JPH0685352B2 - 高周波スパッタリング方法と薄膜el素子の製造方法 - Google Patents

高周波スパッタリング方法と薄膜el素子の製造方法

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JPH0685352B2
JPH0685352B2 JP63244926A JP24492688A JPH0685352B2 JP H0685352 B2 JPH0685352 B2 JP H0685352B2 JP 63244926 A JP63244926 A JP 63244926A JP 24492688 A JP24492688 A JP 24492688A JP H0685352 B2 JPH0685352 B2 JP H0685352B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、半導体素子などに用いる種ゝの薄膜の高周波
スパッタリング方法に関し、更に、硫化亜鉛、硫化カル
シウム、或は硫化ストロンチウム等の硫化物を主成分と
する蛍光体層を有する薄膜EL素子の製造方法に関するも
のである。
従来の技術 従来薄膜の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリ
ング法、CVD法等が良く知られている。この中で特にス
パッタリング法は、ターゲットを所望の蒸発材料で形成
すれば、真空蒸着法では作製出来ないような高融点材料
や、多元系化合物の薄膜を作製することが出来るという
特徴がある。また、スパッタ中に反応性のガスを導入す
ることにより、ターゲット物質と反応性スパッタガス成
分との化合物薄膜を作製することも出来る。これらの理
由から、スパッタリング法は半導体分野等で広く用いら
れている薄膜作製法の一つである。
薄膜EL素子は、硫化物を主成分とする蛍光体層と、蛍光
体層を挟む誘電体層及び電極層からなる発光素子であ
る。蛍光体材料としては、ZnS:Mn、ZnS:Tb,F、CaS:Eu、
SrC:Ce等が用いられており、それぞれの黄橙色、緑色、
赤色、青色に発光する。これらの中でZnS:Mnは主として
真空蒸着法で作製され、ELディスプレイパネルとして実
用化されているが、ZnS:Mn以外の材料に関してはまだ実
用化されておらず、種ゝの作製法により高輝度化の試み
がなされている。その中で現在までのところ、高周波ス
パッタリング法で作製した素子で比較的良好な特性が得
られているものが多い。
発明が解決しようとする課題 しかし、スパッタリング法は上述したような利点がある
が、反面製膜速度が遅いという欠点がある。また近年の
半導体分野では素子の微細化、多層配線化が進み、これ
に伴い平坦化の必要性がでてきているが、従来のスパッ
タリング法では、ターゲットからの蒸発物質が異方性を
もって堆積するため、素子の平坦化を実現するのは不可
能であった。
平坦化の必要性は薄膜EL素子でも同様である。薄膜EL素
子は第4図に示したように、基板41上に形成されたスト
ライプ状の透明電極42の上に順次第1誘電体層43、蛍光
体層44、第2誘電体層45が形成され、その上に透明電極
42と直交する形で背面電極46が形成されている。このと
き、透明電極42がストライプ上に形成されているために
段差が出来るため、背面電極46の断線がしばしば起こ
る。この断線を防ぐ目的で、透明電極42にテーパを形成
する等の対策がなされているが、再現性等の点で完全な
ものではない。
また蛍光体層の形成には、上述したような理由で高周波
スパッタリング法が用いられることが多いが、真空蒸着
法に比べると製膜速度が遅いという欠点がある。さらに
スパッタ法のもう一つの欠点として、ターゲット物質か
らでるフレーク等のゴミが製膜面に付着し、それが膜の
剥離を引き起こしたり、素子を発光させた時に絶縁破壊
を引き起こすという重大な問題がある。
本発明は、このような従来技術の課題を解決することを
目的とする。
課題を解決するための手段 請求項1の本発明は、上述したようなスパッタリング法
の欠点に対して、製膜速度を速くし、且つ素子の平坦化
を図るための手段として、ターゲットを物理的にスパッ
タするスパッタガスに加えて、前記ターゲットを化学的
にエッチングする事のできるエッチングガスを同時に導
入してスパッタリングを行なう。
また、請求項3の本発明は、硫化物を主成分とする蛍光
体層を高周波スパッタリング法で形成する際、スパッタ
ガスに加えて塩素ガス、若しくは塩素を含む化合物のガ
スを添加しつつ、製膜を行なう。
作用 本発明の高周波スパッタリング方法によれば、真空装置
内に導入されたエッチングガスがターゲット表面を化学
的にエッチングすることによって、ターゲット表面の結
合を弱める。そのような状態でターゲットを物理的にス
パッタするガスによって表面がスパッタリングされるた
め、ターゲット表面の分子、あるいは原子は容易に蒸発
して基板上に堆積し、高製膜速度が得られる。さらにエ
ッチングガスが基板表面に堆積した薄膜にも作用する。
即ち、基板表面の段差部の凸状の部分がよりエッチング
され易く、また高周波スパッタリング法では、基板表面
にも若干スパッタリング効果が働くため、段差部の凸状
