JPH068501B2 - Y−Ba−Cu−O系超伝導体薄膜の製造方法 - Google Patents

Y−Ba−Cu−O系超伝導体薄膜の製造方法

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JPH068501B2
JPH068501B2 JP63130483A JP13048388A JPH068501B2 JP H068501 B2 JPH068501 B2 JP H068501B2 JP 63130483 A JP63130483 A JP 63130483A JP 13048388 A JP13048388 A JP 13048388A JP H068501 B2 JPH068501 B2 JP H068501B2
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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はY−Ba−Cu−O系超伝導体薄膜の製造方
法に関する。
〔従来の技術〕
Y−Ba−Cu−O系化合物は1987年1月に発見され
た、超伝導温度が90°Kに達する超伝導体材料であ
る。セラミックス超伝導体として、薄膜型が製造しやす
いので、Y−Ba−Cu−O系超伝導体薄膜の製造方法
が注目されて、今までスパッタリング法、電子ビーム蒸
着法、レーザー蒸着法、分子線エピタキシー法、スプレ
ーバイロリシス法などいくつもの方法が提案されてい
る。これらの方法は、概して、薄膜を低温で形成するの
で、Y−Ba−Cu−O系薄膜が非晶形で電気抵抗が大
になり、そのために、基板の表面にY−Ba−Cu−O
系薄膜を形成してなるものを、800℃位の高温と酸素ガ
スの雰囲気の下においてアニール処理しなければ超伝導
体にならない。例として、1987年8月21日に発表された
米国ノースウェスターン大学の直流電流マグネトロンス
パッタリング法(Appl.Phys.Lett.Vol.51(15),12Octobe
r1987)は、スパッタリングガスとして、3mTorr〜4
0mTorrの圧力範囲に維持するようにアルゴンガスを充
満させた反応室に、Y−Ba−Cu−O材とMgO基板を
それぞれ、距離を3センチメートル位に保持した陰極と
陽極に固定し、そして100℃以下ないし常温の温度範囲
において、両極間でグロー放電をおこさせて陰極からY
−Ba−Cu−O物質を飛び出せ、基板に150オングス
トローム/分の成長速度でY−Ba−Cu−Oの薄膜が
厚さ1μm程度になるまで堆積させて成膜し、そして、
次に必ず、この薄膜を酸素ガスの雰囲気中で800℃以上
の温度でアニール処理しなければ超伝導体を得ることが
できない。そのために、基板として、アニール処理の高
温において、Y−Ba−Cu−O系物質と相互に反応し
ないMgO,SrTiO3,ZrO2などの材料を使用しなければな
らない。しかしながら、これらの材料は、製作過程が困
難であるから値段が高いのみならず、超伝導量子干渉分
析器やジョセフソン接合素子などの超伝導薄膜型デバイ
スをつくる場合に、超伝導薄膜と半導体薄膜とを順番に
積層する必要があることがあるが、そのような時、アニ
ール処理の高温は半導体薄膜に対して有害であり、デバ
イス製作を困難にさせる欠点がある。又、方法の面から
みて、前記直流電流マグネトロンスパッタリング法はス
パッタリングと高温アニール処理とからなる二工程であ
るため複雑すぎるという欠点もある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記の如き欠点がないY−Ba−Cu−O系
超伝導体薄膜の製造方法を提供しようとするものであ
る。
即ち、本発明は、超伝導体薄膜の製作過程において高温
アニール処理が不要なように、Y−Ba−Cu−O系超
伝導体薄膜の製造方法を改善することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本発明は、スパッタリング
ガスとして酸素容積百分率が20〜80%であるアルゴンガ
スと酸素ガスとの混合ガスを0.5〜2.5トルの圧力範囲に
充満させた反応室において、Y−Ba−Cu−O源と基
板をそれぞれ陰極と陽極に固定し、両極間でグロー放電
を起こさせて陰極から基板上にY−Ba−Cu−O物質
を所定の膜厚に堆積させ、次いで密閉室の圧力が300〜7
50トルの範囲になるように酸素ガスを充満させ、この酸
素ガス雰囲気中で100℃まで冷却することを特徴とする
Y−Ba−Cu−O系超伝導体薄膜の製造方法を提供す
る。
この方法ではスパッタリングを好ましくは350〜700℃の
範囲で行なって、アニール処理なしで超伝導体薄膜を得
ることができる。350℃より低い温度、特に200℃より低
い温度でスパッタリングすると、薄膜は非晶質になり、
抵抗が高くなるため、アニール処理が必要になる。高温
側では、基板との反応が起きるため、基板の種類に制約
が生ずる不都合があり、700℃以下が好ましい。
スパッタリングガスは酸素が20〜80%のアルゴンガスと
の混合ガスを用いる。酸素含有量が少ないと、堆積され
