JPH0678656B2 - 磁気遮蔽室 - Google Patents

磁気遮蔽室

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JPH0678656B2
JPH0678656B2 JP63106725A JP10672588A JPH0678656B2 JP H0678656 B2 JPH0678656 B2 JP H0678656B2 JP 63106725 A JP63106725 A JP 63106725A JP 10672588 A JP10672588 A JP 10672588A JP H0678656 B2 JPH0678656 B2 JP H0678656B2
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吉治 矢花
敏行 石川
健次 比企
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、室内に置かれた磁気発生体からの室外周辺環
境への磁気作用、あるいは室外周辺環境からの室内機器
装置等への磁気作用を遮断するための、磁気遮蔽室に関
するものである。
〔従来の技術〕 磁気による影響を考慮したとき、磁気発生体が例えば人
体や電子機器等の周辺環境に与える影響(能動的影響)
と、例えば建築物を構成する鉄筋・鉄骨やエレベータ
ー、自動車等の強磁性体が均一磁場に与える影響(受動
的影響)とがあり、これら磁気による影響を断つため、
従来よりいくつかの磁気遮蔽のための手段が講じられて
いる。
磁気遮蔽手段としては、 i)ルームシールド式……部屋全体を磁気シールドする
もの、 ii)セルフシールド式……磁気発生体のみを磁性体(磁
気シールド体)で囲繞するもの、 に大別できる。これら両方式のものはそれぞれ短長所を
有しているが、特に磁気発生体が大型のものであるよう
な場合には、ルームシールド式が採用される場合が多
い。ルームシールド式では、比較的狭いスペースに設置
できる、磁場を室外に漏らさない、磁気シールド体とし
ての磁性体の荷重が1箇所に集中しない、磁場の均一性
を確保できる等の利点を有する。
第13図は、ルームシールド式によって実現される磁気遮
蔽空間すなわち磁気遮蔽室の、従来の構造およびその施
工方法を示すものである。
従来の磁気遮蔽室20は、室を構成する壁4、天井5、床
6等の室構成体の内面側を比透磁率の高い鉄厚板21で一
様に覆うことにより構成するものである。これにより、
室内あるいは室外に存在する磁力線は鉄厚板21内を走り
鉄厚板21外に漏洩せず、かつ室20内の磁気の均一性が計
れるわけである。
上記従来の磁気遮蔽室20は、図示されるように前記壁
4、天井5等の室構成体の内側に、H形鋼等の鉄骨によ
り前記鉄厚板21を支持させるための枠体22を組み立て、
該枠体22に多数の鉄厚板21をボルト止めしていくことに
より構成されるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の磁気遮蔽室20にあっては下記
の如き不都合が生じていた。
すなわち、磁気遮蔽体たる前記鉄厚板21は相当の重量を
有するものであるから、通常使用する鉄厚板21の総重量
が50t以上にも及ぶものとなる。そのため、磁気遮蔽室2
0を構成する構築物の強化が必要となる上、施工に際し
ては多大な労力を要するものとなる。しかも、それら鉄
厚板21を施工するに際しては揚重装置、ジャッキ装置、
吊り金具、シムライナー等の特殊機器・治工具を必要と
し、それら付帯作業に要するコストも甚大なものであっ
た。また、磁気漏洩を阻止するには、鉄厚板21どうし間
の継目をできるだけ小さくする必要があり、鉄厚板21に
は加工精度と施工精度との双方に高度なものを要求され
ると共に、それに対する検査工程も加わってコスト増加
の要因となっていた。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、完全なる
磁気遮蔽能を有することは勿論、施工が容易で、かつ構
築物の補強等特別な措置を講ずることなく、極めて低コ
ストにて実現することのできる磁気遮蔽室を提供するこ
とを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る磁気遮蔽室は、フレーク状のアモルファス
金属をフィルムで挾み込みシート状に形成することによ
り構成されたアモルファスシートを、部屋を構成する
壁、天井、床等の室構成体に沿って一様に設けたもので
ある。
〔作用〕
アモルファス金属は極めて高い透磁率を有するものであ
