JPH068417B2 - 固体ピッチ/水スラリ−の製造方法 - Google Patents

固体ピッチ/水スラリ−の製造方法

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JPH068417B2
JPH068417B2 JP4090686A JP4090686A JPH068417B2 JP H068417 B2 JPH068417 B2 JP H068417B2 JP 4090686 A JP4090686 A JP 4090686A JP 4090686 A JP4090686 A JP 4090686A JP H068417 B2 JPH068417 B2 JP H068417B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は固体ピッチ/水スラリーの製造方法に関するも
のである。
〔従来技術〕
最近、軽質油の需要は増大しているのに対し、供給され
る原油の方はより重質なものに移行し、しかもその一部
は石炭によって代替されるようになっている。このよう
な社会的背景から、石油精製工場においては、重質原油
や重質残油を、溶剤脱歴、熱分解、接触分解等により軽
質化する各種の設備が設置されるようになってきてい
る。このような軽質化用の設備において副生するピッチ
(又はピッチ状物)は、非常に重質で、融点が高いため
に、直接燃焼しようとすると、その配管での輸送やノズ
ルからの噴霧に著しい困難が伴い、そのままの形で燃料
として利用することも極めて困難である。しかしなが
ら、ピッチは石炭に比べて灰分が微量で、高位発熱量は
約8500Kcal/Kgと大きく、燃料として有利な特性を備え
ているため、従来の燃焼設備に対する供給燃料として利
用し得れば非常に有利であることは明らかである。
このようなことから、固体ピッチを微粉砕し、水中で分
散させて、、固体ピッチ/水スラリーの形で用いること
が検討されている。このような固体ピッチ/水スラリー
は、固体ピッチとは異なり、輸送や貯蔵等のパンドリン
グが容易である上、バーナ用燃料として用いることがで
きるという利点を備えている。しかしながら、このよう
な固体ピッチ/水スラリーを工業的に生産するために
は、一般に、溶融ピッチを冷却固化する工程、固体ピッ
チを固体輸送及び貯蔵の可能な粒度に粗粉砕する工程、
これらの粗粉砕ピッチをベルトコンベア、サイロ等の設
備を用いて輸送、貯蔵する工程、粗粉砕ピッチを湿式微
粉砕する工程、あるいは乾式微粉砕して水と混合する工
程等が必要となる。
一方、ピッチ製造工程から得られる加熱溶融状態のピッ
チを原料として、直接固体ピッチ/水スラリーが製造で
きれば、前記固体ピッチ/水スラリーの製造工程におけ
る、固体ピッチの段階的粉砕工程を含む固体ハンドリン
グに関する部分を一切省くことができ、固体ピッチ/水
スラリーの製造方法として極めて有利である。
特開昭60−206898号公報によれば、前記のような観点に
立って、固体ピッチ/水スラリーを得るために、加熱溶
融されたピッチを水と共に供給ホッパー内に投入し、撹
拌羽根を備えた撹拌機により撹拌することにより、その
溶融ピッチを粗粒子状に細分割すると共に冷却固化さ
せ、得られた粗粒子状固体ピッチを水の存在下で微粉砕
化する方法が示されている。しかしながら、この方法の
場合、溶融ピッチが細かく分割されるように、強力な剪
断力を与える撹拌機をホッパー内に取付ける必要がある
ため、ホッパーの構造が複雑になると共に、大型のホッ
パーの使用が必要とされるという欠点があった。
〔目的〕
本発明は従来の固体ピッチ/水スラリーの製造技術に見
られる前記欠点を克服することを目的とする。
〔構成〕
本発明によれば、 (イ)加熱溶融された流動性を有するピッチを旋回する冷
却水中に導入し、表面固化し、内部未固化の塊状ピッチ
を得る工程、 (ロ)前記工程(イ)で得られた該塊状ピッチを冷却水中で
衝撃を加えて粗粉砕すると共に完全固化する冷却工程、 (ハ)前記工程(ロ)で得られた冷却生成物を固液分離し、
冷却水と粗粒子状固体ピッチを得る工程、 (ニ)前記工程(ハ)で得られた粗粒子状固体ピッチを水の
存在下微粉砕化させ、固体ピッチ/水スラリーを得る工
