミックスを作るための仮焼
後の粉砕した粉末と有機バインダーおよび水とを充分に
混合し、押し出し成形機によりシート状に成形した。成
形したシートを打ち抜きプレスを用いて打抜き、そし
て、打抜いたシートに図2と同様の電極パターン8−
1,8−2と10を白金の導電ペーストをスクリーン印
刷して電極膜を形成した。そして、前述の様に重ね合
せ、加熱しながらプレスにより圧力を加え一体化させ
た。さらに図1と同じく、白金の導電ペーストで外周側
と内周側に導電部2−1,2−2と3を形成した。この
状態で約1200〜1300℃の鉛雰囲気中で焼成する
と図1と同様の焼成された積層圧電素子が作ることがで
きた。
【0023】分極処理は前述と同条件で行った。なお、
積層後焼成により収縮を起こすのであらかじめ寸法は収
縮分を見込んでシートの厚さは0.150mmとし電極
膜の厚さは5〜6μmとした。以上のように製造方法に
は焼結して作った圧電セラミックスを重ね積層する方法
と焼結前のグリーンシートを重ね積層する方法とがある
が、最終的は生産時の信頼性やコストとにより方法を決
めるべきである。
【0024】次に、以上のようにして作った積層圧電素
子の棒状超音波モータに組み込んだ例について説明す
る。
【0025】本例の図3の8枚重ねの積層圧電素子1で
は上、下面の両端には導電部3で導通した圧電素子4の
裏面の電極膜10が出ており、GND面(G)を形成し
ている。そこで、棒状超音波モータに組み込んで使用す
る場合、外径側面の導電部2−1,2−2は等電位で、
駆動電圧を印加して使用するので使用前にあらかじめ前
述の接着剤と銀粉の混ざったペーストで導電部2−1と
2−2は導通させておいた。
【0026】図5の(1)は実際に本発明による積層圧
電素子1を2ケ、振動子のA相とB相にスリットの向き
が90°で交差するようにして振動子に組込んだ図であ
り、積層圧電素子1の両端はGND面(G)であるので
図10の従来例での電極板G2とG3は不要となった。
また駆動電圧を供給するため積層圧電素子1の外径側面
の導電部2−1にリード線15,16を直接ハンダ付け
した。このため電極板A1,A2も不要となった。
【0027】また、予め、図5の(1)a1、a2に相
当する2個の積層圧電素子をスリットの向きが90°で
交差する構成で重ねて撮像素子を作っておいても良い。
この場合、a1、a2に相当する導電部3は導通させ、
導電部2−1同士、2−2同士を導通させてから既に述
べたように分極処理を行うことができる。そして、モー
タ駆動時には導電部2−1同士、2−2同士を導電状態
から絶縁状態にし、今度はa1、a2に相当する各々の
導電部2−1と2−2を導通させ、導電部2−1にリー
ド線をつなぎ、駆動電圧を印加すれば良い。
【0028】以上の例は8枚重ねの例であり、実際に偶
数枚重ねた積層圧電素子の場合は同様であるが、例えば
図4のように7枚重ねのような奇数枚重ねた積層圧電素
子を棒状超音波モータに組み込んで使用する場合、図4
の積層圧電素子1’の上下両端面には導電部3’で導通
した電極膜10があるGND面(G)と、導電部2’−
1,2’−2で導通した電極膜8−1,8−2のある駆
動電圧を供給する駆動電位面(A)を形成している。
【0029】このような積層圧電素子1’を実際に振動
子のA,B相に組み込んで使用すると、A相とB相のス
リットの向きを90°交差するようにして図5の(2)
のように絶縁シートd2を積層圧電素子1’の間に入
れ、2つの積層圧電素子1’のGND面(G)は電極板
G1,G3と接触通電するようにした。一方、駆動電圧
は直接外径側面の導電部2−1にリード線15,16を
直接ハンダ付けし印加した。また、積層圧電素子1’の
側面にリード線で直接結ながない方法とすれば、図5
(3)のように電極板A1,A2を使い、さらに積層圧
電素子1’をA,B相に各々2ケ、合計4ケを使用して
棒状超音波モータに組み込んで使用できる。この場合は
積層圧電素子の外径側面の導電部2−1と2−2を短絡
させておく必要はない。以上のように本積層圧電素子を
用いれば従来交互に重ねていた電極板の数を減らすこと
ができ、組み立ても容易となった。
【0030】以上説明した実施例では、圧電素子間の電
極膜を結なぐ導電部を、圧電素子の表面の2つの半円形
状の電極膜については外径側面に、裏面の電極膜につい
ては内径側面に設けたが、各々の導電部は内外径側面に
限定されることはない。例えば、図6のように、圧電セ
ラミックス5に形成する電極膜を、表面には外径側で一
定の間隔の電極膜の付いていない部分7’を有し、裏面
には内径側に一定の間隔の電極膜の付いていない部分
9’を有するようにすれば、重ね合せ一体化したあと
で、表面の2つの半円形の電極膜間を各々結なぐ導電部
2’−1,2’−2は内径側面に設け、裏面の電極膜間
を結なぐ導電部3’は外径側面に設けても良い。
【0031】また、別の例として、図7,図8のように
圧電素子4の裏面に各々、外径、内径側の電極膜に付い
ていない部分に表面のスリット6の裏側でスリット6よ
り幅の狭い電極膜10’をはみ出させ、スリットの向き
を揃えて圧電素子を重ね合せ積層化し、図7の例では導
電部2−1,2−2,3’は外径側定にのみ設け、図8
では導電部2’−1,2’−2,3は内径側面にのみ設
けている。いずれにしても各電極膜間を結なぐ導電部
は、各々の導電部間の絶縁がとれていれば、各々の導電
部の形成場所にかぎることはない。またこれらの積層圧
電素子を超音波モータに組み込んで使用する際にもすで
に説明した素子の外径側面にリード線を結なぐ方法や両
端面に接触させた電極板を使用する方法が考えられ、圧
電素子の裏面である電極膜が接地され、他方の表面の2
つの電極膜に駆動電圧が印加できるなら問題はない。
【0032】以上の説明はA相、B相の2槽の駆動電圧
