JPH0689057B2 - 塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂の製造方法

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JPH0689057B2
JPH0689057B2 JP35128892A JP35128892A JPH0689057B2 JP H0689057 B2 JPH0689057 B2 JP H0689057B2 JP 35128892 A JP35128892 A JP 35128892A JP 35128892 A JP35128892 A JP 35128892A JP H0689057 B2 JPH0689057 B2 JP H0689057B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂、特
に、磁気記録媒体のバインダーとして好適に使用され
て、電子線照射により架橋硬化し得る塩化ビニル系樹脂
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、磁気テープや磁気カードなどの磁
気記録媒体は、ポリエステルフイルムのような基体上に
磁性層として磁性粉及びそのバインダーを含む磁性塗料
を塗布することによって製造されている。近年、保磁力
及び最大飽和磁化量を高め、SN比や記録密度の向上を
図るために、上記の磁性粉として比表面積の大きい微細
化された磁性粉が用いられるようになってきた。ところ
が、微細磁性粉は、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルア
ルコール三元共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレ
イン酸三元共重合体やニトロセルロースといった通常用
いられるバインダーでは、磁性塗料を調製する際に塗料
が増粘したりして分散性が未だ不十分な難点がある。ま
た分散性改良のために低分子量の界面活性剤が分散剤と
して使用されるが、これらの分散剤を多量使用すると、
磁気記録媒体の耐久性低下およびヘッド汚れなどを起こ
すため、界面活性剤の使用量にはおのずと限界がある。
一方、磁気記録媒体の耐久性、走行特性、信頼性を高め
るために、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アク
リロニトリル−ブタジエンゴムなどの可撓性材料ととも
に、ポリイソシアネート化合物に代表される熱硬化性架
橋剤が磁性塗料中に添加され、バインダー中の水酸基、
カルボキシル基、アミノ基などの活性水素を有する基と
の化学反応により磁性層を架橋塗膜化することが、特に
録画用磁気記録媒体では一般的に行われている。しか
し、この様な熱硬化型のバインダーは、基本的には、架
橋剤を加えた瞬間から硬化反応が開始するため、塗料の
ポットライフの問題を生ずる。また、硬化の速度は磁性
塗料中の材料と環境により変動する上、その調節が難し
く、塗料の保存安定性や塗膜の表面形成処理効果の変動
などの問題を生ずる。さらに、完全硬化には長時間を要
し、硬化熟成中に塗膜表面が接する基材の表面の表面粗
度の転移を受けやすく、高密度記録媒体にとって重要な
特性である磁性層の表面平滑性の低下を招きやすい。以
上の様な点から、これまで熱硬化型バインダーは磁気記
録媒体の著しい高密度記録化及び生産工程の安定化、合
理化、自動化に対応するには従来の樹脂では限界があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、こういっ
た磁気記録媒体の高性能化及び生産工程の合理化、安定
化に応えるバインダー用樹脂を開発すべく鋭意検討した
結果、特定の塩化ビニル共重合体が、高い分散性を保持
し、増粘が防止でき、しかも電子線により瞬時に架橋硬
化する磁性塗料として適していること、そしてその塗料
を用いて得られる磁気記録媒体は、塗膜の表面平滑性及
び耐久性が良好であり、かつ走行性、磁気特性、電磁変
換特性が優れることを見い出し、この目的を達成するた
めに本発明製造方法を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、置
換基COOM、SO3M、SO4M、PO32及びPO4
2(Mは水素、アルカリ金属またはアンモニウム)よ
り選ばれる少くとも一種の親水性基及びエポキシ基とを
有する塩化ビニル系重合体に、PKaで示される酸の強
さが3.5以下のアクリロイル基またはメタクリロイル
