JPH0679019B2 - 金属薄板の深絞り性評価装置 - Google Patents

金属薄板の深絞り性評価装置

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JPH0679019B2
JPH0679019B2 JP1058673A JP5867389A JPH0679019B2 JP H0679019 B2 JPH0679019 B2 JP H0679019B2 JP 1058673 A JP1058673 A JP 1058673A JP 5867389 A JP5867389 A JP 5867389A JP H0679019 B2 JPH0679019 B2 JP H0679019B2
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理一 村山
和夫 藤沢
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は加工性を要求される各種金属薄板の深絞り性を
オンライン上で非破壊的に評価する装置に関する。
〔従来技術〕
自動車、家電製品等の製品の外装に用いられる冷延鋼板
は一般に、プレス成形によって深絞り加工が施されるた
め、その加工性、特に深絞り性が重要視されているが、
該深絞り性は、前記鋼板が伸ばされたときに生じる板幅
方向の歪みと板厚方向の歪みとの比、所謂塑性歪み比
(ランクフォード値又はr値ともいう)によって評価さ
れている。
そして、該深絞り性を評価すべく塑性歪み比を求めるに
は、次に述べるような方法が用いられている。例えば引
張り試験を行って塑性歪み比を直接的に求める直接法が
用いられている。この直接法による場合は鋼板から引張
り試験片を採取し、引張り試験片に対して15〜20%の伸
びを与える単軸引張り試験を行い、それによって生じた
板幅方向の歪みと板厚方向の歪みとを実測することによ
って塑性歪み比(r=ln(W/W0)ln(t/t0),W,W0,t,
t0:引伸し前後の試験片の板幅,板厚)を直接的に求め
る。
なお実際に用いられる塑性歪み比としては、次式によっ
て与えられる面内平均値が採用される。
=(r0 ゜+2r45 ゜+r90 ゜/4 …(1) 但し、r0 ゜:圧延方向に沿って採取した引張り試験片に
よる塑性歪み比 r45 ゜:圧延方向に対して45゜方向に採取した引張り試
験片による塑性歪み比 r90 ゜:圧延方向に対して90゜方向に採取した引張り試
験片による塑性歪み比 かかる塑性歪み比の面内平均値は、それが大きいと深
絞り性が高くなって深絞り性を評価する上での指標とな
るが、次式によって与えられる塑性歪み比の面内方位差
Δrは耳割れの発生し易さの指標となる。
Δr=(r0 ゜−2r45 ゜+r90 ゜/2 …(2) また、所定の大きさのサンプルを共振させることによっ
て求めたヤング率から塑性歪み比を推定する共振法も用
いられる。共振法による場合は、先ず鋼板から所定の大
きさのサンプルの圧延方向と、圧延方向に対して45゜だ
け傾斜する方向と、圧延方向に対して直交する方向との
3方向に分けて複数個採取し、該サンプルに対して電磁
誘導により磁気歪みを与え、サンプルを共振させる。そ
して共振するサンプルの共振周波数を電磁誘導にて求
め、該共振周波数から各サンプルのサング率を求め、下
記(3)式,(4)式にて平均ヤング率及びその方位
差▲▼を求める。
但し、 圧延方向に沿って採取したサンプルのヤング率の平均値 圧延方向に対して45゜方向に採取したサンプルのヤング
率の平均値 圧延方向に対して直交する方向に採取したサンプルのヤ
ング率の平均値 かくして求められた値,▲▼は塑性歪み比の面内
平均値,面内方位差Δrとの間で一定の相関関係があ
るため、この相関関係に基づいて塑性歪み比の面内平均
、面内方位差Δrを求める。
また、X線回折によって特定結晶方位によって進路変更
されるX線の強度から塑性歪み比を求めるX線法も用い
られる。このX線法による場合は、試料としての鋼板か
ら試験片、サンプル等を採取せず、鋼板に直接X線を照
射する。このX線は鋼板の特定な結晶面にて回折される
が、その回折により進路変更されてくるX線の強度を測
定することによって試料の集合組織を推定し、それによ
って塑性歪み比を導き出す。かかるX線法は、前述の直
接法、共振法等と異なって非破壊測定による評価が可能
であるという利点がある。
また、X線法と同様に非破壊測定による評価が可能な方
法として超音波法を利用した方法がある。具体的には鋼
