JPH0692952A - 光学活性ラクトン誘導体とそれを含む液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents
光学活性ラクトン誘導体とそれを含む液晶組成物および液晶表示素子Info
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- JPH0692952A JPH0692952A JP3043869A JP4386991A JPH0692952A JP H0692952 A JPH0692952 A JP H0692952A JP 3043869 A JP3043869 A JP 3043869A JP 4386991 A JP4386991 A JP 4386991A JP H0692952 A JPH0692952 A JP H0692952A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】
〔式中、R1は(置換)アルキル基、Xは単結合、−O
−,−S−など、Yは−OCO−,−COO−など、Z
は−COO−又は−CH2O−、R2はアルキル基、ラ
クトン環の2位及び4位の不斉炭素原子は各々独立的に
(R)又は(S)配置をmは0または1、nは1または
2を示す。〕の光学活性ラクトン誘導体。 【効果】 上記化合物は母体液晶組成物中に少量添加す
るだけで、大きい自発分極を誘起できるので、これを用
いて広い温度範囲で高速応答が可能な強誘電性液晶組成
物を得ることができる。化学的安定性に非常に優れてお
り、表示用液晶光スイッチング素子の材料として有用で
ある。
−,−S−など、Yは−OCO−,−COO−など、Z
は−COO−又は−CH2O−、R2はアルキル基、ラ
クトン環の2位及び4位の不斉炭素原子は各々独立的に
(R)又は(S)配置をmは0または1、nは1または
2を示す。〕の光学活性ラクトン誘導体。 【効果】 上記化合物は母体液晶組成物中に少量添加す
るだけで、大きい自発分極を誘起できるので、これを用
いて広い温度範囲で高速応答が可能な強誘電性液晶組成
物を得ることができる。化学的安定性に非常に優れてお
り、表示用液晶光スイッチング素子の材料として有用で
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な光学活性ラクト
ン誘導体および液晶材料に係わり、特に応答性、メモリ
ー性に優れた強誘電性液晶表示用材料に関するものであ
る。
ン誘導体および液晶材料に係わり、特に応答性、メモリ
ー性に優れた強誘電性液晶表示用材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、その優れた特徴(低
電圧作動である。低消費電力である。薄型表示が可
能である。明るい場所でも使用でき目が疲れない。
等)によって、現在広く用いられている。しかしながら
そのうち最も一般的な表示方式であるTN型において
は、CRT等の他の発光型表示方式と比較すると応答が
極めて遅いうえに、かつ印加電場を切った場合の表示の
記憶(メモリー効果)が得られないため、高速応答の必
要な光シャッター、プリンターヘッド、あるいはさらに
時分割駆動の必要なテレビなど動画面への応用には多く
の制約があり、必ずしも適した表示方式とはいえなかっ
た。
電圧作動である。低消費電力である。薄型表示が可
能である。明るい場所でも使用でき目が疲れない。
等)によって、現在広く用いられている。しかしながら
そのうち最も一般的な表示方式であるTN型において
は、CRT等の他の発光型表示方式と比較すると応答が
極めて遅いうえに、かつ印加電場を切った場合の表示の
記憶(メモリー効果)が得られないため、高速応答の必
要な光シャッター、プリンターヘッド、あるいはさらに
時分割駆動の必要なテレビなど動画面への応用には多く
の制約があり、必ずしも適した表示方式とはいえなかっ
た。
【0003】最近になって、強誘電性液晶を用いる表示
方式が報告され、これによるとTN型液晶の100〜1
000倍という高速応答とメモリー効果とが得られるた
め、次世代液晶表示素子として期待され、現在盛んに研
究開発が進められている。
方式が報告され、これによるとTN型液晶の100〜1
000倍という高速応答とメモリー効果とが得られるた
め、次世代液晶表示素子として期待され、現在盛んに研
究開発が進められている。
【0004】強誘電性液晶は液晶相としてはチルト系の
キラルスメクチック相に属するものであるが、そのうち
キラルスメクチックC(以下Sc*と省略する)相が最
も低粘性であり実用的には最も望ましい。Sc*相を示
す液晶化合物は既に数多く合成され検討されているが強
誘電性液晶素子として用いるためには以下の条件を満た
す必要がある。すなわち(イ)室温を含む広い温度範囲
でSc*相を示すこと、(ロ)良好な配向性を得るため
にSc*相の高温側に適当な相系列を有し、かつその螺
旋ピッチが大きいこと、(ハ)適当なチルト角を有する
こと、(ニ)粘性が小さいこと、(ホ)自発分極がある
程度大きいこと、(ヘ)高速応答を示すこと、などの条
件を満たすことが必要であるが、これらの条件を単独で
満足するような化合物は知られていない。そのため数種
あるいはそれ以上の化合物を混合してSc*相を示す液
晶組成物(以下Sc*液晶組成物と省略する)として用
いる必要がある。
キラルスメクチック相に属するものであるが、そのうち
キラルスメクチックC(以下Sc*と省略する)相が最
も低粘性であり実用的には最も望ましい。Sc*相を示
す液晶化合物は既に数多く合成され検討されているが強
誘電性液晶素子として用いるためには以下の条件を満た
す必要がある。すなわち(イ)室温を含む広い温度範囲
でSc*相を示すこと、(ロ)良好な配向性を得るため
にSc*相の高温側に適当な相系列を有し、かつその螺
旋ピッチが大きいこと、(ハ)適当なチルト角を有する
こと、(ニ)粘性が小さいこと、(ホ)自発分極がある
程度大きいこと、(ヘ)高速応答を示すこと、などの条
件を満たすことが必要であるが、これらの条件を単独で
満足するような化合物は知られていない。そのため数種
あるいはそれ以上の化合物を混合してSc*相を示す液
晶組成物(以下Sc*液晶組成物と省略する)として用
いる必要がある。
【0005】Sc*液晶組成物の調製方法としては、ア
キラルな化合物からなり、スメクチックC(以下Scと
省略する)相を示す母体液晶に、光学活性化合物からな
るドーパントを、いわゆるキラルドーパントとして添加
する方法が最も一般的である。この方法によれば、より
低粘性の組成物を得ることができ、高速応答が可能とな
るためである。キラルドーパントとして用いる化合物は
単独では必ずしもSc*相を示す必要はなく、また液晶
相すら示す必要もないが、少量の添加で液晶組成物に充
分な自発分極を誘起することや、キラルドーパントとし
て誘起する螺旋のピッチが充分大きいことなどの性質を
示すことが必要である。
キラルな化合物からなり、スメクチックC(以下Scと
省略する)相を示す母体液晶に、光学活性化合物からな
るドーパントを、いわゆるキラルドーパントとして添加
する方法が最も一般的である。この方法によれば、より
低粘性の組成物を得ることができ、高速応答が可能とな
るためである。キラルドーパントとして用いる化合物は
単独では必ずしもSc*相を示す必要はなく、また液晶
相すら示す必要もないが、少量の添加で液晶組成物に充
分な自発分極を誘起することや、キラルドーパントとし
て誘起する螺旋のピッチが充分大きいことなどの性質を
示すことが必要である。
【0006】キラルドーパントとして大きな自発分極を
誘起するためには、強い双極子モーメントを有する基が