基を有する一塩基酸を反応させることによってアクリロ
イル基またはメタクリロイル基を二重結合当量として、
500〜10,000となる量を導入することを特徴と
する塩化ビニル系樹脂の製造方法を提供するものであ
る。本発明製造方法は、COOM、SO3M、SO4M、
PO32及びPO42より選ばれた少くとも一種の親水
性基及びエポキシ基とを有する塩化ビニル系重合体に、
PKaで示される酸の強さが3.5以下のアクリロイル
基またはメタクリロイル基を有する一塩基酸を反応させ
て塩化ビニル系樹脂を得ることよりなる。さらに、本発
明製造方法に原料として用いるCOOM、SO3M、S
4M、PO32及びPO42より選ばれる少くとも一
種の親水性基とエポキシ基とを有する塩化ビニル系重合
体は次の(1)〜(3)の方法又はこれらを組み合わせ
て製造することができる。 (1)該当する親水性基を有するラジカル重合性単量体
とエポキシ基を有する単量体とを塩化ビニル単量体及び
所望により塩化ビニルとともに他の単量体を共重合させ
て得る方法。 (2)エポキシ基を有する単量体、塩化ビニル単量体及
び必要に応じ共重合可能な他の単量体との単量体混合物
を、前記の特定の親水性基を有するラジカル発生剤を用
いて共重合する方法。 (3)エポキシ基を有する単量体、塩化ビニル単量体及
び必要に応じ使用される他の単量体とを共重合させて得
られるエポキシ基含有塩化ビニル系重合体又は塩化ビニ
ル系重合体を脱塩化水素した後過カルボン酸などのエポ
キシ化剤によりエポキシ化して得られるエポキシ基含有
塩化ビニル系重合体に、前記特定の親水性基を有する化
合物とを部分的に付加反応させる方法。
【0005】本発明に原料として用いる親水性基とエポ
キシ基とをともに有する塩化ビニル系重合体の製造に共
通して使用されるエポキシ基を有する単量体の例として
は、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエ
ーテルなどの不飽和アルコールのグリシジルエーテル
類、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジル−p−ビニルベンゾエート、メチルグリ
シジルイタコネート、グリシジルエチルマレート、グリ
シジルビニルスルホネート、グリシジル(メタ)アリル
スルホネートなどの不飽和酸のグリシジルエステル類、
ブタジエンモノオキサイド、ビニルシクロヘキセンモノ
オキサイド、2−メチル−5,6−エポキシヘキセンな
どのエポキシドオレフィン類があげられる。本発明製造
方法の原料である塩化ビニル系重合体の製法のうち、前
記(1)の方法における親水性基を有する単量体の例と
しては、COOMの例では、アクリル酸、メタクリル酸
などの不飽和モノカルボン酸類や、フマル酸、イタコン
酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル類が
あげられる。SO3Mの例としては、ビニルスルホン
酸、メチルビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸−2−ス
ルホン酸エチル、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロ
パンスルホン酸などの酸、及びこれらの酸のアルカリ金
属塩やアンモニウム塩などがあげられる。SO4Mの例
としては、(メタ)アクリル酸−2−硫酸エチル、3−
アリロキシ−2−ヒドロキシプロパン硫酸などの酸、及
びこれらの酸のアルカリ金属塩あるいはアンモニウム塩
などがある。PO42の例としては、(メタ)アクリル
酸−3−クロロ−2−リン酸プロピル、(メタ)アクリ
ル酸−2−リン酸エチル、3−アリロキシ−2−ヒドロ
キシプロパンリン酸などの酸、及びこれらの酸アルカリ
金属塩あるいはアンモニウム塩があげられる。PO32
の例としては、ビニルホスホン酸、アクリルアミドメタ
ンホスホン酸、2−ホスホン酸エチル−(メタ)アクリ
レート、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンホス
ホン酸などの酸、及びこれらの酸のアルカリ金属塩ある
いはアンモニウム塩が挙げられる。前記(2)の方法に
おける親水性基を有するラジカル発生剤の例としては、
COOMでは4,4'−アゾビス−4−シアノバレリン酸
などが、SO4Mでは過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウムなどが、PO42では過リン酸カリウム、過リン酸