るY−Ba−Cu−O系物質の酸素量が少なくなり、望
ましい超伝導物質が得られない。80%より多いと、ア
ルゴン量が減り、ターゲット原子や分子が陽イオンに衝
突される確率が大きく減るため、蒸着速度が遅くなる。
極間距離を2〜6cmにするのは、6cmを超えると飛散し
たターゲット原子や分子が高圧の分子に反発されて基板
に到達するターゲット材の量が大きく減少し、蒸着速度
が遅くなる。一方、2cmより小さい距離では薄膜中の組
成分布が不均一になる。
薄膜の成長速度が速すぎると得られる結晶(斜方晶)が
粗くなり、また薄膜が厚すぎても結晶が不均一になりま
す。そのため、成長速度と薄厚を制御する。成長速度と
しては1〜3Å/秒、膜厚としては0.5〜2μmが好ま
しい。そして、この成長速度を実現するために電圧と電
流を200〜400ボルト及び30〜50mA/cm2にする。
上記基板として、Si、SiO2、Al2O3、MgO、SrTiO3、Zr
O2、Au、Ag、Pt、Niとのいずれを使用しても良い。
上記ターゲット材として、一般式は、YBaxCuyO7-zであ
る化合物を使用するのが望ましい。式中、xはと2〜3
で、yは0.8〜3で、zは不定数値である。例として、Y
Ba2Cu3O7-zとYBa2Cu1.5O7-zとのいずれを使用しても良
い。
〔作用〕
上記製造方法によると、本発明は、アニール処理の必要
がなしで、スパッタリングの一工程だけでY−Ba−C
u−O系超伝導体薄膜を直接に形成することができるの
みならず、又、基板の材質について、製作過程における
最高温度を350〜700℃にすることができるのでSiやSi
O2、金属材など、高温においてY−Ba−Cu−O系物
質と互いに作用する恐れがある多種類の材料を使用する
ことができるようにさせる。
〔実施例〕
第1図に示すのは本発明者が本発明を実施したスパッタ
リング装置である。図において、1は反応室で、反応室
であり、その天板はOリング3を介して反応室を密封す
るように着脱自在にとりつけられ、2は気体をイオン化
するための直流電源供給器であり、4は陽極で、その上
に基板6を支持するための固定座が形成されており、7
は基板6を加熱するためのヒーターであり、8は基板6
の温度を測定するためのK型熱電対であり、9は陽極4
と反応室1との間を密封するためのOリングであり、1
0は陰極で、テフロンリング11を介して反応室と電気
絶縁するように密封されており、12はターゲット材
で、Agペーストで陰極の上端部に接着固定されており、
13は陰極10とターゲット材12を保護するために陰
極10の回りを囲むように取り付けられた遮蔽板で、接
地されており、14は陰極10と陽極4との間に開閉自
在に取り付けられているシャッタであり、15はスパッ
タリングガスの入り口であり、16はスパッタリングガ
スの出口で、図に示していないが、この出口16と連通
するように真空ポンプが取り付けられている。
玉入り粉砕機でY2O3とBaCO3とCuOとの混合粉末を均一に
細かく研磨してから焼結成型してなるYBa2Cu3O7-zとYBa
2Cu1.5O7-xとをそれぞれターゲット材として、また、S
iを基板として実験製作をした。
実験1:この実験は、YBa2Cu3O7-xをターゲット材と
し、Siを基板とし、また、ターゲットと基板との間に
2cmをおき、そして、スパッタリングガスとして、容積
50対50の、アルゴンガスと酸素ガスの混合ガスを使
用した。
次に、真空ポンプで反応室を1×10−3トルの圧力ま
で減圧し、そして、1.5トルの圧力に維持するように真
空ポンプを調整しながらスパッタリングガスを導入し、
そして、スパッタリングをする前に、先にヒーターで基
板を350℃まで加熱し、そして、陰極をグロー放電させ
るように、電圧を200ボルトに、又、表面電流密度を5mA
/cm2に調整し、そして、グロー放電が穏やかになるま
でまってから、ターゲットと基板との間を遮蔽するシャ
ッタをあけ、電圧と表面電流密度をそれぞれ240ボルト
と45mA/cm2に徐々にあげ、そして、薄膜の成長速率
を約3オングストローム/秒にさせるように調整し、基
板の表面に形成された薄膜が1μmの厚さに到達した
後、電源2とヒーターの電源を遮蔽する同時に真空ポン
プを停止し、次に、圧力を300トルにあげるように酸素
ガスを導入してから、この酸素ガスの雰囲気の下におい
て基板を100℃まで自然冷却させ、表面に薄膜が形成さ
れた基板を取りだして4深針法で電気抵抗を測定した。
実験2:この実験は、YBa2Cu1.5O7-xをターゲット材と
し、Siを基板とし、また、ターゲットと基板との間に
3cmをおき、そして、スパッタリングガスとして、容積
40対60の、アルゴンガスと酸素ガスの混合ガスを使
用した。
次に、真空ポンプで反応室を1×10−3トルの圧力ま
で減圧し、そして、1.0トルの圧力に維持するように真
空ポンプを調整しながらスパッタリングガスを導入し、
そして、スパッタリングをする前に、先にヒーターで基
板を350℃まで加熱し、そして、陰極をグロー放電させ
るように、電圧を210ボルトに、又、表面電流密度を5mA
/cm2に調整し、そして、グロー放電が穏やかになるまで
