JPH068834A - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

電動式パワーステアリング装置

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JPH068834A
JPH068834A JP17610192A JP17610192A JPH068834A JP H068834 A JPH068834 A JP H068834A JP 17610192 A JP17610192 A JP 17610192A JP 17610192 A JP17610192 A JP 17610192A JP H068834 A JPH068834 A JP H068834A
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JP
Japan
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motor
steering
viscosity
vehicle speed
speed
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Application number
JP17610192A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ueno
弘 植野
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステアリングの戻り時に不要な粘性を付加せ
ず、運転者に不安感や疲労感を与えずに高車速時の手放
し安定性を向上させる。 【構成】 アシストモータ6と、トルクセンサ21と、
車速センサ22と、各センサ21、22の出力に基づい
てモータ6の駆動を制御する制御手段100とを備えた
電動式パワーステアリング装置において、モータ6の回
転速度を検出するモータ速度検出手段30と、トルクセ
ンサ21およびモータ速度検出手段30の出力に基づい
てステアリング系の切り込み時を検出する操舵状態検出
手段50と、操舵状態検出手段50によってステアリン
グ系の切り込み時が検出されたとき、モータ6に制動を
付加するように該モータ6の粘性を補償する粘性補償値
を算出する粘性補償手段60とを設け、前記制御手段1
00は、粘性補償手段60によって算出された粘性補償
値に基づいてモータ6の駆動を制御する制御値を補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に用いて好適な電
動式パワーステアリング装置に係わり、詳しくはモータ
の回転出力によって操舵力を補助するパワーステアリン
グ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両のパワーステアリング装置と
して油圧式に代えてモータを用いた電動式のものが使用
されており、モータはアクチュエータとして小型、軽量
等の利点から今後とも増加傾向にある。
【0003】従来のパワーステアリング装置では、トル
クセンサによって操舵系の操舵トルクを検出するととも
に、車速センサによって車速を検出し、これらの検出結
果に基づいて操舵系に連結されたモータの駆動を制御
し、パワーアシストを行っている。そして、一般的には
車速感応型であり、低速域では軽く、高速域では重くな
るようにトルクセンサ入力に応じてアシスト力を制御し
ている。
【0004】ところで、上記従来装置では、アシスト用
モータのトルクをギヤで減速してラック軸等に伝達する
構成であるため、アシスト用モータの慣性モーメントが
あたかも大きくなったように作用し、またギヤのフリク
ションが影響して高車速時の収斂性が悪化したり、低車
速時のハンドル戻りが悪化するという不具合があった。
【0005】そのため、かかる不具合を解消するため
に、本出願人によって舵角速度に応じた粘性補償値(例
えば、高車速時に粘性を付加し、低車速時に粘性を打ち
消す)を加えることで、アシスト用モータの粘性を適切
に補正し、高車速時の収斂性の悪化や低車速時のハンド
ル戻り特性の悪化を軽減する装置が先に提案されている
(例えば、特開平3ー178868号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな改良の従来装置にあっては、モータの粘性補償値を
単に車速に応じてのみ変化させる構成となっていたた
め、どのような操舵状態のときにも同じ粘性の付加状態
