JPH0682792A - 強誘電性液晶素子 - Google Patents
強誘電性液晶素子Info
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- JPH0682792A JPH0682792A JP25543092A JP25543092A JPH0682792A JP H0682792 A JPH0682792 A JP H0682792A JP 25543092 A JP25543092 A JP 25543092A JP 25543092 A JP25543092 A JP 25543092A JP H0682792 A JPH0682792 A JP H0682792A
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- Japan
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- liquid crystal
- ferroelectric liquid
- alignment
- uniaxial
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 階調特性を向上した強誘電性液晶素子を提供
する。 【構成】 電極と配向処理が施された配向膜とをそれぞ
れ備えた一対の基板間に、配向状態において少なくとも
2つの安定状態を示す強誘電性液晶を挟持してなる強誘
電性液晶素子において、上記配向処理において付与され
た一軸配向規制力の方向と、上記強誘電性液晶がスメク
ティック相でとる層構造の層法線方向とのなす角ψが、
少なくとも2つの領域において異なると共に、上記ψが
液晶分子のチルト角Θに対し、−Θ<ψ<Θの範囲にあ
ることを特徴とする強誘電性液晶素子。 【効果】 なだらかなしきい値特性を示すとともに、駆
動パルス幅の短い領域においても階調表示が可能な素子
が得られる。
する。 【構成】 電極と配向処理が施された配向膜とをそれぞ
れ備えた一対の基板間に、配向状態において少なくとも
2つの安定状態を示す強誘電性液晶を挟持してなる強誘
電性液晶素子において、上記配向処理において付与され
た一軸配向規制力の方向と、上記強誘電性液晶がスメク
ティック相でとる層構造の層法線方向とのなす角ψが、
少なくとも2つの領域において異なると共に、上記ψが
液晶分子のチルト角Θに対し、−Θ<ψ<Θの範囲にあ
ることを特徴とする強誘電性液晶素子。 【効果】 なだらかなしきい値特性を示すとともに、駆
動パルス幅の短い領域においても階調表示が可能な素子
が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子や液晶光
シャッター等で用いる液晶素子、特に強誘電性液晶素子
に関し、更に詳しくは、液晶の駆動しきい値を制御する
ことにより、階調特性を向上した液晶素子に関する。
シャッター等で用いる液晶素子、特に強誘電性液晶素子
に関し、更に詳しくは、液晶の駆動しきい値を制御する
ことにより、階調特性を向上した液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電性液晶の屈折率異方性を利用して
偏光子との組合せにより透過光量を制御する型の表示素
子がクラーク(Clark)およびラガヴァル(Lag
erwall)により提案されている(特開昭56−1
07216号公報、米国特許第4367924号明細書
等)。この強誘電性液晶は、一般に特定の温度領域にお
いて、非らせん構造のカイラルスメクティックC相(S
mC* 相)ないしH相(SmH* 相)を示し、これらの
相状態において、印加される電界に対して第一の光学的
安定状態と第二の光学的安定状態のいずれか一方の状態
をとり、かつ電界の印加されていないときはその状態を
保持する性質、即ち双安定性を有する。さらに、強誘電
性液晶は電界の変化に対する応答も速やかであるという
特徴を有することから、高速な記憶型表示媒体として大
画面で高精細なディスプレーへの応用が期待されてい
る。
偏光子との組合せにより透過光量を制御する型の表示素
子がクラーク(Clark)およびラガヴァル(Lag
