JPH0698778A - プトレッシン酸化酵素遺伝子を含む組換え体dna、これを含む形質転換体およびこれを用いたプトレッシン酸化酵素の製造法 - Google Patents

プトレッシン酸化酵素遺伝子を含む組換え体dna、これを含む形質転換体およびこれを用いたプトレッシン酸化酵素の製造法

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JPH0698778A
JPH0698778A JP27794392A JP27794392A JPH0698778A JP H0698778 A JPH0698778 A JP H0698778A JP 27794392 A JP27794392 A JP 27794392A JP 27794392 A JP27794392 A JP 27794392A JP H0698778 A JPH0698778 A JP H0698778A
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Teruhiko Beppu
輝彦 別府
Sueji Horinouchi
末治 堀之内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はプトレッシン酸化酵素(以下、PUO
という。)遺伝子を含む組換え体DNA、これを含む形
質転換体およびこれを用いたPUOの製造法に関する。 【構成】PUOをコードするDNAを精製・単離し、そ
の塩基配列を決定し、更に該遺伝子を組み込んだ形質転
換体を得、該形質転換体を培養することによってPUO
を製造する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプトレッシン酸化酵素
(以下、PUOという。)遺伝子を含む組換え体DN
A、これを含む形質転換体およびこれを用いたPUOの
製造法に関するものである。本発明で得られるPUOは
生体内ジアミンの一種であるプトレッシン、カダベリン
または生体内ポリアミンであるスペルミジンの酸化反応
を触媒する酵素であり、臨床試験分野でのジアミン、ポ
リアミン類の定量に利用される。
【0002】
【従来の技術】PUOは足立等によりミクロコッカス
(Micrococcus)ルーベンス〔アグリカルチャル・バイ
オロジカル・ケミストリー、30巻、1202頁(1966)〕に
見いだされて以来、ミクロコッカス・フラビダス(特開
昭57−18984号)、ノカルディア(Nocardia)属(特開
昭57−164786号)、アルスロバクター(Arthrobacter)
属(特開昭60−41481)等よりの生産が報告され、更に
アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(Rhizopu
s)属、ムコール(Mucor)属、ペニシリウム(Penicill
ium)属、ディアポルス(Diaporthe)属、アウレオバシ
ディウム(Aureobasidium)属、ジベレラ(Gibberell
a)属、フザリウム(Fusarium)属、シリンドロカルポ
ン(Cylindrocarpon)属、クラドスポリウム(Cladospo
rium)属、ビソクラミス(Byssochlamys)属、パエシロ
ミセス(Paecilomyces)属、スコプラリオプシス(Scop
ulariopsis)属、グリオクラジウム(Gliocladium)
属、モナスカス(Monascus)属、アルスロデルマ(Arth
roderma)属、フィトフドラ属(Phytophtora)属、グロ
エロヒラム(Gloeophyllum)属、ゲオトリカム(Geotri
chum)属、オイディオデンドロン(Oidiodendron)属、
ベルティシリウム(Verticillium)属、トリコデルマ
(Trichoderma)属、タラロミセス(Talaromyces)属、
アブシディア(Absidia)属(以上、特開昭62−275681
号)、シュードモナス(Pseudomonas)属(特開昭62−3
35878号)由来のものが知られている。
【0003】しかし、現在ではこれらのPUO遺伝子に
ついての解析は全くなされていない。したがって、組換
え体PUOの製造に関する研究もなされていないのが現
状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のPUO生産はそ
の供給量などの点で改善すべき点が多くあり、本発明者
等は、上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、PUOを
コードするDNAを精製・単離し、その塩基配列を決定
することに成功した。
【0005】更に該遺伝子を組み込んだ形質転換体を
得、該形質転換体を培養することによってPUOを製造
する方法を完成した。
【0006】かかる成果に基づいてPUOの効率的な大
量生産への途を開き、さらには、蛋白質工学によるPU
Oの特異性の改変への途をも開いた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては上記の
PUO生産菌をPUO遺伝子を含むDNAの給源として
