JPH07100675B2 - (+)−5s−イソプロピル−8−メチル−6e,8−ノナジェン−2−オンの製法 - Google Patents

(+)−5s−イソプロピル−8−メチル−6e,8−ノナジェン−2−オンの製法

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JPH07100675B2
JPH07100675B2 JP62223043A JP22304387A JPH07100675B2 JP H07100675 B2 JPH07100675 B2 JP H07100675B2 JP 62223043 A JP62223043 A JP 62223043A JP 22304387 A JP22304387 A JP 22304387A JP H07100675 B2 JPH07100675 B2 JP H07100675B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、香料物質として、特にタバコ香料として有用
な既知化合物である(+)−5S−イソプロピル−8−メ
チル−6E,8−ノナジエン−2−オン(以下「ソラノン」
と云う)の新規な製法に関する。
更に詳しくは、本発明は、タバコの香気成分として単離
同定され[J.Org.Chem.,2916(1965)]、タバコの香気
成分として大きな役割を占める下記式(1) で表されるソラノンの新規な製法に関する。
(従来の技術) 従来、上記式(1)で表される光学活性ソラノンの合成
法に関して、例えば、下記反応式で示される方法が知ら
れている[J.C.S.Chem.Comm.,951〜953(1981)参
照]。
この提案の方法は、上記式(a)の(R)−(+)−p
−メンテンを塩化第1鉄の存在下に光酸化して、上記式
(b)のジクロロ−ケトン体を合成し、このジクロロ−
ケトン体をアセタール化して上記式(c)の化合物を形
成させ、次いでリチウムジイソプロピルアミドで処理し
て式(d)のアセチレン−アセタール化合物となし、該
式(d)の化合物のアセタール部分を酸で加水分解し
て、上記式(e)の化合物を合成し、この式(e)のア
セチレン−ケトン化合物をカテコール−ボランで処理
し、次いでイソプロペニルプロミド−Pd(Ph3P)4 NaOE
tで処理して、上記式(f)のアルコール体となし、こ
のアルコール体を酸化して上記式(1)のソラノンを合
成する方法である。
しかしながら、この方法は、工業的に不利な光酸化反応
を必要とする点、また、高価な有機貴金属試薬を使用す
る点、更にまた、ソラノンの収率が低く工業的に安価且
つ容易に得られないなどの多くの問題点がある。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上記従来提案の製造方法の問題点を解消した
上記式(1)のソラノンの効率的な新規な製造方法を提
供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上述の従来提案の不利益乃至欠点を解決
すべく鋭意研究を行ってきた。
その結果、市場で容易に入手できる(R)−(+)−p
−メンテンをオゾン分解、還元、アセタール化して得ら
れる5−イソプロピル−7,7−ジメトキシ−ヘプタン−
2−オン[下記式(6)]から本発明の上記式(1)の
ソラノンを好収率、好純度で工業的に有利に合成できる
ことを見出し、本発明を完成した。
しかして、本発明によれば、下記式(6) で表される5−イソプロピル−7,7−ジメトキシ−ヘプ
タン−2−オンを水素化して該式(6)の化合物のアル
コール体となし、次いでアセチル化した後、酸の存在下
に加水分解して、下記式(5) で表される(5R)−ホルミルメチル−6−メチル−ヘプ
タン−2−イル−アセテーとを形成させ、該式(5)化
合物を有機溶媒中でイソプロペニルマグネシウムブロマ
イドと反応させて、下記式(4) 式中、Acはアセチル基を示す、以下同様、で表される7
−ヒドロキシ−(5R)−イソプロピル−8−メチル−8
−ノネン−2−イル−アセテートを合成し、該式(4)
