JPH07100611B2 - 改質チタニアゾルの製造方法 - Google Patents

改質チタニアゾルの製造方法

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JPH07100611B2
JPH07100611B2 JP24155087A JP24155087A JPH07100611B2 JP H07100611 B2 JPH07100611 B2 JP H07100611B2 JP 24155087 A JP24155087 A JP 24155087A JP 24155087 A JP24155087 A JP 24155087A JP H07100611 B2 JPH07100611 B2 JP H07100611B2
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titania sol
sol
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、チタニアゾルの製造方法に関し、さらに詳し
くは、分散性に優れるとともに広いpH領域で安定なチタ
ニアゾルの製造方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 近年、酸化チタン粒子は、その化学的特性を利用した用
途が広がりつつある。たとえば酸化チタンは、紫外線の
遮断力を利用して化粧材またはプラスチックの表面コー
ト材として用いられたり、また高屈折率を利用して反射
防止コート材として用いられたり、さらにはこれらの効
果を組み合せて機能性ハードコート材などとして用いら
れている。
上記のように酸化チタンは多くの用途に用いられている
が、いずれの場合であっても酸化チタンには多くの機能
が要求される。たとえば、化粧材として酸化チタンを用
いる場合には、紫外線の遮蔽効果だけではなく、円滑
性、肌ざわり、透明性などが求められている。またコー
ト材として酸化チタンを用いる場合には、透明性、高屈
折率に加えて、さらに優れた被膜形成性、密着性、被膜
硬度、機械的強度、耐摩耗性などが求められている。
このように酸化チタン粒子を種々の用途に用いるには、
酸化チタン粒子は、それぞれの用途に応じて種々の特性
を有することが求められるが、どのような用途に用いる
にしても、超微粒子であることが好ましい。しかも酸化
チタン粒子に透明性が要求される場合には、この粒子は
粒子形状および大きさが揃っているばかりでなく、配合
時に媒体中に高分散することが求められる。これらの特
性を満たすような酸化チタン粒子を製造するには、高分
散したコロイド状チタニア(チタニアゾル)を用いるこ
とが特に好ましい。
このようなチタニアゾルの製造方法としては、従来チタ
ン塩水溶液を加水分解して得られるメタチタン酸を中和
した後洗浄して得られるゲルを酸で解膠することによっ
て得る方法、あるいはチタン塩水溶液をイオン交換樹脂
などで脱イオンして得られるゾルを得る方法などが知ら
れている。
しかしながら、上記のような製造方法により得られるチ
タニアゾルには、以下のような問題点がある。
ゾルの分散粒子は、球状あるいは擬球状をした凝集体
であり、粒径も不均一であるため、白濁し透明性に劣
る。
ゾルの生成条件によっては粒径の小さい透明性に優れ
たゾルを得ることは可能であるが、この場合には安定剤
として多量の酸を必要とする。
ゾルは酸性領域(pH3以下)でしか安定でなく、中性
やアルカリ性では沈殿が生じたりあるいはゲル化を起こ
すため、使用範囲が限定される。
ゾルをアルコールなどの有機溶媒と混合したり、有機
溶媒で溶媒置換を行なうとしても、不安定となって沈殿
が生成するため、プラスチックなどの表面へのハードコ
ート剤などとして用いにくい。
チタニアゾルから得られるチタニア粒子は、高い比表
面積と、強い表面活性とを有するため、樹脂などと混合
