JPH0687895A - 可溶性、低密度リポ蛋白質レセプター及びその調製方法 - Google Patents

可溶性、低密度リポ蛋白質レセプター及びその調製方法

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JPH0687895A
JPH0687895A JP5208193A JP20819393A JPH0687895A JP H0687895 A JPH0687895 A JP H0687895A JP 5208193 A JP5208193 A JP 5208193A JP 20819393 A JP20819393 A JP 20819393A JP H0687895 A JPH0687895 A JP H0687895A
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protein
ldl
density lipoprotein
low density
receptor
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JP5208193A
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Alan D Attie
デイー. アツテイー アラン
Stephen L Sturley
エル. スターリー ステフエン
Daniel G Gretch
ジー. グレツチ ダニエル
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Wisconsin Alumni Research Foundation
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遺伝子フラグメント及びLDLに対して親和
性を有しそれを認識し、しかも水性溶液に可溶性である
LDLレセプターフラグメントを有意の量生産し蓄積す
ることができる蛋白質フラグメント及びその製造方法を
提供する。 【構成】 膜スパンニングドメインを含まない低密度の
リポ蛋白質レセプター遺伝子の端を切り取った形をコー
ドする蛋白質をコードする配列を含んでなるヌクレオチ
ド配列を生成させ、かつホストの細胞中で蛋白質をコー
ドする配列を発現するのに有効な調節配列を隣接させ、
ホストの細胞中にヌクレオチド配列を形質転換し、その
細胞を蛋白質を生産するのに好適な条件下の培地中で培
養し、そしてその中に蛋白質フラグメントを有する培養
した細胞から培地を回収する各工程を含んでなる非相同
の真核ホスト中の低密度のリポ蛋白質への親和性を有す
る水に可溶性の蛋白質フラグメントを調製する方法及び
それにより得られた蛋白質フラグメントを含んでなる組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分子生物学の一般的な分
野に関し、より詳しくは治療及び研究用に有用な蛋白質
フラグメント(断片)を生成する新規な遺伝子フラグメ
ントの分離及び利用に関する。
【0002】
【従来の技術】コレステロールは動物細胞の膜中で主要
な機能を有しているから動物体内に豊富にある物質であ
る。コレステロールは水溶液にほぼ完全に溶解しない。
それゆえ膜以外の体内でコレステロールは水性環境に曝
されないよう注意深く分離されねばならない。従って、
多細胞生物体内で、コレステロールはプラズマ(血漿)
リポ蛋白質の疎水性のコア内に包まれて体内を輸送され
る。ヒトの種々のプラズマリポ蛋白質は主として浮遊密
度によって4つの主要なクラスに分類されてきた。その
4つの主要クラスは非常に低密度のリポ蛋白質(VLD
L)、中密度のリポ蛋白質(IDL)、低密度のリポ蛋
白質(LDL)及び高密度のリポ蛋白質(HDL)であ
る。リポ蛋白質の第五のクラスは摂食後にのみ生成する
キロミクロンである。ヒトのプラズマ中で最も豊富なコ
レステロール担体リポ蛋白質はLDLクラスであり、血
液プラズマ中を循環するLDLの高レベルは動脈硬化及
び冠動脈異常に関係している。それゆえ、血液流からL
DLを一掃する機構は重要な研究課題であった。
【0003】高等動物において、LDLは動物細胞の細
胞膜上に位置したレセプターによって血液流から捕捉さ
れる。そのレセプターはLDLレセプターとして公知で
ある。LDLレセプターの構造は一般的に記述されてお
