JPH067937B2 - エアレス塗装用噴霧ノズル - Google Patents

エアレス塗装用噴霧ノズル

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JPH067937B2
JPH067937B2 JP2034194A JP3419490A JPH067937B2 JP H067937 B2 JPH067937 B2 JP H067937B2 JP 2034194 A JP2034194 A JP 2034194A JP 3419490 A JP3419490 A JP 3419490A JP H067937 B2 JPH067937 B2 JP H067937B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、圧縮空気を用いずに液圧だけで塗料を噴霧す
るためのエアレス塗装用ノズルに関し、特に粘度の高い
塗料を噴射することができるエアレス塗装用ノズルに関
するものである。
[従来の技術] 従来から、細長い噴霧パターンの両側になるべくテール
を発生させずに塗料を噴射させるためのエアレス塗料用
噴霧ノズル(以下単にノズルと言う)の構造が種々提案
されている。メラミン樹脂塗料のように粘度の低い塗料
をエアレスで噴霧するノズルとしては、例えば特公昭4
7−4799号公報(米国特許第3659787号)や、特開
昭63−178867号公報(米国特許出願第07/3
09891号)に示されたノズルが知られている。基本
的な構造として、これらのノズルは、後方に向かって開
口するほぼ半球状の凹部またはドーム形状の空洞(以下
単に凹部と言う)と、この凹部と交わってリップ状のオ
リフィス型噴射口を形成する溝部と、該凹部の後方に配
置されて塗料供給源に接続される貫通孔とを備えてい
る。
前者のノズルは、塗料の流路を構成する凹部と貫通孔と
の境界部に、塗料の流れに乱流を生じさせる段部(ステ
ップ)を備えている。噴射口の後方で塗料の流れに乱流
を生じさせると、噴射口の後方の液圧または塗料の流速
が平均化されて、テールの発生が抑制されるものと考え
られる。
後者のノズルは、前者のノズルよりも噴射圧力または液
圧(塗料に印加される圧力)を下げた場合でも、テール
が発生しないようにするために設計されたものである。
このノズルでは、凹部と貫通孔との間の一部に段部を形
成することなく、貫通孔を凹部に接続する一対の直進誘
導部または主傾斜面を貫通孔の壁部に備えている。この
一対の主傾斜面は、噴射口の両端側に位置するように貫
通孔の壁面に形成されている。一対の主傾斜面に沿って
凹部内に流れ込む塗料の流れ(直進流)は、段部によっ
て偏向させられた塗料の流れ(偏向流)と衝突して、よ
り大きな乱流を噴射口の後部に発生するものと考えられ
る。
[発明が解決しようとする課題] 最近、粘度の高い(10ポイズ以上の)樹脂塗料をエア
レスで、しかもテールを発生させずに噴射できるノズル
が要求されるようになってきた。そこで従来のノズルで
粘度の高い樹脂塗料を噴霧したところ、噴射圧力を高く
しないとテールが発生することが判った。前述の通り、
従来のノズルは、メラミン樹脂塗料のように粘度の低い
塗料、例えば粘度がフォードカップ4(Ford CUP4)
[3ポイズよりも低い]程度の塗料を噴射する場合に、
テールが発生しないようにするために設計されたもので
ある。
本発明の目的は、粘度の高い塗料を比較的低い噴射圧力
で噴霧する場合でも、テールの発生がないエアレス塗装
用ノズルを提供することにある。
本発明の他の目的は、リップ状のオリフィス型噴射口を
形成するために形成される溝部の形成が容易なエアレス
塗装用ノズルを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、製造が容易なエアレス塗装用
