JPH0691551A - インパクト式ねじ締め装置 - Google Patents

インパクト式ねじ締め装置

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JPH0691551A
JPH0691551A JP23860992A JP23860992A JPH0691551A JP H0691551 A JPH0691551 A JP H0691551A JP 23860992 A JP23860992 A JP 23860992A JP 23860992 A JP23860992 A JP 23860992A JP H0691551 A JPH0691551 A JP H0691551A
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JP
Japan
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fastening force
torque
impact
valve
screw
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Application number
JP23860992A
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English (en)
Inventor
Toru Takeuchi
徹 竹内
Junichi Maruyama
旬一 丸山
Teruo Fukumura
輝雄 福村
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】締結力を精密に制御することが出来、精度の良
いねじ締め作業を行なうことの出来るインパクト式ねじ
締め装置を提供する。 【構成】インパクト式のエア・モータ部13と、一端に
ねじとの継手部を有し、エア・モータ部13によって駆
動されてねじを締め付ける主軸15と、エア・モータ部
13へ与えられる圧縮空気を遮断するシャット・オフ・
バルブ12と、主軸15のトルク変化を検出するコイル
26a、26bと、該コイルの検出結果から求めたトル
ク・パルスのピーク値を用いて、インパクト毎に締結力
の増加量を演算し、現状の締結力と目標締結力との偏差
を求め、次のインパクトによって目標締結力に達すると
判断した場合には、上記偏差に応じて圧縮空気を遮断す
る時期を演算し、その結果に応じてシャット・オフ・バ
ルブ12を制御するトルク制御装置30手段と、を備え
た構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、衝撃力を利用して、
ねじ締め作業を行なうねじ締め装置、例えばインパクト
・レンチやインパクト式ナット・ランナーなどに関し、
特に、ねじの締結力(締め付け力)を制御する技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の締め付けトルクを制御するインパ
クト・レンチとしては、例えば実願平3−12370号
に記載の装置がある。図19は上記の装置の断面図であ
る。図19において、主軸15は磁歪効果を有する材料
で構成されている。そしてボルト締結の際に発生するト
ルク・パルスに伴う主軸15表面の透磁率変化をトルク
検出部11の検出コイル26a、26bのインダクタン
ス変化として検出することにより、トルクの変化を検出
する。そして、検出されたトルクが所定の範囲の値に達
したところで、制御回路120からの制御信号により、
シャット・オフ・バルブ12が閉じてエア・モータ部1
3への圧縮エアが遮断され、これによって油圧パルス発
生部14および主軸15の駆動を停止させるように構成
されている。しかし、テーパ・ビーム・レンチなどのト
ルク・レンチによるねじ締めの場合には、締付けトルク
と締結部に発生する締結力とが比例関係にあるが、上記
のごときインパクト・レンチにおいては、トルク・パル
スのピーク値は締結力には比例せず、例えば、直前のト
ルクパルスよりもピーク値の小さなトルク・パルスが発
生した場合にも締結力が増加する、というようなことが
頻繁に生じることが実験の結果判明した。このように、
トルク・パルスのピーク値は締結力に1対1で対応する
量とは云えないため、このピーク値を正確に検出しても
締結力を精度良く検出することは出来ず、したがって、
これに基づいてシャット・オフ・バルブをカット・オフ
制御したとしても、締結力を精度良く制御しているとい
うことにはならない。上記のように従来の装置において
は、締結力を正確に検出することが出来なかったので、