使用できるが、例えばミクロコッカス・ロゼウス(Micr
ococcus roseus)IFO3768が挙げられる。
【0008】ミクロコッカス・ロゼウス IFO 3768の染
色体DNAからPUO遺伝子を単離する目的で大腸菌に
よるクローニングを行う。
【0009】PUO遺伝子を選択するためのプローブと
してPUO蛋白の一部のアミノ酸配列から推定される塩
基配列を持つ合成DNAを標識として使い、サザン・ハ
イブリダイゼーションによってPUO遺伝子を含む染色
体DNAの断片集団を限定した後、大腸菌を宿主として
クローニングを行い、コロニー・ハイブリダイゼーショ
ン法によりPUO遺伝子を含むDNA断片を取得する。
【0010】酵素の一部アミノ酸配列の決定には、例え
ば公知文献[Eur. J. Biochem.,1巻,80〜91頁(196
7)]に記載の方法を応用した自動アミノ酸シークエン
サーを用いることができる。
【0011】遺伝子のDNA配列を推定するにはアミノ
酸に対応する遺伝コードが複数存在する場合は、ミクロ
コッカス属の使用頻度を考慮して可能性の高いものを選
ぶか、公知文献[Nucleic Acids Res.,13巻,8927頁
(1985)]に記載の方法に従い、第3文字にイノシンを
使用することで限定できる。
【0012】合成DNAは、例えば自動DNA合成機を
使用すれば作ることができる。合成DNAの標識は、例
えば公知文献[Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,74
巻,560〜564頁]に記載の方法に従いT4ポリヌクレオ
チドキナーゼを用いて5'末端をγ−32P−ATPでリ
ン酸化することにより行うことができる。
【0013】サザン・ハイブリダイゼーションは公知文
献[J. Mol. Biol.,98巻,503〜517頁(1975)]に記
載のサザン(Southern)らの方法に従い、上記染色体D
NAを制限酵素で切断し、アガロースゲル電気泳動によ
り断片長に応じた分離を与えた後、ニトロセルロースフ
ィルターへDNAを吸着させて標識化合成DNAプロー
ブをハイブリダイズさせ、オートラジオグラムを撮るこ
とにより行うことができる。使用する制限酵素としては
BamHI,EcoRIなどが挙げられる。
【0014】次いで、プローブがハイブリダイズする染
色体DNA断片を含む一定の長さのDNA断片集合体を
例えば公知文献[Anal. Biochem.,101巻,339〜341頁
(1980)]に記載のアガロースゲルからのDNA抽出法
に従って回収することができる。
【0015】次にコロニー・ハイブリダイゼーションを
行うために、上記回収DNAをベクターDNAに挿入連
結して組換えDNAを調製する。染色体DNAのベクタ
ーDNAへの組み込みは、公知文献[J. Mol. Biol.,9
6巻,171〜184頁(1975)]に記載の方法に従い染色体
DNA及びベクターDNAを制限酵素で切断し、次いで
リガーゼを用いて連結することにより行うことができ
る。
【0016】ベクターDNAとしては、例えばプラスミ
ドDNAが挙げられ、特に、pBR322や pUC19 が好まし
い。リガーゼとしては、例えばT4DNAリガーゼが挙
げられる。
【0017】組換えDNAの大腸菌への導入は、例えば
公知文献[J. Mol. Biol.,53巻,159〜162頁(197
0)]に記載の塩化カルシウム処理法により行うことが
できる。尚、使用する大腸菌としては、大腸菌(Escher
ichia coli)JM109 株が好ましい。
【0018】PUO遺伝子を含んだ組換えDNAを含有
する菌株の選択は、例えば公知文献[Nucleic Acids Re
s.,7巻,2115〜2136頁(1979)]に記載の方法に従っ
て、前記合成DNAをプローブとしたコロニー・ハイブ
リダイゼーション法により行うことができる。
【0019】即ち、組換えDNAを導入された大腸菌を
アンピシリンを含むL−ブロス寒天培地にまき、一晩培
養後、生じたアンピシリン耐性形質転換株をニトロセル
ロースフィルターにレプリカして更に2〜3時間アンピ
シリンを含むL−ブロス寒天培地上で培養し、溶菌及び
DNAの固定を行って合成DNAがハイブリダイズする
陽性コロニーを検出する。
【0020】次に、陽性菌株から、例えば公知文献[Pr
oc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,57巻,1514〜1521頁(1
967)]に記載の方法によってプラスミドを抽出・精製
し各種制限酵素による分解を行い、制限酵素地図を作成
すると共に、再びサザン・ハイブリダイゼーションによ
って複数の合成DNAプローブがハイブリダイズするこ
とを確認する。
【0021】先ず、合成DNAプローブがハイブリダイ
ズする断片の塩基配列を決定し、次にその前後の塩基配
列も決定し、PUOの既知のアミノ酸配列をコードする
読み取り枠の存在を確認する。DNAの塩基配列の決定
は、M13 ファージ M13mp18,M13mp19 にクローニング
したDNA断片を公知文献[Proc. Natl. Acad. Sci.U.
