JPH0681222B2 - 放射線画像読取装置 - Google Patents

放射線画像読取装置

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JPH0681222B2
JPH0681222B2 JP61023631A JP2363186A JPH0681222B2 JP H0681222 B2 JPH0681222 B2 JP H0681222B2 JP 61023631 A JP61023631 A JP 61023631A JP 2363186 A JP2363186 A JP 2363186A JP H0681222 B2 JPH0681222 B2 JP H0681222B2
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幸二 網谷
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は放射線画像情報記録媒体面をレーザ光で走査
して,該記録媒体面に記録されている放射線画像情報を
読取る装置に関するものである. 〔発明の背景〕 X線画像のような放射線画像は医療用として多く用いら
れている.この放射線画像を得る一方法として,被写体
を透過した放射線を蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射
し,これにより可視光を生じさせて,この可視光を銀塩
感光材料を塗布したフィルムに照射して現像する,いわ
ゆる放射線写真方式がある. 近年,放射線画像診断技術の進歩に伴い,上記放射線写
真を走査してそこに記録された放射線画像情報を読取
り,デジタル信号化した後にCRTや感光材料上に再生す
る方法が工夫されるようになってきた.それにより一回
の放射線撮影からより多くの診断情報が得られるように
なり,診断性能の向上と,被曝線量の低減がもたらされ
る.また,放射線画像情報の保存や検索の効率化という
点でも期待がもたれている. 前記写真フィルムを用いた放射線画像情報読取装置にお
いては,放射線画像を記録した写真フィルムを読取り光
で露光走査し,その反射光または透過光を光検出器で検
出して電気信号に変換することが行われている. また,一方では銀塩感光材料からなる放射線写真フィル
ムを使用しないで放射線画像情報を得る方法が工夫され
るようになった.このような方法としては,被写体を透
過した放射線をある種の蛍光体に吸収せしめ,しかる
後,この蛍光体を,例えば光又は熱エネルギーで励起す
ることにより,この蛍光体が前記吸収により蓄積してい
る放射線エネルギーを蛍光として放射せしめ,この蛍光
を検出して画像化するものがある.具体的には例えば米
国特許第3,859,527号又は特開昭55−12144号に開示され
ている.これは輝尽性蛍光体を用い,可視光線又は赤外
線を輝尽励起光とした放射線画像変換方法を示したもの
で,支持体上に輝尽性蛍光体層を形成した放射線画像変
換パネルを使用し,この放射線画像変換パネルの輝尽性
蛍光体層に被写体を透過した放射線を当てて被写体各部
の放射線透過度に対応する放射線エネルギーを蓄積させ
て潜像を形成し,しかる後,この輝尽性蛍光体層を前記
輝尽励起光で走査することによって,該パネル各部に蓄
積された放射線エネルギーを放射させてこれを光に変換
し,この光の強弱による光信号を光電子増倍管,フォト
ダイオード等の光電変換素子で検出して放射線画像を得
るものである.また,他の方法としては被写体を透過し
た放射線を,一様に帯電させたセレン,シリコン等の光
導電体層を有する半導体パネルに吸収せしめて静電潜像
を形成した後,この半導体パネルを光で走査することに
より,該パネル上の静電潜像を電気的に検出して画像化