となり、ステアリングの戻り時などにも不要な粘性が付
加されていた。その結果、手放し戻り時の戻り速度が低
下し、ステアリングがすぐに中立に戻らず、運転者に不
安感や疲労感を与えるという問題点があった。この場
合、特に高車速時の手放し安定性(収斂性)が悪化す
る。
【0007】そこで本発明は、ステアリングの戻り時に
不要な粘性が付加されず、運転者に不安感や疲労感を与
えずに高車速時の手放し安定性を向上させることができ
る電動式パワーステアリング装置を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による電動式パワーステアリング装置は、操
舵系に連結され、操舵補助トルクを発生するモータと、
操舵系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
車速を検出する車速検出手段と、前記操舵トルク検出手
段および車速検出手段の出力に基づいて前記モータの駆
動を制御する制御手段と、を備えた電動式パワーステア
リング装置において、前記モータの回転速度を検出する
モータ速度検出手段と、前記操舵トルク検出手段および
モータ速度検出手段の出力に基づいてステアリング系の
切り込み時を検出する操舵状態検出手段と、前記操舵状
態検出手段によってステアリング系の切り込み時が検出
されたとき、前記モータに制動を付加するように該モー
タの粘性を補償する粘性補償値を算出する粘性補償手段
とを設け、前記制御手段は、粘性補償手段によって算出
された粘性補償値に基づいて前記モータの駆動を制御す
る制御値を補正することを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明では、操舵トルクおよびモータ速度を入
力データとしてステアリング系の切り込み時が検出され
ると、モータの粘性が補正されて制動が付加される。
【0010】したがって、切り込み時のみに適度な粘性
が付加され、逆にステアリングの戻り時などには不要な
粘性が付加されなくなり、手放し戻り時の戻り速度が向
上する。また、ステアリングがすぐに中立に戻り、運転
者に不安感や疲労感を与えることがなくなる。一方、ス
テアリング系の切り込み時のみ摩擦が付加され、適度な
手ごたえ感が得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1〜図11は本発明に係る電動式パワーステアリング装
置の一実施例を示す図である。図1は本装置の全体を機
能的に示すブロック図である。図2はこのパワーステア
リング装置が適用されるステアリング機械系の一例を示
す構成図である。
【0012】まず、図2に示すパワーステアリング機械
系について説明しておく。図2において、操舵ハンドル
1の回転力はハンドル軸を介してピニオンギアを含むス
テアリングギア2に伝達されるとともに、上記ピニオン
ギアによりラック軸3に伝達され、さらにナックルアー
ム等を経て車輪4が転向される。また、コントロール装
置5により制御駆動される操舵アシスト(補助)モータ
(DCモータ)6の回転力はピニオンギアを含むステア
リングギア7とラック軸3との噛み合いによりラック軸
3に伝達され、ハンドル1による操舵を補助することに
なる。ハンドル1とモータ6の回転軸はギア2、7およ
びラック軸3により機械的に連結されている。
【0013】一方、後述の操舵トルクセンサ21(図1
参照)により、操舵トルク(戻りトルク)が検出され、
車速センサ22(図1参照)より車速が検出される。そ
して、これらの検出トルク、車速等に基づきコントロー
ル装置5によってモータ6が制御される。コントロール
装置5およびモータ6には車両に搭載されたバッテリ8
から、その動作電力が供給される。
【0014】コントロール装置5は電流検出器、電圧検
出器等の検出器、モータ6を駆動する駆動回路、モータ
6の全体的な制御を統括するコンピュータ(CPU、例
えばマイクロプロセッサ)、メモリ、コンピュータと上
記入/出力機器とのインターフェース回路等から構成さ
れている。
【0015】次に、図1はコントロール装置5に内蔵さ
れたコンピュータの各種機能をブロック的に、他の入/
出力機器、各種回路を示すブロックとともに、描いたも
のである。この図において、アシスト指令部20にはト
ルクセンサ(操舵トルク検出手段)21の検出トルクV
Tと車速センサ(車速検出手段)22の検出車速VSとが
与えられる。アシスト指令部20内のアシストトルク値
指示関数部23は検出トルクVTに応じてモータ6によ