化合物分子の中心骨格(コア)および不斉炭素になるべ
く近接し、固定されていることが必要であることは既に
知られている。このような考えに基づき本発明者らは一
般式(III)
誘起するためには、強い双極子モーメントを有する基が
化合物分子の中心骨格(コア)および不斉炭素になるべ
く近接し、固定されていることが必要であることは既に
知られている。このような考えに基づき本発明者らは一
般式(III)
【0007】
【化3】
【0008】(式中、Mesは液晶骨格を表わし、Rは
アルキル基を表わす。)で表わされる光学活性ラクトン
誘導体を合成し、この化合物が、少量の添加で充分大き
な自発分極を誘起し、高速応答性のSc*液晶組成物の
調製が可能となることを見いだした。(第16回液晶討
論会予稿集44ページ、および特開平2−286673
号公報)
アルキル基を表わす。)で表わされる光学活性ラクトン
誘導体を合成し、この化合物が、少量の添加で充分大き
な自発分極を誘起し、高速応答性のSc*液晶組成物の
調製が可能となることを見いだした。(第16回液晶討
論会予稿集44ページ、および特開平2−286673
号公報)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記一
般式(III)で表わされる化合物はラクトン環のカル
ボニル基のα位が比較的活性な水素原子を有する不斉炭
素であり、そのため塩基等の作用によりその絶対配置が
異性化しやすくジアステレオマー混合物になりやすいと
いう問題点があった。
般式(III)で表わされる化合物はラクトン環のカル
ボニル基のα位が比較的活性な水素原子を有する不斉炭
素であり、そのため塩基等の作用によりその絶対配置が
異性化しやすくジアステレオマー混合物になりやすいと
いう問題点があった。
【0010】本発明が解決しようとする課題はキラルド
ーパントとして母体液晶に少量添加することにより大き
な自発分極を誘起し、高速応答が可能となるような光学
活性化合物を提供し、またそのような強誘電性液晶表示
用材料を提供することにある。
ーパントとして母体液晶に少量添加することにより大き
な自発分極を誘起し、高速応答が可能となるような光学
活性化合物を提供し、またそのような強誘電性液晶表示
用材料を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、次の一般式(I)
するために、次の一般式(I)
【化4】
【0012】(式中、R1はフッ素原子、塩素原子、シ
アノ基または炭素原子数1〜10のアルコキシル基によ
り置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキル
基を表わすが、好ましくは炭素原子数2〜12のアルキ
ル基を表わし、Xは単結合、−O−、−S−、−CO
−、−COO−、−OCO−、−OCOO−を表わす
が、好ましくは単結合または−O−を表わし、環Aおよ
び環Bはそれぞれ独立的に1個または2個のフッ素原子
により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、ト
ランス−1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,
5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジ
ン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基
または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表わす
が、好ましくは1,4−フェニレン基またはトランス−
1,4−シクロヘキシレン基を表わす。Yは−COO
−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2
CH2−、−C≡C−、または単結合を表わし、mは0
または1を表わすが好ましくは0を表わし、Zは−CO
O−または−CH2O−を表わすが、好ましくは−CO
O−を表わし、nは1または2を表わすが好ましくは1
を表わし、R2は炭素原子数1〜18の直鎖状または分
岐状のアルキル基を表わすが、好ましくは炭素原子数1
〜10の直鎖状アルキル基を表わし、ラクトン環の2位
および4位の不斉炭素原子は各々独立的に(R)または
(S)配置である。)で表わされる光学活性ラクトン誘
導体を提供するものである。
アノ基または炭素原子数1〜10のアルコキシル基によ
り置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキル
基を表わすが、好ましくは炭素原子数2〜12のアルキ
ル基を表わし、Xは単結合、−O−、−S−、−CO
−、−COO−、−OCO−、−OCOO−を表わす
が、好ましくは単結合または−O−を表わし、環Aおよ
び環Bはそれぞれ独立的に1個または2個のフッ素原子
により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、ト
ランス−1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,
5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジ
ン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基
または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表わす
が、好ましくは1,4−フェニレン基またはトランス−
1,4−シクロヘキシレン基を表わす。Yは−COO
−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2
CH2−、−C≡C−、または単結合を表わし、mは0
または1を表わすが好ましくは0を表わし、Zは−CO
O−または−CH2O−を表わすが、好ましくは−CO
O−を表わし、nは1または2を表わすが好ましくは1
を表わし、R2は炭素原子数1〜18の直鎖状または分
岐状のアルキル基を表わすが、好ましくは炭素原子数1
〜10の直鎖状アルキル基を表わし、ラクトン環の2位
および4位の不斉炭素原子は各々独立的に(R)または
(S)配置である。)で表わされる光学活性ラクトン誘
導体を提供するものである。
【0013】本発明はまた一般式(I)で表わされる化
合物の合成中間体として下記一般式(II)
合物の合成中間体として下記一般式(II)
【0014】
【化5】
【0015】(式中、nおよびR2は式(I)における
と同じ意味をもつ。)で表わされる光学活性ラクトン誘
導体を提供する。
と同じ意味をもつ。)で表わされる光学活性ラクトン誘
導体を提供する。
【0016】さらに本発明は一般式(I)で表わされる
光学活性ラクトン誘導体を用いた液晶組成物をも提供す
るものである。
光学活性ラクトン誘導体を用いた液晶組成物をも提供す
るものである。
【0017】本発明にいうところの液晶組成物は、上記
一般式(I)で表わされる化合物の少なくとも1種を構
成成分として含有するものであり、特に強誘電性液晶表
示素子用としては、主成分であるSc相を示す母体液晶
中に上記一般式(I)で表わされる化合物の少なくとも
1種をキラルドーパントの一部または全部としてなるS
c*液晶組成物が適している。
一般式(I)で表わされる化合物の少なくとも1種を構
成成分として含有するものであり、特に強誘電性液晶表
示素子用としては、主成分であるSc相を示す母体液晶
中に上記一般式(I)で表わされる化合物の少なくとも
1種をキラルドーパントの一部または全部としてなるS