板の所定方向へ超音波板波を伝播させ、その鋼中伝播速
度を所定の計測手段によって求め、その結果を用いて鋼
板の材料特性、例えば塑性歪み比を導き出す方法がある
(特開昭57−66355号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
塑性歪み比を求めて深絞り性を評価する従来方法にあっ
ては、次に述べるような問題点があった。即ち、前記直
接法による場合は引張り試験片の採取及び歪みの実測に
多大な時間及び労力がかかり、また前記共振法による場
合もサンプル採取に伴う作業効率の低下は避けられな
い。しかも上述の方法はいずれも原理的に破壊測定が必
要となるため、オンライン的な評価方法としては適切な
方法であるとはいい難かった。
一方、前記X線法による場合は非破壊測定による評価が
可能となってオンライン的に適切な評価方法となり得る
ものの、使用する装置がかなり大掛かりなものとなって
経費が嵩む上、塑性歪み比の測定精度を一定の水準に保
つためには10秒/回程度の間隔にて塑性歪み比を求める
必要があってオンライン的な評価方法としてやはり不満
が残るという問題点があった。また前記超音法を利用し
た方法による場合は、任意のモードの超音波板波を鋼板
の任意方向へ伝播させることにより、その任意方向にお
ける塑性歪み比を求めるものであるが、方法として具体
的に欠け、適用できない場合も多くあり、深絞り性を評
価する方法としてはやはり難点があった。
そこで、本発明者等はオンライン的な評価が可能であっ
て深絞り性の評価が可能な実用的方法として、試料とし
ての鋼板の板厚方向へ伝播する超音波板波の縦波及び2
種類の横波の各伝播時間を測定し、その測定結果から縦
波と横波との速度比を求め、更に該速度比と塑性歪み比
とを相関関係から塑性歪み比を求める方法を既に提案し
た(特願昭62−238183号)。
ところで上述した如き本発明者等が提案した方法におい
ても次のような問題があった。
即ち、このようなオンライン化を行う場合、接触媒体が
不要な計測器、例えば電磁超音波計測器等を用いるが、
このような計測器では測定中振動等によって金属薄板と
探触子との距離が変動、即ちリフトオフ変動が生じると
探触子におけるコイルのインピーダンスが変化し、測定
回路系全体の回路定数も変動することとなる外、試料の
温度変化のため超音波の伝播速度が変化して超音波伝播
時間に誤差が生じ、また探触子自体の経時変化、所謂ド
リフトのため10ns程度の時間測定誤差が生じる。例えば
時間測定値が20ns変化すると塑性歪み比の面内平均値は
0.1変化する。
第8図は、試料とセンサ部との間のギャップと時間測定
値,インピーダンスの影響を示すグラフであり、横軸に
ギャップを、また縦軸には夫々時間計測値比(ギャップ
が有るときの時間測定値/ギャップが零のときの時間測
定値),インピーダンス比をとって示してある。
グラフ中●印でプロットしたのは時間計測値比を,また
○印でプロットしてあるのはインピーダンス比(ギャッ
プが有るときのインピーダンス/ギャップが零のときの
インピーダンス)を示している。
このグラフから明らかな如く、ギャップが変化すると、
時間計測値比,インピーダンス比が著しく変化すること
が解る。
第9図は、試料の温度と板波伝播速度との関係を示すグ
ラフであり、横軸に試料温度を、縦軸に板波伝播速度の
変化率をとって示してある。
このグラフから明らかな如く試料温度の変化に伴って板
波伝播速度の変化率が変化することが解る。ちなみに試
料の温度が30℃変化すると塑性歪み比の面内平均値の
値は0.1変化することが確認された。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、オン
ライン的な評価及び適切な非破壊測定をより正確に行い
得るようにした金属薄板の深絞り性評価装置を提供する
ことを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る金属薄板の深絞り性評価装置は、圧延され
た金属薄板中に、その圧延方向と平行な方向及び圧延方
向と夫々45゜,90゜で交叉する方向の3方向に超音波板
波を伝播させ、一定距離を伝播する時間を測定するセン
サ部と、これらの測定値に基づいて塑性歪み比の面内平
均値,面内方位差を求める手段とを具備する深絞り性評
価装置において、前記金属薄板とこれに臨ませたセンサ
部との離隔寸法変動に伴うセンサ部のインピーダンス変
化を測定する手段と、金属薄板の表面温度を測定する手
段と、これら測定手段で得たインピーダンス変化及び温
