JPH068490B2 - 鏡面性に優れた焼結合金とその製造方法 - Google Patents
鏡面性に優れた焼結合金とその製造方法Info
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- JPH068490B2 JPH068490B2 JP63206722A JP20672288A JPH068490B2 JP H068490 B2 JPH068490 B2 JP H068490B2 JP 63206722 A JP63206722 A JP 63206722A JP 20672288 A JP20672288 A JP 20672288A JP H068490 B2 JPH068490 B2 JP H068490B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、粉末冶金法によって製造される鏡面性に優れ
た焼結合金およびその製造方法に関する。
た焼結合金およびその製造方法に関する。
<従来の技術> 近年、粉末冶金法による焼結部品の製造は著しい伸びを
示し、焼結部品の適用範囲が広がりつつある。なかでも
形状の複雑化にともない、加工歩留りの劣る切削加工法
から粉末冶金法に置き換えられつつある。
示し、焼結部品の適用範囲が広がりつつある。なかでも
形状の複雑化にともない、加工歩留りの劣る切削加工法
から粉末冶金法に置き換えられつつある。
しかし、粉末冶金法で製造された焼結合金には気孔が存
在し、この気孔が鏡面性や耐食性を損ねるといった欠点
があった。このため、焼結合金の密度はできるだけ高い
ことが望まれている。
在し、この気孔が鏡面性や耐食性を損ねるといった欠点
があった。このため、焼結合金の密度はできるだけ高い
ことが望まれている。
従来の金型プレス成形では原料粉末が200〜数10μ
mと大きいので、成形焼結だけでは密度比80〜90%
で、気孔率も高く、気孔径も粗大であった。特に原料が
粗粒粉であるため、粒子間に50μm以上の粗大気孔が
残留し、鏡面性ばかりでなく、耐食性も損ねていた。そ
こで鏡面性の得られる焼結合金の製造方法として、焼結
体表面を部分的に溶融凝固させる方法が開発されてい
る。
mと大きいので、成形焼結だけでは密度比80〜90%
で、気孔率も高く、気孔径も粗大であった。特に原料が
粗粒粉であるため、粒子間に50μm以上の粗大気孔が
残留し、鏡面性ばかりでなく、耐食性も損ねていた。そ
こで鏡面性の得られる焼結合金の製造方法として、焼結
体表面を部分的に溶融凝固させる方法が開発されてい
る。
たとえば、特開昭62−290803号に示されるよう
に、焼結後、表層部をレーザーを用いて熱溶融凝固した
後、鏡面研磨を行なう方法がある。
に、焼結後、表層部をレーザーを用いて熱溶融凝固した
後、鏡面研磨を行なう方法がある。
さらに気孔をできるだけ減らすために、焼結材料を再圧
縮、再焼結したり、あるいは熱間鍛造や熱間静水圧処理
するなどの方法が用いられている。
縮、再焼結したり、あるいは熱間鍛造や熱間静水圧処理
するなどの方法が用いられている。
<発明が解決しようとする課題> しかし、前述のように焼結工程後、工程が増えることに
よって作業が複雑になり、さらに特別な装置が必要とな
り、粉末冶金法の有意性が損なわれる。
よって作業が複雑になり、さらに特別な装置が必要とな
り、粉末冶金法の有意性が損なわれる。
また溶融させることによって、表面が変形し、寸法精度
等に問題が生ずる。従って、このような溶融凝固し、表
面の組織を改良する手法は回避しなければならない。
等に問題が生ずる。従って、このような溶融凝固し、表
面の組織を改良する手法は回避しなければならない。
<課題を解決するための手段> そこで本発明者らは種々の検討を重ねた結果、金属粉末
の焼結体において、気孔率が5%(面積率)以下、2μ
m以下の径を有する気孔が60%以上、かつ最大気孔径
が10μm以下であり、非金属介在物の含有量が1%以
下であることを特徴とする鏡面性に優れた焼結合金を提
供する。
の焼結体において、気孔率が5%(面積率)以下、2μ
m以下の径を有する気孔が60%以上、かつ最大気孔径
が10μm以下であり、非金属介在物の含有量が1%以