所望の締結力に正確に制御することが困難である、とい
う問題があった。
【0003】上記の問題を解決するため、本出願人は、
ねじ締結時の瞬時トルクのピーク値を用いてインパクト
毎に締結力の増加量を演算する装置を既に出願している
(平成4年8月28日出願の「インパクト式ねじ締め装
置」:未公開)。図20は、該装置における演算のフロ
ーチャートである。なお、機構部分は図19に示したも
のと同じである。この装置は、図20に示すように、ね
じ締結時の瞬時トルクのピーク値を用いて、インパクト
毎に締結力の増加量を演算し、その値が予め定めた締結
力に達した時点で、インパクト・レンチに供給される圧
縮空気を遮断することにより、目標とする締結力を得る
ものである。
【0004】以下、図20に基づいて詳細に説明する。
まず、ステップS1では、目標締結力cFc(図ではカ
ット・オフ締結力と表示)の値を決定する。次に、ステ
ップS2では、それまでの締結力の値をリセットする。
F(0)=0。次に、ステップS3では、締結を開始す
る。また、ステップS4〜ステップS8はループを形成
しており、衝撃(インパクト)を加える毎に演算を行な
う。まず、ステップS4では、トルクセンサの信号から
トルク・パルスのピーク値TP(i)を求めて記憶する。
次に、ステップS5では、F(i−1)における締結力
の増加分のトルクに対する係数CTF(i)を、締結力デ
ータメモリ部のテーブルに基づいて計算する。ただし、
TF(i)=CTF〔F(i−1)〕。次に、ステップS6
では、衝撃による締結力の増加分δF(i)を演算す
る。ただし、δF(i)=CTF〔F(i−1)〕×T
P(i)。次に、ステップS7では、衝撃後の締結力F
(i)を演算する。 ただし、F(i)=F(i−1)+
δF(i)。次に、ステップS8では、衝撃後の締結力
F(i)が目標締結力cFc以上か否かを判断し、NO
であればステップS4へ戻ってステップS8までを繰り
返す。一方、ステップS8でYESになると、ステップ
S9へ行き、その時点でカットオフ命令が出される。こ
れによって圧縮空気のバルブが閉じられる。次に、ステ
ップS10では、終了するか否かを判断し、YESであ
ればそのまま終了し、NOであればステップS2へ戻っ
て次のねじ締めを行なう。図21および図22は、上記
の制御における動作特性図であり、図21は各インパク
ト時のトルクのピーク値の例を示す図、図22はインパ
クト回数と締結力の増加との関係を示す図である。な
お、上記の従来例および本出願人の先行技術の説明は、
インパクト・レンチを例として説明したが、インパクト
式のナット・ランナー等においても同様である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、図19
に示した従来の装置においては、締結力を正確に検出す
ることが出来なかったので、所望の締結力に正確に制御
することが困難である、という問題があった。また、上
記の問題を解決するためになされた本出願人の先行発明
においては、締結力を検出することは出来るが、締結力
がインパクトを与える毎に段階的(ステップ状)に増加
して行くため、1回の増加分以下の微小な値を制御する
ことは出来ない、という問題がある。例えば、図22の
例で説明すれば、締結力の目標値が25kNである場合
に、1回のインパクトによる締結力の増加量が3kN程
度であるため、目標値の12%程度は制御出来ない範囲
になってしまい、微小な値まで精密に制御することは出
来なかった。
【0006】本発明は上記のごとき従来技術の問題を解
決し、かつ本出願人の先行技術を更に改良するためにな
されたものであり、締結力を精密に制御することが出
来、精度の良いねじ締め作業を行なうことの出来るイン
パクト式ねじ締め装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、特許請求の範囲に記載するよう
に構成している。すなわち、請求項1に記載の発明にお
いては、駆動出力にパルス成分を有する駆動手段と、一
端にねじとの継手部を有し、上記駆動手段によって駆動
されることによってねじを締め付ける主軸と、上記駆動
手段へ与えられる動力源を遮断する遮断手段と、上記主
軸のトルク変化を検出するトルク検出手段と、を有する
インパクト式ねじ締め機本体と、上記トルク検出手段の
検出結果から求めたトルク・パルスのピーク値を用い
て、インパクト毎に締結力の増加量を演算し、現状の締
結力と目標締結力との偏差を求め、次のインパクトによ
って目標締結力に達すると判断された場合には、上記偏
差に応じて上記駆動手段への動力源を遮断する時期を演
