JPH0680697A - ヒト好中球エラスターゼ阻害活性を有する天然型ポリペプチドおよびそれを含有する医薬製剤 - Google Patents
ヒト好中球エラスターゼ阻害活性を有する天然型ポリペプチドおよびそれを含有する医薬製剤Info
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- JPH0680697A JPH0680697A JP4340362A JP34036292A JPH0680697A JP H0680697 A JPH0680697 A JP H0680697A JP 4340362 A JP4340362 A JP 4340362A JP 34036292 A JP34036292 A JP 34036292A JP H0680697 A JPH0680697 A JP H0680697A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 エラスターゼ阻害活性及びカテプシンG阻害
活性を示し、実質的にトリプシン阻害活性を示さない、
エラスターゼ阻害活性ポリペプチド、又はそのホモポリ
マーを提供する。 【構成】 SLPIのアミノ酸配列のArg58―Ala
107 に相当する50アミノ酸残基で表わされるアミノ酸
配列もしくはArg59―Ala107 に相当する49アミ
ノ酸残基で表わされるアミノ酸配列もしくはエラスター
ゼ阻害活性を有するそれらの一部分又はそれらと生物学
的に同等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻害活性
ポリペプチド又はそれらのホモポリマー、それらの製造
方法、それらを含有する医薬製剤等。
活性を示し、実質的にトリプシン阻害活性を示さない、
エラスターゼ阻害活性ポリペプチド、又はそのホモポリ
マーを提供する。 【構成】 SLPIのアミノ酸配列のArg58―Ala
107 に相当する50アミノ酸残基で表わされるアミノ酸
配列もしくはArg59―Ala107 に相当する49アミ
ノ酸残基で表わされるアミノ酸配列もしくはエラスター
ゼ阻害活性を有するそれらの一部分又はそれらと生物学
的に同等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻害活性
ポリペプチド又はそれらのホモポリマー、それらの製造
方法、それらを含有する医薬製剤等。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒト好中球エラスター
ゼ阻害活性を有する天然型ポリペプチド及びそれを含有
する医薬製剤等に関する。更に詳細には、配列番号1お
よび配列番号2で表わされるアミノ酸配列又はそれらと
生物学的に同等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻
害活性ポリペプチド又はそのホモポリマー、それらの製
造方法、及びそれらの治療有効量と医薬的に許容される
担体とからなる医薬製剤に関する。
ゼ阻害活性を有する天然型ポリペプチド及びそれを含有
する医薬製剤等に関する。更に詳細には、配列番号1お
よび配列番号2で表わされるアミノ酸配列又はそれらと
生物学的に同等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻
害活性ポリペプチド又はそのホモポリマー、それらの製
造方法、及びそれらの治療有効量と医薬的に許容される
担体とからなる医薬製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】好中球が喀痰中や気管支および肺胞洗浄
液中に増加する疾患として慢性気管支炎、びまん性汎細
気管支炎、気管支拡張症、肺気腫、ARDS、細菌性肺
炎、気管支喘息などが知られており(Am. Rev. Respir.
Dis.,132,417,1985;Am. Rev. Respir. D
is.,142,57,1990)、このように肺内、気管
支内へ遊走してくる好中球からはエラスターゼの放出が
起こり(Am. Rev. Respir. Dis.,141,689,19
90)、したがって、このような炎症性呼吸器疾患の気
道液中あるいは膿性痰中には、好中球由来の高濃度エラ
スターゼが検出されることが報告されている(Am. Rev.
Respir. Dis.,120,1081,1979;The New
England Journal of Medicine, Jan. 22,192,1
981)。
液中に増加する疾患として慢性気管支炎、びまん性汎細
気管支炎、気管支拡張症、肺気腫、ARDS、細菌性肺
炎、気管支喘息などが知られており(Am. Rev. Respir.
Dis.,132,417,1985;Am. Rev. Respir. D
is.,142,57,1990)、このように肺内、気管
支内へ遊走してくる好中球からはエラスターゼの放出が
起こり(Am. Rev. Respir. Dis.,141,689,19
90)、したがって、このような炎症性呼吸器疾患の気
道液中あるいは膿性痰中には、好中球由来の高濃度エラ
スターゼが検出されることが報告されている(Am. Rev.
Respir. Dis.,120,1081,1979;The New
England Journal of Medicine, Jan. 22,192,1
981)。
【0003】好中球プロテアーゼは、本来外来の異物、
細菌、ウイルスなどに対する生体防御機構としての役割
を有しているが、好中球プロテアーゼが過剰に存在する
と、自己を攻撃し、肺のマトリックスが分解されてしま
う(J. Biol. Chem., 255,8848,1980;J.
Biol. Chem., 255,12006,1980)。
細菌、ウイルスなどに対する生体防御機構としての役割
を有しているが、好中球プロテアーゼが過剰に存在する
と、自己を攻撃し、肺のマトリックスが分解されてしま
う(J. Biol. Chem., 255,8848,1980;J.
Biol. Chem., 255,12006,1980)。
【0004】生体側が、この過剰なプロテアーゼに対し
て準備しているのがプロテアーゼインヒビター群である
が、好中球プロテアーゼとプロテアーゼインヒビターの
バランスがくずれ、好中球プロテアーゼが過剰になる
と、肺マトリックスが傷害をうけ、このような状態が続
くと疾患が重篤化すると考えられている(Am. Rev. Res
pir. Dis.,132,417,1985;Am. Rev. Respi
r. Dis.,129,735,1984;Am. Rev. Respir.
Dis.,142,57,1990;Annals of Internal M
edicine,111,957,1989)。
て準備しているのがプロテアーゼインヒビター群である
が、好中球プロテアーゼとプロテアーゼインヒビターの
バランスがくずれ、好中球プロテアーゼが過剰になる
と、肺マトリックスが傷害をうけ、このような状態が続
くと疾患が重篤化すると考えられている(Am. Rev. Res
pir. Dis.,132,417,1985;Am. Rev. Respi
r. Dis.,129,735,1984;Am. Rev. Respir.
Dis.,142,57,1990;Annals of Internal M
edicine,111,957,1989)。
【0005】ヒト白血球エラスターゼ阻害蛋白(Secret
ory Leukoprotease Inhibitor;以下SLPIという)は
気道分泌腺細胞で産生されることにより、主に上気道
で、過剰な好中球エラスターゼから生体を防御するプロ
テアーゼインヒビターであるが、炎症局所において、過
剰に存在する好中球エラスターゼによるSLPIの分解
様式は解明されていない。
ory Leukoprotease Inhibitor;以下SLPIという)は
気道分泌腺細胞で産生されることにより、主に上気道
で、過剰な好中球エラスターゼから生体を防御するプロ
テアーゼインヒビターであるが、炎症局所において、過
剰に存在する好中球エラスターゼによるSLPIの分解
様式は解明されていない。
【0006】SLPIは人間の唾液、鼻汁、精液、子宮
粘液などにも存在し、耳下腺分泌液から単離されたSL
PIのアミノ酸配列の解析がなされ(Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA、83,6692,1986;特表昭62
―501291号明細書)、また、ヒト耳下腺遺伝子ラ
イブラリーよりこの蛋白遺伝子が単離され、構造決定さ
れている(Nucl. Acid. Res.14,7883,198
6;特表昭62―501262号明細書)。しかし、人
間の唾液、鼻汁、精液、子宮粘液などに存在するSLP
Iの分解様式は解明されていない。
粘液などにも存在し、耳下腺分泌液から単離されたSL
PIのアミノ酸配列の解析がなされ(Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA、83,6692,1986;特表昭62
―501291号明細書)、また、ヒト耳下腺遺伝子ラ
イブラリーよりこの蛋白遺伝子が単離され、構造決定さ
れている(Nucl. Acid. Res.14,7883,198
6;特表昭62―501262号明細書)。しかし、人
間の唾液、鼻汁、精液、子宮粘液などに存在するSLP
Iの分解様式は解明されていない。
【0007】SLPIはヒト好中球エラスターゼ、ヒト
カテプシンG、ヒト膵臓エラスターゼ、ヒトキモトリプ
シンなどのキモトリプシン様酵素に対する阻害活性のみ
ならず、生理的に重要なトリプシン様酵素、例えばトリ
プシン、に対する阻害活性をあわせ持っている。このト
リプシン様酵素阻害活性のために、SLPIは優れたエ
ラスターゼ阻害活性、カテプシンG阻害活性を有してい
るにもかかわらず、ヒト疾患治療薬として用いることが
困難であった。この理由から、遺伝子工学的手法によ
り、SLPIの前半部分を除去し後半部分だけを調製し
て得られたSLPIカルボキシ末端ポリペプチドは、S
LPIのエラスターゼ阻害活性を維持しながら、トリプ
シン阻害活性を実質的に有さないことがすでに確認され
ている(Biotech,7,55,1989;Protein Engine
ering,3,215,1990;WO89/06239号
明細書)。
カテプシンG、ヒト膵臓エラスターゼ、ヒトキモトリプ
シンなどのキモトリプシン様酵素に対する阻害活性のみ
ならず、生理的に重要なトリプシン様酵素、例えばトリ
プシン、に対する阻害活性をあわせ持っている。このト
リプシン様酵素阻害活性のために、SLPIは優れたエ
ラスターゼ阻害活性、カテプシンG阻害活性を有してい
るにもかかわらず、ヒト疾患治療薬として用いることが
困難であった。この理由から、遺伝子工学的手法によ
り、SLPIの前半部分を除去し後半部分だけを調製し
て得られたSLPIカルボキシ末端ポリペプチドは、S
LPIのエラスターゼ阻害活性を維持しながら、トリプ
シン阻害活性を実質的に有さないことがすでに確認され
ている(Biotech,7,55,1989;Protein Engine
ering,3,215,1990;WO89/06239号
明細書)。
【0008】しかし、これらのSLPIカルボキシ末端
ポリペプチドは、副作用につながると予想されるトリプ
シン様酵素阻害活性を除去することには成功している
が、これらを治療を目的とした製剤に応用する場合、新
たな問題を生じることが考えられる。なぜなら、これま
でに報告されたSLPIカルボキシ末端ポリペプチドは
全て遺伝子工学的に調製されたいわば人工的な非天然型
ポリペプチドであるため、製剤としてヒトに用いた場
合、抗原性が生じ抗体の産生が懸念されるからである。
ポリペプチドは、副作用につながると予想されるトリプ
シン様酵素阻害活性を除去することには成功している
が、これらを治療を目的とした製剤に応用する場合、新
たな問題を生じることが考えられる。なぜなら、これま
でに報告されたSLPIカルボキシ末端ポリペプチドは
全て遺伝子工学的に調製されたいわば人工的な非天然型
ポリペプチドであるため、製剤としてヒトに用いた場
合、抗原性が生じ抗体の産生が懸念されるからである。
【0009】ポリペプチド製剤に対する抗体が生じた場
合、その抗体により同製剤の効果は阻害され、薬効が消
失するだけでなく、生体内で急激な抗原―抗体反応が生
じる危険性もあり、抗体産生患者に対して、同製剤の投
与は、抗体産生以後不可能となる。
合、その抗体により同製剤の効果は阻害され、薬効が消
失するだけでなく、生体内で急激な抗原―抗体反応が生
じる危険性もあり、抗体産生患者に対して、同製剤の投
与は、抗体産生以後不可能となる。
【0010】一方、ヒトは非天然型ポリペプチドに対し
て特に抗体を産生しやすいことは公知であり、この危険
性が高いこれまでに報告された非天然型SLPIカルボ
キシ末端ポリペプチドを製剤として使用することは当然
避けるべきである。
て特に抗体を産生しやすいことは公知であり、この危険
性が高いこれまでに報告された非天然型SLPIカルボ
キシ末端ポリペプチドを製剤として使用することは当然
避けるべきである。
【0011】これに対し、すでに生体内に存在する天然
型ポリペプチドは、いわば、自己ポリペプチドであり、
抗体の産生は懸念されず、ヒトに投与する製剤として明
らかに優れている。
型ポリペプチドは、いわば、自己ポリペプチドであり、
抗体の産生は懸念されず、ヒトに投与する製剤として明
らかに優れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、優れたエラス
ターゼ阻害活性及びカテプシンG阻害活性を有し、トリ
プシン阻害活性を実質的に示さず、しかも製剤として使
用する場合、抗原性の発現する危険性のないエラスター
ゼ阻害蛋白の提供が求められている。
ターゼ阻害活性及びカテプシンG阻害活性を有し、トリ
プシン阻害活性を実質的に示さず、しかも製剤として使
用する場合、抗原性の発現する危険性のないエラスター
ゼ阻害蛋白の提供が求められている。
【0013】炎症性呼吸器疾患の局所に存在する高濃度
好中球エラスターゼによるSLPIの分解様式は解明さ
れていないが、好中球エラスターゼにより分解されたフ
ラグメントは生体内に存在する天然型ポリペプチド、す
なわち自己ポリペプチドであり抗体の産生は懸念されな
い。
好中球エラスターゼによるSLPIの分解様式は解明さ
れていないが、好中球エラスターゼにより分解されたフ
ラグメントは生体内に存在する天然型ポリペプチド、す
なわち自己ポリペプチドであり抗体の産生は懸念されな
い。
【0014】唾液中に存在するSLPIの分解様式は解
明されていないが、唾液中の酵素により分解されたフラ
グメントは生体内に存在する天然型ポリペプチド、すな
わち自己ポリペプチドであり、抗体の産生は懸念されな
い。
明されていないが、唾液中の酵素により分解されたフラ
グメントは生体内に存在する天然型ポリペプチド、すな
わち自己ポリペプチドであり、抗体の産生は懸念されな
い。
【0015】そこで本発明者らは、このようなエラスタ
ーゼ阻害蛋白を提供すべく鋭意努力した結果、遺伝子工
学的手法により製造した天然型SLPIが好中球エラス
ターゼの酵素によって特異的な限定分解を受けること、
この限定分解を受けたポリペプチド、すなわち配列番号
1で表わされるアミノ酸配列又はそれと生物学的に同等
のアミノ酸配列を有するポリペプチドが優れたエラスタ
ーゼ阻害活性、カテプシンG阻害活性を有し、かつトリ
プシン阻害活性を実質的に示さないことを知見し、本発
明に到達したものである。
ーゼ阻害蛋白を提供すべく鋭意努力した結果、遺伝子工
学的手法により製造した天然型SLPIが好中球エラス
ターゼの酵素によって特異的な限定分解を受けること、
この限定分解を受けたポリペプチド、すなわち配列番号
1で表わされるアミノ酸配列又はそれと生物学的に同等
のアミノ酸配列を有するポリペプチドが優れたエラスタ
ーゼ阻害活性、カテプシンG阻害活性を有し、かつトリ
プシン阻害活性を実質的に示さないことを知見し、本発
明に到達したものである。
【0016】また、遺伝子工学的手法により製造した天
然型SLPIが正常人唾液中の酵素によって特異的な限
定分解を受けること、この限定分解を受けたポリペプチ
ド、すなわち配列番号2で表わされるアミノ酸配列又は
それと生物学的に同等のアミノ酸配列を有するポリペプ
チドが優れたエラスターゼ阻害活性、カテプシンG阻害
活性を有し、かつトリプシン阻害活性を実質的に示さな
いことを知見し、本発明に到達したものである。
然型SLPIが正常人唾液中の酵素によって特異的な限
定分解を受けること、この限定分解を受けたポリペプチ
ド、すなわち配列番号2で表わされるアミノ酸配列又は
それと生物学的に同等のアミノ酸配列を有するポリペプ
チドが優れたエラスターゼ阻害活性、カテプシンG阻害
活性を有し、かつトリプシン阻害活性を実質的に示さな
いことを知見し、本発明に到達したものである。
【0017】従来、カルボキシメチル化した直鎖状SL
PIを酵素で限定分解したことについての報告が成され
ている(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83,6692
―6696,1986)。しかしながらこの場合に用い
られたSLPIは阻害活性を有しない非天然型SLPI
であり、当然その結果得られたフラグメントも、非天然
型SLPIであって、そのエラスターゼ阻害活性、カテ
プシンG阻害活性、トリプシン阻害活性や抗原性につい
ては何の記載も示唆もなされていない。
PIを酵素で限定分解したことについての報告が成され
ている(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83,6692
―6696,1986)。しかしながらこの場合に用い
られたSLPIは阻害活性を有しない非天然型SLPI
であり、当然その結果得られたフラグメントも、非天然
型SLPIであって、そのエラスターゼ阻害活性、カテ
プシンG阻害活性、トリプシン阻害活性や抗原性につい
ては何の記載も示唆もなされていない。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、配列
番号1あるいは配列番号2で表わされるアミノ酸配列も
しくはエラスターゼ阻害活性を有するその一部分又はそ
れと生物学的に同等のアミノ酸配列を有するエラスター
ゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマー、下記式
[I] A―X―B …[I] (式中、Aは担体蛋白を表わし;Bは上記配列番号1あ
るいは配列番号2で表わされるアミノ酸配列もしくはエ
ラスターゼ阻害活性を有するその一部分又はそれらと生
物学的に同等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻害
活性ポリペプチド又はそのホモポリマーからなる目的蛋
白を表わし;Xは該目的蛋白を変性しない条件下で、化
学的方法又は生物学的方法により切断可能なアミノ酸配
列を有する架橋ポリペプチドを表わす。)で表わされる
融合蛋白、かかるエラスターゼ阻害活性ポリペプチド又
はそのホモポリマーの製造方法、担体蛋白をコードする
遺伝子と、配列番号1あるいは配列番号2で表わされる
アミノ酸配列もしくはエラスターゼ阻害活性を有するそ
の一部分又はそれらと生物学的に同等のアミノ酸配列を
有するエラスターゼ阻害活性ポリペプチドをコードする
遺伝子が、目的蛋白を変性しない条件下で化学的方法又
は生物学的方法により切断可能なアミノ酸配列を有する
架橋ペプチド又はそのホモポリマーをコードする遺伝子
を介して結合している融合蛋白遺伝子、かかる融合蛋白
遺伝子を含む融合蛋白遺伝子発現型プラスミドもしくは
組み換え微生物細胞、及びかかるエラスターゼ阻害活性
ポリペプチド又はそのホモポリマーの治療有効量と医薬
的に許容される担体とからなる医薬製剤、好中球過剰活
性化に起因する疾患、なかでも、例えばエラスターゼ及