下であることを特徴とする鏡面性に優れた焼結合金を提
供する。
前記焼結合金は、オーステナイト系もしくはフェライト
系のステンレス鋼組成のものであっても、あるいはNi
0.5〜50重量%および残部Feを含有するものであ
ってもよい。
系のステンレス鋼組成のものであっても、あるいはNi
0.5〜50重量%および残部Feを含有するものであ
ってもよい。
また、本発明は原料として、平均粒径15μm以下であ
り、非金属介在物の含有量が1%以下であるオーステナ
イト系もしくはフェライト系ステンレス鋼粉を用い、該
鋼粉に結合材を添加し、混合、成形した後、この成形体
中の結合剤を非酸化性雰囲気下で加熱除去し、続いて1
050〜1350℃の温度、0.1Torr以下の減圧
下で焼結後1250から1350℃の温度、非酸化性雰
囲気下で焼結し、該素材を研磨する鏡面性に優れた焼結
合金の製造方法を提供する。
り、非金属介在物の含有量が1%以下であるオーステナ
イト系もしくはフェライト系ステンレス鋼粉を用い、該
鋼粉に結合材を添加し、混合、成形した後、この成形体
中の結合剤を非酸化性雰囲気下で加熱除去し、続いて1
050〜1350℃の温度、0.1Torr以下の減圧
下で焼結後1250から1350℃の温度、非酸化性雰
囲気下で焼結し、該素材を研磨する鏡面性に優れた焼結
合金の製造方法を提供する。
本発明はさらに、原料として平均粒径15μm以下であ
り、かつ主成分としてNi、0.5〜50重量%、およ
び残部Feを含有し非金属介在物の含有量が1%以下で
ある金属粉末を用い、該金属粉末に結合材を添加し、混
合、成形後この成形体中の結合剤を非酸化性雰囲気中で
加熱除去し、続いて温度1100〜1300℃下、還元
性雰囲気下で焼結後、該素材を研磨する鏡面性に優れた
焼結合金の製造方法を提供する。
り、かつ主成分としてNi、0.5〜50重量%、およ
び残部Feを含有し非金属介在物の含有量が1%以下で
ある金属粉末を用い、該金属粉末に結合材を添加し、混
合、成形後この成形体中の結合剤を非酸化性雰囲気中で
加熱除去し、続いて温度1100〜1300℃下、還元
性雰囲気下で焼結後、該素材を研磨する鏡面性に優れた
焼結合金の製造方法を提供する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において主目的である鏡面性に最も影響をおよぼ
すのは面積あたりの気孔率である。
すのは面積あたりの気孔率である。
つまり、気孔は少ない程鏡面性は向上するが、粉末冶金
法で製造される焼結合金に気孔が残留するのは周知の通
りである。
法で製造される焼結合金に気孔が残留するのは周知の通
りである。
本発明において気孔率は5%以下と規定した。気孔率が
5%を越えた場合には、気孔の総数が増すばかりでな
く、最大気孔径も大となり、さらに気孔の形状も円形か
ら角ばったものや不規則状へと不均一な形状を示し、そ
の結果鏡面性を低下させる。
5%を越えた場合には、気孔の総数が増すばかりでな
く、最大気孔径も大となり、さらに気孔の形状も円形か
ら角ばったものや不規則状へと不均一な形状を示し、そ
の結果鏡面性を低下させる。
次に、本発明において、最大気孔径は10μm以下と規
定した。最大気孔径が10μmを超えると、焼結体を研
磨することによって気孔の部分だけが優先的に研磨さ
れ、研磨後表面がうねりを生ずることになり、その結果
反射率が低下し、鏡面性が劣る。
定した。最大気孔径が10μmを超えると、焼結体を研
磨することによって気孔の部分だけが優先的に研磨さ
れ、研磨後表面がうねりを生ずることになり、その結果
反射率が低下し、鏡面性が劣る。
また、気孔分布において2μm以下の径を有する気孔が
60%以上と規定した。気孔はその径が小さくなる程球
状化することは実験によって確認しており、2μm以下
ではほぼ球形をしている。したがって、研磨面から気孔
の底までの深さは2μm以下である。鏡面性は光の反射
具合に左右されるが、2μmを超えた深さをもつ凹凸表
面の鏡面性は低下する。
60%以上と規定した。気孔はその径が小さくなる程球
状化することは実験によって確認しており、2μm以下
ではほぼ球形をしている。したがって、研磨面から気孔
の底までの深さは2μm以下である。鏡面性は光の反射
