JPH0699461B2 - L−ラムノ−スの製造方法 - Google Patents

L−ラムノ−スの製造方法

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JPH0699461B2 JP29236786A JP29236786A JPH0699461B2 JP H0699461 B2 JPH0699461 B2 JP H0699461B2 JP 29236786 A JP29236786 A JP 29236786A JP 29236786 A JP29236786 A JP 29236786A JP H0699461 B2 JPH0699461 B2 JP H0699461B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、L−ラムノースの製造方法、更に詳細には、
産業上有用なL−ラムノースを簡易な操作で効率よく、
かつ安価に製造しうるL−ラムノースの製造方法に関す
る。
L−ラムノースはメチルペントースの一種で、6−デオ
キシ−L−マンノースあるいはL−マンノメチロースと
もいわれ、通常、水溶液からα型1水和物の結晶が得ら
れる。その結晶の融点は88〜92℃で、昇華性があり、水
溶液の比旋光度は溶液調製当初左旋性(▲〔α〕20 D
=−7.7°)を示すが、変旋光して約1時間後には右旋
性(▲〔α〕20 D▼=+9°前後)を示すようになる。
L−ラムノースはわずかに苦味を持った甘味を呈し、そ
れはD−マンノースの甘味に似ている。通常の酵母によ
り資化されず、天然にはブナ科植物の樹皮中にあるケル
シトリンやクロウメモドキの果実に含まれるキサントラ
ムニン、ミカンのヘスペリジン等の配糖体として存在
し、又、アラビアガム、カラヤガム等のガム類にも存在
が知られている。尚、L−ラムノースは細菌細胞壁にも
存在し、抗原抗体反応に関与していることも知られてい
る。
細菌、糖鎖の生理活性が注目され始め、それらの医薬、
農薬等の合成原料としての使用が盛んになったため、か
かる糖鎖の構成糖の一つであるL−ラムノースあるいは
その誘導体も、植物細胞学、微生物工学、遺伝子工学、
醗酵工学、免疫学の分野での研究が進み、医薬、農薬へ
の利用が展開されてきている。又、L−ラムノースはア
ミノ酸類とメイラード反応を起こし、特徴のある香りを
発するので、リアクションフレーバーの原料としても使
用されている。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) 従来、L−ラムノースはルチンを加水分解することによ
って工業的に生産されてきた。しかしながら、国内でル
チンを入手することは困難で輸入に頼らざるを得ないこ
と、及びそれが高価なためルチンから製造したL−ラム
ノースは非常に高価なものになっていた。
又、特開昭61-146200号公報に示されるように、アラビ
アガム等を原料とする方法も考えられるが、ガムを加水
分解した後の糖液からL−ラムノースを分離するには、
大量の有機溶媒の使用とか、クロマト分離を必要とし、
安価なL−ラムノースは得られなかった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、かかる問題点を解決すべく鋭意検討の結
果、我が国で海苔佃煮用として大量に養殖されているア
オサ目ヒトエグサ科(Ulvales Monostromaceae)の海藻
を原料として使用すれば、原料の入手が容易であり、そ
の抽出液中のラムナン硫酸を硫酸等の酸により加水分解
することにより、簡易な操作で効率よく、かつ安価にL
−ラムノースを製造しうることを見い出し、先に特許出
願した(特願昭60-145908号、同60-263920号)。
本発明者は、更に鋭意検討の結果、今般、該加水分解
を、ラムナン硫酸を含む液をH型強酸性カチオン交換樹
脂を充填したカラムに通液させた後、加熱することによ
り行えば、一般の加水分解に必要な酸の添加を省略でき
ること、そして以後の精製工程も含め全工程の操作が一
層簡易なものになることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ラムナン硫酸を含む液を、H型強