するものがある(例えば特開昭54−31219号). 斯くして得た放射線画像は,そのままの状態で,或いは
リアルタイムで空間周波数処理や階調処理等の画像処理
を施されて銀塩フィルム,CRT等に出力されて可視化され
るか,又は半導体記憶装置,磁気記憶装置,光ディスク
記憶装置等の画像記憶装置に格納され,その後必要に応
じてこれら画像記憶装置から取り出されて銀塩フィル
ム,CRT等に出力されて可視化されている. ところで,前述の種々の方法における放射線画像読取装
置の画像読取光は,一般的にガスレーザ,例えばHe−Ne
レーザ,Ar+レーザ等が使用されてきたが,ガスレーザ
はそれ自体が大型であり,消費電力が大きく,それゆえ
発熱量も大であり,かつ,画像読取りの光学系が大規模
となるため,装置が大型化する等多くの欠点を有してい
た. そこで,本出願人らはすでに出願した特開昭59−15933
号において,画像読取光の光源として半導体レーザを用
いた放射線画像読取方法を提案した.この方法による装
置はガスレーザを用いた従来装置の画像読取系に比較し
て光学系が簡略化でき,該装置が小型で安価となる利点
がある反面,一般に半導体レーザは低出力であってSN比
の充分に高い画像の読取りが困難であった.即ち,画像
読取速度が一定であれば,レーザ出力が1/4になると,SN
比が1/2に低下してしまうためである. 一方,近年,放射線画像読取装置のスループットを向上
させるために,該装置での画像読取速度の高速化が強く
望まれるようになった.このためにはレーザ出力を上げ
て光強度を強くする必要がある.即ち,SN比が一定であ
ればレーザ出力が2倍になると,画像読取速度を2倍に
することが可能だからである. このようなことから,半導体レーザの高出力化の方法が
種々検討され,以下のような方法が提案されている.即
ち, 複数個の半導体レーザを用い,これから発生したレー
ザ光の光軸を偏向器により,或いはホログラフィー回析
格子等で合成して高出力にする方法. 複数個の半導体レーザ毎に偏向器及び輝尽発光集光体
を備え,それぞれに放射線画像変換パネル上の異なる領
域を担当させて走査し,各領域ごとに輝尽発光集光体で
集光して読取速度を高め得るようにする方法(特開昭60
−117212号等). 複数個の半導体レーザを順次パルス発振させ,該半導
体レーザに対して一個の偏向器で放射線画像変換パネル
上の異なる領域に走査し,これを一本の走査線にして各
領域から発する輝尽発光を一個の輝尽発光集光体で集光
するようにする方法(特開昭60−108817号等). などである. しかしながら,前記の場合にはレーザ光の光軸を合成
すること自体が困難であり,各レーザ光スポットが一点
に収束しないために合成したレーザ光のスポット径が大
きくなり易く,得られる画像の鮮鋭性が劣化した.しか
も合成し得るレーザ光の本数には限度があった. また,前記の場合は半導体レーザごとに偏向器及び輝
尽発光集光体を用いることから装置全体が大型化し,レ
ーザ光源を半導体レーザにして小型化するという初期の
目的が達し得ないばかりでなく,この方法ではそれぞれ
の半導体レーザが読取った領域の画像同士をつなぎ合わ
せることが困難であり,画像上につなぎ目が筋として表
れ易いという問題があった. さらに,前記の場合はの装置に比して小型化できる
が,大同小異であって装置全体の小型化,低価格化に対
し充分であるとは言えなかったし,この場合にはパルス
発振半導体レーザのパルス幅は一般に0.1μsec以下であ
るが,輝尽性蛍光体の輝尽励起光に対応する応答性は1
μsec程度であり,半導体レーザのパルス光に対し充分
な応答が得られず,感度が低下するという問題があっ
た. また,本出願人らの研究によれば,前述した放射線画像
読取方法を実施する装置では半導体レーザの光出力の変