算し、その結果に応じて上記遮断手段を制御する制御手
段と、を備えている。なお、上記のインパクト式ねじ締
め機本体は、例えば後記図1の実施例におけるインパク
ト・レンチ本体10に相当し、同じく、上記駆動手段は
エア・モータ部13に、上記主軸は主軸15に、遮断手
段はシャット・オフ・バルブ12に、トルク検出手段は
コイル26a、26bの部分に相当する。また、上記制
御手段は、例えば後記図4の実施例におけるトルク制御
装置30に相当する。
【0008】また、請求項3に記載の発明においては、
駆動出力にパルス成分を有する駆動手段と、一端にねじ
との継手部を有し、上記駆動手段によって駆動されるこ
とによってねじを締め付ける主軸と、上記駆動手段へ与
えられる動力源のレベルを低下させる調節手段と、上記
主軸のトルク変化を検出するトルク検出手段と、を有す
るインパクト式ねじ締め機本体と、上記トルク検出手段
の検出結果から求めたトルク・パルスのピーク値を用い
て、インパクト毎に締結力の増加量を演算し、現状の締
結力と目標締結力との偏差を求め、上記偏差が所定値以
下になった場合には、上記調節手段を駆動して上記動力
源のレベルを低下させる制御手段と、を備えている。な
お、上記のインパクト式ねじ締め機本体は、例えば後記
図10の実施例におけるインパクト・レンチ本体40に
相当し、同じく、上記駆動手段はエア・モータ部13
に、上記主軸は主軸15に、調節手段は圧力逃がし弁4
1または図16の圧力調整弁45に、トルク検出手段は
コイル26a、26bの部分に相当する。また、上記制
御手段は、例えば後記図11の実施例におけるトルク制
御装置42に相当する。
【0009】
【作用】本発明者の実験によれば、パルス状のトルクに
よるねじの締め付け作業においては、トルクのピーク値
の変化と締結力(締め付け力)の変化との間に所定の関
係があることが判明した。本発明は、上記の関係を利用
したものであり、トルク・パルスのピーク値を用いて、
インパクト毎に締結力の増加量を演算するものである。
そして請求項1に記載の発明においては、現状の締結力
と目標締結力との偏差を求め、次のインパクトによって
目標締結力に達すると判断された場合には、上記偏差に
応じて駆動手段への動力源を遮断する時期を演算し、そ
の結果に応じて遮断手段を制御して所定の時期に動力源
を遮断するように構成したものである。そのため、最後
のインパクトにおける締結力の増加量は、ちょうど不足
している分に一致するように調節されるので、正確に目
標締結力に達するように制御することが出来る。また、
請求項3に記載の発明においては、上記偏差が所定値以
下になった場合、すなわち実際の締結力が目標締結力に
近づいた場合には、調節手段を駆動して動力源のレベル
を低下させるさせるように構成している。したがって、
実際の締結力が目標締結力に近づくと、一回のインパク
トによる締結力の増加量が小さくなり、小きざみに目標
締結力に近づくので、従来の大幅なステップ状の増加に
比べて、締結力を精密に制御することが出来る。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1〜図5は本発明の第1の実施例図であり、図
1はインパクト・レンチ本体の断面図、図2は図1のA
−A断面図、図3は図1における気圧回路のブロック
図、図4は図1におけるトルク制御装置30のブロック
図、図5は演算処理を示すフローチャートである。
【0011】まず、図1において、10はインパクト・
レンチ本体であり、このインパクト・レンチ本体10内
には、給気部16、エア・モータ部13、油圧パルス発
生部14およびトルク検出部11が設けられている。給
気部16、エア・モータ部13、油圧パルス発生部14
は公知の構成であり、給気部16には、エア・モータ部
13に連通するエア通路17が形成され、その途中には
メイン・バルブ18および切替バルブ19がこの順に設
けられている。メイン・バルブ18は、バルブ操作レバ
ー20を引くことによって開き、切替バルブ19は回転
切替レバー21を所定の回転位置まで回すことによって
開くようになっている。エア・モータ部13は偏心した
シリンダ内に配設された回転駆動軸22を備えており、
この回転駆動軸22は、ベーン23に圧縮エアが作用す
ることによって回転するようになっている。油圧パルス
発生部14は、エア・モータ部13の回転駆動軸22に
直結されたライナ・ケース24内に設けられた主軸15
と、この主軸15に外装されたドライビング・ブレード
25とからなり、ライナ・ケース24内には油液が充満
されている。主軸15は、一定以上の負荷がないときは
ライナ・ケース24内面とドライビング・ブレード25