酸性カチオン交換樹脂を充填したカラムに通液した後、
加熱することにより加水分解を行うことを特徴とするL
−ラムノースの製造方法を提供するものである。
本発明に使用されるラムナン硫酸を含む液としては、ラ
ムナン硫酸を含むものであれば特に制限されないが、例
えばアオサ目ヒトエグサ科の海藻の抽出液が好適なもの
として挙げられる。アオサ目ヒトエグサ科に属する海藻
としては、例えばヒトエグサ(学名Monostroma nitidum
Wittrock、以下、単に「ヒトエグサ」を云えばこのも
のを指称する)、モツキヒトエ(学名Monostroma zoste
ricola Tilden)、エゾヒトエグサ(学名Monostroma an
gicava Kjellman)、ヒロハノヒトエグサ(学名Monostr
oma latissimum Wittrock)、シワヒトエグサ(学名Mon
ostroma pulchrum Farlow)等が挙げられる。例えばヒ
トエグサは、温帯海域に野生する緑藻の一種で、日本に
於いては太平洋から瀬戸内海にかけて養殖されているも
のである。その風乾品の組成は一例を示せば、水分16.9
%、蛋白16.6%、脂質1.0%、糖質47.5%、繊維5.6%、
灰分12.4%である。又、その糖質はL−ラムノースを約
60%含有する多糖で、その他にウロン酸、D−キシロー
ス、D−グルコース、D−マンノース等を含む。この糖
質の大部分はラムナン硫酸の形で存在している。
ヒトエグサ中に含有されるラムナン硫酸の抽出は、例え
ば次の如く行えば効率よく行うことができる。乾燥して
あるヒトエグサを大量の水にひたして膨潤させると同時
に洗浄し、藻体に付着する塩分を除去する。後の研究に
より、塩を除去しなくともその後の工程は支障なく進行
することが判明したが、洗浄することにより脱塩工程の
イオン交換負荷は大幅に低下するため、洗浄したものを
用いるのが好ましい。この膨潤した藻体を抽出溶媒と共
に加熱して藻体内に含まれるラムナン硫酸を抽出する。
なお、抽出溶媒としては、水溶性溶媒、例えば水、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等
の一種、又はこれらの混合溶媒が使用できるが、後の工
程への影響及び価格面を考慮すると水が最も好ましい。
さらに、抽出方法の好ましい態様を説明すると下記の如
くである。抽出溶媒として水を用いた場合、乾燥ヒトエ
グサ1重量部の抽出に用いる水は5〜20重量部が好まし
く、更に好ましくは7〜15重量部である。抽出温度は90
〜160℃が好ましいが、抽出温度が高い時は抽出時間は
短くて良く、低い温度だと長い時間を要する。抽出時間
は90℃以上100℃以下で6〜96時間、100℃を越えて120
℃以下で20分〜6時間、120℃を越えて160℃以下で1分
〜1時間が好ましく、100℃の場合には24〜96時間、130
℃の場合には10〜40分が特に好ましい。又抽出する時、
全体を攪拌するのは抽出時間を短くするのに役立つ。上
記で発明者等は乾燥ヒトエグサを使用した場合の説明を
行ったが、当然の事ながら収穫直後の未乾燥のヒトエグ
サを使っても同様に抽出することができる。又、一回の
抽出水量を少なくして抽出回数を多くする方法を用いて
もよい。
その後、遠心分離やろ過によって藻体を除きラムナン硫
酸を含む抽出液を得る。この液のpHは多くの場合4以上
である。この液中に含まれるラムナン硫酸はL−ラムノ
ースのポリマーに硫酸基が結合し、さらにその硫酸基に
はカリウム等のアルカリ金属やマグネシウム等のアルカ
リ土類金属が結合している。発生者等の分析によると、
このポリマーはL−ラムノース1分子当たり約1ケの割
合で硫酸基を有してる。
かくして得られるラムナン硫酸を含む液を、H型強酸性
カチオン交換樹脂を充填したカラムに通液する。カチオ
ン交換樹脂としては、糖類の精製処理に適し、本発明の
目的を達成しうるものであれば、特にその種類を限定さ
れないが、イオン交換容量が大きく、イオン交換速度が
速く、再使用可能な樹脂を選定することが有利である。
かかる目的で使用されるカチオン交換樹脂を例示すれ
ば、例えば、ダウエックス50W-X1、ダウエックス50W-X