動が一般にガスレーザ等に比較して大きいため,SN比の
高い画像読取りが困難であることが判明した.従来では
この変動を除去して高安定な光出力を得る方法として半
導体レーザに内蔵されたモニター用フォトダイオードを
用いてフィードバックを施すことが知られていた.しか
しながら,光出力をフィードバックすることにより,安
定化した前記半導体レーザを,前記読取装置に実際に供
してみると,光源として安定であるはずの前記半導体レ
ーザの光出力が大きく変動し,使用に耐えないことが明
らかとなった.これは半導体レーザの自己発熱により,
該半導体レーザ内部の共振器長が変化し,発振波長が変
化すること,即ち,モードホッピングに伴い,光出力が
階段状に変化したり,光出力中の光ノイズが大きくなる
ためであることが判った. 第6図は光出力安定化装置付半導体レーザ駆動回路を用
いて,半導体レーザを発光させた場合の光出力と光出力
を調整するためのコントロール電圧の関係を示す図であ
る. ここでコントロール電圧とは,第10図に示すような電圧
V0を示す. 第10図において,AL(具体的には差動増幅回路)には,
半導体レーザ素子L.Dの光出力をフォトセンサ(フォト
ダイオード)P.Dを含む手段によって変換された電圧Vli
ghtとコントロール電圧V0とが入力され,これらが演算
された電圧によって半導体レーザ素子L.Dが駆動され
る. このように,コントロール電圧V0を選択することは,L.D
の光量を選択することになる.第6図で判るようにA
点,B点で光出力が階段状に変化している(モードホッピ
ング).この原因は前述した通りである. 次に,第7図,第8図にモードホッピング点A点若しく
はB点の近くの光出力を得るためのコントロール電圧に
より半導体レーザを駆動したときの光出力の経時変化を
示した.第7図では光出力はステップ状に変化してお
り,第8図では光出力中のノイズが非常に大きくなって
おり,時間とともにノイズ量も変化している.ノイズの
大きくなる点では光出力とそのノイズ量の比が20db以下
になる点も観測された. 一方,第9図に半導体レーザの温度を変化させたときの
コントロール電圧と光出力の関係を示した.同図からは
温度の変化によってモードホッピング点が移動している
のが判る. 従って,例えば温度T1では,温度T0で安定した光出力I0
を得たコントロール電圧で発光させると,モードホッピ
ングにより光出力が移動するために安定したI0が得られ
ない. 従って,第7図,第8図において,光出力が変動した
り,しなかったりしているのは,半導体レーザ自身の発
熱によって,レーザの温度が変動しているためであるこ
とが判る. 前記の他,SN比の高い画像読取が困難な原因としては半
導体レーザの光出力の温度依存性の大きいことが挙げら
れる.即ち,半導体レーザチップが発熱により温度が上
昇すると,しきい値電流も大となり,光出力の変動を生
じさせるためであることが明らかとなった. このように半導体レーザのモードホッピング等による光
出力の変動のため,該半導体レーザを用いた前記放射線
画像読取装置により得られる放射線画像のSN比が劣化
し,このSN比が20db以下となる場合もあり,半導体レー
ザを前記読取装置に用いる場合の大きなネックとなって
いた. さらに,前述したように半導体レーザは一般に低出力で
あるので,前記読取装置に用いられる場合には最大定格
出力付近で連続発振させることが多いが,このような場
合,半導体レーザの発光層における電流密度が上昇し,
前記半導体レーザの寿命が短くなる欠点のあることが判
明した. 〔発明の目的〕 この発明は放射線画像情報記録媒体を用いた放射線画像
読取装置における前述のような欠点に鑑みてなされたも
のであり,画像を読取る際に高速に読取ることができる
放射線画像読取装置を提供することを目的としている.