程、 からなることを特徴とする固体ピッチ/水スラリーの製
造方法が提供される。
本発明におけるピッチとしては、(a)原油減圧蒸留残渣
油等の重質油を、プロパン、ブタン等の溶剤で油分を抽
出処理する際に得られる抽出残渣(溶剤脱歴アスファル
ト、あるいはSDAアスファルト等と呼ばれる)、(b)重質
油を熱分解して軽質油を製造する際に得られる副生残
渣、(c)石油留分を接触分解(一般にFCC法と呼ばれる)
して得られる副生残渣、(d)重質油をスチーム熱処理し
て軽質油を製造する際に得られる副生残渣等の石油系ピ
ッチの他、(e)液化石炭の蒸留残渣やコールタールピッ
チ等の石炭系ピッチも適用され、さらに前記ピッチを水
素化や熱処理して得られる変性ピッチも適用される。本
発明において用いるピッチは、通常50℃以上、好ましく
は60℃以上の軟化点を有する。
本発明の方法では、従来法とは異なり、先ず、旋回する
冷却水中に溶融ピッチを導入し、その旋回水流により、
導入される溶融ピッチ流を分割し、表面固化し、内部未
固化の塊状ピッチを生成させ、次いでこの塊状ピッチを
冷却水中において衝撃力を加えながら冷却する。本発明
者らの研究によれば、溶融ピッチをこのような工程によ
り処理する時には、粗粒子状固体ピッチを容易に生成さ
せ得ることが見出された。即ち、溶融ピッチを旋回冷却
水流で分割し、同時に冷却することによって生成された
表面固化し、内部未固化の塊状ピッチは、非常に粗粉砕
されやすく、塊状ピッチを水流に同伴させてジャマ板等
の固体表面に衝突させる程度の衝撃力により容易に粗粉
砕化させることができる。従って、この粗粉砕化工程
は、ジャマ板を配置した冷却槽等を用い、塊状ピッチを
冷却水と共にジャマ板に衝突させることによって容易に
実施することができる。
次に本発明を図面により説明する。第1図は本発明の方
法を実施するための装置系統図の1例を示す。図中、符
号1は供給ホッパー、6は冷却槽、8は濾過分離機、30は
スラリーホッパー、33は湿式微粉砕機を各示す。
供給ホッパー1は、その上部に、溶融ピッチ供給口2、冷
却水供給口3及び水蒸気排出口4を有している。冷却水供
給口3には、冷却水を円周方向に噴出させ、ホッパー内
の供給物に旋回を与えるノズル12が付設されている。冷
却槽6は、その内部に複数のジャマ板7が配置されてい
る。この場合、冷却槽6内に配置するジャマ板7の数や配
設位置等は、ホッパー1からの表面固化され、内部未固
化の状態の塊状溶融ピッチ固化物が、冷却槽を通過する
間に粗粉砕されると共に内部まで冷却固化されるように
適当に決められる。一般には、ジャマ板7は、溶融ピッ
チ固化物が冷却水と共に冷却槽内をジグザグ状に移動
し、徐々に降下していくように設置される。濾過分離機
8は、冷却槽6で得られた冷却生成物を固液分離するもの
である。湿式微粉砕機33は慣用のもので充分である。
第1図において、溶融ピッチは、ライン20から溶融ピッ
チ供給口2を通り、そのノズル13からホッパー1内に供給
され、またこのホッパーには冷却水が、ライン21から冷
却水供給口3を通り、そのノズル12から供給される。ノ
ズル12の先端はホッパー1の円周芳香に向いたもので、
冷却水はこのノズル12から円周方向に噴出される。この
冷却水の噴出により、ホッパー内の供給物には強い回転
力が与えられ、旋回流が生じる。供給された溶融ピッチ
は、この旋回流により、通常、直径約10〜50mm程度の塊
状物に分割されると共に冷却され、表面が固化し、内部
が未固化状の塊状溶融ピッチ固化物に変換される。冷却
水と溶融ピッチとの割合は、溶融ピッチ1重量部に対
し、冷却水5〜30重量部、好ましくは10〜20重量部の割
合である。また、冷却水の温度は、通常、5〜35℃、好
ましくは5〜20℃である。溶融ピッチと冷却水との接触
により生成した水蒸気は、排出口4から排出される。
前記ホッパー内の混合物は、連結部5を通って冷却槽6に
供給される。この冷却槽には多数のジャマ板7が配設さ
れ、前記混合物は、このジャマ板7に衝突し、かつその
流れ方向をジャマ板によって案内されながら、降下す
る。表面固化し、内部未固化状の塊状溶融ピッチ固化物
は、この冷却槽を降下する間に、そのジャマ板との衝突
による衝撃力を受け、粗粉砕されると共に、冷却水によ