の抵抗によってエア・モータ部13の回転駆動軸22と
共に回り、一定以上の負荷があるときはリリーフ・バル
ブ28を介してドライビング・ブレード25の内面に作
用する油圧が変動することによって衝撃的に回るように
なっている。この主軸15の先端部は、ソケット(ボッ
クス・レンチ)を介してねじに接続するような形状にな
っており、この先端部を所望のねじに合わせることによ
って、ねじ締めを行なうことが出来る。トルク検出部1
1は、主軸15の周囲に配置され、かつ、インパクト・
レンチ本体10に固定された1対のコイル26a、26
bから構成されている。主軸15は左右1対の螺旋角の
異なる溝列27a、27bが設けられた磁歪効果を有す
る材料で作られており、これらの溝列27a、27bに
対向してコイル26a、26bが配置されている。そし
て、これらのコイル26a、26bによって、主軸15
に作用するトルクを検出できるようになっている。圧縮
エアの遮断機溝は公知の構成であり、12はエア・モー
タ部13へ送られる圧縮エアを供給・遮断するためのシ
ャット・オフ・バルブで、切替バルブ19とエア・モー
タ部13とを連絡するエア通路の途中に設けられてい
る。
【0012】次に、図2に示すA−A断面図は、シャッ
ト・オフ・バルブ12の構成を示すものである。図2に
おいて、52は電磁ソレノイド式パイロット・バルブ、
53は電磁石であり、シャット・オフ・バルブ12はパ
イロット・バルブ52の作動によって開閉制御されるよ
うになっている。
【0013】次に、図3は図2における気圧回路構成を
示すものである。図3において、吸気源55からのエア
は、バルブ操作レバー20を引くことによって開くメイ
ン・バルブ18、切替バルブ19およびシャット・オフ
・バルブ12を通ってエア・モータ部13を回転させ
る。そして、パイロット・バルブ52は、コイル26
a、26bの検出信号に基づき、コントローラ30から
送られるバルブ・カット指令によって開くようになって
いる。パイロット・バルブ52が開くとシャット・オフ
・バルブ12がエア・モータ部13へのエアの供給をカ
ットする。
【0014】次に、図4に示すように、インパクト・レ
ンチ本体10と電気的に接続されたトルク制御装置30
は、トルク検出部11から発せられる信号を入力として
トルク信号をつくるトルク信号処理部32と、トルク信
号から個別のトルク・パルスの各ピーク値を抽出するピ
ーク値処理部33と、締結力演算部35と、締結力の増
加分のトルク(厳密にはトルク・パルスのピーク値)に
対する係数と締結力との関係を示す関数が記録されてい
る締結力データ・メモリ部34と、演算された締結力が
適正範囲にあるか否かを判定して、シャット・オフ・バ
ルブ12への開閉制御信号を送出するバルブ制御部36
からなり、また、このバルブ制御部36は、不足締結力
演算部361とバルブ閉タイミング演算部362からな
っている。
【0015】図6は、締結力データ・メモリ部34に記
録されている関数の一例図である。図6に示すように、
或るピーク値をもったトルクが付与されたとき、その時
点での締結力が小さいときには、この付与されたトルク
による締結力の増加量は大きくなり、一方、すでに相当
のレベルの締結力が発生している状態のときには、同じ
ピーク値のトルクでもこれによって上乗せされる締結力
の増加量は大きくないことがわかる。なお、その具体的
な値は、ボルト、被締結体およびインパクト・レンチの
組合せでそれぞれ異なる。このような係数データがイン
パクト・レンチの使用対象であるボルト、および被締結
体との組み合わせごとに関数として用意される。締結力
演算部35では後述するように上記のピーク値と関数デ
ータを基に締結力が演算される。また、トルク制御装置
30のトルク信号処理部32は、トルク検出部11から
得られたトルク信号電圧を正弦波の一定位相でサンプル
ホールド処理することによって最終アナログ出力を得る
ようになっている。これは図7に示すように、トルク信
号波形の位相が励磁電流波形の位相に対して、トルク値
に依存しない一定の差をもつことから可能となる。ここ
では、これを実現する手段として、励磁電流を電圧とし
て取り出した時の最小値位相θAと最大値位相θBとの間
における位相と電圧が1対1で対応する区間において、
電圧値VSを設定することにより、位相θSでトルク信号
電圧をサンプルホールド処理する回路を用いている。
【0016】次に、図5に示すフローチャートに基づい
て第1の実施例の作用を説明する。図1に示したバルブ
操作レバー20がひかれることによって給気部16から
シャット・オフ・バルブ12を介してエア・モータ部1
3に送られた圧縮エアにより、エア・モータ部13の回