び/又はカテプシンG等の、好中球放出プロテアーゼに
起因する疾患の治療剤である。
番号1あるいは配列番号2で表わされるアミノ酸配列も
しくはエラスターゼ阻害活性を有するその一部分又はそ
れと生物学的に同等のアミノ酸配列を有するエラスター
ゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマー、下記式
[I] A―X―B …[I] (式中、Aは担体蛋白を表わし;Bは上記配列番号1あ
るいは配列番号2で表わされるアミノ酸配列もしくはエ
ラスターゼ阻害活性を有するその一部分又はそれらと生
物学的に同等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻害
活性ポリペプチド又はそのホモポリマーからなる目的蛋
白を表わし;Xは該目的蛋白を変性しない条件下で、化
学的方法又は生物学的方法により切断可能なアミノ酸配
列を有する架橋ポリペプチドを表わす。)で表わされる
融合蛋白、かかるエラスターゼ阻害活性ポリペプチド又
はそのホモポリマーの製造方法、担体蛋白をコードする
遺伝子と、配列番号1あるいは配列番号2で表わされる
アミノ酸配列もしくはエラスターゼ阻害活性を有するそ
の一部分又はそれらと生物学的に同等のアミノ酸配列を
有するエラスターゼ阻害活性ポリペプチドをコードする
遺伝子が、目的蛋白を変性しない条件下で化学的方法又
は生物学的方法により切断可能なアミノ酸配列を有する
架橋ペプチド又はそのホモポリマーをコードする遺伝子
を介して結合している融合蛋白遺伝子、かかる融合蛋白
遺伝子を含む融合蛋白遺伝子発現型プラスミドもしくは
組み換え微生物細胞、及びかかるエラスターゼ阻害活性
ポリペプチド又はそのホモポリマーの治療有効量と医薬
的に許容される担体とからなる医薬製剤、好中球過剰活
性化に起因する疾患、なかでも、例えばエラスターゼ及
び/又はカテプシンG等の、好中球放出プロテアーゼに
起因する疾患の治療剤である。
【0019】従って、本発明は、配列番号1あるいは配
列番号2で表わされるアミノ酸配列もしくはエラスター
ゼ阻害活性を有するその一部分又はそれと生物学的に同
等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻害活性ポリペ
プチド又はそのホモポリマーを提供する。
列番号2で表わされるアミノ酸配列もしくはエラスター
ゼ阻害活性を有するその一部分又はそれと生物学的に同
等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻害活性ポリペ
プチド又はそのホモポリマーを提供する。
【0020】本発明において「生物学的に同等のアミノ
酸配列」とは、本発明の目的であるエラスターゼ阻害活
性及びカテプシンG阻害活性を示し、実質的にトリプシ
ン阻害活性を示さず、かつヒトに対する抗原性がないか
又は実質的に低減化されているという性質を有する、配
列番号1あるいは配列番号2のアミノ酸配列において、
その1個若しくは複数個のアミノ酸の付加、欠失及び/
又は置換がなされたエラスターゼ阻害活性ポリペプチド
又はそのホモポリマーをいう。
酸配列」とは、本発明の目的であるエラスターゼ阻害活
性及びカテプシンG阻害活性を示し、実質的にトリプシ
ン阻害活性を示さず、かつヒトに対する抗原性がないか
又は実質的に低減化されているという性質を有する、配
列番号1あるいは配列番号2のアミノ酸配列において、
その1個若しくは複数個のアミノ酸の付加、欠失及び/
又は置換がなされたエラスターゼ阻害活性ポリペプチド
又はそのホモポリマーをいう。
【0021】ここで、「実質的にトリプシン阻害活性を
示さず」とは、本発明の目的とするエラスターゼ阻害活
性、カテプシンG阻害活性によるヒト疾患治療薬として
用いる場合に妨げとなるようなトリプシン阻害活性に起
因する生理的作用をほとんど生じない、という意味であ
り、例えば本発明の実施例の測定方法で天然SLPIの
トリプシン阻害活性と比較した場合にそのトリプシン阻
害活性が約1/10以下であり、また本発明の蛋白のト
リプシン阻害活性がそのエラスターゼ阻害活性の約1/
100以下であることをいう。
示さず」とは、本発明の目的とするエラスターゼ阻害活
性、カテプシンG阻害活性によるヒト疾患治療薬として
用いる場合に妨げとなるようなトリプシン阻害活性に起
因する生理的作用をほとんど生じない、という意味であ
り、例えば本発明の実施例の測定方法で天然SLPIの
トリプシン阻害活性と比較した場合にそのトリプシン阻
害活性が約1/10以下であり、また本発明の蛋白のト
リプシン阻害活性がそのエラスターゼ阻害活性の約1/
100以下であることをいう。
【0022】また、本発明のエラスターゼ阻害活性ポリ
ペプチドのホモポリマーとは、例えば複数のエラスター
ゼ阻害活性ポリペプチドがそのアミノ酸配列中のCys
残基を介してジスルフィド結合によって生成する二量体
等の、オリゴマー等をいう。
ペプチドのホモポリマーとは、例えば複数のエラスター
ゼ阻害活性ポリペプチドがそのアミノ酸配列中のCys
残基を介してジスルフィド結合によって生成する二量体
等の、オリゴマー等をいう。
【0023】かかる本発明のエラスターゼ阻害活性ポリ
ペプチド又はそのホモポリマーは、配列番号1あるいは
配列番号2で表わされるアミノ酸配列もしくはエラスタ
ーゼ阻害活性を有するその一部分、又はそれと生物学的
に同等のアミノ酸配列を有する。本発明のポリペプチド
はこの配列番号1で表わされるアミノ酸配列から明らか
なように、Cys残基がカルボキシメチル化等されてい
ないCys残基であるが、本発明のポリペプチドとして
は好ましくは、このCys残基が相互に本発明の阻害活
性に必要なジスルフィド結合を形成しているものが挙げ
られる。なかでも、4つのジスルフィド結合を有するも
のが好ましい。
ペプチド又はそのホモポリマーは、配列番号1あるいは
配列番号2で表わされるアミノ酸配列もしくはエラスタ
ーゼ阻害活性を有するその一部分、又はそれと生物学的
に同等のアミノ酸配列を有する。本発明のポリペプチド
はこの配列番号1で表わされるアミノ酸配列から明らか
なように、Cys残基がカルボキシメチル化等されてい
ないCys残基であるが、本発明のポリペプチドとして
は好ましくは、このCys残基が相互に本発明の阻害活
性に必要なジスルフィド結合を形成しているものが挙げ
られる。なかでも、4つのジスルフィド結合を有するも
のが好ましい。
【0024】以下、本発明のエラスターゼ阻害活性ポリ
ペプチドを表わす場合に、天然SLPIのアミノ酸配列
のN末端からの番号を用いて配列番号1で表わされるエ
ラスターゼ阻害ポリペプチドを(Arg58―Al
a107 )SLPIと表わすことがあるが、この(Arg
58―Ala107 )のアミノ酸配列は配列番号1の配列表
における(Arg1 ―Ala50)に対応している。そこ
で、4つのジスルフィド結合を有するものとしては、例
えば天然SLPIにおけるジスルフィド結合と同様に、
Cys64―Cys93,Cys92―Cys80,Cys71―
Cys97,及びCys 86―Cys101 、即ち、配列番号
1の配列表においては、Cys7 ―Cys36,Cys35
―Cys23,Cys14―Cys40,及びCys29―Cy
s44に対応する、の4つのジスルフィド結合を有するポ
リペプチドが好ましいものとして挙げることができる。
しかしながら、本発明の目的とする阻害活性及び低減化
された抗原性を有する限りにおいて、少なくとも1ケ以
上のジスルフィド結合を有するポリペプチドあるいはホ
モポリマーであってもよい。
ペプチドを表わす場合に、天然SLPIのアミノ酸配列
のN末端からの番号を用いて配列番号1で表わされるエ
ラスターゼ阻害ポリペプチドを(Arg58―Al
a107 )SLPIと表わすことがあるが、この(Arg
58―Ala107 )のアミノ酸配列は配列番号1の配列表
における(Arg1 ―Ala50)に対応している。そこ
で、4つのジスルフィド結合を有するものとしては、例
えば天然SLPIにおけるジスルフィド結合と同様に、
Cys64―Cys93,Cys92―Cys80,Cys71―
Cys97,及びCys 86―Cys101 、即ち、配列番号
1の配列表においては、Cys7 ―Cys36,Cys35
―Cys23,Cys14―Cys40,及びCys29―Cy
s44に対応する、の4つのジスルフィド結合を有するポ
リペプチドが好ましいものとして挙げることができる。
しかしながら、本発明の目的とする阻害活性及び低減化
された抗原性を有する限りにおいて、少なくとも1ケ以
上のジスルフィド結合を有するポリペプチドあるいはホ
モポリマーであってもよい。
【0025】また、天然SLPIのアミノ酸配列のN末
端からの番号を用いて配列番号2で表わされるエラスタ
ーゼ阻害ポリペプチドを(Arg59―Ala107 )SL
PIと表わすことがあるが、この(Arg59―Ala
107 )のアミノ酸配列は配列番号1の配列表における
(Arg1 ―Ala49)に対応している。そこで、4つ
のジスルフィド結合を有するものとしては、例えば天然
SLPIにおけるジスルフィド結合と同様に、Cys64
―Cys93,Cys92―Cys80,Cys71―Cy
s97,及びCys86―Cys101 、即ち、配列番号2の
配列表においては、Cys6 ―Cys35,Cys34―C
ys22,Cys13―Cys39,及びCys28―Cys43
に対応する、の4つのジスルフィド結合を有するポリペ
プチドが好ましいものとして挙げることができる。しか
しながら、本発明の目的とする阻害活性及び低減化され
た抗原性を有する限りにおいて、少なくとも1ケ以上の
ジスルフィド結合を有するポリペプチドあるいはホモポ
リマーであってもよい。
端からの番号を用いて配列番号2で表わされるエラスタ
ーゼ阻害ポリペプチドを(Arg59―Ala107 )SL
PIと表わすことがあるが、この(Arg59―Ala
107 )のアミノ酸配列は配列番号1の配列表における
(Arg1 ―Ala49)に対応している。そこで、4つ
のジスルフィド結合を有するものとしては、例えば天然
SLPIにおけるジスルフィド結合と同様に、Cys64
―Cys93,Cys92―Cys80,Cys71―Cy
s97,及びCys86―Cys101 、即ち、配列番号2の
配列表においては、Cys6 ―Cys35,Cys34―C
ys22,Cys13―Cys39,及びCys28―Cys43
に対応する、の4つのジスルフィド結合を有するポリペ
プチドが好ましいものとして挙げることができる。しか
しながら、本発明の目的とする阻害活性及び低減化され
た抗原性を有する限りにおいて、少なくとも1ケ以上の
ジスルフィド結合を有するポリペプチドあるいはホモポ
リマーであってもよい。
【0026】本発明はさらに、前記ポリペプチドの製造
のための中間体として有用な、下記式[I] A―X―B …[I] (式中、Aは担体蛋白を表わし;Bは配列番号1もしく
は配列番号2で表わされるアミノ酸配列もしくはエラス
ターゼ阻害活性を有するその一部分又はそれらと生物学
的に同等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻害活性
ポリペプチドもしくはエラスターゼ阻害活性を有するそ
の一部分、又はそのホモポリマーからなる目的蛋白を表
わし;Xは該目的蛋白を変性しない条件下で、化学的方
法又は生物学的方法により切断可能なアミノ酸配列を有
する架橋ポリペプチドを表わす。)で表わされる融合蛋
白を提供する。
のための中間体として有用な、下記式[I] A―X―B …[I] (式中、Aは担体蛋白を表わし;Bは配列番号1もしく
は配列番号2で表わされるアミノ酸配列もしくはエラス
ターゼ阻害活性を有するその一部分又はそれらと生物学
的に同等のアミノ酸配列を有するエラスターゼ阻害活性
ポリペプチドもしくはエラスターゼ阻害活性を有するそ
の一部分、又はそのホモポリマーからなる目的蛋白を表
わし;Xは該目的蛋白を変性しない条件下で、化学的方
法又は生物学的方法により切断可能なアミノ酸配列を有
する架橋ポリペプチドを表わす。)で表わされる融合蛋
白を提供する。
【0027】また本発明は、上記のエラスターゼ阻害活
性ポリペプチド又はそのホモポリマーの製造方法であっ
て、上記式[I]で表わされる融合蛋白を、化学的方法
又は生物学的方法によって処理することからなる方法、
並びに上記のエラスターゼ阻害活性ポリペプチド又はそ
のホモポリマーの製造方法であって、配列番号1あるい
は配列番号2で表わされるアミノ酸配列を構成するアミ
ノ酸を用いて化学的に合成することからなる方法を提供
する。
性ポリペプチド又はそのホモポリマーの製造方法であっ
て、上記式[I]で表わされる融合蛋白を、化学的方法
又は生物学的方法によって処理することからなる方法、
並びに上記のエラスターゼ阻害活性ポリペプチド又はそ
のホモポリマーの製造方法であって、配列番号1あるい
は配列番号2で表わされるアミノ酸配列を構成するアミ
ノ酸を用いて化学的に合成することからなる方法を提供
する。
【0028】さらに本発明は、担体蛋白をコードする遺
伝子と、配列番号1あるいは配列番号2で表わされるア
ミノ酸配列もしくはエラスターゼ阻害活性を有するその
一部分又はそれらと生物学的に同等のアミノ酸配列を有
するエラスターゼ阻害活性ポリペプチドをコードする遺
伝子が、目的蛋白を変性しない条件下で化学的方法又は
生物学的方法により切断可能なアミノ酸配列を有する架
橋ペプチド又はそのホモポリマーをコードする遺伝子を
介して結合している融合蛋白遺伝子、及びかかる融合蛋
白遺伝子を含む融合蛋白遺伝子発現型プラスミドもしく
は組換え微生物細胞を提供する。
伝子と、配列番号1あるいは配列番号2で表わされるア
ミノ酸配列もしくはエラスターゼ阻害活性を有するその
一部分又はそれらと生物学的に同等のアミノ酸配列を有
するエラスターゼ阻害活性ポリペプチドをコードする遺
伝子が、目的蛋白を変性しない条件下で化学的方法又は
生物学的方法により切断可能なアミノ酸配列を有する架
橋ペプチド又はそのホモポリマーをコードする遺伝子を
介して結合している融合蛋白遺伝子、及びかかる融合蛋
白遺伝子を含む融合蛋白遺伝子発現型プラスミドもしく
は組換え微生物細胞を提供する。
【0029】さらにまた本発明は、上記のエラスターゼ
阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマーの治療有効
量と医薬的に許容される担体とからなる医薬製剤、並び
に好中球過剰活性化に起因する疾患、なかでも、例えば
エラスターゼ及び/又はカテプシンG等の、好中球放出
プロテアーゼに起因する疾患の治療剤を提供する。
阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマーの治療有効
量と医薬的に許容される担体とからなる医薬製剤、並び
に好中球過剰活性化に起因する疾患、なかでも、例えば
エラスターゼ及び/又はカテプシンG等の、好中球放出
プロテアーゼに起因する疾患の治療剤を提供する。
【0030】本発明の式[I]で表わされる融合蛋白
は、その手法自体は公知の遺伝子組換えの手段によっ
て、例えばWO89/06239号明細書に例示された
融合蛋白を得る方法であって、その融合蛋白遺伝子を用
いて該融合蛋白を発現するプラスミドを構築し、かかる
プラスミドを微生物宿主細胞例えば大腸菌に導入して微
生物細胞を培養後、例えば遠心分離により、形質転換さ
れた微生物細胞を集め該細胞から融合蛋白を単離する方
法と同様の方法によって得ることができる。
は、その手法自体は公知の遺伝子組換えの手段によっ
て、例えばWO89/06239号明細書に例示された
融合蛋白を得る方法であって、その融合蛋白遺伝子を用
いて該融合蛋白を発現するプラスミドを構築し、かかる
プラスミドを微生物宿主細胞例えば大腸菌に導入して微
生物細胞を培養後、例えば遠心分離により、形質転換さ
れた微生物細胞を集め該細胞から融合蛋白を単離する方
法と同様の方法によって得ることができる。
【0031】本発明のエラスターゼ阻害活性ポリペプチ
ドの製造のための中間体として有用な融合蛋白を表わす
前記式[I]において、Aで表わされる担体蛋白及びX
で表わされる架橋ポリペプチドとしては、例えばWO8
9/06239号明細書に例示されたものを挙げること
ができる。Aで表わされる担体蛋白としては、融合蛋白
の発現量が高く、微生物細胞内で封入体として存在する
ため単離、精製が容易であるヒト成長ホルモン及びその
一部分または、T7ファージgene10蛋白(Studie
r, F. et al, J. Mol. Biol.189,113,198
6)及びその一部分を用いるのが好ましい。ヒト成長ホ
ルモンとしては、メチオニルヒト成長ホルモンやアミノ
酸配列が天然のものと一部異なる改変体も含まれる。ヒ
ト成長ホルモンの一部を担体蛋白として用いる場合、ヒ
ト成長ホルモンのアミノ酸残基1位のPheから139
位のPheまでのポリペプチド断片及び1位のPheか
ら122位のGlnまでのポリペプチド断片が好まし
い。
ドの製造のための中間体として有用な融合蛋白を表わす
前記式[I]において、Aで表わされる担体蛋白及びX
で表わされる架橋ポリペプチドとしては、例えばWO8
9/06239号明細書に例示されたものを挙げること
ができる。Aで表わされる担体蛋白としては、融合蛋白
の発現量が高く、微生物細胞内で封入体として存在する
ため単離、精製が容易であるヒト成長ホルモン及びその
一部分または、T7ファージgene10蛋白(Studie
r, F. et al, J. Mol. Biol.189,113,198
6)及びその一部分を用いるのが好ましい。ヒト成長ホ
ルモンとしては、メチオニルヒト成長ホルモンやアミノ
酸配列が天然のものと一部異なる改変体も含まれる。ヒ
ト成長ホルモンの一部を担体蛋白として用いる場合、ヒ
ト成長ホルモンのアミノ酸残基1位のPheから139
位のPheまでのポリペプチド断片及び1位のPheか
ら122位のGlnまでのポリペプチド断片が好まし
い。
【0032】Xで表わされる架橋ポリペプチドとして
は、目的蛋白を変性しない条件下で、化学的方法又は生
物学的方法により切断可能なアミノ酸配列であって、公
知の物を含むあらゆる認識アミノ酸配列が含まれる。
は、目的蛋白を変性しない条件下で、化学的方法又は生
物学的方法により切断可能なアミノ酸配列であって、公
知の物を含むあらゆる認識アミノ酸配列が含まれる。
【0033】化学的方法によって切断可能なアミノ酸配
列としては、例えばヒドロキシルアミンで開裂可能な架
橋ペプチドとしてAsn―Gly(P. Pornstein, Met
h. Enzymol., 47,132,1977)、その2〜1
0個の反復配列があげられる。生物学的方法により切断
可能なアミノ酸配列としては、例えば酵素的に切断可能
なアミノ酸配列としてトロンビンにより開裂される(B.
Blombackら、BBA 115,371―396,196
6;T. Takagi ら、Biochemistry13,750―75
6,1974等に報告されている)アミノ酸配列、なか
でもVal―Pro―Arg又はLeu―Val―Pr
o―Arg、あるいはこれらの2〜10個の反復配列
等、エンテロキナーゼにより開裂されるアミノ酸配列、
例えばAsp―Asp―Asp―Asp―Lys、ある
いはこれらの2〜10個の反復配列等目的蛋白のアミノ
酸1次配列、立体構造に影響を受けることなく目的蛋白
を確実に放出、分離できるものであれば特に制限なく用
いることができる。これらの担体蛋白、架橋ポリペプチ
ドには、遺伝子発現の際等の必要に応じてシグナル等を
適宜付加することもできる。
列としては、例えばヒドロキシルアミンで開裂可能な架
橋ペプチドとしてAsn―Gly(P. Pornstein, Met
h. Enzymol., 47,132,1977)、その2〜1
0個の反復配列があげられる。生物学的方法により切断
可能なアミノ酸配列としては、例えば酵素的に切断可能
なアミノ酸配列としてトロンビンにより開裂される(B.