り完全固化される。
冷却槽6で得られた冷却生成物は、連結部9を通って濾過
分離機8に送られ、ここで粗粒子状固体ピッチと冷却水
との分離が行われる。分離された粗粒子状の固体ピッチ
はライン22を通って抜出され、一方、分離された冷却水
はライン23を通り、冷却水受槽10に入る。この冷却水受
槽10には補給水がライン26を通って補給される。冷却水
受槽10の水は、ライン24及び循環ポンプ25を通り、冷却
器11で冷却された後、ライン21を通ってホッパー1に供
給される。
本発明においてライン22を通って抜出される粗粒子状固
体ピッチの平均粒径は、通常、約1〜40mm、好ましくは2
〜10mmである。この粗粒子状固体ピッチの平均粒径の調
節は、一般には、溶融ピッチ供給ノズル12の口径(即
ち、溶融ピッチ液流の太さ)よって行うことができ、そ
のノズルの口径を小さくする程細かな固体ピッチ粒子を
得ることができる。
ライン22から抜出された粗粒子状固体ピッチは、内部に
撹拌機を有するスラリーホッパー30に供給される。ま
た、このスラリーホッパー30には分散剤を含む水がライ
ン31を通って供給され、さらにライン32が通って循環さ
れる固体ピッチ/水スラリーが供給される。このホッパ
ー30内の混合物は、そのホッパー底部に設けたスクリュ
ーフィーダ52を介して湿式微粉砕機33に送られ、ここで
粗粒子状固体ピッチは水及び分散剤の存在下で微粉砕化
される。この湿式微粉砕機33で得られた固体ピッチ/水
スラリーはライン34により抜出され、流量調節弁35を通
り、ライン36に導入される。ライン36に導入された固体
ピッチ/水スラリーの一部は流量調節弁37を通り、スラ
リーホッパー30に循環され、一方、その残部は濃度計38
によりそのスラリー濃度を測定した後、ライン39を通っ
て製品として回収される。
第2図は、本末栄の方法を実施するための他の装置系統
図を示すもので、第1図と同一符号は同じ意味を持つ。
第2図において、ホッパー1には、第1図に関して示した
のと同様にして、溶融ピッチ及び冷却水が供給されと共
に、さらにライン50を通って分散剤を含む水が添加され
る。ホッパー1に供給された溶融ピッチは、第1図に関し
て示した場合と同様にして、ホッパー1内において表面
固化し、内部未固化の塊状ピッチとされた後、冷却槽6
において粗粉砕されると同時に完全に冷却固化される。
冷却槽6で得られた粗粒子状固体ピッチを含む冷却生成
物は、冷却槽底部に設けた沈降槽51に導入され、ここで
粗粒子状固体ピッチが沈降分離される。この沈降分離で
分離された冷却水は、第1図に関して示した場合と同様
にしてホッパー1に循環される。
沈降槽51において沈降分離された粗粒子状固体ピッチ
は、高濃度スラリーの形で、沈降槽の底部からスクリュ
ーフィーダ52に送られ、このスクリューフィーダ52の作
用によって、ライン53、54を通って湿式微粉砕機33に導
入される。
湿式微粉砕機33において微粉砕化されたピッチは、ライ
ン34を通って高濃度の微粒子状固体ピッチスラリーとし
てここから抜出され、流量調節弁35を通り、その一部
は、流量調節弁37及びライン32及び54を通って湿式微粉
砕機33に循環され、一方、残部はライン39から製品スラ
リーとして回収される。流量調節弁37及びライン32、54
を通って湿式微粉砕機33循環される微粒子状固体ピッチ
スラリーは、ライン53から湿式微粉砕機33に供給される
高濃度の粗粒子状ピッチスラリーの割合を下げ、湿式微
粉砕機33の安定運転を確保させる役割を果す。
本発明において、前記ホッパー1に供給する加熱溶融ピ
ッチとしては、ピッチ製造装置又は石油精製装置等から
抜出される溶融状態のピッチをそのまま利用するのが好
ましいが、もちろん、固体ピッチを加熱溶融して用いる
ことができる。また、本発明で製品として得られる微粒
子状固体ピッチ/水スラリー中のピッチ濃度は特に制約
されないが、経済性の上では、高濃度スラリーとして用
いるのが有利であり、通常、ピッチ濃度50重量%以上、
好ましくは、70〜80重量%のスラリーとするのがよい。
また、前記において固体ピッチ/水スラリーに添加する
分散剤の割合は、スラリー中のピッチ100重量部に対