具合に左右されるが、2μmを超えた深さをもつ凹凸表
面の鏡面性は低下する。
さらに、2μm以下の径の気孔が全気孔数の60%未満
では所望の鏡面性が得られないため、下限をそのように
規定した。
では所望の鏡面性が得られないため、下限をそのように
規定した。
ただし、本発明において気孔径とは次式によって算出さ
れたDをいう。
れたDをいう。
ここでS:気孔断面積 また、金属粉末製造時に混入したり、あるいは原料粉末
そのものにはじめから含有していると思われる非金属介
在物は、光の反射率が金属組織のそれと異なるため不可
避的存在量として上限を1%とした。1%超の場合、所
望の鏡面性が得られない。望ましくは0.5%以下であ
る。
そのものにはじめから含有していると思われる非金属介
在物は、光の反射率が金属組織のそれと異なるため不可
避的存在量として上限を1%とした。1%超の場合、所
望の鏡面性が得られない。望ましくは0.5%以下であ
る。
次に本発明の焼結合金の製造方法に従って説明する。
本発明に原料として用いる金属粉末は、特に限定されな
い。例えば、Fe−Ni系、ステンレス鋼等が挙げられ
る。
い。例えば、Fe−Ni系、ステンレス鋼等が挙げられ
る。
一般的な金属粉末を用いる場合、前記金属粉末は、平均
粒径15μm以下、非金属介在物が1%以下のものを用
い、前記粉末に結合剤を混合し、成形後この成形体中の
結合剤を非酸化性雰囲気中で加熱して除去し、続いて焼
結後該焼結体を研磨して得ることができる。
粒径15μm以下、非金属介在物が1%以下のものを用
い、前記粉末に結合剤を混合し、成形後この成形体中の
結合剤を非酸化性雰囲気中で加熱して除去し、続いて焼
結後該焼結体を研磨して得ることができる。
なお、本発明において、前述した成分組成を有する金属
粉末は、有機バインダと混合して成形用コンパウンドと
する。
粉末は、有機バインダと混合して成形用コンパウンドと
する。
ここで、用いる有機バインダは、熱可塑性樹脂類または
ワックス類あるいはその混合物を主体とし、他に可塑
剤、潤滑剤および脱脂促進剤などを添加することができ
る。
ワックス類あるいはその混合物を主体とし、他に可塑
剤、潤滑剤および脱脂促進剤などを添加することができ
る。
熱可塑性樹脂としては、アクリル系、ポリエチレン系、
ポリプロピレン系およびポリスチレン系等の1種あるい
は2種以上の混合物が選択でき、 ワックス類としては密ろう、木ろう、モンタンワックス
等に代表されるような天然ろうおよび低分子ポリエチレ
ン、ミクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス
等に代表されるような合成ろうから選ばれる1種あるい
は2種以上を選択して使用できる。
ポリプロピレン系およびポリスチレン系等の1種あるい
は2種以上の混合物が選択でき、 ワックス類としては密ろう、木ろう、モンタンワックス
等に代表されるような天然ろうおよび低分子ポリエチレ
ン、ミクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス
等に代表されるような合成ろうから選ばれる1種あるい
は2種以上を選択して使用できる。
可塑剤は、主体となる樹脂類あるいはワックス類との組
合せによって選択しフタル酸ジ−2−エチルヘキシル
(DOP)、フタル酸ジ−エチル(DEP)、フタル酸
ジ−n−ブチル(DHP)等を使用できる。
合せによって選択しフタル酸ジ−2−エチルヘキシル
(DOP)、フタル酸ジ−エチル(DEP)、フタル酸
ジ−n−ブチル(DHP)等を使用できる。
潤滑剤としては、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸エ
ステル等を使用でき、場合によってはワックス類を潤滑
剤として兼用する。
ステル等を使用でき、場合によってはワックス類を潤滑
剤として兼用する。
また、脱脂を促進することを目的に、樟脳等のような昇
華性物質を添加することもできる。
華性物質を添加することもできる。
もちろん本発明において、これらの有機バインダに限定
されるものではなく、またその量も、成形法によって異
なる。
されるものではなく、またその量も、成形法によって異
なる。