erwall)により提案されている(特開昭56−1
07216号公報、米国特許第4367924号明細書
等)。この強誘電性液晶は、一般に特定の温度領域にお
いて、非らせん構造のカイラルスメクティックC相(S
mC* 相)ないしH相(SmH* 相)を示し、これらの
相状態において、印加される電界に対して第一の光学的
安定状態と第二の光学的安定状態のいずれか一方の状態
をとり、かつ電界の印加されていないときはその状態を
保持する性質、即ち双安定性を有する。さらに、強誘電
性液晶は電界の変化に対する応答も速やかであるという
特徴を有することから、高速な記憶型表示媒体として大
画面で高精細なディスプレーへの応用が期待されてい
る。
【0003】一方、上記強誘電性液晶素子では、上述し
たように液晶分子の2つの安定状態間のスイッチングを
利用して明状態と暗状態を実現するので、少なくとも個
々の液晶分子は中間状態にはとどまらず、このため階調
特性は得られ難い。従って、一対の電極で挟まれた一画
素領域内に異なるしきい値部分を形成し、一画素内での
2つの安定状態の面積比を、印加電圧ないし電圧印加時
間によって制御することで階調特性を実現する手法が種
々考案されている。
たように液晶分子の2つの安定状態間のスイッチングを
利用して明状態と暗状態を実現するので、少なくとも個
々の液晶分子は中間状態にはとどまらず、このため階調
特性は得られ難い。従って、一対の電極で挟まれた一画
素領域内に異なるしきい値部分を形成し、一画素内での
2つの安定状態の面積比を、印加電圧ないし電圧印加時
間によって制御することで階調特性を実現する手法が種
々考案されている。
【0004】例えば、一画素内で液晶に加わる実効的な
電界に分布を付与する手法があり、この場合には液晶層
の厚さ(セル厚)に勾配を与えたり、電極の導電率に勾
配を与えることで、同一印加電圧下での液晶の反転領域
を制御している。
電界に分布を付与する手法があり、この場合には液晶層
の厚さ(セル厚)に勾配を与えたり、電極の導電率に勾
配を与えることで、同一印加電圧下での液晶の反転領域
を制御している。
【0005】また、液晶のスイッチングが反転領域(ド
メイン)の核発生,成長のプロセスを経ることから、核
発生部位やドメイン成長を制御する部位を付与する手法
があり、この場合には、基板表面への凹凸の付与,液晶
のプレチルト角の分布,配向規制力の大きさの分布等に
より、なだらかなしきい値特性、即ちγ値を大きくする
手法が考案されている。
メイン)の核発生,成長のプロセスを経ることから、核
発生部位やドメイン成長を制御する部位を付与する手法
があり、この場合には、基板表面への凹凸の付与,液晶
のプレチルト角の分布,配向規制力の大きさの分布等に
より、なだらかなしきい値特性、即ちγ値を大きくする
手法が考案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た階調特性付与の従来例では以下のような問題点が存在
する。
た階調特性付与の従来例では以下のような問題点が存在
する。
【0007】(1)電界分布による場合 この中には上述のように、セル厚分布,電極の導電率分
布,補助電極の採用等があるが、これらの手法は素子構
成や製造プロセスが複雑となるため、技術的に困難な部
分もあり、高コスト化の問題点がある。
布,補助電極の採用等があるが、これらの手法は素子構
成や製造プロセスが複雑となるため、技術的に困難な部
分もあり、高コスト化の問題点がある。
【0008】(2)ドメイン核発生・成長制御による場
合 この手法は前述のように、スイッチングの反転ドメイン
核の発生とそれに続くドメイン成長(ドメインウォール
移動)を経るスイッチングモードに対して有効な手法で
ある。しかしながら、多くの強誘電性液晶と配向材の組
合せにおいて、駆動パルスの印加時間△Tが数十μ秒〜
数百μ秒よりも短い場合、上述のスイッチングモードと
は異なるメカニズムのスイッチングモードとなることが
わかっており、このため、付与された核発生・成長制御
手段が直接的に階調特性に影響するとは限らないという
知見を得ている。従って、現行のテレビ等の動画に対す
る階調特性を付与する手法としては問題がある。