る。このアモルファス金属をフレーク(薄片)状に形成
し、フィルムで挾み込むことによりアモルファス金属が
積層されたアモルファスシートを形成することができ
る。このアモルファスシートを磁気遮蔽体として室構成
体に沿って一様に設けることにより磁気遮蔽室が構成さ
れるが、前記アモルファスシートは、軽量で可繞性を有
し、裁断が可能であり、かつ接着することも可能である
から、それらの特性を有効に活かすことにより極めて簡
単な施工をもって高性能なる磁気遮蔽室を構成すること
ができるようになる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
第1図および第2図において全体として符号1で示すも
のは、本発明の第一実施例による磁気遮蔽室を示すもの
で、本実施例は本磁気遮蔽室1を、病院の磁気共鳴イメ
ージング装置(以下、“MRI装置”と称する)2を設置
するための部屋として適用したものである。
参考までにMRI装置について若干の説明をすれば、MRI装
置とは、いわゆるCT−スキャンと同様なもので人体の断
層映像を得るための装置である。MRI装置は強い磁場を
発生する磁気発生体である。前項でも述べたが、磁気発
生体の発生する磁気は周辺環境への影響を及ぼすが、MR
I装置の場合は病院内に設置されるものであるため、特
に医療用機器・装置、磁気テープの他、例えば心臓ペー
スメーカー等重要な機器への影響を考慮する必要があ
る。他方、外部からの磁気ノイズによる影響としては、
このMRI装置は精密な情報を得るために鮮明な画像を要
求されるものであるが、磁気ノイズにより磁場が歪めら
れ画像が劣化するおそれがあるわけである。
さて、第1図において符号3、4、5は、それぞれ磁気
遮蔽室1を構成する壁、天井、床(いずれも室構成体)
である。実施例ではこれら室構成体がRC(鉄筋コンクリ
ート)造のものとなっている。そして、前記壁4および
天井5の内面にはアモルファスシート7が一様に設けら
れている。
アモルファスシート7は、第3図に示すように、フレー
ク状のアモルファス金属8をフィルム9で挾み込みシー
ト状に形成することにより構成したものである。アモル
ファス金属は周知のとおり、原子が規則正しい格子構造
を持たずに不規則に並んだ非晶質の金属で、融液の急
冷、電着、蒸着、スパッタリング等の手段により作製さ
れる。アモルファス金属はその特異な原子構造のため、
これまでの材料に見られない種々の特徴を有するが、中
でも、コバルト基合金のものはパーマロイを凌ぐ高透磁
率と低保磁率とを示すため、磁気シールド材料として最
適である。
前記アモルファスシート7は、前記フィルム9間にアモ
ルファス金属8を所要量均一に分散させてフィルム9で
固定すればよく、固定手段としては接着剤、ホットメル
ト法等適宜の方法によって行うことができる。フィルム
9としては、アクリル樹脂、塩化ビニール、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂等、合成樹脂製のものを用いれば可
撓性のあるものとなり極めて効果的である。ただしガラ
スとすることも可能である。
本実施例におけるアモルファスシート7は、幅約610cm
で長尺に形成したもので、アモルファス金属8を0.25kg
/m2使用しており、シール1枚の厚さは約0.5mmのものと
なっている。このアモルファスシート7は、前記壁4お
よび天井5、さらに必要に応じて床6に沿って一様に、
少なくとも室内側に向く面は均一平面となるように設け
られている。本実施例では、該アモルファスシート7の
設置手段として、前記壁4等の室構成体の内面を凹凸の
極めて少ない均一平面に仕上げ、室構成体に直接、該ア
モルファスシート7を接着剤により貼着したものとして
いる。
ところで、該アモルファスシート7は上述したように所
定幅に形成されたものであるから、それらを全体の磁気
抵抗が小さくなるようにつなぎ合わせることにより構造
体2を一様に覆うわけであるが、前記アモルファスシー
ト7により所望の磁気シールド効果を得ようとしたと
き、継目において間隙が生じないようにする必要があ
る。第4図および第5図は継目の処理方法の例を示した
もので、第4図のものは、継目が交互に形成される如く
アモルファスシート7を2重に設けたもの、また第5図
に示すものは、全体の磁気抵抗が小さくなるように継目
を十分にカバーし得る程度の幅に裁断したアモルファス
シート7aを、継目部分に貼着したものである。いずれの
手段によっても継目からの漏洩磁気を遮断することがで
きるが、第4図によるものでは、アモルファスシート7