Blombackら、BBA 115,371―396,196
6;T. Takagi ら、Biochemistry13,750―75
6,1974等に報告されている)アミノ酸配列、なか
でもVal―Pro―Arg又はLeu―Val―Pr
o―Arg、あるいはこれらの2〜10個の反復配列
等、エンテロキナーゼにより開裂されるアミノ酸配列、
例えばAsp―Asp―Asp―Asp―Lys、ある
いはこれらの2〜10個の反復配列等目的蛋白のアミノ
酸1次配列、立体構造に影響を受けることなく目的蛋白
を確実に放出、分離できるものであれば特に制限なく用
いることができる。これらの担体蛋白、架橋ポリペプチ
ドには、遺伝子発現の際等の必要に応じてシグナル等を
適宜付加することもできる。
【0034】かかるXで表わされる架橋ポリペプチドと
Bで表わされるエラスターゼ阻害活性ポリペプチド又は
そのホモポリマーからなる目的蛋白とは、該目的蛋白の
アミノ末端のArgとXのそれぞれGly、Arg、A
rg、又はLysのいずれかとが結合していることにな
る。
Bで表わされるエラスターゼ阻害活性ポリペプチド又は
そのホモポリマーからなる目的蛋白とは、該目的蛋白の
アミノ末端のArgとXのそれぞれGly、Arg、A
rg、又はLysのいずれかとが結合していることにな
る。
【0035】本発明のエラスターゼ阻害活性ポリペプチ
ドを製造するには、前記式[I]で表わされる融合蛋白
を架橋アミノ酸又はペプチドXにおいて、開裂せしめれ
ばよい。
ドを製造するには、前記式[I]で表わされる融合蛋白
を架橋アミノ酸又はペプチドXにおいて、開裂せしめれ
ばよい。
【0036】かかる開裂を酵素処理によって行う場合に
は、Xのアミノ酸配列中の特異的なアミノ酸(単一又は
複数)を認識し、特定のペプチド結合を優先的に切断す
るエンドペプチダーゼを用いる方法等がある。エンドペ
プチダーゼを用いる方法としては、例えばトロンビン又
はその同族体を用いることができ、かかるトロンビン又
はその同族体としては、例えばヒトトロンビン、ウシト
ロンビン、ウマトロンビン、ブタトロンビン等を挙げる
ことができる。この場合にはXとしてVal―Pro―
Arg、Leu―Val―Pro―Arg、又はこれら
の反復配列を使用するのが好ましい。また、エンテロキ
ナーゼ又はその同族体を用いることもでき、かかるエン
テロキナーゼ又はその同族体としては、例えばβ―ガラ
クトシダーゼからエンケファリンを放出させるためのウ
シエンテロキナーゼ(V.N. Dobrynin ら、Bioory-Khim
13,119―121,1987)、クロラムフェニコ
ールアセチルトランスフェラーゼからヒト心房性ナトリ
ウム尿排泄因子を放出させるためのエンテロキナーゼ
(A. Hobden ら、WPI87―088509/13)等
を挙げることができる。この場合にはXとして例えばA
sp―Asp―Asp―Asp―Lys、又はこれらの
反復配列を使用するのが好ましい。
は、Xのアミノ酸配列中の特異的なアミノ酸(単一又は
複数)を認識し、特定のペプチド結合を優先的に切断す
るエンドペプチダーゼを用いる方法等がある。エンドペ
プチダーゼを用いる方法としては、例えばトロンビン又
はその同族体を用いることができ、かかるトロンビン又
はその同族体としては、例えばヒトトロンビン、ウシト
ロンビン、ウマトロンビン、ブタトロンビン等を挙げる
ことができる。この場合にはXとしてVal―Pro―
Arg、Leu―Val―Pro―Arg、又はこれら
の反復配列を使用するのが好ましい。また、エンテロキ
ナーゼ又はその同族体を用いることもでき、かかるエン
テロキナーゼ又はその同族体としては、例えばβ―ガラ
クトシダーゼからエンケファリンを放出させるためのウ
シエンテロキナーゼ(V.N. Dobrynin ら、Bioory-Khim
13,119―121,1987)、クロラムフェニコ
ールアセチルトランスフェラーゼからヒト心房性ナトリ
ウム尿排泄因子を放出させるためのエンテロキナーゼ
(A. Hobden ら、WPI87―088509/13)等
を挙げることができる。この場合にはXとして例えばA
sp―Asp―Asp―Asp―Lys、又はこれらの
反復配列を使用するのが好ましい。
【0037】かかる開裂を化学処理によって行う場合に
は、例えばヒドロキシルアミン又は、その同族体を用い
ることができ、かかるヒドロキシルアミン又はその同族
体としては、例えばアルキルヒドロキシルアミン、ヒド
ラジン等を挙げることができる。この場合のXとして
は、Asn―Gly、又はこの反復配列を使用するのが
好ましい。
は、例えばヒドロキシルアミン又は、その同族体を用い
ることができ、かかるヒドロキシルアミン又はその同族
体としては、例えばアルキルヒドロキシルアミン、ヒド
ラジン等を挙げることができる。この場合のXとして
は、Asn―Gly、又はこの反復配列を使用するのが
好ましい。
【0038】本発明の式[I]で表わされる融合蛋白
は、その手法自体は公知の遺伝子組み換えの手段によっ
て生産される。この場合に、本発明においては、ヒト成
長ホルモン又はその断片からなる担体蛋白をコードする
遺伝子と、前記目的蛋白又はその一部分をコードする遺
伝子が、目的蛋白を変性しない条件下で、化学的方法又
は生物学的方法により切断可能なアミノ酸配列を有する
ペプチド又はポリペプチドをコードする遺伝子を介して
結合している融合蛋白遺伝子を用いることを特徴とす
る。
は、その手法自体は公知の遺伝子組み換えの手段によっ
て生産される。この場合に、本発明においては、ヒト成
長ホルモン又はその断片からなる担体蛋白をコードする
遺伝子と、前記目的蛋白又はその一部分をコードする遺
伝子が、目的蛋白を変性しない条件下で、化学的方法又
は生物学的方法により切断可能なアミノ酸配列を有する
ペプチド又はポリペプチドをコードする遺伝子を介して
結合している融合蛋白遺伝子を用いることを特徴とす
る。
【0039】(Met-1Phe1 ―Phe139 )ヒト成
長ホルモン断片と(Arg59―Ala107 )SLPI断
片ポリペプチドとが、トロンビン切断配列を介して結合
している融合蛋白を発現するプラスミド(pGH―T5
9)を構築する方法を図5に示す。
長ホルモン断片と(Arg59―Ala107 )SLPI断
片ポリペプチドとが、トロンビン切断配列を介して結合
している融合蛋白を発現するプラスミド(pGH―T5
9)を構築する方法を図5に示す。
【0040】(Met-1Phe1 ―Phe139 )ヒト成
長ホルモン断片と(Arg59―Ala107 )SLPI断
片ポリペプチドとが、エンテロキナーゼ切断配列を介し
て結合している融合蛋白を発現するプラスミド(pGH
―E59)を構築する方法を図7に示す。
長ホルモン断片と(Arg59―Ala107 )SLPI断
片ポリペプチドとが、エンテロキナーゼ切断配列を介し
て結合している融合蛋白を発現するプラスミド(pGH
―E59)を構築する方法を図7に示す。
【0041】(Met-1Phe1 ―Phe139 )ヒト成
長ホルモン断片と(Arg58―Ala107 )SLPI断
片ポリペプチドとがトロンビン切断配列を介して結合し
ている融合蛋白を発現するプラスミド(pGH―T5
8)を構築する方法を図14に示す。
長ホルモン断片と(Arg58―Ala107 )SLPI断
片ポリペプチドとがトロンビン切断配列を介して結合し
ている融合蛋白を発現するプラスミド(pGH―T5
8)を構築する方法を図14に示す。
【0042】(Met-1Phe-1―Phe139 )ヒト成
長ホルモン断片と(Arg58―Ala107 )SLPI断
片ポリペプチドとが(Asp―Asp―Asp―Asp
―Lys)エンテロキナーゼ切断配列遺伝子を介して結
合している融合蛋白発現遺伝子を含む融合蛋白遺伝子発
現型プラスミド(pGH―E59)を鋳型DNAとし、
合成DNAフラグメント(図14に示す,)及び合
成DNAフラグメント(図14に示す,)を各々プ
ライマーとしてポリメラーゼ連鎖反応によって増幅を繰
り返し、次いで、得られた増幅物をBglIIで切断して
ヒト成長ホルモン断片―架橋ポリペプチド―(Arg58
―Ala107 )SLPI断片からなる遺伝子フラグメン
トを得る。
長ホルモン断片と(Arg58―Ala107 )SLPI断
片ポリペプチドとが(Asp―Asp―Asp―Asp
―Lys)エンテロキナーゼ切断配列遺伝子を介して結
合している融合蛋白発現遺伝子を含む融合蛋白遺伝子発
現型プラスミド(pGH―E59)を鋳型DNAとし、
合成DNAフラグメント(図14に示す,)及び合
成DNAフラグメント(図14に示す,)を各々プ
ライマーとしてポリメラーゼ連鎖反応によって増幅を繰
り返し、次いで、得られた増幅物をBglIIで切断して
ヒト成長ホルモン断片―架橋ポリペプチド―(Arg58
―Ala107 )SLPI断片からなる遺伝子フラグメン
トを得る。
【0043】一方、他のpGH―E59をBglIIで切
断してTrpプロモータを含むBglII―BglII切断
遺伝子フラグメントを得、このフラグメントの5′末端
脱リン酸化反応を行う。このようにして得られた2つの
フラグメントをligationして、ヒト成長ホルモン断片と
(Arg58―Ala107 )SLPI断片の融合蛋白発現
型プラスミドpGH―T58を得る。図14においてp
GH―T58は、トロンビン切断配列を有する融合蛋白
発現プラスミドである。
断してTrpプロモータを含むBglII―BglII切断
遺伝子フラグメントを得、このフラグメントの5′末端
脱リン酸化反応を行う。このようにして得られた2つの
フラグメントをligationして、ヒト成長ホルモン断片と
(Arg58―Ala107 )SLPI断片の融合蛋白発現
型プラスミドpGH―T58を得る。図14においてp
GH―T58は、トロンビン切断配列を有する融合蛋白
発現プラスミドである。
【0044】なお、pGH―T59を構築した方法と同
様に、ヒト成長ホルモン発現プラスミドpGH―L9
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA.,81,5956,19
84)のヒト成長ホルモン遺伝子後半1/3を除去した
遺伝子フラグメントとSLPIサブクローンpUC―D
6(WO89/06239)を制限酵素で切断等して得
られた(Arg58―Ala107 )SLPI断片とを、合
成DNAリンカー(例えば、トロンビン切断配列遺伝子
を含むDNAフラグメント)とligationして、上記と同
様に発現型プラスミドpGH―T58を得ることもでき
る。
様に、ヒト成長ホルモン発現プラスミドpGH―L9
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA.,81,5956,19
84)のヒト成長ホルモン遺伝子後半1/3を除去した
遺伝子フラグメントとSLPIサブクローンpUC―D
6(WO89/06239)を制限酵素で切断等して得
られた(Arg58―Ala107 )SLPI断片とを、合
成DNAリンカー(例えば、トロンビン切断配列遺伝子
を含むDNAフラグメント)とligationして、上記と同
様に発現型プラスミドpGH―T58を得ることもでき
る。
【0045】本発明において、ヒト成長ホルモン又はそ
の一部をコードする遺伝子とを連結する融合部の認識ア
ミノ酸配列をコードする遺伝子は、担体蛋白であるヒト
成長ホルモン又はその一部分の遺伝子と同じリーディン
グフレームのもので、発現した融合蛋白を、前記化学的
方法又は生物学的方法で処理することにより容易に開裂
し、目的蛋白を分離できるアミノ酸配列であれば特に限
定はない。例えば(Asn―Gly)n、(Asp―A
sp―Asp―Asp―Lys)n、(Leu―Val
―Pro―Arg)n、(Val―Pro―Arg)n
(nは1〜10の整数を示す)をコードする遺伝子であ
ればいかなるものでもよい。
の一部をコードする遺伝子とを連結する融合部の認識ア
ミノ酸配列をコードする遺伝子は、担体蛋白であるヒト
成長ホルモン又はその一部分の遺伝子と同じリーディン
グフレームのもので、発現した融合蛋白を、前記化学的
方法又は生物学的方法で処理することにより容易に開裂
し、目的蛋白を分離できるアミノ酸配列であれば特に限
定はない。例えば(Asn―Gly)n、(Asp―A
sp―Asp―Asp―Lys)n、(Leu―Val
―Pro―Arg)n、(Val―Pro―Arg)n
(nは1〜10の整数を示す)をコードする遺伝子であ
ればいかなるものでもよい。
【0046】担体蛋白とこれら認識アミノ酸配列をコー
ドする遺伝子の間に、リーディングフレームを合わせる
ために合成DNAリンカーを挿入することもできる。
ドする遺伝子の間に、リーディングフレームを合わせる
ために合成DNAリンカーを挿入することもできる。
【0047】また、(Arg58―Ala107 )SLPI
遺伝子断片として、この(Arg58―Ala107 )SL
PIポリペプチド断片に対応する遺伝子、又はその2〜
10個の反復遺伝子を用いることもできる。
遺伝子断片として、この(Arg58―Ala107 )SL
PIポリペプチド断片に対応する遺伝子、又はその2〜
10個の反復遺伝子を用いることもできる。
【0048】本発明の融合蛋白遺伝子は、適当なプロモ
ータ及びSD配列の下流につなぐことにより、発現型遺
伝子とすることができる。使用可能なプロモータとし
て、トリプトファン・オペロン・プロモータ(trpプ
ロモータ)、ラクトース・オペロン・プロモータ(la
cプロモータ)、tacプロモータ、PLプロモータ、
Ippプロモータ、T7プロモータ等があげられ、とり
わけtrpプロモータを用い、SD配列と翻訳開始シグ
ナルATGの間隔を最適化したpGH―L9の5′フラ
ンキング配列が好適である(特開昭60―234584
号公報)。
ータ及びSD配列の下流につなぐことにより、発現型遺
伝子とすることができる。使用可能なプロモータとし
て、トリプトファン・オペロン・プロモータ(trpプ
ロモータ)、ラクトース・オペロン・プロモータ(la
cプロモータ)、tacプロモータ、PLプロモータ、
Ippプロモータ、T7プロモータ等があげられ、とり
わけtrpプロモータを用い、SD配列と翻訳開始シグ
ナルATGの間隔を最適化したpGH―L9の5′フラ
ンキング配列が好適である(特開昭60―234584
号公報)。
【0049】融合蛋白を効率的に発現させるための融合
蛋白遺伝子発現型DNAは、trpプロモータ、SD配
列、翻訳開始コドン、次いでヒト成長ホルモン又はその
一部分をコードする遺伝子、次いで架橋ペプチドをコー
ドする遺伝子、そして目的蛋白又はその一部分をコード
する遺伝子、さらに翻訳終了コドンがこの順序で連結し
たものが好ましい。かかる融合蛋白遺伝子発現型DNA
は、適当なプラスミド、例えばpBR322及びこれに
類縁のプラスミドに挿入することにより、融合蛋白遺伝
子発現型プラスミドが作成できる。好ましいプラスミド
はpBR322である。
蛋白遺伝子発現型DNAは、trpプロモータ、SD配
列、翻訳開始コドン、次いでヒト成長ホルモン又はその
一部分をコードする遺伝子、次いで架橋ペプチドをコー
ドする遺伝子、そして目的蛋白又はその一部分をコード
する遺伝子、さらに翻訳終了コドンがこの順序で連結し
たものが好ましい。かかる融合蛋白遺伝子発現型DNA
は、適当なプラスミド、例えばpBR322及びこれに
類縁のプラスミドに挿入することにより、融合蛋白遺伝
子発現型プラスミドが作成できる。好ましいプラスミド
はpBR322である。
【0050】本発明の融合蛋白遺伝子を発現させるため
の微生物宿主細胞としては、例えば大腸菌、枯草菌、放
線菌などの原核細胞;例えばCHO細胞、COS細胞等
の哺乳動物細胞、例えばカイコ等の昆虫細胞、例えば酵
母細胞等の真核細胞があげられる。とりわけ大腸菌細胞
が好ましい。
の微生物宿主細胞としては、例えば大腸菌、枯草菌、放
線菌などの原核細胞;例えばCHO細胞、COS細胞等
の哺乳動物細胞、例えばカイコ等の昆虫細胞、例えば酵
母細胞等の真核細胞があげられる。とりわけ大腸菌細胞
が好ましい。
【0051】上記融合蛋白遺伝子発現型プラスミドは、
例えば、公知の方法(M.V. Norgardら、Gene, 3,27
9,1978)を用いて微生物宿主細胞、例えば大腸菌
細胞に導入することができる。
例えば、公知の方法(M.V. Norgardら、Gene, 3,27
9,1978)を用いて微生物宿主細胞、例えば大腸菌
細胞に導入することができる。
【0052】このようにして得られた形質転換された微
生物を、それ自体は公知の方法、例えばWO89/06
239号明細書に記載された培地の種類、培養条件で培
養し、培養後形質転換された微生物細胞を集めて、これ
を破砕し、融合蛋白を単離・精製する方法、で融合蛋白
を得ることができる。
生物を、それ自体は公知の方法、例えばWO89/06
239号明細書に記載された培地の種類、培養条件で培
養し、培養後形質転換された微生物細胞を集めて、これ
を破砕し、融合蛋白を単離・精製する方法、で融合蛋白
を得ることができる。
【0053】得られた融合蛋白は前記の化学的方法又は
生物学的方法で処理することによって開裂することがで
き、必要によってはスルホ化してスルホ化分子としてか
ら処理して無傷の目的蛋白を分離・放出できる。
生物学的方法で処理することによって開裂することがで
き、必要によってはスルホ化してスルホ化分子としてか
ら処理して無傷の目的蛋白を分離・放出できる。
【0054】本発明のエラスターゼ阻害活性ポリペプチ
ド又はそのポリマーの製造方法のうち、ヒト白血球エラ
スターゼ阻害蛋白(SLPI)を酵素的方法で処理する
か、又は配列番号1あるいは配列番号2で表わされるア
ミノ酸配列を構成するアミノ酸を用いて化学的に合成す
ることからなる方法は、以下の方法によって実施するこ
とができる。
ド又はそのポリマーの製造方法のうち、ヒト白血球エラ
スターゼ阻害蛋白(SLPI)を酵素的方法で処理する
か、又は配列番号1あるいは配列番号2で表わされるア
ミノ酸配列を構成するアミノ酸を用いて化学的に合成す
ることからなる方法は、以下の方法によって実施するこ
とができる。
【0055】本発明のSLPIを酵素的に処理する方法
におけるSLPIとしては、ヒト白血球エラスターゼ阻
害蛋白であって人間の唾液、鼻汁、精液、子宮粘液など
に存在するヒトSLPI、例えば耳下腺分泌液由来のS
LPI(R.C. Thompson ら、Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA, 83,6692−6696,1986;特表昭62
―501291号明細書)等の天然型ヒトSLPI;天
然型ヒトSLPIのアミノ酸配列をコードする遺伝子を
用いて遺伝子工学的手法によって得られた組換え天然型
ヒトSLPI;あるいはWO89/06239号明細書
に記載されている遺伝子工学的手法によって得られた組
換え天然型(Asn55―Ala107 )ヒトSLPI断片
等があげられる。
におけるSLPIとしては、ヒト白血球エラスターゼ阻
害蛋白であって人間の唾液、鼻汁、精液、子宮粘液など
に存在するヒトSLPI、例えば耳下腺分泌液由来のS
LPI(R.C. Thompson ら、Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA, 83,6692−6696,1986;特表昭62
―501291号明細書)等の天然型ヒトSLPI;天
然型ヒトSLPIのアミノ酸配列をコードする遺伝子を
用いて遺伝子工学的手法によって得られた組換え天然型
ヒトSLPI;あるいはWO89/06239号明細書
に記載されている遺伝子工学的手法によって得られた組
換え天然型(Asn55―Ala107 )ヒトSLPI断片
等があげられる。
【0056】また、酵素処理に用いる酵素としては、上
記人間の唾液、鼻汁、精液、子宮粘液等に存在する酵
素、例えばヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ等が
あげられるが、これらの酵素を含む人間の唾液等を用い
ることもできる。
記人間の唾液、鼻汁、精液、子宮粘液等に存在する酵
素、例えばヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ等が
あげられるが、これらの酵素を含む人間の唾液等を用い
ることもできる。
【0057】かかる酵素的方法における処理条件として
は、約20〜45℃で30分〜72時間、作用させるの
が好ましい。
は、約20〜45℃で30分〜72時間、作用させるの
が好ましい。
【0058】また、本発明のエラスターゼ阻害活性ポリ
ペプチド又はそのホモポリマーの製造方法のうち配列番
号1あるいは配列番号2で表わされるアミノ酸配列を構
成するアミノ酸を用いて化学的に合成する方法として
は、例えばそれ自体従来公知の方法であるかかるアミノ
酸を原料として自動ペプチド合成機を用いて合成するこ
とができる。
ペプチド又はそのホモポリマーの製造方法のうち配列番
号1あるいは配列番号2で表わされるアミノ酸配列を構
成するアミノ酸を用いて化学的に合成する方法として
は、例えばそれ自体従来公知の方法であるかかるアミノ
酸を原料として自動ペプチド合成機を用いて合成するこ
とができる。
【0059】このようにして得られる目的蛋白であるエ
ラスターゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマー
は、それ自体公知の分離、精製法を適当に組み合わせて
反応液中より分離、精製することができる。これらの公
知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶
解度を利用する方法、透析法、限外濾過法、ゲル濾過法
及びSDS―ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの
主として分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマ
トグラフィー、イオン交換高速液体クロマトグラフィー
などの荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマ
トグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相
高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用す
る方法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する
方法などがあげられる。また得られた目的蛋白等が生物
学的な活性を有する高次構造を有していない場合には、
それ自体公知のジスルフィド結合形成反応を用い、目的
蛋白を生物学的な活性を有する高次構造蛋白にすること
もできる。
ラスターゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマー
は、それ自体公知の分離、精製法を適当に組み合わせて
反応液中より分離、精製することができる。これらの公
知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶
解度を利用する方法、透析法、限外濾過法、ゲル濾過法
及びSDS―ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの
主として分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマ
トグラフィー、イオン交換高速液体クロマトグラフィー
などの荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマ
トグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相
高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用す