り、レセプターを生産するための遺伝子暗号は単離され
ており、配列決定されている。LDLレセプターの記
述、その構造及び他の細胞プロセスとの相互作用におけ
る一般的な機能性についてはシュナイダー、バイオ.エ
ト.バイオフィジ.アクタ.(Schneider, Bio. Et. Bio
phys. Acta.),988,307〜317頁(1989)
及びホッブスら、アニュアル.レビュー.ジェネテ.(H
obbs, et al. Annu. Rev. Genet.) ,24,133〜1
70頁(1990)に見いだすことができる。LDLレ
セプター蛋白質はリポ蛋白質のエンドサイトーシス(飲
食作用)を仲介することによってプラズマコレステロー
ルを調節する細胞表面糖蛋白質である。ヒトのLDLレ
セプターは長さ5.3kbのmRNAの転写を作動させ
る遺伝子によってエンコードされた860アミノ酸の蛋
白質である。ヒトのLDLレセプター遺伝子のmRNA
は蛋白質のプラズマ膜への輸送を作動させ、その蛋白質
の成熟形から切断されるシグナルのペプチドとともに長
さ3’の未翻訳の領域を含む。
【0004】LDLレセプター蛋白質は一般に5つの異
なったドメインないし領域を有することで特徴づけられ
てきた。配位子結合ドメインと呼ばれる1つの領域は一
般に、レセプターによって結合される2つの公知の蛋白
質、LDLの優位を占める糖蛋白質である550kd糖
蛋白質のApoB−100及びIDL中の複数のコピー
(複写)中に見いだされ、HDLのサブクラスである3
4kd蛋白質のApoEに対するレセプターの親和性に
関係している。成熟LDLレセプター蛋白質中の他のド
メインは配位子親和性は特に必要でないが、LDLレセ
プターの細胞外部リポ蛋白質への表示に役割を演じると
考えられるEGF(表皮成長因子)前駆体同族体領域を
含む。LDLレセプターの第三のドメインはクラスター
(集塊)化した0−結合糖質鎖を含む領域である。高度
に疎水性の22アミノ酸の膜スパンニング領域は蛋白質
の膜結合性質に対応する。蛋白質のカルボキシル端には
細胞質中へ伸びる50アミノ酸のドメインがある。
【0005】ヒトのLDLレセプター遺伝子及びヒトの
LDLレセプター蛋白質は広範囲に研究されてきたが、
この研究は困難なものであって、時には至難のプロセス
であった。この研究の困難な理由の1つは大量のLDL
レセプター蛋白質自体を単離し利用することが研究者に
とって不可能であったことである。その蛋白質は動物細
胞においてはかなりの量生産されるが、それは膜に結合
しており、おそらく水性溶液に不溶性である。したがっ
て、哺乳類動物の組織から何らかの意味がある量のレセ
プター蛋白質を分離することは困難である。加えて、膜
に対する親和性が非常に強いから、ヒトのLDLレセプ
ター蛋白質を非相同ホスト中に発現すること及び蛋白質
の純粋な量を分離することはその発現システム中で膜に
関係する蛋白質の強い傾向により困難である。加えて、
蛋白質は特にシステインが豊富で複数のジスルフィド結
合を含む配位子結合ドメインにおいて複雑な三次元構造
を有している。蛋白質の三次元構造はレセプターのLD
Lへの親和性にとってきわめて重要であるから、正しい
三次元構造での結果となるように翻訳後に蛋白質を適切
に処理しないホスト中の蛋白質の生産は機能的なレセプ
ター蛋白質を生じないであろう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はヒトのLDL
レセプター遺伝子の端を切り取った部分が培養中の昆虫
の細胞の中に天然のレセプターが親和性を有するLDL
と結合し、特異的な親和性を有するLDLレセプター蛋
白質の端を切り取られた水溶性の形を作るよう発現する
ことができるよう同定できたことに要約される。
【0007】本発明の目的は遺伝子フラグメント及びL
DLに対して親和性を有しそれを認識し、しかも水性溶
液に可溶性であるLDLレセプターフラグメントを有意
の量生産し蓄積することができるこのフラグメントから
生産される遺伝子フラグメント及び蛋白質について説明
することである。本発明のもう1つの目的は治療価値の
可能性のある新規な物質、特にヒト系において可能な臨
床的、診断的、及び研究的用途用に非相同ホスト中に生
産されることができる可溶性LDLレセプター蛋白質フ
ラグメントを提供することである。
【0008】本発明のさらなる目的はレセプターとその