が2重に形成されるから、全体的により高い磁気シール
ド効果が期待できるものとなる。そして、本発明に係る
アモルファスシート7は、このように幾重にも重畳させ
て用いることができ、それによって所望の磁気シールド
効果を得ることが簡単になされるわけである。
また、第1,2図において鎖線cで示される部分は出入り
用の扉が設けられている箇所であるが、その詳細を第6
図(水平断面図)および第7図(立断面図)に示す。第
1図と同符号は同一構成要素を示す。符号11が扉、12は
ヒンジである。扉11の室内側に、上記同様のアモルファ
スシート7を貼り付けたものとしている。また、扉11と
壁体3との間に形成される隙間にも細幅のアモルファス
シート7bを設けており、磁気の漏洩が完全に防止される
構造となっている。
次に、上記の如く構成された磁気遮蔽室1の作用につい
て説明する。
上記磁気遮蔽室1によれば、壁4、天井5等の室構成体
に、透磁性金属であるアモルファス金属8を積層したア
モルファスシート7を一様に貼り付けたものであるか
ら、該アモルファスシート7により、MRI装置2から発
生する強い磁気を室外に漏洩せしめず、かつ外部からの
磁気ノイズのMRI装置2への影響を断つことができる。
しかもアモルファスシート7を構成するアモルファス金
属8が極めて高透磁率を示すものであるため、磁気遮蔽
体としてのアモルファスシート7を極めて薄いものとす
ることができ、MRI装置2用に適用した本実施例のもの
ではアモルファスシート7を第4図に示した手段により
複数枚重畳させて構成したものとしているが、全厚は従
来の鉄板(25mm)に比して1/5〜1/8の厚みのものとな
る。そして、このように前記アモルファスシート7は、
その重畳数を自由に設定することができ、それによる磁
気遮蔽室1の磁気遮蔽効果の調整が可能となる。また、
アモルファスシート7は可撓性に富み、折り曲げ・切断
加工が容易で、かつ接着も可能であるため、磁気遮蔽室
1の隅々にまでもれなく付設することができ、完全な磁
気遮蔽を臨むことができる。さらに、磁気遮蔽体として
のアモルファスシート7が軽量であるため、室構成体に
負担が掛からず、構造体全体を補強する等の大掛かりな
工事を全く必要としないばかりか、施工も、アモルファ
スシート7の裁断と接着作業のみで実施することがで
き、特別な機器・装置を必要とせず極めて容易にかつ完
全に行うことができる。
なお、上記実施例では、床6にはアモルファスシート7
が設けられないものとしたが、前記磁気遮蔽室1の下方
への磁気漏洩を遮断する必要がある場合には、上記同様
の手段によって前記アモルファスシート7を床6に設け
ることも無論可能である。
次に第8図は本発明の第二実施例を示すもので、第二実
施例のものでは、前記壁4、天井5等の構造体内面から
僅かに離間した位置に、それら構造体に金具14を介して
支持される例えば合成樹脂製のパネル15を、壁4および
天井5の全面を覆う如く複数枚設け、該パネル15の表面
に前記アモルファスシート7を上記同様に貼着させたも
のとしている。すなわち、ここではパネル15が室構成体
となるわけである。その他の構成は第一実施例ものと同
じである。
本第二実施例のものによれば、第一実施例のものと同じ
作用を得ることができるが、アモルファスシート7を平
滑なるパネル15に接着できるから、構造体たる前記壁
4、天井5等の表面を仕上げる必要がない。それに加
え、壁4等に構造的な凹凸部が形成されている場合に
も、それら凹凸部の内面側に前記パネル15を設けること
により、簡単に室内壁面を平面に構成することができる
から、特に、いままで一般の部屋であったところを本磁
気遮蔽室1に改修する場合等において極めて有効な構成
となる。しかも、万一前記アモルファスシート7を交換
するような場合には、パネル15ごと交換することもでき
るから作業が容易である。さらに、パネル15に、工場等
において予めアモルファスシート7を貼着させておい
て、作業の効率化を図ることが可能となり、その場合に
は、第9図および第10図に示すように、アモルファスシ
ート7をパネル15の一端、あるいは隣接する二辺側に若
干はみ出させることにより、パネル15の継目を覆うこと
ができる。ここで、第9図のものはパネル15を横方向に
のみ並設する場合を、また第10図のものは、縦横につな
げる場合を示したものである。
第11図は本発明の第三実施例を示すもので、第三実施例
のものでは、上記第二実施例における前記パネル15の裏
面に、第12図に示すように嵌め込み具16を突設し、さら
に壁4、天井5等を構成する構造体に、該嵌め込み具16