る方法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する
方法などがあげられる。また得られた目的蛋白等が生物
学的な活性を有する高次構造を有していない場合には、
それ自体公知のジスルフィド結合形成反応を用い、目的
蛋白を生物学的な活性を有する高次構造蛋白にすること
もできる。
【0060】かくして得られた目的蛋白が、ジスルフィ
ド結合を介して高次構造を形成している場合、例えば、
チャンスらの方法(R.E. Chance ら、Peptides:第7回
米国ペプチドシンポジウムProceedings (D.H. Rich及び
E.Gross 編)、721―728、Pierce Chemical Co.,
Rockford, IL.(1981)参照)あるいは本発明者ら
が既に開示した特願平2―141523号明細書に記載
の方法を用いることにより、天然の蛋白と同様な高次構
造を有する生物学的に活性な蛋白とすることができる。
トロンビン開裂法でスルホ化法を経由する方法では、ス
ルホ化目的蛋白を直接あるいは還元後分子内ジスルフィ
ド結合を形成させ天然の蛋白と同一の高次構造を有する
生物学的に活性な蛋白とすることができる。
ド結合を介して高次構造を形成している場合、例えば、
チャンスらの方法(R.E. Chance ら、Peptides:第7回
米国ペプチドシンポジウムProceedings (D.H. Rich及び
E.Gross 編)、721―728、Pierce Chemical Co.,
Rockford, IL.(1981)参照)あるいは本発明者ら
が既に開示した特願平2―141523号明細書に記載
の方法を用いることにより、天然の蛋白と同様な高次構
造を有する生物学的に活性な蛋白とすることができる。
トロンビン開裂法でスルホ化法を経由する方法では、ス
ルホ化目的蛋白を直接あるいは還元後分子内ジスルフィ
ド結合を形成させ天然の蛋白と同一の高次構造を有する
生物学的に活性な蛋白とすることができる。
【0061】本発明のエラスターゼ阻害活性ポリペプチ
ドにはエラスターゼ阻害活性及びカテプシンG阻害活性
を示し、実質的にトリプシン阻害活性を示さないという
性質を有し、かつ天然型由来のものであるために抗原性
がないか、又は実質的に抗原性が低減化されていると予
想されるので、各種の疾患、例えば好中球過剰活性化に
起因する疾患、なかでも、例えばエラスターゼ及び/又
はカテプシンG等の、好中球放出プロテアーゼに起因す
る疾患、例えば炎症性疾患、血小板凝集血栓症、又は虚
血後再かん流障害の治療薬、特に炎症性疾患のなかでも
呼吸器疾患、例えば慢性気管支炎、びまん性汎細気管支
炎、肺気腫、気管支拡張症、細菌性肺炎、副鼻腔炎、A
RDS(呼吸窮迫症候群)、喘息、及び間質性肺炎、等
の治療薬として利用できる。
ドにはエラスターゼ阻害活性及びカテプシンG阻害活性
を示し、実質的にトリプシン阻害活性を示さないという
性質を有し、かつ天然型由来のものであるために抗原性
がないか、又は実質的に抗原性が低減化されていると予
想されるので、各種の疾患、例えば好中球過剰活性化に
起因する疾患、なかでも、例えばエラスターゼ及び/又
はカテプシンG等の、好中球放出プロテアーゼに起因す
る疾患、例えば炎症性疾患、血小板凝集血栓症、又は虚
血後再かん流障害の治療薬、特に炎症性疾患のなかでも
呼吸器疾患、例えば慢性気管支炎、びまん性汎細気管支
炎、肺気腫、気管支拡張症、細菌性肺炎、副鼻腔炎、A
RDS(呼吸窮迫症候群)、喘息、及び間質性肺炎、等
の治療薬として利用できる。
【0062】本発明のエラスターゼ阻害活性ポリペプチ
ドを医薬製剤又は治療剤として利用する場合には、必要
に応じて凍結乾燥により粉末とすることができ、その際
には、例えばソルビトール、マンニトール、デキストロ
ース、マルトース、グリセロール、ヒト血清アルブミン
等の安定剤を加えることもできる。
ドを医薬製剤又は治療剤として利用する場合には、必要
に応じて凍結乾燥により粉末とすることができ、その際
には、例えばソルビトール、マンニトール、デキストロ
ース、マルトース、グリセロール、ヒト血清アルブミン
等の安定剤を加えることもできる。
【0063】本発明の医薬製剤及び治療剤は経気道的又
は経口的に、あるいは静脈内、皮下、筋肉内、経皮、直
腸内等の非経口的に投与することができる。
は経口的に、あるいは静脈内、皮下、筋肉内、経皮、直
腸内等の非経口的に投与することができる。
【0064】経気道投与の剤型としては液剤及び粉剤か
らなる吸入製剤又はスプレー形態の製剤が知られてい
る。必要に応じて添加物として制菌剤、抗酸化剤を加え
ることができる。
らなる吸入製剤又はスプレー形態の製剤が知られてい
る。必要に応じて添加物として制菌剤、抗酸化剤を加え
ることができる。
【0065】経口投与の剤型としては、例えば錠剤、丸
剤、顆粒剤、散剤、懸濁剤、カプセル剤などが挙げられ
る。
剤、顆粒剤、散剤、懸濁剤、カプセル剤などが挙げられ
る。
【0066】錠剤の形態にするには、例えば乳糖、デン
プン、結晶セルロースなどの賦形剤;カルボキシメチル
セルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなどの結
合剤;アルギン酸ナトリウム、デンプン、結晶セルロー
スなどの崩壊剤等を用いて通常の方法により成形するこ
とができる。
プン、結晶セルロースなどの賦形剤;カルボキシメチル
セルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなどの結
合剤;アルギン酸ナトリウム、デンプン、結晶セルロー
スなどの崩壊剤等を用いて通常の方法により成形するこ
とができる。
【0067】丸剤、散剤、顆粒剤も同様に上記の賦形剤
等を用いて通常の方法によって成形することができる。
等を用いて通常の方法によって成形することができる。
【0068】液剤、懸濁剤は、例えばトリアセチンなど
のグリセリンエステル類、エタノール等のアルコール類
などを用いて通常の方法によって成形することができ
る。カプセル剤は顆粒剤、散剤又は液剤などをゼラチン
などのカプセルに充填することによって成形することが
できる。
のグリセリンエステル類、エタノール等のアルコール類
などを用いて通常の方法によって成形することができ
る。カプセル剤は顆粒剤、散剤又は液剤などをゼラチン
などのカプセルに充填することによって成形することが
できる。
【0069】皮下、筋肉内、静脈内投与の剤型として
は、水性又は非水性溶液剤などの形態にある注射剤が知
られている。水性溶液剤としては生理食塩水などが用い
られる。非水溶性溶液剤は、例えばプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、オリーブ油、オレイン酸
エチルなどが用いられ、これらに必要に応じて防腐剤、
安定剤などが添加される。注射剤はバクテリア除去フィ
ルターを通す濾過、殺菌剤の配合等の処理を適宜行うこ
とによって無菌化される。
は、水性又は非水性溶液剤などの形態にある注射剤が知
られている。水性溶液剤としては生理食塩水などが用い
られる。非水溶性溶液剤は、例えばプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、オリーブ油、オレイン酸
エチルなどが用いられ、これらに必要に応じて防腐剤、
安定剤などが添加される。注射剤はバクテリア除去フィ
ルターを通す濾過、殺菌剤の配合等の処理を適宜行うこ
とによって無菌化される。
【0070】経皮投与の剤型としては、例えば軟膏剤、
クリーム剤などが挙げられ、軟膏剤はヒマシ油、オリー
ブ油などの脂肪油;ワセリン等を用いて、クリーム剤は
脂肪油;ジエチレングリコール、ソルビタンモノ脂肪酸
エステルなどの乳化剤等を用いて通常の方法によって成
型することができる。
クリーム剤などが挙げられ、軟膏剤はヒマシ油、オリー
ブ油などの脂肪油;ワセリン等を用いて、クリーム剤は
脂肪油;ジエチレングリコール、ソルビタンモノ脂肪酸
エステルなどの乳化剤等を用いて通常の方法によって成
型することができる。
【0071】直腸投与のためには、ゼラチンソフトカプ
セルなどの通常の坐剤が用いられる。
セルなどの通常の坐剤が用いられる。
【0072】本発明のポリペプチドの投与量は、投与経
路、患者の年令、性別、疾患の程度によって異なるが、
通常1〜5000mg/回程度であり、投与回数は通常1
〜3回/日であり、このような条件を満足するように製
剤を調整するのが好ましい。
路、患者の年令、性別、疾患の程度によって異なるが、
通常1〜5000mg/回程度であり、投与回数は通常1
〜3回/日であり、このような条件を満足するように製
剤を調整するのが好ましい。
【0073】
【実施例】以下、参考例、実施例により本発明をより具
体的に説明するが、本発明をこれらの実施例に限定する
ものでないことはいうまでもない。
体的に説明するが、本発明をこれらの実施例に限定する
ものでないことはいうまでもない。
【0074】なお、参考例、実施例において採用された
種々の遺伝子工学的手法は、WO89/06239号明
細書第24〜26頁に記載された方法で行った。
種々の遺伝子工学的手法は、WO89/06239号明
細書第24〜26頁に記載された方法で行った。
【0075】
【参考例1】(Asn55―Ala107 )SLPIの製造 WO89/06239号明細書の実施例に従って(As
n55―Ala107 )SLPIを製造した。
n55―Ala107 )SLPIを製造した。
【0076】すなわち、(Asn55―Ala107 )SL
PIをコードするDNAフラグメントを適当なコドンを
用いて化学合成した。トロンビンで切断し得るLeu―
Val―Pro―ArgをコードするDNA配列を介し
て、ヒト成長ホルモン遺伝子を(Asn55―Al
a107 )SLPIに融合した。このようにして得られた
発現ベクター(プラスミドpGH―TE)をE.col
i HB 101に導入した。形質転換された細胞(大
腸菌HB 101株(pGH―TE))を培養して、包
合体を得、トロンビン処理及びS―S再構成さらにクロ
マトグラフィーで精製し、目的とする(Asn55―Al
a107 )SLPIを得た。得られた(Asn55―Ala
107 )SLPIは、そのCys64―Cys93,Cys92
―Cys80,Cys71―Cys97,及びCys86―Cy
s101 のCys残基が相互に4個のジスルフィド結合を
形成しているものであることをMassスペクトル及び
2次元NMRによって確認した。
PIをコードするDNAフラグメントを適当なコドンを
用いて化学合成した。トロンビンで切断し得るLeu―
Val―Pro―ArgをコードするDNA配列を介し
て、ヒト成長ホルモン遺伝子を(Asn55―Al
a107 )SLPIに融合した。このようにして得られた
発現ベクター(プラスミドpGH―TE)をE.col
i HB 101に導入した。形質転換された細胞(大
腸菌HB 101株(pGH―TE))を培養して、包
合体を得、トロンビン処理及びS―S再構成さらにクロ
マトグラフィーで精製し、目的とする(Asn55―Al
a107 )SLPIを得た。得られた(Asn55―Ala
107 )SLPIは、そのCys64―Cys93,Cys92
―Cys80,Cys71―Cys97,及びCys86―Cy
s101 のCys残基が相互に4個のジスルフィド結合を
形成しているものであることをMassスペクトル及び
2次元NMRによって確認した。
【0077】なお、上記大腸菌HB 101株(pGH
―TE)は、微工研条寄2168号(FERM BP―
2168)として、工業技術院微生物工業研究所に19
88年12月1日付で国際寄託されているものである。
―TE)は、微工研条寄2168号(FERM BP―
2168)として、工業技術院微生物工業研究所に19
88年12月1日付で国際寄託されているものである。
【0078】
【参考例2】SLPIの製造 SLPIのアミノ酸配列(Proc. Natl. Acad. Sci. US
A,83,6692―6696,1986)をコードす
るDNAフラグメントを化学合成した。WO89/06
239号明細書の実施例と同様の方法で、トロンビンで
切断し得るLeu―Val―Pro―Argをコードす
るDNA配列を介して、ヒト成長ホルモン遺伝子にSL
PIをコードするDNAを融合した。このようにして得
られた発現ベクター(プラスミドpGH―SLPI)を
E.coli HB 101に導入した。形質転換され
た細胞(大腸菌HB 101株(pGH―SLPI))
を培養して、包合体を得、トロンビン処理及びS―S再
構成さらにクロマトグラフィーで精製し、目的とするS
LPIを得た。得られたSLPIのエラスターゼに対す
る阻害定数(Ki)は2.5×10-10 Mであり、天然
から単離されたSLPIと同等の活性(特表昭62―5
01291号明細書)を示した。
A,83,6692―6696,1986)をコードす
るDNAフラグメントを化学合成した。WO89/06
239号明細書の実施例と同様の方法で、トロンビンで
切断し得るLeu―Val―Pro―Argをコードす
るDNA配列を介して、ヒト成長ホルモン遺伝子にSL
PIをコードするDNAを融合した。このようにして得
られた発現ベクター(プラスミドpGH―SLPI)を
E.coli HB 101に導入した。形質転換され
た細胞(大腸菌HB 101株(pGH―SLPI))
を培養して、包合体を得、トロンビン処理及びS―S再
構成さらにクロマトグラフィーで精製し、目的とするS
LPIを得た。得られたSLPIのエラスターゼに対す
る阻害定数(Ki)は2.5×10-10 Mであり、天然
から単離されたSLPIと同等の活性(特表昭62―5
01291号明細書)を示した。
【0079】
【実施例1】正常人唾液によるSLPIの分解物の同定 (1)正常人唾液を0.22μmのフィルター(マイレ
クスGS、ミリポア社)で限外濾過した後、参考例2で
得られたSLPIを1mg/mlの濃度に溶解し、37℃で
30日経過迄保温した。濾過後の唾液、及びSLPIを
生理食塩水(フィシザルツ、扶桑薬品工業)に1mg/ml
の濃度に溶解したものを、対照検体として、同様に37
℃で30日経過迄保温した。
クスGS、ミリポア社)で限外濾過した後、参考例2で
得られたSLPIを1mg/mlの濃度に溶解し、37℃で
30日経過迄保温した。濾過後の唾液、及びSLPIを
生理食塩水(フィシザルツ、扶桑薬品工業)に1mg/ml
の濃度に溶解したものを、対照検体として、同様に37
℃で30日経過迄保温した。
【0080】これら各検体を経時的に採取した後、Tr
is―HClバッファー(pH6.8)、SDS、2―
メルカプトエタノール、グリセロールをそれぞれ最終濃
度60mM、2w/w %、4w/w %、10w/w %になるよ
うに加え、SDS―PAGE(U.K. Laemmli, Nature,
227,680,1970)を行った。その結果を図1
に示す。なお、泳動後のゲルはクーマーシーブリリアン
トブルーにて染色を行った。図中、レーンNo.2バン
ドa(分子量約13,000)はSLPIのバンドを示
している。
is―HClバッファー(pH6.8)、SDS、2―
メルカプトエタノール、グリセロールをそれぞれ最終濃
度60mM、2w/w %、4w/w %、10w/w %になるよ
うに加え、SDS―PAGE(U.K. Laemmli, Nature,
227,680,1970)を行った。その結果を図1
に示す。なお、泳動後のゲルはクーマーシーブリリアン
トブルーにて染色を行った。図中、レーンNo.2バン
ドa(分子量約13,000)はSLPIのバンドを示
している。
【0081】図1から明らかなように、37℃保温第1
日以降、分子量約10,000(バンドb)に、また、
第3日目以降、分子量約7,000(バンドc)及び分
子量約3,000(バンドe)に新たなバンドが出現し
た。さらに、SLPIに想到する分子量約13,000
のバンドaは、保温時間の延長につれ減少するが、バン
ドb,c,eは、増加することが確認された。なお、生
理食塩水中のSLPIは、保温時間の経過にも拘らず、
分子量約13,000のバンドを維持した(レーンN
o.9)。また、37℃保温30日におけるSDS―P
AGEの結果より、分子量約5,500のバンドdが確
認された。
日以降、分子量約10,000(バンドb)に、また、
第3日目以降、分子量約7,000(バンドc)及び分
子量約3,000(バンドe)に新たなバンドが出現し
た。さらに、SLPIに想到する分子量約13,000
のバンドaは、保温時間の延長につれ減少するが、バン
ドb,c,eは、増加することが確認された。なお、生
理食塩水中のSLPIは、保温時間の経過にも拘らず、
分子量約13,000のバンドを維持した(レーンN
o.9)。また、37℃保温30日におけるSDS―P
AGEの結果より、分子量約5,500のバンドdが確
認された。
【0082】(2)次に、かくして得られたポリアクリ
ルアミドゲル中のポリペプチドを、Milli Blot―SDE
装置(ミリポア社)を用いて、電気的にメンブレン(Im
mobilon 、ミリポア社)に転写した。転写後、メンブレ
ンを0.1w/w %クーマーシーブル/40w/w %メタノ
ール/1w/w %酢酸にて染色し、水洗した。風乾後、バ
ンドb,c,d,eを切り出し、Applied Biosystemsプ
ロテインシーケンサー(Applied Biosystems社製;47
0A)にて、N末端よりPTH―アミノ酸の切断を行
い、PTHアナライザー(Applied Biosystems社製、1
20A)にて解析し、N末端から最長10番目までのア
ミノ酸配列を決定した。その結果を表1に示す。なお、
バンドeのN末端アミノ酸配列は2通り存在した。
ルアミドゲル中のポリペプチドを、Milli Blot―SDE
装置(ミリポア社)を用いて、電気的にメンブレン(Im
mobilon 、ミリポア社)に転写した。転写後、メンブレ
ンを0.1w/w %クーマーシーブル/40w/w %メタノ
ール/1w/w %酢酸にて染色し、水洗した。風乾後、バ
ンドb,c,d,eを切り出し、Applied Biosystemsプ
ロテインシーケンサー(Applied Biosystems社製;47
0A)にて、N末端よりPTH―アミノ酸の切断を行
い、PTHアナライザー(Applied Biosystems社製、1
20A)にて解析し、N末端から最長10番目までのア
ミノ酸配列を決定した。その結果を表1に示す。なお、
バンドeのN末端アミノ酸配列は2通り存在した。
【0083】
【表1】
【0084】表1より、バンドb,cはSLPIのTy
r21からのアミノ酸配列、またバンドdはArg59から
のアミノ酸配列、バンドeはLeu74又はMet73から
のSLPIアミノ酸配列と完全に一致した。従って、正
常人唾液中でのSLPIの選択的な切断部位は、Arg
20―Try21の間、Arg58―Arg59の間、Leu72
―Met73の間、Met73―Leu74の間であることが
確認された。
r21からのアミノ酸配列、またバンドdはArg59から
のアミノ酸配列、バンドeはLeu74又はMet73から
のSLPIアミノ酸配列と完全に一致した。従って、正
常人唾液中でのSLPIの選択的な切断部位は、Arg
20―Try21の間、Arg58―Arg59の間、Leu72
―Met73の間、Met73―Leu74の間であることが
確認された。
【0085】また、バンドb,c,d,eのN末端アミ
ノ酸配列(表1)及び分子量(図1)より、それぞれポ
リペプチドは下記の表2に示すようなポリペプチドであ
ることが確認された。
ノ酸配列(表1)及び分子量(図1)より、それぞれポ
リペプチドは下記の表2に示すようなポリペプチドであ
ることが確認された。
【0086】
【表2】
【0087】
【実施例2】正常人唾液による(Asn55―Ala107 )SLPIの
分解物の同定 (1)実施例1と同様の方法で、(Asn55―Ala
107 )SLPIを唾液処理し、各検体を経時的に採取し
たときのSDS―PAGEの結果を図2に示す。参考例
1で得られた(Asn55―Ala107 )SLPI(分子
量約5,800、バンドf)を正常人唾液中で37℃に
て保温した際、12時間目より、分子量約5,500の
バンドgが新たに出現した。保温時間延長につれてバン
ドfは徐々に消失し、96時間後には、バンドgのみと
なった。なお、生理食塩水中の(Asn55―Al
a107 )SLPIは、37℃、96時間後においても分
子量約5,800の単一のバンドfであった。
分解物の同定 (1)実施例1と同様の方法で、(Asn55―Ala
107 )SLPIを唾液処理し、各検体を経時的に採取し
たときのSDS―PAGEの結果を図2に示す。参考例
1で得られた(Asn55―Ala107 )SLPI(分子
量約5,800、バンドf)を正常人唾液中で37℃に
て保温した際、12時間目より、分子量約5,500の
バンドgが新たに出現した。保温時間延長につれてバン
ドfは徐々に消失し、96時間後には、バンドgのみと
なった。なお、生理食塩水中の(Asn55―Al
a107 )SLPIは、37℃、96時間後においても分
子量約5,800の単一のバンドfであった。
【0088】(2)次に、このバンドgを実施例1と同
様の方法でメンブレンに電気的に転写した後、N末端ア
ミノ酸配列を解析した。その結果は表3のとおりであ
る。
様の方法でメンブレンに電気的に転写した後、N末端ア
ミノ酸配列を解析した。その結果は表3のとおりであ
る。
【0089】
【表3】
【0090】この結果より、バンドgのN末端アミノ酸
配列は、Arg59以降のSLPIアミノ酸配列であっ
た。
配列は、Arg59以降のSLPIアミノ酸配列であっ
た。
【0091】以上より、(Asn55―Ala107 )SL
PIは、正常人唾液中において、Arg58―Arg59の
間で切断され、すべて(Arg59―Ala107 )SLP
Iに変換することが確認できた。
PIは、正常人唾液中において、Arg58―Arg59の
間で切断され、すべて(Arg59―Ala107 )SLP
Iに変換することが確認できた。
【0092】
【実施例3】本発明のポリペプチド:(Arg59―Ala107 )SL
PIの製造 配列番号2で表わされる本発明のポリペプチドを、自動
ペプチド合成機(アプライドバイオシステムズ社製、4
31A)により合成し、逆相クロマトグラフィー(YM
C―PackODS―AP,YMC社)にて精製した。得ら
れたペプチドは非天然型の分子内、分子間ジスルフィド
結合を有しているので、(Arg59―Ala107 )SL
PIスルホ化誘導体へと変換し、全てのジスルフィド結
合を切断した後、リホールディング反応により、天然型
分子内ジスルフィド結合を有する(Arg59―Ala
107 )SLPIを得た。すなわち、自動ペプチド合成機
により合成した配列番号2のポリペプチド20mgを0.
25M Tris Buffer(pH8.2)、3.
5M尿素、0.35M Na2 SO3 ,0.06Mテト
ラチオン酸ナトリウム20mlに溶解し、室温で2時間反
応させた後、反応溶液を逆相クロマトグラフィー(Prot
ein C4 ,VYDAC社)にて分離精製後、凍結乾燥し
(Arg59―Ala107 )SLPIスルホ化誘導体18
mgを得た。
PIの製造 配列番号2で表わされる本発明のポリペプチドを、自動
ペプチド合成機(アプライドバイオシステムズ社製、4
31A)により合成し、逆相クロマトグラフィー(YM
C―PackODS―AP,YMC社)にて精製した。得ら
れたペプチドは非天然型の分子内、分子間ジスルフィド
結合を有しているので、(Arg59―Ala107 )SL
PIスルホ化誘導体へと変換し、全てのジスルフィド結
合を切断した後、リホールディング反応により、天然型
分子内ジスルフィド結合を有する(Arg59―Ala
107 )SLPIを得た。すなわち、自動ペプチド合成機
により合成した配列番号2のポリペプチド20mgを0.
25M Tris Buffer(pH8.2)、3.
