JPH0698956B2 - 船舶推進機の排気構造 - Google Patents

船舶推進機の排気構造

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JPH0698956B2
JPH0698956B2 JP10990687A JP10990687A JPH0698956B2 JP H0698956 B2 JPH0698956 B2 JP H0698956B2 JP 10990687 A JP10990687 A JP 10990687A JP 10990687 A JP10990687 A JP 10990687A JP H0698956 B2 JPH0698956 B2 JP H0698956B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、船内機、船内外機等の船舶推進機の排気構造
に関する。
[従来の技術] 船体内にエンジンを備える水ジェット推進装置等には、
エンジン本体の排気出口部に連通しエンジン本体に取付
けられる排気膨張室と、排気膨張室に連通し、排気を船
外に向けて放出する排気通路と、排気膨張室の周囲に設
けられるとともに、排気通路に連通して該排気通路に冷
却水を排水する水ジャケットとを有してなる排気構造が
採用されている。
この排気構造によれば、排気膨張室を通過する排気を水
冷し、これにより、排気の冷却効果によって燃焼室に対
する背圧を小として熱焼室への排気の吸入効率を高め、
かつ、排気膨張室を形成する排気箱の過熱を抑制し、排
気箱の高温化にともなう材質劣化、表面塗装面の劣化、
排気箱に接続されるゴム製排気配管の劣化等を防止でき
る。また、排気膨張室による排気消音効果を得ることも
できる。
ここで、上記排気構造にあっては、水ジャケットを排気
膨張室内に向けて開口するとともに、排気通路の排気管
導入部を排気膨張室の内部の最下レベル面部に開口し、
これにより、水ジャケットから排出される冷却水を、格
別な排水通路を設けることなく、排気通路を水冷しなが
ら流下させ、ひいては船外に排出させるものとしてい
る。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来の排気構造にあっては、水ジャ
ケットから排出される冷却水が排気膨張室の最下レベル
面部にたまり、そのたまり水が排気圧力波、もしくは船
体の姿勢変化等によりエンジン本体の燃焼室内に浸入す
るおそれがある。この浸入水は、燃焼室内面、ピストン
等にさびを生じさせる等により、エンジンの作動不良を
招く原因となる。
なお、実開昭58−22411号公報には、舶用内燃機関の冷
却形排気管装置として、排気通路の排気導入部を、排気
通路に対する水ジャケットの連通部位より上方に配置
し、冷却水がエンジン本体の燃焼室内に浸入することを
防止しようとするものが開示されている。ところが、こ
の従来技術では、(a)「排気ガス室9に開口した排気
管8が冷却水室6の外壁を貫通」しており、そのシール
が必要になって排気構造が複雑になること、(b)「排
気管8が排気ガス室9の内壁から離隔しており、排気ガ
ス室9に導入した排気は排気管8内にスムーズに流入し
難い構造」であり、排気のスムーズな流れを確保するこ
とに困難がある。
本発明は、排気膨張室の周囲に水ジャケットを設けるに
際し、排気構造を簡易化し、排気のスムーズな流れを確
保しながら、冷却水がエンジン本体の燃焼室内に浸入す
ることを防止することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、エンジン本体の排気出口部に第1排気通路を
介して連通する排気膨張室と、排気膨張室に連通して排
気を船外に向けて放出する第2排気通路と、排気膨張室
の周囲に設けられるとともに、第2排気通路に連通して
該第2排気通路に冷却水を排水する水ジャケットを有し
てなる船舶推進機の排気構造において、排気膨張室を内
筒と外筒とから構成し、前記第1排気通路を、排気膨張
室の一側端部に連結するとともに内筒の他側端内面方向
に向けて開口し、内筒と外筒の間の空間に冷却水を導い
て水ジャケットを形成し、排気膨張室の他側端部におい
て外筒の底壁に第2排気通路を連結するとともに内筒の
底壁に開口部を形成し、内筒の内部において上下に延在
する第3排気通路を設けるとともに該第3排気通路の壁
面を内筒の他側端内面に当接させ、該第3排気通路の下
端開口を内筒の底壁に開口した開口部に連通させるとと
もに上端開口を内筒内部に開口させるようにしたもので
ある。
[作用] 本発明によれば、下記〜の作用効果がある。
排気が導入された内筒を水冷した冷却水は、内筒を経
由することなく第2排気通路に排水され、ひいては船外
に排出される。
ここで、内筒の内部において上下に延在する第3排気通