まってから、ターゲットと基板との間を遮蔽するシャッ
タをあけ、電圧と表面電流密度をそれぞれ220ボルトと
30mA/cm2に徐々にあげ、そして、薄膜の成長速率を2
オングストローム/秒にさせるように調整し、基板の表
面に形成された薄膜が1μmの厚さに到達した後、電源
2とヒーターの電源を遮断する同時に真空ポンプを停止
し、次に、圧力を600トルにあげるように酸素ガスを導
入してから、この酸素ガスの雰囲気の下において基板を
100℃まで自然冷却させ、表面に薄膜が形成された基板
を取りだして4深針法で電気抵抗を測定した。
〔発明の効果〕
第2図から第4図に示すのは、上記実験製作に得たY−
Ba−Cu−O超伝導体薄膜の電気抵抗−温度特性カー
ブである。
第2図に示すように、カーブ(a)とカーブ(b)はそ
れぞれ実験1と実験2に得たY−Ba−Cu−O系超伝
導体薄膜電気抵抗−温度の特性カーブである。カーブ
(a)のTonsetは92Kで、Toは68Kであり、カーブ
(b)のTonsetは94Kで、Toは70Kであり、いずれ
も、約93°Kで抵抗が降下し始め、約69°Kで抵抗が0
になった。十分に超伝導体現象を示している。
第3図に示すのは、実験1の手順に基づいて製作した3
つのY−Ba−Cu−O系超伝導体薄膜のそれぞれの電
気抵抗−温度特性カーブであり、三つのカーブ、特にTo
nsetもToも互いに近似して十分に再現性が良いことを
示している。
第4図に示すのは、実験2の手順に基づいて製作された
2つのY−Ba−Cu−O系超伝導体薄膜のそれぞれの
電気抵抗−温度特性カーブであり、二つのカーブのTons
etもToも近似して十分に超伝導現象の再現性が良いこ
とを示している。
即ち、本発明の製造方法は、アニール処理をしないで、
スパッタリングの一工程だけで直接に薄膜を形成する
が、超伝導現象のある、且つ、再現性が良いY−Ba−
Cu−O系超伝導体薄膜を製作することができる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の製造方法を実験製作するためのスパッ
タリング装置で、第2図はSiを基板とし、また、YBa2
Cu3O7-xとYBa2Cu1.5O7-xをそれぞれターゲット材とする
実験で製作したY−Ba−Cu−O系超伝導体薄膜の電
気抵抗−温度特性カーブで、第3図はYBa2Cu3O7-xをタ
ーゲット材とする実験で製作したY−Ba−Cu−O系
超伝導体薄膜の再現性を示すためのカーブで、第4図YB
a2Cu1.5O7-xをターゲット材とする実験で製作したY−
Ba−Cu−O系超伝導体薄膜の再現性を示すためのカ
ーブである。
1…反応室、2…電源、 4…陽極、6…基板、 7…ヒーター、10…陰極、 12…ターゲット材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 13/00 HCU Z 7244−5G H01L 39/24 ZAA B 8728−4M

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スパッタリングガスとして酸素容積百分率
    が20〜80%であるアルゴンガスと酸素ガスとの混合ガス
    を0.5〜2.5トルの圧力範囲に充満させた反応室におい
    て、Y−Ba−Cu−O源と基板をそれぞれ陰極と陽極
    に固定し、両極間でグロー放電を起こさせて陰極から基
    板上にY−Ba−Cu−O物質を所定の膜厚に堆積さ
    せ、次いで密閉室の圧力が300〜750トルの範囲になるよ
    うに酸素ガスを充満させ、この酸素ガス雰囲気中で100
    ℃まで冷却することを特徴とするY−Ba−Cu−O系
    超伝導体薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】上記Y−Ba−Cu−O物質薄膜の厚さを
    0.5μm〜2μmに成長させ、また、成長速率を1オン
    グストローム/秒〜3オングストローム/秒にさせるよ
    うに、両極間の距離を2センチメートル〜6センチメー
    トルにし、また、陰極の電流密度を30mA/cm2ないし
    50mA/cm2に、電圧を200ボルト〜400ボルトに制御す
    る特許請求の範囲第1項に記載のY−Ba−Cu−O系
    超伝導体薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】上記Y−Ba−Cu−O源は、一般式がYB
    axCuyO7-z(式中、xは2〜3、yは0.8〜3、zは不定
    数値である)である化合物を使用する特許請求の範囲第
    2項に記載のY−Ba−Cu−O系超伝導体薄膜の製造
    方法。
  4. 【請求項4】上記基板は、Si、SiO2、Al2O3、MgO、SrTi
    O3、ZrO2、Au、Ag、Pt、Niから選ばれた材料からなるも
    のを使用する特許請求の範囲第3項に記載のY−Ba−
    Cu−O超伝導体薄膜の製造方法。
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