5M尿素、0.35M Na2 SO3 ,0.06Mテト
ラチオン酸ナトリウム20mlに溶解し、室温で2時間反
応させた後、反応溶液を逆相クロマトグラフィー(Prot
ein C4 ,VYDAC社)にて分離精製後、凍結乾燥し
(Arg59―Ala107 )SLPIスルホ化誘導体18
mgを得た。
【0093】なお、リホールディング反応及び精製は特
願平2―141523号に記載の方法と同様の方法で実
施した。
願平2―141523号に記載の方法と同様の方法で実
施した。
【0094】このスルホ化誘導体10mgを0.1M T
ris Buffer(pH8.5)、0.2mM酸化
型グルタチオン、1.5mM還元型グルタチオン50ml
に溶解し、4℃で7日間反応させた。次いで、S―Seph
arose (ファルマシア社製)イオン交換クロマトグラフ
ィー、逆相クロマトグラフィー(Protein C4 ,VYD
AC社)で精製し、リホールディングで副生成したオリ
ゴマーを分離した。次いで凍結乾燥し、(Arg59―A
la107 )SLPI 7.8mgを得た。得られたポリペ
プチドを逆相クロマトグラフィー(Protein C4 ,VY
DAC社)で分析したところ単一ピークとして溶出さ
れ、単一物質であることを確認した。その溶出パターン
を図3に示す。
ris Buffer(pH8.5)、0.2mM酸化
型グルタチオン、1.5mM還元型グルタチオン50ml
に溶解し、4℃で7日間反応させた。次いで、S―Seph
arose (ファルマシア社製)イオン交換クロマトグラフ
ィー、逆相クロマトグラフィー(Protein C4 ,VYD
AC社)で精製し、リホールディングで副生成したオリ
ゴマーを分離した。次いで凍結乾燥し、(Arg59―A
la107 )SLPI 7.8mgを得た。得られたポリペ
プチドを逆相クロマトグラフィー(Protein C4 ,VY
DAC社)で分析したところ単一ピークとして溶出さ
れ、単一物質であることを確認した。その溶出パターン
を図3に示す。
【0095】
【実施例4】(Arg59―Ala107 )SLPIのエラスターゼ及び
トリプシン阻害活性の測定 測定方法を次に示す。
トリプシン阻害活性の測定 測定方法を次に示す。
【0096】(1)試薬溶液緩衝液 ;0.1M N―(2―ヒドロキシエチル)ピペ
ラジン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)、
1.0M NaCl、0.1%PEG6000(pH
7.5)酵素溶液 ;下記各酵素を表4に示す終濃度の9倍濃度に
なるように上記緩衝液に溶かす。 (イ)ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC
社製、フナコシ薬品) (ロ)ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製)基質溶液 ;上記の酵素(イ)に対し下記(ハ)の基質、
(ロ)に対しては(ニ)の基質をそれぞれ表4に示す終
濃度の9倍濃度になるように、(ハ)はDMSO;上記
緩衝液が1:9、(ニ)はDMSOのみに溶解して基質
溶液とする。 (ハ)MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Va
l―pNA(Bachem社製) (ニ)Bz―Arg―pNA(Bachem社製)
ラジン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)、
1.0M NaCl、0.1%PEG6000(pH
7.5)酵素溶液 ;下記各酵素を表4に示す終濃度の9倍濃度に
なるように上記緩衝液に溶かす。 (イ)ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC
社製、フナコシ薬品) (ロ)ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製)基質溶液 ;上記の酵素(イ)に対し下記(ハ)の基質、
(ロ)に対しては(ニ)の基質をそれぞれ表4に示す終
濃度の9倍濃度になるように、(ハ)はDMSO;上記
緩衝液が1:9、(ニ)はDMSOのみに溶解して基質
溶液とする。 (ハ)MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Va
l―pNA(Bachem社製) (ニ)Bz―Arg―pNA(Bachem社製)
【0097】
【表4】
【0098】(2)方法 ELISA用96穴マイクロプレートの穴に120μl
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例3で得られた
(Arg59―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を3
7℃で1時間攪拌した。次に20μlの基質溶液を加え
て37℃で15分間攪拌し、発色せしめ、405nmに
て吸光度を測定した。対照としてSLPIを使用し、溶
液の濃度を変化させ、阻害活性を測定して、50%の阻
害濃度を示す阻害蛋白濃度(IC50値)を求めた。結果
を表5に示した。
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例3で得られた
(Arg59―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を3
7℃で1時間攪拌した。次に20μlの基質溶液を加え
て37℃で15分間攪拌し、発色せしめ、405nmに
て吸光度を測定した。対照としてSLPIを使用し、溶
液の濃度を変化させ、阻害活性を測定して、50%の阻
害濃度を示す阻害蛋白濃度(IC50値)を求めた。結果
を表5に示した。
【0099】なお、同様の方法で測定した実施例3で副
生したオリゴマーのエラスターゼに対するIC50値は
3.0×10-7Mであった。
生したオリゴマーのエラスターゼに対するIC50値は
3.0×10-7Mであった。
【0100】
【表5】
【0101】
【実施例5】(Arg59―Ala107 )SLPIのカテプシンG阻害
活性の測定 実施例4と同様の方法でカテプシンG阻害活性を測定し
た。ELISA用96穴マイクロプレートの穴に120
μlの緩衝液(0.1M HEPES,1.0M Na
Cl,0.1%PEG6000 pH7.5)を入れ、
次に20μlの実施例3で得られた(Arg59―Ala
107 )SLPIのサンプル溶液を加え、次に20μlの
カテプシンG溶液(終濃度1.1×10-8M)を加え
て、この混合物を37℃で1時間攪拌した。次に20μ
lの基質溶液(Suc―Phe―Pro―Phe―pN
A;終濃度1.1mM)を加えて37℃で2時間攪拌
し、発色せしめ、405nmにて吸光度を測定した。サ
ンプル溶液の濃度を変化させ、阻害活性を測定して、5
0%の阻害濃度を示す阻害蛋白濃度(IC50値)を求め
た結果、(Arg59―Ala107 )SLPIのIC50の
値は1.1×10-8Mであり、カテプシンGに対し強い
阻害活性を示した。
活性の測定 実施例4と同様の方法でカテプシンG阻害活性を測定し
た。ELISA用96穴マイクロプレートの穴に120
μlの緩衝液(0.1M HEPES,1.0M Na
Cl,0.1%PEG6000 pH7.5)を入れ、
次に20μlの実施例3で得られた(Arg59―Ala
107 )SLPIのサンプル溶液を加え、次に20μlの
カテプシンG溶液(終濃度1.1×10-8M)を加え
て、この混合物を37℃で1時間攪拌した。次に20μ
lの基質溶液(Suc―Phe―Pro―Phe―pN
A;終濃度1.1mM)を加えて37℃で2時間攪拌
し、発色せしめ、405nmにて吸光度を測定した。サ
ンプル溶液の濃度を変化させ、阻害活性を測定して、5
0%の阻害濃度を示す阻害蛋白濃度(IC50値)を求め
た結果、(Arg59―Ala107 )SLPIのIC50の
値は1.1×10-8Mであり、カテプシンGに対し強い
阻害活性を示した。
【0102】
【実施例6】ヒト成長ホルモン断片ポリペプチドと(Arg59―Al
a107 )SLPIポリペプチドの融合蛋白発現プラスミ
ドの構築とその形質転換体の調製 (1)架橋ペプチドがトロンビン切断配列を有する発現
プラスミド (Met-1Phe1 ―Phe139 )ヒト成長ホルモン発
現プラスミドpGH―L9(M. Ikeharaら、Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA, 81,5956,1984)を制
限酵素BglIIとSalI(宝酒造)で切断し、アガロ
ース電気泳動で分離、ゲルより約4.7kbpのDNA
断片をGENECLEAN II KIT(BIO101社製)を用
いて回収した。
a107 )SLPIポリペプチドの融合蛋白発現プラスミ
ドの構築とその形質転換体の調製 (1)架橋ペプチドがトロンビン切断配列を有する発現
プラスミド (Met-1Phe1 ―Phe139 )ヒト成長ホルモン発
現プラスミドpGH―L9(M. Ikeharaら、Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA, 81,5956,1984)を制
限酵素BglIIとSalI(宝酒造)で切断し、アガロ
ース電気泳動で分離、ゲルより約4.7kbpのDNA
断片をGENECLEAN II KIT(BIO101社製)を用
いて回収した。
【0103】また、SLPIサブクローンpUC―D6
(WO89/06239)を制限酵素MluIとXho
I(宝酒造)で切断し、アガロース電気泳動で分離、ゲ
ルより約0.15kbpのDNA断片をMERmaid
TMkit(BIO101社製)を用いて回収した。
(WO89/06239)を制限酵素MluIとXho
I(宝酒造)で切断し、アガロース電気泳動で分離、ゲ
ルより約0.15kbpのDNA断片をMERmaid
TMkit(BIO101社製)を用いて回収した。
【0104】一方、トロンビン切断配列遺伝子を含むD
NAフラグメント,(図4)を全自動合成機(アプ
ライド・バイオシステムズ社モデル392)にて合成し
た。合成DNAフラグメントはMEGALABEL
TH(宝酒造)を用いて1mM ATP存在下で5′末端
をリン酸化した後、合成DNAフラグメントとアニー
リングを行い、2本鎖DNAを得た。アニーリング反応
は、90℃で5分間加熱後室温になるまで放置した。
NAフラグメント,(図4)を全自動合成機(アプ
ライド・バイオシステムズ社モデル392)にて合成し
た。合成DNAフラグメントはMEGALABEL
TH(宝酒造)を用いて1mM ATP存在下で5′末端
をリン酸化した後、合成DNAフラグメントとアニー
リングを行い、2本鎖DNAを得た。アニーリング反応
は、90℃で5分間加熱後室温になるまで放置した。
【0105】融合蛋白発現プラスミドの構築はまず最初
にpGH―L9 BglII―SalI約4.7kbp
DNA断片とスロンビン切断部位を含む2本鎖合成DN
Aをモル比1:10の割合でligation kit(宝酒造)を
用いてligation反応を行った後、ウルトラフリーC3H
K UFフィルター付き(MILLIPORE)にて濃
縮した。さらにpUC―D6 MluI―XhoI約
0.15kbp DNA断片とligation反応を行った後
E.coli HB101コンピテントセル(宝酒造)
に導入し、アンピシリン含有LB寒天培地上で一晩培養
し、目的の融合蛋白発現プラスミドを含む形質転換体
(HB/GH―T59)を得た。形質転換体よりプラス
ミドDNAを抽出、QIAGEN(BIO101社製)
で精製し、ヒト成長ホルモン断面と(Arg59―Ala
107 )SLPI断片ポリペプチドの融合蛋白発現プラス
ミドpGH―T59を取得した(図5)。DNA塩基配
列はプラスミドDNAを鋳型にして、Dye Terminator k
it(日立)を用いて、日立製蛍光式自動DNAシーケン
サーSQ3000を用いて直接確認した。
にpGH―L9 BglII―SalI約4.7kbp
DNA断片とスロンビン切断部位を含む2本鎖合成DN
Aをモル比1:10の割合でligation kit(宝酒造)を
用いてligation反応を行った後、ウルトラフリーC3H
K UFフィルター付き(MILLIPORE)にて濃
縮した。さらにpUC―D6 MluI―XhoI約
0.15kbp DNA断片とligation反応を行った後
E.coli HB101コンピテントセル(宝酒造)
に導入し、アンピシリン含有LB寒天培地上で一晩培養
し、目的の融合蛋白発現プラスミドを含む形質転換体
(HB/GH―T59)を得た。形質転換体よりプラス
ミドDNAを抽出、QIAGEN(BIO101社製)
で精製し、ヒト成長ホルモン断面と(Arg59―Ala
107 )SLPI断片ポリペプチドの融合蛋白発現プラス
ミドpGH―T59を取得した(図5)。DNA塩基配
列はプラスミドDNAを鋳型にして、Dye Terminator k
it(日立)を用いて、日立製蛍光式自動DNAシーケン
サーSQ3000を用いて直接確認した。
【0106】(2)架橋ペプチドがエンテロキナーゼ切
断配列を有する発現プラスミド pGH―T59(図5)を鋳型DNAとし、合成DNA
フラグメント,(図6)をプライマーとしてポリメ
ラーゼ連鎖反応;PCR法(Saiki ら、Science,23
9,487―491,1985)にて増幅、その増幅物
を再び合成DNAフラグメント,(図6)をプライ
マーとしてPCR法にて増幅した後、BglII(宝酒
造)にて切断し、約115bpのフラグメントを得た。
断配列を有する発現プラスミド pGH―T59(図5)を鋳型DNAとし、合成DNA
フラグメント,(図6)をプライマーとしてポリメ
ラーゼ連鎖反応;PCR法(Saiki ら、Science,23
9,487―491,1985)にて増幅、その増幅物
を再び合成DNAフラグメント,(図6)をプライ
マーとしてPCR法にて増幅した後、BglII(宝酒
造)にて切断し、約115bpのフラグメントを得た。
【0107】なお、PCR法の条件は、93℃、5分間
変性した後、1サイクルを93℃,1.5分間、57
℃,2分間、72℃,2分間として30サイクル行い、
最後に72℃,7分間にて反応を止めた。
変性した後、1サイクルを93℃,1.5分間、57
℃,2分間、72℃,2分間として30サイクル行い、
最後に72℃,7分間にて反応を止めた。
【0108】一方、pGH―T59をBglII(宝酒
造)にて切断後、アガロースゲル電気泳動により、約
4.6kbpのBglII―BglII断片を分離、GENECL
EAN II(BIO101社製)を用いて回収した。この約
4.6kbpのBglII―BglII断片を宝酒造のプロ
トコールにそってBacterial Alkaline Phosphatase(宝
酒造)を用い、5′末端の脱リン酸化反応を行った。
造)にて切断後、アガロースゲル電気泳動により、約
4.6kbpのBglII―BglII断片を分離、GENECL
EAN II(BIO101社製)を用いて回収した。この約
4.6kbpのBglII―BglII断片を宝酒造のプロ
トコールにそってBacterial Alkaline Phosphatase(宝
酒造)を用い、5′末端の脱リン酸化反応を行った。
【0109】脱リン酸化した約4.6kbpのBglII
―BglII断片と、PCR法にて増幅した約115bp
のBglII―BglII断片をligation kit(宝酒造)を
用いてligation反応を行った後、E.coli HB1
01コンピテントセル(宝酒造)に導入し、アンピシリ
ン含有LB寒天培地上で培養し、目的の融合蛋白発現プ
ラスミドを含む形質転換体(HB/GH―E59)を得
た。
―BglII断片と、PCR法にて増幅した約115bp
のBglII―BglII断片をligation kit(宝酒造)を
用いてligation反応を行った後、E.coli HB1
01コンピテントセル(宝酒造)に導入し、アンピシリ
ン含有LB寒天培地上で培養し、目的の融合蛋白発現プ
ラスミドを含む形質転換体(HB/GH―E59)を得
た。
【0110】形質転換体よりプラスミドDNAを抽出
し、QIAGEN(BIO101社製)にて精製し、ヒ
ト成長ホルモン断片ポリペプチドとエンテロキナーゼ断
片配列遺伝子をもつ(Arg59―Ala107 )SLPI
ポリペプチドの融合蛋白発現プラスミドpGH―E59
を取得した(図7)。
し、QIAGEN(BIO101社製)にて精製し、ヒ
ト成長ホルモン断片ポリペプチドとエンテロキナーゼ断
片配列遺伝子をもつ(Arg59―Ala107 )SLPI
ポリペプチドの融合蛋白発現プラスミドpGH―E59
を取得した(図7)。
【0111】塩基配列は、プラスミドDNAを鋳型にし
て、Dye Terminator kit(日立)を用いて日立製蛍光式
自動DNAシーケンサーSQ3000にて直接確認し
た。
て、Dye Terminator kit(日立)を用いて日立製蛍光式
自動DNAシーケンサーSQ3000にて直接確認し
た。
【0112】
【実施例7】融合蛋白遺伝子の発現 実施例6で得られた融合蛋白遺伝子発現プラスミドpG
H―T59を含有する大腸菌HB101株を、0.25
%グルコース、3mg/mlイースト抽出物(DIFCO社
製)20mg/mlのカザミノ酸(DIFCO社製)を含む
改変型M9培地(1%(NH4 )2 HPO4 ―0.3%
K2 SO4 ―0.3%NaCl)をオートクレーブ滅菌
した後に、MgSO4 およびCaCl2 を最終濃度が1
mMとなるように無菌的に加えた培養液500mlに接種
し、一晩培養した。
H―T59を含有する大腸菌HB101株を、0.25
%グルコース、3mg/mlイースト抽出物(DIFCO社
製)20mg/mlのカザミノ酸(DIFCO社製)を含む
改変型M9培地(1%(NH4 )2 HPO4 ―0.3%
K2 SO4 ―0.3%NaCl)をオートクレーブ滅菌
した後に、MgSO4 およびCaCl2 を最終濃度が1
mMとなるように無菌的に加えた培養液500mlに接種
し、一晩培養した。
【0113】この一晩培養液を、前記と同様の培養液1
0リットルに対し、OD660が0.2となるように加
え、37℃でジャー・ファーメンター培養を行った。O
D660が20となった時に、3―β―インドールアク
リル酸を最終濃度が150μg/mlとなるように培養液
中に添加し、さらに37℃で4時間培養を続けた。その
後、遠心分離により大腸菌菌体を集めた後、0.5Mト
リス・バッファー(pH8.0)で洗浄した。
0リットルに対し、OD660が0.2となるように加
え、37℃でジャー・ファーメンター培養を行った。O
D660が20となった時に、3―β―インドールアク
リル酸を最終濃度が150μg/mlとなるように培養液
中に添加し、さらに37℃で4時間培養を続けた。その
後、遠心分離により大腸菌菌体を集めた後、0.5Mト
リス・バッファー(pH8.0)で洗浄した。
【0114】洗浄後の菌体を、リゾチーム(菌体湿重量
の1/200)およびEDTA・3Na(菌体湿重量の
1/20)を含む0.5Mトリス・バッファーに懸濁さ
せ、超音波発生装置(BRANSON社製、CELL DISRU
PTOR 900)を用いて菌体を破壊した後、遠心分離し、目
的とする融合蛋白を沈殿部分に封入体(inclusion bod
y)として得た。
の1/200)およびEDTA・3Na(菌体湿重量の
1/20)を含む0.5Mトリス・バッファーに懸濁さ
せ、超音波発生装置(BRANSON社製、CELL DISRU
PTOR 900)を用いて菌体を破壊した後、遠心分離し、目
的とする融合蛋白を沈殿部分に封入体(inclusion bod
y)として得た。
【0115】なお、pGH―T59を含有する大腸菌H
B101株(HB/GH―T59)は、微工研条寄38
63号(FERM BP―3863)として、工業技術
院微生物工業研究所に1992年5月20日付で国際寄
託されている。
B101株(HB/GH―T59)は、微工研条寄38
63号(FERM BP―3863)として、工業技術
院微生物工業研究所に1992年5月20日付で国際寄
託されている。
【0116】なお、pGH―E59を含有する大腸菌H
B101株(HB/GH―E59)は、微工研条寄38
61号(FERM BP―3861)として、工業技術
院微生物工業研究所に1992年5月20日付で国際寄
託されている。
B101株(HB/GH―E59)は、微工研条寄38
61号(FERM BP―3861)として、工業技術
院微生物工業研究所に1992年5月20日付で国際寄
託されている。
【0117】
【実施例8】融合蛋白のシステイン残基のスルホ化とスルホ化融合蛋
白のトロンビンによる切断反応 実施例7で得られた融合蛋白25gを0.5Mトリス・
バッファー(pH8.0)200mlに懸濁させた後、尿
素240gを加え可溶化させ、次いで終濃度が0.7M
となるように亜硫酸ナトリウム(和光純薬)を加えて4
5℃で20分間反応させた。さらに終濃度0.1Mとな
るように4―チオン酸ナトリウム(シグマ社)を加え
て、45℃で20分間反応させた。10mMトリス・バ
ッファー(pH8.0)を加え、反応溶液を1リットル
とした後、この容量が200mlになるまで限外濾過(富
士フィルター;FILTRON)を行う操作を5回繰り
返した。このようにして、得られたスルホ化融合蛋白溶
液(限外濾過膜を通過しなかった部分)に対し、300
0Uのウシスロンビン(持田製薬)を加え、37℃で3
時間反応させた。次いで、限外濾過により、300Kフ
ィルターを通過した溶液に含まれる(Arg59―Ala
107 )SLPIスルホ化誘導体を、逆相HPLC(VY
DAC社;Protein C4 )で精製し、凍結乾燥した。得
られた(Arg 59―Ala107 )SLPIスルホ化誘導
体のN末端アミノ酸配列を、プロテイン・シーケンサー
(Applied Biosystems477A)により決定した。
白のトロンビンによる切断反応 実施例7で得られた融合蛋白25gを0.5Mトリス・
バッファー(pH8.0)200mlに懸濁させた後、尿
素240gを加え可溶化させ、次いで終濃度が0.7M
となるように亜硫酸ナトリウム(和光純薬)を加えて4
5℃で20分間反応させた。さらに終濃度0.1Mとな
るように4―チオン酸ナトリウム(シグマ社)を加え
て、45℃で20分間反応させた。10mMトリス・バ
ッファー(pH8.0)を加え、反応溶液を1リットル
とした後、この容量が200mlになるまで限外濾過(富
士フィルター;FILTRON)を行う操作を5回繰り
返した。このようにして、得られたスルホ化融合蛋白溶
液(限外濾過膜を通過しなかった部分)に対し、300
0Uのウシスロンビン(持田製薬)を加え、37℃で3
時間反応させた。次いで、限外濾過により、300Kフ
ィルターを通過した溶液に含まれる(Arg59―Ala
107 )SLPIスルホ化誘導体を、逆相HPLC(VY
DAC社;Protein C4 )で精製し、凍結乾燥した。得
られた(Arg 59―Ala107 )SLPIスルホ化誘導
体のN末端アミノ酸配列を、プロテイン・シーケンサー
(Applied Biosystems477A)により決定した。
【0118】
【実施例9】(Arg59―Ala107 )SLPIスルホ化誘導体の活
性分子へのRefolding(ジスルフィド化反応) 実施例8で得られた(Arg59―Ala107 )SLPI
スルホ化誘導体1gを5リットルのRefolding 緩衝液
(0.05M Tris―HCl、pH8.5、0.3
mM酸化型グルタチオン、1.5mM還元型グルタチオ
ン)に溶解させ、4℃で2日間反応させ、次いで反応液
をS-Sepharose (ファルマシア製)イオン交換クロマト
グラフィーに付し、その溶出パターンを図8に示す。
0.3M NaClで溶出する目的の画分を、逆相HP
LC(VYDAC,Protein C4 )でさらに精製した
後、凍結乾燥し、活性型(Arg59―Ala107 )SL
PIを得た。
性分子へのRefolding(ジスルフィド化反応) 実施例8で得られた(Arg59―Ala107 )SLPI
スルホ化誘導体1gを5リットルのRefolding 緩衝液
(0.05M Tris―HCl、pH8.5、0.3
mM酸化型グルタチオン、1.5mM還元型グルタチオ
ン)に溶解させ、4℃で2日間反応させ、次いで反応液
をS-Sepharose (ファルマシア製)イオン交換クロマト
グラフィーに付し、その溶出パターンを図8に示す。
0.3M NaClで溶出する目的の画分を、逆相HP
LC(VYDAC,Protein C4 )でさらに精製した
後、凍結乾燥し、活性型(Arg59―Ala107 )SL
PIを得た。
【0119】
【実施例10】(Arg59―Ala107 )SLPIのセリンプロテアー
ゼ阻害活性の測定(1) 測定方法を次に示す。
ゼ阻害活性の測定(1) 測定方法を次に示す。
【0120】(1)試薬溶液 緩衝液:0.1M―(2―ヒドロキシエチル)ピペラジ
ン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)0.5
M NaCl、pH7.5 酵素濃度:下記各酵素を表6に示す濃度の9倍濃度にな
るように上記緩衝液に溶かす。 A.ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC社
製、フナコシ薬品) B.ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製) C.ウシ脾臓キモトリプシン(シグマ社製) D.ブタ脾臓エラスターゼ(シグマ社製) E.ヒト由来カテプシンG(EPC社製、フナコシ薬
品) 基質溶液:上記の酵素A.B.C.D.Eそれぞれに対
し下記a,b,c,d,eの基質をそれぞれ表6に示す
濃度の9倍になるようにDMSO:上記緩衝液(1:
9)溶液に溶解して(DMSO最終濃度が緩衝液中10
%となる)基質溶液とする。 a.MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Val
―pNA(Bachem社製) b.Bz―Arg―pNA(Bachem社製) c.Suc―Ala―Ala―Pro―Phe―pNA
(Bachem社製) d.Suc―Ala―Ala―Ala―pNA(半井化
学薬品) e.Suc―Phe―Pro―Phe―pNA(Bac
hem社製)
ン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)0.5
M NaCl、pH7.5 酵素濃度:下記各酵素を表6に示す濃度の9倍濃度にな
るように上記緩衝液に溶かす。 A.ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC社
製、フナコシ薬品) B.ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製) C.ウシ脾臓キモトリプシン(シグマ社製) D.ブタ脾臓エラスターゼ(シグマ社製) E.ヒト由来カテプシンG(EPC社製、フナコシ薬
品) 基質溶液:上記の酵素A.B.C.D.Eそれぞれに対
し下記a,b,c,d,eの基質をそれぞれ表6に示す
濃度の9倍になるようにDMSO:上記緩衝液(1:
9)溶液に溶解して(DMSO最終濃度が緩衝液中10
%となる)基質溶液とする。 a.MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Val
―pNA(Bachem社製) b.Bz―Arg―pNA(Bachem社製) c.Suc―Ala―Ala―Pro―Phe―pNA
(Bachem社製) d.Suc―Ala―Ala―Ala―pNA(半井化
学薬品) e.Suc―Phe―Pro―Phe―pNA(Bac
hem社製)
【0121】
【表6】
【0122】(2)方法 ELISA用96穴マイクロプレートの穴に120μl
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例9で得られた
(Arg59―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を3
7℃で10分間反応した。次に20μlの基質溶液を加
えて37℃で発色し、405nmにて吸光度を測定し
た。
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例9で得られた
(Arg59―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を3
7℃で10分間反応した。次に20μlの基質溶液を加
えて37℃で発色し、405nmにて吸光度を測定し
た。
【0123】対照としてSLPIを使用し、溶液の濃度
を変化させ、阻害活性を測定して50%の阻害濃度を示
す阻害蛋白濃度(IC50値)を求めた。結果は表7に示
した。
を変化させ、阻害活性を測定して50%の阻害濃度を示
す阻害蛋白濃度(IC50値)を求めた。結果は表7に示
した。
【0124】
【表7】
【0125】
【実施例11】(Arg59―Ala107 )SLPIのセリンプロテアー
ゼ阻害活性の測定(2) 下記に示す4種の酵素における、(Arg59―Ala
107 )SLPI及び対照としてSLPIの50%阻害を
示す阻害蛋白濃度(IC50)値を求めた。 F.ヒト血漿由来スロンビン(シグマ社製) G.ヒト血漿由来プラスミン(シグマ社製) H.ヒト血漿由来カリクレイン(プロトジェン社製、フ
ナコシ薬品) I.ブタ由来FXa(第一化学薬品) 測定方法を以下に示す。
ゼ阻害活性の測定(2) 下記に示す4種の酵素における、(Arg59―Ala
107 )SLPI及び対照としてSLPIの50%阻害を
示す阻害蛋白濃度(IC50)値を求めた。 F.ヒト血漿由来スロンビン(シグマ社製) G.ヒト血漿由来プラスミン(シグマ社製) H.ヒト血漿由来カリクレイン(プロトジェン社製、フ
ナコシ薬品) I.ブタ由来FXa(第一化学薬品) 測定方法を以下に示す。
【0126】(1)試薬溶液 緩衝液;各酵素における緩衝液を下記に示す。
【0127】トロンビン、FXa;50mM Tris
―HCl、7.5mM EDTA―2Na、175mM
NaCl、pH8.4 プラスミン;50mM Tris―HCl、100mM
NaCl、pH7.4 カリクレイン;50mM Tris―HCl、361m
M NaCl、0.02mg/ml、ポリブレン、pH7.