し、通常、0.1〜2重量部、好ましくは0.2〜1重量部程度
であり、その最適量は分散剤の種類によって適宜選定す
る。さらに、本発明で得られる固体ピッチ/水スラリー
に対しては、その使用目的に応じて種々の補助添加剤を
加えることができ、例えば、燃料として用いる場合に
は、燃焼助剤、燃焼ガスの脱硫、脱硝剤、灰分改質剤等
を加えることができ、また各種反応装置へ供給する反応
原料として用いる場合、反応助剤、触媒等を添加するこ
とができる。
〔効果〕
以上のように、本発明は、(イ)溶融ピッチを旋回する
冷却水中に導入し、表面固化し、内部未固化の塊状ピッ
チを得る工程と、(ロ)この塊状ピッチを冷却水中で衝
撃を加えて粗粉砕すると共に完全固化する工程を含むも
のであるが、これらの工程の実施には、従来法とは異な
り、撹拌機や粗粉砕機等の特別の動力駆動装置を用いる
必要がなく、容易に実施することができる。従って、本
発明を実施するための装置系は、小型化されるという利
点がある。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例 第1図に示した如き装置を用いて固体ピッチ/水スラリ
ーを連続的に製造した。この場合、原料ピッチとして
は、原油の減圧蒸留残渣の熱分解によって製造される軟
化温度220℃(JIS法)を有し、350℃における粘度約200
0cpを有するピッチを使用した。
〔操作条件〕
(1)ホッパー(1)(直径500mm、高さ500mm) (i)供給ピッチ:温度320℃、供給量1000kg/hr (ii)循環水:温度12℃、供給量20,000kg/hr (2)冷却槽(6)(縦650mm、横1500mm、高さ600mm) (i)入口部:ピッチ温度320℃、水温12℃ (ii)出口部:ピッチ温度30℃、水温20℃ (iii)ピッチ粒子滞留時間:約100秒 (3)濾過機(8)(処理量26m3/hr、0.2KW) (i)分離水:温度20℃、水量19,900kg/hr (ii)ピッチ粗粒子:直径3〜10mm (4)スラリーホッパー(30)(直径400mm、高さ1000mm) (i)供給ピッチ:温度30℃、供給量1000kg/hr (ii)ピッチ付着水分:100kg/hr (iii)分散剤1.5重量%水溶液:温度10℃、供給量300kg/
hr (5)ライン(34) (i)微粒子状ピッチスラリー (a)濃度:69.5重量% (b)通過量:2430kg/hr (6)ライン(32) (i)微粒子状ピッチスラリー (a)濃度:69.5重量% (b)通過量:1000kg/hr (7)ライン(39) (i)微粒子状ピッチスラリー(製品スラリー) (a)濃度:69.5重量% (b)密度:1.18g/cc(25℃) (c)粘度:約100cp(25℃) (d)ピッチ微粒子粒度:200メッシュ通過量70重量% (e)通過量:1430kg/hr
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の方法を実施するための装
置系統図の例を示すもので、第1図及び第2図は、冷却
生成物の分離に、濾過機及び沈降槽をそれぞれ用いた例
を示す。 1…ホッパー、2…溶融ピッチ供給口 3…冷却水供給口、4…水蒸気排出口、 5…連結部、6…冷却槽、7…ジャマ板、 8…濾過機、30…スラリーホッパー、 33…湿式微粉砕機、51…沈降槽、 52…スクリューフィーダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)加熱溶融された流動性を有するピッチ
    を旋回する冷却水中に導入し、表面固化し、内部未固化
    の塊状ピッチを得る工程、 (ロ)前記工程(イ)で得られた該塊状ピッチを冷却水中で
    衝撃を加えて粗粉砕すると共に完全固化する冷却工程、 (ハ)前記工程(ロ)で得られた冷却生成物を固液分離し、
    冷却水と粗粒子状固体ピッチを得る工程、 (ニ)前記工程(ハ)で得られた粗粒子状固体ピッチを水の
    存在下微粉砕化させ、固体ピッチ/水スラリーを得る工
    程、 からなることを特徴とする固体ピッチ/水スラリーの製
    造方法。
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