して用いた場合に樹脂の劣化を促進することがある。
本発明者らは、上記のような問題点を解決すべく鋭意研
究したところ、特定の方法によってチタニアゾルを製造
すれば、従来のチタニアゾルに伴う問題点を解決でき、
優れた性能をもったチタニアゾルが得られ、このチタニ
アゾルから得られる改質チタニア粒子は種々の優れた特
性を有していることを見出して、本発明を完成するに至
った。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し
ようとするものであって、分散性に優れるとともに広い
pH領域で安定であって凝集することがなく、かつ高濃度
に濃縮しても安定であり、しかも有機溶媒と混合しても
沈澱が生ずることなく塗布性に優れた改質チタニアゾル
の製造方法を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る改質チタニアゾルの製造方法は、下記の工
程(a)および(b)からなっていることを特徴として
いる。
(a)含水チタン酸のゲルまたはゾルに過酸化水素を加
えて含水チタン酸を溶解して得られた溶液を無機化合物
の共存下で加熱することによりチタニアゾル前駆体を調
製する工程、 (b)前記チタニアゾル前駆体にケイ素化合物またはジ
ルコニウム化合物を添加して、チタニアゾル前駆体にケ
イ素化合物またはジルコニウム化合物を作用させる工
程。
発明の具体的説明 以下本発明に係る改質チタニアゾルの製造方法について
具体的に説明する。
本発明に係るチタニアゾルの製造方法は、(a)チタニ
アゾル前駆体を調製する工程および(b)このチタニア
ゾル前駆体にケイ素化合物またはジルコニウム化合物を
作用させる工程とからなっているが、以下にこの各工程
(a)および(b)について説明する。
工程(a) まず、常法に従って従来公知の方法によって含水チタン
酸のゲルまたはゾルを調製する。含水チタン酸ゲルは、
たとえば塩化チタン、硫酸チタンなどのチタン塩の水溶
液にアルカリを加えて中和することによって得られる。
また含水チタン酸ゾルは、チタン塩の水溶液をイオン交
換樹脂に通して陰イオンを除去することによって得られ
る。これらのゾルあるいはゲルを調製するには、上記の
ような方法に限らず、従来公知の方法が広く用いられう
る。ここでいう含水チタン酸とは、上記のような方法で
得られる酸化チタン水和物またはチタンの水酸化物を意
味する。
次に上記のようにして得られた含水チタン酸ゲルまたは
含水チタン酸ゾルあるいはこれらの混合物に、過酸化水
素を加えて含水チタン酸を溶解して均一な水溶液を調製
する。この際、必要に応じて加熱あるいは撹拌すること
が好ましい。またこの際含水チタン酸の濃度が高くなり
すぎると、含水チタン酸の溶解に長時間を必要とし、さ
らに未溶解状態のゲルが沈澱したり、あるいは得られる
水溶液が粘稠になりすぎるため好ましくない。このため
TiO2濃度としては約10重量%以下好ましくは約5重量%
以下であることが望ましい。
加えるべき過酸化水素の量はH2O2/TiO2重量比で1以上
であれば、含水チタン酸を完全に溶解することができ
る。H2O2/TiO2比が1未満であると、含水チタン酸が完
全に溶解せず、未反応のゲルまたはゾルが残存するため
好ましくない。またH2O2/TiO2比は大きいほど、含水チ
タン酸の溶解速度は大きく、反応は短時間で終了する
が、あまり過剰に過酸化水素を用いると、未反応の過酸
化水素が系内に大量に残存することとなり、次の工程に
悪影響を与えるため好ましくない。したがって、H2O2/T
iO2比が1〜6好ましくは2〜6程度となるような量で
過酸化水素を用いることが好ましく、このような量で過
酸化水素を用いると、含水チタン酸は0.5〜20時間程度
で完全に溶解する。
この際の反応温度は50℃以上好ましくは70℃以上である
ことが望ましい。
次いで、上記のようにして得られる含水チタン酸が溶解
した水溶液(チタン酸水溶液)に無機化合物を所定量混