の部分のエッチング効果がさらに加速され、素子の平坦
化が実現できる。
上記の高周波スパッタリング方法を、薄膜EL素子作製の
際の蛍光体層の製膜に用いると、蛍光体層製膜の高速化
が図れるとともに、下地の透明電極の段差が解消される
ため背面電極の断線が起こらない。さらにフレーク等の
ゴミが発生しても、ターゲット表面がエッチングガスに
よってエッチングされるためフレークは溶けて消滅す
る。従ってフレーク等のゴミが製膜面に付着して剥離を
引き起こしたり、素子を発光させた時に絶縁破壊を引き
起こすということがなく、良好な薄膜EL素子を得ること
が出来る。
実施例 以下に、本発明の実施例を説明する。
第1図は、本発明の高周波スパッタリング方法、及び薄
膜EL素子の製造方法における、硫化物を主成分とする蛍
光体層の製膜に用いたスパッタ装置の概要を示す構造図
である。真空容器11内には、カソード12、アノード13が
配置されている。カソード12上にはターゲット14が、ま
たアノード13には半導体、若しくはガラス製の基板15が
それぞれ配置されている。カソード12には、マッチング
回路16を通して高周波電源17が接続されている。真空容
器11には各々流量計19を介した複数のガス導入口20が取
り付けられており、複数のガスを所望の流量に制御して
真空容器11内に導入することが出来る。また真空容器11
内の圧力は、真空排気系18により所望の圧力に制御され
ている。
第1表に本発明の実施例を示す。従来、表中に示された
薄膜をスパッタリング法により製膜する場合には、表中
のスパッタガスのみを用いていた。これに対して本発明
では、上記スパッタガスに加えて、表中に示されたエッ
チングガスのうちの一種、若しくはこれらの混合ガスを
同時に導入してスパッタリングを行なう。これらのエッ
チングガスがプラズマによって活性化され、ターゲット
材料を化学的にエッチングすることの出来るガスであ
る。スパッタリングによる製膜は、ターゲットのエッチ
ングと同時進行する。即ち、エッチングガスによって結
合力の弱められたターゲット表面の原子、あるいは分子
は、スパッタガスにより容易にターゲット表面からたた
き出され、基板表面に堆積する。このため従来の方法に
比べて、同じ高周波電力を印加しても高い製膜速度が得
られる。
エッチングガスはさらに、基板表面に堆積した凹凸のあ
る膜にも作用する。高周波スパッタリング法の場合、自
己バイアス効果により僅かながら基板表面もスパッタリ
ングの作用を受ける。基板表面に凹凸がある場合、凸状
の部分はよりスパッタリングの作用を受け易いが、従来
の方法では、基板表面に対する僅かなスパッタリング作
用だけで基板表面を平坦化することは不可能であった。
しかしながら本発明の高周波スパッタリング方法では、
スパッタガスと同時にターゲット材料をエッチングする
ことの出来るエッチングガス、即ち基板表面をもエッチ
ングすることの出来るガスを添加しているため、凸状の
部分のエッチングが遥かに速く進行する。その結果基板
表面の凸状の部分は無くなり、基板表面が平坦化され
る。
エッチングガスの流量は、ターゲットの材料、或は製膜
する薄膜によって異なるが、第2図に示したようにエッ
チングガスが多過ぎる場合には、エッチング効果が大き
くなり過ぎ、逆に製膜速度が低下してしまう。従って、
エッチングガスは全ガス流量の概ね15%以下が望まし
い。
本実施例では、第1表に示したAl2O3、Si3N4、SiO2を製
膜した場合について述べたが、本発明高周波スパッタリ
ング方法はこれらの薄膜に限定されるものではなく、タ
ーゲット材料と生成膜、及びその材料を化学的にエッチ
ングする事の出来るエッチングガスの選択を適宜行なえ
ば、他の薄膜も同様に製膜出来ることは明かである。
次に上述の高周波スパッタリング方法を、薄膜EL素子の
発光層の製膜に用いた例を第3図(a),(b),
(c)に従って示す。第3図(a)に示したような、ス
トライプ状の透明電極32が、ガラス基板31上に形成され
ている。透明電極32上には第1誘電体層33が形成されて
いる。図に見られるように、透明電極32がストライプ状
に形成されているため、第1誘電体層33にもストライプ
状の凹凸がある。このガラス基板31を前述の第1図で示
したスパッタリング装置にセットした。ターゲットには
ZnSに5wt%のTbF3を混合した粉末を石英製シャーレに固
く敷き詰めたものを用いた。真空容器内にはスパッタガ
スとしてNe、及びH2Sを、またエッチングガスとしてCCl
4ガスを導入する。ガスの流量は各々、40SCCM、4SCCM、
及び4SCCMとした。真空容器内の圧力を5×10-2Torrに
保持し、スパッタリングを行なう。高周波電力は400Wと
した。第3図(b)に示したように、第1誘電体層33上
に蛍光体層34としてZnS:Tb,F膜を、透明電極32のストラ
イプが形成されている部分(実際に発光する部分)の厚
さが500nmになるように製膜した。第3図(b)に示し
たように、前述した本発明の高周波スパッタリング方法
を用いることにより、平坦な蛍光体層34を形成すること
が出来た。従来のNeとH2Sの混合ガスだけで製膜した場
合の製膜速度が25nm/minであるのに対して、このときの
製膜速度は1.5倍以上の40nm/minであった。また製膜し