8 酵素濃度;各酵素の最終濃度は表8に示した。
―HCl、7.5mM EDTA―2Na、175mM
NaCl、pH8.4 プラスミン;50mM Tris―HCl、100mM
NaCl、pH7.4 カリクレイン;50mM Tris―HCl、361m
M NaCl、0.02mg/ml、ポリブレン、pH7.
8 酵素濃度;各酵素の最終濃度は表8に示した。
【0128】
【表8】
【0129】基質溶液:上記の酵素F.G.H.Iそれ
ぞれに対し下記f,g,h,iの基質を用い、これらの
最終濃度は表8に示した。 f.H・D―Phe―Pip―Arg―pNA(Kabi V
itrum 社製) g.H・D―Val―Leu―Lys―pNA(Kabi V
itrum 社製) h.H・D―Pro―Phe―Arg―pNA(Kabi V
itrum 社製)
ぞれに対し下記f,g,h,iの基質を用い、これらの
最終濃度は表8に示した。 f.H・D―Phe―Pip―Arg―pNA(Kabi V
itrum 社製) g.H・D―Val―Leu―Lys―pNA(Kabi V
itrum 社製) h.H・D―Pro―Phe―Arg―pNA(Kabi V
itrum 社製)
【0130】
【化1】
【0131】(2)方法 ELISA用96穴マイクロプレートの穴に実施例9で
得られた(Arg59―Ala107 )SLPI溶液を加
え、次に酵素溶液を加えて、この混合物を37℃で10
分間保温した。次に基質溶液を加えて37℃で発色し、
405nmにて吸光度を測定した。
得られた(Arg59―Ala107 )SLPI溶液を加
え、次に酵素溶液を加えて、この混合物を37℃で10
分間保温した。次に基質溶液を加えて37℃で発色し、
405nmにて吸光度を測定した。
【0132】対照としてSLPIを使用した。
【0133】(3)結果 (Arg59―Ala107 )SLPIとSLPIは最終濃
度1×10-5M以下では、上記4種の酵素すべてに対し
て阻害活性は認められなかった。
度1×10-5M以下では、上記4種の酵素すべてに対し
て阻害活性は認められなかった。
【0134】
【実施例12】(Arg59―Ala107 )SLPIの阻害物質定数(K
i)値 測定方法を次に示す。
i)値 測定方法を次に示す。
【0135】(1)試薬溶液 緩衝液:0.1M N―(2―ヒドロキシエチル)ピペ
ラジン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)、
1.0M NaCl 0.1%ポリエチレングリコール
(pH7.5) 酵素溶液:下記各酵素を表9に示す濃度の9倍濃度にな
るように上記緩衝液に溶かす。 (イ)ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC
社製、フナコシ薬品) (ロ)ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製) 基質溶液:上記の酵素(イ)(ロ)それぞれに対し下記
(ニ)(ホ)の基質をそれぞれ表9に示す濃度の9倍に
なるように(ニ)はDMSO:上記緩衝液が1:9に溶
解して、(ホ)はDMSOに溶解して基質溶液とする。 (ニ)MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Va
l―pNA(Bachem社製) (ホ)Bz―Arg―pNA(Bachem社製)
ラジン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)、
1.0M NaCl 0.1%ポリエチレングリコール
(pH7.5) 酵素溶液:下記各酵素を表9に示す濃度の9倍濃度にな
るように上記緩衝液に溶かす。 (イ)ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC
社製、フナコシ薬品) (ロ)ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製) 基質溶液:上記の酵素(イ)(ロ)それぞれに対し下記
(ニ)(ホ)の基質をそれぞれ表9に示す濃度の9倍に
なるように(ニ)はDMSO:上記緩衝液が1:9に溶
解して、(ホ)はDMSOに溶解して基質溶液とする。 (ニ)MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Va
l―pNA(Bachem社製) (ホ)Bz―Arg―pNA(Bachem社製)
【0136】
【表9】
【0137】(2)方法 ELISA用96穴マイクロプレートの穴に120μl
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例9で得られた
(Arg59―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を2
5℃で1時間反応した。次に20μlの基質溶液を加え
て25℃で発色せしめ、405nmにて吸光度を測定し
た。対照としてSLPIを使用した。
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例9で得られた
(Arg59―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を2
5℃で1時間反応した。次に20μlの基質溶液を加え
て25℃で発色せしめ、405nmにて吸光度を測定し
た。対照としてSLPIを使用した。
【0138】この結果よりHenderson らの方法(Hender
son, P.J.F. (1972), Biochem. J.127,321―3
33)に従って本発明の(Arg59―Ala107 )SL
PIの阻害定数(Ki)値を求めた。結果は表10に示
す。
son, P.J.F. (1972), Biochem. J.127,321―3
33)に従って本発明の(Arg59―Ala107 )SL
PIの阻害定数(Ki)値を求めた。結果は表10に示
す。
【0139】表10より実施例9で得られた活性型(A
rg59―Ala107 )SLPIのエラスターゼ阻害活性
に対するトリプシン阻害活性の相対活性比(トリプシン
に対する阻害定数ki(T)/エラスターゼに対する阻
害定数ki(E))は約14,000であった。すなわ
ち(Arg59―Ala107 )SLPIは実質的にトリプ
シン阻害活性を示さなかった。
rg59―Ala107 )SLPIのエラスターゼ阻害活性
に対するトリプシン阻害活性の相対活性比(トリプシン
に対する阻害定数ki(T)/エラスターゼに対する阻
害定数ki(E))は約14,000であった。すなわ
ち(Arg59―Ala107 )SLPIは実質的にトリプ
シン阻害活性を示さなかった。
【0140】
【表10】
【0141】
【実施例13】ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼによるSLPI
の処理 ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC社製、
フナコシ薬品)およびSLPIをそれぞれ緩衝液(0.
1M HEPES、1.0M NaCl、0.1%PE
G6000、pH7.5)で溶解し、一定濃度のSLP
I溶液に対し、エラスターゼ溶液を加え、37℃で保温
した。これら各検体を適時採取した後、Tris―HC
lバッファー(pH6.8)、SDS、2―メルカプト
エタノール、グリセロール、クーマーシーブリリアント
ブルーをそれぞれ最終濃度50mM、4w/v %、2v/v
%、12v/v %、0.01w/v %になるように加え、T
ricine(Sigma)を電極緩衝液として用いた
SDS―ポリアクリルアミドゲル電気泳動(Schagger,
H., Anal. Biochem.166,368,1987)を行っ
た。泳動後のゲルはクーマーシーブリリアントブルーG
―250で染色した、50v/v %メタノール/10v/v
%酢酸にて脱色した。
の処理 ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC社製、
フナコシ薬品)およびSLPIをそれぞれ緩衝液(0.
1M HEPES、1.0M NaCl、0.1%PE
G6000、pH7.5)で溶解し、一定濃度のSLP
I溶液に対し、エラスターゼ溶液を加え、37℃で保温
した。これら各検体を適時採取した後、Tris―HC
lバッファー(pH6.8)、SDS、2―メルカプト
エタノール、グリセロール、クーマーシーブリリアント
ブルーをそれぞれ最終濃度50mM、4w/v %、2v/v
%、12v/v %、0.01w/v %になるように加え、T
ricine(Sigma)を電極緩衝液として用いた
SDS―ポリアクリルアミドゲル電気泳動(Schagger,
H., Anal. Biochem.166,368,1987)を行っ
た。泳動後のゲルはクーマーシーブリリアントブルーG
―250で染色した、50v/v %メタノール/10v/v
%酢酸にて脱色した。
【0142】(1)100μMのSLPIに対し、エラ
スターゼを最終濃度200μM加え、192時間まで3
7℃で保温した結果を図9に示す。サンプルは経時的に
採取した。図9中レーン2バンドaのSLPI(SDS
―PAGE上で分子量約14000)は、37℃保温4
5分以降より顕著に減少した。それに伴い、バンドb
(分子量約11,000)は45分目より出現し、6時
間目まで認められた。また、分子量約5,500のバン
ドcは45分目より徐々に増加し、37℃6時間〜8日
目に至るまで、ほぼ一定のバンドの濃さを示した。
スターゼを最終濃度200μM加え、192時間まで3
7℃で保温した結果を図9に示す。サンプルは経時的に
採取した。図9中レーン2バンドaのSLPI(SDS
―PAGE上で分子量約14000)は、37℃保温4
5分以降より顕著に減少した。それに伴い、バンドb
(分子量約11,000)は45分目より出現し、6時
間目まで認められた。また、分子量約5,500のバン
ドcは45分目より徐々に増加し、37℃6時間〜8日
目に至るまで、ほぼ一定のバンドの濃さを示した。
【0143】(2)SLPI 50μMに対し、エラス
ターゼを最終濃度200μMから2倍稀釈ずつ3.13
μMまでの7濃度を加えた後、37℃で1時間保温した
際の結果を図10に示す。図10中レーン2のバンドe
(分子量約14,000)はSLPIのバンドを示して
いる。図10より明らかなように、SLPI 50μM
に対し、エラスターゼが最終濃度100μM以上におい
て、バンドeのSLPIの顕著な分解が認められた。バ
ンドf(分子量約11,000)及びバンドg(分子量
約5,500)は明らかに新規なバンドであり、バンド
eの消失に伴い出現していることより、SLPI分解物
と考えられた。
ターゼを最終濃度200μMから2倍稀釈ずつ3.13
μMまでの7濃度を加えた後、37℃で1時間保温した
際の結果を図10に示す。図10中レーン2のバンドe
(分子量約14,000)はSLPIのバンドを示して
いる。図10より明らかなように、SLPI 50μM
に対し、エラスターゼが最終濃度100μM以上におい
て、バンドeのSLPIの顕著な分解が認められた。バ
ンドf(分子量約11,000)及びバンドg(分子量
約5,500)は明らかに新規なバンドであり、バンド
eの消失に伴い出現していることより、SLPI分解物
と考えられた。
【0144】(3)次に、かくして得られたポリアクリ
ルアミドゲル中のポリペプチドを、Milli Blot―SDE
装置(ミリポア社)を用いて、電気的にメンブレン(Im
mobilon ―PSQ、ミリポア社)に転写した。転写後、メ
ンブレンを0.1w/v %クーマーシーブルー/40v/v
%メタノール/1v/v %酢酸にて染色し、水洗した。風
乾後対象とするバンドを切り出し、Applied Biosystems
プロテインシーケンサー(Applied Biosystems社製;4
77A)にて、N末端よりアミノ酸を切断し、PTH化
後、PTH―アミノ酸アナライザー(Applied Biosyste
ms社製、120A)にて解析し、N末端アミノ酸配列を
決定した。その結果を表11に示す。
ルアミドゲル中のポリペプチドを、Milli Blot―SDE
装置(ミリポア社)を用いて、電気的にメンブレン(Im
mobilon ―PSQ、ミリポア社)に転写した。転写後、メ
ンブレンを0.1w/v %クーマーシーブルー/40v/v
%メタノール/1v/v %酢酸にて染色し、水洗した。風
乾後対象とするバンドを切り出し、Applied Biosystems
プロテインシーケンサー(Applied Biosystems社製;4
77A)にて、N末端よりアミノ酸を切断し、PTH化
後、PTH―アミノ酸アナライザー(Applied Biosyste
ms社製、120A)にて解析し、N末端アミノ酸配列を
決定した。その結果を表11に示す。
【0145】
【表11】
【0146】表11よりバンドbおよびfはSLPIの
Ala16からのアミノ酸配列、またバンドc及びgはA
rg58からのアミノ酸配列と完全に一致した。従ってヒ
ト喀痰由来エラスターゼでのSLPIの選択的な切断部
位は、Ser15―Ala16の間、Thr57―Arg58の
間であることが確認された。
Ala16からのアミノ酸配列、またバンドc及びgはA
rg58からのアミノ酸配列と完全に一致した。従ってヒ
ト喀痰由来エラスターゼでのSLPIの選択的な切断部
位は、Ser15―Ala16の間、Thr57―Arg58の
間であることが確認された。
【0147】また、バンドbおよびf、バンドcおよび
gのN末端アミノ酸配列(表11)及び分解パターンと
分子量(図9及び図10)より、それぞれのポリペプチ
ドは下記の表12に示すようなポリペプチドであること
が確認された。
gのN末端アミノ酸配列(表11)及び分解パターンと
分子量(図9及び図10)より、それぞれのポリペプチ
ドは下記の表12に示すようなポリペプチドであること
が確認された。
【0148】
【表12】
【0149】
【実施例14】正常人唾液及びヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ
によるSLPIの同時処理 (1)SLPI及びヒト喀痰由来多形核白血球エラスタ
ーゼ(EPC社製、フナコシ薬品)を0.22μmのフ
ィルター(マイレクスGS、ミリポア社)で限外濾過し
た正常人唾液にて、それぞれ最終濃度50μMに溶解し
た。この混合溶液を37℃で保温し、経時的に採取した
後、実施例1と同様にSDS―PAGEにて解析した。
その結果を図11に示す。図中、レーン2バンドIにて
示したSLPI(分子量約14,000)を等濃度のエ
ラスターゼが存在する唾液中にて37℃で保温した際、
96時間目には分子量約5,500のバンドJが新たに
出現した。
によるSLPIの同時処理 (1)SLPI及びヒト喀痰由来多形核白血球エラスタ
ーゼ(EPC社製、フナコシ薬品)を0.22μmのフ
ィルター(マイレクスGS、ミリポア社)で限外濾過し
た正常人唾液にて、それぞれ最終濃度50μMに溶解し
た。この混合溶液を37℃で保温し、経時的に採取した
後、実施例1と同様にSDS―PAGEにて解析した。
その結果を図11に示す。図中、レーン2バンドIにて
示したSLPI(分子量約14,000)を等濃度のエ
ラスターゼが存在する唾液中にて37℃で保温した際、
96時間目には分子量約5,500のバンドJが新たに
出現した。
【0150】(2)次に、このバンドJを実施例1と同
様の方法でメンブレンに電気的に転写した後、N末端ア
ミノ酸配列を解析した。その結果は表13のとおりであ
る。この結果より、バンドJのN末端配列はArg58以
降のSLPIアミノ酸配列と完全に一致した。
様の方法でメンブレンに電気的に転写した後、N末端ア
ミノ酸配列を解析した。その結果は表13のとおりであ
る。この結果より、バンドJのN末端配列はArg58以
降のSLPIアミノ酸配列と完全に一致した。
【0151】以上より、外分泌腺液である正常人唾液
中、かつSLPIと等濃度のエラスターゼ共存下におい
て、SLPIはThr57―Arg58の間で切断されるこ
とが確認された。また、図11のバンドJの分子量(約
5,500)及び表13のN末端アミノ酸配列より、バ
ンドJは(Arg58―Ala107 )SLPIポリペプチ
ドであることが確認された。
中、かつSLPIと等濃度のエラスターゼ共存下におい
て、SLPIはThr57―Arg58の間で切断されるこ
とが確認された。また、図11のバンドJの分子量(約
5,500)及び表13のN末端アミノ酸配列より、バ
ンドJは(Arg58―Ala107 )SLPIポリペプチ
ドであることが確認された。
【0152】
【表13】
【0153】
【実施例15】正常人唾液及びヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ
による(Asn55―Ala107 )SLPIの同時処理 (1)実施例14と同様の方法で、正常人唾液中に(A
sn55―Ala107 )SLPI及びヒト喀痰由来多形核
白血球エラスターゼをそれぞれ最終濃度50μM、10
0μMに溶解し、この混合溶液を37℃にて保温した。
この検体を経時的に採取し、SDS―PAGEにて解析
した。
による(Asn55―Ala107 )SLPIの同時処理 (1)実施例14と同様の方法で、正常人唾液中に(A
sn55―Ala107 )SLPI及びヒト喀痰由来多形核
白血球エラスターゼをそれぞれ最終濃度50μM、10
0μMに溶解し、この混合溶液を37℃にて保温した。
この検体を経時的に採取し、SDS―PAGEにて解析
した。
【0154】その結果を図12に示す。(Asn55―A
la107 )SLPI(分子量約5,800、バンドL)
を、正常人唾液とエラスターゼで同時処理することによ
り、バンドLに比べわずかに分子量が低いバンドMが3
7℃、12時間目に新たに出現した。保温時間の延長に
つれて、バンドLは徐々に減少し、48時間目以降に
は、ほぼバンドMのみとなった。
la107 )SLPI(分子量約5,800、バンドL)
を、正常人唾液とエラスターゼで同時処理することによ
り、バンドLに比べわずかに分子量が低いバンドMが3
7℃、12時間目に新たに出現した。保温時間の延長に
つれて、バンドLは徐々に減少し、48時間目以降に
は、ほぼバンドMのみとなった。
【0155】(2)次に、このバンドMのN末端アミノ
酸配列を、実施例1と同様の方法で解析した。その結果
は表14のとおりである。
酸配列を、実施例1と同様の方法で解析した。その結果
は表14のとおりである。
【0156】この結果より、バンドMのN末端アミノ酸
配列は、Arg58以降のSLPIアミノ酸配列であっ
た。
配列は、Arg58以降のSLPIアミノ酸配列であっ
た。
【0157】以上より、(Asn55―Ala107 )SL
PIは、正常人唾液とエラスターゼの同時処理におい
て、Thr57―Arg58間で切断され、すべて(Arg
58―Ala107 )SLPIに変換することが確認でき
た。
PIは、正常人唾液とエラスターゼの同時処理におい
て、Thr57―Arg58間で切断され、すべて(Arg
58―Ala107 )SLPIに変換することが確認でき
た。
【0158】
【表14】
【0159】
【実施例16】ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼによる(Asn
55―Ala107 )SLPIの処理 実施例13と同様の方法で、最終濃度100μMの(A
sn55―Ala107 )SLPIに対し、最終濃度200
μMのエラスターゼにて37℃、48時間処理した。
55―Ala107 )SLPIの処理 実施例13と同様の方法で、最終濃度100μMの(A
sn55―Ala107 )SLPIに対し、最終濃度200
μMのエラスターゼにて37℃、48時間処理した。
【0160】この検体をSDS―PAGEにて分離後、
実施例1と同様の方法で、電気的にフィルターに転写
し、分子量約5,500に相当するバンドを切り出し、
N末端アミノ酸配列を解析した。その結果は表15のと
おりである。
実施例1と同様の方法で、電気的にフィルターに転写