合して60℃以上、好ましくは80℃以上に加熱し、チタン
酸を加水分解する。こうすることによって均一なチタニ
ア粒子が分散したチタニアゾル前駆体が得られる。
本発明で用いられる無機化合物としては、好ましくはAl
等の周期律表第III族、Ti、Zr、Si、Sn等の第IV族、
V、Sb等の第V族、W等の第VI族およびFe等の第VIII族
から選ばれた1種または2種以上の元素の化合物が用い
られる。化合物の形態としては、酸化物、水酸化物また
はオキシ酸あるいはオキシ酸塩などが用いられる。これ
らは固体状で加えても良く、または水溶液として混合し
ても良い。好ましい方法としては、これら無機化合物の
ゲルまたはゾルを用いる。ゾルを用いる場合、分散粒子
の平均粒径は約30mμ以下、好ましくは約15mμ以下であ
ることが好ましい。
たとえばケイ素の場合は、シリカゲル、シリカゾルある
いはケ酸液が用いられる。ここでいうケイ酸液とは、ア
ルカリケイ酸塩水溶液をイオン交換法等で脱アルカリし
て得られるケイ酸の低重合体の溶液である。
無機化合物の混合量は、その量が多い程、最終的に得ら
れるチタニアゾルの長期安定性、耐光性が増し、また高
濃度のゾルが得られる。しかし、混合量を増すに従っ
て、長期安定性、耐光性の増加はみられなくなるなど、
無機化合物の添加効果の増大がみられなくなるので好ま
しくない。また、混合量が少なくなると、得られるチタ
ニア粒子の粒径が大きくなる傾向が認められる。しか
し、あまり少なくなると粒径が不均一になったり、粒子
同志の凝集が起こるなどの問題がでてくる。
上記のことを勘案すると、混合すべき無機化合物の量と
しては、チタン酸水溶液中のチタン重量をTiO2に換算し
た値と無機化合物の重量を酸化物(MOx)に換算した値
の比TiO2/MOx(重量比)として0.25〜200の範囲である
ことが好ましい。チタン酸水溶液と無機化合物の混合方
法としては、特に制限はなく、所定量のチタン酸水溶液
と無機化合物を一時に混合しても良く、またチタン酸水
溶液と無機化合物の一部ずつを最初に混合して加熱し、
反応が進むに従って、両者の残りを加えても良い。
さらには、無機化合物の全量とチタン酸水溶液の一部を
最初に混合して加熱し、その後残りのチタン酸水溶液を
加える方法もとり得る。
また、無機化合物の混合時期は、必ずしも含水チタン酸
が過酸化水素に溶解したのちである必要はなく、過酸化
水素に溶解前のゲルまたはゾルの段階で混合しても良
く、さらには含水チタン酸のゲルまたはゾルの調製時に
混合しても良い。要は、チタン酸水溶液を加熱加水分解
するときに前述の無機化合物が存在していることが必要
である。無機化合物が共存しないチタン酸水溶液を加熱
し、加水分解した場合、チタニア濃度が希薄であっても
一応チタニアゾルとなるが、得られるチタニアゾルはき
わめて不安定であり、たとえばこれを濃縮するともはや
ゾルとして存在することができず沈澱が生成する。
本発明において、チタン酸水溶液に混合する無機化合物
としてチタン化合物を用いる場合、本発明の出発原料の
含水チタン酸ゲルまたはゾルを用いても良いし、本発明
のチタン酸水溶液を無機化合物を加えずにそのまま加熱
加水分解して得られたチタニアゾルを用いることもでき
る。これらの場合には、含水チタン酸ゲルまたはゾルを
過酸化水素で完全に溶解してチタン酸水溶液にしたの
ち、上記のチタン化合物を混合した方が好ましい。
なお、このようにして得られるチタニアゾル前駆体もま
た、チタニア粒子が分散媒中に分散されてなるチタニア
ゾルである。
工程(b) 次いで、上記のようして得られたチタニアゾル前駆体
に、ケイ素化合物またはジルコニウム化合物を添加し
て、チタニアゾル前駆体にケイ素化合物またはジルコニ
ウム化合物を作用させて本発明に係るチタニアゾルを得
る。
チタニアゾル前駆体は、調製時には、チタニア(TiO2
無機酸化物)濃度は、通常、約0.01〜10重量%である