合 この手法は前述のように、スイッチングの反転ドメイン
核の発生とそれに続くドメイン成長(ドメインウォール
移動)を経るスイッチングモードに対して有効な手法で
ある。しかしながら、多くの強誘電性液晶と配向材の組
合せにおいて、駆動パルスの印加時間△Tが数十μ秒〜
数百μ秒よりも短い場合、上述のスイッチングモードと
は異なるメカニズムのスイッチングモードとなることが
わかっており、このため、付与された核発生・成長制御
手段が直接的に階調特性に影響するとは限らないという
知見を得ている。従って、現行のテレビ等の動画に対す
る階調特性を付与する手法としては問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】そこで本発明の
目的は、上記問題点を解決し階調性能を向上した強誘電
性液晶素子を提供することにあり、液晶を配向させるた
めに基板に施された配向処理による一軸配向規制力の方
向と、液晶のスメクティック相において形成される層構
造の層法線方向とのなす角ψの異なる領域を一画素内に
形成することにより、スイッチング反転したドメインが
安定化する(ラッチする)しきい値に分布を付与して、
駆動パルスの印加時間の短い領域においてもなだらかな
スイッチングしきい値特性を実現するものである。
目的は、上記問題点を解決し階調性能を向上した強誘電
性液晶素子を提供することにあり、液晶を配向させるた
めに基板に施された配向処理による一軸配向規制力の方
向と、液晶のスメクティック相において形成される層構
造の層法線方向とのなす角ψの異なる領域を一画素内に
形成することにより、スイッチング反転したドメインが
安定化する(ラッチする)しきい値に分布を付与して、
駆動パルスの印加時間の短い領域においてもなだらかな
スイッチングしきい値特性を実現するものである。
【0010】即ち、本発明は、電極と配向処理が施され
た配向膜とをそれぞれ備えた一対の基板間に、配向状態
において少なくとも2つの安定状態を示す強誘電性液晶
を挟持してなる強誘電性液晶素子において、上記配向処
理において付与された一軸配向規制力の方向と、上記強
誘電性液晶がスメクティック相でとる層構造の層法線方
向とのなす角ψが、少なくとも2つの領域において異な
ることを特徴とする強誘電性液晶素子であり、好ましく
は上記一軸配向規制力の方向と、強誘電性液晶の層法線
方向とのなす角ψの範囲は、液晶分子のチルト角Θに対
し、−Θ<ψ<Θである。
た配向膜とをそれぞれ備えた一対の基板間に、配向状態
において少なくとも2つの安定状態を示す強誘電性液晶
を挟持してなる強誘電性液晶素子において、上記配向処
理において付与された一軸配向規制力の方向と、上記強
誘電性液晶がスメクティック相でとる層構造の層法線方
向とのなす角ψが、少なくとも2つの領域において異な
ることを特徴とする強誘電性液晶素子であり、好ましく
は上記一軸配向規制力の方向と、強誘電性液晶の層法線
方向とのなす角ψの範囲は、液晶分子のチルト角Θに対
し、−Θ<ψ<Θである。
【0011】本発明において、一軸配向規制力の方向
と、液晶の層法線方向とのなす角ψが異なる少なくとも
2つの領域が形成されるためには、少なくとも2つの領
域において一軸配向規制力の方向または/及び層法線方
向が異なればよいが、高コントラストを得るためには、
液晶の層法線方向が一様なモノドメインの配向に対し
て、一軸配向規制力の方向が異なる少なくとも2つの領
域を形成するのが好ましい。
と、液晶の層法線方向とのなす角ψが異なる少なくとも
2つの領域が形成されるためには、少なくとも2つの領
域において一軸配向規制力の方向または/及び層法線方
向が異なればよいが、高コントラストを得るためには、
液晶の層法線方向が一様なモノドメインの配向に対し
て、一軸配向規制力の方向が異なる少なくとも2つの領
域を形成するのが好ましい。
【0012】以下、図面を用いて本発明を詳述する。
【0013】図1は、本発明の原理を簡単なモデルで示
したものである。図中、11aと11bの矢印は、それ
ぞれ、A領域とB領域での一軸配向規制力の方向を示し
ている。12は液晶のカイラルスメクティックC(Sm