度変化に基づいて前記超音波板波の伝播時間を補正する
手段と、計測器のドリフトを測定し補正する手段とを具
備する。
〔作用〕
本発明装置にあっては、これによってセンサのリフトオ
フ変動による誤差、試料温度変動による誤差を解消し得
ることとなる。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて具体的に
説明する。
第1図は本発明に係る深絞り性評価装置(以下発明装置
という)を製板ラインに適用した場合の模式的側面図で
あり、図中1は深絞り製評価装置、Aはストリップ等の
試料を示している。
試料Aはルーパを経て得た後、次の工程に搬送される
が、この途中に本発明装置である金属薄板の深絞り性評
価装置1が配設され、その両側には試料Aに適正な張力
を付与するピンチロールR1,R2が配置されている。
本発明装置では金属薄板の深絞り性評価装置1はセンサ
部2と評価装置本体3とからなり、センサ部2にはスト
リップ温度を測定する赤外線放射温度計4が付設されて
いる。
第2図は前記センサ部の模式平面図であり、センサ部2
は第2図に示す如く、試料Aの圧延方向へ一定距離Lだ
け伝播する前記超音波板波を送受するために試料A上に
配置せしめられた圧延方向伝播波探触子11と、試料Aの
圧延方向に対して45゜だけ傾斜する方向へ一定距離Lだ
け伝播する前記超音波板波を送受するために試料A上に
配置せしめられた圧延45゜方向伝播板波探触子12と、試
料Aの圧延方向に対して直交する方向へ一定距離Lだけ
伝播する前記超音波板波を送受するために試料A上に配
置せしめられた圧延直交方向伝播板波探触子13とからな
っている。
前記圧延方向伝播波探触子11,12,13の構造は実質的に同
じであり、圧延方向伝播波探触子11についてみると第3
図に示す如くである。
第3図は圧延方向伝播波探触子11の模式的断面図であ
り、前記超音波板波を送受する送信子11aと、それを受
信する受信子11bとをその相互離隔距離が一定距離Lと
なるように距離固定軸11cにて連結された構造となって
おり、送信子11a及び受信子11bが試料Aに対向して配置
せしめられるようになっている。また前記圧延45゜方向
伝播板波探触子12及び前記圧延直交方向伝播板波探触子
13も、上述の圧延方向伝播波探触子11の構造と同様の構
造となっていて各送信子12a,13a及び各受信子12b,13bが
試料Aに対向して配置せしめられるようになっている。
そしてこれらの探触子11,12,13は、第2図に示す如く、
試料A上にその圧延方向に対する角度が夫々所定角度
(探触子11は0゜、探触子12は45゜、探触子13は90゜)
となるように配置される。なお、各探触子11,12,13の距
離固定軸が相互干渉するのを回避するためにはその高さ
を相互に異ならせるとよい。また別の手段を用いて距離
固定を実施してもよい。
第4図は本発明装置のブロック図であり、前記各探触子
11,12,13における各送信子11a,12a,13aは夫々パルサ21,
22,23に、また各受信子11b,12b,13bは夫々プリアンプ3
1,32,33に接続されている。各パルサ21,22,23は切替器
5を介在させてトリガ回路6に接続されており、トリガ
回路8から発せられるトリガ信号は切替器5を介して順
次的にパルサ21,22,23に入力され送信子11a,12a,13aか
ら試料Aの表面に超音波を発振せしめるべく信号が出力
されるようになっている。
プリアンプ31,32,33は切替器9を介在させてアンプ41に
接続されている。切替器9は標準時間信号発生器8に接
続されており、標準時間信号発生器8からの標準時間信
号に基づいて切替器9が作動され、各プリアンプ31,32,
33の信号は選択的にアンプ41に出力されるようになって
いる。アンプ41で増幅された信号はフィルタ42を経て時
間測定部43へ出力される。
時間測定部43はフィルタ42を経た各プリアンプ31,32,33
からの信号を順次取り込み超音波板波が一定距離Lを伝
播するのに要した伝播時間を算出し、これを信号処理部
45へ出力するようにしてある。信号処理部44は時間測定
部43から入力された超音波板波の伝播時間、インピーダ
ンス測定器51,52,53から入力されるインピーダンス赤外
線温度計4から入力される試料Aの温度、標準時間信号
発生器8から入力される標準時間信号及び別途入力され
る試料厚さ情報、超音波板波周波数情報に基づいて後述
する処理を行う。
各インピーダンス測定器51,52,53は圧延方向伝播板波探