また,この発明の他の目的はSN比のよい高品質の画像を
得ることのできる放射線画像読取装置を提供することに
ある.また,この発明の他の目的は半導体レーザの寿命
が長く,安定して高品質の画像を得ることのできる放射
線画像読取装置を提供することにあり,更に,他の目的
は上記目的に加えて小型化,低価格化を可能にした放射
線画像読取装置を提供することにある. 〔発明の構成〕 前記目的を達成するため,この発明は半導体レーザ光源
を輝尽励起光として用い,輝尽性蛍光体に蓄積記録され
ている画像情報を読み取る放射線画像読取装置におい
て,前記半導体レーザ光源として量子井戸半導体レーザ
を使用し,かつ,前記輝尽性蛍光体として下記組成式で
表されるアルカリハライド蛍光体を使用することを特徴
とする放射線画像読取装置を提供する. 組成式 MIX・aMIIX′・bMIIIX″:cA(但し,MIはLi,Na,
K,Rb及びCsから選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属
であり,MIIはBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Cu及びNiから選ば
れる少なくとも一種の二価金属である.MIIIはSc,Y,La,
Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yd,Lu,Al,Ga及
びInから選ばれる少なくとも一種の三価金属である.X,
X′及びX″はF,Cl,Br及びIから選ばれる少なくとも一
種のハロゲンである.AはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,E
r,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu及びMgから選ばれる少なくと
も一種の金属である. また,aは0≦a<0.5の範囲の数値であり,bは0≦b<
0.5の範囲の数値であり,cは0≦c<0.2の範囲の数値で
ある.) 〔実施例〕 次に,この発明を添付図面に示す実施例に基づいて説明
する. 第1図において,1は量子井戸半導体レーザを用いた量子
井戸半導体レーザ光源で,該量子井戸半導体レーザ光源
1から発せられたレーザ光Aはコリメータレンズ7で平
行光とされ,振動ミラー等よりなるレーザ光偏向手段2
に入射する.該レーザ光Aは前記レーザ光偏向手段2及
びエフシータレンズ(fθレンズ)8を介して下方に設
置した副走査手段3の上面に担持された放射線画像記録
媒体としての輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネ
ル4に,幅方向線状に主走査するように照射される.こ
の放射線画像変換パネル4を担持した副走査手段3は前
記レーザ光Aの主走査線の方向とほゞ直角方向に相対的
に移動されるもので,図示の場合は上面に静電吸着板3a
を有するフラットベットが示されているが,エンドレス
ベルト装置でもよいことは勿論である. 上記の如くレーザ光偏向手段2の主走査と,副走査手段
3による副走査でレーザ光の照射を受けた放射線画像変
換パネル4の個所は該レーザ光を輝尽励起光として蓄積
記録されている画像情報が輝尽発光し,この光が放射線
画像変換パネル4に近接し,かつ,主走査線を指向する
入射端面5′を有する輝尽発光集光体5に入射される.
この輝尽発光集光体5の入射端面5′から入射された光
はその他端部に設けた光電子倍増管6に伝えられ,該光
電子倍増管6において電気信号に変換されて画像情報処
理回路(図示せず)を通してそのままの状態で或いはリ
アルタイムで画像処理を施されて銀塩フィルム,CRT等に
出力されて可視化されるか,又は半導体記憶装置,磁気
記憶装置,光ディスク記憶装置等の画像記憶装置に格納
され,その後必要に応じてこれら画像記憶装置から取り
出されて銀塩フィルム,CRT等に出力されて可視化される
こととなる.なお,本実施例において得られた放射線画
像のSN比は65db以上あり高品位であった. この発明において前記放射線画像情報記録媒体としての
放射線画像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体は,最
初の光若しくは高エネルギー放射線が照射された後に,
光的,熱的,機械的,化学的または電気的等の刺激(輝
尽励起)により,最初の光若しくは高エネルギー放射線
の照射量に対応した輝尽発光を示す蛍光体のうち,前記
量子井戸半導体レーザの発振波長領域の光に対してマッ
チングし,効率良く輝尽発光を示す,波長=500nm以上
のアルカリハライド蛍光体を使用しているこのアルカリ
ハライド蛍光体としては,組成式が, MIX・aMIIX′・bMIIIX″:cA (但し,MIはLi,Na,K,Rb及びCsから選ばれる少なくとも