目標分子間の相互作用をさらに研究するためのさらなる
研究目的に使用可能なよう非相同ホスト中に多量にLD
Lレセプターの活性部分を作り出すことができる機構を
明瞭にし、説明することである。本発明のなおもう1つ
の目的はここに記載される水溶性のLDLレセプターフ
ラグメントの発現によって可能にされる可能な実際的応
用を説明することである。本発明のその他の目的、利
点、特徴は添付の図面と関連させて以下の説明により明
らかにされよう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ヒトの
低密度リポ蛋白質レセプター(LDL−R)の遺伝子の
端を切り取った部分が天然LDLレセプターの結合特異
性を保持するLDLレセプターの可溶性形を生産できる
ことが発見された。この端を切り取った遺伝子の培養中
の昆虫細胞中での発現の結果は立体配座的に正しいと考
えられ、かつ水性溶液に可溶性であるけれどもLDL結
合に用いることができるようにLDL蛋白質に対して正
常な特異性を示す端を切り取ったLDLレセプター蛋白
質が生産された。
【0010】本発明の機構は、まず現在最も良く理解さ
れているLDLレセプター及びその蛋白質を構成する種
々のドメインの説明図である図1を参照すれば最上に理
解されよう。LDLレセプター蛋白質の機能的なドメイ
ンはその他の蛋白質への相同性によって、またブラウン
とゴールドスタイン(Brown and Goldstein) によって広
く研究されたヒト集団中に見出される蛋白質の天然に発
生する突然変異体の発現型によって同定されている。成
熟蛋白質の5つのドメインが特性化されている。その第
一は配位子結合に関係し、図1で配位子結合ドメインと
示されているN−末端システイン豊富ドメインである。
蛋白質の次の領域は表皮増殖因子(EGF)前駆体に相
同性を有する領域である。EGF前駆体相同性ドメイン
はレセプター再循環中にレセプターからリポ蛋白質の酸
依存性分離に必要とされ、またLDLを細胞表面に結合
できるよう配位子結合ドメインを配置する作用がある。
蛋白質の第三のドメインはO−結合炭水化物の豊富な領
域である。蛋白質の次の領域は動物細胞膜への結合に原
因となる蛋白質の一部であり極度に疎水性である膜スパ
ンニングドメインである。蛋白質のカルボキシル最末端
にある細胞質ドメインが蛋白質領域群を完了させる。
【0011】LDLの不完全な結合に関係するヒトのレ
セプター中の事実上すべての多形性現象は末端のN−末
端システイン豊富ドメインに存在することは以前から知
られている。エッセルら(Esser, et al.) (ジャーナル
・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Che
m.)263:26,13282−13290頁(198
8)及びラッセルら(Russell, et al.) (ジャーナル・
オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Chem.)
264:36,21682−21688頁(1989)
により行われたLDLレセプターの変異原性分析による
と、配位子結合ドメインの特徴である7つの不完全反復
すべてがLDL配位子に最適結合する必要ないし少なく
ともそれに含まれることが明白である。図1でA及びB
として示される2つの付加的不完全反復もまたEGF前
駆体相同性ドメイン中に見いだされる。同様の変異原性
分析から反復Aもまた最適配位子結合を容易にすると考
えられる。
【0012】この知識に基いて、完全な長さのLDLレ
セプター遺伝子を端を切り取って、配位子結合ドメイン
の1から7までのすべての反復プラスEGF前駆体相同
性ドメイン領域中の反復Aの発現を含むであろう蛋白質
のアミノ末端部分をコードする蛋白質をコードする配列
を分離することの試みが決定された。もし、この端を切
り取った遺伝子を発現するホスト細胞が端を切り取った
蛋白質生成物の正しい折りたたみを促進することができ
るならば、その端を切り取った生成物がそのLDL結合
能力を保持することが可能である。さらに、膜スパンニ
ングドメインを除外することは恐らく生成蛋白質の分泌
をもたらすであろう。この試みより以前は配座的に正し
い配位子結合ドメインが天然の蛋白質の残余の分なしで
製造されるかどうかは不明であった。複合蛋白質の正し
い構造の形成はまだよく知られていない。