C* )相での層構造のうちの一層を示しており、13
a,13bはそれぞれA領域とB領域での液晶分子のS
mC* 相でのコーンを示している。コーン13a,13
bの左右の陵線の位置が安定な2つの状態U1,U2に
対応し、本図では左の陵線の安定状態(U1状態)にお
いて暗状態を表示していると想定している。14は液晶
の層法線の方向であり、これはコーン13a,13bの
回転軸の方向に等しい。15は層法線方向14と、A領
域とB領域の一軸配向規制力の方向11a,11bとの
関係を表わしている。なお、A領域とB領域は紙面に平
行な一対の電極ではさまれた同一画素内にあり、紙面垂
直方向に印加された電圧に対して均一な電界Eが加わ
る。
したものである。図中、11aと11bの矢印は、それ
ぞれ、A領域とB領域での一軸配向規制力の方向を示し
ている。12は液晶のカイラルスメクティックC(Sm
C* )相での層構造のうちの一層を示しており、13
a,13bはそれぞれA領域とB領域での液晶分子のS
mC* 相でのコーンを示している。コーン13a,13
bの左右の陵線の位置が安定な2つの状態U1,U2に
対応し、本図では左の陵線の安定状態(U1状態)にお
いて暗状態を表示していると想定している。14は液晶
の層法線の方向であり、これはコーン13a,13bの
回転軸の方向に等しい。15は層法線方向14と、A領
域とB領域の一軸配向規制力の方向11a,11bとの
関係を表わしている。なお、A領域とB領域は紙面に平
行な一対の電極ではさまれた同一画素内にあり、紙面垂
直方向に印加された電圧に対して均一な電界Eが加わ
る。
【0014】今、単発パルス状の電界Eが印加された場
合を考え、そのパルス幅△Tを一定として、あるしきい
値以上の電界Eにより液晶分子はU1からU2へスイッ
チングする。ここでU2状態は明状態を表示すると想定
している。図1で示された角度ψa ,ψb が等しい(1
1a,11bが同方向)であれば、A領域とB領域での
しきい値に差はなく、画素全体としてのしきい値は急峻
でγ値は小さい。尚、このγ値は下式で定義される。
合を考え、そのパルス幅△Tを一定として、あるしきい
値以上の電界Eにより液晶分子はU1からU2へスイッ
チングする。ここでU2状態は明状態を表示すると想定
している。図1で示された角度ψa ,ψb が等しい(1
1a,11bが同方向)であれば、A領域とB領域での
しきい値に差はなく、画素全体としてのしきい値は急峻
でγ値は小さい。尚、このγ値は下式で定義される。
【0015】
【数1】 しかしながら、図1に示したように、A領域では配向規
制力の方向が液晶のU1状態に近く、B領域ではU2状
態に近いような構成であれば、U1からU2へのスイッ
チングにおいて、A領域のしきい値はB領域のしきい値
より大きく、逆にU2からU1へのスイッチングではA
領域のしきい値はB領域のしきい値より小さくなる。こ
の時、画素全体のしきい値特性は、A領域とB領域のし
きい値特性を合わせたものになるので、ψa とψb が等
しい場合よりもγ値は大きくなる。ここで更に、一軸配
向規制力の方向と液晶の層法線の方向とのなす角度ψの
異なる領域が広く分布すれば、γ値は更に大きくかつ連
続的になだらかなしきい値特性となることはいうまでも
ない。
制力の方向が液晶のU1状態に近く、B領域ではU2状
態に近いような構成であれば、U1からU2へのスイッ
チングにおいて、A領域のしきい値はB領域のしきい値
より大きく、逆にU2からU1へのスイッチングではA
領域のしきい値はB領域のしきい値より小さくなる。こ
の時、画素全体のしきい値特性は、A領域とB領域のし
きい値特性を合わせたものになるので、ψa とψb が等
しい場合よりもγ値は大きくなる。ここで更に、一軸配
向規制力の方向と液晶の層法線の方向とのなす角度ψの
異なる領域が広く分布すれば、γ値は更に大きくかつ連
続的になだらかなしきい値特性となることはいうまでも
ない。
【0016】さて、このような効果は、一軸配向規制力
の方向が画素内で一様で、液晶の層法線方向が異なる領
域をもつ系でも同様に見られる。このような系は、例え
ば、面内にシェブロン構造(層の屈曲構造)をもつスト
ライプ状テクスチュアの配向において形成される(Fe