が、本発明では、このチタニアゾル前駆体をこのまま用
いることもでき、場合によってはこれを濃縮して用いる
こともできる。しかしながらチタニアゾル前駆体中のチ
タニアが高濃度になると、チタニア粒子の凝集が起りや
すくなるなど不安定になるため、チタニアゾル前駆体中
のチタニア濃度は約7重量%以下であることが好まし
い。
(1)ケイ素化合物の添加 チタニアゾル前駆体に添加されるケイ素化合物として
は、ケイ酸アルカリ水溶液を陽イオン交換樹脂で脱アル
カリして得られるケイ酸液、ケイ酸アルカリを酸で中和
して得られるシリカゾル、あるいはエチルシリケートな
どのアルコキシドまたはその加水分解物などのケイ素化
合物の溶液または分散液が用いられる。また市販のシリ
カゾルも使用可能であり、これらの場合、シリカの粒径
は約50mμ以下であることが好ましい。
チタニアゾル前駆体へのケイ素化合物の溶液または分散
液の添加方法としては、チタニアゾル前駆体の液を加熱
しながら、ケイ素化合物の溶液または分散液を徐々に添
加する方法、チタニアゾル前駆体とケイ素化合物の溶液
または分散液とを一挙に混合した後、加熱する方法のい
ずれでも良く、チタニア濃度、ケイ素化合物の溶液また
は分散液中のシリカ濃度に応じて選択されるべきもので
ある。チタニア濃度が1重量%以下と比較的希薄な場合
には、両者を一挙に混合する方法でも何ら支障はない
が、チタニア濃度が1重量%以上と濃厚な場合には、シ
リカがチタニアを凝集させることがあること、シリカ濃
度が高いとシリカ単味での凝集、重合が起ることなどか
ら徐々に添加する方法が好ましい。
添加または混合時の温度は、通常は、ケイ素化合物とチ
タニアとの反応を促進するために約60℃以上に加熱して
行なうことが好ましい。しかし、エチルシリケートなど
のアルコキシドを用いるときは、これらの加水分解速度
が速く、混合液中で、シリカのコロイド粒子が生成しや
すくなるので、約40℃以下の比較的低温で除々にアルコ
キシドを添加し、添加終了後、約60℃以上の温度に昇温
し、反応を完結させる方法がとられる。
ケイ素化合物を添加する際の混合液のpHは、チタニアゾ
ル前駆体および生成チタニアゾルの安定性の点から中性
ないし、アルカリ性の方が好ましく、通常、約6〜10の
範囲で行なわれる。
上記のようにして、ケイ素化合物の溶液または分散液を
添加した後の、ケイ素化合物をSiO2に換算した場合のシ
リカの添加量と、チタニアゾル前駆体中のTiO2との重量
比SiO2/TiO2は、ケイ素化合物の添加効果を発現させる
ためには少なくとも0.03が必要である。しかしながら添
加量がだんだん多くなると、チタニア本来の特性(紫外
線遮蔽、高屈折率)が損なわれてくることからSiO2/TiO
2値の上限は約0.7程度であることが好ましい。
(2)ジルコニウム化合物の添加 チタニアゾル前駆体に添加されるジルコニウム化合物と
しては、塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等の酸性
塩、炭酸ジルコニルアンモニウム等の塩基性塩、オキシ
塩化ジルコニル等のジルコニル塩などのジルコニウム化
合物の水溶液または分散液が用いられる。
このようなジルコニウム化合物のチタニアゾル前駆体へ
の添加方法は、ケイ素化合物の場合と同様に、チタニア
ゾル前駆体に、ジルコニウム化合物の水溶液または分散
液を一挙に混合しても良く、また場合によっては徐々に
添加しても良い。
チタニアゾル前駆体に添加されるジルコニウム化合物を
ZrO2に換算した場合のZrO2/TiO2(重量比)は、ケイ素
化合物の場合と同様の理由から少なくとも0.05以上であ
り、また約0.9以下であることが好ましい。
なお添加時のチタニアゾル前駆体の固形分濃度、温度、
pHは、ケイ素化合物の場合と同じである。
このようにして得られたシリカまたはジルコニアにより
改質されたチタニアゾルは、必要ならば、そのpHを6〜
10に調整し、シリカまたはジルコニアなどの出発物質あ