S.A.,74巻,5463〜5467頁(1977)]に記載のジデオキ
シシーケンス法により行うことができる。
【0022】上記の操作によって決定されたDNA塩基
配列および推定されるアミノ酸配列を配列番号:1に示
す。
【0023】配列番号:1の上段にPUO構造遺伝子を
含むDNA塩基配列及び下段に推定されるアミノ酸配列
を示した。
【0024】尚、塩基置換、削除、挿入、転移等の変化
の生じた変異型遺伝子の塩基配列についても以上に述べ
た方法により確認することができる。
【0025】得られたPUO遺伝子の翻訳開始部位上流
に大腸菌のプロモーターを接続し、例えばプラスミドベ
クター pUC19 のような大腸菌用ベクターに連結して大
腸菌に導入することにより、高生産能を有する形質転換
株を得ることができる。
【0026】形質転換体の確認はプラスミドを抽出して
各種制限酵素による切断パターンを調べることにより行
うことができる。形質転換株の産生するPUOの量は形
質転換株をアンピシリンを含むL−ブロス培地で振盪培
養しIPTGで遺伝子の発現を誘導し、更に培養を続け
た後、菌体を集菌・洗浄後、超音波破砕等の方法により
破壊して得られる粗酵素標品をSDS−ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を行うことによ
り過剰に生産されたPUO蛋白質を確認することができ
る。
【0027】また、後に述べるPUO活性測定法を使っ
てPUO活性を確認することもできる。ただし、大腸菌
の最適生育温度とされる37℃の培養で行うと生産される
PUO酵素蛋白の大部分は活性を保たない封入体を形成
し、検出されるPUO活性値は低い。
【0028】より低い温度、例えば30℃または26.5℃で
培養することにより封入体の形成を防ぐことにより、活
性のあるPUO蛋白の量を上げることができる。
【0029】更に、効率的な遺伝子の発現を行う方法と
して、例えば公知文献[Methods inEnzymology,100巻,
60-96頁(1983)]に記載の方法に従って、エキソヌクレ
アーゼIII、S1ヌクレアーゼの併用により、プロモ
ーターと翻訳開始点との間のDNAを削除することで遺
伝子産物の量を増大させることができる。
【0030】上記の形質転換体としては、前記した方法
で pUC19 にミクロコッカス・ロゼウス IFO 3768の染色
体由来のPUO遺伝子を導入したプラスミドを含有する
大腸菌 JM109などが挙げられる。
【0031】本発明の微生物によるPUOの製造に用い
られる培地としては、一般的に微生物の培養において使
用される炭素源、窒素源、無機物を含有する合成培地も
しくは天然培地のいずれをも使用することができる。微
量の添加が好ましい物質としては、プラスミドの安定保
持のための抗生物質などがある。例えばアンピシリン耐
性遺伝子を有するプラスミドベクター pUC19 由来の組
換え体DNAの場合には、アンピシリンが30〜100μg/
mlの濃度で加えこともできる。
【0032】本発明の微生物の培養は、一般の微生物の
培養と同様の方法で行うことができる。PUOは菌体内
に蓄積されるので、通常の菌体破砕法により回収するこ
とができる。
【0033】尚、PUOの活性測定は次のようにして行
った。4−アミノアンチピリン10mg、フェノール0.2m
l、ペルオキシダーゼ5mgを0.2Mリン酸緩衝液(pH7.0)
100mlに溶解して発色試薬を調製する。この発色試薬1.5
mlに10mMプトレッシン 0.5mlと試料0.5mlを加えて35℃
で反応させ、その1分間当たりの505nmの吸光度変化を
測定する。1分間に1μmolの過酸化水素を生成せしめる
酵素量を1単位とする。
【0034】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【実施例】
実施例1 PUO遺伝子の大腸菌によるクローニング (a) PUO生産菌であるミクロコッカス・ロゼウス IFO
3768 菌株からの染色体DNAの調製 ミクロコッカス・ロゼウス IFO 3768 菌株をポリペプト
ン(日本製薬製)0.5g、 酵母エキス(Difco社製)0.5
g、グルコース(国産化学製)0.1gを1Lに含有するpH
7.0の培地で30℃、30時間振盪培養して得られた菌体か
ら[Agric. Biol.Chem.,44巻,367〜381頁(1980)]
に記載の方法に従って染色体DNAの調製を行い、約2
mg/mlのDNA溶液7mlを得た。
【0035】(b) PUO遺伝子の一部配列を持つと考え
られる合成DNAプローブの作成 PUOの精製品または、それを[蛋白質・核酸・酵素,
31巻,629〜 頁(1986)]に記載の方法に従い、リ
ジルエンドペプチダーゼ(和光純薬工業社製)により分
解して得た2種類のペプチド約0.1μgを自動アミノ酸シ
ークエンサー(アプライド・バイオシステム社製)を使
ってN末端及び途中からのアミノ酸配列を、計3ケ所に
ついて調べた。
【0036】得られたアミノ酸配列を基に、コドンの第