rroelectrics,1991,Vol.12
1,pp.127−136,Jap.J.Appl.P
hys.,1991,Vol.30,p741等)。図
2は上記ストライプ状テクスチュアの配向での液晶の層
構造を示したものである。図中、21の矢印は一軸配向
規制力の方向を示し、22は面内シェブロン構造をとっ
ている液晶のSmC* 相での一層、23a,23bはそ
れぞれ、A領域とB領域での液晶分子のコーン、24
a,24bはそれぞれ、A領域とB領域での液晶の層法
線の方向、25は一軸配向規制力の方向と、A領域とB
領域の層法線の方向24a,24bとの関係を表わして
いる。図2の構成では、図1の場合と同様に考えて、A
領域では配向規制力の方向は液晶のU2状態に近く、B
領域では液晶のU1状態に近いので、U1からU2への
スイッチングではA領域のしきい値はB領域のしきい値
より小さい。この系において、A領域でのしきい値電界
Ea より大きく、B領域のしきい値電界Eb より小さい
電界Eを印加した場合、A領域が反転し、B領域が反転
していない状態のドメイン構造が偏光顕微鏡で観察さ
れ、画素全体でのしきい値特性において、γ値が1.5
以上のものが得られた。
の方向が画素内で一様で、液晶の層法線方向が異なる領
域をもつ系でも同様に見られる。このような系は、例え
ば、面内にシェブロン構造(層の屈曲構造)をもつスト
ライプ状テクスチュアの配向において形成される(Fe
rroelectrics,1991,Vol.12
1,pp.127−136,Jap.J.Appl.P
hys.,1991,Vol.30,p741等)。図
2は上記ストライプ状テクスチュアの配向での液晶の層
構造を示したものである。図中、21の矢印は一軸配向
規制力の方向を示し、22は面内シェブロン構造をとっ
ている液晶のSmC* 相での一層、23a,23bはそ
れぞれ、A領域とB領域での液晶分子のコーン、24
a,24bはそれぞれ、A領域とB領域での液晶の層法
線の方向、25は一軸配向規制力の方向と、A領域とB
領域の層法線の方向24a,24bとの関係を表わして
いる。図2の構成では、図1の場合と同様に考えて、A
領域では配向規制力の方向は液晶のU2状態に近く、B
領域では液晶のU1状態に近いので、U1からU2への
スイッチングではA領域のしきい値はB領域のしきい値
より小さい。この系において、A領域でのしきい値電界
Ea より大きく、B領域のしきい値電界Eb より小さい
電界Eを印加した場合、A領域が反転し、B領域が反転
していない状態のドメイン構造が偏光顕微鏡で観察さ
れ、画素全体でのしきい値特性において、γ値が1.5
以上のものが得られた。
【0017】しかしながら、図2に示したような系は暗
状態(U1状態)において、A領域とB領域での液晶分
子の長軸方向がずれているため、図1の系に比べてコン
トラストが低下する問題がある。また、図2のような面
内シェブロン構造は液晶材料の性質に依存するため、所
望のγ値を得ることが難しい。
状態(U1状態)において、A領域とB領域での液晶分
子の長軸方向がずれているため、図1の系に比べてコン
トラストが低下する問題がある。また、図2のような面
内シェブロン構造は液晶材料の性質に依存するため、所
望のγ値を得ることが難しい。
【0018】そこで、本発明においては、図1に示した
ように液晶の層法線方向が一様なモノドメイン配向に対
して、一軸配向規制力の方向が異なる領域を設けること
により、一軸配向規制力の方向と液晶の層法線方向との
なす角ψが異なる領域を形成するのが好ましく、特に、
大きなγ値且つ連続的になだらかなしきい値を得るため
には、一軸配向規制力の方向を、2つの安定状態U1,
U2の液晶分子長軸方向間に広く分布させるのが好まし
い。この時、一軸配向規制力の方向と、強誘電性液晶の
層法線方向とのなす角ψは、液晶分子のチルト角Θに対
し、−Θ<ψ<Θの範囲が好ましく、この範囲外では液
晶の配向の乱れや単安定化が生じ易くなる。
ように液晶の層法線方向が一様なモノドメイン配向に対
して、一軸配向規制力の方向が異なる領域を設けること
により、一軸配向規制力の方向と液晶の層法線方向との
なす角ψが異なる領域を形成するのが好ましく、特に、