ノズルを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明のノズルは、前方ノズル部と該前方ノズル部と一
体になった後方ノズル部とから構成される。前方ノズル
部は、後方に向かって開口するほぼ半球状の凹部(また
はドーム形状の空洞)と、該凹部と交わってリップ状の
オリフィス型噴射口を形成するように前方端部に設けら
れた溝部とを有する。ここで「ほぼ半球状の凹部」と
は、半球の外周面または内周面のように1点に収束する
ように湾曲した壁面形状を有する凹部である。
後方ノズル部は、凹部の後方に設けられ、該凹部と軸線
を共通にして該凹部と連通する貫通孔を有している。
後方ノズル部の貫通孔と前記ほぼ半球状の凹部との間に
は、オリフィス型噴射口の両端部を結ぶ線とほぼ直交す
る方向で且つ前記凹部の外側に伸びる一対の段部が形成
してある。
また後方ノズル部の貫通孔を形成する壁部のうちオリフ
ィス型噴射口の両端部側に位置して対向する一対の部分
には、前方に向かうに従って軸線に近付く向きに傾斜す
る一対の主傾斜面を形成してある。そしてこの一対の主
傾斜面の前方側端縁とオリフィス型噴射口の両端部との
間には、前方側端縁から前方に向かうに従って軸線側に
近付く向きに主傾斜面の傾斜角度とは異なる傾斜角度で
傾斜する一対の第1の補助傾斜面が形成してある。また
第1の補助傾斜面の前方側端縁(31)から第1の補助傾斜
面(30,30)よりも大きな傾斜角度で軸線側に近付く向き
に傾斜する一対の第2の補助傾斜面が形成してある。
第1及び第2の補助傾斜面の角度及び軸線方向の長さ
は、塗料の粘度及び性質、テールの発生の抑制、噴霧パ
ターンの長さを考慮して定められる。
オリフィス型噴射口を形成するための溝部は、断面形状
がV字状,U字状,W字状,逆台形状等の溝から形成す
ることができる。溝部の底部は、第1の補助傾斜面の前
方側端縁と一致するかまたはその近傍に位置してる。多
くの場合、溝部の底部は、補助傾斜面の前方側端縁を僅
かに越える位置にあるのが好ましい。過去の経験からみ
ると、溝部が尖鋭なV字状断面を有するものでは、溝部
の底部と第1の補助傾斜面の前方側端縁との間の距離の
許容範囲は、噴射口の両端部間の寸法の1/100〜1/10の
範囲である。また溝部がU字状または逆台形状の断面を
有する場合には、その許容範囲は噴射口の両端部間の寸
法の1/100以内である。なお溝部の形状に応じて、この
許容範囲は異なる。
第1の補助傾斜面の前方側端縁は、所定の長さを有して
いることが好ましい。
また第1及び第2の補助傾斜面は、ほぼ半球状の凹部ま
たは空洞を形成する壁面と同心的に形成されていてもよ
い。
[作用] 過去に数多くのエアレス塗装用ノズルが提案されていは
いるものの、テールの発生原因については、完全な分析
はなされていない。しかしながら、経験則から、ノズル
を構成する要素(凹部,溝部、段部等の形状,位置等)
の一部だけが原因となってテールが発生するものでない
ことは判っている。また塗料の粘度も、テールの発生の
有無に大きく関係することが判っており、塗料の粘度は
十分に考慮されなければならない。本発明のエアレス塗
装用ノズルでは、ノズルを構成する要素の全てが一つに
まとまって、粘度の高い塗料を噴射する場合にテールの
発生を防止していると考えられる。したがつてノズルを
構成する各要素について、それぞれの機能または作用を
説明するだけでは、本発明の作用を説明することは難し
いと考えられるが、本発明の理解を助けるために、現時
点で判っている範囲または推測可能な範囲で、発明の作
用を説明する。
流路に設けられる段部と主傾斜面との作用は、特開昭6
3−178867号公報に開示されたノズルの段部及び