た蛍光体層34には、従来の製膜方法ではしばしば見られ
たフレーク等のゴミは皆無であった。薄膜EL素子は第3
図(c)に示したように、蛍光体層34上に第2誘電体層
35、及び透明電極32に直交するように背面電極36を形成
して完成する。
第3図(c)に示したように、本発明の薄膜EL素子の製
造方法を用いると、蛍光体層34が平坦化されているた
め、背面電極36は第4図に見られる従来の薄膜EL素子の
ような段差部が無い。従って、本発明の製造方法を用い
て作製した薄膜EL素子には背面電極の断線は皆無であ
り、また蛍光体層にフレーク等のゴミの付着がない良好
な薄膜EL素子を得ることが出来た。さらに蛍光体層の薄
膜の際に、前述の高周波スパッタリング方法を用いたの
で、高速で且つ良好な発光特性を示す蛍光体層を製膜す
ることができ、本発明の薄膜EL素子の製造方法の有効性
が明かとなった。
本実施例では、スパッタガスとしてNeとH2Sの混合ガス
を、またエッチングガスとしてCCl4ガスを用いたが、使
用するガスはこれらに限定されるものではない。例えば
スパッタガスとしては、ArやHe等の不活性ガスやそれに
H2Sを混合したガス、またエッチングガスとしてはCl2
BCl3、ClF、HCl、ClCN等の塩素ガス、若しくは塩素を含
む化合物のガスを用いることが出来る。
また本実施例では、薄膜EL素子としてZnS:Tb,F緑色EL素
子を作製した場合について述べたが、本発明の製造方法
は蛍光体層の材料には何等制約されないことは明かであ
り、CaS:Eu赤色EL素子、SrS:Ce青色EL素子等、蛍光体層
をスパッタリング法で製膜する事の出来る全てのEL素子
の製造に適用することが出来る。そしてどの場合にも背
面電極の断線は皆無であり、蛍光体層にはフレーク等の
ゴミがなく、且つ高速で蛍光体層の製膜が行われること
は明かである。
発明の効果 本発明の高周波スパッタリング方法を用いることによっ
て、製膜速度が速く、且つ膜表面の平坦化を行うことが
出来る。また本発明は薄膜EL素子の製造方法を用いるこ
とにより、蛍光体層製膜の際に蛍光体層表面を平坦化す
ることが出来るため、背面電極の断線を皆無にすること
が出来る。さらに、蛍光体層製膜の際、フレーク等のゴ
ミの発生が抑えられるため、剥離や絶縁破壊のない良好
な薄膜EL素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の高周波スパッタリング方法と薄膜EL
素子の製造方法の実施に用いるスパッタリング装置の概
要を示す構造図、第2図は、エッチングガスの流量と製
膜速度の関係を示したグラフ、第3図は、本発明の薄膜
EL素子の製造方法における作製過程の概要を示す工程
図、第4図は、従来の製造方法で作製された薄膜EL素子
を示した断面図である。 11……真空容器、12……カソード、13……アノード、14
……ターゲット、15……基板、16……マッチング回路、
17……高周波電源、18……真空排気系、19……流量計、
20……ガス導入口、31……ガラス基板、32……透明電
極、33……第1誘電体層、34……蛍光体層、35……第2
誘電体層、36……背面電極、41……基板、42……透明電
極、43……第1誘電体層、44……蛍光体層、45……第2
誘電体層、46……背面電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−21787(JP,A) 特開 昭63−6773(JP,A) 特開 昭59−119697(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空容器内にガスを導入しプラズマを発生
    させ、ターゲットをスパッタリングして薄膜を堆積させ
    る際、ターゲットを物理的にスパッタするスパッタガス
    に加えて、前記ターゲットを化学的にエッチングする事
    の出来るエッチングガスを同時に導入することを特徴と
    する高周波スパッタリング方法。
  2. 【請求項2】ターゲットを物理的にスパッタする前記ス
    パッタガスに加えて、前記ターゲットを化学的にエッチ
    ングする事のできる前記エッチングガスを同時に導入す
    る際、前記エッチングガスの流量を全ガス流量の15%以
    下とすることを特徴とする請求項1記載の高周波スパッ
    タリング方法。
  3. 【請求項3】基板上に形成した蛍光体層、及びその蛍光
    体層を挟む電極層よりなる薄膜EL素子の製造方法におい
    て、硫化物を主成分とする前記蛍光体層を高周波スパッ
    タリング法で形成する際、スパッタガスに加えて塩素ガ
    ス、若しくは塩素を含む化合物のガスを添加することを
    特徴とする薄膜EL素子の製造方法。
  4. 【請求項4】硫化物を主成分とする前記蛍光体層を高周
    波スパッタリング法で形成する際に、スパッタガスに加
    えて添加する塩素ガス、若しくは塩素を含む化合物のガ
    ス流量を、全ガス流量の15%以下とすることを特徴とす
    る請求項3記載の薄膜EL素子の製造方法。
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