成形機は従来の金型プレス機の他に押出成形機や粉末圧
延機、射出形成機などが使用される。
延機、射出形成機などが使用される。
結合剤の配合量は通常の金型プレスでは0.5〜3.0
重量%ほどであるが、複雑形状の製品を成形できる射出
成形法では10重量%程の結合剤を要する。成形後、結
合剤を除去するために、非酸化性雰囲気中で一定速度で
昇温、保持する。この時の昇温速度を速くし過ぎると製
品に割れや膨れが生じるため5℃/h〜20℃/hで昇
温する。
重量%ほどであるが、複雑形状の製品を成形できる射出
成形法では10重量%程の結合剤を要する。成形後、結
合剤を除去するために、非酸化性雰囲気中で一定速度で
昇温、保持する。この時の昇温速度を速くし過ぎると製
品に割れや膨れが生じるため5℃/h〜20℃/hで昇
温する。
なお、金属粉末がステンレス鋼組成である場合には、酸
素と親和力の強いCr元素を含むために0.1Torr
以下の減圧下で焼結する必要があるが、Fe−Ni合金
等の場合には、還元性雰囲気中で焼結することが可能で
ある。
素と親和力の強いCr元素を含むために0.1Torr
以下の減圧下で焼結する必要があるが、Fe−Ni合金
等の場合には、還元性雰囲気中で焼結することが可能で
ある。
ステンレス鋼の場合、鏡面性が要求される場合には、も
ちろんその材質的特性として耐食性も優れていつことが
必要である。Cr元素は耐食性向上に最も効果がある
が、Crの蒸気圧が高いことから、真空焼結において真
空度によってはCrが蒸発して表面Cr濃度が著しく低
下する。そこで、Cr蒸発を抑制し、Cr濃度分布を不
均一化させないようにすることが肝要である。これは本
発明において低温度での真空焼結およびその後の高温焼
結によって達成される。
ちろんその材質的特性として耐食性も優れていつことが
必要である。Cr元素は耐食性向上に最も効果がある
が、Crの蒸気圧が高いことから、真空焼結において真
空度によってはCrが蒸発して表面Cr濃度が著しく低
下する。そこで、Cr蒸発を抑制し、Cr濃度分布を不
均一化させないようにすることが肝要である。これは本
発明において低温度での真空焼結およびその後の高温焼
結によって達成される。
また、酸素と結合し易いため、粉末表面が酸化物で覆わ
れており、原子の拡散が遮られて緻密化が容易に進まな
い。即ち、Cr系酸化物を還元する必要があり、これを
容易に進めるために0.1Torr以下の減圧下で焼結
する。
れており、原子の拡散が遮られて緻密化が容易に進まな
い。即ち、Cr系酸化物を還元する必要があり、これを
容易に進めるために0.1Torr以下の減圧下で焼結
する。
0.1Torrを超えると、Cr系酸化物の還元反応が
進み難くなるため不適である。
進み難くなるため不適である。
また、真空焼結温度の温度範囲は、1050〜1350
℃としたのは、1050℃より低い温度では、Cr系酸
化物の還元が十分なされないため、酸化物が残留し、そ
の後の焼結を阻害する。従って、下限を1050℃とし
た。一方、1350℃を超えて焼結した場合、Crの表
面からの蒸発量が大きくなり濃度分布が不均一になるば
かりでなく、液相が出現して形状を崩すなどの欠陥が見
られる。よって上限を1350℃とした。
℃としたのは、1050℃より低い温度では、Cr系酸
化物の還元が十分なされないため、酸化物が残留し、そ
の後の焼結を阻害する。従って、下限を1050℃とし
た。一方、1350℃を超えて焼結した場合、Crの表
面からの蒸発量が大きくなり濃度分布が不均一になるば
かりでなく、液相が出現して形状を崩すなどの欠陥が見
られる。よって上限を1350℃とした。
続いて、高密度化および拡散による合金元素の均一化を
達成するために非酸化性雰囲気中、1250〜1350
℃で焼結するのがよい。前段階の低温の真空焼結で粒子
同士の接触点ができ、焼結が始まるが、さらに高温にす
ることによって拡散を促進させて焼結を進め、残留気孔
の微細化と球状化を図る。雰囲気を非酸化性としたのは
1250℃以上の高温でのCr蒸発を抑制するためであ
る。
達成するために非酸化性雰囲気中、1250〜1350
℃で焼結するのがよい。前段階の低温の真空焼結で粒子
同士の接触点ができ、焼結が始まるが、さらに高温にす