【0013】膜スパンニングと細胞質ドメインの欠けた
LDLレセプターの天然発生突然変異は膜の上にすべて
の端を切り取ったレセプターを配置せずに端を切り取っ
たレセプターの部分的な分泌をもたらすことは従来知ら
れていた。しかしながら、この細胞外の変異レセプター
の生物学的活性が失われるかどうかは知られていなかっ
た。商品として入手できるLDLレセプターcDNAク
ローン中に制限エンドヌクレアーゼ酵素切断サイトを利
用することにより、ヒトLDL−R蛋白質の成熟形の最
初の354アミノ酸をコード化する遺伝子フラグメント
を調製することができた。ここでLDL−R354 と呼ぶ
このようにして作られたポリペプチドは異種のホスト中
に製造することができ、LDL分子に対する特異性を保
持している。LDL−R354 はまた水性溶液に可溶性で
あり、それゆえLDL結合の研究に単独の用途を持つて
いる。
【0014】あとで説明するように、LDL−R354
コードする端を切り取ったLDLレセプター遺伝子フラ
グメントは組換えバクロウイルス(vaculovirus) の使用
により培養中に成育した昆虫細胞中に導入された。一般
に真核細胞、特に昆虫の細胞の利用は相当な量のレセプ
ター結合可溶性蛋白質の製造を成功させる重要な因子で
あると考えられている。レセプターの配座構造はそのL
DL蛋白質との結合能力に臨界的であるから、もしポリ
ペプチドが非相同ホスト細胞中で正常に折りたたまれた
生成物を得るような方法で生産され得なかったなら、有
効な結合は不可能であろう。他の真核ホスト細胞システ
ムが同じ蛋白質フラグメントを生産する結果となること
は同様である。しかしながら、正常な配座特性の蛋白質
の生産されることは特に端を切り取った形の蛋白質では
予測できないから、配座的に正常なレセプター、すなわ
ち目標の分子に親和性を有するレセプターがどのホスト
内に生産され得るかは予め知られていなかった。にもか
かわらず、ここに発現する蛋白質フラグメントの構造は
正常と思われる。この特殊な端の切り取りは、ごく最初
の反復配列のアミノ末端の欠損が可能なことを除いて、
恐らく活性な蛋白質を生産する最小限の切り取りである
と考えることにも理由がある。より激しくないその他の
端の切り取りもまた同様に、ここに示した証拠に基づい
て,配座的に正しい蛋白質フラグメントを発現する。配
位子結合に悪影響することなくより大きい端の切り取り
をEGF前駆体同族体領域に含ませることができるが、
天然の遺伝子から疎水性膜スパンニングドメインを含ま
せるべきではない。
【0015】ヒトのLDLレセプターのcDNAは従来
他の人によって分離され、配列決定され、公表されてい
る。5.3kbcDNAのコピーが他の人によってAT
CCに寄託されており、アクセス番号57004で大腸
菌(E. coli )中にホストされている。そのベクターか
ら、臨界的なアミノ末端354アミノ酸ポリペプチドを
エンコードする領域を以下に説明するのと同様の操作に
よって容易に単離することができる。
【0016】端を切り取ったLDLレセプターの応用 端を切り取ったLDLレセプター蛋白質の用途の1つの
範疇は診断用である。現在用いられているヒトの血清L
DLレベルの診断用検定は沈降性ポリアニオンを用いV
LDLでLDLを沈殿させることに基く間接評価法で行
われる。VLDL中のコレステロールの量は合計したプ
ラズマトリグリセライドを5で割ることにより評価され
る。この方法は単にLDLコレステロールを評価するも
ので、LDL粒子を多数有する患者を識別することがで
きず、適度の高コレステロール血症のみ識別する。何故
ならば、それらのLDL粒子は単に標準よりも小さく、
粒子当たりのコレステロールが少ないからである。これ
らの患者は、いくつかのデータが暗示するように、より
小さいLDL粒子が実際により大きい粒子よりもアテロ
ーム形成性(atherogenic )であってもより危険状態で
あるかも知れない。したがって、LDLの蛋白質及び脂
質の含有量のどちらかもしくは両方を測定する方法が非
常に強く望まれる。脂質及び蛋白質の両方についての情
報は臨床的に有用な指示となると考えられるLDL粒子
の平均サイズについてなされる評価を可能にするであろ
う。ここに述べる端を切り取ったLDLレセプターは真
の蛋白質レベル及び/またはLDL粒子の数を確認する
血液または血清に対する結合検定に使用することができ
た。
【0017】血液からのapoBを含有するリポ蛋白質