主傾斜面と同様であろうと推測される。塗料の流速は、
塗料と壁面との間に発生する摩擦抵抗が原因となって、
壁面に近い程遅くなる。そのため壁面に近い噴射口の両
端では、塗料の流速が遅くなる。噴射口の両端における
塗料の速度が他の部分における塗料の流速よりも極端に
遅くなると、テールが発生する。そこで塗料の流路を構
成する凹部と貫通孔との境界に、一対の段部を設けて、
この一対の段部に塗料を衝突させて流体の流れに偏向を
生じさせ、噴射口の後方で塗料の流れに乱流を生じさせ
る。乱流は、流体の速度の平均化に寄与する。
貫通孔を形成する壁部のうち噴射口の両端部側に位置し
て対向する一対の壁部に設けた一対の主傾斜面は、段部
によって形成される乱流に直線的に流れる塗料の流れを
衝突させて、乱流をより大きなものとしていると考えら
れる。
しかしながら、段部と主傾斜面とを有するノズルでも、
塗料の粘度が高くなると、かなり噴射圧力を上げなけれ
ばテールが発生し易くなる。これは塗料の粘度が高くな
ると、塗料と壁面との間の摩擦抵抗が大きくなり、これ
が段部及び主傾斜面の作用を減じているものと考えられ
る。特に噴射圧力を低くすると、テールの発生率が高く
なる。
塗料の粘度が高くなって塗料と流路を構成する壁面との
間の摩擦抵抗が増加すると、乱流が減少するようになっ
て、塗料の流速の平均化が阻害されるようになる。その
結果、噴射口付近では、軸線に近付くに従って塗料の流
速が速くなり、壁面に近い噴射口の両端部付近の塗料の
速度が遅くなる現象が発生すると考えられる。
そこで本発明においては、一対の主傾斜面の前方側端縁
と噴射口の両端部との間に一対の第1の補助傾斜面と、
該一対の第1の補助傾斜面に連続して該一対の第1の補
助傾斜面よりも傾斜角度の大きな一対の第2の補助傾斜
面とを設けている。一対の第1の補助傾斜面は、一対の
主傾斜面との間に所定の長さの角部を形成して、軸線に
近付く向きに傾斜する。この所定の長さの角部が、一対
の主傾斜面に沿って流れてきた直線的な流れに変化を与
えて、乱流を大きくする作用を果たしているものと推測
される。また第1の補助傾斜面の前方側端縁は、主傾斜
面の前方側端縁よりも軸線に近い位置にあるため、噴射
口の両端部の位置を、流速が速くなる中心部に近付けて
いる。その結果、塗料の粘度がある程度高くなった場合
でも、比較的低い噴射圧力でテールを発生させずに塗料
を良好に噴射できるものと考えられる。なお第1の補助
傾斜面を設けずに、一対の主傾斜面の傾斜角度を大きく
しても、噴射口の両端部の位置を、流速が速くなる中心
部に近付けることはできるが、本発明のように主傾斜面
と第1の補助傾斜面との間に角部が形成されないため、
乱流を大きくする効果が得られず、低い噴射圧力で噴射
した場合にはテールの発生を阻止することができない。
一対の第2の補助傾斜面は、第1の補助傾斜面よりも大
きな傾斜角度で傾斜しており、噴射口の両端部より前方
側に所定の範囲の加速領域を形成している。この第2の
補助傾斜面は、噴射口の両端の内側壁面をより軸線の中
心に近付けており、噴射口端部付近の塗料の流速を速め
る作用を果たす。第2の補助傾斜面の効果は、塗料の粘
度が高くなればなるほど大きくなる。但し第2の補助傾
斜面の軸線方向の長さをあまり長くすると、細長い噴霧
パターンを得ることができなくなるので、第2の補助傾
斜面の長さには一定の限界がある。
本発明のノズルによれば、一対の段部と、一対の主傾斜
面と第1及び第2の補助傾斜面とが協働して、テールを
発生させることなく、粘度の高い塗料を比較的低い噴射
圧力で噴霧することができる。
第1の補助傾斜面の前方側端縁が、所定の長さを有して
いれば、溝部を多少中心からずれた位置に形成しても、
溝部の底部と第1の補助傾斜面の前方側端縁との間の寸