触子11,圧延45゜方向伝播板波探触子12,圧延直交方向伝
播板波探触子13に夫々接続されると共に、前記トリガ回
路6に接続された切替器7を介在させて信号処理部45に
接続されており、トリガ回路6からのトリガ信号に従っ
て切替器7が作動し、各インピーダンス測定器51,52,53
の測定信号が前記各圧延方向伝播板波探触子11,圧延方
向伝播板波探触子12,圧延直交方向伝播板波探触子13の
測定信号と同期して順次的に信号処理部44に出力される
ようになっている。
例えばパルサ21,圧延方向伝播板波探触子11,プリアンプ
31の経路で得られた信号が切替器9,アンプ41,フィルタ4
2,時間測定部43を経て信号処理部44に入力された場合は
切替部5と同期する切替器7を経て圧延方向伝播板波探
触子11のインピーダンス測定器51からの信号が信号処理
部44へ入力される。
第5図は信号処理部44において行なわれる主要な信号処
理過程を示すフローチャートであり、時間測定部43から
超音波板波の伝播時間測定値が入力されると(ステップ
S1)、測定開始後所定の時間を経過したか否かを判断
し、(ステップS2)経過しているときは時間の校正を行
う(ステップS3)。
即ち標準時間信号発生器8からの基準時間信号を所定時
間毎、例えば予め経験的に得ている特に測定機器につい
てドリフト変動が生じる虞れのある時間毎に信号処理部
44に取り込み、これに基づいて切換器9から信号処理部
44に入力される迄の時間についての校正を行う。また所
定時間経過していないときはインピーダンス補正を行う
(ステップS4)。即ち信号処理部44においてはインピー
ダンス測定器51にて検出したインピーダンス変動をもた
らしたリフトオフ変動量を算出し、この変動量に相応し
たリフトオフ補正を行う。
同様にして圧延45゜方向伝播板波探触子12,圧延直交方
向伝播板波探触子13の各測定信号に基づいて算出した時
間測定値についても各インピーダンス測定器52,53によ
る検出信号に基づき算出したリフトオフ変動量に相応し
た補正を行う。
次いでこのようなリフトオフ変動量に用いる誤差を補正
した各伝播時間について試料温度補正を行う(ステップ
S5)。即ち赤外線放射温度計4で得た試料温度変化に起
因する超音波板波伝播速度の変化がもたらす板波伝播時
間の変化による誤差を補正する。
そして信号処理部44は上述した如き各補正後の板波の伝
播時間T0 ゜,T45 ゜,T90 ゜のデータ(ステップS6)を用い
て先ず(1/T0 ゜+2T45 ゜+1/T90 ゜)及び(1/T0 ゜−2T
45 ゜+1/T90 ゜)を演算し、更にその演算結果を用いて
試料Aの結晶方位分布関数の展開係数W400,W440を求め
る(ステップS7)。そして上述の如く求められた展開係
数W400,W440に関するデータを用いて塑性歪み比の面内
平均値及び面内方位差Δrを求め(ステップS8)、そ
の結果を表示器45に表示し(ステップS9)、試料Aの終
端に達したか否かを判断し(ステップS10)、終端に達
していないときはステップS1に戻って前述した過程を反
復する。
次に、前記信号処理部44にて行われる演算内容について
具体的に説明する。
先ず、試料Aの結晶方位分布についてみると、その結晶
方位分布関数F(ξ,ψ,φ)は下記(5)式にて表さ
れる。
但し、ξ,ψ,φ:結晶軸と試料に固定した軸との間の
関係を示すオイラー角 ZLmn:展開関数 WLmn:展開係数 そして試料Aが立方晶の結晶からなる直交異方性を持つ
斜方晶系とすると、試料Aの板厚に対して十分に低い
(板厚に対して音速の分散性がない)周波数のS0モード
の超音波板波の速度は次式(6)にて計算される。
但し、VS(θ):S0モードの超音波板波の速度 ρ:試料Aの密度 μ,λ:ラメの定数 C:弾性定数 θ:超音波板波の伝播方向と圧延方向とがなす角度 そして とした場合、 前記(6)式は次式(7)の如く変形される。
かかる(6)式,(7)式中に表れる展開係数W400,W
440は、先に演算した(1/T0 ゜+2/T45 ゜+1/T90 ゜)及
び(1/T0 ゜−2/T45 ゜+1/T90 ゜)の値との間で例えば下
記(8)式,(9)式に示す如く1次対応の関係があ
り、その関係を用いると前記展開係数W400,W440は容易
に演算され得る。
なおかかる演算は演算器40にて行なわれる。
但し、 前記展開係数W400と塑性歪み比の面内平均値とは例え
ば第6図に示す如く一定の相関関係を有するから、この
相関関係に基づき、展開係数W400から塑性歪み比の面内
平均値rを換算する。