転駆動軸22が回転し、その回転力は油圧パルス発生部
14において衝撃的な回転力に変換され、主軸15に伝
達されて、ねじ締め作業が行われる。まず、図5のステ
ップS11において、目標締結力cFc(図ではカット
オフ締結力と表示)の値を決定する。次に、ステップS
12において、締付開始の初期状態として締結力Fを0
にリセットする。次に、ステップS13でねじの締め付
けが開始される。また、ステップS14〜ステップS1
9はループを形成しており、衝撃(インパクト)を加え
る毎に演算を行なう。まず、ステップS14では、トル
ク信号処理部32で得られた複数のサンプル・ホールド
値からピーク値処理部33においてトルク・パルスのピ
ーク値TP(i)を抽出し、それを記憶する。次に、ステ
ップS15では、F(i−1)における締結力の増加分
のトルクに対する係数CTF(i)を、締結力データ・メ
モリ部34から読み出す。ただし、CTF(i)=C
TF〔F(i−1)〕。次に、ステップS16では、衝撃
による締結力の増加分δF(i)を演算する。ただし、
δF(i)=CTF〔F(i−1)〕×TP(i)。次に、ス
テップS17では、衝撃後の締結力F(i)を演算す
る。ただし、F(i)=F(i−1)+δF(i)。次
に、ステップS18では、目標締結力cFcとステップ
S17で求めた現状の締結力F(i)との差を演算し、
その不足締結力をFN(i)とする。 ただし、FN(i)
=cFc−F(i)。次に、ステップS19では、上記
の不足締結力FN(i)が、次の一撃によって目標締結力
cFcに達しそうか否かを判断する。この判断は、基本
的には、次の一撃によって前回と同じδF(i)だけ締
結力が増加するものとして演算する。したがって、ステ
ップS19の判断式をFN(i)≦δF(i)として判断
すればよい。ただし、実際には、増加分はδF(i)の
0.7〜0.9倍程度になるため、判断式としてFN(i)
≦0.8×δF(i)を用いてもよい。ステップS19で
NOの場合、すなわち、次の一撃によっても目標締結力
に達しないと判断した場合は、ステップS14に戻る。
一方、YESの場合、すなわち、次の一撃によって目標
締結力に達すると判断した場合には、ステップS20以
下で、インパクト・レンチを駆動する圧縮空気の遮断を
何時行なうかの制御を行なう。
【0017】図8は、圧縮空気の遮断タイミングと締結
力増加量との関係を示す特性図である。図8において、
横軸は、衝撃が与えられた時点から圧縮空気が遮断され
た時点までの時間をミリ秒(ms)で示し、縦軸は締結
力の増加量をニュートン(N)で示している。図8から
判るように、圧縮空気の遮断タイミングを制御すること
により、締結力の増加分を制御することが出来る。上記
の制御は、具体的には、図9に示すようなカット・オフ
・タイミングTdの特性を用いる。すなわち、ステップ
S14からステップS20までの演算を終えるまでの遅
れ時間(例えば5msに設定)と、シャット・オフ・バ
ルブ12に信号を送ってから実際に圧縮空気が遮断され
るまでの遅れ時間(10ms程度)との合計の遅れ時間
0を縦軸との交点とし、傾きがTcの直線に基づいて、
そのときの不足締結力FN(i)から、衝撃が与えられた
後、圧縮空気を遮断するまでの時間Tdを求める。すな
わち、ステップS20において、Td=Tc×FN(i)+
0の演算を行なう。
【0018】次に、ステップS21では、実際の経過時
間tが上記時間Tdに達したか否かを判断し、前回の衝
撃直後にリセットした時間tがt>Tdに達したら、ス
テップS22で、バルブ制御部36から圧縮エア供給を
遮断すべき開閉制御信号を送出し、シャット・オフ・バ
ルブ12を閉じる。これによって当該ねじ締めが完了す
る。次に、ステップS23では、終了するか否かを判断
し、YESであればそのまま終了し、NOであればS1
2へ戻って次のねじ締めを行なう。上記のように、本実
施例においては、目標締結力と現状の締結力との差を、
衝撃を加える毎に逐次求め、次の衝撃によって目標衝撃
力に達することを予測し、その際の不足している締結力
に応じて圧縮空気を遮断するタイミングを決定するよう
に構成しているので、目標とする締結力まで精密にねじ
締めを行なうことが出来る。
【0019】次に、図10〜図13は、本発明の第2の
実施例図であり、図10はインパクト・レンチ本体の断
面図、図11はトルク制御装置42のブロック図、図1
2は気圧回路のブロック図、図13は演算処理を示すフ
ローチャートである。図10に示すインパクト・レンチ
本体40は、基本的には前記図1に示したインパクト・
レンチ本体10と同じであり、圧力逃がし弁41が設け