粒子を特異的に捕捉する方法のもう1つの可能な利点は
リポ蛋白質(Lp)(a)またはLp(a)の定量の可
能性である。Lp(a)は主要なLDL蛋白質(apo
B)に共有結合した蛋白質であり、Lp(a)のプラズ
マレベルは心臓病に強い相関関係を有していることが証
明されている。Lp(a)のプラズマレベルは極度に変
動的であるとともに完全に遺伝的因子によって決まると
考えられ、Lp(a)のレベルはそのサイズが20倍に
及んで変動することがある蛋白質生成物に影響する。最
近血清Lp(a)の定量に用いられる免疫検定は絶対的
(すなわちサイズに無関係な)定量には価値がない。こ
こに述べるLDLレセプターの使用による結合LDL用
のプロトコル(protocol)の開発はLp(a)がジスルフ
ィド結合を破壊する還元剤にってapoBから容易に離
脱するからLp(a)を測定可能にするであろう。
【0018】可溶性LDLレセプターのもう1つの用途
は研究または臨床目的のプラズマLDLの分離に用いる
ことであろう。現在LDLは分離用超遠心分離によって
分離されるが、この方法は非常に経費高であり、連続超
遠心分離時間に6日間を要する。この端を切り取ったレ
セプターに基くLDL分離に商業的に入手できる方法ま
たはキットは、そのレセプターが特にVLDL上でなく
LDL上のみのapoBを認識するから、LDL研究者
の間で普及するであろう。apoBの抗体よりも親和性
選択について端を切り取ったLDLレセプターの使用の
有利な特徴はこのLDLへの選択性とともに、LDL−
LDLレセプター親和力が非常に高いけれども、その親
和力はカルシウム依存性でありEDTAのようなキレー
ト剤の使用により容易に消散され得るという事実であ
る。apoBの抗体は非常に過酷な溶離条件を必要とす
る。
【0019】このレセプターのよりめざましいもう1つ
の可能な用途は本質的にLDLについての血液ろ過であ
ろう。多量に生産された固定化端切り取りLDLレセプ
ターはカラムまたはカートリッジ中に固定化され、その
中に患者の血液を通過させて血液から特異的にLDLを
除去することができる。カラムまたはカートリッジはL
DLを溶離させることにより再生できる。この治療法は
特に、常に高脂血症に悩まされ既にその血液が正規のベ
ースで透析されている腎臓透析患者に適用できると考え
られる。
【0020】また、発現された蛋白質フラグメントの分
泌を調節するその他代わりのLDL−R354 発現ベクタ
ーを組み立てることも可能である。成熟蛋白質は最初
に、蛋白質を生産する細胞のプラズマ膜へ未成熟形の蛋
白質の輸送をひきおこすシグナルペプチドとともに生産
されるから、同様のシグナルペプチド法をここに述べる
端を切り取った形の蛋白質の分泌を引き起こすのに使用
できることを期待する理由がある。
【0021】
【実施例】遺伝子の組み立て LDL−R354 ポリペプチドについてのコードする配列
の組み立てはpRGLDLR−13と呼ぶベクターで開
始した。これは他の人によってATTCにアクセス番号
57004として寄託されたプラスミドpLDLR3か
らの1317塩基対XbaI、RsaIフラグメントか
らなる。このようにベクターpRGLDLR−13は、
pBluescriptM13+ (Stratagen
e)3’−5’配向のEcoRVサイト中へ鈍い端末連
結反応(blunt end ligation)によって挿入されたLDL
レセプターの最初の425アミノ酸をコード化した配列
を含む。14塩基対オリゴヌクレオチド(CTAGTC
TAGACTAG,ニューイングランド・バイオラブ
ス)をpRGLDLR−13中の非反復EcoRVサイ
トへ挿入することによってすべての読み枠中の翻訳終止
コドンを導入するのに用いた。EcoRVサイトはLD
L−R cDNAのヌクレオチド1076に相当する。
得られたプラスミドはpDL−LDLRと呼んだ。pD
L−LDLRからのほぼ1317−bpのLDL−Rフ
ラグメントの5’及び3’端末はDNA配列分析によっ
て確認した。翻訳停止コドンは予測された読み枠中に存
在した。次に、pDL−LDLRの1100pb・Ba
mHIフラグメントを、BamHIで消化しアルカリフ
ォスファターゼで処理したプラスミドpAcYM1のコ
ピーと結合した。pAcYM1の詳細はマツウラらジェ
ー・ジェン・ビロル(Matsuura et al. J. Gen. Virol.)