を挿入するためのインサート17を埋設したものである。
その他の構成は上記第二実施例のものと同様である。
本第三実施例のものによれば、パネル15の着脱が自在な
ものとなるため、アモルファスシート7の交換が容易に
なることに加え、例えばアモルファスシート7の積層枚
数を違えたパネル15を予め準備しておき、それらを適宜
交換することにより、磁場の強さに応じた、磁気遮蔽能
の異なる磁気遮蔽室を簡単に創り出すことができる。
なお、実施例では、磁気発生体をMRI装置として説明し
たが、本発明に係る磁気遮蔽室がこれに限定されないこ
とは言うまでもなく、従来、磁気遮蔽室として提供され
ていた全てのものに適用することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり、本発明に係る磁気遮蔽室によれ
ば、完全なる磁気遮蔽能を有することは勿論、磁気遮蔽
体を、高透磁率を示すアモルファス金属を積層形成した
アモルファスシートにより構成したものであるから、磁
気遮蔽体の軽量化が実現されると共に、裁断、曲げ、接
着等の加工あるいは作業が行え、特殊機器・装置等を使
用せず極めて簡単かつ安全な施工ができるものとなる。
さらに、磁気遮蔽体としてのアモルファスシートが軽量
であるため該磁気遮蔽室を擁する構造体に負担を掛け
ず、構造体全体を補強する等の大掛かりな工事を排除せ
しめて大幅なコストの低減化を図ることができる。しか
も、室構成体の内面側に沿って一方向に並設したアモル
ファスシートの継目に沿って、この継目を覆うようにア
モルファスシートを設ける構成としたので、壁、天井、
床等の室構成体の厚さを抑さえ、室内のスペースを狭め
ることなく継目からの漏洩磁気を遮断して磁気遮断効果
を発揮することができる。また、アモルファスシートの
重畳数を変化させることにより磁気遮断効果を容易に調
整することができ、このときにも室内のスペースを狭め
ることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の第一実施例を示すもの
で、第1図は磁気遮蔽室を示す水平断面図、第2図はそ
の立断面図。第3図はアモルファスシートを示す断面
図。第4図および第5図は共にアモルファスシートの継
目部分を示す部分斜視図。第6図および第7図は一実施
例による磁気遮蔽室の扉部分を示すもので、第6図はそ
の水平断面図、第7図はその一部を省略して示す立断面
図。第8図は本発明の第二実施例による磁気遮蔽室を示
す水平断面図。第9図および第10図はパネルをアモルフ
ァスシートと共に示す斜視図。第11図は本発明の第三実
施例による磁気遮蔽室を示す水平断面図。第12図はパネ
ルを嵌め込み具およびインサートと共に示す立断面図。
第13図は従来の磁気遮蔽室を一部断面で示す部分立面図
である。 1……磁気遮蔽室、4……壁、 5……天井、6……床、 7……アモルファスシート、 8……アモルファス金属、9……フィルム、 15……パネル。 (上記符号4、5、6、15は室構成体)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 比企 健次 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 向山 澄夫 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−276897(JP,A) 実開 昭61−4493(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレーク状のアモルファス金属をフィルム
    で挟み込みシート状に形成することにより構成された一
    定幅のアモルファスシートが、部屋を構成する壁、天
    井、床等の室構成体の内面側に沿って一方向に順次並設
    され、かつ隣合うアモルファスシートの継目に沿って、
    この継目を覆うようにアモルファスシートが一枚以上設
    けられてなる磁気遮蔽室。
JP63106725A 1988-04-28 1988-04-28 磁気遮蔽室 Expired - Fee Related JPH0678656B2 (ja)

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JPS62276897A (ja) * 1986-05-24 1987-12-01 新日本製鐵株式会社 磁気遮へい材

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