ナトリウムなどがそれぞれ挙げられる。
【0006】さらに、前記(3)の方法において、エポ
キシ基を有する単量体と塩化ビニルとの共重合体とポリ
マー反応をして樹脂中に親水性基を導入させるのに用い
られる化合物の例としては、COOMでは、マロン酸、
フタル酸などが、SO3Mでは、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリ
ウム、チオ硫酸アンモニウム、アミノエタンスルホン酸
ナトリウム、スルファニル酸ナトリウム、スルファミン
酸ナトリウムなどが、SO4Mでは、重硫酸ナトリウ
ム、重硫酸アンモニウム、2−アミノエチル硫酸ナトリ
ウムなどが、PO32では、亜リン酸水素ナトリウム、
亜リン酸水素アンモニウムなどが、PO42では、リン
酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウムなどがそれ
ぞれ挙げられる。また、エポキシ基を有する単量体、塩
化ビニル及び親水性基を有する単量体以外であって、必
要に応じて使用される単量体の例としては、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステ
ル;メチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、セチルビニルエーテルなどのビニルエーテル;塩化
ビニリデン、フッ化ビニリデンなどのビニリデン;マレ
イン酸ジエチル、マレイン酸ブチルベンジル、マレイン
酸−ジ−2−ヒドロキシエチル、イタコン酸ジメチル、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
−2−ヒドロキシプロピルなどの不飽和カルボン酸エス
テル;エチレン、プロピレンなどのオレフィン;(メ
タ)アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル;スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳
香族ビニルなどがあげられる。これらの単量体は、本発
明の樹脂と他の樹脂とを混合したときの両者の相溶性及
び軟化点を調節しつつ樹脂の溶解性を向上させる目的ほ
か、塗膜の特性や塗工工程の改善などの必要性に応じて
適当に選択される。エポキシ基を有する単量体と塩化ビ
ニル単量体との共重合、あるいは、エポキシ基を有する
単量体と親水性基を有する単量体と塩化ビニル単量体と
の共重合は、他の単量体をさらに共重合する場合も含め
て、公知の通常の重合方法を使用することができる。ま
た、エポキシ基を有する単量体と塩化ビニルと必要に応
じ使用される他の単量体との共重合体と、親水性基を有
する化合物との部分的なポリマー反応も、原料の性状や
生成物の分離など工程上の都合により、公知の方法が広
く使用可能である。
【0007】以上の様にして得られるCOOM、SO3
M、SO4M、PO32及びPO42より選ばれる少く
とも一種の親水性基とエポキシ基とを有する塩化ビニル
系重合体は、0.5重量%以上のエポキシ基を有してい
る必要がある。0.5重量%未満ではアクリロイル基ま
たはメタクリロイル基を有する一塩基酸との反応により
樹脂に結合するアクリロイル基またはメタクリロイル基
の量が少く電子線による架橋反応が不充分になりやす
く、電子線照射後磁性層の耐久性が不充分である。ま
た、親水性基とエポキシ基とを有する塩化ビニル系重合
体と反応させるアクリロイル基またはメタクリロイル基
を有する一塩基酸は、PKaで示される酸の強さが3.
5以下の強酸である必要がある。PKaが3.5より大
きい弱酸では、温和な条件ではエポキシ基との付加反応
が進みにくいため、より高温、長時間あるいは4級アン
モニウム塩の併用を要する。ところが、塩化ビニル系重
合体は熱により脱塩化水素を起こしやすいため、目的と
するアクリロイル変性反応よりも重合体の脱塩化水素と
塩化水素のエポキシ基への付加反応が先行し、目的変性
物が効果的に得られないうえに、反応中に塩化ビニル系
重合体が劣化し、生成樹脂の熱安定性が大幅に低下して
しまう。本発明に使用されるアクリロイル基またはメタ
クリロイル基を有するPKaが3.5以下の一塩基酸
は、該基の水素原子が他の元素と置換したものも含むも
のとして定義される。具体例として、クロルアクリル酸
などのハロゲン置換(メタ)アクリル酸類、(メタ)2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、
(メタ)アクリル酸−2−スルホン酸エチルなどのスル