って発生すべきアシストトルクを表す指令値を出力す
る。
【0016】また、乗算定数関数部24は検出車速VS
に応じて定数を発生し、この定数が乗算演算部25にお
いて上記アシストトルク指令値に乗じられる。この結
果、乗算演算部25から出力されるアシストトルク値
(又はモータ電流指令値)は図3に示すように、検出ト
ルクVTと検出車速VSによって定められた値となる。
【0017】図3は、操舵トルクVTに応じて、一定範
囲の操舵トルクVTに対してはこれにほぼ比例するモー
タ電流が流れ(アシストトルクが発生し)、上記範囲を
超えると、ある一定のモータ電流が流れる(アシストト
ルクが発生する)ように、また車速VSに応じて、車速
Sが速いときにはモータ電流(アシストトルク)を少
なくし、車速VSが遅いときにはモータ電流(アシスト
トルク)を多くするように、モータ6を制御するための
アシスト指令が発生することを表している。
【0018】検出トルクVTは位相補償部26にも与え
られる。この位相補償部26においては検出トルクVT
の微分値が計算され、微分乗算定数関数部27で発生し
た車速VSに応じた定数をその微分値に乗算した信号を
出力する。そして、位相補償部26の出力が乗算演算部
25の出力に加算されることにより、アシスト指令部2
0の出力(基準電流指令値)となって電流制御部40に
供給される。
【0019】また、この基準電流指令値には後述する粘
性補償のための指令値が加算された後、目標電流指令値
として電流制御部40に与えられる。電流制御部40は
その全部をハードウエアの回路で構成してもよいし、そ
の一部をコンピュータ・ソフトウエアで実現することも
できる。
【0020】電流制御部40は、例えば4個のスイッチ
ング素子を含むHブリッジ駆動法に従うPWM(Pulse
Width Modulation)パルスを用いたチョッパ動作によっ
てモータ6を駆動制御するもので、電流目標値と電流検
出値imとが一致するようにPWMパルスを決定する。
【0021】例えば、電流フィードバックP(比例)制
御の場合を示すと、電機子電流検出部46によってモー
タ6の電機子電流が検出され、電圧操作量演算部41に
おいて与えられた電流目標値と電流検出値imとの偏差
が演算される。この偏差の絶対値が絶対値変換部44で
得られ、この絶対値に基づきデューティ生成部45でP
WMパルスのデューティ比が決定される。
【0022】上記偏差の極性(正又は負)は正負判別部
42で判別され、生成されたデューティ比と判別された
極性はモータ駆動部43に与えられ、モータ駆動部43
はこれらの値に基づいてHブリッジ型に配線された4個
のスイッチング素子をオン/オフ制御してモータ6を駆
動する。
【0023】上記は電流フィードバックP(比例)制御
の場合を示したものであるが、他にもPI(比例・積
分)制御、PID(比例・積分・微分)制御などによる
フィードバック制御の方法がある。また、電流制御部4
0に対する外乱を推定し、その外乱をフィードフォワー
ドする方式の電流制御法を用いてもよい。
【0024】一方、前述したモータ駆動部43の制御値
は、モータ6の回転速度を検出するモータ速度検出手段
30に入力されており、モータ速度検出手段30はモー
タ電圧検出部31およびモータ速度算出部32によって
構成される。
【0025】モータ電圧検出部31モータ駆動部43か
らの制御値に基づいてモータ端子電圧Vmを検出してモ
ータ速度算出部32に出力する。モータ速度算出部32
には、さらに電機子電流検出部46から電流検出値im
が入力されている。モータ速度算出部32はモータ端子
電圧Vmおよび電流検出値imに基づいてモータ速度ω
を次式に従って算出する。 ω=Vm−(R×im)………… ただし、R:定数
【0026】なお、モータ速度ωの検出は、モータ端子
電圧Vmおよび電流検出値imに基づいて算出する方法
に限らず、例えばエンコーダやタコジェネレータなどの
センサを用いても良いことは説明するまでもなく明らか
である。
【0027】算出されたモータ速度ωは操舵状態検出手
段50および粘性指令部60に入力される。操舵状態検
出手段50はステアリング系の操舵状態、例えば切り込
み、戻り、保舵、手放し中立を検出するものである。
【0028】ここで、ステアリング系の切り込みとは、
運転者が操舵ハンドル1を握り、力を加えて任意の方向
に転舵する操作(つまりハンドルを切ること)をいう。
ステアリング系の戻りとは、転舵した操舵ハンドル1が
中立方向に戻ることをいう。ステアリング系の保舵と