ることによって拡散を促進させて焼結を進め、残留気孔
の微細化と球状化を図る。雰囲気を非酸化性としたのは
1250℃以上の高温でのCr蒸発を抑制するためであ
る。
なお、ここで非酸化性雰囲気に用いるガスはAr、H
e、N2等の不活性ガス、H2、CO、CH4、C3H
8等の還元ガス、または燃焼排ガス等である。
e、N2等の不活性ガス、H2、CO、CH4、C3H
8等の還元ガス、または燃焼排ガス等である。
1250〜1350℃の範囲で焼結するのは1250℃
より低い温度では元素の拡散が遅いので密度上昇が得ら
れない。1350℃を超えると液相が出現し、形状が崩
れたり、脆化相を残すことによる強度の低下を招くこと
になる。このため、1250℃以上、上限を1350℃
以下とするのが好適である。
より低い温度では元素の拡散が遅いので密度上昇が得ら
れない。1350℃を超えると液相が出現し、形状が崩
れたり、脆化相を残すことによる強度の低下を招くこと
になる。このため、1250℃以上、上限を1350℃
以下とするのが好適である。
Fe−Ni系の場合は、難還元性元素を含有しないた
め、工業的に用いられる還元性雰囲気を用いることによ
って焼結が進む。しかし、結合剤が完全に除去されずに
残っているため、不純物として最終焼結体に悪影響を及
ぼす。そのために、湿水素雰囲気、露点0〜30℃で保
持後乾燥雰囲気に変えることが望ましい。
め、工業的に用いられる還元性雰囲気を用いることによ
って焼結が進む。しかし、結合剤が完全に除去されずに
残っているため、不純物として最終焼結体に悪影響を及
ぼす。そのために、湿水素雰囲気、露点0〜30℃で保
持後乾燥雰囲気に変えることが望ましい。
Fe−Ni系の焼結温度は1100〜1300℃で行な
うのがよい。1100℃未満では拡散速度が遅く、十分
な鏡面性が得られるような気孔分布を示さないので以下
は不適である。
うのがよい。1100℃未満では拡散速度が遅く、十分
な鏡面性が得られるような気孔分布を示さないので以下
は不適である。
一方、1300℃を超えた焼結温度は工業的な雰囲気焼
結炉では発熱体、および耐火物の消耗が激しく、経済的
に不利である。さらに、気孔の分布についてはそれを超
えた温度でも著しい効果がみられないことから、130
0℃以下が好ましい。
結炉では発熱体、および耐火物の消耗が激しく、経済的
に不利である。さらに、気孔の分布についてはそれを超
えた温度でも著しい効果がみられないことから、130
0℃以下が好ましい。
次に、上述の方法で得られた焼結体を研磨することによ
って、鏡面性に優れた焼結合金が得られる。研磨方法と
しては、バレル研磨あるいはバフ研磨等があるが、好ま
しくはバレル研磨後、バフ研磨するとより一層の鏡面性
が向上する。
って、鏡面性に優れた焼結合金が得られる。研磨方法と
しては、バレル研磨あるいはバフ研磨等があるが、好ま
しくはバレル研磨後、バフ研磨するとより一層の鏡面性
が向上する。
<実施例> 以下に実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
(実施例1〜3、比較例1〜3) 原料粉末として、オーステナイト系ステンレス鋼組成の
(SUS316組成)の水アトマイズ鋼粉を用意し、分
級によって平均粒径を5.0μm〜20μmに調整し
た。これに熱可塑性樹脂とワックスとを混合し、加圧ニ
ーダを用いて混練した。この時の混合比は重量比で9:
1とした。これを射出成形機を用いて長さ40mm、幅2
0mm、厚さ3mmの直方体に成形した。次に、窒素雰囲気
中で昇温速度10℃/hで600℃まで加熱、結合剤を
除去した。それを真空中(<10-3Torr)1150
℃で1時間以上焼結し、続いてArガス雰囲気中130
0℃で2時間保持した。
(SUS316組成)の水アトマイズ鋼粉を用意し、分
級によって平均粒径を5.0μm〜20μmに調整し
た。これに熱可塑性樹脂とワックスとを混合し、加圧ニ
ーダを用いて混練した。この時の混合比は重量比で9:
1とした。これを射出成形機を用いて長さ40mm、幅2
0mm、厚さ3mmの直方体に成形した。次に、窒素雰囲気
中で昇温速度10℃/hで600℃まで加熱、結合剤を
除去した。それを真空中(<10-3Torr)1150