るいは工程途中のpH調整に由来する塩を限外濾過、イオ
ン交換等の常用手段で除去することができる。さらに、
用途に応じて、シリカまたはジルコニアにより改質され
たチタニアゾルは、濃縮されるが、濃縮方法としては、
蒸発法、限外濾過法等公知の方法が採用可能である。
上記のようにしてチタニアゾル前駆体に、ケイ素化合物
の水溶液または分散液、あるいはジルコニウム化合物の
水溶液または分散液を添加すると、チタニアゾル前駆体
中に含まれるチタニア粒子の表面にケイ素の酸化物また
は水酸化物あるいはジルコニウムの酸化物または水酸化
物が吸着され、あるいはチタニア粒子とこれらの酸化物
または水酸化物とが反応するなどして相互作用を起し、
チタニア粒子の性質に一部変化が生ずる。このようなチ
タニア粒子の性質の変化としては、たとえばチタニア粒
子の表面活性がやや低下してくることが挙げられる。こ
のため、本発明により製造されたチタニアゾルから得ら
れるチタニア粒子は、たとえば樹脂用フィラーとして用
いた場合に樹脂の劣化を促進することがなく、しかもこ
のチタニア粒子を化粧品に配合した場合には、紫外線な
どによって粒子の色調変化が起ることがない。
さらに本発明により製造されたチタニアゾルから得られ
るチタニア粒子は、チタニアゾル前駆体から得られるチ
タニア粒子と同様に、チタニア粒子が本来有するような
性質すなわち紫外線の遮蔽効果、高屈折率などの性質は
ほとんど損なわれていない。しかも本発明により製造さ
れるチタニアゾルは、チタニアゾル前駆体と同様に分散
性に優れるとともに長期安定性、耐光性にも優れてい
る。また広いpH領域で安定であって、30重量%以上の高
濃度まで濃縮が可能であり、しかも分散媒中の有機溶媒
の割合を高くしても安定であるというような優れた性質
を有している。
発明の効果 本発明により製造されるチタニアゾルおよびこのチタニ
アゾルから得られるチタニア粒子は、下記のような優れ
た性質を有している。
(1)チタニアゾルは、分散性、長期安定性、耐光性に
優れるとともに広いpH領域で安定である。
(2)チタニアゾルは、高濃度まで濃縮が可能である。
(3)チタニアゾルは、分散媒を有機溶媒と置換する場
合、分散媒中の有機溶媒の割合を高くしても安定であ
る。
(4)チタニアゾルは、従来のチタニア微粒子分散液と
比較して紫外線遮蔽効果、透明性に優れている。
(5)チタニアゾルから得られるチタニア粒子を樹脂に
配合して、フィラーとして用いた場合、あるいはコート
剤として用いた場合には、樹脂の劣化を防ぎ、しかも樹
脂の耐久性、耐候性が向上する。従って、たとえば食品
包装用のプラスチックシートに配合すれば、従来の包装
材に比較して長期保存が可能となる。
(6)チタニアゾルから得られたチタニア粒子をガラ
ス、プラスチック等の透明基材の表面コート剤として用
いた場合、基材との密着性にすぐれ、透明性、紫外線遮
蔽効果に優れた高屈折率の塗膜が得られる。
(7)チタニアゾルから得られたチタニア粒子を化粧品
に配合した場合には、紫外線遮蔽効果、仕上り感等に優
れた化粧品が得られ、その劣化(色調変化等)を防止す
ることができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例1 (チタニアゾル前駆体の調製) 硫酸チタンを純水に溶解し、TiO2として、0.4重量%を
含む水溶液を得た。この水溶液を撹拌しながら、この水
溶液に15%アンモニア水を徐々に添加し、pH8.5の白色
スラリー液を得た。このスラリーを濾過した後洗浄し、
固形分濃度が9重量%である含水チタン酸ゲルのケーキ
を得た。
このケーキ5.55kgに、33%過酸化水素水6.06kgと純水1
3.4kgとを加えた後、80℃で5時間加熱し、TiO2として
2.0重量%の溶液25kgを得た。このチタン酸水溶液は、
黄褐色透明で、pHは8.1であった。
次に、粒子径が7mμであり濃度が15重量%であるシリカ