c*液晶組成物が適している。
【0018】また本発明の一般式(I)で表わされる化
合物をネマチック液晶に少量添加することにより、TN
型液晶としていわゆるリバースドメインの防止に、ある
いはSTN型液晶としての用途などに利用できる。
合物をネマチック液晶に少量添加することにより、TN
型液晶としていわゆるリバースドメインの防止に、ある
いはSTN型液晶としての用途などに利用できる。
【0019】一般式(I)で表わされる本発明の化合物
は次の製造方法に従って製造することができる。
は次の製造方法に従って製造することができる。
【0020】一般式(I)においてZが−COO−を表
わす場合、一般式(II)で表わされる光学活性化合物
と一般式(IV)
わす場合、一般式(II)で表わされる光学活性化合物
と一般式(IV)
【0021】
【化6】
【0022】(式中、R1、X、環A、環B、Y、mは
一般式(I)におけると同じ意味をもつ。)で表わされ
るカルボン酸とを、ジシクロヘキシルカルボジイミド
(DCC)等の縮合剤存在下で反応させることにより一
般式(I)で表わされる化合物は容易に製造できる。
一般式(I)におけると同じ意味をもつ。)で表わされ
るカルボン酸とを、ジシクロヘキシルカルボジイミド
(DCC)等の縮合剤存在下で反応させることにより一
般式(I)で表わされる化合物は容易に製造できる。
【0023】あるいは一般式(IV)で表わされるカル
ボン酸を酸塩化物に導いた後、ピリジン等の塩基存在
下、一般式(II)で表わされる化合物と反応させるこ
とによっても製造できる。
ボン酸を酸塩化物に導いた後、ピリジン等の塩基存在
下、一般式(II)で表わされる化合物と反応させるこ
とによっても製造できる。
【0024】一般式(I)においてZが−CH2O−を
表わす場合、一般式(II)で表わされる化合物を塩基
存在下、一般式(V)
表わす場合、一般式(II)で表わされる化合物を塩基
存在下、一般式(V)
【0025】
【化7】
【0026】(式中、R1、X、環A、環B、Y、mは
式(I)におけると同じ意味をもち、Wは塩素、臭素、
沃素、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基を表
わす。)で表わされる化合物と反応させることにより製
造することができる。
式(I)におけると同じ意味をもち、Wは塩素、臭素、
沃素、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基を表
わす。)で表わされる化合物と反応させることにより製
造することができる。
【0027】ここで一般式(II)で表わされる光学活
性ラクトン誘導体は新規な化合物であり、以下のように
して製造することができる。
性ラクトン誘導体は新規な化合物であり、以下のように
して製造することができる。
【0028】すなわち、一般式(VI)
【0029】
【化8】
【0030】(式中、R3はメチル基等の低級アルキル
基を表わし、nは1または2を表わす。)で表わされる
フェニルプロパン酸誘導体をブチルリチウム等の強塩基
存在下で下記一般式(VII)
基を表わし、nは1または2を表わす。)で表わされる
フェニルプロパン酸誘導体をブチルリチウム等の強塩基
存在下で下記一般式(VII)
【0031】
【化9】
【0032】(式中、R2は式(I)におけると同じ意
味をもつ。)で表わされる光学活性オキシランと反応さ
せた後、p−トルエンスルホン酸等の酸で閉環させるこ
とにより一般式(VIII)
味をもつ。)で表わされる光学活性オキシランと反応さ
せた後、p−トルエンスルホン酸等の酸で閉環させるこ
とにより一般式(VIII)
【0033】
【化10】
【0034】(式中、R3、nは式(VI)における
と、R2は式(VIII)におけると同じ意味をも
つ。)で表わされる光学活性ラクトン誘導体を得ること
ができる。
と、R2は式(VIII)におけると同じ意味をも
つ。)で表わされる光学活性ラクトン誘導体を得ること
ができる。
【0035】次にこれを塩化アルミニウム−ジメチルス
ルフィド等により脱アルキル化することにより、一般式
(II)の化合物を得ることができる。
ルフィド等により脱アルキル化することにより、一般式
(II)の化合物を得ることができる。
【0036】また一般式(IV)、一般式(V)または
一般式(VI)で表わされる化合物はほとんどが既に知
られており、通常の合成化学的手法により得ることがで
きる。また一般式(VII)で表わされる光学活性オキ
シラン誘導体は一部市販されており、市販されていない
誘導体も市販の光学活性エピクロルヒドリンから容易に
合成することができる。
一般式(VI)で表わされる化合物はほとんどが既に知
られており、通常の合成化学的手法により得ることがで
きる。また一般式(VII)で表わされる光学活性オキ
シラン誘導体は一部市販されており、市販されていない
誘導体も市販の光学活性エピクロルヒドリンから容易に
合成することができる。
【0037】上記のようにして本発明の一般式(I)で
表わされる化合物を得ることができるが、これらに属す
る個々の具体的な化合物は、融点などの相転移温度、赤
外吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴スペクトル(N
MR)、質量スペクトル(MS)等の手段により確認す
ることができる。
表わされる化合物を得ることができるが、これらに属す
る個々の具体的な化合物は、融点などの相転移温度、赤
外吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴スペクトル(N
MR)、質量スペクトル(MS)等の手段により確認す
ることができる。
【0038】斯くして得られた一般式(I)で表わされ
る化合物の例を第1表に掲げた。
る化合物の例を第1表に掲げた。
【0039】
【表1】 (表中、Crは結晶相をIは等方性液体相を表わす。)
【0040】一般式(I)で表わされる化合物の優れた
特徴の1つとしては、充分に大きい自発分極を誘起でき
ることをあげることができる。例えば後述の実施例に示
された化合物をSc相を示す母体液晶にわずかに2重量
%添加して得られるSc*液晶組成物では、25℃にお
けるPs値は1.47nC/cm2であるが、これは液晶
における不斉源として最も普通に用いられる(S)−2
−メチルブタノール由来のSc*液晶化合物、例えば4
−[(S)−2−メチルブトキシ]フェニル4−デシル
オキシベンゾエートの自発分極が母体液晶に添加するこ
となく単独でも同程度であることと比較すると非常に大
きいことがわかる。このため非キラルの母体液晶に1重
量%程度以上添加すれば、高速応答に充分な程度の自発
分極を誘起することが可能となる。
特徴の1つとしては、充分に大きい自発分極を誘起でき
ることをあげることができる。例えば後述の実施例に示
された化合物をSc相を示す母体液晶にわずかに2重量
%添加して得られるSc*液晶組成物では、25℃にお
けるPs値は1.47nC/cm2であるが、これは液晶
における不斉源として最も普通に用いられる(S)−2
−メチルブタノール由来のSc*液晶化合物、例えば4
−[(S)−2−メチルブトキシ]フェニル4−デシル
オキシベンゾエートの自発分極が母体液晶に添加するこ
となく単独でも同程度であることと比較すると非常に大
きいことがわかる。このため非キラルの母体液晶に1重
量%程度以上添加すれば、高速応答に充分な程度の自発
分極を誘起することが可能となる。
【0041】一般式(I)で表わされる本発明の化合物
に於いてはそのラクトン環の2位および4位にそれぞれ
不斉炭素が存在する。2位の不斉炭素はカルボニル基の
