JPH07100622B2 - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

誘電体磁器組成物

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JPH07100622B2
JPH07100622B2 JP1193930A JP19393089A JPH07100622B2 JP H07100622 B2 JPH07100622 B2 JP H07100622B2 JP 1193930 A JP1193930 A JP 1193930A JP 19393089 A JP19393089 A JP 19393089A JP H07100622 B2 JPH07100622 B2 JP H07100622B2
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洋一 水野
清司 長沢
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高誘電率を有する鉛系誘電体磁器組成物に関
する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 鉛系誘電体磁器組成物として、 Pb(Mg1/3Nb2/3(Zn1/2Nb2/3 (Fe2/31/3zO3
(但し、x+y+z=1) が特開昭59−54666号公報に開示されている。ここに開
示されている誘電体磁器組成物は比較的低温の780℃〜9
60℃で焼成できる。しかし、この誘電体磁器組成物の比
誘電率は6380〜11820であってさほど高くなく、また絶
縁抵抗値及びバイアス特性もよくない。
特開昭61−191559号公報には、前述の特開昭59−54666
号に開示されている誘電体磁器組成物に、0.01〜0.35重
量%の範囲でMgOを添加することが開示されている。こ
のMgOを添加した誘電体磁器組成物の焼成温度は870℃〜
1000℃であり、比誘電率は6500〜9010である。
特開昭62−31907号公報には、 Pb(Mg1/3Nb2/3)O3− Pb(Zn1/3Nb2/3)O3− PbTiO3 から成る100重量部の主成分と、1.0重量部以下のMgOか
ら成る副成分とを含む誘電体磁器組成物が開示されてい
る。この誘電体磁器組成物の焼成温度は1000℃以上であ
り、比誘電率は10000〜24000である。
ところで、コンデンサの小型化を達成するためには、誘
電体磁器組成物の比誘電率は大きいことが必要であり、
誘電体磁器組成物の絶縁抵抗が高いことが望ましい。ま
た、焼成温度が高くなると、PbOの蒸発量が多くなり、
特性値にバラツキが生じたり、過大設備を必要とした
り、高価なPdを固溶させた電極を用いる必要が生じるた
め、焼成温度はできるだけ低い方が望ましい。
そこで、本発明の目的は、850℃以下の温度で焼成する
ことが可能であり、且つ10000以上の比誘電率を有し、
且つ25℃における抵抗率が1011Ω・cm以上、150℃の抵
抗率が1010Ω・cm以上であり、且つtanδが3%以下で
ある誘電体磁器組成物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するための本発明は、100重量部の主成
分と、0.25〜0.60重量部の副成分としてのMgOとから成
り、前記主成分は、 [Pb(Mg1/3Nb2/3)O3− [Pb(Zn1/3Nb2/3)O3− [Pb(Fe2/31/3)O3− [PbTiO3 (但し、aは0.5〜0.8、bは0.14〜0.35、cは0.05〜0.
20、dは0.01〜0.10を満足する数値)から成ることを特
徴とする誘電体磁器組成物に係わるものである。
上記組成式において、Pbは鉛、Mgはマグネシウム、Nbは
ニオブ、Znは亜鉛、Feは鉄、Wはタングステン、Tiはチ
タン、Oは酸素、a、b、c、dはモル比を示す数値で
ある。
なお、前記主成分におけるNbの一部を30モル%以下のTa
(タンタル)で置換することが望ましい。
また、前記主成分に対して0.3モル%以下の範囲でMnO2
(酸化マンガン)を添加することが望ましい。
[作 用] 本発明の誘電体磁器組成物は、 Pb(Mg1/3Nb2/3)O3と、 Pb(Zn1/3Nb2/3)O3と、 Pb(Fe2/31/3)O3と、 PbTiO3と の4成分を含み、更にMgOを含むので、低温焼成が可能
となると共に、高い誘電率と更に高い抵抗率とをること
が可能になる。
Nbの一部をTaで置換すると、比誘電率の温度特性をシフ
トさせることが可能になる。
MnO2を添加すると、絶縁抵抗(抵抗率)が高くなる。
[実施例] 次に、本発明の実施例(比較例も含む)を説明する。
実施例及び比較例の誘電体磁器組成物は第1表に示す組
成を有する。第1表において、主成分組成比のa、b、