℃で1時間以上焼結し、続いてArガス雰囲気中130
0℃で2時間保持した。
この焼結体表面をバフ研磨し、鏡面仕上げされた表面を
画像処理によって気孔率、および気孔径を測定した。ま
た、バフ研磨した表面を光沢度計を用いて鏡面性を評価
した。
画像処理によって気孔率、および気孔径を測定した。ま
た、バフ研磨した表面を光沢度計を用いて鏡面性を評価
した。
そして、光沢度計のスケールの読みから鏡面性をA,
B、Cの3段階とした。
B、Cの3段階とした。
なお、Aは溶製材の鏡面性の90%以上、Bは溶製材の
鏡面性の80〜90%、Cは溶製材の鏡面性の80%以
下である。
鏡面性の80〜90%、Cは溶製材の鏡面性の80%以
下である。
その結果を第1表に示す。
実施例1〜3に示すように、原料粉の平均粒径が15μ
m以下、気孔径2μm以下が60%以上、10μm以上
の気孔が全くなく、介在物比率が1%以下と良好である
ため、光沢度計による鏡面性の評価は、いずれもAで優
れた特性を示した。
m以下、気孔径2μm以下が60%以上、10μm以上
の気孔が全くなく、介在物比率が1%以下と良好である
ため、光沢度計による鏡面性の評価は、いずれもAで優
れた特性を示した。
一方、比較例1〜2は、平均粒径として20μmの粉末
を用いており、最大気孔径が10μm以上で気孔率も5
%を超え、その分布も広く、鏡面性の著しく劣る結果で
あった。
を用いており、最大気孔径が10μm以上で気孔率も5
%を超え、その分布も広く、鏡面性の著しく劣る結果で
あった。
また、比較例3は介在物が1.2%と高く、焼結が阻害
されたことも加わり、気孔の収縮も不十分となり、2の
焼結体の鏡面性が低下したと考えられる。
されたことも加わり、気孔の収縮も不十分となり、2の
焼結体の鏡面性が低下したと考えられる。
(実施例4、5、比較例4、5) 原料粉末として水アトマイズ鉄粉を分級によって平均粒
径5.0〜18.0μmに調整し、これにカルボニルN
i粉(平均粒径:8μm)を2重量%添加し、実施例1
〜3と同様な方法で成形し、脱結合剤処理した。そし
て、1250℃で水素雰囲気中で2時間焼結した。その
後、焼結体をバフ研磨し、実施例1〜3と同様に気孔
率、気孔径、鏡面性を調べた。
径5.0〜18.0μmに調整し、これにカルボニルN
i粉(平均粒径:8μm)を2重量%添加し、実施例1
〜3と同様な方法で成形し、脱結合剤処理した。そし
て、1250℃で水素雰囲気中で2時間焼結した。その
後、焼結体をバフ研磨し、実施例1〜3と同様に気孔
率、気孔径、鏡面性を調べた。
その結果を第2表に示す。
実施例4、5はいずれも原料粉末の平均粒径が5.0、
8.0μmと微粉であるため、優れた焼結性を示し、残
留気孔も2μm以下が非常に多く、さらに非金属介在物
が0.1%と少ない。その結果、優れた鏡面性を示す焼
結体が得られた。
8.0μmと微粉であるため、優れた焼結性を示し、残
留気孔も2μm以下が非常に多く、さらに非金属介在物
が0.1%と少ない。その結果、優れた鏡面性を示す焼
結体が得られた。
一方、比較例4は原料粉末が5.0μmと微粉である
が、非金属介在物の比率が1.8%と高いため焼結が進
み難くなり、気孔分布はブロードになった。その結果、
鏡面性に劣る焼結体となったと考えられる。
が、非金属介在物の比率が1.8%と高いため焼結が進
み難くなり、気孔分布はブロードになった。その結果、
鏡面性に劣る焼結体となったと考えられる。
比較例5は原料粉が18μmと粗いため、焼結が進み難
くなり、気孔率が6.4%と高く、気孔分布もブロード
な焼結体が得られた。さらに、最大気孔径も10μm以
上となったために、鏡面性は低下したと考えられる。
くなり、気孔率が6.4%と高く、気孔分布もブロード
な焼結体が得られた。さらに、最大気孔径も10μm以
上となったために、鏡面性は低下したと考えられる。
<発明の効果> 本発明は、特定の表面処理工程を施さずに、通常の固相
焼結によって、気孔率が5%以下、2μm以下の気孔が
60%以上で最大気孔径が10μm以下、介在物1%以
下である鏡面仕上げに適した焼結合金およびその製造方
法を提供するものである。
焼結によって、気孔率が5%以下、2μm以下の気孔が
60%以上で最大気孔径が10μm以下、介在物1%以