3文字を全てイノシンにすることで26merの合成DNA
配列(配列番号:2及び配列番号:3)計2種及び考え
得る主要な塩基配列を含んだ混合物として合成した26me
rの合成DNA(配列番号:4)1種を自動DNA合成
機(ベックマン社製)を用いて合成した。
【0037】配列番号:2から配列番号:4において上
段はPUO蛋白質の決定された一部のアミノ酸配列を示
し、下段はそれに対応させて作成した合成DNAの塩基
配列を示す。尚、- * -は不明の部分を示す。
【0038】(c) サザン・ハイブリダイゼーション ミクロコッカス・ロゼウス IFO 3768菌株より調製した
上記染色体DNA溶液10μl、10倍濃度の BamHI 緩衝液
2μl、1mM EDTAを含む10mM トリス塩酸緩衝液(p
H7.6)(以下、TEという)6μl、BamHI(宝酒造社
製)2μlを混合し、37℃,3時間反応を行って完全分解
した。
【0039】この反応液を1.0%アガロースゲルで電気
泳動し[J. Mol. Biol.,98巻,503〜517頁(1975)]
記載の方法に従ってニトロセルロースフィルター (S&
S社製)にDNAを吸着させた。次に、合成DNA 10p
mol、〔γ-32P〕ATP 30pmol、10倍濃度カイネーシ
ョン緩衝液3μl、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(宝
酒造社製)3μlおよびTEで計40μlとし、37℃で1時
間反応させた後、セファデックスG-50(ファルマシア社
製)カラムを通して精製した合成DNAプローブを使
い、6倍濃度のpH7.5のNET緩衝液(0.15M NaCl 1mM
EDTA 15mM Tris)、0.5% NK40(シグマ社製)中、
65℃で一晩ハイブリダイゼーションを行った。
【0040】4倍濃度SSC溶液を用い、65℃で1時間
洗浄後、オートラジオグラムにより4.5Kb前後の位置に
3種全てのプローブがハイブリダイズする事を確認し
た。
【0041】(d) 染色体DNAの BamHI 分解物4.5Kb前
後の断片のベクターへの挿入 上記(c)で得られる染色体DNAのBamHI分解物を多量に
作り、1.0%アガロースゲル電気泳動を行い、[Anal. B
iochem.,101巻,339〜341頁(1980)]記載の方法によ
り4Kb前後の断片を回収した。回収DNA溶液はエタノ
ール沈澱して約0.4μgのDNAを含む20μlの溶液とし
た。
【0042】一方、プラスミドベクター pUC19(約400
μg/ml)10μl、10倍濃度の BamHI用緩衝液5μl、TE
33μl、BamHI 2μlを混合して37℃、2時間反応させ
た後、エタノール沈澱を行い、沈澱物をTE40μlに溶
解し大腸菌アルカリフォスファターゼ(宝酒造社製)3
μlを加えて混合し65℃、1時間脱リン酸化反応を行っ
た。
【0043】更に、フェノール処理後、エタノール沈澱
を行い、沈澱物をTE20μlに溶解してリガーゼ反応に
供した。即ち、リガーゼ反応は先に調製した染色体DN
A断片溶液20μl、BamHI 分解後BAP処理を施した pU
C19 溶液13μl、10倍濃度のリガーゼ緩衝液5μl、100m
M ジチオスレイトール(DTT)溶液5μl、10mMAT
P 5μl、T4DNAリガーゼ(宝酒造社製)2μlを
混合して4℃で24時間反応し、その全量を形質転換に使
用した。
【0044】(e) 大腸菌の形質転換 形質転換は宿主菌として大腸菌JM109 株を用い、先に記
した塩化カルシウム法により行った。即ち、宿主をL−
ブロス10mlにて対数増殖中期(OD 650nm≒0.4)まで生
育させた後、遠心分離により集菌し、氷冷した50mM 塩
化カルシウム溶液5mlを加えて懸濁し、氷水中に30分間
保存後、再び遠心分離により集菌し、同塩化カルシウム
溶液 500μlに懸濁し、氷水中に2時間保存した後、(d)
で得られたDNA溶液を加え、更に1時間保持した後、
42℃で2分間加熱処理を行った。
【0045】この処理液にL−ブロス2mlを加え37℃、
1時間振盪培養した後、アンピシリン50μg/ml、IPT
G 2mM、X-gal 2.5×10-3%を含むL−ブロス寒天培
地にまき、37℃で一晩培養した。
【0046】(f) コロニー・ハイブリダイゼーション (e)で得られた形質転換体のうち白いコロニー、即ち組
換えプラスミドを持つものだけを新たなL−ブロス寒天
培地上及び別のL−ブロス寒天培地上のニトロセルロー
スフィルターに植菌し、[Nucleic Acids Res.,7巻,
2115〜2136頁(1979)]記載の方法に従いサザン・ハイ
ブリダイゼーションの時と同一のプローブを用いコロニ
ー・ハイブリダイゼーションを行い、陽性株1つを得
た。
【0047】(g) PUO遺伝子のクローン化の確認 上記陽性株から[Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,57