c、dの欄には、 [Pb(Mg1/3Nb2/3)O3− [Pb(Zn1/3Nb2/3)O3− [Pb(Fe2/31/3)O3− [PbTiO3 で示される主成分の組成式におけるa、b、c、dの値
が示され、MgO過剰添加量の欄には100重量部の主成分に
対する副成分としてのMgOの量が重量部で示され、NbのT
a置換量の欄にはNbの代りに添加するTaの量がモル%で
示され、MnO2添加量の欄には主成分に対するMnO2の添加
量がモル%で示され、Aサイト/Bサイトの欄には主成分
をABO3のペロブスカイト構造式で示し、AサイトをPb、
BサイトをMg、Nb、Zn、Fe、W、Tiとした時のA/Bがモ
ル%で示されている。
試料No.1に従う誘電体磁器組成物即ち、 [Pb(Mg1/3Nb2/3)O30.595− [Pb(Zn1/3Nb2/3)O30.255− [Pb(Fe2/31/3)O30.10− [PbTiO30.05 の100重量部の主成分と0.50%重量部のMgO(副成分)と
から成る組成物を得る時には、まず、 MgOを9.67g、 ZnOを6.92g、 Nb2O5を75.31g、 Fe2O3を5.32g、 WO3を7.73g それぞれ秤量し、これ等の原料をポリエチレン製ポット
に入れ、ここにエタノールを添加し、ZrO2のボールを用
いて湿式混合し、これを1000℃の温度で2時間仮焼し
た。
次に、この仮焼物をボールミルで粉砕し、平均粒径を約
0.7μmとし、これにTiO2の粉末を4.00gPb3O4の粉末を2
33.09g配合し、この配合物をボールミルによって湿式混
合した後、740℃の温度で3時間仮焼して仮焼原料を得
た。
次に、この仮焼原料をボールミルによって湿式粉砕し、
乾燥した後、有機バインダーを加えて造粒し、この造粒
物を直径9.8mm、厚さ0.6mmの円板状に500kg/cm2の圧力
で加圧成形して成形物を得た。
次に、この成形物をジルコニアセッター上に載せて空気
中で850℃の温度で焼成した。
次に、焼成後の磁器素体の両主面に銀ペーストを塗布し
て焼付けることによって一対のコンデンサ電極を作り、
25℃における比誘電率ε、25℃におけるtanδ、25℃
における抵抗率ρ25、150℃における抵抗率ρ150を測定
したところ、εは16550、tanδは2.9、ρ25は1.2×10
12Ω・cm、ρ150は1.3×1010Ω・cmであった。
なお、比誘電率ε、tanδは、周波数1kHz、電圧1V
(実効値)、温度25℃の条件で測定した。
また、抵抗率は、コンデンサに100Vの電圧を20秒間印加
した後に抵抗値を求め、この抵抗値から算出した。
試料No.2、3、6〜9、11、12、16〜26、32、36、37、
45〜47においても、主成分の組成式におけるa、b、
c、d又は副成分のMgOを変えた他は、試料No.1と同一
の方法で磁器コンデンサを作り、同一の方法で特性を測
定したところ、第2表に示す結果が得られた。
また、請求項2に従う誘電体磁器組成物を得るために、
試料No.4、5、10、13、14、15、27〜31、38〜42に示す
ようにTaを添加した。即ち、MgO、ZnO、Nb2O5、Fe2O3
WO3、Ta2O5の原料混合物の仮焼物を試料No.1の場合と同
一の方法で作り、この仮焼物にTiO2とPb3O4を加えて試
料No.1と同一方法で仮焼し、しかる後、これを使用して
試料No.1と同様な成形物を作り、これを焼成する。な
お、NbをTaで置換した場合における主成分の組成比の欄
のa、bはTaを含む組成比で示されている。
また、請求項3に従う誘電体磁器組成物を得るために、
試料No.33、34、35、39〜43に示すようにMnO2を添加
し、試料No.1と同一の方法で磁器コンデンサを作り、同
一の方法で電気的特性を測定した。なお、MnO2はMgO、Z
nO、Nb2O5、Fe2O3、WO3と同時に仮焼した。
第1表及び第2表から明らかなように、本発明に従う誘
電体磁器組成物によれば、比誘電率εrが10000以上、t
anδが3%以下、25℃の抵抗率ρ25が1011Ω・cm以上、
150℃の抵抗率ρ150が1010Ω・cm以上の電気的特性を得
ることができる。また、1000℃以下での焼成が可能にな
る。
一方、本発明の組成範囲に属さない試料No.2、3、7、
8、19、20、23、24、25、26、32、43、45は上記の所望
特性を得ることができない。従って、これ等は本発明の
比較例である。
次に各成分の限定理由を説明する。
aが0.5よりも小さいと、試料No.8、19、20、24、25に
示すように、比誘電率が10000よりも小さくなるか又は
焼結しない。一方、aが0.8よりも大きいと、試料No.46
に示すように比誘電率が10000よりも小さくなる。従っ
て、aの好ましい範囲は0.5〜0.8である。
bの値が0.14の場合には試料No.45に示すように所望の
特性を得ることができるが、bの値が0.14未満の場合に
は試料No.45に示すように比誘電率が10000未満になる。
また、bの値が0.35の場合には試料No.13、38に示すよ
