JPH0798168B2 - 扇形噴霧ノズルおよびその製造方法 - Google Patents

扇形噴霧ノズルおよびその製造方法

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JPH0798168B2
JPH0798168B2 JP2812889A JP2812889A JPH0798168B2 JP H0798168 B2 JPH0798168 B2 JP H0798168B2 JP 2812889 A JP2812889 A JP 2812889A JP 2812889 A JP2812889 A JP 2812889A JP H0798168 B2 JPH0798168 B2 JP H0798168B2
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秀夫 佐久間
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アロイ工器株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、噴霧をエアレスのもとに扇形状に噴射するた
めのノズルおよびその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
噴霧をエアレスのもとに扇形状に噴射するためのノズル
としては、一般的に、後方開放状態のドーム状凹面と前
方開放状態のV字状溝との交叉により形成されるリップ
状のオリフィス型噴口を備えたノズルが使用されてい
る。
このようなリップ状のオリフィス型噴口を備えた扇型噴
霧ノズルは、高粘度塗料を噴霧する場合において噴霧の
両端にテールを生じ易いため、そのテール発生防止のた
めの種々の方策が講じられているが、その一例として特
開昭63−178867公報に記載の技術がある。
上記公報に記載の技術は、ドーム状凹面に到る上流に、
ドーム状凹面の後端部断面積よりも充分に大きい流通断
面積を有すると共に前端がぼ小判形もしくは長円形の筒
状流路を設け、かつドーム状凹面と筒状流路との連接部
は、筒状流路の前端短径部においてドーム状凹面とスム
ーズに連続させるほか、長径部においては肩形段部を形
成し、更にドーム状凹面に交叉するV字状溝を前記筒状
流路の短径部に合致すると共に溝の谷が段部に近くその
段部とは交叉しない程度に設け、以て、大きい流通断面
積の筒状流路により噴口間際まで流通抵抗を可及的に小
さく保こと、噴口に近い重量の肩形段部により乱流およ
び小渦流を発生させてテールの発生防止作用を生起こさ
せること、特にテール生成源としての噴口両端部付近に
おいてその上流からの直進流と肩形段部により偏向して
前記直進流の両側から衝触する偏向流との衝突攪乱によ
りテール発生を防止すること、等の作用効果が得られる
ものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術においては、テールの発生防止効果は比較
的良好であるが、肩形三日月状段部の尖端部を互いに接
近する対向状態に形成する必要があるばかりでなく、そ
の対向両尖端部の中間の狭い部分にV字状溝の谷が位置
するようにV字状溝を刻設する必要があるが、この種の
ノズルは超硬合金あるいはセラミック等の著しく硬質な
材料により製作され、しかもその寸法はドーム状凹面の
直径が0.2mm〜1.0mm程度に微細であるため高精度の加工
技術が要求され、従って高精度加工設備および熟練作業
者により製作することになり、多量生産に不適当である
ばかりでなく、製品が高価となる欠陥がある。
更に、オリフィス型扇型噴霧ノズルを超硬合金あるいは
セラミックの焼結材により製作するのが普通であるが、
焼結体は粉末原料を成型品とした後に高温のもとに焼結
して得られる関係上、ドーム状凹面および筒状流路の中
心軸とノズル主体の外形の中心軸とが一致しない場合が
多く、ノズル主体の外形自体についても歪が生じて不均
一であるから、V字状溝を砥石車により研削するに当
り、ノズル主体の外形部分をチャッキングしても、基準
となるドーム状凹面の位置が個体毎に異なっているた
め、砥石車の先端縁をドーム状凹面の中心に一致させる
ことが著しく困難である。
また前記三日月状段部の尖端部は隅肉のない隅角部と尖
鋭な稜部とが相俟って形成されるのが最も望ましく、そ
れ等に丸味があるとテール発生防止作用が低下するので
あり、従って段部形成のための成型用中子についても前
記稜部成型に当り隅肉のない隅角部を形成する必要があ
るが、その形状が微妙であるほか寸法が微細であるた
め、成型用中子の制作が著しく困難である。
そこで本発明の目的は、前記特開昭63−178867公報に記
載の発明を改良し、テール発生防止効果を向上すると共
に制作容易な構成のテールレスノズルを提供することに
あり、また他の目的はテールレスノズルを容易に制作す