路を設け、該第3排気通路の下端開口を内筒の底壁に開
口した開口部に連通させるとともに上端開口を内筒内部
に開口させたので、第2排気通路に排出された冷却水が
排気圧力波、もしくは船体の姿勢変化等により内筒に流
れ込もうとしてもこれは第3排気通路で阻止され、冷却
水がエンジン本体の燃焼室内に引き込まれたり、流れ込
むことがない。
排気膨張室の他側端部において外筒の底壁に第2排気
通路を連結するとともに内筒の底壁に開口部を形成する
ことによって、冷却水を排気中に排出する部分を構成し
ている。すなわち、格別な排水構造をとることなく、外
筒と内筒の底壁に開口部を設けるだけで良いので、その
構造が簡単になる。
第1排気通路を内筒の他側端内面方向に向けて開口す
るとともに、内筒の内部において上下に延在するように
設けた第3排気通路の壁面を内筒の他側端内面に当接さ
せたので、第1排気通路によって内筒に導入された排気
は、内筒の他側端内面に当たった後に内筒の他側端内面
にガイドされて第3排気通路に流入する。
したがって、内筒の内部に上下に延在する第3排気通路
を設けたとしても排気はこの第3排気通路にスムーズに
流入することができる。
[実施例] 第1図は本発明が適用される水ジェット推進装置を搭載
する水ジェット推進船を示す断面図、第2図は第1図の
要部平面図、第3図は第1図のIII−III線に沿う矢視
図、第4図は第3図のIV−IV線に沿う一部破断の矢視
図、第5図は排気箱の一部を取出して示す断面図、第6
図は第5図の端面図である。
水ジェット推進船10は、第1図、第2図に示すように、
船体11の内部に2気筒を有するエンジン12を配置し、船
体11の外部の後方下部に水噴射ユニット13を配置し、エ
ンジン12と水噴射ユニット13のインペラ14とを伝動軸15
によって連結している。すなわち、エンジン12と水噴射
ユニット13とで船舶推進機である水ジェット推進装置を
形成する。16は座席、17はハンドル装置である。
エンジン12は、第3図に示すように、防振ゴム18を介し
て、船体11のベッド19に据付けられる。エンジン12は、
クランクケース20、シリンダブロック21、シリンダヘッ
ド22によってエンジン本体を構成し、クランク軸23の一
端にフライホイールマグネト装置24を備え、他端に継手
25を介して伝動軸15のエンジン側端部を結合している。
エンジン12には、気化器26を備える吸気系配管が接続さ
れるとともに、後述する排気系配管が接続される。
水噴射ユニット13は、船体11の船底後側外面部に設けら
れる凹部11Aに装着され、伝動軸15に固定されて推力を
発生する前記インペラ14、インペラ14の周囲に設けられ
るケーシング27、ケーシング27に後続する操舵ノズル28
からなっている。ケーシング27の内部におけるインペラ
14の下流側には固定翼29が設けられている。30は船底
板、31はスクリーン板である。
水噴射ユニット13はケーシング27の固定翼29に臨む部分
に冷却水導入管32の一端を開口している(第2図)。冷
却水導入管32は水噴射ユニット13が生成する噴流の一部
を冷却水として取込み、この冷却水をエンジン12の水ジ
ヤケット33を導くことを可能としている(第4図)。
以下、エンジン12の排気構造について説明する。
エンジン12には、第4図に示すように、排気カバー34、
排気箱35が接続されている。排気カバー34は相互に一体
化される第1カバー部36、第2カバー部37および第3カ
バー部38からなっている。また、排気箱35は、相互に一
体形成されている本体部39および筒状の排気管部40、な
らびに本体部39に一体化される内箱部41(内筒)および
外箱部42(外筒)からなっている。上記本体部39、内箱
部41、外箱部42は一体結合された状態でエンジン12に固
定される。排気箱35はクランク軸の前後方向に長い形状
であり、エンジン12の上方に配置される。なお、排気箱
35は、本体部39と排気管部40の間に補強リブ39Aを設け
ている。
すなわち、第1図〜第4図に示すように、エンジン12の
燃焼室に開口する排気出口部43(第3図)には、排気カ
バー34と排気箱35の排気管部40が形成する排気の連通路
44A、44B(第1排気通路)を介して、順次、排気箱35の
本体部39および内箱部41が形成する排気膨張室45、排気
箱35の内箱部41および外箱部42が形成する排気通路46A
(第3排気通路)、排気通路46B(第2排気通路)、ゴ
ム製排気ホース47、排気膨張室48、ゴム製排気ホース49
のそれぞれが接続されている。排気膨張室48は前後方向
に長いため十分な容積が確保可能であるとともに、横方
向には小さく形成され、エンジン全体としての大きさを
コンパクトにすることに寄与している。排気ホース49は