うに所望の特性を得ることができるが、bの値がこれよ
りも大きくなると所望の特性を得ることができなくな
る。従って、bの好ましい範囲は0.14〜0.35である。
cの値が0.05及び0.20の場合には試料No.17、18、21に
示すように所望の特性を得ることができるが、試料No.2
5に示すようにcが0.3になると、比誘電率及び150℃の
抵抗率が所望特性よりも悪くなる。またcが0.05よりも
小さくなると、低温焼成が不可能になる。従って、cの
好ましい範囲は0.05〜0.20である。
dの値が0の場合は試料No.32に示すように比誘電率が1
0000未満となるが、dの値が0.01の場合は試料No.16、1
8に示すように所望特性を得ることができる。またdの
値が0.1の場合には試料No.38に示すように所望特性を得
ることができるが、dの値が0.2の場合には試料No.7に
示すように比誘電率が目標値よりも大幅に小さくなる。
従って、dの好ましい範囲は0.01〜0.10である。
MgOの過剰添加量が0.15重量部の場合には試料No.3に示
すように焼結しないが、0.25重量部になると試料No.4に
示すように所望の特性を得ることができる。また、MgO
の量が0.75重量部の場合は試料No.6、43に示すように所
望特性が得られるが、1.00重量部になると試料No.44に
示すように比誘電率、tanδ、150℃の抵抗率が所望特性
よりも悪くなる。従って、MgOの好ましい範囲は0.25〜
0.75重量部である。
Taの量が試料No.4、5、10、13、14、15、27、28、30、
31、37、38、39、40、41に示すように30モル%以下の場
合には所望の特性を得ることができる。このTaはコンデ
ンサの温度特性のシフタとして使用される。図面の特性
線A、B、Cは試料No.12、31、32、27の誘電率の温度
特性を示す。これから明らかなようにTaの量を増やすに
従って特性線が左側にシフトする。このTaの量を30モル
%よりも多くすると、比誘電率が低下するので、30モル
%以下にすることが望ましい。
MnO2の添加量が零の場合であっても所望の特性が得られ
る。しかし、試料No.33、34、35に示すように0.3モル%
以下の範囲で添加すると、抵抗率が高くなる。なお、Mn
O2が0.3モル%よりも多くなると比誘電率が10000よりも
小さくなる。従って、MnO2の好ましい添加量は0.3モル
%以下である。
Aサイト/Bサイトの比は抵抗率の低下及び絶縁破壊電圧
の低下を防止する観点から1.01〜1.04の範囲にすること
が望ましい。
[変形例] 本発明は上述の実施例に限定されるものでなく、例えば
次の変形が可能なものである。
(1) 実施例では焼成温度が850℃であるが、約700℃
〜1000℃の範囲の種々の温度にすることができる。
(2) 主成分の原料を酸化物以外の炭酸化物、水酸化
物等にすることができる。
(3) 積層コンデンサにも適用可能である。
[発明の効果] 各請求項の発明によって850℃以下で焼成可能であり、
比誘電率が10000以上、tanδが3%以下、25℃の抵抗率
が1011Ω・cm以上、150℃の抵抗率が1010Ω・cm以上の
誘電体磁器組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図面はTaによって比誘電率の温度特性が変化することを
示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100重量部の主成分と、0.25〜0.60重量部
    の副成分としてのMgOとから成り、 前記主成分は、 [Pb(Mg1/3Nb2/3)O3− [Pb(Zn1/3Nb2/3)O3− [Pb(Fe2/31/3)O3− [PbTiO3 (但し、aは0.5〜0.8、bは0.14〜0.35、cは0.05〜0.
    20、dは0.01〜0.10を満足する数値) から成ることを特徴とする誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】100重量部の主成分と、0.25〜0.75重量部
    の副成分としてのMgOとから成り、 前記主成分は、 [Pb(Mg1/3Nb2/3)O3− [Pb(Zn1/3Nb2/3)O3− [Pb(Fe2/31/3)O3− [PbTiO3 (但し、aは0.5〜0.8、bは0.14〜0.35、cは0.05〜0.
    20、dは0.01〜0.10を満足する数値)から成り、 且つ前記主成分におけるNbの一部が30モル%以下のTaで
    置換されていることを特徴とする誘電体磁器組成物。
  3. 【請求項3】更に、前記主成分に対して0.3モル%以下
    のMnO2を添付したことを特徴とする請求項1又は2記載
    の誘電体磁器組成物。
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