大きなγ値且つ連続的になだらかなしきい値を得るため
には、一軸配向規制力の方向を、2つの安定状態U1,
U2の液晶分子長軸方向間に広く分布させるのが好まし
い。この時、一軸配向規制力の方向と、強誘電性液晶の
層法線方向とのなす角ψは、液晶分子のチルト角Θに対
し、−Θ<ψ<Θの範囲が好ましく、この範囲外では液
晶の配向の乱れや単安定化が生じ易くなる。
【0019】以上の様にすることによって、本発明の強
誘電性液晶素子は、高コントラストで且つ駆動パルス幅
が数十μ秒〜数百μ秒よりも短い領域においても階調表
示可能な素子となる。
誘電性液晶素子は、高コントラストで且つ駆動パルス幅
が数十μ秒〜数百μ秒よりも短い領域においても階調表
示可能な素子となる。
【0020】また、本発明において、一軸配向規制力の
方向の異なる領域を設ける方法としては、配向膜にある
特定の波長の光に対し吸収の異方性を有する光異方性物
質を含有するものを用い、該配向膜に対し一様な一軸配
向規制力を付与し、更に、ある所定の偏光方向の光を部
分的に照射して上記光異方性物質の再配向を生じせしめ
る方法が好ましく、この方法によれば上記光の偏光方向
を制御することにより、容易に配向規制力の方向を任意
に設定することができる。
方向の異なる領域を設ける方法としては、配向膜にある
特定の波長の光に対し吸収の異方性を有する光異方性物
質を含有するものを用い、該配向膜に対し一様な一軸配
向規制力を付与し、更に、ある所定の偏光方向の光を部
分的に照射して上記光異方性物質の再配向を生じせしめ
る方法が好ましく、この方法によれば上記光の偏光方向
を制御することにより、容易に配向規制力の方向を任意
に設定することができる。
【0021】また、配向膜材としては、ポリイミド化合
物、ポリアミド化合物またはポリイミドアミド化合物等
を用いるのが好ましく、これらに含有させる上記の光異
方性物質は、例えば、メチルオレンジ色素,コンゴーレ
ッド色素等のアゾ系色素や、アントラキノン系色素,キ
サンテン系色素等を用いることができる。
物、ポリアミド化合物またはポリイミドアミド化合物等
を用いるのが好ましく、これらに含有させる上記の光異
方性物質は、例えば、メチルオレンジ色素,コンゴーレ
ッド色素等のアゾ系色素や、アントラキノン系色素,キ
サンテン系色素等を用いることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0023】本実施例での強誘電性液晶素子の構成を図
3に示す。図中、31aと31bはガラス基板、32a
と32bはITO等の透明電極、33aと33bは配向
膜、34は強誘電性液晶である。配向膜33a及び33
bはポリイミドやポリビニルアルコール等の高分子膜に
配向処理を施したものであるが、上基板の配向膜33a
には、アゾベンゼン誘導体等の光によって誘起される、
分子再配向の可能な分子が混合されている。配向膜33
aと33bはともに同一方向の一軸配向規制がラビング
処理等により付与されており、液晶層中の強誘電性液晶
34は一軸配向したSmC* 相となっている。この素子
に上基板側から配向規制力の方向に平行に偏光し、かつ
配向膜33a中に混合された分子の吸収波長領域内の波
長をもつ光を部分的に照射する。具体的には、混合分子
としてメチルオレンジ色素を用い、直線偏光した488
nmのAr+ のレーザに二光束干渉光を明暗の縞状に照
射する。このとき、干渉縞の明るい位置にある色素分子
は光誘起分子再配向を生じ、照射光の偏光方向からある
角度θだけずれた配向をとる。この角度θは照射光エネ
ルギーが十分に強い場合90°となるが、光強度ないし
光照射時間を制御することで任意の角度とすることが可
能である。
3に示す。図中、31aと31bはガラス基板、32a
と32bはITO等の透明電極、33aと33bは配向
膜、34は強誘電性液晶である。配向膜33a及び33
bはポリイミドやポリビニルアルコール等の高分子膜に
配向処理を施したものであるが、上基板の配向膜33a
には、アゾベンゼン誘導体等の光によって誘起される、
分子再配向の可能な分子が混合されている。配向膜33
aと33bはともに同一方向の一軸配向規制がラビング