巻,1514〜1521頁(1967)]に記載の方法に従いプラス
ミドを調製し、各種制限酵素を用いて切断し、1%アガ
ロースゲル電気泳動による解析を行うと共に、サザン・
ハイブリダイゼーションを行うと、4.4Kbの挿入断片が
含まれており、合成DNAは AccI−SmaI400bp断片にハ
イブリダイズすることがわかった。
【0048】各々の断片についてM13ファージ M13mp18
及び M13mp19 を使ったジデオキシシークエンス法によ
り塩基配列を決定したところ、既知のアミノ酸配列をコ
ードする読み取り枠が見い出された。そこで更にPUO
遺伝子の全塩基配列を同様にして決定した。このプラス
ミドを pPUO1 とする。
【0049】実施例2 大腸菌形質転換株によるPUO
の封入体の生産 ミクロコッカス・ロゼウス IFO 3768からクローン化し
たPUO遺伝子の翻訳開始部位上流には大腸菌リボソー
ムの認識部位いわゆるSD配列が見い出されるので、大
腸菌のプロモーターの下流にPUO遺伝子を接続し、プ
ラスミドベクターに挿入連結して大腸菌に導入しPUO
を生産させた。
【0050】その際、プロモーターと翻訳開始部位との
間に転写を阻害するような配列の介在する可能性を排除
するために、次のようにして翻訳開始点まで削除した。
【0051】pPUO1 を約 0.2μg含む溶液30μl、10倍濃
度 BamHI 緩衝液4μl、RNaseA(ベーリンガー社製)
2mg/ml溶液4μl、BamHI(宝酒造社製)1μl、StuI
(宝酒造社製)1μlを混合し37℃で2時間反応後、1
%アガロースゲル電気泳動を行い遺伝子を含む3.3Kbの
断片を前記の如くアガロースゲルより抽出し、10μlの
TEに溶かした。
【0052】一方、プラスミドベクター pUC18 約1μg
を含む溶液16μl、10倍濃度 BamHI緩衝液2μl、BamHI
1μl, HincII(宝酒造社製)1μlを混合し37℃で2時
間反応後、エタノール沈殿し、10μlのTEに溶かし
た。
【0053】両者を合わせて、更に10倍濃度のリガーゼ
緩衝液2.5μl、10mM ATP 1.5μl、T4DNAリガー
ゼ1μlを混合し、4℃で一晩反応し全量を形質転換に
使用した。宿主には大腸菌 JM109 株を用い、形質転換
株からは[Nucleic Acids Res.,7巻,1513〜1523頁
(1979)]記載のアルカリ法によってプラスミドを分離
し、各種制限酵素による分解の後、1%アガロースゲル
電気泳動で pUC18 に遺伝子断片3.3Kbが挿入された pPU
O11 を確認した。
【0054】次に pPUO11 を約0.2μg含む溶液30μl、1
0倍濃度 KpnI 緩衝液4μl、RNaseA 2mg/ml溶液4μ
l、KpnI(宝酒造社製)1μlを混合し、37℃で2時間反
応後、エタノール沈殿し、34μlのTEに溶解して、10
倍濃度 BamHI 緩衝液4μl、BamHI 1μlを加え、37℃
で2時間反応させ、再びエタノール沈殿した。
【0055】沈澱物を60μlのTEに溶かし、10倍濃度
のエキソヌクレアーゼIII 緩衝液7μl、エキソヌクレ
アーゼIII(宝酒造社製)3μlを加え、23℃で反応さ
せ、10、20、30分後に各々23μlを別のチューブに移
し、10倍濃度S1ヌクレアーゼ緩衝液2.6μlおよびS1
ヌクレアーゼ(宝酒造社製)10Uを加え、23℃で15分間
反応させた後、エタノール沈澱し、30μlのTEに溶か
し、10倍濃度クレノオ酵素緩衝液4μl、1mM dNTP
混合液(宝酒造社製)4μl、クレノオ酵素1μlを加
え、23℃で30分間反応させ後、エタノール沈澱した。
【0056】沈澱物を20μlのTEに溶解後、10倍濃度
リガーゼ緩衝液2.5μl、10mM ATP1.5μl、T4DN
Aリガーゼ1μlを混合し、4℃で一晩反応し全量を形
質転換に使用した。宿主には大腸菌 JM109 株を用い
た。
【0057】形質転換株のうち50種について上記の方法
によりプラスミドを分離し、制限酵素による確認を行っ
たところ、PUO遺伝子の上流域が種々の程度に削除す
ることに成功していたが、その中から、翻訳開始部位か
ら数えて12塩基の上流までDNAが削られたプラスミド
pPUO4 を選択した。このプラスミドはSD配列と考え
られる6塩基のうち5塩基までは保たれている。
【0058】この大腸菌 JM109(pAB2-del28)をアンピ
シリン50μg/mlを含むL−ブロス10mlで一晩37℃で培養
し、そのうちの100μlを新たなアンピシリン50μg/mlを
含むL−ブロス10mlに植菌し、37℃でOD 650 ≒0.3まで
振盪培養し、IPTGを2mMになるよう添加して遺伝子
転写の誘導をかけて更に6時間培養した。
【0059】集菌後、10mM リン酸緩衝液(KH2PO4-NaO
H)pH7.0、50mM NaClで洗浄後、同緩衝液2mlに懸濁
し、超音波により菌体を破砕して10000rpm、 20分の遠
心後、上清のPUO活性を測定した結果、培養1ml当た