一種のアルカリ金属であり,MIIはBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,C
d,Cu及びNiから選ばれる少なくとも一種の二価金属であ
る.MIIIはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,E
r,Tm,Yd,Lu,Al,Ga及びInから選ばれる少なくとも一種の
三価金属である.X,X′及びX″はF,Cl,Br及びIから選
ばれる少なくとも一種のハロゲンである.AはEu,Tb,Ce,T
m,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu及びMgか
ら選ばれる少なくとも一種の金属である. また,aは0≦a<0.5の範囲の数値であり,bは0≦b<
0.5の範囲の数値であり,cは0≦c<0.2の範囲の数値で
ある.)で表されるアルカリハライド蛍光体等が挙げら
れる.特に,前記輝尽性蛍光体のうち,アルカリ土類弗
化ハロゲン化物系の蛍光体,及びアルカリハライド系の
蛍光体が半導体レーザの発振波長領域とのマッチングが
よく好ましい. 第2図は前記レーザ光源1を示している.本図におい
て,11は量子井戸半導体レーザで,該量子井戸半導体レ
ーザ11は窓12を有する外筐体13内に配置した冷却器14に
固定した銅ブロック15に取付けられている.16はフォト
ダイオード,17はサーミスタである. 前記量子井戸半導体レーザ11は超薄膜半導体層をこれよ
り禁制帯幅の大きな半導体層で狭んだダブル・ヘテロ構
造よりなる量子井戸やこれを複数繰り返し積層した多重
量子井戸を発光領域としてもつもので,例えば第13図の
如く,n−GaAs基板31上にn−GaAlAsクラッド層32を形成
し,その上にGaAs結晶33をGaAlAs結晶34で両側から挟ん
でこれを積層した多重量子井戸発光層35を形成し,次い
で,p−GaAlAsクラッド層36,P−GaAsキャップ層37を形成
し,その上面に,SiO2絶縁層38を介してストライプ部を
もつ正電極39を形成してなる.39′は負電極である.こ
の場合は絶縁層38で電流を阻止し,中央部の10μm程度
のストライプ部を通してのみ矢印の如く電流が流れるよ
うにし,単一横モード発振を可能にしている.この他,
量子井戸半導体レーザの横モードを制御した構造のもの
を第4図(a)〜(e)に示す.本図(a)は量子井戸
の活性層35をストライプ状にメサエッチして,両側を低
屈折率材料に埋め込んだBH(Buried Heterostructure)
型のもの,(b)及び(c)は基板31を加工して横方向
の屈折率分布を作るTS型及びCSP型のもの,(d)は不
純物濃度分布によるTJS型,(e)はV溝ストライプ型
のものである. これらの量子井戸半導体レーザは量子井戸内の電子とホ
ールの運動が層厚方向ではヘテロ界面のポテンシャル障
壁で制限され,量子井戸発光層の自然放出光や増幅利得
スペクトルが狭帯化するため,発振のためのしきい電流
密度が極めて低減し,発光効率が向上する.その結果,
自己発熱が低減してモードホッピングが押えられ,ま
た,高出力の発振にて用いても半導体レーザの劣化が小
さく長寿命となる.このため,前記量子井戸半導体レー
ザを用いた放射線画像読取装置では高速読取が可能とな
り,更にSN比の高い良好な放射線画像が得られる. また,量子井戸半導体レーザはエキシトンを構成する電
子ホール対が量子井戸内で層厚方向に圧縮されて,粒子
間の平均距離が減少する結果,エキシトンの結合エネル
ギーが増大し,このため,エキシトン吸収線が量子井戸
内では室温でも顕著に現れ,室温による安定した光出力
の連続発振が可能となる.特に,横モードを制御した構
造のものでは光が上下左右に閉じ込められることにより
モードの単一化ができ,レーザ光がコヒーレンスのよい
光となり,微細スポットに絞り込むことが可能となるか
ら,読取った放射線画像の鮮鋭性を向上させることがで
きる. さらに,量子井戸のエキシトン吸収及びこれに付随する
屈折率分散は強い非線形性を有するため,特に多重量子
井戸を非線形屈折率媒質として用いることにより,高速
読取りが可能となる. さらにまた,量子井戸半導体レーザは放射線画像読取装
置に実際に適用して光出力が一定の発振波長に安定する
し,波長の安定性に対する条件が厳しくないものであ
る. 第5図は多重量子井戸型構造の集積半導体レーザで,p−
GaAlAsクラッド層36の表面に破線の如くイオンインプラ
ーテーション法によってプロトンを幅aが6.5μm,ピッ
チbが10μmで複数本の平行なストライプ状に注入して
なる.これは半導体内で誘導放出される光を複数の点よ