法を所定の許容範囲に入れることができる。特に第1及
び第2の補助傾斜面を、ほぼ半球状の凹部またはドーム
状の空洞を形成する壁面と同心的に形成すると、ノズル
を大量生産する場合に、溝部の形成位置が微妙に異なっ
ても、各ノズルの噴射口の長さを実質的に一致させるこ
とができる。
[実施例] 以下、本発明を図示の実施例について詳細に説明する。
第1図乃至第3図は、本発明のノズルの一実施例の正面
図、II−II線断面図及びIII−III線断面図である。これ
らの図において、10はノズル本体であり、このノズル
本体は超硬合金あるいはセラミック等の超硬質材を用い
て一体成形されている。ノズル本体10は、前方ノズル
部12と後方ノズル部14とから構成される。前方ノズ
ル部12の内部には、後方に向かって開口するドーム状
の空洞またはほぼ半球状の凹部16が形成されている。
また前方ノズル部12の前方端部には、凹部16と交わ
ってリップ状のオリフィス型噴射口18を形成するよう
に、溝部20が形成されている。本実施例のノズルの溝
部20は、第3図に示すように前方に向かって開口し、
溝の長手方向に直交する方向の断面形状がほぼV字形を
呈している。
後方ノズル部14の内部には、凹部16と連通する貫通
孔22が形成されている。貫通孔22は、凹部16と軸
線Xを共通にしており、前方に向かうに従って縮径する
形状を有している。第1図ないし第3図を参照しただけ
では、貫通孔22及び凹部16を形成する壁面の形状を
理解しにくい。そこで理解を助けるために、第4図に鋳
造用の中子を示し、第1図ないし第3図に示す部分と対
応する部分に、第1図ないし第3図に示す部分に付した
符号に100を加えた符号を付す。
後方ノズル部14の貫通孔22と前方ノズル部12の凹
部16との境界部には、一対の段部24が形成されてい
る。これらの段部24は、オリフィス型噴射口18の両
端部19,19を結ぶ線Lとほぼ直交する方向で且つ凹
部16の径方向外側に伸びている。本実施例では、第1
図に示すように、段部24は弧状を呈している。貫通孔
22の後方開口端は、塗料供給源に適宜の流路を介して
接続される。なお後方ノズル部14を大きくして貫通孔
22を延長することにより適宜の長さの流路を形成する
こともできる。
後方ノズル部14の貫通孔22を形成する壁部は、オリ
フィス型噴射口18の両端部19,19側に位置して互
いに対向する部分に、一対の主傾斜面26,26を有し
ている。この主傾斜面26は、前方に向かうに従って軸
線Xに近付く向きに傾斜する。
一対の主傾斜面26,26の前方側端縁28,28とオ
リフィス型噴射口の両端部19,19との間には、主傾
斜面26の傾斜角度よりも大きな傾斜角度で軸線X側に
傾斜する一対の第1の補助傾斜面30,30が形成され
ている。第1の補助傾斜面30,30の前方で、オリフ
ィス型噴射口の両端部19,19の両側には、更に軸線
Xに向かって傾斜する第2の補助傾斜面32,32が形
成されている。第1の補助傾斜面30の傾斜角度(軸線
Xから反時計回り方向の角度)は、主傾斜面26の傾斜
角度に応じて変わるが、主傾斜面26の傾斜角度が1°
〜60°の範囲であれば、第1の補助傾斜面30の傾斜
角度は2°〜20°の範囲が好ましい。なお第1の補助
傾斜面30の傾斜角度は主傾斜面26の傾斜角度よりも
大きい必要はなく、主傾斜面26と第1の補助傾斜面3
0との間(主傾斜面の前方側端縁28の位置)に角部が
できるように第1の補助傾斜面30の傾斜角度は選択さ
れる。
第2の補助傾斜面32,32の傾斜角度は、第1の補助
傾斜面30の傾斜角度よりも大きくなるように形成され
る。第2の補助傾斜面32の好ましい傾斜角度は3°〜
30°である。なおこの傾斜角度は、塗料の粘度が高く
なるにしたがって大きくするのが好ましい。