α位にあたるわけであるが、本発明の一般式(I)で表
わされる化合物ではメチル基で置換されており4級の炭
素となっているので活性水素が存在しない。この点が一
般式(I)で表わされる本発明の化合物が既知の化合物
である一般式(III)で表わされる化合物との大きな
相違点である。そのため塩基等に対して非常に安定であ
り、2位の不斉炭素の絶対配置が異性化することはな
い。
に於いてはそのラクトン環の2位および4位にそれぞれ
不斉炭素が存在する。2位の不斉炭素はカルボニル基の
α位にあたるわけであるが、本発明の一般式(I)で表
わされる化合物ではメチル基で置換されており4級の炭
素となっているので活性水素が存在しない。この点が一
般式(I)で表わされる本発明の化合物が既知の化合物
である一般式(III)で表わされる化合物との大きな
相違点である。そのため塩基等に対して非常に安定であ
り、2位の不斉炭素の絶対配置が異性化することはな
い。
【0042】前述のように、一般式(I)で表わされる
本発明の化合物は単独で用いるよりも、液晶組成物に添
加することにより好適に用いられる。得られる液晶組成
物は一般式(I)で表わされる光学活性化合物の少なく
とも1種と、必要に応じて他の光学活性化合物とからな
るキラルドーパントとを、これ以外の液晶化合物または
液晶組成物に加えてなるものである。特に強誘電性液晶
表示素子として用いる場合には、主成分としてのSc相
を示すキラルでない母体液晶組成物に加えてなる組成物
が望ましい。一般式(I)で表わされる化合物は充分大
きな自発分極を誘起し得るものであるので母体液晶中に
1重量%程度以上添加すれば高速応答が可能な強誘電性
Sc*組成物を得ることができる。
本発明の化合物は単独で用いるよりも、液晶組成物に添
加することにより好適に用いられる。得られる液晶組成
物は一般式(I)で表わされる光学活性化合物の少なく
とも1種と、必要に応じて他の光学活性化合物とからな
るキラルドーパントとを、これ以外の液晶化合物または
液晶組成物に加えてなるものである。特に強誘電性液晶
表示素子として用いる場合には、主成分としてのSc相
を示すキラルでない母体液晶組成物に加えてなる組成物
が望ましい。一般式(I)で表わされる化合物は充分大
きな自発分極を誘起し得るものであるので母体液晶中に
1重量%程度以上添加すれば高速応答が可能な強誘電性
Sc*組成物を得ることができる。
【0043】一般式(I)で表わされる化合物は単独で
は液晶相を示さないものが多いが、キラルドーパントと
して他の液晶材料に少量添加することによって、液晶相
特にSc*相の温度範囲を狭くすることはほとんどな
い。
は液晶相を示さないものが多いが、キラルドーパントと
して他の液晶材料に少量添加することによって、液晶相
特にSc*相の温度範囲を狭くすることはほとんどな
い。
【0044】一般式(I)で表わされる本発明の化合物
をドーパントとして添加する母体液晶に用いられるSc
相を示す化合物(以下Sc化合物と省略する。)として
は、例えば下記一般式(A)
をドーパントとして添加する母体液晶に用いられるSc
相を示す化合物(以下Sc化合物と省略する。)として
は、例えば下記一般式(A)
【0045】
【化11】
【0046】(式中、RaおよびRbは直鎖または分岐の
アルキル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル
基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニル
オキシ基を表わし、互いに同一であっても異なっていて
もよい。)で表わされるフェニルベンゾエート系化合物
や一般式(B)
アルキル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル
基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニル
オキシ基を表わし、互いに同一であっても異なっていて
もよい。)で表わされるフェニルベンゾエート系化合物
や一般式(B)
【0047】
【化12】
【0048】(式中、RaおよびRbは一般式(A)にお
けると同じ意味を表わす。)で表わされるピリミジン系
化合物をあげることができる。
けると同じ意味を表わす。)で表わされるピリミジン系
化合物をあげることができる。
【0049】また一般式(A)、一般式(B)を含めて
一般式(C)
一般式(C)
【0050】
【化13】
【0051】(式中、RaおよびRbは一般式(A)にお
けると同じ意味を表わし、環Lおよび環Mはそれぞれ
1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、
ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジ
イル基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−
3,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイ
ル基あるいはこれらのハロゲン置換体を表わし、互いに
同一であっても異なっていてもよく、Zaは−COO
−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2
CH2−、−C≡C−または単結合を表わす。)で表わ
される化合物も同様の目的に使用することができる。
けると同じ意味を表わし、環Lおよび環Mはそれぞれ
1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、
ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジ
イル基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−
3,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイ
ル基あるいはこれらのハロゲン置換体を表わし、互いに
同一であっても異なっていてもよく、Zaは−COO
−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2
CH2−、−C≡C−または単結合を表わす。)で表わ
される化合物も同様の目的に使用することができる。
【0052】またSc相の温度範囲を高温域に拡大する
目的には一般式(D)
目的には一般式(D)
【0053】
【化14】
【0054】(式中、RaおよびRbは一般式(A)にお
けると同じ意味を表わし、環L、環Mおよび環Nは前記
一般式(C)における環L、環Mと同じ意味を表わし、
互いに同一であっても異なっていてもよく、Zaおよび
Zbはそれぞれ前記一般式(C)のZaと同じ意味を表わ
し、互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表
わされる3環の化合物を用いることができる。
けると同じ意味を表わし、環L、環Mおよび環Nは前記
一般式(C)における環L、環Mと同じ意味を表わし、
互いに同一であっても異なっていてもよく、Zaおよび
Zbはそれぞれ前記一般式(C)のZaと同じ意味を表わ
し、互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表
わされる3環の化合物を用いることができる。
【0055】これらの化合物は混合してSc液晶組成物
として用いるのが効果的であるが組成物としてSc相を
示せばよいのであって、個々の化合物については必ずし
もSc相を示す必要はない。
として用いるのが効果的であるが組成物としてSc相を