し、分子量約5,500に相当するバンドを切り出し、
N末端アミノ酸配列を解析した。その結果は表15のと
おりである。
【0161】この結果より、37℃、48時間、エラス
ターゼ処理した(Asn55―Ala 107 )SLPIのN
末端アミノ酸配列は、Arg58以降のSLPIアミノ酸
配列に変換した。
ターゼ処理した(Asn55―Ala 107 )SLPIのN
末端アミノ酸配列は、Arg58以降のSLPIアミノ酸
配列に変換した。
【0162】以上より、(Asn55―Ala107 )SL
PIは、ヒト喀痰由来エラスターゼにより、Thr57―
Arg58間で切断され、すべて(Arg58―Al
a107 )SLPIに変換することが確認できた。
PIは、ヒト喀痰由来エラスターゼにより、Thr57―
Arg58間で切断され、すべて(Arg58―Al
a107 )SLPIに変換することが確認できた。
【0163】
【表15】
【0164】実施例13〜16の結果から(Arg58―
Ala107 )SLPIが、天然型SLPIカルボキシ末
端ポリペプチドであることが判る。
Ala107 )SLPIが、天然型SLPIカルボキシ末
端ポリペプチドであることが判る。
【0165】
【実施例17】ヒト成長ホルモン断片ポリペプチド(Arg58―Ala
107 )SLPIポリペプチドの融合蛋白発現プラスミド
の構築とその形質転換体の調製 (Met-1Phe1 ―Phe139 )ヒト成長ホルモン断
片ポリペプチドとエンテロキナーゼ切断配列遺伝子をも
つ(Arg59―Ala107 )SLPIポリペプチドの融
合蛋白発現プラスミドpGH―E59を鋳型DNAと
し、合成DNAフラグメント,(図13)をプライ
マーとしてポリメラーゼ連鎖反応:PCR法(Saiki,
R.K., Gelfand, D.H., Stoffel, S., Schare, S.J., Hi
guchi, R.,Hoen, G.T., Mullis, K.B. & Erlich, H.A.;
Science, 239, 487―491,1985)にて
増幅、その増幅物を再び合成DNAフラグメント,
(図13)をプライマーとしてPCR法にて増幅した
後、BglII(宝酒造)にて切断し、約120bpのフ
ラグメントを得た。なおpGH―E59は実施例6で得
られたものである。
107 )SLPIポリペプチドの融合蛋白発現プラスミド
の構築とその形質転換体の調製 (Met-1Phe1 ―Phe139 )ヒト成長ホルモン断
片ポリペプチドとエンテロキナーゼ切断配列遺伝子をも
つ(Arg59―Ala107 )SLPIポリペプチドの融
合蛋白発現プラスミドpGH―E59を鋳型DNAと
し、合成DNAフラグメント,(図13)をプライ
マーとしてポリメラーゼ連鎖反応:PCR法(Saiki,
R.K., Gelfand, D.H., Stoffel, S., Schare, S.J., Hi
guchi, R.,Hoen, G.T., Mullis, K.B. & Erlich, H.A.;
Science, 239, 487―491,1985)にて
増幅、その増幅物を再び合成DNAフラグメント,
(図13)をプライマーとしてPCR法にて増幅した
後、BglII(宝酒造)にて切断し、約120bpのフ
ラグメントを得た。なおpGH―E59は実施例6で得
られたものである。
【0166】なお、PCR法の条件は、93℃5分間変
性した後、1サイクルを93℃1.5分間、57℃2分
間、72℃2分間として30サイクル行い、最後に72
℃7分間にて反応を止めた。
性した後、1サイクルを93℃1.5分間、57℃2分
間、72℃2分間として30サイクル行い、最後に72
℃7分間にて反応を止めた。
【0167】一方、pGH―E59をBglII(宝酒
造)にて切断後、アガロースゲル電気泳動により、約
4.6kbpのBglII―BglII断片を分離、GENE C
LEAN II(BIO101社製)を用い回収した。この約
4.6kbpのBglII―BglII断片を宝酒造のプロ
トコールにそってBacterial Alkaline Phosphatase(宝
酒造)を用い、5′末端の脱リン酸化反応を行った。
造)にて切断後、アガロースゲル電気泳動により、約
4.6kbpのBglII―BglII断片を分離、GENE C
LEAN II(BIO101社製)を用い回収した。この約
4.6kbpのBglII―BglII断片を宝酒造のプロ
トコールにそってBacterial Alkaline Phosphatase(宝
酒造)を用い、5′末端の脱リン酸化反応を行った。
【0168】脱リン酸化した約4.6kbpのBglII
―BglII断片と、PCR法にて増幅した約115bp
のBglII―BglII断片をligation kit(宝酒造)を
用いてligation反応を行った後、E.coli HB1
01コンピテントセル(宝酒造)に導入し、アンピシリ
ン含有LB寒天培地上で培養し、目的の融合蛋白発現プ
ラスミドを含む形質転換体(HB/GH―T58)を得
た。形質転換体よりプラスミドDNAを抽出、QIAG
EN(BIO101社製)にて精製し、ヒト成長ホルモ
ン断片ポリペプチドとスロンビン切断配列遺伝子をもつ
(Arg58―Ala107 )SLPIポリペプチドの融合
蛋白発現プラスミドpGH―T58を取得した(図1
4)。
―BglII断片と、PCR法にて増幅した約115bp
のBglII―BglII断片をligation kit(宝酒造)を
用いてligation反応を行った後、E.coli HB1
01コンピテントセル(宝酒造)に導入し、アンピシリ
ン含有LB寒天培地上で培養し、目的の融合蛋白発現プ
ラスミドを含む形質転換体(HB/GH―T58)を得
た。形質転換体よりプラスミドDNAを抽出、QIAG
EN(BIO101社製)にて精製し、ヒト成長ホルモ
ン断片ポリペプチドとスロンビン切断配列遺伝子をもつ
(Arg58―Ala107 )SLPIポリペプチドの融合
蛋白発現プラスミドpGH―T58を取得した(図1
4)。
【0169】塩基配列は、プラスミドDNAを鋳型にし
て、合成DNAをプライマーとし、Dye Terminetor kit
(日立)を用いて、日立製蛍光式自動DNAシーケンサ
ーSQ3000にて直接確認した。
て、合成DNAをプライマーとし、Dye Terminetor kit
(日立)を用いて、日立製蛍光式自動DNAシーケンサ
ーSQ3000にて直接確認した。
【0170】
【実施例18】融合蛋白遺伝子の発現 実施例17で得られた融合蛋白遺伝子発現プラスミドp
GH―T58を含有する大腸菌HB101株を、0.2
5%グルコース、3mg/mlイースト抽出物(DIFCO
社製)20mg/mlのカザミノ酸(DIFCO社製)を含
む改変型M9培地(1%(NH4 )2 HPO4 ―0.3
%K2 SO4 ―0.3%NaCl)をオートクレーブ滅
菌した後に、MgSO4 およびCaCl2 を最終濃度が
1mMとなるように無菌的に加えた培養液500mlに接
種し、一晩培養した。
GH―T58を含有する大腸菌HB101株を、0.2
5%グルコース、3mg/mlイースト抽出物(DIFCO
社製)20mg/mlのカザミノ酸(DIFCO社製)を含
む改変型M9培地(1%(NH4 )2 HPO4 ―0.3
%K2 SO4 ―0.3%NaCl)をオートクレーブ滅
菌した後に、MgSO4 およびCaCl2 を最終濃度が
1mMとなるように無菌的に加えた培養液500mlに接
種し、一晩培養した。
【0171】この一晩培養液を、前記と同様の培養液1
0リットルに対し、OD660が0.2となるように加
え、37℃でジャー・ファーメンター培養を行った。O
D660が20となった時に、3―β―インドールアク
リル酸を最終濃度が150μg/mlとなるように培養液
中に添加し、さらに37℃で4時間培養を続けた。その
後、遠心分離により大腸菌菌体を集めた後、0.5Mト
リス・バッファー(pH8.0)で洗浄した。
0リットルに対し、OD660が0.2となるように加
え、37℃でジャー・ファーメンター培養を行った。O
D660が20となった時に、3―β―インドールアク
リル酸を最終濃度が150μg/mlとなるように培養液
中に添加し、さらに37℃で4時間培養を続けた。その
後、遠心分離により大腸菌菌体を集めた後、0.5Mト
リス・バッファー(pH8.0)で洗浄した。
【0172】洗浄後の菌体を、リゾチーム(菌体湿重量
の1/200)およびEDTA・3Na(菌体湿重量の
1/20)を含む0.5Mトリス・バッファーに懸濁さ
せ、超音波発生装置(BRANSON社製、CELL DISRU
PTOR 900)を用いて菌体を破壊した後、遠心分離し、目
的とする融合蛋白を沈殿部分に封入体(inclusion bod
y)として得た。
の1/200)およびEDTA・3Na(菌体湿重量の
1/20)を含む0.5Mトリス・バッファーに懸濁さ
せ、超音波発生装置(BRANSON社製、CELL DISRU
PTOR 900)を用いて菌体を破壊した後、遠心分離し、目
的とする融合蛋白を沈殿部分に封入体(inclusion bod
y)として得た。
【0173】なお、pGH―T58を含有する大腸菌H
B101株(HB/GH―T58)は、微工研条寄38
62号(FERM BP―3862)として、工業技術
院微生物工業研究所に1992年5月20日付で国際寄
託されている。
B101株(HB/GH―T58)は、微工研条寄38
62号(FERM BP―3862)として、工業技術
院微生物工業研究所に1992年5月20日付で国際寄
託されている。
【0174】
【実施例19】融合蛋白のシステイン残基のスルホ化とスルホ化融合蛋
白のトロンビンによる切断反応 実施例18で得られた融合蛋白25gを0.5Mトリス
・バッファー(pH8.0)200mlに懸濁させた後、
尿素240gを加え可溶化させ、次いで終濃度が0.7
Mとなるように亜硫酸ナトリウム(和光純薬)を加えて
45℃で20分間反応させた。さらに終濃度0.1Mと
なるように4―チオン酸ナトリウム(シグマ社)を加え
て、45℃で20分間反応させた。10mMトリス・バ
ッファー(pH8.0)を加え、反応溶液を1リットル
とした後、この容量が200mlになるまで限外濾過(富
士フィルター;FILTRON)を行う操作を5回繰り
返した。このようにして、得られたスルホ化融合蛋白溶
液(限外濾過膜を通過しなかった部分)に対し、300
0Uのウシトロンビン(持田製薬)を加え、37℃で3
時間反応させた。次いで、限外濾過により、300Kフ
ィルターを通過した溶液に含まれる(Arg58―Ala
107 )SLPIスルホ化誘導体を、逆相HPLC(VY
DAC社;Plotein C4)で精製し、凍結乾燥した。得
られた(Arg58―Ala107 )SLPIスルホ化誘導
体のN末端アミノ酸配列を、プロテイン・シーケンサー
(Applied Biosystems477A)により決定した。
白のトロンビンによる切断反応 実施例18で得られた融合蛋白25gを0.5Mトリス
・バッファー(pH8.0)200mlに懸濁させた後、
尿素240gを加え可溶化させ、次いで終濃度が0.7
Mとなるように亜硫酸ナトリウム(和光純薬)を加えて
45℃で20分間反応させた。さらに終濃度0.1Mと
なるように4―チオン酸ナトリウム(シグマ社)を加え
て、45℃で20分間反応させた。10mMトリス・バ
ッファー(pH8.0)を加え、反応溶液を1リットル
とした後、この容量が200mlになるまで限外濾過(富
士フィルター;FILTRON)を行う操作を5回繰り
返した。このようにして、得られたスルホ化融合蛋白溶
液(限外濾過膜を通過しなかった部分)に対し、300
0Uのウシトロンビン(持田製薬)を加え、37℃で3
時間反応させた。次いで、限外濾過により、300Kフ
ィルターを通過した溶液に含まれる(Arg58―Ala
107 )SLPIスルホ化誘導体を、逆相HPLC(VY
DAC社;Plotein C4)で精製し、凍結乾燥した。得
られた(Arg58―Ala107 )SLPIスルホ化誘導
体のN末端アミノ酸配列を、プロテイン・シーケンサー
(Applied Biosystems477A)により決定した。
【0175】
【実施例20】(Arg58―Ala107 )SLPIスルホ化誘導体の活
性分子へのRefolding(ジスルフィド化反応) 実施例19で得られた(Arg58―Ala107 )SLP
Iスルホ化誘導体1gを5リットルのRefolding 緩衝液
(0.05M Tris―HCl、pH8.5、0.3
mM酸化型グルタチオン、1.5mM還元型グルタチオ
ン)に溶解させ、4℃で2日間反応させ、次いで反応液
をS-Sepharose (ファルマシア製)イオン交換クロマト
グラフィーに付し、その溶出パターンを図15に示す。
0.3MNaClで溶出する目的の画分を、逆相HPL
C(VYDAC,Protein C4)でさらに精製した後、
凍結乾燥し、活性型(Arg58―Ala107 )SLPI
を得た。
性分子へのRefolding(ジスルフィド化反応) 実施例19で得られた(Arg58―Ala107 )SLP
Iスルホ化誘導体1gを5リットルのRefolding 緩衝液
(0.05M Tris―HCl、pH8.5、0.3
mM酸化型グルタチオン、1.5mM還元型グルタチオ
ン)に溶解させ、4℃で2日間反応させ、次いで反応液
をS-Sepharose (ファルマシア製)イオン交換クロマト
グラフィーに付し、その溶出パターンを図15に示す。
0.3MNaClで溶出する目的の画分を、逆相HPL
C(VYDAC,Protein C4)でさらに精製した後、
凍結乾燥し、活性型(Arg58―Ala107 )SLPI
を得た。
【0176】
【実施例21】(Asn58―Ala107 )SLPIのセリンプロテアー
ゼ阻害活性の測定(1) 測定方法を次に示す。
ゼ阻害活性の測定(1) 測定方法を次に示す。
【0177】(1)試薬溶液 緩衝液:0.1M―(2―ヒドロキシエチル)ピペラジ
ン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)0.5
M NaCl、pH7.5 酵素濃度:下記各酵素を表16に示す濃度の9倍濃度に
なるように上記緩衝液に溶かす。 A.ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC社
製、ナフコシ薬品) B.ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製) C.ウシ脾臓キモトリプシン(シグマ社製) D.ブタ脾臓エラスターゼ(シグマ社製) E.ヒト由来カテプシンG(EPC社製、フナコシ薬
品) 基質溶液:上記の酵素A,B,C,D,Eそれぞれに対
し下記a,b,c,d,eの基質をそれぞれ表16に示
す濃度の9倍になるようにDMSO:上記緩衝液(1:
9)溶液に溶解して(DMSO最終濃度が緩衝液中10
%となる)基質溶液とする。 a.MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Val
―pNA(Bachem社製) b.Bz―Arg―pNA(Bachem社製) c.Suc―Ala―Ala―Pro―Phe―pNA
(Bachem社製) d.Suc―Ala―Ala―Ala―pNA(半井化
学薬品) e.Suc―Phe―Pro―Phe―pNA(Bac
hem社製)
ン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)0.5
M NaCl、pH7.5 酵素濃度:下記各酵素を表16に示す濃度の9倍濃度に
なるように上記緩衝液に溶かす。 A.ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC社
製、ナフコシ薬品) B.ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製) C.ウシ脾臓キモトリプシン(シグマ社製) D.ブタ脾臓エラスターゼ(シグマ社製) E.ヒト由来カテプシンG(EPC社製、フナコシ薬
品) 基質溶液:上記の酵素A,B,C,D,Eそれぞれに対
し下記a,b,c,d,eの基質をそれぞれ表16に示
す濃度の9倍になるようにDMSO:上記緩衝液(1:
9)溶液に溶解して(DMSO最終濃度が緩衝液中10
%となる)基質溶液とする。 a.MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Val
―pNA(Bachem社製) b.Bz―Arg―pNA(Bachem社製) c.Suc―Ala―Ala―Pro―Phe―pNA
(Bachem社製) d.Suc―Ala―Ala―Ala―pNA(半井化
学薬品) e.Suc―Phe―Pro―Phe―pNA(Bac
hem社製)
【0178】
【表16】
【0179】(2)方法 ELISA用96穴マイクロプレートの穴に120μl
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例20で得られた
(Arg58―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を3
7℃で10分間反応した。次に20μlの基質溶液を加
えて37℃で発色し、405nmにて吸光度を測定し
た。
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例20で得られた
(Arg58―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を3
7℃で10分間反応した。次に20μlの基質溶液を加
えて37℃で発色し、405nmにて吸光度を測定し
た。
【0180】対照としてSLPIを使用し、溶液の濃度
を変化させ、阻害活性を測定して50%阻害濃度を示す
阻害蛋白濃度(IC50値)を求めた。結果は表17に示
した。
を変化させ、阻害活性を測定して50%阻害濃度を示す
阻害蛋白濃度(IC50値)を求めた。結果は表17に示
した。
【0181】
【表17】
【0182】
【実施例22】(Arg58―Ala107 )SLPIのセリンプロテアー
ゼ阻害活性の測定(2) 下記に示す4種の酵素における、(Arg58―Ala
107 )SLPI及び対照としてSLPIの50%阻害を
示す阻害蛋白濃度(IC50)値を求めた。 F.ヒト血漿由来スロンビン(シグマ社製) G.ヒト血漿由来プラスミン(シグマ社製) H.ヒト血漿由来カリクレイン(プロトジェン社製、フ
ナコシ薬品) I.ブタ由来FXa(第一化学薬品) 測定方法を以下に示す。 (1)試薬溶液 緩衝液;各酵素における緩衝液を下記に示す。
ゼ阻害活性の測定(2) 下記に示す4種の酵素における、(Arg58―Ala
107 )SLPI及び対照としてSLPIの50%阻害を
示す阻害蛋白濃度(IC50)値を求めた。 F.ヒト血漿由来スロンビン(シグマ社製) G.ヒト血漿由来プラスミン(シグマ社製) H.ヒト血漿由来カリクレイン(プロトジェン社製、フ
ナコシ薬品) I.ブタ由来FXa(第一化学薬品) 測定方法を以下に示す。 (1)試薬溶液 緩衝液;各酵素における緩衝液を下記に示す。
【0183】トロンビン、FXa;50mM Tris
―HCl、7.5mM EDTA―2Na、175mM
NaCl、pH8.4 プラスミン;50mM Tris―HCl、100mM
NaCl、pH7.4 カリクレイン;50mM Tris―HCl、361m
M NaCl、0.02mg/ml、ポリブレン、pH7.
8 酵素濃度;各酵素の最終濃度は表18に示した。 基質溶液:上記の酵素F,G,H,Iそれぞれに対し下
記f,g,h,iの基質を用い、これらの最終濃度は表
18に示した。 f.H・D―Phe―Pip―Arg―pNA(Kabi V
itrum 社製) g.H・D―Val―Leu―Lys―pNA(Kabi V
itrum 社製) h.H・D―Pro―Phe―Arg―pNA(Kabi V
itrum 社製)
―HCl、7.5mM EDTA―2Na、175mM
NaCl、pH8.4 プラスミン;50mM Tris―HCl、100mM
NaCl、pH7.4 カリクレイン;50mM Tris―HCl、361m
M NaCl、0.02mg/ml、ポリブレン、pH7.