ゾル130gと、上記のチタン酸水溶液9kgと、純水191kgと
を混合した後、95℃で60時間加熱した。溶液は最初黄褐
色であったが、60時間後には乳白色透明なコロイド液と
なった。
このようにして得られたコロイド液を真空蒸発法で濃縮
し、固形分濃度1.1%のチタニアゾル前駆体18.1kgを得
た。
(ケイ素化合物による処理) SiO2濃度23.8重量%、SiO2/Na2Oモル比3.0のケイ酸ソー
ダ溶液を純水で希釈して、3.2重量%の希ケイ酸ソーダ
を調製し、これを予めカラムに充填した陽イオン交換樹
脂(三菱化成工業(株)製ダイヤイオンSK−1B)層を通
過させ、SiO2濃度3.0重量%のケイ酸液を得た。
次に、前記チタニアゾル前駆体2,000gに水酸化ナトリウ
ムを加えてチタニアゾル前駆体のpHを9.7に調整した
後、95℃に加熱した。チタニアゾル前駆体をこの温度に
保ちながら、純水により0.5重量%に希釈した前記のケ
イ酸液440gを徐々に12時間かけて添加し、添加終了後、
さらに1時間この温度を保持した。得られた希チタニア
ゾルを真空蒸発法にて濃縮したところ、表1に示すよう
なチタニアゾルが得られた。
実施例2 実施例1において、添加ケイ酸液の量を880gとし、添加
時間を30時間とした以外は、実施例1と同様にし、表1
に示すようなチタニアゾルを得た。
実施例3 実施例1において、ケイ酸液2240gを38時間かけて添加
した以外は、実施例1と同様にして表1に示すようなチ
タニアゾルを得た。
実施例4 実施例1で得られたチタニアゾル前駆体2000gに希アン
モニア水を添加してpH10.8に調整した。この液に、エチ
ルアルコールで希釈したエチルシリケート(SiO2として
14.5重量%)12.4gと9.4%アンモニア水13.1gを別々の
添加口より、30℃で19時間かけて添加した。添加終了
後、反応液に0.1N塩酸を加えてpHを9.2とした後、60℃
に加熱し、1時間熟成した。
得られたチタニアゾルを限外濾過により、溶媒中のエタ
ノールとアンモニア、塩酸を除去した後、真空蒸発によ
り濃縮したところ、表1に示すようなチタニアゾルを得
た。
実施例5 炭酸ジルコニルアンモニウム(商品名ジルコゾールAC、
第1希元素化学工業(株)社製)を純水で希釈してZrO2
として、0.5%となるよう調製した。
一方、実施例1で得られたチタニアゾル前駆体2000gを9
5℃に昇温し、この温度に保ちながら、このチタニアゾ
ル前駆体に上記の炭酸ジルコニルアンモニウム液630gを
25時間かけて徐々に添加した。添加終了後、1時間95℃
に保持した。得られたチタニアゾルを限外濾過により、
溶媒中の炭酸アンモンを洗浄した後、真空蒸発により濃
縮したところ、表1に示すようなチタニアゾルを得た。
実施例6 実施例1で得られたチタン酸水溶液1.0kgと純水200kgと
を混合した後、95℃で2時間加熱し、TiO2として0.01重
量%のチタニアゾルを得た。このゾルを実施例1のシリ
カゾルの代りに用いた以外は、実施例1と同一条件で加
水分解し、チタニアゾル前駆体を得た。
このチタニアゾル前駆体を用いて、実施例1と同じケイ
酸液、同一条件で処理を行い、表1に示すチタニアゾル
を得た。
比較例1 実施例1で得られた含水チタン酸ゲルのケーキを純水で
希釈し、TiO2濃度が2.0重量%であるような懸濁液を得
た。これに0.1Nの塩酸をゾル状となるまで徐々に添加し
た。得られたゾルを80℃で1時間安定化させた後、減圧
下に水分を蒸発させて解膠法による濃縮ゾルを得た。
このゾルは20重量%まで濃縮可能であったがpHが1.7と
低く、塩素イオンを2.1重量%含んだゾルであった。
試験例1 実施例1〜4および比較例1で得られたチタニアゾルに
ついて、イソプロピルアルコール(IPA)との溶媒置換
性、これらのゾルから得られたチタニア粉末の安定性に
ついて試験を行なったところ、表1に示すような結果を
得た。それぞれの試験法は次のとおりである。