処理等により付与されており、液晶層中の強誘電性液晶
34は一軸配向したSmC* 相となっている。この素子
に上基板側から配向規制力の方向に平行に偏光し、かつ
配向膜33a中に混合された分子の吸収波長領域内の波
長をもつ光を部分的に照射する。具体的には、混合分子
としてメチルオレンジ色素を用い、直線偏光した488
nmのAr+ のレーザに二光束干渉光を明暗の縞状に照
射する。このとき、干渉縞の明るい位置にある色素分子
は光誘起分子再配向を生じ、照射光の偏光方向からある
角度θだけずれた配向をとる。この角度θは照射光エネ
ルギーが十分に強い場合90°となるが、光強度ないし
光照射時間を制御することで任意の角度とすることが可
能である。
【0024】このような、配向膜中に混合された分子の
再配向が、液晶に対する配向規制力の方向の変化として
効果があることは、例えばNature誌 Vol.3
51p49等で報告されている。この報告では、ネマテ
ィック液晶の配向変化を観測しているが、本実施例では
スメクティック相の液晶を用いているため液晶自体の配
向は変化しない。
再配向が、液晶に対する配向規制力の方向の変化として
効果があることは、例えばNature誌 Vol.3
51p49等で報告されている。この報告では、ネマテ
ィック液晶の配向変化を観測しているが、本実施例では
スメクティック相の液晶を用いているため液晶自体の配
向は変化しない。
【0025】従って、液晶のSmC* 相での層構造の層
法線方向に対し、一軸配向規制力の方向が異なる領域を
付与することが可能である。なお、本実施例では二光束
干渉による干渉縞によって光照射部と非照射部を形成し
ているが、部分的な光照射によっても同様の効果が得ら
れることはいうまでもない。ただし、干渉縞露光によれ
ば、光照射強度は面内で連続的に分布するため、分子再
配向による配向規制力の分布も連続的となり、よりなだ
らかなしきい値特性を得るために都合が良い。
法線方向に対し、一軸配向規制力の方向が異なる領域を
付与することが可能である。なお、本実施例では二光束
干渉による干渉縞によって光照射部と非照射部を形成し
ているが、部分的な光照射によっても同様の効果が得ら
れることはいうまでもない。ただし、干渉縞露光によれ
ば、光照射強度は面内で連続的に分布するため、分子再
配向による配向規制力の分布も連続的となり、よりなだ
らかなしきい値特性を得るために都合が良い。
【0026】本実施例では、以上の処理を施すことによ
り、画素全体に亘ってしきい値の異なる領域を分布させ
ることができ、γ値が、上記処理を施さない時の1.1
以下から、最大1.8程度にまで大きくなり、中間調を
調整することができた。
り、画素全体に亘ってしきい値の異なる領域を分布させ
ることができ、γ値が、上記処理を施さない時の1.1
以下から、最大1.8程度にまで大きくなり、中間調を
調整することができた。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の強誘電性
液晶素子によれば、高コントラストが得られるととも
に、なだらかなしきい値特性、即ちγ値を大きくでき、
更には、駆動パルス幅の短い領域でも階調表示が可能で
ある。
液晶素子によれば、高コントラストが得られるととも
に、なだらかなしきい値特性、即ちγ値を大きくでき、
更には、駆動パルス幅の短い領域でも階調表示が可能で
ある。
【図1】本発明の原理を説明するための、液晶の層法線
方向が一様なモノドメインの配向を模式的に示した図で
ある。
方向が一様なモノドメインの配向を模式的に示した図で
ある。
【図2】本発明の原理を説明するための、液晶層が折れ
曲がった面内シェブロン構造における配向を模式的に示
した図である。
曲がった面内シェブロン構造における配向を模式的に示
した図である。
【図3】本発明の実施例における素子の断面図である。
11a,11b 配向規制力の方向 12 液晶層 13a,13b コーン 14 液晶層の層法線の方向 15 配向規制力の方向と液晶層の層法線方向との関係 21 配向規制力の方向 22 面内シェブロン構造の液晶層 23a,23b コーン 24a,24b 液晶層の層法線の方向 25 配向規制力の方向と液晶層の層法線方向との関係 31a,31b ガラス基板 32a,32b 透明電極 33a 光異方性物質を含有する配向膜 33b 配向膜 34 強誘電性液晶