られている点のみが異なっている。この圧力逃がし弁4
1は、それが開くことによって、印加されている空気圧
を所定量だけ減少させる作用を有するものである。ま
た、図11に示すトルク制御装置42において、トルク
信号処理部32、ピーク値処理部33、締結力演算部3
5および締結力データ・メモリ部34の部分は、前記図
4に示したトルク制御装置30と同様であるが、バルブ
制御部43の部分が異なっている。このバルブ制御部4
3は、目標値接近検知部431と目標値超過検知部43
2とから構成されている。
【0020】以下、図13に示すフローチャートに基づ
いて本実施例の作用を説明する。図13において、ステ
ップS31〜ステップS37までは、前記図4のフロー
チャートにおけるステップS11〜ステップS17と同
じである。次に、ステップS38では、目標締結力cF
cとステップS37で求めた現状の締結力F(i)とを
比較し、締結力F(i)が目標締結力cFcに近いか否
かを判断する。具体的には、締結力F(i)が目標締結
力cFcの80%以上であれば近いと判断する。ただ
し、ねじ締め装置の能力が目標締結力に比べてかなり大
きい場合には、より低い割合、例えば目標締結力の60
%程度でも近いと判断するように構成してもよい。ステ
ップS38でNOの場合には、ステップS34へ戻って
上記の処理を繰り返す。また、YESの場合にはステッ
プS39へ行く。ステップS39では、目標値接近検知
部421から圧力逃がし弁開き信号を図10の圧力逃が
し弁41へ送り、それを開く。この圧力逃がし弁41が
開くと、それまで、例えば0.7MPaの空気圧がイン
パクト・レンチのエア・モータ部分に印加されていたも
のが、0.4MPaまで低下する。この空気圧は、一回
の衝撃を与えた後のエア・モータの加速の速さを決定す
るので、次回以後の衝撃エネルギーは低下し、衝撃一回
当りの締結力の増加分は減少する。図14は、本実施例
における衝撃の回数と衝撃を加えた瞬間のトルクのピー
ク値との関係を示す特性図、図15は衝撃の回数と締結
力との関係を示す特性図である。図14、図15に示す
ように、実際の締結力が目標締結力に近づいて圧力逃が
し弁41が開かれると、一回の衝撃におけるトルクのピ
ーク値が減少し、締結力の増加量も少なくなることが判
る。次に、ステップS40では、締結力F(i)が目標
締結力cFcに達したか否かを判断し、達した場合には
ステップS41でカット・オフ命令を出す。具体的に
は、目標値超過検知部422からシャット・オフ・バル
ブ閉じ信号をシャット・オフ・バルブ12へ送る。これ
で当該ねじ締め作業を終了するが、更にねじ締め作業を
継続する場合には、圧力逃がし弁41を閉じ、シャット
・オフ・バルブ12を開いて次のねじ締め作業に入る。
【0021】次に、図16および図17は、本発明の第
3の実施例図であり、図16は気圧回路のブロック図、
図17は演算処理を示すフローチャートである。前記図
12の気圧回路と図16とを比較すると判るように、こ
の実施例は、前記第2の実施例における圧力逃がし弁4
1を圧力調整弁45に交換したものである。この圧力調
整弁45は、例えば電磁式比例リリーフ弁である。ま
た、図17のフローチャートは、主としてステップS5
9の部分が異なるのみで、その他の部分は前記図13の
フローチャートと同様である。すなわち、現状の締結力
が目標締結力に近い場合には、ステップS59では、圧
力調整弁45の設定圧力を調節する。この設定圧力P
ACT(インパクト・レンチのモータ部に与えれらる空気
圧力)は、目標締結力に近くなるほど小さな値に設定す
る。例えば、空気源の空気圧力をPORGで表せば、設定
圧力PACTは下式で示される。 PACT=PORG〔2−1.5×F(i)/cFc〕 上記のように、インパクト・レンチのモータ部に与える
空気圧力を低下させると、一回の衝撃を与えた後のエア
・モータの加速が遅くなり、次回以後の衝撃エネルギー
が低下し、一回の衝撃当りの締結力の増加分が減少す
る。なお、図17のフローチャートにおいて、ねじ締め
作業が終了したのち、更に次のねじ締め作業を継続する
場合には、圧力調整弁45を初期状態に戻し、シャット
・オフ・バルブ12を開いてからステップ52へ戻る。
本実施例においては、締結力が上昇するに従って徐々に
衝撃エネルギー量を低下させるので、締め付け作業時間
を殆ど長くすることなしに、精度のよいねじ締め作業を
行なうことが出来る。
【0022】上記のように第1〜第3の実施例において
は、ボルトと被締結体およびインパクト・レンチの組合
せに対応した締結力の増加分のトルクに対する係数と既
知の締結力とに基づいて、トルク・パルスのピーク値を
用いて締結力の増加量を求め、これを繰り返し逐次加算