2、ダウエックス50W-X8、ダウエックス50W-X12(以上、
ダウケミカル社製)、ダイヤイオンSK106、ダイヤイオ
ンSK110、ダイヤイオンSK112、ダイヤイオンSK116、ダ
イヤイオンSK1B、ダイヤイオンPK208、ダイヤイオンPK2
12、ダイヤイオンPK216、ダイヤイオンPK220、ダイヤイ
オンPK228(以上、三菱化成工業(株)製)、アンバー
ライトIR-120B、アンバーライトIR-121、アンバーライ
トIR-122、アンバーライトIR-124、アンバーライトIR-2
52(以上、東京有機化学(株)製)などが挙げられる。
このなかでも、ゲル型樹脂は、ポーラス型樹脂に比べ、
糖類の樹脂への吸着が小さく、通液終了時に流出する希
薄糖液の量が少なくなるためより好ましい。
このようなH型強酸性カチオン交換樹脂で処理した流出
液のpHは、ラムナン硫酸を含む液に含まれるカチオン
が、水素イオンと交換するためほとんど1前後まで低下
する。H型強酸性カチオン交換樹脂の量は、処理する抽
出液の好ましくは0.1〜1容量倍で、特に好ましくは0.2
〜0.5容量倍用いると良い結果が得られる。この様にし
てpHの下がった液は酸を添加することなくそのまま加圧
容器中で加熱し加水分解する。
加水分解温度は、120〜160℃が好ましい。加熱時間は加
熱温度によって異なり、例えば140℃では0.5〜3時間が
好適である。なお、加水分解において、要すれば、本発
明の効果を損なわない範囲で流出液に微量の酸を加える
こともできる。
次いで、かくして得られた加水分解に、例えばカルシウ
ムやバリウム等の水酸化物又は炭酸塩等の中和剤を加
え、pHを3〜6に調整し、生じた沈殿をろ過する。更に
このろ液を常法に従って精製処理する。
精製処理工程は、脱色、該ろ液中に残存する塩類を除く
ための脱塩、結晶L−ラムノースを得るための結晶化工
程等よりなる。
脱塩は、例えばイオン交換樹脂を用いて常法により行う
ことができる。その方法の一例を挙げれば、例えばイオ
ン交換樹脂を充填したカラムの上部より活性炭等で脱色
した該ろ液を通液することにより行う。この操作におい
て、L−ラムノースの歩留り向上のためには、L−ラム
ノースの濃度の低い流出液をも回収する必要があり、流
出液は供給液(該ろ液)に比べ、濃度は低下し、容量は
大きくなる。又、本発明のラムナン硫酸を原料としたと
きのように、全供給液中の塩量が、通液処理するイオン
交換樹脂のイオン交換容量に比べて大きい場合には、一
回の通液では脱塩を完了させることが出来ず、処理の途
中で通液を中止し、イオン交換樹脂を再生、さらに通液
という操作を繰り返すことになる。この結果流出液の濃
度はさらに低下し、以後の濃縮操作の負担が増大し、
又、操作の繁雑化の面から、いずれにしても工業的に不
利になるを免れ得ない。従って、換言すれば、かかる脱
塩処理を行う前に、可能な限り該ろ液中の塩の残留量を
少なくし、イオン交換樹脂の負荷を減少せしめておくこ
とが望ましい。
上記の、pH調整後生じた沈殿物をろ過したろ液中の塩量
は、本発明のH型強酸性イオン交換樹脂処理を行わなか
った場合に比べ、約1/2になり、その後の脱塩処理に極
めて有利である。
脱塩を終えた液よりL−ラムノースの結晶を得るには該
液を減圧濃縮等の手段により所定濃度まで濃縮した後、
冷却し、L−ラムノースの結晶を析出させるか、必要と
あれば、濃縮した後冷却した液にエタノール等の有機溶
媒を加えてL−ラムノースの結晶成長を促進させる等の
方法を用いれば良い。
さて、発明者等は、上記の一連の製造工程でL−ラムノ
ースの収率を更に上昇させる方法を検討したところ、次
の方法を採用すると一層好ましい結果を得ることを見出
した。即ち、それはL−ラムノースは一般の酵母(例え
ば、低価格で入手が可能な市販パン酵母)には資化され
ないという点に着目したもので、L−ラムノースを含む
糖液を酵母処理することにより、L−ラムノース以外の
糖を資化させ、糖液中のL−ラムノースの含有率を上昇
させるという方法である。この結果、L−ラムノースの
結晶化収率を飛躍的に上昇させることができ、本発明を
更に充実させるに至った。
次にその方法を説明する。
