JPH0696097B2 - 中空糸束の端部固定方法 - Google Patents

中空糸束の端部固定方法

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JPH0696097B2
JPH0696097B2 JP61109680A JP10968086A JPH0696097B2 JP H0696097 B2 JPH0696097 B2 JP H0696097B2 JP 61109680 A JP61109680 A JP 61109680A JP 10968086 A JP10968086 A JP 10968086A JP H0696097 B2 JPH0696097 B2 JP H0696097B2
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正博 細田
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、流体分離装置や熱交換器に用いられる中空糸
を複数本集束して構成した、中空糸束の端部固定方法に
関するものである。
(従来技術) 従来これらの流体分離装置や熱交換器に用いられる中空
糸束の端部固定方法は、遠心法あるいは浸漬法にて接着
剤を介して中空糸束の端部を筒状ケース等に固定する方
法が用いられている。この接着剤を中空糸端部の開口部
に注入する際に、開口部から内部に接着剤が侵入するの
を防止するため、中空糸の開口部を適当な充填材で閉塞
したり、また、熱可塑性樹脂の中空糸においては、開口
部を熱融解させて閉塞状態とする方法がある。
(発明が解決しようとする問題点) これらの方法はいづれも開口部の閉塞作業を必要とし、
作業時間の増大や作業に熟練を要する外、充填材により
中空糸束が汚染される等の欠点があった。本発明は、開
口部の閉塞作業を必要とせず、中空糸端部の一端または
両端が開口したままの状態で接着剤の侵入を抑えること
のできる中空糸束の端部固定方法を提供するものであ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は、下記のとおりのものである。
中空糸を複数本集束して筒状ケースに収納し、中空糸端
部を接着剤で該ケースに固定する方法において、一端ま
たは両端が開口した中空糸束を収納した筒状ケースを耐
圧容器中に入れ、該耐圧容器内を気体で一定圧力にした
後、中空糸端部の開口部に接着剤を注入し、中空糸端部
の開口部が接着剤で閉塞された後、該耐圧容器内の圧力
を減少させて中空糸内部圧力を中空糸外部圧力よりも高
くし、接着剤が十分固化するまでこの差圧を保持するこ
とを特徴とする中空糸束の端部固定方法。
(実施態様及び作用) 本発明は、接着剤の注入圧力と中空糸内部の圧力に着目
し、中空糸内部の圧力が外部より高くなる様な差圧を設
ける事により、中空糸端部の開口部からの接着剤の侵入
を抑える方法である。
遠心法で接着剤を注入した場合の中空糸内部と外部の圧
力バランスを第1図により説明すると、接着剤の遠心効
果によるr1点に於ける発生圧力Pr1は次式で示される。
ここでρ:接着剤の密度 w:角速度 g:重力加速度 r1:中空糸内部の接着剤の界面回転半径 r2:中空糸外部の接着剤の界面回転半径 中空糸内部の圧力をPi、中空糸外部の圧力をP0とすれ
ば、r1点における圧力バランスは次式で示される。
Pi=Pr1+P0 すなわち、中空糸内部の圧力Piを外部の圧力P0より、接
着剤の遠心効果によるr1点に於ける発生圧力Pr1に相当
する差圧分だけ高くすることにより、中空糸端部の開口
部からの接着剤の侵入を抑える事が可能となる。
差圧の発生方法を第2図により説明すると、耐圧容器
(9)の内部には、両端部に開口部(2)を有する中空
糸(1)を集束して収納した、流体出入口ノズル(4)
を有する筒状ケース(3)が取付けられており、筒状ケ
ース(3)の端部には中空糸(1)の開口部(2)に対
応してキャップ(5)が取付けられている。接着剤ポッ
ト(7)は筒状ケース(3)と共に回転する様に固定さ
れており、接着剤(8)を中空糸束の端部に導入するた
めにチューブ(6)でキャップ(5)と接続されてい
る。接着剤(8)を接着剤注入用ノズル(10)より接着
剤ポット(7)に注入後、接着剤注入用ノズル(10)を
密閉し、耐圧容器(9)に設けたノズル(11)より気体
を導入する。
気体は耐圧容器(9)を一定圧力にすると共に、流体出
入口ノズル(4)から筒状ケース(3)内に入り、中空
糸束と筒状ケース(3)のスキマ、各中空糸間及び中空
糸(1)の内部を一定圧力にする。
この様に、中空糸(1)の内部と外部を一定圧力にした
後、耐圧容器(9)を回転させる。回転に伴って接着剤
(8)は遠心力の作用を受け、チューブ(6)を通り中
空糸(1)の端部に達した後開口部(2)を閉塞し、気
体は中空糸(1)の内部に閉じ込められる。その後、ノ
ズル(11)から気体を排出し耐圧容器(9)の内部の圧
力を減少せしめることにより、筒状ケース(3)の内部
の気体も流体出入口ノズル(4)を通じて排出されるた
め、中空糸(1)の外部の圧力も減少し、中空糸(1)
の内部と外部に差圧を発生させる事ができる。
接着剤(8)は中空糸(1)の端部の開口部(2)を閉
塞後、中空糸外部の空間に圧力がバランスする高さまで
充填される。
耐圧容器内部の圧力は、第3図に示すように、中空糸の
気体透過量及び接着剤の固化時間に応じて調節され、気
体の透過がないか、あるいは、非常に小さい場合は、中
空糸の開口部が接着剤で閉塞された後直ちに大気圧まで
減少させる。また、気体の透過がある場合、中空糸内部
の圧力は除々に減少するので、耐圧容器内部の圧力も気