示せばよいのであって、個々の化合物については必ずし
もSc相を示す必要はない。
【0056】こうして得られたSc液晶組成物に一般式
(I)で表わされる本発明の化合物、さらに必要とあれ
ば他の光学活性化合物をキラルドーパントとして加える
ことにより、室温を含む広い温度範囲でSc*相を示す
ような液晶組成物を容易に得ることができる。
(I)で表わされる本発明の化合物、さらに必要とあれ
ば他の光学活性化合物をキラルドーパントとして加える
ことにより、室温を含む広い温度範囲でSc*相を示す
ような液晶組成物を容易に得ることができる。
【0057】また一般式(I)で表わされる本発明の化
合物を、上記Sc母体液晶組成物に添加して得られた液
晶組成物は、2枚の透明ガラス電極間に1〜20μm程
度の薄膜として封入することにより、表示用セルとして
使用できる。良好なコントラストを得るためには均一に
配向したモノドメインとする必要がある。このため多く
の方法が試みられているが、良好な配向性を示すために
は液晶材料としては、高温側からI相−N*(キラルネ
マチック)相−SA(スメクチックA)相−Sc*相の相
系列を示し、N*相およびSc*相における螺旋ピッチを
大きくすることが必要であるといわれている。
合物を、上記Sc母体液晶組成物に添加して得られた液
晶組成物は、2枚の透明ガラス電極間に1〜20μm程
度の薄膜として封入することにより、表示用セルとして
使用できる。良好なコントラストを得るためには均一に
配向したモノドメインとする必要がある。このため多く
の方法が試みられているが、良好な配向性を示すために
は液晶材料としては、高温側からI相−N*(キラルネ
マチック)相−SA(スメクチックA)相−Sc*相の相
系列を示し、N*相およびSc*相における螺旋ピッチを
大きくすることが必要であるといわれている。
【0058】螺旋ピッチを大きくするには、一般には互
いに捩れの向きが逆のキラル化合物を適量混合する方法
が用いられているが、本発明の化合物では高速応答のた
めに必要な添加量は少なく、その程度の添加では誘起す
る螺旋のピッチはかなり大きいのでその調整は容易であ
る。
いに捩れの向きが逆のキラル化合物を適量混合する方法
が用いられているが、本発明の化合物では高速応答のた
めに必要な添加量は少なく、その程度の添加では誘起す
る螺旋のピッチはかなり大きいのでその調整は容易であ
る。
【0059】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、勿論本発明の主旨および適用範囲はこれらの実
施例により制限されるものではない。
するが、勿論本発明の主旨および適用範囲はこれらの実
施例により制限されるものではない。
【0060】各化合物の構造はNMR、IRおよびMS
により確認した。相転移温度の測定は温度調節ステージ
を備えた偏光顕微鏡および示差走査熱量計(DSC)を
併用して行った。IRにおける(KBr)は錠剤成形に
よる測定を、(neat)は液膜による測定を、また
(Nujol)は流動パラフィン中の懸濁状態での測定
をそれぞれ表わす。NMRにおけるCDCl3は溶媒を
表わし、sは1重線、dは2重線、tは3重線、mは多
重線を表わし、また例えばddは2重の2重線を表わ
す。温度は℃を表わし、組成物中における%はすべて重
量%を表わす。
により確認した。相転移温度の測定は温度調節ステージ
を備えた偏光顕微鏡および示差走査熱量計(DSC)を
併用して行った。IRにおける(KBr)は錠剤成形に
よる測定を、(neat)は液膜による測定を、また
(Nujol)は流動パラフィン中の懸濁状態での測定
をそれぞれ表わす。NMRにおけるCDCl3は溶媒を
表わし、sは1重線、dは2重線、tは3重線、mは多
重線を表わし、また例えばddは2重の2重線を表わ
す。温度は℃を表わし、組成物中における%はすべて重
量%を表わす。
【0061】(実施例1) (2S,4R)および(2R,4R)−2−(4−ヒド
ロキシフェニル)−2−メチル−4−デカノリドの合成
ロキシフェニル)−2−メチル−4−デカノリドの合成
【0062】(1−a) (2S,4R)および(2R,4R)−2−(4−メト
キシフェニル)−2−メチル−4−デカノリドの合成
キシフェニル)−2−メチル−4−デカノリドの合成
【0063】
【化15】
【0064】2−(4−メトキシフェニル)プロピオン
酸1.08g(6.0mmol)のテトラヒドロフラン
(THF)30ml溶液に、−78℃にて1.52Mブ
チルリチウム−ヘキサン溶液11.8ml(18.0mm
ol)を加え、1時間攪拌した。(R)−1,2−エポ
キシオクタン898mg(7.0mmol)のTHF1
0ml溶液、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMP
A)10mlを加え、室温まで昇温し一晩攪拌した。飽
和塩化アンモニウム20mlを加え、3M塩酸でpH1
とし、エーテル350mlで抽出濃縮後、p−トルエン
スルホン酸10mg、トルエン50mlを加え、2時間
加熱攪拌した。溶媒を減圧下溜去し、カラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=6/
1)で分離精製して、非極性成分(2S,4R)−2−
(4−メトキシフェニル)−2−メチル−4−デカノリ
ド277mg(収率10%)、極性成分(2R,4R)
−2−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−4−デ
カノリド508mg(収率29%)を得た。
酸1.08g(6.0mmol)のテトラヒドロフラン
(THF)30ml溶液に、−78℃にて1.52Mブ
チルリチウム−ヘキサン溶液11.8ml(18.0mm
ol)を加え、1時間攪拌した。(R)−1,2−エポ
キシオクタン898mg(7.0mmol)のTHF1
0ml溶液、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMP
A)10mlを加え、室温まで昇温し一晩攪拌した。飽
和塩化アンモニウム20mlを加え、3M塩酸でpH1
とし、エーテル350mlで抽出濃縮後、p−トルエン
スルホン酸10mg、トルエン50mlを加え、2時間
加熱攪拌した。溶媒を減圧下溜去し、カラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=6/
1)で分離精製して、非極性成分(2S,4R)−2−
(4−メトキシフェニル)−2−メチル−4−デカノリ
ド277mg(収率10%)、極性成分(2R,4R)
−2−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−4−デ
カノリド508mg(収率29%)を得た。
【0065】(2R,4R)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−2−メチル−4−デカノリド無色粘稠性液体
ニル)−2−メチル−4−デカノリド無色粘稠性液体
【0066】[α]D+34.3゜(c=1.25、CH
Cl3、20℃)
Cl3、20℃)
【0067】IR(neat) 2930,2850,
1760,1505,1450,1250,1175,
1025,825 cm-1
1760,1505,1450,1250,1175,
1025,825 cm-1
【0068】1H NMR(CDCl3) δ 0.88
(t,J=6.8Hz,3H),1.24−1.58
(m,9H),1.61(s,3H),1.68−1.7
8(m,1H),2.26(dd,J=12.8and
6.1Hz,1H),4.52(ddt,J=9.1,7.