(1)溶媒置換安定性 各濃縮ゾルを水で10重量%に希釈し、限外濾過法を用い
て、全溶媒中のIPA濃度が40重量%、70重量%、90重量
%になるまで溶媒置換を行い、沈澱物発生の有無を観察
した。
表中○印は変化なし、×印はゲル状沈澱物の発生を示
す。
粉末の安定性 ゾルを蒸発乾固した後、110℃で12時間乾燥してTiO2
末を得た。
スクワランまたはグリセリンの100%溶液1mlに上記粉末
0.2gを加え、よく混合後、ウェザーメーター用の紫外線
ランプにより、紫外線を16時間照射した後の色調変化を
みた。
試験例2 実施例1、実施例3、比較例1で得られたチタニアゾル
を各固形分として20gとなるようにとり、アクリル系水
性樹脂アロン104(東亜合成化学工業製 濃度30%)70g
とよく混合した。
これにイソシアネート系硬化剤コロネートHL(日本ポリ
ウレタン工業製)1.5gを混合した後、ガラス板に塗布
し、130℃で30分乾燥し、塗布膜を得た。この塗布膜の
耐候性をウェザーメーター(スガ試験器(株)製)に
て、上記樹脂の黄変度(NBS単位)を測定することによ
って試験した。結果を図1に示す。
試験例3 実施例1で得られたチタニアゾルをTiO2濃度0.005重量
%に調整し、紫外線領域(約400nm以下)の吸光度およ
び可視光線領域(約400nm以上)の光透過率を測定し
た。比較例として、塩化チタンを気相酸化して得られた
微粒子チタニア(デグッサ社製エアロジル、P−25)を
水に分散し、TiO2濃度として同じく0.005重量%に調整
した分散液の吸光度、光透過率を測定した。その結果を
第2図に示す。図中は本発明のチタニアゾルの光透過
率を示す曲線であり、′は比較例のチタニアゾルの光
透過率を示す曲線であり、は本発明のチタニアゾルの
吸光度を示す曲線であり、′は比較例のチタニアゾル
の吸光度を示す曲線である。
なお、測定は分光光度計(日立製作所製、330型)を用
いた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明で製造されるチタニアゾルから得られ
るチタニア粒子を樹脂中に添加した場合の樹脂の耐候性
を示す図である。 第2図は、本発明のチタニアゾルおよび市販チタニア微
粒子分散液の吸光度、光透過率を示す図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−122493(JP,A) 特開 昭55−132626(JP,A) 特開 昭61−136919(JP,A) 特開 昭62−283817(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の工程からなる安定な改質チタニアゾ
    ルの製造方法: (a)含水チタン酸のゲルまたはゾルに過酸化水素を加
    えて含水チタン酸を溶解して得られた溶液を無機化合物
    の共存下で加熱することによりチタニアゾル前駆体を調
    製する工程、 (b)前記チタニアゾル前駆体にケイ素化合物またはジ
    ルコニウム化合物を添加して、チタニアゾル前駆体にケ
    イ素化合物またはジルコニウム化合物を作用させる工
    程。
  2. 【請求項2】ケイ素化合物またはジルコニウム化合物
    が、SiO2/TiO2(重量比)として少なくとも0.03である
    か、あるいはZrO2/TiO2(重量比)として少なくとも0.0
    5であるような量で、チタニアゾル前駆体に添加される
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。
JP24155087A 1986-09-26 1987-09-25 改質チタニアゾルの製造方法 Expired - Lifetime JPH07100611B2 (ja)

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