溝部20は、第1の補助傾斜面30,30の前方側端縁
31,31と溝部20の底部21との間の距離が所定の
許容範囲に入るように形成される。溝部20は、ダイヤ
モンド砥石車等の研削工具により形成されるものであ
り、研削加工に用いる工具の断面形状によって溝部の断
面形状が定まる。
第4図に示した中子を製造する場合には、第5図に示す
ように超硬質の材料で截頭円錐形状部分40とほぼ半球
状の部分41とを備えた中子素材を作り、この中子素材
をまず切削面42,42に沿って切削して傾斜面126
を形成する。次に中子素材を切削面43,43に沿って
切削し、傾斜面132を含む面を形成する。最後に中子
素材を切削面44,44に沿って切削して傾斜面130
を形成する。これらの切削面の角度を変更することによ
り、傾斜面130,132の位置及び幅寸法並びに段部
124の幅寸法を任意に変更することができる。第6図
及び第7図は、これらの切削面の角度を変更した場合に
形成される他の中子の例を示している。第6図及び第7
図に示すような中子を用いて本発明のノズルを製造して
もよい。
また第8図に示すように、ほぼ半球状の部分41(第5
図)の基部の外周を周方向に連続して切削した後に、傾
斜面126を形成するための切削を行って、傾斜面と傾
斜面130′,132′を形成するようにしてもよい。
このようにすると素材を周方向に切削する加工は容易で
あるため、簡単に補助傾斜面を形成することができる。
ノズルを形成する場合には、上記中子と円筒状の外型と
この外型の上下位置に配置される上下型とを用いてノズ
ル主体の素材を成型し、その後にこの素材を焼結する。
上記実施例においては、段部24(124)が平面状を
呈しているが、この段部の形状は実施例に限定されるも
のではなく、有効な乱流を生じさせることができる形状
であればどのような形状でもよい。
[試験例] 本発明のノズルの効果を確認するために、下記の条件で
試験を行った。試験に使用した本発明のノズルA〜C
は、第9図(A)〜(C)に各部の角度を示したノズル
である。第9図(A)〜(C)において符号26,3
0,32で示した線は、主傾斜面26、第1及び第2の
補助傾斜面30及び32に相当し、符号28及び31で
示した線は端縁28及び31に相当している。
比較のために、特開昭63−178867号公報(米国
特許出願第07/309891号)の構造のノズルDと
特公昭47−4799号公報(米国特許第3659787号)
の構造のノズルEについても試験を行った。ノズルD
は、ノズルAの条件から第1及び第2の補助傾斜面を除
いたものであり、溝部の底が主傾斜面の前方側端縁を越
えるように延びている。ノズルEは、全く傾斜面を形成
しなかったものであり、その他はノズルAの条件と同じ
であり、溝部の底が段部を越えるように延びている。
主たる条件は下記の通りであった。
使用塗料:関西ペイント株式会社製のラテックスペイン
ト(Latex paint): 特種アクリル樹脂系塗料 (JIS-K-5663:コード番号391-021) 塗料粘度:20,30及び45ポイズ 塗料温度:21℃ 噴射圧力:55〜80kg/cm2 吹付距離:300mm 各部寸法:全長2.6mm 貫通孔22の大径部寸法D1 1.8mm 貫通孔22の小径部寸法D2 1.3mm 貫通孔22の長さL1 1.3mm 補助傾斜面30の幅寸法W 0.2mm (ノズルAの場合) 段部24の幅 0.97mm 段部24の高さ 0.2mm 凹部16の最大直径 0.9mm 溝部20の断面形状 V字形 溝部20の開口角度 55.5度 溝部20の深さL2 1.1mm 溝部20と端縁31 との交叉寸法 0.01mm 噴射口の最大幅 0.47mm 下記表1〜3は、塗料の粘度と噴射圧力とを変えた場合
において、噴霧パターンにテールが発生したか否かを示