8 酵素濃度;各酵素の最終濃度は表18に示した。 基質溶液:上記の酵素F,G,H,Iそれぞれに対し下
記f,g,h,iの基質を用い、これらの最終濃度は表
18に示した。 f.H・D―Phe―Pip―Arg―pNA(Kabi V
itrum 社製) g.H・D―Val―Leu―Lys―pNA(Kabi V
itrum 社製) h.H・D―Pro―Phe―Arg―pNA(Kabi V
itrum 社製)
【0184】
【化2】
【0185】
【表18】
【0186】(2)方法 ELISA用96穴マイクロプレートの穴に実施例20
で得られた(Arg58―Ala107 )SLPIのサンプ
ル溶液を加え、次に酵素溶液を加えて、この混合物を3
7℃で10分間保温した。次に基質溶液を加えて37℃
で発色し、405nmにて吸光度を測定した。
で得られた(Arg58―Ala107 )SLPIのサンプ
ル溶液を加え、次に酵素溶液を加えて、この混合物を3
7℃で10分間保温した。次に基質溶液を加えて37℃
で発色し、405nmにて吸光度を測定した。
【0187】対照としてSLPIを使用した。
【0188】(3)結果 (Arg58―Ala107 )SLPIとSLPIは最終濃
度1×10-5M以下では上記4種の酵素全てに対して阻
害活性は認められなかった。
度1×10-5M以下では上記4種の酵素全てに対して阻
害活性は認められなかった。
【0189】
【実施例23】(Arg58―Ala107 )SLPIの阻害物質定数(K
i)値 測定方法を次に示す。
i)値 測定方法を次に示す。
【0190】(1)試薬溶液 緩衝液:0.1M N―(2―ヒドロキシエチル)ピペ
ラジン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)、
1.0M NaCl 0.1%ポリエチレングリコール
(pH7.5) 酵素溶液:下記各酵素を表19に示す濃度の9倍濃度に
なるように上記緩衝液に溶かす。 (イ)ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC
社製、フナコシ薬品) (ロ)ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製) 基質溶液:上記の酵素(イ)(ロ)それぞれに対し下記
(ニ)(ホ)の基質をそれぞれ表19に示す濃度の9倍
になるように(ニ)はDMSO:上記緩衝液が1:9に
溶解して(ホ)はDMSOにて溶解して基質溶液とす
る。 (ニ)MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Va
l―pNA(Bachem社製) (ホ)Bz―Arg―pNA(Bachem社製)
ラジン―N′―2―エタンスルホン酸(HEPES)、
1.0M NaCl 0.1%ポリエチレングリコール
(pH7.5) 酵素溶液:下記各酵素を表19に示す濃度の9倍濃度に
なるように上記緩衝液に溶かす。 (イ)ヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ(EPC
社製、フナコシ薬品) (ロ)ウシ脾臓トリプシン(シグマ社製) 基質溶液:上記の酵素(イ)(ロ)それぞれに対し下記
(ニ)(ホ)の基質をそれぞれ表19に示す濃度の9倍
になるように(ニ)はDMSO:上記緩衝液が1:9に
溶解して(ホ)はDMSOにて溶解して基質溶液とす
る。 (ニ)MeO―Suc―Ala―Ala―Pro―Va
l―pNA(Bachem社製) (ホ)Bz―Arg―pNA(Bachem社製)
【0191】
【表19】
【0192】(2)方法 ELISA用96穴マイクロプレートの穴に120μl
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例20で得られた
(Arg58―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を2
5℃で1時間反応した。次に20μlの基質溶液を加え
て25℃で発色せしめ、405nmにて吸光度を測定し
た。対照としてSLPIを使用した。
の緩衝液を入れ、次に20μlの実施例20で得られた
(Arg58―Ala107 )SLPIのサンプル溶液を加
え、次に20μlの酵素溶液を加えて、この混合物を2
5℃で1時間反応した。次に20μlの基質溶液を加え
て25℃で発色せしめ、405nmにて吸光度を測定し
た。対照としてSLPIを使用した。
【0193】この結果よりHenderson らの方法(Hender
son, P.J.F. (1972),Biochem. J. 127,32
1―333)に従って本発明の(Arg58―Al
a107 )SLPIの阻害定数(Ki)値を求めた。結果
は表20に示す。
son, P.J.F. (1972),Biochem. J. 127,32
1―333)に従って本発明の(Arg58―Al
a107 )SLPIの阻害定数(Ki)値を求めた。結果
は表20に示す。
【0194】表20より実施例20で得られた活性型
(Arg58―Ala107 )SLPIのエラスターゼ阻害
活性に対するトリプシン阻害活性の相対活性比(トリプ
シンに対する阻害定数ki(T)/エラスターゼに対す
る阻害定数ki(E))は約12,000であった。す
なわち(Arg58―Ala107 )SLPIは実質的にト
リプシン阻害活性を示さなかった。
(Arg58―Ala107 )SLPIのエラスターゼ阻害
活性に対するトリプシン阻害活性の相対活性比(トリプ
シンに対する阻害定数ki(T)/エラスターゼに対す
る阻害定数ki(E))は約12,000であった。す
なわち(Arg58―Ala107 )SLPIは実質的にト
リプシン阻害活性を示さなかった。
【0195】
【表20】
【0196】
【0197】配列番号:1 配列の長さ:50 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Arg Lys Pro Gly Lys Cys Pro Val Thr Tyr Gly Gln Cys Leu Met 1 5 10 15 Leu Asn Pro Pro Asn Phe Cys Glu Met Asp Gly Gln Cys Lys Arg Asp 20 25 30 Leu Lys Cys Cys Met Gly Met Cys Gly Lys Ser Cys Val Ser Pro Val 35 40 45 Lys Ala 50
【0198】配列番号:2 配列の長さ:49 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Lys Pro Gly Lys Cys Pro Val Thr Tyr Gly Gln Cys Leu Met Leu 1 5 10 15 Asn Pro Pro Asn Phe Cys Glu Met Asp Gly Gln Cys Lys Arg Asp Leu 20 25 30 Lys Cys Cys Met Gly Met Cys Gly Lys Ser Cys Val Ser Pro Val Lys 35 40 45 Ala 49
【図1】実施例1における、SLPIを正常人唾液で処
理した場合の限定分解物のSDS―PAGEを示す。図
中、aで示されたラインのバンドはSLPI(MW約1
3,000)のバンドを示し、同様にbは限定分解物
(Tyr21―Ala107 )SLPI、cは限定分解物
((Tyr21―Leu72)又は(Tyr21―Met73)
SLPI)、dは本発明のポリペプチド(MW約5,5
00)、eは((Met73―Ala107 )又は(Leu
74―Ala107 )SLPI)のバンドを示す。
理した場合の限定分解物のSDS―PAGEを示す。図
中、aで示されたラインのバンドはSLPI(MW約1
3,000)のバンドを示し、同様にbは限定分解物
(Tyr21―Ala107 )SLPI、cは限定分解物
((Tyr21―Leu72)又は(Tyr21―Met73)
SLPI)、dは本発明のポリペプチド(MW約5,5
00)、eは((Met73―Ala107 )又は(Leu
74―Ala107 )SLPI)のバンドを示す。
【図2】実施例2における(Asn55―Ala107 )S
LPIを正常人唾液で処理した場合の限定分解物のSD
S―PAGEを示す。図中、fで示されたラインのバン
ドは(Asn55―Ala105 )SLPI(MW約5,8
00)のバンドを示し、同様にgは本発明のポリペプチ
ド(MW約5,500)のバンドを示す。
LPIを正常人唾液で処理した場合の限定分解物のSD
S―PAGEを示す。図中、fで示されたラインのバン
ドは(Asn55―Ala105 )SLPI(MW約5,8
00)のバンドを示し、同様にgは本発明のポリペプチ
ド(MW約5,500)のバンドを示す。
【図3】実施例3における、製造された本発明のポリペ
プチド、(Arg59―Ala10 7 )SLPIの逆相クロ
マトグラフィーによる溶出パターンを示す。
プチド、(Arg59―Ala10 7 )SLPIの逆相クロ
マトグラフィーによる溶出パターンを示す。
【図4】実施例6(1)において用いたスロンビン切断
配列遺伝子を含むDNAフラグメント(,)を表わ
す。
配列遺伝子を含むDNAフラグメント(,)を表わ
す。
【図5】実施例6(1)における融合蛋白発現プラスミ
ドpGH―T59の構築を表わす。
ドpGH―T59の構築を表わす。
【図6】実施例6(2)において用いた合成DNAフラ
グメント(,,)を表わす。
グメント(,,)を表わす。
【図7】実施例6(2)におけるpGH―E59の構築
を表わす。
を表わす。
【図8】実施例9における活性型(Arg59―Ala
107 )SLPIのS-Sepharose イオン交換クロマトグラ
フィーによる溶出パターンを示す。
107 )SLPIのS-Sepharose イオン交換クロマトグラ
フィーによる溶出パターンを示す。
【図9】実施例13における、SLPIを2倍量のヒト
多形核白血球エラスターゼ処理した場合のSDS―PA
GEを示す。図中、aで示されたラインのバンドはSL
PI(MW約14,000)のバンドを示し、bは限定
分解物(Ala16―Ala107 )SLPI、同様にcは
本発明のポリペプチド(MW約5,500)のバンドを
示す。また、一群のバンドdはエラスターゼを示す。
多形核白血球エラスターゼ処理した場合のSDS―PA
GEを示す。図中、aで示されたラインのバンドはSL
PI(MW約14,000)のバンドを示し、bは限定
分解物(Ala16―Ala107 )SLPI、同様にcは
本発明のポリペプチド(MW約5,500)のバンドを
示す。また、一群のバンドdはエラスターゼを示す。
【図10】実施例13における、SLPIをヒト多形核
白血球エラスターゼの濃度を変化させて処理した場合の
限定分解物のSDS―PAGEを示す。レーン3から9
までは、50μMのSLPIに対し、エラスターゼを
3.13μMから200μMまで加えたことに相当し、
各レーン共に、5μlずつ泳動した。図中、eで示され
たラインのバンドはSLPI(MW約14,000)の
バンドを示し、fは限定分解物(Ala16―Al
a107 )SLPI、同様にgは、本発明のポリペプチド
(MW約5,500)のバンドを示す。また、一群のバ
ンドHはエラスターゼを示す。
白血球エラスターゼの濃度を変化させて処理した場合の
限定分解物のSDS―PAGEを示す。レーン3から9
までは、50μMのSLPIに対し、エラスターゼを
3.13μMから200μMまで加えたことに相当し、
各レーン共に、5μlずつ泳動した。図中、eで示され
たラインのバンドはSLPI(MW約14,000)の
バンドを示し、fは限定分解物(Ala16―Al
a107 )SLPI、同様にgは、本発明のポリペプチド
(MW約5,500)のバンドを示す。また、一群のバ
ンドHはエラスターゼを示す。
【図11】実施例14における、SLPIを正常人唾液
とヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼで同時に処理
した場合の限定分解物のSDS―PAGEを示す。図
中、Iで示されたラインのバンドはSLPI(MW約1
4,000)のバンドを示し、同様にJは本発明のポリ
ペプチド(MW約5,500)のバンドを示す。また、
一群のバンドKはエラスターゼを示す。
とヒト喀痰由来多形核白血球エラスターゼで同時に処理
した場合の限定分解物のSDS―PAGEを示す。図
中、Iで示されたラインのバンドはSLPI(MW約1
4,000)のバンドを示し、同様にJは本発明のポリ
ペプチド(MW約5,500)のバンドを示す。また、
一群のバンドKはエラスターゼを示す。
【図12】実施例15における、(Asn55―Ala
107 )SLPIを正常人唾液とヒト喀痰由来多形核白血
球エラスターゼで同時に処理した場合の限定分解物のS
DS―PAGEを示す。図中、Lで示されたラインのバ
ンドは(Asn55―Ala10 7 )SLPI(MW約5,
800)のバンドを示し、同様にMは本発明のポリペプ
チド(MW約5,500)のバンドを示す。また、一群
のバンドNはエラスターゼを示す。
107 )SLPIを正常人唾液とヒト喀痰由来多形核白血
球エラスターゼで同時に処理した場合の限定分解物のS
DS―PAGEを示す。図中、Lで示されたラインのバ
ンドは(Asn55―Ala10 7 )SLPI(MW約5,
800)のバンドを示し、同様にMは本発明のポリペプ
チド(MW約5,500)のバンドを示す。また、一群
のバンドNはエラスターゼを示す。
【図13】実施例17における合成DNAフラグメント
,,を示す。
,,を示す。
【図14】実施例17における(Arg58―Al
a107 )SLPIポリペプチドの融合蛋白発現プラスミ
ドpGH―T58の構築を示す。
a107 )SLPIポリペプチドの融合蛋白発現プラスミ
ドpGH―T58の構築を示す。
【図15】実施例20における活性型(Arg58―Al
a107 )SLPIのS-Sepharoseイオン交換クロマトグ
ラフィーによる溶出パターンを示す。
a107 )SLPIのS-Sepharoseイオン交換クロマトグ
ラフィーによる溶出パターンを示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 15/12 8517−4H C12N 1/21 7236−4B 9/99 15/15 15/62 C12P 21/02 C 8214−4B 21/06 8214−4B //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) C07K 99:00 (72)発明者 須賀 哲也 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 竹内 明子 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 松本 洋一 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内
Claims (28)
- 【請求項1】 配列番号1で表わされるアミノ酸配列も
しくはエラスターゼ阻害活性を有するその一部分又はそ
れらと生物学的に同等のアミノ酸配列を有するエラスタ
ーゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマー。 - 【請求項2】 該アミノ酸配列中のCys残基が相互に
阻害活性に必要なジスルフィド結合を形成している請求
項1記載のエラスターゼ阻害活性ポリペプチド又はその
ホモポリマー。 - 【請求項3】 該ジスルフィド結合が、該アミノ酸配列
中のCys64とCys93,Cys71とCys97,Cys
92とCys80,及びCys86とCys101 のCys残基
相互の結合である請求項2記載のエラスターゼ阻害活性
ポリペプチド又はそのホモポリマー。 - 【請求項4】 遺伝子組換え的手法によって得られたも
のである請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のエラ
スターゼ阻害活性ポリペプチドまたはそのホモポリマ
ー。 - 【請求項5】 配列番号2で表わされるアミノ酸配列も
しくはエラスターゼ阻害活性を有するその一部分又はそ
れと生物学的に同等のアミノ酸配列を有するエラスター
ゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマー。 - 【請求項6】 該アミノ酸配列中のCys残基が相互に
阻害活性に必要なジスルフィド結合を形成している請求
項5記載のエラスターゼ阻害活性ポリペプチド又はその
ホモポリマー。 - 【請求項7】 該ジスルフィド結合が、該アミノ酸配列
中のCys64とCys93,Cys71とCys97,Cys
92とCys80,及びCys86とCys101 のCys残基
相互の結合である請求項6記載のエラスターゼ阻害活性
ポリペプチド又はそのホモポリマー。 - 【請求項8】 遺伝子組換え的手法によって得られたも
のである請求項5〜7のうちいずれか1項に記載のエラ
スターゼ阻害ポリペプチドまたはそのホモポリマー。 - 【請求項9】 下記式[I] A―X―B …[I] (式中、Aは担体蛋白を表わし;Bは上記請求項1ある
いは請求項5記載のエラスターゼ阻害活性ポリペプチド
又はそのホモポリマーからなる目的蛋白を表わし;Xは
該目的蛋白を変性しない条件下で、化学的方法又は生物
学的方法により切断可能なアミノ酸配列を有する架橋ポ
リペプチドを表わす。)で表わされる融合蛋白。 - 【請求項10】 担体蛋白が、ヒト成長ホルモンまたは
そのポリペプチド断片である請求項9に記載の融合蛋
白。 - 【請求項11】 担体蛋白が、天然のヒト成長ホルモン
のアミノ酸残基番号1位のPheから139位のPhe
までのポリペプチド断片である、請求項9に記載の融合
蛋白。 - 【請求項12】 担体蛋白が、天然のヒト成長ホルモン
のアミノ酸残基番号1位のPheから122位のGln
までのポリペプチド断片である、請求項9に記載の融合
蛋白。 - 【請求項13】 担体蛋白が、T7ファージgene1
0蛋白又はそのポリペプチド断片である請求項9記載の
融合蛋白。 - 【請求項14】 Xが(Asn―Gly)n、(Val
―Pro―Arg)n、(Leu―Val―Pro―A
rgnn)n、及び(Asp―Asp―Asp―Asp―
Lys)n(nは1〜10の整数を表わす)からなる群
から選ばれるアミノ酸配列を有する架橋ペプチド又はポ
リペプチドであり、そしてB中のアミノ末端のArgは
XのそれぞれGly、Arg、Arg、又はLysのい
ずれかと結合している、請求項9に記載の融合蛋白。 - 【請求項15】 請求項1あるいは請求項5記載のエラ
スターゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマーの
製造方法であって、上記式[I]で表わされる融合蛋白
を、化学的方法又は生物学的方法によって処理すること
からなる方法。 - 【請求項16】 該化学的方法が、ヒドロキシルアミン
又はその同族体によるものである請求項15記載の方
法。 - 【請求項17】 該生物学的方法が、トロンビン、エン
テロキナーゼ又はこれらの同族体によるものである請求
項15記載の方法。 - 【請求項18】 担体蛋白をコードする遺伝子と、配列
番号1あるいは配列番号2で表わされるアミノ酸配列も
しくはエラスターゼ阻害活性を有するそれらの一部分又
はそれらと生物学的に同等のアミノ酸配列を有するエラ
スターゼ阻害活性ポリペプチドをコードする遺伝子が、
目的蛋白を変性しない条件下で化学的方法又は生物学的
方法により切断可能なアミノ酸配列を有する架橋ペプチ
ド又はそのホモポリマーをコードする遺伝子を介して結
合している融合蛋白遺伝子。 - 【請求項19】 目的蛋白を変性しない条件下で化学的
方法又は生物学的方法により切断可能なアミノ酸配列
が、(Asn―Gly)n、(Val―Pro―Ar
g)n、(Leu―Val―Pro―Arg)n、及び
(Asp―Asp―Asp―Asp―Lys)n(nは
1〜10の整数を表わす)からなる群から選ばれるアミ
ノ酸配列を有する架橋ペプチド又はポリペプチドである
請求項18に記載の融合蛋白遺伝子。 - 【請求項20】 担体蛋白が、ヒト成長ホルモン、T7
ファージgene10蛋白又はそれらのポリペプチド断
片である請求項18に記載の融合蛋白遺伝子。 - 【請求項21】 担体蛋白が、天然のヒト成長ホルモン
のアミノ酸残基番号1位のPheから139位のPhe
までのポリペプチド断片である、請求項18に記載の融
合蛋白遺伝子。 - 【請求項22】 請求項18〜21のうちいずれか1項
に記載の融合蛋白遺伝子を含む融合蛋白遺伝子発現型プ
ラスミド。 - 【請求項23】 請求項18〜21のうちいずれか1項
に記載の融合蛋白遺伝子を含む組み換え微生物細胞。 - 【請求項24】 請求項1あるいは請求項5記載のエラ
スターゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマーの
製造方法であって、ヒト白血球エラスターゼ阻害蛋白
(SLPI)を酵素処理するか、又は配列番号1あるい
は配列番号2で表わされるアミノ酸配列を構成するアミ
ノ酸を用いて化学的に合成することからなる方法。 - 【請求項25】 請求項1あるいは請求項5記載のエラ
スターゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマーの
治療有効量と、医薬的に許容される担体とからなる医薬
製剤。 - 【請求項26】 請求項1あるいは請求項5記載のエラ
スターゼ阻害活性ポリペプチド又はそのホモポリマーの
治療有効量と、医薬的に許容される担体とからなる、好
中球過剰活性化に起因する疾患の治療剤。 - 【請求項27】 該疾患が好中球放出プロテアーゼに起
因する疾患である請求項26記載の治療剤。 - 【請求項28】 該疾患が炎症疾患、血小板凝集血栓
症、又は虚血後再かん流障害である請求項27記載の治
療剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4340362A JP2798573B2 (ja) | 1991-12-24 | 1992-12-21 | ヒト好中球エラスターゼ阻害活性を有する天然型ポリペプチドおよびそれを含有する医薬製剤 |
Applications Claiming Priority (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3-355553 | 1991-12-24 | ||
| JP35555391 | 1991-12-24 | ||
| JP4-212398 | 1992-07-17 | ||
| JP21239892 | 1992-07-17 | ||
| JP21239992 | 1992-07-17 | ||
| JP4-212399 | 1992-07-17 | ||
| JP4340362A JP2798573B2 (ja) | 1991-12-24 | 1992-12-21 | ヒト好中球エラスターゼ阻害活性を有する天然型ポリペプチドおよびそれを含有する医薬製剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0680697A true JPH0680697A (ja) | 1994-03-22 |
| JP2798573B2 JP2798573B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=27476590
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4340362A Expired - Lifetime JP2798573B2 (ja) | 1991-12-24 | 1992-12-21 | ヒト好中球エラスターゼ阻害活性を有する天然型ポリペプチドおよびそれを含有する医薬製剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2798573B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997003694A1 (en) * | 1995-07-24 | 1997-02-06 | Tokyo Tanabe Company Limited | Remedy for viral diseases |
| US6070778A (en) * | 1997-05-14 | 2000-06-06 | Kabushiki Kaisha Shinkawa | Wire bonding apparatus and control method thereof |
| US6119917A (en) * | 1997-04-02 | 2000-09-19 | Kabushiki Kaisha Shinkawa | Wire bonding apparatus and bonding load correction method for the same |
| WO2006129849A1 (ja) * | 2005-06-03 | 2006-12-07 | Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. | 抗cd14抗体融合蛋白質 |
-
1992
- 1992-12-21 JP JP4340362A patent/JP2798573B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997003694A1 (en) * | 1995-07-24 | 1997-02-06 | Tokyo Tanabe Company Limited | Remedy for viral diseases |
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| WO2006129849A1 (ja) * | 2005-06-03 | 2006-12-07 | Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. | 抗cd14抗体融合蛋白質 |
| US8252905B2 (en) | 2005-06-03 | 2012-08-28 | Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. | Anti-CD14 antibody fusion protein |
| US8541565B2 (en) | 2005-06-03 | 2013-09-24 | Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. | Polynucleotide encoding anti-CD14 antibody fusion protein |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2798573B2 (ja) | 1998-09-17 |
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