は、運転者が操舵ハンドル1を握り、力を加えて一定の
操舵角度に保持している操作状態をいう。ステアリング
系の手放し中立とは、転舵した操舵ハンドル1が中立位
置に復帰し、運転者が操舵ハンドル1から手を放してい
る状態をいう。
【0029】操舵状態の検出にはいろいろな方法がある
が、本実施例ではファジー推論によって検出している。
すなわち、ファジー推論を行う操舵状態検出手段50に
はトルクセンサ21からの検出トルクVTおよびモータ
速度算出部32からのモータ速度ωが入力されている。
操舵状態検出手段50は検出トルクVTおよびモータ速
度ω(舵角速度に相当)を入力パラメータとして所定の
ファジールールに従ってファジー推論を行い、ステアリ
ングの操舵状態を推定し、操舵状態検出値Sを粘性指令
部60に出力する。
【0030】次に、操舵状態推定のファジールールにつ
いて説明する。図4は操舵状態推定における前件部のメ
ンバーシップ関数で、検出トルクVTを入力パラメータ
とするもの、図5はモータ速度ωを入力パラメータとす
るものである。また、図6は後件部におけるファジー出
力であり、シングルトーン位置で表したメンバーシップ
関数で、操舵状態検出値Sを出力値としている。
【0031】なお、各メンバーシップ関数におけるラベ
ルの意味は、次の通りである。 PL:Positive Large(正方向に大きい) PS:Positive Small(正方向に小さい) ZR:ゼロ(中立) NS:Negative Small(負方向に小さい) NL:Negative Large(負方向に大きい)
【0032】ファジィルールは図7のように示され、式
を用いて表すと、次のようになる。ルールはいわゆるI
F、THEN(もし、ならば)の形式で表現される。 R1.IF トルク=PL AND モータ速度=N
S THEN ファジー出力=RL(正方向に大きい:すな
わち、ステアリングの切り込みが大きい) R2.IF トルク=PS AND モータ速度=N
S THEN ファジー出力=RS(正方向に小さい:すな
わち、ステアリングの切り込みが小さい)
【0033】図7に示すファジィルールR1は、「も
し、操舵トルクが正方向に大きく、かつモータ速度、す
なわち舵角速度が負方向に小さい場合にはファジー出力
は正方向に大きい(すなわち、ステアリングの切り込み
が大きく、結果的に粘性制動を大きく増大させるような
制御を行う)。」という意味である。
【0034】また、ファジィルールR2は、「もし、操
舵トルクが正方向に小さく、かつモータ速度、すなわち
舵角速度が負方向に小さい場合にはファジー出力は正方
向に小さい(すなわち、ステアリングの切り込みが小さ
く、結果的に粘性制動を小さくするような制御を行
う)。」という意味である。以下、他のルールも同様の
手法で判断される。
【0035】なお、図6における後件部のファジー出力
(操舵状態検出値S)のうち、ZRはステアリングの中
立位置、RLはステアリングの戻りが大きい、RSはス
テアリングの戻りが小さいという検出値であり、それぞ
れ結果的にモータ6に制動を付加しない制御を行うこと
になる。
【0036】操舵状態検出手段50の出力である操舵状
態検出値Sは粘性指令部60に入力されており、粘性指
令部(粘性補償手段に相当)60は粘性定数算出部6
1、車速乗算定数関数部62および乗算演算部63によ
って構成される。粘性定数算出部61は操舵状態検出手
段50からの操舵状態検出値Sに応じて粘性定数Kvを
算出し、この粘性定数Kvに車速乗算定数関数部62か
らの車速乗算定数KfあるいはKrを乗算して乗算演算
部63に出力する。車速乗算定数関数部62は車速に応
じて図8に示すような車速乗算定数KfおよびKrを設
定する。
【0037】乗算演算部63はモータ速度算出部32か
らのモータ速度ωに応じてモータ6の粘性補償値を演算
するとともに、この粘性補償値に粘性定数算出部61か
らの粘性定数Kvを乗算して粘性指令部60の指令値と
し、この指令値がアシスト指令部20の基準電流指令値
に加算されて後段の電流制御部40に与えられる。粘性
補償値は、例えばモータ速度ωが大きいほど絶体値が大
きく、かつ逆のトルクを発生させるようなものである。
【0038】すなわち、粘性指令部60は舵角の運動に
対して粘性力を与えるもので、基本的には舵角の中立位
置へ戻す力、すなわち復元力を生じさせるものである。
上記アシスト指令部20および電流制御部40は制御手
段100を構成する。
【0039】次に、本装置の作用を説明する。まず、ト