することによってインパクト・レンチ本体によって与え
られる締結力を演算するように構成しているので、締結
力を精度よく求めることができる。そして、この演算結
果に基づいてインパクト・レンチ本体の駆動を制御する
ことにより、実際の締結力を目標値に極めて近くするこ
とが出来、精度の高いねじ締めを行なうことが出来る。
そして上記の締結力の増加分のトルクに対する係数は、
当該インパクト・レンチ本体とボルトおよび被締結体と
の組み合わせに対応して予め求めておくものであるか
ら、各組み合わせについてこれを記憶させておけば、作
業対象に合わせて締結力データ・メモリ部24から引き
出すデータを切り替えるだけで常に精度の高い締結力が
得られる。
【0023】また、これまでの実施例では、インパクト
・レンチを例として説明してきたが、これに限るもので
はなく、インパクト式のナット・ランナー等に適用して
もよい。例えば、現在、サスペンション・アッセンブリ
ーを車体に締結させる際、複数のガセット・ボルトを用
いて多軸ナット・ランナーによって同時に締付けている
が、この多軸ナット・ランナーを構成する各ナット・ラ
ンナーを図18に示すような構成としても良い。図18
は、ナット・ランナー本体の構成を示す図であり、トル
ク制御装置については、前記図4または図11と同様の
構成である。図11において、71はモータであり、7
2はモータ71の回転に伴ってトルク・パルスを発生さ
せるトルク・パルス発生器である。また、73は回転軸
であり、74は締付ソケットである。75はトルク検出
部であり、図1に示したトルク検出部11と同様な構成
となっている。以上のようなナット・ランナーを使用す
ることにより、前記の実施例と同様に、各ガセット・ボ
ルトの締結力を正確に所定の締結力とすることができ、
バラツキの少ない正確なねじ締めを行なうことが出来
る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に記載の発明においては、トルク・パルスのピーク値を
用いて、インパクト毎に締結力の増加量を演算し、現状
の締結力と目標締結力との偏差を求め、次のインパクト
によって目標締結力に達すると判断された場合には、上
記偏差に応じて駆動手段への動力源を遮断する時期を制
御するように構成したことにより、最後のインパクトに
おける締結力の増加量は、ちょうど不足している分に一
致するように調節されるので、ねじの締め付け力を精度
よく管理することが出来る。また、請求項3に記載の発
明においては、実際の締結力が目標締結力に近づいた場
合には、調節手段を駆動して動力源のレベルを低下させ
るさせるように構成したことにより、実際の締結力が目
標締結力に近づくと、一回のインパクトによる締結力の
増加量が小さくなり、小きざみに目標締結力に近づくの
で、従来の大幅なステップ状の増加に比べて、締結力を
精密に制御することが出来る。また、従来のねじ締め能
力の大きなねじ締め装置においては、その能力に比較し
て小さなねじを締める場合には締結力の管理が極めて困
難であったが、本発明の装置においては、実際の締結力
が目標締結力に近づくと締結力の増加が小さく制御され
るので、上記のごとき比較的小さなねじの場合でも精度
のよいねじ締め作業を行なうことが出来る、等の多くの
優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるインパクト・レ
ンチ本体10の断面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】第1の実施例における気圧回路のブロック図。
【図4】第1の実施例における制御装置30のブロック
図。
【図5】第1の実施例における演算処理を示すフローチ
ャート。
【図6】締結力と締結力の増加分のトルクに対する係数
との関係を示す特性図。
【図7】トルク信号波形と励磁電流との関係を示す特性
図。
【図8】圧縮空気の遮断時期と締結力増加量との関係を
示す特性図。
【図9】目標締結力と現状の締結力との偏差と圧縮空気
を遮断するまでの時間Tdとの関係を示す特性図。
【図10】第2の実施例におけるインパクト・レンチ本
体40の断面図。
【図11】第2の実施例におけるトルク制御装置42の
ブロック図。
【図12】第2の実施例における気圧回路のブロック
図。
【図13】第2の実施例における演算処理を示すフロー
チャート。
【図14】トルクのピーク値の特性図。
【図15】インパクトの回数と締結力との関係を示す特
性図。
【図16】第3の実施例における気圧回路のブロック
図。
【図17】第3の実施例における演算処理を示すフロー
チャート。