排気膨張室48よりまっすぐ下方に伸び、その後後方に向
い、船体11の排気箱35より下方の後側内側壁を貫通して
前記凹部11Aに開口している。なお、排気管部40が形成
する排気の連通路44Bは、排気膨張室45の内部に一定の
長さだけ突出して開口している。この排気構造によれ
ば、上記排気の連通路44A、44Bの長さを適度に設定する
ことによりエンジン12の燃焼室に適度なタイミングで排
気圧力波を与え、吸気充填効率を向上し、また、排気膨
張室45、48による排気消音効果を得ることができる。
また、排気カバー34の各カバー部36〜38は水ジヤケット
50を形成し、排気箱35の本体部39は水ジヤケット51を形
成し、排気箱35の排気管部40は水ジヤケット52を形成
し、排気箱35の内箱部41と外箱部42は水ジヤケット53を
形成している。各水ジヤケット50〜53は相互に連通し、
エンジン12の水ジヤケット33を通過した冷却水は水ジヤ
ケット50〜52を経て、水ジヤケット53から排水される。
水ジヤケット53は、内箱部41の内部で排気膨張室45に開
口している排気通路46Aの上端開口201より排気下流側、
すなわち前記排気通路46A、46Bの中間部に連通して、冷
却水をその連通部位55から排気中に放出可能としてい
る。すなわち、水ジェット推進船10は、下記(1)〜
(4)の排気構造を有している。
(1)エンジン12本体の排気出口部43に第1排気通路44
A、44Bを介して連通する排気膨張室45と、排気膨張室45
に連通して排気を船外に向けて放出する第2排気通路46
B、47と、排気膨張室45の周囲に設けられるとともに、
第2排気通路46B、47に連通して該第2排気通路46B、47
に冷却水を排水する水ジヤケット51、53を有する。
(2)排気膨張室45を内箱部41と外箱部42とから構成
し、第1排気通路44A、44Bを、排気膨張室45の一側端部
に連結するとともに内箱部41の他側端内面方向に向けて
開口し、内箱部41と外箱部42の間の空間に冷却水を導い
て水ジヤケット51、53を形成する。
(3)排気膨張室45の他側端部において外箱部42の底壁
に第2排気通路46Bを連結するとともに内箱部41の底壁
に開口部41Aを形成する。
(4)内箱部41の内部において上下に延在する第3排気
通路46Aを設けるとともに該第3排気通路46Aの壁面を内
箱部41の他側端内面41Bに当接させ、該第3排気通路46A
の下端開口202を内箱部41の底壁に開口した開口部41Aに
連通させるとともに上端開口201を内壁部内部に開口さ
せる。
なお、排気膨張室45に連通する排気通路46Bは、排気箱3
5の外箱部42の下面側から下方に延設され、この延設部
分に排気ホース47を接続されている。これにより、船体
11の内部の冷却水箱35に対する前方部分には、点火コイ
ルが内蔵される電装箱56を設置するためのスペースが確
保される。57は点火プラグである。
なお、船体11は、エンジン12の上方部に、エンジンルー
ムカバー58を着脱自在に備えている。
次に上記実施例の作用について説明する。
排気が導入された内箱部41を水冷した冷却水は、内箱
部41を経由することなく第2排気通路46B、47に排水さ
れ、ひいては船外に排出される。
ここで、内箱部41の内部において上下に延在する第3排
気通路46Aを設け、該第3排気通路46Aの下端開口202を
内箱部41の底壁に開口した開口部41Aに連通させるとと
もに上端開口201を内箱部41内部に開口させたので、第
2排気通路46B、47に排出された冷却水が排気圧力波、
もしくは船体の姿勢変化等により内箱部41に流れ込もう
としてもこれは第3排気通路46Aで阻止され、冷却水が
エンジン12本体の燃焼室内に引き込まれたり、流れ込む
ことがない。
排気膨張室45の他側端部において外箱部42の底壁に第
2排気通路46B、47を連結するとともに内箱部41の底壁
に開口部41Aを形成することによって、冷却水を排気中
に排出する部分を構成している。すなわち、格別な排水
構造をとることなく、外箱部42と内箱部41の底壁に開口
部41Aを設けるだけで良いので、その構造が簡単にな
る。
第1排気通路44A、44Bを内箱部41の他側端内面方向に
向けて開口するとともに、内箱部41の内部において上下
に延在するように設けた第3排気通路46Aの壁面を内箱
部41の他側端内面41Bに当接させたので、第1排気通路4
4A、44Bによって内箱部41に導入された排気は、内箱部4
1の他側端内面41Bに当たった後に内箱部41の他側端内面
にガイドされて第3排気通路46Aに流入する。
したがって、内箱部41の内部に上下に延在する第3排気
通路46Aを設けたとしても排気はこの第3排気通路46Aに
スムーズに流入することができる。
なお、排気膨張室45に連通する排気通路46Bを、排気膨