る方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するため、ほぼ半円形の傾斜
平面部が対向状態に形成された変形ドーム状凹面に到る
上流に、凹面の両側に三日月状の肩形段部が形成される
状態のもとに細長い断面形状の筒状流路を連設し、更に
前記変形ドームの傾斜平面部端縁と筒状流路前端との連
接部もしくはこの連接部に近く、左右方向に直線状の鈍
角な隅角部を平行のもとに対称状態に設け、なお凹面に
前方から交叉するV字状溝をその谷が前記隅角部に一致
する程度の深さに刻設したものである。
また製造方法としは、頂部が平坦もしくは低い円錐を有
する円錐台状部分とその頂部中央にドーム状突起とがあ
る超硬質の材料から、そのドーム部分にほぼ半円形の傾
斜平面部が対向状態に形成されるように斜めに削成する
と共に、円錐台部分を前記傾斜平面部とは鈍角関係のも
とに平面状に削成した中子および他の必要な成型用型部
材を備えた成型用型を使用してノズル主体の素材を超硬
質材料により成型し、その後焼結並びにV字状溝の刻設
を行うようにしてなるのである。
〔作用〕
上記構成のノズルによれば、変形ドーム状凹面と上流に
連設される流通面積の大きい筒状流路とからなる凹穴が
形成され、その前端に噴口が開設されていることによ
り、後方から供給される加圧液体は圧損なく噴口に供給
され、またリップ状噴口の両端付近において、上流から
の直進流と肩形段部により生じる両側からの偏向流との
衝突による攪乱流および隅角部によるテール発生防止作
用の相乗作用によりテールの発生を効果的に防止し、な
お隅角部は傾斜平面形成上必然的に適度に長くなるか
ら、V字状溝の刻設に当りその位置決めが僅かにずれて
も噴口形成上およびテール発生防止上の点で悪影響を与
えることがない。
〔実施例〕
以下、本発明を図示の実施例について詳細に説明する。
第1図ないし第3図の実施例は、超硬合金あるいはセラ
ミック等の超硬質材製のノズル主体1に、ほぼ半円形の
傾斜平面部2,2が対向状態に形成された変形ドーム状凹
面3と、この凹面3の後端円弧部の両側方にほぼ三日月
状の肩形段部4,4が形成される状態の細長い前端部を有
する筒状流路5とを後方開放状態のもとに共通軸線関係
に連設するほか、前記凹面3における傾斜平面部2の直
線状端縁において筒状流路5との連設部に隅肉のない鈍
角の隅角部6,6を平行な対称に形成し、この隅角部6,6の
形成に当っては、筒状流路5の内面中に傾斜平面部2に
対応する上流部分に平面部7,7を形成してこの平面部7
と傾斜平面部2とをその内側が鈍角になる角度のもとに
対接させればよく、更にノズル本体1の前端にはV字状
断面の溝8を前方開放状態のままその谷が前記直線状隅
角部6,6の中央付近において僅かに交叉する程度の深さ
のもとに刻設して、リップ状の噴口9を開放してなるの
である。
前記変形ドーム状凹面3,肩形段部4,筒状流路5,5隅角部
6,平面部7等を形成するためには、第4図に示すような
成型用中子10並びに他に必要な外型および上下両型等の
型部材を備えた成型用型により、ノズル主体1の素材を
成型し、かつその後に焼結して得るのであり、即ち第5
図のように円錐台状部分とその頂部中央にドーム状突起
とがある超硬質の中子素材に対し、そのドーム部分にほ
ぼ半円形の傾斜平面部が対向状態に形成されるように斜
めに削成すると共に、円錐台部分に前記傾斜平面部とは
鈍角関係のもとに平面状に削成し、しかもその両者の削
成の程度を適切に選定することにより、第4図のように
変形ドーム状凹面3の成型に適応する変形ドーム状型面
11、肩形段部4,4、成型に適応する段部型面12,12、筒状
流路5の成型に適応する筒状型面13、隅角部6,6の成型
に適応する稜角型面14,14、平面部7,7の成型に適応する
平坦型面15,15等を形成するようにする。
前記中子10については、第6図または第7図のように、
削成面の削成面の削成の度合により稜角型面14を筒状型
面13側または変形ドーム状型面11側に僅かに変位させ、
これにより隅角部6,6を肩形段部4に近い前後に形成し
てもよく、いずれもテール発生防止上効果がある。
前記V字状溝8の刻設の深さについては、隅角部6に僅
かに交叉するのが最もよく、例えば凹面3の直径の1/10
0〜1/10程度の深さがよいが、それよりも深くともある
いは隅角部6に交叉しない程度に浅い場合であってもテ
ール発生防止効果が得られ、浅い場合には凹面3の直径
の1/100程度手前が限度である。
前記V字状溝8の断面形状については、例えば第8図ま
たは第9図のように谷部が丸味付きまたは有幅底であっ
てもよく、隅角部6が適度な長さを有している関係上好
都合である。
また肩形段部4は軸線と直交する平面状に限らず、なで
肩状に傾斜してもよく、その成型用中子10の素材として
の円錐台部の頂部を低い円錐面に形成すればよい。
〔効果〕
以上説明したように、本発明によれば、次のような効果
が得られる。
(a)噴口へ到る筒状流路を変形ドーム状凹面の後端部