している。xはテールが発生した場合であり、oはテー
ルが発生しなかった場合である。なお使用した塗料は水
溶性であるため、粘度は水溶液の量を変えることにより
調整した。
上記結果から、塗料の粘度が高くなると、第1及び第2
の補助傾斜面がテールの発生抑制に大きな効果を発揮し
ていることが判る。ノズルAとノズルB、そしてノズル
BとノズルCとを比較すると、主傾斜面26の傾斜角度
は、あまり重要な要素ではないことが判る。むしろ第2
の補助傾斜面の角度が、塗料の粘度の増加に対してテー
ルの発生を有効に防止する機能を果たしていることが判
る。ノズルAとノズルDとを比較すると、第1の補助傾
斜面が噴射圧力を低下させることに寄与していることが
判る。
先にも述べた通り、主傾斜面、第1の補助傾斜面及び第
2の補助傾斜面が、個別に作用するのではなく、これら
すべての傾斜面が一体になって所定の効果を発揮するも
のである。
[発明の効果] 本発明によれば、一対の段部と、一対の主傾斜面と第1
及び第2の補助傾斜面とが協働して、粘度の高い塗料を
比較的低い噴射圧力で、テールを発生させることなく噴
霧することができる。
第1の補助傾斜面の前方側端縁が、所定の長さを有して
いれば、溝部を多少中心からずれた位置に形成しても、
溝部の底部と補助傾斜面の前方側端縁との間の寸法を所
定の許容範囲に入れることができる。したがって歩留ま
りを向上させることができる。
また第1及び第2の補助傾斜面を、ほぼ半球状の凹部ま
たはドーム状の空洞を形成する壁面と同心的に形成する
と、溝部の形成位置が微妙に異なっても、ノズルの噴射
口の長さを実質的に一定にすることができ、噴霧パター
ンがほぼ一定のノズルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のノズルの一実施例の平面図、第2図は
第1図のII−II線断面図、第3図は第1図のIII−III線
断面図、第4図は成型用中子の斜視図、第5図は成型用
中子を製造する場合の説明図、第6図ないし第8図はそ
れぞれ本発明の他の実施例で用いる成型用中子の斜視
図、第9図(A)ないし(C)は試験に用いたノズルの
各傾斜面の傾斜角度を説明するための図である。 10……ノズル本体、12……前方ノズル部、14……
後方ノズル部、16……ほぼ半球状の凹部(ドーム形状
の空洞)、18……オリフィス型噴射口、20……溝
部、21……底部、24……段部、26……主傾斜面、
28……負傾斜面の前方側端縁、30……第1の補助傾
斜面、31……第1の補助傾斜面の前方側端縁、32…
…第2の補助傾斜面。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後方に向かって開口するほぼ半球状の凹部
    (16)と、前記ほぼ半球状の凹部(16)と交わってリップ状
    のオリフィス型噴射口(18)を形成するように前方端部に
    設けられた溝部(20)とを有してなる前方ノズル部(12)
    と、 前記前方ノズル部(12)と一体に形成されて、前記ほぼ半
    球状の凹部(16)の後方で該ほぼ半球状の凹部(16)と軸線
    (X)を共通にして該ほぼ半球状の凹部(16)と連通する貫
    通孔(22)を備えてなる後方ノズル部(14)とを具備し、 前記後方ノズル部(14)の前記貫通孔(22)と前記ほぼ半球
    状の凹部(16)との間には、前記オリフィス型噴射口(18)
    の両端部(19,19)を結ぶ線(L)とほぼ直交する方向で且つ
    前記ほぼ半球状の凹部(16)の径方向外側に伸びる一対の
    段部(24,24)が形成され、 前記後方ノズル部(14)の前記貫通孔(22)を形成する壁部
    のうち前記オリフィス型噴射口(18)の両端部(19,19)側