ルクセンサ21により操舵系の操舵トルクVTが検出さ
れるとともに、車速センサ22によって車速VSが検出
され、これらの検出結果に基づいて操舵系に連結された
モータ6の駆動が制御されて、パワーアシストが行われ
る。この制御では、一般的な車速感応型の制御、すなわ
ち、低速域では軽く、高速域では重くなるように操舵ト
ルクVTに応じてアシスト力が制御される。
【0040】一方、一方、ハンドル1の操舵状態は操舵
状態検出手段50によりファジー推論によって検出さ
れ、この操舵状態に応じて粘性指令部60により粘性補
償値が演算されてアシスト指令部20の基準電流指令値
に加算されて後段の電流制御部40に与えられ、最終的
にアシスト力が補正制御される。
【0041】図9は粘性指令部60における粘性定数K
v演算の処理を示すフローチャートである。このフロー
チャートを説明すると、まずステップS1で操舵状態を
推定して検出値Sを算出する処理が行われる。具体的に
は、図4、図5に示したメンバーシップ関数による評
価、すなわちモータ速度ωと検出トルクVTを入力パラ
メータとしてメンバーシップ関数にどの程度適合するか
の評価が行われ、図7に示すファジールールに従ってフ
ァジー論理演算が実行される。
【0042】ファジィ論理演算過程では、その前件部で
上記入力パラメータが与えられ、ファジィルールの対応
するメンバーシップ関数にどの程度適合するかが求めら
れ、適合度の小さいものが選択されて後件部に与えら
れ、後件部では選択された適合度より出力のメンバーシ
ップ関数に制限をかけて例えば、台形状のメンバーシッ
プ関数を得る。次いで、上記メンバーシップ関数をMA
X合成処理によって重ね合わせて合成出力を生成し、そ
の後、デファジファイヤによってこの合成出力の重心を
確定出力としてステアリングの操舵状態検出値Sが求め
られ、粘性定数算出部61に出力される。
【0043】次いで、ステップS2ではステアリングの
切り込み時であるか否かが判別され、切り込み時であれ
ば、検出値SがS>0となるため、続くステップS3に
おいて粘性定数KvがKv=S×Kfなる式に従って演
算される。一方、切り込み時でなければ、検出値SがS
≦0となるため、続くステップS4において粘性定数K
vがKv=S×Krなる式に従って演算される。
【0044】ここで、従来との比較で説明すると、従来
は車速に応じてのみ一律に粘性を付加していたので、粘
性を大きな値に設定しておくと、本来、大きな粘性の付
加が必要でないステアリングの戻り時などにも、不要な
粘性が付加される結果となって制動がきいていた。その
結果として、手放し戻り時の戻り速度が低下し、ステア
リングがすぐに中立に戻らず、運転者に不安感や疲労感
を与えていた。
【0045】これに対して本実施例では、端的に言う
と、粘性を付加しないか、あるいは小さな値に設定して
おいて必要な場合のみに粘性を大きくしようとする考え
方に基づいている。すなわち、ステアリング系の切り込
み時が検出されると、粘性定数KvがKv=S×Kfな
る式に従って演算され、モータ6の粘性が補正されて制
動が付加される。車速乗算定数Krは高速になるに従っ
て正の大きな値となる。したがって、モータ6に対して
車速に応じて大きな摩擦が付加された状態となり、モー
タ6の回転に制動がかかる。そのため、切り込み時に適
度な手ごたえ感を得ることができる。
【0046】一方、ステアリング系の切り込み時でない
ときには、逆に不要な粘性が付加されなくなり、手放し
戻り時の戻り速度が向上する。その結果、ステアリング
がすぐに中立に戻り、運転者に不安感や疲労感を与える
ことがなくなる。また、高車速時の手放し安定性(収斂
性)を向上させることができる。
【0047】さらに、モータ6に付加する摩擦の量を車
速に応じて変化させているので、車速に応じた収斂性お
よび手ごたえ感を得ることができる。
【0048】実際の運転例で説明すると、図10は高車
速(100Km/h)時にパルス操舵をして手放しした
ときの制御波形である。モータ6の慣性の影響で手放し
後も、舵角θや操舵トルクVT、モータ速度ωが振動を
繰り返している状態を示している。操舵状態検出値Sに
着目すると、パルス操舵時に切り込み(S>0)を検出
した後、舵角θが中点から遠ざかるときにも切り込み
(S>0)と検出される。
【0049】図11は低車速(20Km/h)での手放
し戻り時の制御波形である。保舵(S=0)の状態から
手放しして舵角がほぼ中立に戻るまでの間、戻りを検出
(S<0)している。従来は破線で示すように、手放し