よりも著しく大きい流通断面積に形成して噴口まで圧損
を生じないように圧力液体を供給することができるか
ら、噴霧を高圧のもとに噴出することになる結果、霧化
効率を低下させることなく、またテールの発生について
も噴霧圧力が高いことになり抑制される。
(b)噴口に著しく近い上流に肩形段部を形成したこと
により、供給液を噴口間際において乱流および渦流を生
じさせ、テール発生を効果的に防止する。
(c)V字状溝の谷から少し離れた両側に漸減する段部
を形成すると共に、V字状溝の谷に一致もしくは著しく
接近して鈍角隅角部を形成したから、これによりリップ
状噴口におけるテール発生部としての両端谷部におい
て、隅角部により両側から攪乱を伴なう比較的小さい偏
向流が衝突すると同時に上流からの前進流と衝突させて
テールの発生を防止するばかりでなく、隅角部よりも少
し離れた対向状態の段部尖端から攪乱を伴う拡がりのあ
る偏向流を衝突させつつ、これ亦上流からの前進流と衝
突させるのであり、従ってテール発生部としての噴口端
部内側に活発かつ適切な拡がりを有する衝突流による攪
乱を発生させてテールの発生を効果的に防止することが
できるのであり、殊に段部尖端からの偏向流の衝突流と
隅角部による衝突流との大小二重の攪乱作用によりテー
ル発生防止効果を相乗的に向上させることができるので
ある。
(d)前記(a),(b),(c)のようにテール発生
防止効果が顕著であるから、V字状溝の深さの許容範囲
が広く、製作上有利である。
(e)変形ドーム状凹面を採択しそのほぼ半円形の傾斜
平面部の適度に幅がある後端縁の中央付近にV字状溝の
谷が位置するように刻設するのであるから、V字状溝の
左右方向への心ずれがあってもよく、溝の刻設作業が容
易である。
(f)肩形段部により生起させる衝突流は互いに少し離
れた位置において発生させるほか拡がりを付与する必要
性があるため、変形ドーム状型面11と段部型面12との連
設部の隅角部に丸味があっても支障がなく、従って中子
の製作が容易である。
【図面の簡単な説明】
図面において、第1図および第2図はそれぞれ一実施例
における扇形噴霧ノズルを示す縦断側面図および正面
図、第3図は横断平面図、第4図は成型用中子を示す要
部だけの斜視図、第5図は成型用中子の中間的素材の側
面図、第6図および第7図はそれぞれ他の実施例におけ
る成型用中子の要部だけを各別に示す斜面図、また第8
図および第9図はそれぞれ他の実施例におけるV字状溝
の断面形状を各別に示す略図である。 1……ノズル主体 2……傾斜平面部 3……凹面 4……肩型段部 5……筒状流路 6……隅角部 7……平面部 8……溝 9……噴口 10……中子 11……変形ドーム状型面 12……段部型面 13……筒状型面 14……稜角型面 15……平坦型面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズル主体(1)に、ほぼ半円形の傾斜平
    面部(2),(2)が対向状態に形成された変形ドーム
    状凹面(3)と、この凹面(3)の後端円弧部の両側方
    に三日月状の扇形段部(4),(4)が形成される状態
    の細長い前端部を有する筒状流路(5)とを共通軸線関
    係のもとに後方開放状態に連設するほか、前記凹面
    (3)における傾斜平面部(2)の直線状端縁を含む接
    近した前後位置であって筒状流路(5)との連接部付近
    に隅肉のない鈍角の隅角部(6),(6)を対称に形成
    し、かつノズル本体(1)の前端にはV字状断面の溝
    (8)を前方開放状態にその谷が前記隅角部(6),
    (6)の中央付近において交叉する少し手前から少し交
    叉する程度の深さのもとに刻設してリップ状の噴口
    (9)を開設してなる扇形噴霧ノズル。
  2. 【請求項2】頂部が平坦もしくは低い円錐を有する円錐
    台状部分とその頂部中央にドーム状突起とがある超硬質
    の材料から、そのドーム部分にほぼ半円形の傾斜平面部
    が対向状態に形成されるように斜めに削成すると共に、
    円錐台部分を前記傾斜平面部とは鈍角関係のもとに平面
    状に削成し、これにより変形ドーム状凹面(3)の成型
    に適応する変形ドーム状型面(11)、肩形段部(4),
    (4)の成型に適応する段部型面(12),(12)、筒状
    流路(5)の成型に適応する筒状型面(13)、隅角部
    (6),(6)の成型に適応する稜角型面(14),(1
    4)、平面部(7),(7)の成型に適応する平坦型面
    (15),(15)がある中子(10)を備えた成型用型を使
    用してノズル主体(1)の素材を超硬質材料により成型
    後に焼結し、かつその後ノズル主体(1)の前端にV字
    状溝(8)を刻設することからなる扇形噴霧ノズルの製
    造方法。
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