酵母処理は、脱塩工程及び結晶化工程で行うことが好ま
しい。特に、結晶化工程でL−ラムノースの結晶を除い
た糖液は、酵母資化を受ける糖の含有率が高いため、こ
の液に対して酵母処理を行えば、L−ラムノースの収率
に更に好ましい結果を与える。
酵母処理は加水分解液そのままで行ってもよいが、加水
分解液をアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物又
は炭酸塩でpH調整したものに適用した方が資化速度が速
く好ましい。ここで、pH調整剤として、カルシウム又は
バリウムの水酸化物又は炭酸塩を用いることは、不溶性
の塩を生成させ、ろ過分離が可能になるため、酵母処理
後の調製工程で良い結果をもたらす。pH調整により生成
した不溶性の塩は酵母処理前にろ過しても良い。酵母処
理は、pH3〜8で行うのがより好ましい。この他、pH調
整液を活性炭処理したもの、更にイオン交換処理したも
のを酵母処理しても良い。
酵母処理の一例を具体的に説明する。
上記に示した糖液に、これらに含まれる糖固型分に対し
通常0.5〜5重量%のパン酵母を加え、温度25〜45℃で1
2〜48時間程度攪拌又は放置し、L−ラムノース以外の
糖を資化させた後、遠心分離やろ過により酵母を取り除
く。この操作により糖液に含まれるD−グルコース、D
−マンノース等が炭酸ガスあるいはエタノールに変わる
ため、糖固型分に対するL−ラムノースの純度は上昇す
る。このようにしてL−ラムノースの純度を上昇せしめ
た液を、すでに述べた脱塩精製方法により精製した後、
濃縮し、L−ラムノースの結晶化を行うと、L−ラムノ
ースの収率はこの方法を採らない場合に比べて飛躍的に
向上する。
(作用) 本発明においてラムナン硫酸の加水分解前に使用される
H型強酸化カチオン交換樹脂は、ラムナン硫酸を含む液
の脱塩と同時に、該液のpHを極端に低下せしめ、ほとん
ど1前後とすることができる。従って、該H型強酸性カ
チオン交換樹脂を充填したカラムからの流出液は、特に
酸を加えることなく、加熱のよによって加水分解するこ
とができる。
(実施例) 次に実施例及び比較例を挙げて説明する。
実施例1 ヒトエグサ(水分17%含有品)12kgと水155lを300lの
ステンレス槽に入れ、温度計、冷却器、攪拌器を取り付
け、攪拌しつつ96〜100℃で72時間保った。冷却後、内
容物の上澄み液をろ過し、抽出液(濃度5%)を得た。
この抽出液の全カチオンは6,600mg as CaCO3/lであっ
た。
で得た抽出液145lをH型強酸性カチオン交換樹脂ダ
イヤイオンSK-1B(三菱化成工業(株)製)30lを充填し
たカラム(内径20cm、長さ1m)上部より通液、次いで水
を流した。下部より42l流出せしめたところで濃度が一
定(3.9%)になった。更に流出せしめた液110lを分解
した。
で得た液をそのまま140℃で1時間加熱し加水分解
した。このとき、生成したL−ラムノースの量は19.5mg
/mlであった。冷却後、水酸化カルシウム(1.38kg)でp
H5に調整し、不溶性の硫酸カルシウム(含水4.2kg)を
ろ過により除去した。このろ液の全カチオンは5,600mg
as CaCO3/lであり、全アニオンは7,000mg as CaCO3/lで
あった。
で得た液に活性炭28gを加え、50℃で1時間攪拌し
た後、ろ過し、イオン交換樹脂により脱塩し、減圧下で
濃度80%まで濃縮し、エタノール1.4kgを加え、結晶化
してL−ラムノース1水和物の結晶1.22kgを得た。
この結晶を、液体クロマトグラフィーにより測定したと
ころ、L−ラムノースの純度は98.8%であった。又、こ
の結晶の融点は89.5℃であり、水溶液の比旋光度は調製
後1時間目に測定したところ▲〔α〕20 D▼=9.1°(無
水換算)であった。
比較例1 実施例1のと同様の工程で得られた抽出液に、抽出液
の固型分の12.5%の濃硫酸を加え、140℃で1時間加熱
し加水分解した。この液のL−ラムノースの含有量は実
施例1のに比較して遜色のない19.7mg/mlであった。
冷却後実施例1のと同様に水酸化カルシウム(0.94k
g)でpH5に調整し、硫酸カルシウム(含水2.3kg)をろ