戻り時に舵角θが緩やかに変化していたが、本実施例で
は不要な粘性が付加されないので、戻り速度が向上す
る。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、ステアリング系の切り
込み時を検出すると、モータの粘性を補正して制動を付
加しているので、切り込み時に適度な手ごたえ感を得る
ことができる。また、ステアリング系の切り込み時でな
いときには、逆に不要な粘性が付加されなくなり、手放
し戻り時の戻り速度が向上する。その結果、ステアリン
グがすぐに中立に戻り、運転者に不安感や疲労感を与え
ることがなくなる。さらに、高車速時の手放し安定性
(収斂性)を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の
一実施例の機能的ブロック図である。
【図2】同実施例のパワーステアリング機械系の一例を
示す図である。
【図3】同実施例のアシストトルクの特性を示す図であ
る。
【図4】同実施例の検出トルクを入力パラメータとする
ファジー推論の前件部のメンバーシップ関数を示す図で
ある。
【図5】同実施例のモータ速度を入力パラメータとする
ファジー推論の前件部のメンバーシップ関数を示す図で
ある。
【図6】同実施例のファジー推論で用いられる後件部の
メンバーシップ関数を示す図である。
【図7】同実施例のファジー推論で用いられるファジー
ルールを示す図である。
【図8】同実施例の車速と車速乗算定数との関係を示す
図である。
【図9】同実施例の粘性定数演算の処理を示すフローチ
ャートである。
【図10】同実施例の高車速時にパルス操舵をして手放
ししたときの制御波形を示す図である。
【図11】同実施例の低車速での手放し戻り時の制御波
形を示す図である。
【符号の説明】
1 操舵ハンドル 6 モータ 20 アシスト指令部 21 操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段) 22 車速センサ(車速検出手段) 30 モータ速度検出手段 31 モータ電圧検出部 32 モータ速度算出部 50 操舵状態検出手段 60 粘性指令部(粘性補償手段) 61 粘性定数算出部 62 車速乗算定数関数部 63 乗算演算部 100 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 137:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵系に連結され、操舵補助トルクを発
    生するモータと、 操舵系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 前記操舵トルク検出手段および車速検出手段の出力に基
    づいて前記モータの駆動を制御する制御手段と、を備え
    た電動式パワーステアリング装置において、 前記モータの回転速度を検出するモータ速度検出手段
    と、 前記操舵トルク検出手段およびモータ速度検出手段の出
    力に基づいてステアリング系の切り込み時を検出する操
    舵状態検出手段と、 前記操舵状態検出手段によってステアリング系の切り込
    み時が検出されたとき、前記モータに制動を付加するよ
    うに該モータの粘性を補償する粘性補償値を算出する粘
    性補償手段とを設け、 前記制御手段は、粘性補償手段によって算出された粘性
    補償値に基づいて前記モータの駆動を制御する制御値を
    補正することを特徴とする電動式パワーステアリング装
    置。
  2. 【請求項2】 前記粘性補償手段は、前記車速検出手段
    の出力に応じて前記制動量を変化させることを特徴とす
    る請求項1記載の電動式パワーステアリング装置。
JP17610192A 1992-06-10 1992-06-10 電動式パワーステアリング装置 Pending JPH068834A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002173043A (ja) * 2000-12-05 2002-06-18 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 操舵装置と操舵装置の抗力算出装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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