4,and6.1Hz,1H),3.80(s,3H),
6.88(d,J=8.9Hz,2H),7.36(d,
J=8.8Hz,2H)
(t,J=6.8Hz,3H),1.24−1.58
(m,9H),1.61(s,3H),1.68−1.7
8(m,1H),2.26(dd,J=12.8and
6.1Hz,1H),4.52(ddt,J=9.1,7.
4,and6.1Hz,1H),3.80(s,3H),
6.88(d,J=8.9Hz,2H),7.36(d,
J=8.8Hz,2H)
【0069】MS m/z 290(M+,27),2
46(11),231(23),162(15),16
1(100),149(12),148(46),14
7(15)
46(11),231(23),162(15),16
1(100),149(12),148(46),14
7(15)
【0070】元素分析:C10H20O3として 計算値:C,74.45;H,9.02% 実測値:C,74.28;H,9.07%
【0071】(2S,4R)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−2−メチル−4−デカノリド
ニル)−2−メチル−4−デカノリド
【0072】無色粘稠性液体
【0073】 [α]D−44゜(c=1.24、CHCl3、20℃)
【0074】IR(neat) 2960,2890,
1775,1615,1520,1470,1255,
1185,1035,835 cm-1
1775,1615,1520,1470,1255,
1185,1035,835 cm-1
【0075】1H NMR(CDCl3) δ 0.88
(t,J=7.1Hz,3H),1.21−1.48
(m,8H),1.55−1.63(m,1H),1.7
1−1.79(m,1H),1.95(dd,J=12.
8and10.7Hz,1H),2.71(dd,J=1
2.8and4.9Hz,1H),3.80(s,3
H),4.20(d,J=8.9Hz,2H),6.88
(d,J=8.9Hz,2H),7.30(d,J=8.
9Hz,2H)
(t,J=7.1Hz,3H),1.21−1.48
(m,8H),1.55−1.63(m,1H),1.7
1−1.79(m,1H),1.95(dd,J=12.
8and10.7Hz,1H),2.71(dd,J=1
2.8and4.9Hz,1H),3.80(s,3
H),4.20(d,J=8.9Hz,2H),6.88
(d,J=8.9Hz,2H),7.30(d,J=8.
9Hz,2H)
【0076】MS m/z 290(M+,20),2
31(22),162(100),149(11),1
48(46),135(27),133(16),12
1(14)
31(22),162(100),149(11),1
48(46),135(27),133(16),12
1(14)
【0077】元素分析:C18H20O3として 計算値:C,74.45;H,9.02% 実測値:C,74.34;H,9.14%
【0078】(1−b) (2S,4R)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−2
−メチル−4−デカノリドの合成
−メチル−4−デカノリドの合成
【0079】
【化16】
【0080】塩化アルミニウム1.5g(1.8mmo
l)のジメチルスルフィド1ml、ジクロロメタン20
ml溶液中に、氷冷下、(2S,4R)−2−(4−メ
トキシフェニル)−2−メチル−4−デカノリド527
mg(1.8mmol)のジクロロメタン5ml溶液を
加え、30℃にて2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を加えて中和、セライト濾過、酢酸エチル2
00mlで抽出後、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗滌、
無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮した。残渣を
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢
酸エチル=3/1)で分離精製して(2S,4R)−2
−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−4−デカ
ノリド407mg(収率82%)を得た。
l)のジメチルスルフィド1ml、ジクロロメタン20
ml溶液中に、氷冷下、(2S,4R)−2−(4−メ
トキシフェニル)−2−メチル−4−デカノリド527
mg(1.8mmol)のジクロロメタン5ml溶液を
加え、30℃にて2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を加えて中和、セライト濾過、酢酸エチル2
00mlで抽出後、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗滌、
無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮した。残渣を
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢
酸エチル=3/1)で分離精製して(2S,4R)−2
−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−4−デカ
ノリド407mg(収率82%)を得た。
【0081】無色粘稠性液体
【0082】[α]D−44.8゜(c=1.33、CH
Cl3、20℃)
Cl3、20℃)
【0083】IR(neat) 3400,2950,
2880,1715,1615,1600,1520,
1450,1380,1275,1205,1180,
1100,1010,835 cm-1
2880,1715,1615,1600,1520,
1450,1380,1275,1205,1180,
1100,1010,835 cm-1
【0084】1H NMR(CDCl3) δ 0.87
(t,J=6.9Hz,3H),1.22−1.48
(m,8H),1.54−1.63(m,1H),1.7
1−1.80(m,1H),1.95(dd,J=12.
9and10.7Hz,1H),2.70(dd,J=1
2.9and5.0Hz,1H),4.23(ddt,J
=10.7,7.4,and5.2Hz,1H),6.81
(d,J=8.8Hz,2H),7.20(d,J=8.
8Hz,2H)
(t,J=6.9Hz,3H),1.22−1.48
(m,8H),1.54−1.63(m,1H),1.7
1−1.80(m,1H),1.95(dd,J=12.