り約0.1Uの活性が得られた。
【0060】遠心残渣についてSDS−PAGEを行う
と、分子量52kDaのタンパク質が大量に発現しているこ
とが示された。このことは、この系においてPUOの大
部分が封入体として生産されることを示す。
【0061】一方、培養温度を30℃、26.5℃に下げて同
様の培養を行うと、30℃の場合、培養1ml当たり約1.22
Uの活性が得られ、26.5℃では約0.86Uであった。このこ
とは、培養温度を下げることにより封入体の形成を防げ
ることを示す。
【0062】
【発明の効果】本発明により、PUO遺伝子を含むDN
A断片を分離し、該DNA断片を有するプラスミドを
得、これを使用して大腸菌を形質転換し、形質転換体を
培養することにより従来法に比べ5〜10倍という大量の
PUOを生産せしめこれを採取することができる。
【0063】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:2386 配列の型:核酸 配列 CTGCAGGGTG TGCGGGGAGT CGGCGACGGC TGGACGGCCA TGATCGGGAT CATGGCCGTG 60 TGCTGGGCGT AGCAGTCCCG GTAGGACCGC GCCCAGCTCT CGAGGGCCCG GTCCCACGGG 120 ACGGTGCCGA AGGCGGAGCA GTCGATGCCC TGGTTGATCG CGTCCTGGAC CCGGATCAGC 180 ACCTCGCGCT TCGACGGCGT GTGGTTGTAC AGGGCCGAGG TGGAGCTCAG CTCCCGGCGC 240 GACGTCGGTC ATCGTCACCG CAACCGAGCC CCGGGTGGCC ACGATCTTGA TCGCGCGCTT 300 CGTGATCCGC TCCTCGGAGA GCACCGGATG GCGCGGCGAC CGCGACGCCG AGGGGCGGGG 360 CCGGCGGGAG CCATGAGCAG ATCCTCCTGC GGTCGGGGCA TGTGGCGCTT CCTCCTGAGT 420 CTAGGTGCAA CGAGTTGGTG ACGGCTCTTG ACGAGCACGG GCCGGAGCCC ATTTAATGAA 480 CCTAATTCAT TTTAGTGTGA AGGAGAGCAC A GTG ACC GAT CAA CGC ACC CTG GGC 535 Met Thr Asp Gln Arg Thr Leu Gly AGC GAG ACC GCG ATC GAG CGC GAC GTC GTC GTC GTG GGG GCC GGC 580 Ser Glu Thr Ala Ile Glu Arg Asp Val Val Val Val Gly Ala Gly CCC GCC GGG CTC ATG GCC GCC CGC ACG CTC GTG GCC GCC GGG CGG 625 Pro Ala Gly Leu Met Ala Ala Arg Thr Leu Val Ala Ala Gly Arg ACC GTG GCG GTC CTC GAG GCC CGC GAC CGC GTG GGC GGG CGC ACC 670 Thr Val Ala Val Leu Glu Ala Arg Asp Arg Val Gly Gly Arg Thr TGG TCG AAG ACC GTG GAC GGC GCG TTC CTG GAG ATC GGC GGG CAG 715 Trp Ser Lys Thr Val Asp Gly Ala Phe Leu Glu Ile Gly Gly Gln TGG ATC TCC CCC GAC CAG ACC GAG CTG CTG GCG TTG GTC GAC GAG 760 Trp Ile Ser Pro Asp Gln Thr Glu Leu Leu Ala Leu Val Asp Glu CTC GGC CTG GAG ACC TAC CAG CGC TAC CGC GAG GGC GAG TCC GTC 805 Leu Gly Leu Glu Thr Tyr Gln Arg Tyr Arg Glu Gly Glu Ser Val TAC CTG GCG CCG GAC GGG ACC CGC CAC ACC TAC ACC GGC TCG ATG 850 Tyr Leu Ala Pro Asp Gly Thr Arg His Thr Tyr Thr Gly Ser Met TTC CCG GCG GGG GAG TCC ACG ATC GTC GAG ATG GAG AAG CTC GTC 895 Phe Pro Ala Gly Glu Ser Thr Ile Val Glu Met Glu Lys Leu Val GCG CTC CTG GAC GGG CTC GTG GCC GAG ATC GGC GCC ACC GAG CCG 940 Ala Leu Leu Asp Gly Leu Val Ala Glu Ile