68:1233−1250(1987)に記載されてい
る。その結果組み立てられたものをpAcLDL−R
354 と呼ぶ。このようにこの転移ベクターはオートグラ
ファ・カリフォルニカ(Autographa Californica)多面遺
伝子(polyhedrin gene )からの5’及び3’配列から
なっている。その多面遺伝子は、ヒトのLDLレセプタ
ーの最初の354残基をコード化し、次いでオリゴヌク
レオチド挿入によってペプチドのカルボキシル端末へ導
入された2つのアミノ酸(ロイシン及びバリン)を付加
したヌクレオチドの配列をコ−ード化した蛋白質に隣接
するものである。
【0022】組換えバクロウイルスの生産 上記のようにして組み立てたプラスミドpAcLDL−
354 のコピーをスポドプテラ・フルキペルダ(Spodopt
era fruqiperda) Sf−21細胞中へ野生型のバクロウ
イルスゲノム(AcNPV)とともに共移入した。端を
切り取ったLDLレセプターの配列をかくまった組換え
ウイルス(AcNPV−R354 )を選択し、プラーク精
製して、サマースら、「バクロウイルスベクター及び昆
虫細胞培養操作方法マニュアル」(Summers et al., A m
anual of Methods for Baculovirus Vectors and Insec
t Cell Culture Procedures, Tex. Agric. Exp. Stn. B
ull. (1987))及びミラーら、ジェネティック・エンジニ
アリング(Miller et al.,in Genetic Engineering, Ple
num, New York, pp. 277-298 (1986)) に記載のように
タイター(titer) した。組換えウイルス(AcNPV−
354 )をオートグラファ・カリフォルニカ多面遺伝子
の5’及び3’配列にオリゴヌクレオチド同族体を増幅
することを利用するポリメラーゼ鎖反応の鋳型として用
いた。得られた増幅生成物は予測された組換え体(even
t) と一致するサイズであった。
【0023】培養した昆虫細胞の移入及び蛋白質の回収 組換えバクロウイルスを次に培養中のSF−21の細胞
を感染させるのに使用した。多量の組換えバクロウイル
スを4x106 のSF−21細胞の皿の上へ感染多重度
4で感染させた。TCA沈降培地中で組換えバクロウイ
ルスで感染52時間後の感染細胞から2ミリリットルの
SF−900(Gibco)培地を収穫し、60μgの
蛋白質を得た。培地試料をドデシルスルホン酸ナトリウ
ム、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAG
E)にかけた。その際ベータ−メルカプトエタノールの
存在下または不在下で、6%濃縮度での13.3%のア
クリルアミド溶解ゲルの非還元性ゲル及び4.5%濃縮
度での10%のアクリルアミド溶解ゲルの還元性ゲルを
用いた。免疫ブロットは抗−ヒトLDR−Rモノクロナ
ール抗体C7及びアルカリリン酸塩−共役ヤギ抗−マウ
スIgG(Sigma)を用いて行った。
【0024】結合実験 移入SF−21細胞からの培地を感染52時間後に集
め、pH7.4でPBSに対して透析した。別に、従来
ヒトLDLレセプターをオーバーエキスプレス (overex
press)することが証明されているCHO細胞[系統TR
715−19]をハムス(Hams)栄養素混合物F−12
(Gibco)、20mMヘペス(Hepes) 、pH7.