ホン酸含有(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル
酸−2−硫酸エチルなどの硫酸含有(メタ)アクリレー
ト類、ジ−2−(メタ)アクリロキシエチルアシッドフ
ォスフェートなどのリン酸含有ジ(メタ)アクリレート
類などが挙げられる。本発明における親水性基とエポキ
シ基とを含む塩化ビニル系重合体と、PKa3.5以下
の一塩基酸との反応は、両者をともに溶解する様な溶媒
中で常温ないし、80℃までの比較的温和な条件のもと
に容易に進行する。さらに、別方法として、この塩化ビ
ニル系重合体を水系の分散液の形で反応させることでき
る。また、一塩基酸が重合体に溶解する様なものであれ
ば、両者をバンバリーやロール上で直接混練し反応させ
ることも可能である。いずれの場合にも、一塩基酸の使
用量は、塩化ビニル系重合体中のエポキシ基の当モル量
以下とすることが望ましい。あまり過剰量使用すると、
未反応の一塩基酸が残ることによる、生成樹脂の吸湿性
の増大や金属腐食性の発現などの危険性が増大するばか
りでなく、この塩化ビニル系重合体中の親水性基とエポ
キシ基との反応を誘って、生成樹脂が不溶化を起す危険
がある。なお、反応に際してハイドロキノン、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコールなど
の重合禁止剤が常識的範囲で添加される。
【0008】このようにして得られた本発明の樹脂は、
平均重合度が100〜900、好ましくは200〜50
0、塩化ビニルの含有量が60重量%以上のものであ
る。重合度が100未満では、いかに電子線架橋を行っ
ても磁性層の耐摩耗性が不充分であり、900を超える
と塗料の粘度が高く、磁性粉の分散が不充分になりやす
い。また、塩化ビニルの含有量が60重量%未満では、
可撓性材料との相溶性が低下したり、塗膜の溶剤離れの
低下が著しくなったりして不都合を生ずる。また、樹脂
に結合した親水性基の量は−COO2、−SO3、−SO
4、−PO4及び−PO3として0.1〜4.0重量%であ
ることが必要である。親水性基の量が0.1重量%未満
では磁性粉の分散性が不充分となり、4.0重量%を超
えると樹脂の親水性が強くなり、溶剤への溶解性が不充
分になるばかりか、塗膜の耐湿性が低下し、さらには磁
性粉の凝集が起きてかえって分散性が悪くなる。一塩基
酸との反応により本発明の樹脂中には一塩基酸のvic
−グリコールモノエステルの形で電子線硬化性の二重結
合が導入され、反応中に生成するクロルヒドリンととも
にイソシアネート化合物による架橋も可能にしている。
電子線硬化に寄与する二重結合の量は、二重結合当量と
して、500〜10,000であることが必要である。
二重結合当量が10,000を超えるような少ない二重
結合量であると、電子線照射後の磁性層の走行性、耐久
性が不充分である。また、500未満では電子線硬化反
応により、樹脂表面が堅くなり過ぎる。本発明では、二
重結合当量とは、ポリマー連鎖中の二重結合1個当たり
のポリマーの分子量で示される。本発明製造方法により
得た樹脂は、通常の磁性塗料用塩化ビニル系樹脂バイン
ダーと同様、一般には、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体などの
可撓性材料とともにバインダーシステムを構成するほ
か、これらの可撓性材料の一部または全てを電子線反応
性の不飽和結合を1つ以上有する他の樹脂、オリゴマ
ー、単量体に置きかえて、磁性粉、さらに必要に応じ潤
滑剤、分散剤、帯電防止剤、研摩剤などの公知の材料と
混合し、任意の溶剤分散液として使用に供せられる。ま
た必要に応じて、本発明の樹脂と共に、塩化ビニル−酢
酸ビニル−マレイン酸共重合体樹脂、塩化ビニル−ビニ
ルアルコール−酢酸ビニル共重合体樹脂、繊維素樹脂、
フェノキシ樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ブチラー
ル樹脂およびアクリル樹脂などの通常の磁性塗料用樹脂
バインダーを本発明の目的が達成される範囲で併用する
ことができる。また、本発明製造方法で得た塩化ビニル
系樹脂に分散させる磁性粉としてはFe粉末、Co粉末
などの金属磁性粉末をはじめ、γ−Fe23、Fe
34、Co含有γ−Fe23、Co含有Fe24、バリ
ウムフェライトなどの酸化鉄の粉末及びCrO2粉末を
使用することができる。本発明製造方法の樹脂を用いた
磁性塗膜の架橋に使用する活性エネルギー線としては、
吸収線量の制御、製造工程ラインへの導入の容易さの点