Gly Ala Thr Glu Pro TGG GCG CAC CCG GCG GCC CGG GAG CTG GAC ACC ATC TCC TTC CAC 985 Trp Ala His Pro Ala Ala Arg Glu Leu Asp Thr Ile Ser Phe His CAC TGG CTG CGG CAG CAC TCC GAC GAC GAG GCC GCC TGC AGC AAC 1030 His Trp Leu Arg Gln His Ser Asp Asp Glu Ala Ala Cys Ser Asn ATC GGG ATC TTC GTG GCC GGC GGG ATG CTG ACC AAG CCC GCG CAC 1075 Ile Gly Ile Phe Val Ala Gly Gly Met Leu Thr Lys Pro Ala His GCG TTC TCC GTG CTG CAG GCC GTG CTC ATG GCC GCC TCC GCC GGG 1120 Ala Phe Ser Val Leu Gln Ala Val Leu Met Ala Ala Ser Ala Gly TCC TTC TCG AAC CTC GTG GAC GAG GAC TTC ATC CTC GAC CGG CGC 1165 Ser Phe Ser Asn Leu Val Asp Glu Asp Phe Ile Leu Asp Arg Arg GTG GTC GGC GGC ATG CAG TCC GTC TCG GAG ACC ATG GCG GCG GAG 1210 Val Val Gly Gly Met Gln Ser Val Ser Glu Thr Met Ala Ala Glu CTG GGC GAG GAC GTC GTC TTC CTG GAC ACC CCG GTG CGC ACG ATC 1255 Leu Gly Glu Asp Val Val Phe Leu Asp Thr Pro Val Arg Thr Ile CGC TGG GCC GGT GAC GGC GGC ACC TAC GCC GAG CAC GTC CCG GGC 1300 Arg Trp Ala Gly Asp Gly Gly Thr Tyr Ala Glu His Val Pro Gly ACC CCG GTG ACC GTG TGG TCC GAC CGG CTC ACG GTG CGG GCG AAG 1345 Thr Pro Val Thr Val Trp Ser Asp Arg Leu Thr Val Arg Ala Lys GAC GTG GTC GTG GCC GTC CCG CCC AAC CTC TAC TCC CGG ATC TCC 1390 Asp Val Val Val Ala Val Pro Pro Asn Leu Tyr Ser Arg Ile Ser TTC GAG CCG CCC CTG CCG CGG CTG CAG CAC CAG ATG CAC CAG CAC 1435 Phe Glu Pro Pro Leu Pro Arg Leu Gln His Gln Met His Gln His CAG TCG CTG GGC CTC GTG ATC AAG GTG CAC GCC GTC TAC GAG ACG 1480 Gln Ser Leu Gly Leu Val Ile Lys Val His Ala Val Tyr Glu Thr CCC TTC TGG CGG GAC AAG GGC CTC TCC GGC ACC GGC TTC GGC GCC 1525 Pro Phe Trp Arg Asp Lys Gly Leu Ser Gly Thr Gly Phe Gly Ala CAC GAG CTC TCC CAG GAG GTC TAC GAC AAC ACC AAC CAC GGG GAC 1570 His Glu Leu Ser Gln Glu Val Tyr Asp Asn Thr Asn His Gly Asp CCG CGC GGC ACC CTG GTC GGC TTC GTC TCG GAC GAG CGG GCC GAC 1615 Pro Arg Gly Thr Leu Val Gly Phe Val Ser Asp Glu Arg Ala Asp GAG CTC TTC GGC CTG CCC GCC GAG GAG CGC CGC CGG CTG ATC CTC 1660 Glu Leu Phe Gly Leu Pro Ala Glu Glu Arg Arg Arg Leu Ile Leu GAG TCC CTC TCC CAC TAC CTG GGG GAG GAG GCC CTG CAC CCG GTG 1705 Glu Ser Leu Ser His Tyr Leu Gly Glu Glu Ala Leu His Pro Val GTC TAC TAC GAG TCC GAC TTC GGC TCC GAG GAG TGG ACC CGC GGC 