2、1%(V/V)ウシ胎児血清、4%(V/V)リポ
蛋白質欠乏血清(LDS)、2mMグルタミン及び10
0単位/mlペニシリン、100μg/mlストレプト
マイシンを含む中で成育した。使用する12時間前に集
密的細胞をハムスF−12、20mMのヘペスpH7.
2、5%LDS、2mMグルタミン、100単位/ml
のペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシ
ン、10μg/mlのコレステロール及び0.1μg/
mlの25−ヒドロキシコレステロールを含む培地中に
移した。指示濃度の透析組織培養蛋白質(濃度はローリ
イ(Lowry) 検定変法によって求めた)を2mlのハムス
F−12、20mMのヘペス、pH7.2、及び5mg
/mlのウシ血清アルブミン中の1.0μgの[125
I]−LDLとともに室温で90分間温置した。試料を
4℃に平衡化し、CHO細胞へ添加した。細胞を回転振
とう機上、4℃で3時間温置してから洗浄し、デキスト
リン硫酸塩により結合[125 I]−LDLを離脱させ
た。LDLの放射線ヨウ素化は、例えばチェコビッチら
のバイオケミストリー(Checovich etal., Biochem.),
27:1934(1988)に既に記載の方法により行
った。
【0025】図3に示す結果はLDLレセプターを発現
する細胞の存在下で放射線標識LDLと温置した培養培
地の濃度上昇に対するLDL−R354 のLDLに対する
特異結合能力が実証されている。細胞を発現する端を切
り取ったレセプターの培地からの濃度上昇蛋白質の存在
下における放射線標識LDLに伴う細胞の減少は、培地
中の蛋白質フラグメントによって結合する競争LDL結
合を実証した。同様の厳しさの競争は野生型ウイルス感
染細胞からの同等の蛋白質濃度では観察されなかった。
【0026】上記のように行われたブロット免疫検定の
これらの結果は、培養から抽出された培地に含有されL
DL−Rの特定のモノクロナール抗体C7によって認識
されたから、上記のように感染された昆虫細胞中で生産
されたペプチドフラグメントが分泌されることを示す。
さらに、競争結合検定は、CHO細胞中に生産された天
然の膜−結合LDLレセプターと少なくとも競争する特
異性でフラグメントが正常にLDL分子と結合すること
を示す。このように、初めてLDLレセプターの可溶性
体が創造され、そして非膜結合研究、診断及び治療用途
に使用することができるようになった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば遺伝子フラグメント及び
LDLに対して親和性を有しそれを認識し、しかも水性
溶液に可溶性であるLDLレセプターフラグメントを有
意の量生産し蓄積することができる遺伝子フラグメント
及び蛋白質が得られる。この蛋白質フラグメントは水性
溶液に可溶性であるため、非膜結合研究、診断及び治療
に好適に用いられる。また前記水性溶液に可溶性のLD
L−レセプターの蛋白質フラグメントは、本発明方法に
より初めて得られたものである。
【0028】
【配列表】
(1)一般的情報: (i)出願人(発明者):アツテイー, アラン デイ
ー. スターリー, ステフエン エル. グレツチ, ダニエル ジー. (ii)発明の名称:可溶性LDLレセプター及び遺伝子 (iii) 配列の数:2 (iv)通信住所: (A)受信人:ニコラス ジエイ. シーイー, クウ
アレス アンドブラデイ (B)通り:私書箱2113 (C)市:マデイソン (D)州:ウイスコンシン (E)国:アメリカ合衆国 (F)郵便番号:53701−2113 (v)コンピューター判読形態: (A)ミディウムタイプ:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC コンパーチブル (C)オペレーティングシステム:PC−DOS/MS
−DOS (D)ソフトウェア:パテントイン リリース #1.