体透過量に応じて減少させる。この時、耐圧容器内部の
圧力は接着剤が固化するまで差圧を保持するように減少
させる必要がある。
この様にして、接着剤が十分固化された後回転を停止し
て、耐圧容器より筒状ケースを取り出し、中空糸束の端
部の直近を切断する事で、中空糸端部が開口し筒状ケー
スに固定された中空糸束が得られる。
本発明に用いる中空糸は、端部の一端又は両端が開口し
た各種のものが使用可能である。
また、差圧の発生は、耐圧容器内部の圧力を加圧状態か
ら大気圧に、加圧状態からスタートし大気圧を経て減圧
状態に、あるいは、大気圧から減圧状態にするいづれの
方法でも可能である。さらに、耐圧容器内部に導入する
気体は、非凝縮性であれば各種のものが使用できる。ま
た、耐圧容器は、筒状ケースが小型の場合には第2図の
形式でもよいが、大型の場合には、耐圧容器を回転させ
ずに、耐圧容器内部に回転台を設けて筒状ケースのみを
回転させる形式がよい。
接着剤の注入方法は、遠心法あるいは浸漬法のいづれで
もよいが、浸漬法における中空糸の形態は一端が閉塞状
態であるか、あるいは、U字状形態である必要がある。
この様に中空糸内部の圧力が外部より高くなる様な差圧
を設ける事により、中空糸端部の開口部からの接着剤の
侵入を抑える事ができるため、中空糸端部の開口部を充
填材等で閉塞することなく筒状ケースに固定することが
できる。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1) 耐圧容器として第2図に示す形式のものを使用した。内
径0.8mmのポリアクリロニトリル製中空糸2000本を、内
径90mm、長さ1100mmの合成樹脂製筒状ケースに収納し、
2液反応型エポキシ樹脂を接着剤ポットに注入し、耐圧
容器を密閉し、圧縮空気を用いて1kg/cm2Gに加圧した。
300rpmに回転させて1分後に0.7kg/cm2Gまで直ちに耐圧
容器内の圧力を減少させた。その後耐圧容器内の圧力を
90分間で大気圧になる様に徐々に減少させた。エポキシ
樹脂が十分に固化した後、回転を停止して中空糸の端部
を切断したところ、中空糸外部の接着剤は中空糸先端よ
り60mmの厚さであり、開口部からの中空糸内部への接着
剤の侵入長さは約8mmとわずかであった。
比較のため、同じ中空糸を用いて、2液反応型エポキシ
樹脂を接着剤ポットに注入後、耐圧容器を加圧せず大気
圧のまま300rpmに回転させた。エポキシ樹脂が十分に固
化した後、回転を停止して中空糸の端部を切断したとこ
ろ、中空糸外部の接着剤は中空糸先端より60mmの厚さで
あり、開口部からの中空糸内部への接着剤の侵入長さは
約58mmに達していた。
(実施例2) 実施例1と同じ中空糸を30wt%濃度のグリセリン水溶液
に浸漬、乾燥させた後筒状ケースに収納し、2液反応型
エポキシ樹脂を接着剤ポットに注入し、耐圧容器を密閉
し、圧縮空気で0.34kg/cm2Gに加圧した。300rpmに回転
させて1分後に耐圧容器内の圧力を直ちに大気圧まで減
少させた。エポキシ樹脂が十分に固化した後、回転を停
止して中空糸の端部を切断したところ、中空糸外部の接
着剤は中空糸先端より60mmの厚さであり、開口部からの
中空糸内部への接着剤の侵入はほとんどなかった。
(発明の効果) 本発明によれば、工程短縮による作業の省力化及び充填
材による中空糸の汚染がなくなりクリーンな中空糸束が
得られる。また、もしピンホールのある中空糸が中空糸
束の中にあった場合には、その中空糸のみが差圧を発生
しえず、中空糸内部まで接着剤で充填されるため、従来
行なっていたピンホール検査を必要としない利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、中空糸内部と外部の圧力バランスを示す断面
図。第2図は、耐圧容器を回転させる場合の断面図。第
3図は、中空糸内部と外部の圧力変化を示す説明図であ
る。 1は中空糸、2は開口部、3は筒状ケース、4は流体出
入口ノズル、5はキャップ、6はチューブ、7は接着剤
ポット、8は接着剤、9は耐圧容器、10は接着剤注入用
ノズル、11はノズル。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空糸を複数本集束して筒状ケースに収納
    し、中空糸端部を接着剤で該ケースに固定する方法にお
    いて、一端または両端が開口した中空糸束を収納した筒
    状ケースを耐圧容器中に入れ、該耐圧容器内を気体で一
    定圧力にした後、中空糸端部の開口部に接着剤を注入
    し、中空糸端部の開口部が接着剤で閉塞された後、該耐
    圧容器内の圧力を減少させて中空糸内部圧力を中空糸外
    部圧力よりも高くし、接着剤が十分固化するまでこの差
    圧を保持することを特徴とする中空糸束の端部固定方
    法。
  2. 【請求項2】筒状ケースを耐圧容器中に配置して回転さ
    せる特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP61109680A 1986-05-15 1986-05-15 中空糸束の端部固定方法 Expired - Fee Related JPH0696097B2 (ja)

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JPH0551430U (ja) * 1991-12-09 1993-07-09 川澄化学工業株式会社 流体処理装置の端部固定ケ−ス
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