Claims (4)
- 【請求項1】 電極と配向処理が施された配向膜とをそ
れぞれ備えた一対の基板間に、配向状態において少なく
とも2つの安定状態を示す強誘電性液晶を挟持してなる
強誘電性液晶素子において、上記配向処理によって付与
された一軸配向規制力の方向と、上記強誘電性液晶がス
メクティック相でとる層構造の層法線方向とのなす角ψ
が、少なくとも2つの領域において異なることを特徴と
する強誘電性液晶素子。 - 【請求項2】 前記一軸配向規制力の方向と、強誘電性
液晶の層法線方向とのなす角ψが、液晶分子のチルト角
Θに対し−Θ<ψ<Θの関係にあることを特徴とする請
求項1に記載の強誘電性液晶素子。 - 【請求項3】 前記一軸配向規制力の方向が、少なくと
も2つの領域において異なることを特徴とする請求項1
又は2に記載の強誘電性液晶素子。 - 【請求項4】 前記配向膜が、ある特定の波長の光に対
し吸収の異方性を有する光異方性物質を含有するもので
あり、該配向膜に対し一様な一軸配向規制力を付与し、
更に、ある所定の偏光方向の光を部分的に照射して上記
光異方性物質の再配向を生じせしめることにより、前記
一軸配向規制力の方向が異なる少なくとも2つの領域を
形成したことを特徴とする請求項3に記載の強誘電性液
晶素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25543092A JPH0682792A (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 強誘電性液晶素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25543092A JPH0682792A (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 強誘電性液晶素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0682792A true JPH0682792A (ja) | 1994-03-25 |
Family
ID=17278663
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25543092A Withdrawn JPH0682792A (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 強誘電性液晶素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0682792A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100802306B1 (ko) * | 2000-07-31 | 2008-02-11 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 액정 표시 장치 및 그 제조방법 |
| WO2013131285A1 (zh) * | 2012-03-09 | 2013-09-12 | 深圳市华星光电技术有限公司 | Pva像素电极 |
-
1992
- 1992-09-01 JP JP25543092A patent/JPH0682792A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100802306B1 (ko) * | 2000-07-31 | 2008-02-11 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 액정 표시 장치 및 그 제조방법 |
| WO2013131285A1 (zh) * | 2012-03-09 | 2013-09-12 | 深圳市华星光电技术有限公司 | Pva像素电极 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |