JPH0684450B2 - 微孔性フイルムの製造方法 - Google Patents

微孔性フイルムの製造方法

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JPH0684450B2
JPH0684450B2 JP3532486A JP3532486A JPH0684450B2 JP H0684450 B2 JPH0684450 B2 JP H0684450B2 JP 3532486 A JP3532486 A JP 3532486A JP 3532486 A JP3532486 A JP 3532486A JP H0684450 B2 JPH0684450 B2 JP H0684450B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、透湿防水用途やエレクトレットフィルター用
途に必要な空孔率が高い微孔性フィルムを連続製膜する
ための製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、微孔性フィルムの製造方法としては(1)ポリオ
レフィンに無機物と非相溶性物質(ポリスチレン、ポリ
カーボネイト、フェノキシ樹脂)を含有し、その後押出
・延伸することにより、空孔率が5〜10%の範囲で形成
されるもの(例えば、特開昭50-116561号公報)。
(2)ポリオレフィンに無機物と有機状液体(ジオクチ
ルフタレート)を含有し、その後、溶媒抽出,アルカリ
抽出、延伸を行ない、空孔率が30〜80%の範囲で形成さ
れるもの(例えば、特開昭58-59072号公報)。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、上記(1)項の微孔性フィルムの製造方法は、
非相溶性物質を添加しているために、押出後のエッヂ成
型が困難になったり、破断伸度が低下するために、延伸
時のフィルム破れが起こりやすいという欠点を有してい
る。
また、上記(2)項の微孔性フィルムの製造方法は、空
孔率の高い(30〜80%)フィルムを得るために、まず、
3種の原料を押出・成型する。その後、有機液状体を取
り除くために長時間の溶媒抽出を必要とする。また、無
機物を除去するために水酸化ナトリウム水溶液にて長時
間の抽出をしたのち、延伸するという複雑なプロセスを
必要とする欠点を有している。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、ポリオレフィン100重量部に対して、無機物
を10〜400重量部とβ晶核剤を0.001〜10重量部添加し、
ポリオレフィンの溶融温度(Tm)+20℃以上、[Tm+10
0℃]以下の温度で溶融押出し、その後、溶融結晶化温
度(Tmc)未満、[Tmc−50℃]以上の温度で保持した
後、延伸することにより空孔率を30〜80%とすることを
特徴とする微孔性フィルムの製造方法に関する。
本発明に適用するポリオレフィンポリマーとは、公知の
ポリオレフィンで、具体的にはポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリブテン、ポリスチレン、ポリ4−メチルペ
ンテン−1などであり、それらの共重合体やブレンドで
もよいが、特にポリプロピレンが好ましい。
本発明における無機物とは、炭素化合物を含まない物質
であればいずれであってもよく、具体的には、珪藻土、
粉末シリカ、タルク、TiO2、BaSO4、ガラスセンイ、ガ
ラスビーズ、重質炭酸カルシウム、水酸化アルミナ、な
どが好ましく、また、これらを1種もしくは、2種以上
を選択して使用してもよい。無機物の粒径としては、平
均粒径0.01〜10μm程度のものが好ましい。
本発明におけるβ晶核剤とは、安息香酸ナトリウム、1.
2−ヒドロキシステアリン酸カリウム、コハク酸マグネ
シウム、フタル酸マグネシウムなどのカルボン酸のアル
カリ又はアルカリ土類金属塩類、二,三塩基カルボン酸
のジ又はトリエステル類、ベンゼンスルホン酸ナトリウ
ムなどの芳香族スルホン酸系化合物類、フタロシアニン
ブルーなどのフタロシアニン系あるいはキナクリドンな
どの顔料がよく、特にキナクリドンが好ましい。
前記したポリオレフィン100重量部に対する無機物の混
合割合は、10〜400重量部、好ましくは、20〜200重量部
の範囲にあるものが良い。10重量部未満では空孔率が低
い。
また、400重量部を超えると、フィルム製造の際に,押
出・キャスト時の成型不良や延伸時のフィルム破れが頻
繁に発生する。
また、β晶核剤の混合割合は、0.001〜10重量部、好ま
しくは、0.002〜5重量部の範囲にあるものが良い。0.0
01重量部未満では空孔率が低く窒素ガス透過率や透温度
が低い。また,10重量部を超えると、フィルムの破断の
伸度や破断強度が大巾に低下する欠点を生じる。
次に本発明のフィルムの製造方法について逐次二軸延伸
を例にとって説明するが、特に指定する事項を除き、何
ら以下の方法に限定されるものではない。
ポリオレフィン100重量部に対して、無機物を10〜400重
量部と、β晶核剤を0.001〜10重量部をヘンシェルミキ
サーで混合し、二軸押出機でポリオレフィンの溶融温度
(Tm)+20℃以上、[Tm+100℃]以下の温度で、溶融
押出し、冷却してペレット化する。そのペレット原料を
押出機に供給し、[Tm+20℃]以上でシート状に押出し
を行なう。[Tm+20℃]未満では、フィルムの厚みむら
が大きく、[Tm+100℃]を超えるとβ晶核剤が成長し
ない。その後、溶融結晶化温度(Tmc)未満、[Tmc−50
℃]以上の温度に保持されたキャストドラム上で成型す
ることにより、未延伸フィルム中のβ晶比率は10〜90%
に調整できる。
その後、二軸方向に延伸する。二軸延伸させる方法とし
ては、通常のロール式あるいはオーブン式縦延伸機に導
入して、該フィルムTm未満、[Tm−50℃]以上の温度に
加熱し、1.5〜7.0倍の範囲で縦延伸するのが好ましい。
延伸倍率により、空孔率や平均孔径が変化するが、所要
の空孔率を得るためには縦・横のトータル延伸倍率
(縦、横の機械倍率の積)は2.25〜49倍にするのが好ま
しい。
つづいて、ステンターにてTm未満、[Tm−50℃]以上の
温度に加熱して巾方向1.5〜7.0倍の範囲で横延伸し、つ
づいて巾方向に5.0%のリラックスをかけながら熱処理
を行ない,ただちに室温まで冷却する。
延伸温度がTm以上になるとロール粘着により厚みむらや
フィルム破れが発生するので好ましくない。また部分的
に延伸できてもフィルムの厚さ方向に微孔化しない状態
になることがある。
また、[Tm−50℃]未満の温度になるとネッキングが発
生したり,部分的に延伸できても、空孔率の高い微孔率
の高い微孔性フィルムを得ることができなかったりする
場合があるので好ましくない。
トータル延伸倍率が2.25倍未満では十分な空孔率が得に
くくなる。一方トータル延伸倍率が49倍を超えると破断
伸度が小さくなり、フィルム破れが頻繁に発生して、フ
ィルム製膜上好ましくない。
以上のようにして製造されたフィルムは、空孔率が30〜
80%の範囲で形成されることができ、また,ポリオレフ
ィンに無機物と非相溶性物質を含有したフィルム(特開
昭50-1165611号公報)よりも孔径の均一な微孔性フィル
ムを得ることができる。なお,前途の如く,本発明にお
いては,延伸方法、即ち一軸、二軸または多段の延伸等
いずれの方法によっても好結果を得ることができるもの
であるが,所望の空孔率を容易かつ効果的に得るために
は二軸延伸が好ましい。
[発明の効果] 本発明の効果を以下に列挙する。
(1)原料に非相溶性ポリマーを添加していないので、
従来のポリオレフィンに無機物と非相溶性ポリマー(フ
エノキシ、ポリスチレン)添加の原料より、未延伸フィ
ルムの破断伸度が800%と高く、延伸時のフィルム破れ
が大巾に減少する。
(2)従来の非相溶性ポリマーを添加していないので,
空孔率が30〜80%と高いものを容易に得ることができ
る。
(3)複雑な工程を必要とせず従来の逐次二軸製膜方法
で連続化できるので、コスト的に有利である。
[物性の測定法・評価法] (1)透湿度は、JISZ-0208に従い、40℃、90%RHの条
件で測定した値でg/m2・日/0.1mm単位で表わす。
(2)漏水性は、ブンデスマンテスト方式で、降雨量60
0mm/hrで2時間実施した。
(3)平均孔径については、SEMによる表面及び断面観
察結果からイメージアナライザーにより面積を求めて、
平均孔径を計算した。
(4)空孔率については、微孔性フィルムの単位体積に
流動パラフィンを含浸させて下記の計算で求めた。
α=(v/V)×100 α:空孔率(%) v:含浸した流動パラフィン体積 V:フィルムの見掛け体積 (5)β晶比率については、走査型熱量計DSC-II型にセ
ットし、窒素気流下で昇温速度20℃/分の速度で室温か
ら昇温させ、ベースラインから吸熱側に立ち上がる時点
と終了点を結びその面積比から計算した。
A={B/(B+C)}×100 A:β晶比率(%) B:β晶面積(Tmピーク146℃) C:α晶面積(Tmピーク162℃) (6)耐水度は、JISL-1092に従い、実施した。
(7)溶融温度(Tm)は、走査型熱量計DSC-II型にセッ
トし、窒素気流下で昇温速度20℃/分の速度で室温から
昇温させ、ベースラインから吸熱側に立ち上がる時点と
終了点の中で一番吸熱した位置とする。
(8)溶融結晶化温度(Tmc)、走査型熱量計DSC-II型
にセットし、窒素気流下で昇温速度20℃/分の速度で室
温から280℃まで昇温させ、その後、20℃/分の速度で
急冷したときに発熱側に立ち上がる時点と終了点の中で
一番発熱した位置とする。
(9)窒素ガス透過率は、12.56cm2のフィルム面積をそ
なえた密閉系セルの入側より窒素ガスをゲージ圧力1.0k
g/cm2の条件で送りこみ、フィルムの出側に流量計を設
置して窒素ガス量を測定した。
(10)極限粘度[η]はASTM D 1601に従ってテトラリ
ン中で測定したもので、dl/g単位で表わす。
(11)アイソタクチックインデックス(II)は、720cm
-1の吸光度を731cm-1の吸光度で割った値である。
[実施例] 次に実施例に基づいて本発明の実施態様を説明する。
実施例1、比較例1〜2 [η]=1.85、II=98、Tm=165℃、Tmc=120℃のポリ
プロピレン(三井東圧化学(株)の“三井ノーブレン"F
O-850)100重量部に対して、無機物としては、粒径1.7
μm、比重2.7の重質炭酸カルシウム(金平鉱業(株)
“KS−1300)を100重量部とβ晶核剤(東洋曹達(株)
“Rubicron"400RG)を0.1重量部をヘンシェルミキサー
で混合し、240℃でペレット化する。その後40mmφの押
出機に原料を供給し、240℃の押出温度で口金から押出
し、110℃に保持されたキャスティングドラム上でβ晶
型結晶を成長させる。
この密着キャスト方法としては、ニップロールで押えつ
ける。
つづいてロール表面温度140℃に加熱された縦延伸で3
倍縦延伸し、続いて155℃に加熱されているステンター
に導入し、巾方向に3倍延伸し、さらに巾方向に5%の
リラックスをしながら160℃で熱固定する。かくして得
られた微孔性フィルム(実施例1)の品質は第1表の通
りであった。
比較例1としては、実施例1で用いた原料を混合・ペレ
ット化した。その後実施例1で用いた押出機に原料を供
給し、50℃に保持されたキャスティングドラム上でフィ
ルムを成形した。
つづいて、実施例1の条件で延伸した。しかし、延伸フ
ィルムを評価した結果、透湿度は4g/m2・日/0.1mmであ
った。
比較例2としては、実施例1で用いた原料を混合・ペレ
ット化した。その後40mmφの押出機に原料を供給し、30
0℃の押出温度で口金から押出し、110℃に保持されたキ
ャステイングドラム上でフィルムを評価した結果、透湿
度は2g/m2・日/0.1mmであった。
実施例2、比較例3〜4 [η]=2.0、II=97、Tm=165℃、Tmc=120℃のポリプ
ロピレン(三井東圧化学(株)の“三井ノーブレン"FO-
100)100重量部に対して、無機物としては、粒径2.0μ
m、比重2.0のSiO2(日本タルク(株)P−2)を100重
量部とβ晶核剤(東洋曹達(株)“Rubicron"400RG)を
1.0重量部をヘンシェルミキサーで混合し、240℃でペレ
ット化する。その後40mmφの押出機に原料を供給し、24
0℃の押出温度で口金から押出し110℃に保持されたキャ
スティングドラム上でβ晶結晶を成長させる。
つづいて、ロール表面温度140℃に加熱された縦延伸機
で5倍延伸し、続いて155℃に加熱されているステンタ
ーに導入し、巾方向に6倍延伸し、さらに巾方向に5%
のリラックスをしながら160℃で熱固定する。かくして
得られたフィルム品質は第1表の通りであった。
比較例3としては、実施例2で用いた原料を混合・ペレ
ット化した。その後実施例2で用いた押出機に原料を供
給し110℃に保持されたキャステイングドラム上でフィ
ルムを成形した。
つづいてロール表面温度140℃に加熱された縦延伸機で
1.3倍縦延伸し、続いて155℃に加熱されているステンタ
ーに導入し、巾方向に1.5倍延伸し、さらに巾方向に5
%のリラックスをしながら160℃で熱固定する。かくし
て得られた微孔性フィルム(比較例3)の品質は第1表
の通りであった。
比較例4としては、実施例2で用いた原料を混合・ペレ
ット化した。その後実施例2で用いた押出機に原料を供
給し、110℃に保持されたキャスティングドラム上でフ
ィルムを成形した。
つづいてロール表面温度140℃に加熱された縦延伸機で
6.0倍縦延伸し、続いて155℃に加熱されたいるステンタ
ーに導入し、巾方向に9.0倍延伸したところ、ステンタ
ー内でフィルム破れが多発して製膜できない。
実施例3 実施例1と同様のポリプロピレン(三井東圧化学(株)
の“三井ノーブレン"FO−850)100重量部に対して、無
機物としては、粒径1.7μm、比重2.7の重質炭酸カルシ
ウム(金平鉱業(株)“KS-1300)を50重量部とβ晶核
剤(東洋曹達(株)“Tubicron"400RG)を0.1重量部を
ヘンシェルミキサーで混合し、240℃でペレット化す
る。その後240℃の押出し温度で口金から押出し、90℃
に保持されたキャスティングドラム上でβ晶結晶を成長
させる。
つづいて、ロール表面温度135℃に加熱された縦延伸機
で4倍延伸し、続いて155℃に加熱されているステンタ
ーに導入し、巾方向に4倍延伸し、さらに巾方向に5%
のリラックスをしながら160℃で熱固定する。かくして
得られたフィルム品質は第1表の通りであった。
実施例4 実施例1と同様のポリプロピレン(三井東圧化学(株)
の“三井ノーブレン"FO−850)100重量部に対して、無
機物としては、粒径1.7μm、比重2.7の重質炭酸カルシ
ウム(金平鉱業(株)“KS-1300)を200重量部とβ晶核
剤(東洋曹達(株))“Rubicron"400RG)を1.0重量部
をヘンシェルミキサーで混合し、200℃でペレット化す
る。その後200℃の押出温度で口金から押出し、120℃に
保持されたキャスティングドラム上でβ晶結晶を成長さ
せる。
つづいて、ロール表面温度150℃に加熱された縦延伸機
で2.5倍延伸し、続いて155℃に加熱されているステンタ
ーに導入し、巾方向に3.5倍延伸し、さらに巾方向に3
%のリラックスをしながら160℃で熱固定する。かくし
て得られたフィルム品質は第1表の通りであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン100重量部に対して,無機
    物を10〜400重量部とβ晶核剤を0.001〜10重量部添加
    し、ポリオレフィンの溶融温度(Tm)+20℃以上、[Tm
    +100℃]以下の温度で溶融押出し、その後,溶融結晶
    化温度(Tmc)未満、[Tmc−50℃]以上の温度で保持し
    た後、延伸することにより空孔率を30〜80%とすること
    を特徴とする微孔性フィルムの製造方法。
JP3532486A 1986-02-21 1986-02-21 微孔性フイルムの製造方法 Expired - Lifetime JPH0684450B2 (ja)

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