0,バージョン#1.25 (vi)現在の出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (viii)弁護士/弁理士情報: (A)氏名:シーイー, ニコラス ジエイ (B)登録番号:27,386 (C)参照/名簿番号:9629692026 (ix)電気通信情報: (A)電話:(608)251−5000 (B)テレファックス:(608)251−9166 (2)配列番号(SEQ ID NO):1: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:1317 塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:mRNAに対するcDNA (iii) ハイポセティカル:NO (iv)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ヒト (vii) 直接の起源: (B)クローン:低密度のリポ蛋白質レセプター (ix)配列の特徴: (A)名称/キー:CDS (B)存在位置:16..1086 (xi)配列
【0029】
【化1】
【0030】
【化2】
【0031】(3)配列番号(SEQ ID NO):
2: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:356 アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒトのLDLレセプター蛋白質について現在通
用しているモデルの模式図である。
【図2】端を切り取ったLDLレセプターLDL−R
354 の予測模式構造のモデルである。
【図3】本発明によってLDLで生産されたLDLレセ
プターの結合を立証する競争結合検定を示す図式であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/86 (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 ステフエン エル. スターリー アメリカ合衆国 53705 ウイスコンシン マデイソン ノース アレン 214 (72)発明者 ダニエル ジー. グレツチ アメリカ合衆国 53705 ウイスコンシン マデイソン ノース ミツドバル ブー ラバード 655 #4

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低密度のリポ蛋白質(LDL)に対する
    低密度のリポ蛋白質レセプター蛋白質の結合特性を有す
    る水可溶性蛋白質フラグメントを含有してなる物質の組
    成物。
  2. 【請求項2】 蛋白質フラグメントが主として天然の低
    密度リポ蛋白質レセプター蛋白質をコードする配列の端
    を切り取った部分からなる請求項1の物質組成物。
  3. 【請求項3】 蛋白質フラグメントがアミノ酸354の
    後の端を切り取った部分からなる請求項2の物質組成
    物。
  4. 【請求項4】 蛋白質フラグメントがヒトの低密度のリ
    ポ蛋白質レセプター蛋白質の成熟形の最初の354アミ
    ノ酸(LDL−R354 )である請求項1の物質組成物。
  5. 【請求項5】 非相同の真核ホスト中の低密度リポ蛋白
    質への親和性を有する水に可溶性の蛋白質フラグメント
    を調製する方法であって、 膜スパンニングドメインを含まない低密度のリポ蛋白質
    レセプター遺伝子の端を切り取った形をコードする蛋白
    質をコードする配列を含んでなるヌクレオチド配列を生
    成させ、かつホストの細胞中で蛋白質をコードする配列
    を発現するのに有効な調節配列を隣接させ、 ホストの細胞中にヌクレオチド配列を形質転換し、 その細胞を蛋白質を生産するのに好適な条件下の培地中
    で培養し、そしてその中に蛋白質フラグメントを有する
    培養した細胞から培地を回収する各工程を含んでなる方
    法。
  6. 【請求項6】 非相同のホストが培養中の昆虫細胞であ
    る請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 培養中の昆虫細胞がSf−21細胞であ
    る請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 ヌクレオチド配列がバクロウイルスの使
    用によってホスト細胞中に導入される請求項6の方法。
  9. 【請求項9】 蛋白質をコードする配列がヒトの低密度
    のリポ蛋白質レセプター蛋白質配列のアミノ酸354の
    後を切り取った蛋白質フラグメントをコードする請求項
    5の方法。
  10. 【請求項10】 蛋白質フラグメントがヒトの低密度の
    リポ蛋白質レセプター蛋白質の成熟形の最初の354ア
    ミノ酸(LDL−R354 )である請求項9の方法。
JP5208193A 1992-08-03 1993-08-02 可溶性、低密度リポ蛋白質レセプター及びその調製方法 Pending JPH0687895A (ja)

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