【図18】本発明をインパクト式のナット・ランナーに
適用した場合の一実施例図。
【図19】本出願人の先行出願におけるインパクト・レ
ンチ本体の断面図。
【図20】上記先行出願における演算処理を示すフロー
チャート。
【図21】トルクのピーク値の特性図。
【図22】インパクトの回数と締結力との関係を示す特
性図。
【符号の説明】
10…インパクト・レンチ本体 33…ピーク値
処理部 11…トルク検出部 34…締結力デ
ータ・メモリ部 12…シャット・オフ・バルブ 35…締結力演
算部 13…エア・モータ部 36…バルブ制
御部 14…油圧パルス発生部 361…不足締結
力演算部 15…主軸 362…バルブ閉
タイミング演算部 16…給気部 40…インパク
ト・レンチ本体 17…エア通路 41…圧力逃が
し弁 18…メイン・バルブ 42…トルク制
御装置 19…切替バルブ 43…バルブ制
御部 20…バルブ操作レバー 431…目標値接
近検知部 21…回転切替レバー 432…目標値超
過検知部 22…回転駆動軸 45…圧力調整
弁 23…ベーン 53…電磁石 24…ライナ・ケース 55…吸気源 25…ドライビング・ブレード 71…モータ 26a、26b…コイル 72…トルク・
パルス発生器 27a、27b…溝列 73…回転軸 28…リリーフ・バルブ 74…締付ソケ
ット 30…トルク制御装置 75…トルク検
出部 32…トルク信号処理部 52…電磁ソレノイド式パイロット・バルブ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動出力にパルス成分を有する駆動手段
    と、一端にねじとの継手部を有し、上記駆動手段によっ
    て駆動されることによってねじを締め付ける主軸と、上
    記駆動手段へ与えられる動力源を遮断する遮断手段と、
    上記主軸のトルク変化を検出するトルク検出手段と、を
    有するインパクト式ねじ締め機本体と、 上記トルク検出手段の検出結果から求めたトルク・パル
    スのピーク値を用いて、インパクト毎に締結力の増加量
    を演算し、現状の締結力と目標締結力との偏差を求め、
    次のインパクトによって目標締結力に達すると判断され
    た場合には、上記偏差に応じて上記駆動手段への動力源
    を遮断する時期を演算し、その結果に応じて上記遮断手
    段を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とするインパクト式ねじ締め装置。
  2. 【請求項2】上記動力源は圧縮空気であり、上記遮断手
    段は圧縮空気の遮断弁であることを特徴とする請求項1
    に記載のインパクト式ねじ締め装置。
  3. 【請求項3】駆動出力にパルス成分を有する駆動手段
    と、一端にねじとの継手部を有し、上記駆動手段によっ
    て駆動されることによってねじを締め付ける主軸と、上
    記駆動手段へ与えられる動力源のレベルを低下させる調
    節手段と、上記主軸のトルク変化を検出するトルク検出
    手段と、を有するインパクト式ねじ締め機本体と、 上記トルク検出手段の検出結果から求めたトルク・パル
    スのピーク値を用いて、インパクト毎に締結力の増加量
    を演算し、現状の締結力と目標締結力との偏差を求め、
    上記偏差が所定値以下になった場合には、上記調節手段
    を駆動して上記動力源のレベルを低下させる制御手段
    と、 を備えたことを特徴とするインパクト式ねじ締め装置。
  4. 【請求項4】上記動力源は圧縮空気であり、上記調節手
    段は圧縮空気逃がし弁であることを特徴とする請求項3
    に記載のインパクト式ねじ締め装置。
  5. 【請求項5】上記動力源は圧縮空気であり、上記調節手
    段は圧力調整弁であることを特徴とする請求項3に記載
    のインパクト式ねじ締め装置。
JP23860992A 1992-08-28 1992-09-07 インパクト式ねじ締め装置 Pending JPH0691551A (ja)

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US08/112,362 US5366026A (en) 1992-08-28 1993-08-27 Impact type clamping apparatus
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Cited By (6)

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