9and10.7Hz,1H),2.70(dd,J=1
2.9and5.0Hz,1H),4.23(ddt,J
=10.7,7.4,and5.2Hz,1H),6.81
(d,J=8.8Hz,2H),7.20(d,J=8.
8Hz,2H)
【0085】MS m/z 276(M+,10),2
32(10),217(13),148(12),14
7(100),135(10),134(56),13
3(17),121(21),119(13),108
(17),91(11)
32(10),217(13),148(12),14
7(100),135(10),134(56),13
3(17),121(21),119(13),108
(17),91(11)
【0086】元素分析:C17H24O3として 計算値:C,73.88;H,8.75% 実測値:C,73.64;H,8.88%
【0087】(1−c) (2R,4R)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−2
−メチル−4−デカノリドの合成
−メチル−4−デカノリドの合成
【0088】
【化17】
【0089】(2S,4R)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−2−メチル−4−デカノリドのかわりに(2
R,4R)−2−(4−メトキシフェニル)−2−メチ
ル−4−デカノリド414mg(1.4mmol)を用
いた以外は(1−b)と全く同様の操作により(2R,
4R)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル
−4−デカノリド382mg(収率98%、光学純度9
9%ee)を得た。
ニル)−2−メチル−4−デカノリドのかわりに(2
R,4R)−2−(4−メトキシフェニル)−2−メチ
ル−4−デカノリド414mg(1.4mmol)を用
いた以外は(1−b)と全く同様の操作により(2R,
4R)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル
−4−デカノリド382mg(収率98%、光学純度9
9%ee)を得た。
【0090】無色板状晶
【0091】融点 87−88℃
【0092】[α]D+33.8゜(c=0.94、CH
Cl3、20℃)
Cl3、20℃)
【0093】IR(neat) 3420,2950,
2930,2860,1750,1515,1215,
1190,1060,925,810,650,595
cm-1
2930,2860,1750,1515,1215,
1190,1060,925,810,650,595
cm-1
【0094】1H NMR(CDCl3) δ 0.88
(t,J=6.9Hz,3H),1.25−1.51
(m,8H),1.52−1.63(m,1H),1.6
1(s,3H),1.71−1.80(m,1H),2.
25(dd,J=12.8and9.3Hz,1H),
2.44(dd,J=12.8and6.1Hz,1
H),4.54(ddt,J=9.0,7.5,and5.
8Hz,1H),6.77(d,J=8.8Hz,2
H),7.29(d,J=8.8Hz,2H)
(t,J=6.9Hz,3H),1.25−1.51
(m,8H),1.52−1.63(m,1H),1.6
1(s,3H),1.71−1.80(m,1H),2.
25(dd,J=12.8and9.3Hz,1H),
2.44(dd,J=12.8and6.1Hz,1
H),4.54(ddt,J=9.0,7.5,and5.
8Hz,1H),6.77(d,J=8.8Hz,2
H),7.29(d,J=8.8Hz,2H)
【0095】MS m/z 276(M+,9),23
2(10),217(12),148(13),135
(11),133(17),121(21),
2(10),217(12),148(13),135
(11),133(17),121(21),
【0096】元素分析:C17H24O3として 計算値:C,73.88;H,8.75% 実測値:C,73.80;H,8.90%
【0097】(実施例2) (2S,4R)−2−[4−(4−オクチルベンゾイル
オキシ)フェニル]−2−メチル−4−デカノリドの合
成
オキシ)フェニル]−2−メチル−4−デカノリドの合
成
【0098】
【化18】
【0099】実施例1の(1−b)で製造した(2S,
4R)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル
−4−デカノリド50mgおよび4−オクチル安息香酸
クロリド46mgをジクロロメタン4mlに溶解し、ピ
リジン1mlを加え、6時間溶媒還流下攪拌した。放冷
後エーテル50mlおよび稀塩酸を加え、有機層を分離
後水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を
溜去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製
して白色結晶状の表記化合物61mgを得た。
4R)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル
−4−デカノリド50mgおよび4−オクチル安息香酸
クロリド46mgをジクロロメタン4mlに溶解し、ピ
リジン1mlを加え、6時間溶媒還流下攪拌した。放冷
後エーテル50mlおよび稀塩酸を加え、有機層を分離
後水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を
溜去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製
して白色結晶状の表記化合物61mgを得た。
【0100】融点 69℃
【0101】IR(Nujol) 1730,161
0,1510,1260,1210,1170,106
0,1020,760cm-1
0,1510,1260,1210,1170,106
0,1020,760cm-1
【0102】1H NMR(CDCl3) δ 0.87
−0.90(m,6H),1.27−2.03(m,22
H),2.65−2.78(m,4H),4.22−4.2
5(m,1H),7.20−8.11(m,8H)
−0.90(m,6H),1.27−2.03(m,22
H),2.65−2.78(m,4H),4.22−4.2
5(m,1H),7.20−8.11(m,8H)
【0103】(実施例3) (2R,4R)−2−[4−(4−オクチルベンゾイル
オキシ)フェニル]−2−メチル−4−デカノリドの合
成
オキシ)フェニル]−2−メチル−4−デカノリドの合
成
【0104】
【化19】
【0105】実施例2において用いた(2S,4R)−
2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−4−デ
カノリドに換えて、(2R,4R)−2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−メチル−4−デカノリドを用いる
ことにより、表記化合物を得た。相転移温度は第1表に
示した。
2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−4−デ
カノリドに換えて、(2R,4R)−2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−メチル−4−デカノリドを用いる
ことにより、表記化合物を得た。相転移温度は第1表に
示した。
【0106】(実施例4) (2S,4R)−2−[4−(4−オクチルオキシベン
ゾイルオキシ)フェニル]−2−メチル−4−デカノリ
ドの合成
ゾイルオキシ)フェニル]−2−メチル−4−デカノリ
ドの合成
【0107】
【化20】
【0108】実施例2において用いた4−オクチル安息
香酸クロリドに換えて、4−オクチルオキシ安息香酸ク
ロリドを用いることにより、表記化合物を得た。相転移
温度は第1表に示した。
香酸クロリドに換えて、4−オクチルオキシ安息香酸ク
ロリドを用いることにより、表記化合物を得た。相転移
温度は第1表に示した。
【0109】(実施例5)Sc*組成物の調製
【0110】以下の組成からなるSc相を示す母体液晶
を調製した。
を調製した。
【0111】
【化21】
【0112】この母体液晶の融点は12.5℃であり、
55.5℃までSc相を、64.5℃までSA(スメクチ
ックA)相を、70℃までN(ネマチック)相を示し
た。