張室45を形成する排気箱35の下面側から下方に延設する
ことにより、排気箱35の前方部分を電装箱56の設置スペ
ースとして有効利用できる。排気通路はエンジン本体の
側方には突出せず、排気箱よりまっすぐ下方に伸びるの
で、エンジン本体の幅は小さくなる。このことは水ジヤ
ケット推進船の横断面積を小さくすることとなり、船体
抵抗を軽減することが可能となることを意味する。ま
た、排気膨張室は十分な容積が与えられるので騒音低減
に効果的である。
ところで、長手方向に長くかつ水密構造の船体を有する
水ジェット推進船10においては、航行中転倒あるいは回
転することがある。この時、上記実施例にあっては、冷
却水が排気通路46Aの排気導入部54から排気膨張室45の
下部に浸入して溜まってしまうおそれがある。このこと
は、上記浸入水滞溜部の腐食、あるいは転倒回数が過大
となる時には排気管44Bよりエンジン側へ浸入する可能
性を生ずる。
そこで、本発明の実施において、第7図、第9図に示す
ように、排気膨張室45の下部と水ジヤケット53とを小孔
101、102で連通するものとすれば、上記排気膨張室45の
下部への滞溜水は、排気膨張室45の内部の排気ガスの圧
力あるいは水ジヤケット53を流れる水の、連通小孔10
1、102での吸出し作用、のいずれかにより排気膨張室45
の外へ流出することとなる。この時、第9図に示すよう
に、小孔102の水ジヤケット側開口を水ジヤケット53の
下流側に向けるものとすれば、上記連通小孔102での水
の吸出し作用をより有効に利用できる。また、第7図に
示すように、小孔101の水ジヤケット側開口に逆止弁103
を配設するものとすれば、水ジヤケット53を流れる水が
排気膨張室45の内部に逆流する可能性を確実に防止でき
る。
また、本発明の実施において、第8図に示すように、排
気膨張室45の下部と排気通路46Aとを小孔104で連通する
場合にも、上記排気膨張室下部への滞溜水は、排気膨張
室45の内部の排気ガスの圧力あるいは排気通路46Aを流
れる排気ガスの、連通小孔104での吸出し作用、のいず
れかにより排気膨張室45の外へ流出させることができ
る。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、排気膨張室の周囲に水ジ
ヤケットを設けるに際し、排気構造を簡易化し、排気の
スムーズな流れを確保しながら、冷却水がエンジン本体
の燃焼室内に浸入することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用される水ジェット推進装置を搭載
する水ジェット推進船を示す断面図、第2図は第1図の
要部平面図、第3図は第1図のIII−III線に沿う矢視
図、第4図は第3図のIV−IV線に沿う一部破断の矢視
図、第5図は排気箱の一部を取出して示す断面図、第6
図は第5図の端面図、第7図は本発明の変形例を示す要
部断面図、第8図は本発明の他の変形例を示す要部断面
図、第9図は本発明の他の変形例を示す要部断面図であ
る。 10……水ジェット推進船、 12……エンジン、35……排気箱、41……内箱部(内
筒)、41A……開口部、41B……他側端内面、42……外箱
部(外筒)、43……排気出口部、44A、44B……第1排気
通路、45……排気膨張室、46A……第3排気通路、46B、
47……第2排気通路、51〜53……水ジヤケット、201…
…上端開口、202……下端開口。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン本体の排気出口部に第1排気通路
    を介して連通する排気膨張室と、排気膨張室に連通して
    排気を船外に向けて放出する第2排気通路と、排気膨張
    室の周囲に設けられるとともに、第2排気通路に連通し
    て該第2排気通路に冷却水を排水する水ジャケットを有
    してなる船舶推進機の排気構造において、 排気膨張室を内筒と外筒とから構成し、前記第1排気通
    路を、排気膨張室の一側端部に連結するとともに内筒の
    他側端内面方向に向けて開口し、内筒と外筒の間の空間
    に冷却水を導いて水ジャケットを形成し、排気膨張室の
    他側端部において外筒の底壁に第2排気通路を連結する
    とともに内筒の底壁に開口部を形成し、内筒の内部にお
    いて上下に延在する第3排気通路を設けるとともに該第
    3排気通路の壁面を内筒の他側端内面に当接させ、該第
    3排気通路の下端開口を内筒の底壁に開口した開口部に
    連通させるとともに上端開口を内筒内部に開口させたこ
    とを特徴とする船舶推進機の排気構造。
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