より電子線加速器による電子線が使用される。磁性塗膜
を硬化する際に使用する電子線は、透過力の面から、加
速電圧100〜750KV、好ましくは150〜300
KVの電子線加速器を用い吸収線量が0.5−20メガ
ラドになる様に照射することができる。
【0009】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。また、塩化ビニル量は燃焼による塩素量の定量に
より、二重結合量は滴定により、エポキシ基の量は滴定
により、親水性基の量は元素分析、滴定及び赤外吸光分
析の併用によりそれぞれ求めた。 (樹脂合成例) 実施例1 アリルグリシジルエーテルと塩化ビニルとを過硫酸カリ
ウムにより、乳化重合することにより、エポキシ基が4
重量%、SO4基が0.5重量%、塩化ビニル単位が82
重量%の塩化ビニル系共重合体を得た。この共重合体1
00重量部と2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホル酸(PKa20)7重量部とハイドロキノンモ
ノエチルエーテル0.01重量部とを200重量部のジ
メチルホルムアミドに溶解し、65℃で3時間撹拌混合
した後、大量の水中へ反応液を滴下し、樹脂を回収する
とともに強い撹拌下に水洗、湯洗を繰りかえし樹脂をよ
く洗浄し、乾燥して樹脂Aを得た。 実施例2 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホル酸に
かえて、α−クロロアクリル酸(PKa2.5)を用い
た以外は実施例1と同様に操作して樹脂Bを得た。 実施例3 グリシジルメタクリレート、スチレンスルホン酸ナトリ
ウム、酢酸ビニル及び塩化ビニルをアゾビスイソブチロ
ニトリルによりメタノール中で重合することにより、エ
ポキシ基の量が3重量%、SO3基が0.5重量%、塩化
ビニル単位が72重量%の塩化ビニル共重合体を得た。
この共重合体100重量部とジ−2−アクリロキシエチ
ル−アシッドフォスフェート(PKa2.3)10重量
部とをハイドロキノンモノメチルエーテル0.015重
量部とともに高速混合機中で混合した後、90℃の混練
ロールにて10分間混練して得たシート状物を水ととも
に高速撹拌機中で粉砕し、充分に湯洗を繰りかえした
後、乾燥して樹脂Cを得た。 実施例4 ブタジエンモノオキサイド、グリシジルメタクリート、
酢酸ビニル及び塩化ビニルを過酸化ラウロイルにより懸
濁重合して得た共重合体をマロン酸によりカルボキシ変
性することによりエポキシ基が3.5重量%、COO基
が0.9重量%、塩化ビニル単位が78重量%の塩化ビ
ニル共重合体を得た。この樹脂100重量部を用い実施
例1と同じ操作により樹脂Dを得た。
【0010】比較例1 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホル酸に
かえて、アクリル酸(PKa4.2)を用いた以外は実
施例1と同様に操作して樹脂Eを得た。 比較例2 スチレンスルホン酸ナトリウムを使わずに実施例3と同
様にエポキシ基を含む塩化ビニル共重合体を調製したと
ころ、エポキシ基の量が3.7重量%、塩化ビニルが7
7重量%であった。この共重合体を用いて実施例3と同
様に操作して樹脂Fを得た。 比較例3 グリシジルメタクリレートの使用量を減じて実施例3と
同様にエポキシ基を含む塩化ビニル共重合体を調製した
ところ、エポキシ基が0.4重量%、SO3基が0.5重
量%、塩化ビニル単位が84重量%であった。この共重
合体を実施例3と同様に操作して樹脂Gを得た。 比較例4 市販の塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール三元
共重合体100重量部、トルエン150重量部及びシク
ロヘキサノン80重量部を3Lの4つ口フラスコに仕込
み加熱溶解し、80℃に昇温後トリレンジイソシアネー
トの2−ヒドロキシエチルメタクリレートアダクトを8
重量部加え、更にオタチル酸スズ0.0015重量部、
ハイドロキノン0.0015重量部加え、80℃でN2
流中NCO反応率90%以上となるまで反応せしめた、
反応終了後冷却し、メチルエチルケトン100重量部を
加え希釈して樹脂溶液Hを得た。これらの樹脂の性状を
市販の塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸三元共重合
体(I)及び塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコー
ル三元共重合体(J)とともに第1表に示した。 (樹脂特性の評価)次に各樹脂を磁性塗料及び磁気記録
媒体としての下記試験方法により評価し、その結果を第
1表に示す。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】1)溶解性 塩化ビニル樹脂100重量部、メチルエチルケトン20
0重量部、トルエン200重量部よりなる溶液をつく
り、この溶液の透明性の程度を目視して○△×の三段階
で判定した。 2)熱安定性 塩化ビニル樹脂1.0gを15ml試験管に採り、その開
口部をコンゴーレッド試験紙をはさんだ脱脂綿で栓をし
て、150℃のオイルバス中に置き、発生する塩酸によ
ってコンゴーレッド試験紙が変色するまでの時間を測定
した。 3)分散安定性 金属鉄磁性粉400重量部、塩化ビニル樹脂100重量
部、メチルエチルケトン300重量部、メチルイソブチ
ルケトン300重量部、トルエン300重量部からなる
混合物を90分高速剪断分散させた。この分散塗料をサ
ンプル瓶に採取して25℃の恒温槽内に保存し、ゲルの
発生状況を観察した。ゲルが発生しているか否かは、分
散塗料の一部をガラス板上に取出し、約5倍量のメチル
エチルケトンで希釈し、ガラス棒を用いて混合して目視
する方法によった。ゲルの発生の少ない順に○△×で示
す。 4)光沢度 コバルト被着磁性酸化鉄粉400重量部、塩化ビニル樹
脂70重量部、ポリウレタン樹脂[日本ポリウレタン工
業(株)製ニツポラン2304]30重量部、メチルエチ
ルケトン300重量部、メチルイソブチルケトン300
重量部、トルエン300重量部、シリコンオイル2重量
部よりなる混合物を90分間高速剪断分散させた後、得
られた磁性塗料をポリエステルフイルム上に塗膜厚5μ
mとなるように塗布し磁場配向処理した後乾燥した。そ
の磁性塗膜の60℃反射角の反射率を光沢計を用いて測
定した。ただし、樹脂Jについては90分の分散混合の
後、ポリイソシアネート[日本ポリウレタン工業(株)製
コロネートL]20重量部を加え、さらに10分間混合
分散して磁性塗料として同様の試験を行った。 5)ポットライフ 光沢度の評価に使用した磁性塗膜をカレンダーロールに
通常の1/2の線圧で通し、60℃の反射角の反射率を
光沢計を用いて測定し、さらに1週間23℃、相対湿度
50%の条件下に放置いた塗膜のカレンダー処理を上記
と同条件で行って光沢を測定してその落差によりポット
ライフを判定した。 6)角型比(Br/Bm) 光沢度の評価に使用した磁性塗膜を125mm×50mmに
切出して、磁気特性測定機により測定した。 7)耐久性、架橋性 光沢度評価に用いた磁性塗膜をカレンダーロールで平滑
化処理してからESI社製エレクトロカーテン型電子線
加速装置を用いて、加速電圧168KV、照射量10M
radの条件でN3雰囲気下に電子線を照射し塗膜を硬
化処理した後、荷重100gをかけ、研磨紙を張り付け
た回転ドラムに接触させて150rpmで回転させ、磁性
塗料が研磨紙に付着した程度を目視して○△×の三段階
で判定した。また、硬化塗膜の一部を取り、メチルエチ
ルケトンを浸み込ませた脱脂綿でこすり塗膜の脱落の程
度を○△×の三段階で判定した。ただし、樹脂Jを用い
た塗膜については、電子線照射にかえて、65℃で65
時間の加熱処理を行った。 8)走行性 耐久性評価と同じ方法で塗膜と回転ドラム間に発生する
力を65℃、相対湿度80%の雰囲気でUゲージにより
測定し、走行抵抗が少ない順に○△×の三段階で判定し
た。
【0014】
【発明の効果】本発明製造方法により製造される塩化ビ
ニル系樹脂は、磁性塗料用樹脂として、磁性材料の分散
性が非常に良好で、表面平滑性、耐久性が優れ、磁気記
録媒体とした場合に、走行性、磁気特性、電磁変換特性
が優れて居る利点がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】置換基COOM、SO3M、SO4M、PO
    32及びPO42(Mは水素、アルカリ金属またはアン
    モニウム)より選ばれる少くとも一種の親水性基及びエ
    ポキシ基とを有する塩化ビニル系重合体に、PKaで示
    される酸の強さが3.5以下のアクリロイル基またはメ
    タクリロイル基を有する一塩基酸を反応させることによ
    ってアクリロイル基またはメタクリロイル基を二重結合
    当量として、500〜10,000となる量を導入する
    ことを特徴とする塩化ビニル系樹脂の製造方法。
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