下である鏡面仕上げに適した焼結合金およびその製造方
法を提供するものである。
これにより、本発明は鏡面性が要求される装飾用外装部
品等の歩留りの向上、およびその部品の適用範囲の拡大
が期待される。
品等の歩留りの向上、およびその部品の適用範囲の拡大
が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大坪 宏 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内
Claims (5)
- 【請求項1】金属粉末の焼結体において、気孔率が5%
(面積率)以下、2μm以下の径を有する気孔が60%
以上、かつ最大気孔径が10μm以下であり、非金属介
在物の含有量が1%以下であることを特徴とする鏡面性
に優れた焼結合金。 - 【請求項2】前記焼結合金がオーステナイト系もしくは
フェライト系ステンレス鋼組成である請求項1記載の鏡
面性に優れた焼結合金鋼。 - 【請求項3】前記焼結合金がNi、0.5〜50重量
%、および残部Feを含有する組成である請求項1記載
の鏡面性に優れた焼結合金鋼。 - 【請求項4】原料として、平均粒径15μm以下であ
り、非金属介在物の含有量が1%以下であるオーステナ
イト系もしくはフェライト系ステンレス鋼粉を用い、 該鋼粉に結合材を添加し、混合、成形した後、この成形
体中の結合剤を非酸化性雰囲気下で加熱除去し、続いて
1050〜1350℃の温度、0.1Torr以下の減
圧下で焼結し、その後、1250〜1350℃の温度、
非酸化性雰囲気下で焼結し、該素材を研磨することを特
徴とする鏡面性に優れた焼結合金の製造方法。 - 【請求項5】原料として平均粒径15μm以下であり、
かつ主成分としてNi、0.5〜50重量%、および残
部Feを含有し、非金属介在物の含有量が1%以下であ
る金属粉末を用い、該金属粉末に結合材を添加し、混
合、成形後この成形体中の結合剤を非酸化性雰囲気中で
加熱除去し、続いて温度1100〜1300℃下、還元
性雰囲気下で焼結後、該素材を研磨することを特徴とす
る鏡面性に優れた焼結合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63206722A JPH068490B2 (ja) | 1988-08-20 | 1988-08-20 | 鏡面性に優れた焼結合金とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63206722A JPH068490B2 (ja) | 1988-08-20 | 1988-08-20 | 鏡面性に優れた焼結合金とその製造方法 |
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|---|---|
| JPH0257666A JPH0257666A (ja) | 1990-02-27 |
| JPH068490B2 true JPH068490B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=16528023
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP63206722A Expired - Fee Related JPH068490B2 (ja) | 1988-08-20 | 1988-08-20 | 鏡面性に優れた焼結合金とその製造方法 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JPH068490B2 (ja) |
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-
1988
- 1988-08-20 JP JP63206722A patent/JPH068490B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH0257666A (ja) | 1990-02-27 |
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