過した。このろ液の全カチオンは12,800mg as CaCO3/l
であり、全アニオンは13,000mg as CaCO3/lであって、
実施例1ので得られたろ液に比べ、カチオン及びアニ
オンを夫々約2倍量含んでいた。このため、イオン交換
樹脂による脱塩後のL−ラムノース液量は実施例1の場
合の約2倍量となり、以後の結晶化のための濃縮量が増
大し、濃縮が大変であった。
実施例2 ヒトエグサ(水分17%含有品)12kgを水500lで洗浄
し、藻体に付着する塩類を除去した。この操作により溶
出するラムナン硫酸は痕跡程度の量であり、一方除去さ
れた塩量は2.26kgであった。洗浄後水を含むヒトエグサ
132kgを300lのステンレス槽に入れ、攪拌しつつ96〜100
℃で48時間保った。冷却後、内容物をろ過し、抽出液
(濃度4%)を得た。この抽出液の全カチオンは2,100m
g as CaCO3/lであった。
で得た抽出液85lをH型強酸性カチオン交換樹脂ダ
ウエックス50W-X8(ダウケミカル社製)20lを充填した
カラム(内径15cm、長さ1.2m)上部より通液し、次いで
水を流した。下部より10l流出せしめたところで濃度が
一定(3.2%)になった。更に流出せしめた液60lを分解
した。
で得た液をそのまま140℃で1時間加熱し加水分解
した。このとき生成したL−ラムノースの量は20.5mg/m
lであった。冷却後、水酸化カルシウム(0.82kg)でpH
5.8に調整し、不溶性の硫酸カルシウム(含水3.15kg)
をろ過した。このろ液の全カチオンは2,800mg as CaCO3
/lであり、全アニオンは2,900mg as CaCO3/lであった。
で得た液に活性炭24gを加え、50℃で1時間攪拌し
た後ろ過し、イオン交換樹脂により脱塩し、減圧下で濃
度80%まで濃縮し、エタノール1kgを加え結晶化してL
−ラムノース1水和物の結晶1.03kgを得た。この結晶の
純度を、液体クロマトグラフィーにより測定したとこ
ろ、L−ラムノース純度は98.8%であった。又、この結
晶の融点は89.5℃であり、水溶液の比旋光度は調製後1
時間目に測定したところ▲〔α〕20 D▼=+9.1°(無水
換算)であった。
(発明の効果) 叙上の如く、本発明は、ランナム硫酸を含む液を、H型
強酸性カチオン交換樹脂を充填したカラムに通液した
後、加熱することにより加水分解するものであるため、
ラムナン硫酸から簡易な操作で効率よく、かつ安価にL
−ラムノースを製造することができる。
更に本発明は、次の効果を有する。
すなわち、本発明方法における原料として使用されるラ
ンナム硫酸は、一般にナトリウム、カリウム、マグネシ
ウム等の塩として入手されるものであるため、その加水
分解後、pH調整により生じた硫酸カルシウム等の不溶性
塩を除いた後のpH調整液(以下、単にpH調整液という)
には、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウ
ム等の溶解度の高い硫酸塩が残存している。かかる塩類
を除去するための有効な方法として、イオン交換樹脂に
よる脱塩方法が採用できるが、前記した方法(特願昭60
-145908号)では、残存塩量が多いためイオン交換樹脂
による脱塩操作を繰り返し行う必要がある。従って、イ
オン交換樹脂の再生処理時の水の混入及びL−ラムノー
スの歩留りを高めるために低濃度の液も採取する必要が
生ずる結果、L−ラムノースの液量が増大し、結晶化の
ための濃縮操作を負担が増大する。これに対し、本発明
方法によれば、実施例1と比較例1とを比較すれば明ら
かな如く、上記方法に比べ、pH調整液中の塩の含量が約
半分に減量するため、イオン交換樹脂による脱塩、ひい
ては結晶化のための濃縮処理もより容易なものとなる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラムナン硫酸を含む液を、H型強酸性カチ
    オン交換樹脂を充填したカラムに通液した後、加熱する
    ことにより加水分解を行うことを特徴とするL−ラムノ
    ースの製造方法。
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