1750 Val Tyr Tyr Glu Ser Asp Phe Gly Ser Glu Glu Trp Thr Arg Gly GCC TAC GCC GCC AGC TAC GAC CTC GGC GGC CTG CAC CGC TAC GGC 1795 Ala Tyr Ala Ala Ser Tyr Asp Leu Gly Gly Leu His Arg Tyr Gly GCC CAC CAG CGC ACC CCG GTG GGC CCG ATC CGC TGG GCC TGC TCC 1840 Ala His Gln Arg Thr Pro Val Gly Pro Ile Arg Trp Ala Cys Ser GAC CTC GCG GCC GAG GGC TAC CAG CAC GTC GAC GGC GCC CTG CGG 1885 Asp Leu Ala Ala Glu Gly Tyr Gln His Val Asp Gly Ala Leu Arg CAG GGC CGG CTC GCC GCG GCC GAG GTC CTC GGC GCC GGC TCG CTG 1930 Gln Gly Arg Leu Ala Ala Ala Glu Val Leu Gly Ala Gly Ser Leu ACG GGC GCG GAG CGA TGA CC ACCGCCGGGG TGCCGCGCTA CGTGGTCGGC 1980 Thr Gly Ala Glu Arg *** TACAGCGGCG ACCGGCGCAG CCGGGACGCC GTGCGGCTGG GCAGTCGCGC TCGCGCGCGA 2040 CGTGGGCGCC GAGCTCGAGA TCGTCCTCGT GCTGCGCGCG GACGACCCGT ACCAGCAGGT 2100 CTACCCGCCG GTGGGGGACA TCTCGCCCGT GCTCCGCCGG CAGGCCCACC AGTGGCTGCG 2160 CGAGGGCCCG CCGCCCTGGT GCCCGAGGGG ATCACGGCCC GCACCCACGT GCGGGAGGCG 2220 CGGTCCGTGC CCACCGGCCT GGTCGAGGCC GCCACCGAGC TGGGGCCGCG ATGATCGTGG 2280 TCGGCGCCGG GACGGGCGGC GGCCGCTTCA CCCTGGGTTC CGTGGTGAAC GCCTGCTGCA 2340 CAGCTCGCCG GTCCCCGTGG CGCTCGCCCC GCGCCGGTAT CCCGGG 2386
【0064】配列番号:2 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 配列 Thr Asp Gln Arg Thr Leu Gly Ser Glu Thr Ala Ile Glu Arg Asp 15 5'-ACI CTI GGI TCI GAI ACI GCI ATI GA Val Val Val * Gly 20
【0065】配列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 配列 Asp Val Val Val Ala Val Pro Pro Asn Leu Tyr Ser Arg Ile Ser 15 CTI CAI CAI CAI CGI CAI GGI GGI TT-5' Phe Glu Pro Pro Leu 20
【0066】配列番号:4 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 配列 Val His Ala Val Tyr Glu Thr Pro Phe Trp Pro Asp Lys 13 ATG CTC TGN GGN AAG ACC GGN CTG TT-5'
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:265) (C12N 1/21 C12R 1:19)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プトレッシン酸化酵素をコードする遺伝子
    を含有するDNAを大腸菌用プラスミドベクターに組み
    込んだ組換え体DNA。
  2. 【請求項2】請求項1記載の組換え体DNAを導入した
    大腸菌。
  3. 【請求項3】請求項2記載の大腸菌を栄養培地で培養
    し、培養物にプトレッシン酸化酵素を生産せしめた後、
    該培養物よりプトレッシン酸化酵素を採取することを特
    徴とするプトレッシン酸化酵素の製造法。
JP27794392A 1992-09-22 1992-09-22 プトレッシン酸化酵素遺伝子を含む組換え体dna、これを含む形質転換体およびこれを用いたプトレッシン酸化酵素の製造法 Pending JPH0698778A (ja)

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