を使用してなる棒状超音波モータの場合であった。さら
に別に120°の位相差を持つ3相の駆動電圧で棒状超
音波モータを駆動する場合も考えられる。例えばすでに
説明した図5の(1)において、3この積層圧電素子を
各々スリットの向きが120°ずれているように配置
し、各々の素子をリード線にて結線し、3相駆動電圧を
印加することで2相の場合と同様に振動子の表面粒子に
円又は楕円運動を生じせしめることができる。
【0033】3相を使用すると、2相よりも圧電素子に
印加する電圧を実質的に大きくでき、それだけ振動子の
運動を大きくでき、モータの性能も向上する。
【0034】図9は本発明による積層圧電素子1を組み
込んだ棒状超音波モータを用いた駆動装置を示す。
【0035】この棒状超音波モータの基本的構造は図1
0に示すものと同じであり、積層圧電素子1を用いる点
が従来例と異なっており、超音波モータと一体的に組付
けられているギアfはギア伝達機構Gの入力ギアGIに
噛合し、その出力ギアGOはレンズL1を保持するレン
ズ保持部材Hに形成されたギアHIに噛合している。こ
のレンズ保持部材Hは固定筒Kにヘリコイド結合し、超
音波モータの駆動力によりギア伝達機構Gを介して回転
駆動されて合焦動作が行なわれる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、積層した状態で分
極処理のできる薄い圧電素子を多数枚重ねた積層圧電素
子を用いることにより、棒状超音波モータの小型化や大
出力化、さらには低電圧駆動化も可能となるばかりでな
く、圧電素子の分極処理工程を容易にし、また超音波モ
ータの組立ての際も圧電素子を短時間で精度良く組み込
めるなどの効果がある。
【0037】また、このようにして作った積層圧電素子
は多層化のほか1枚の圧電セラミックスも薄くでき、そ
の結果静電容量も大きくなり、モータとして使用する際
入力インピーダンスが小さくなり、それだけ入力電力も
投入できるので、低電圧駆動や大出力化に適した特性を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層圧電素子の一実施例を示す図。
【図2】図1の積層圧電素子を構成する1枚の圧電素子
を示す図。
【図3】図1の積層圧電素子の分極処理方法を示す図。
【図4】本発明の積層圧電素子の他の実施例を示す図。
【図5】積層圧電素子を棒状超音波モータに組み込んだ
状態を示す図。
【図6】本発明の積層圧電素子の他の実施例を示す図。
【図7】本発明の積層圧電素子の他の実施例を示す図。
【図8】本発明の積層圧電素子の他の実施例を示す図。
【図9】図1の積層圧電素子を有する超音波モータを駆
動源とするレンズ駆動機構を組み込んだレンズ鏡筒の断
面図。
【図10】従来の棒状超音波モータの振動子の分解斜視
図。
【図11】従来の棒状超音波モータの断面図。
【図12】従来の超音波モータ用の圧電素子を示す図。
【図13】圧電素子の分極方向と伸縮方向との関係を示
す図。
【符号の説明】
1,1’…積層圧電素子 2−1,2−2,3,2’−1,2’−2,3’…導電
部 4…圧電素子 5…圧電セラミ
ックス 6…スリット 7,9…電極膜
未形成部 8−1,8−2,10…電極膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面側に複数の分割電極膜を形成すると
    共に、他面側に全面電極膜を形成した複数の圧電素子
    を、片面側と他面側とを互い違いにすると共に、各分割
    電極膜の位相を一致させるようにして対向する電極膜同
    士が接触するように重ね合わせて積層され、積層方向に
    おいて同位相の分割電極膜同士を導電させ、且つ互いに
    非導電状態としている複数の導電部と、該各全面電極膜
    同士を導電させた導電部に夫々給電するようにしたこと
    を特徴とする積層圧電素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の積層型圧電素子におけ
    る複数の圧電素子は、焼成された圧電セラミックに分割
    電極膜と全面電極膜とを予め形成し、これら複数の圧電
    素子を接着剤により積層し加圧した状態で加熱し、接着
    剤を硬化させたことを特徴とする積層圧電素子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の積層圧電素子における
    複数の圧電素子は、シート状の練り状態にある焼成前の
    圧電セラミック材料を所定の形状に打ち抜いたものの表
    裏両面に夫々電極膜を形成し、これを積層して加圧しな
    がら加熱して形成したことを特徴とする積層圧電素子の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の積層圧電素子における
    各導電部に直流電圧を加えると共に、空気中において加
    熱しながら分極処理を行うことを特徴とする積層圧電素
    子の分極処理方法。
  5. 【請求項5】 金属ブロック間に請求項1に記載の積層
    圧電素子を所定の位相を有して複数挟持固定し、これら
    積層型圧電素子に所定の位相を有する交流電圧を印加す
    ることにより、該金属ブロックの表面粒子に楕円又は円
    運動を形成する棒状の振動子と、該振動子に加圧接触し
    て該楕円又は円運動により摩擦駆動される移動体とを有
    することを特徴とする超音波モータ。 【請求項5】 請求項5に記載の超音波モータを駆動源
    とすることを特徴とする機器。
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