り出射できるように集積化し,かつ,各点からの出射光
を相互に光学的に一定の位相関係を保つように位相同期
させたことにより,単に集光レンズで収束させるのみで
高出力化が可能となり,しかも,この出射光は複数個の
半導体レーザを単に集積化しただけの非同期の集積半導
体レーザからの出射光と異なり,単一微細スポットに収
束可能である. なお,上記実施例ではGaAs/AlGaAs系の量子井戸半導体
レーザについて説明したが,これ以外に長波長光源材料
であるInGaAsP系の量子井戸半導体レーザを光源として
応用することも考えられる. 〔発明の効果〕 以上説明したように,この発明の放射線画像読取装置は
その読取光源として量子井戸半導体レーザを用いている
から,レーザ光源から発生するレーザ光自体,光パワー
の大きいものが得られ,高感度の画像読取りが可能とな
り,画像の読取りによる鮮鋭性の劣化が少ない. また,この発明によれば,読取信号のSN比が良く,読取
りを高速化できる.従って,複数個の半導体レーザを用
い,その読取速度を早めるために各半導体レーザに放射
線画像変換パネル等の放射線画像情報記録媒体面上の異
なる領域を担当させるようなことをすることなく,放射
線画像情報記録媒体面の読取時間を短縮を図ることがで
きる. さらに,この発明によれば,自己発熱による発振波長の
変化やしきい値電流が大きくなることによる光出力の変
動がなく,高安定なレーザ光出力が得られ,しかも,光
出力中の光ノイズが少なく高品位の読取りが可能とな
る. さらにまた,この発明では輝尽性蛍光体として波長=50
0nm以上の輝尽励起光によって輝尽発光を示すアルカリ
ハイラド蛍光体を使用したから,量子井戸半導体レーザ
の発振波長領域の光に対してマッチングし,効率良く輝
尽発光を示し,高品位の読取りを可能とする. さらに,光源の小型化に伴い装置全体の小型化及び低価
格が可能となるなど,各種の優れた効果を奏するもので
ある.
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の実施例を示し,第1図は全体の略示的斜
視図,第2図は光源の断面図,第3図は量子井戸半導体
レーザの斜視図,第4図(a)〜(e)は横モード制御
構造の量子井戸半導体レーザの断面図,第5図は多重量
子井戸型の集積半導体レーザの一部切欠斜視図,第6図
はモードホッピング点を示すグラフ,第7図は光出力の
経時変化を示すグラフ,第8図はノイズ量の経時変化を
示すグラフ,第9図(a)〜(c)は温度変化によって
モードホッピング点が移動する状態を示すグラフ,第10
図は半導体レーザの駆動回路のブロック図である. 1……量子井戸半導体レーザ光源 2……レーザ光偏向手段 3……副走査手段 4……放射線画像変換パネル (放射線画像情報記録媒体) 5……輝尽発光集光体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザ光源を輝尽励起光として用
    い,輝尽性蛍光体に蓄積記録されている画像情報を読み
    取る放射線画像読取装置において,前記半導体レーザ光
    源として量子井戸半導体レーザを使用し,かつ,前記輝
    尽性蛍光体として下記組成式で表されるアルカリハライ
    ド蛍光体を使用することを特徴とする放射線画像読取装
    置. 組成式 MIX・aMIIX′・bMIIIX″:cA(但し,MIはLi,Na,
    K,Rb及びCsから選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属
    であり,MIIはBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Cu及びNiから選ば
    れる少なくとも一種の二価金属である.MIIIはSc,Y,La,
    Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yd,Lu,Al,Ga及
    びInから選ばれる少なくとも一種の三価金属である.X,
    X′及びX″はF,Cl,Br及びIから選ばれる少なくとも一
    種のハロゲンである.AはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,E
    r,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu及びMgから選ばれる少なくと
    も一種の金属である. また,aは0≦a<0.5の範囲の数値であり,bは0≦b<
    0.5の範囲の数値であり,cは0≦c<0.2の範囲の数値で
    ある.)
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