55.5℃までSc相を、64.5℃までSA(スメクチ
ックA)相を、70℃までN(ネマチック)相を示し
た。
【0113】この母体液晶98%と実施例4で得たN
o.3の化合物2%とを混合してなる液晶組成物を調製
したところ、52.5℃までSc*相を、65℃までSA
相を、69℃までN*相を示した。またその融点は不明
瞭であった。
o.3の化合物2%とを混合してなる液晶組成物を調製
したところ、52.5℃までSc*相を、65℃までSA
相を、69℃までN*相を示した。またその融点は不明
瞭であった。
【0114】(実施例6)表示素子の作成
【0115】実施例5で得たSc*組成物を加熱して等
方性液体とした。これを厚さ約2μmのポリイミド−ラ
ビングによる配向処理を施したガラスセル内に充填し、
室温まで徐冷を行い、配向したSc*相のモノドメイン
を得た。このセルに電界強度10Vp-p/μmの矩形波
を印加してその電気光学応答を測定したところ、25℃
で186μ秒という高速応答が確認できた。このときの
チルト角は20.5゜であり、自発分極は1.47nC/
cm2であった。
方性液体とした。これを厚さ約2μmのポリイミド−ラ
ビングによる配向処理を施したガラスセル内に充填し、
室温まで徐冷を行い、配向したSc*相のモノドメイン
を得た。このセルに電界強度10Vp-p/μmの矩形波
を印加してその電気光学応答を測定したところ、25℃
で186μ秒という高速応答が確認できた。このときの
チルト角は20.5゜であり、自発分極は1.47nC/
cm2であった。
【0116】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされる光学
活性化合物は、他の母体液晶組成物にいわゆるキラルド
ーパントとして添加することにより、大きい自発分極を
誘起することができ、広い温度範囲で高速応答が可能な
液晶組成物を提供することができる。また本発明の一般
式(I)の化合物は、工業的にも容易に製造でき、無色
で水、光、また特に酸、塩基等に対する化学的安定性に
非常に優れており実用的である。さらに、本発明におけ
るキラルスメクチック液晶組成物では100μ秒台の高
速応答を実現することも可能であり、表示用光スイッチ
ング素子として極めて有用である。
活性化合物は、他の母体液晶組成物にいわゆるキラルド
ーパントとして添加することにより、大きい自発分極を
誘起することができ、広い温度範囲で高速応答が可能な
液晶組成物を提供することができる。また本発明の一般
式(I)の化合物は、工業的にも容易に製造でき、無色
で水、光、また特に酸、塩基等に対する化学的安定性に
非常に優れており実用的である。さらに、本発明におけ
るキラルスメクチック液晶組成物では100μ秒台の高
速応答を実現することも可能であり、表示用光スイッチ
ング素子として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 407/12 307 8829−4C C09K 19/34 7457−4H G02F 1/13 500 9225−2K (72)発明者 檜山 為次郎 神奈川県相模原市上鶴間4−29−3−101 (72)発明者 楠本 哲生 神奈川県相模原市栄町3−16−104 (72)発明者 中山 昭子 東京都町田市山崎町1380−K−702
Claims (14)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1はフッ素原子、塩素原子、シアノ基または
炭素原子数1〜10のアルコキシル基により置換されて
いてもよい炭素原子数1〜18のアルキル基を表わし、
Xは単結合、−O−、−S−、−CO−、−COO−、
−OCO−、−OCOO−を表わし、環Aおよび環Bは
それぞれ独立的に1個または2個のフッ素原子により置
換されていてもよい1,4−フェニレン基、トランス−
1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイ
ル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,
5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基または
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表わし、Yは
−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、
−CH2CH2−、−C≡C−、または単結合を表わし、
mは0または1を表わし、nは1または2を表わし、Z
は−COO−、または−CH2O−を表わし、R2は炭素
原子数1〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基を表
わし、ラクトン環の2位および4位の不斉炭素原子は各
々独立的に(R)または(S)配置である。)で表わさ
れる光学活性ラクトン誘導体。 - 【請求項2】 n=1である請求項1記載の光学活性ラ
クトン誘導体。 - 【請求項3】 m=0である請求項2記載の光学活性ラ
クトン誘導体。 - 【請求項4】 Zが−COO−である請求項3記載の光
学活性ラクトン誘導体。 - 【請求項5】 環Aが1,4−フェニレン基または1,
4−シクロヘキシレン基である請求項4記載の光学活性
ラクトン誘導体。 - 【請求項6】 Xが単結合または−O−である請求項5
記載の光学活性ラクトン誘導体。 - 【請求項7】 R1が炭素原子数2〜12のアルキル基
である請求項6記載の光学活性ラクトン誘導体。 - 【請求項8】 R2が炭素原子数1〜10の直鎖状アル
キル基である請求項7記載の光学活性ラクトン誘導体。 - 【請求項9】 Xが−O−であり、かつ環Aが1,4−
フェニレン基である請求項8記載の光学活性ラクトン誘
導体。 - 【請求項10】 一般式(II) 【化2】 (式中、nは1または2を表わし、R2は炭素原子数1
〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基を表わし、ラ
クトン環の2位および4位の不斉炭素原子は各々独立的
に(R)または(S)配置である。)で表わされる光学
活性ラクトン誘導体。 - 【請求項11】 n=1である請求項10記載の光学活
性ラクトン誘導体。 - 【請求項12】 請求項1記載の光学活性ラクトン誘導
体を含有する液晶組成物。 - 【請求項13】 強誘電性キラルスメクチック相を示す
請求項12記載の液晶組成物。 - 【請求項14】 請求項12または請求項13記載の液
晶組成物を用いた液晶表示素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3043869A JPH0692952A (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 光学活性ラクトン誘導体とそれを含む液晶組成物および液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3043869A JPH0692952A (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 光学活性ラクトン誘導体とそれを含む液晶組成物および液晶表示素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0692952A true JPH0692952A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=12675708
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3043869A Withdrawn JPH0692952A (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 光学活性ラクトン誘導体とそれを含む液晶組成物および液晶表示素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0692952A (ja) |
-
1991
- 1991-03-08 JP JP3043869A patent/JPH0692952A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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