物理的にはこのW400は、集合組織の主要方位成分の体積
分率に対応するもので、{111}集合組織が支配的な冷
延鋼板では{111}面の体積分率に対応し、即ち値に
対応することとなる。
また前記展開係数W440と塑性歪み比の面内方位差Δrと
は例えば第7図に示す如く一定の相関関係を有するか
ら、この相関関係に基づき、展開係数W440から塑性歪み
比の面内方位差Δrを算出する。
なお、測定値T0 ゜,T45 ゜,T90 ゜より伝播距離Lを用いて
VS(0)2,VS(45)2,VS(90)2を演算し、それらの値
と(6)式を用いて次式(10),(11)の如くW400,W
440を求めてもよい。
このようにして試料A、即ち金属薄板の塑性歪み比の面
内平均値及び面内方位差Δrを求め、該金属薄板の深
絞り性を評価する。従って金属薄板から試験片、サンプ
ル等を採取することなく、金属薄板に直接超音波を伝播
させることによって塑性歪み比を求め得、オンライン的
な評価方法として適切な非破壊測定による評価が可能と
なる。また使用する装置がX線装置等と異なって簡易な
超音波装置で済む上、短い間隔(例えば1秒/回)にて
塑性歪み比を求めてもその測定精度を一定の水準に保つ
ことができ、簡易且つ迅速に塑性歪み比を求めることが
できる。更に金属薄板の結晶方位分布関係を導入して塑
性歪み比を求めているため、任意な深絞り性の評価が可
能となる上、金属薄板の板厚に対して十分に低い周波数
で発生させた速度分散性の少ないS0モードの超音波板波
を用いるため、超音波の底面エコー等が問題となること
はない。
なお、上述の実施例においては、前記送,受信子の試料
に対する位置決め及び相互間の位置決めを行うのに、一
対の送受信子を距離固定軸に前記探触子11,12,13を固定
した場合について説明したが、これに代えて試料A表面
に転接する一対の倣いローラをセンサ部2に設けてもよ
い。
〔効果〕
以上詳述した如く本発明装置によれば、金属薄板の深絞
り性を評価するに際し、リフトオフ変動に伴う誤差及び
試料温度変動により誤差を解消し得た板波伝播時間を用
いて塑性歪み比を求めることが出来ることとなり、金属
薄板の深絞り性を高い精度で、しかもオンラインにて行
うことが出来るなど、本発明は優れた効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置のをオンライン化した構成を示す模
式図、第2図は板波探触子の各送,受信子と試料との関
係を示す模式的平面図、第3図は超音波探傷器及び試料
の拡大縦断面図、第4図は本発明装置のブロック図、第
5図は本発明装置における信号処理部の処理過程を示す
フローチャート、第6図は塑性歪み比の内面平均値rと
結晶方位分布関数の展開係数W400との相関を示すグラ
フ、第7図は塑性歪みの比の面内方位差Δrと結晶方位
分布関数の展開係数W440との相関を示すグラフ、第8図
はリフトオフ変化と探触子のインピーダンス,超音波板
波の伝播時間との関係を示すグラフ、第9図は試料温度
と板波伝播速度との関係を示すグラフである。 2……センサ部、3……深絞り性評価装置本体 6……赤外線放射温度計 8……標準時間信号発生器 11……圧延方向伝播板波探触子 12……圧延45゜方向伝播板波探触子 13……圧延直交方向伝播板波探触子 21,22,23……パルサ 31,32,33……プリアンプ、43……時間測定部 44……信号処理部 51,52,53……インピーダンス測定器、A……試料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延された金属薄板中に、その圧延方向と
    平行な方向及び圧延方向と夫々45゜,90゜で交叉する方
    向の3方向にS0モードの超音波板波を伝播させ、一定距
    離を伝播する時間を測定するセンサ部と、これらの測定
    値に基づいて塑性歪み比の面内平均値,面内方位差を求
    める手段とを具備する深絞り性評価装置において、 前記金属薄板とこれに臨ませたセンサ部との離隔寸法変
    動に伴うセンサ部のインピーダンス変化を測定する手段
    と、金属薄板の表面温度を測定する手段と、これら測定
    手段で得たインピーダンス変化及び温度変化に基づいて
    前記超音波板波の伝播時間を補正する手段と、計測器の
    ドリフトを測定し補正する手段とを具備することを特徴
    とする金属薄板の深絞り性評価装置。
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