    に位置して互いに対向する部分には、前方に向かうに従
    って前記軸線(X)に近付く向きに傾斜する一対の主傾斜
    面(26,26)が形成され、 前記一対の主傾斜面(26,26)の前方側端縁(28)と前記オ
    リフィス型噴射口(18)の両端部(19,19)との間には、前
    記前方側端縁(28)から前方に向かうに従って前記軸線
    (X)側に近付く向きに前記主傾斜面の傾斜角度とは異な
    る傾斜角度で傾斜する一対の第1の補助傾斜面(30,30)
    が形成され、 前記一対の第1の補助傾斜面(30,30)の前方側端縁(31)
    から前記第1の補助傾斜面(30,30)よりも大きな傾斜角
    度で前記軸線(X)側に近付く向きに傾斜する一対の第2
    の補助傾斜面(32)が形成され、 前記溝部(20)の底部(21)は前記第1の補助傾斜面(30,3
    0)の前記前方側端縁(31)と一致するかまたはその近傍に
    位置していることを特徴とするエアレス塗装用噴霧ノズ
    ル。
  2. 【請求項2】前記第1の補助傾斜面(30,30)の前記前方
    側端縁(31)は所定の長さを有している請求項1に記載の
    エアレス塗装用噴霧ノズル。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2の補助傾斜面は、前記ほ
    ぼ半球状の凹部(16)を形成する壁面と同心的に形成され
    ている請求項1に記載のエアレス塗装用噴霧ノズル。
  4. 【請求項4】塗料を液体の圧力だけで噴霧ノズルに供給
    して該噴霧ノズルから前記塗料を噴霧するエアレス塗装
    装置に用いる噴霧ノズルにおいて、 前記噴霧ノズルは、リップ状のオリフィス型噴射口(18)
    を形成するために断面がほぼV字形の溝部(20)が前方に
    形成され且つ一端が該溝部(20)内に開口し他端が塗料供
    給源に接続される流路が内部に形成されたノズル本体(1
    0)からなり、 前記流路は、後方に向かって開口し且つ前記溝部(20)と
    交わって前記リップ状のオリフィス型噴射口(18)を形成
    するドーム形状の空洞(16)と、該空洞(16)と連通し且つ
    該空洞(16)と軸線(X)を共通にして前記塗料供給源に接
    続される貫通孔(22)とからなり、 前記空洞(16)と前記貫通孔(22)との境界には、前記オリ
    フィス型噴射口(18)の両端部(19,19)を結ぶ線(L)とほぼ
    直交する方向で且つ前記空洞(16)の外側に対称に伸びる
    一対の段部(24,24)が形成され、 前記貫通孔(22)を形成する壁部のうち前記オリフィス型
    噴射口(18)の両端部(19,19)側に位置して対向する一対
    の壁部には、前方に向かうに従って前記軸線(X)に近付
    く向きに傾斜する一対の主傾斜面(26,26)が形成され、 前記一対の主傾斜面(26,26)の前方側端縁(28)と前記オ
    リフィス型噴射口(18)の両端部(19,19)との間には、前
    記前方側端縁(28)から前方に向かうに従って前記軸線
    (X)側に近付く向きに前記主傾斜面の傾斜角度とは異な
    る傾斜角度で傾斜する一対の第1の補助傾斜面(30,30)
    が形成され、 前記一対の第1の補助傾斜面(30,30)の前方側端縁(31)
    から前記第1の補助傾斜面(30,30)よりも大きな傾斜角
    度で前記軸線(X)側に近付く向きに傾斜する一対の第2
    の補助傾斜面(32)が形成されていることを特徴とするエ
    アレス塗装用噴霧ノズル。
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