の化合物を塩基の存在下にメシルクロリドと反応して該
式(4)のメシレートを形成せしめ、次いで極性有機溶
媒中で3級アミンの存在下に加熱反応させて、下記式
(3) で表される5S−イソプロピル−8−メチル−6E,8−ノナ
ジエン−2−イル−アセテートを形成させ、該式(3)
化合物をアルカリの存在下に加水分解して、下記式
(2) で示される5S−イソペロピル−8−メチル−6E,8−ノナ
ジエン−2−オールとなし、次いで該式(2)の化合物
を酸化剤の存在下に酸化することを特徴とする下記式
(1) で表される(+)−5S−イソペロピル−8−メチル−6
E,8−ノナジエン−2−オンの新規な製造方法が提供さ
れる。
本発明の反応方法は新規であり反応式で示すと例えば、
以下のように表すことができる。
本発明の上記式(1)のソラノンの製造方法を上記反応
式に従って、以下に詳細に説明する。
上記式(6)の化合物から上記式(5)の化合物を合成
する反応は、式(6)の化合物のケトン部分を水素化し
てアルコール体となし、次にこのアルコール体をアセチ
ル化剤で処理してアセチル誘導体を形成させた後、アセ
タール部分を酸で加水分解することにより行われる。
上記水素化反応は、触媒の存在下での接触還元反応、或
いは試薬還元反応のいずれでも行うことができる。接触
還元反応は、通常オートクレーヴ中で、水素圧約50〜10
0Kg/cm2程度の範囲内で、例えば約20〜80℃程度の反応
温度で行うことができる。上記接触還元反応に使用しう
る触媒の具体例としては、ラネーニッケル、ラネーコバ
ルト、パラジウムカーボンなどを好ましく上げることが
できる。これら触媒の使用量には特別の制限はなく、通
常は触媒量用いれば充分であるが、その使用量を挙げれ
ば、一般的には式(6)の化合物に対して、約2〜10重
量%程度の範囲内を好ましく例示することができる。ま
た、反応は溶媒中もしくは無溶媒で行うことができる
が、好ましくは溶媒中で行われる。使用しうる溶媒とし
ては、例えばメタノール、エタノール、酢酸エチルなど
を好ましく例示することができ、またその使用量は特に
制限はなく、反応条件等に応じて適宜選択すれば良い。
反応終了後、常法に従って後処理して式(6)の化合物
のアルコール体を得ることができる。
他方、試薬還元反応は、通常有機溶媒中で、一般的に約
0゜〜30℃程度の低温で行われる。反応時間は、使用さ
れる還元剤の種類等により適宜変えることができるが、
例えば、約0.5〜4時間程度の範囲内が通常採用され
る。使用しうる有機溶媒としては、例えば、エタノー
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン
などが好適である。その使用量には特別の制限はなく、
適宜選択して使用すれば良い。この反応に使用しうる試
薬還元剤としては、例えば、ナトリウムボランヒドリ
ド、リチウムアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアル
ミニウムヒドリドなどを好ましく例示することができ
る。該還元剤の使用量は、例えば、式(6)の化合物に
対して、約1〜4当量程度の範囲内を挙げることができ
る。反応終了後、常法に従って後処理して式(6)の化
合物のアルコール体を合成することができる。
次にこのアルコール体を、例えば、無水酢酸のごときア
セチル化剤で処理してアセチル誘導体を形成せしめる。
この際、ピリジンのごとき塩基の存在下に行うのが好ま
しい。無水酢酸の使用量は、通常等モル以上使用すれば
良いが、例えば、アルコール体1モルに対して約1.2〜
4モル程度の範囲内で用いるのが好都合である。また、
塩基の使用量としては、例えば、無水酢酸に対して約2
〜10モル程度の範囲内が好ましい。アセチル化反応は、
通常室温程度で行われるが、更に広い範囲、例えば、約
0゜〜60℃程度の範囲内で行うこともできる。反応時間
は反応の進捗に応じて適宜に選択される。反応終了後、
常法に従って、後処理してアセチル誘導体を得ることが
できる。
上述のようにして得られるアセチル誘導体のアセタール
部分を加水分解して、アルデヒド体である上記式(5)
の(5R)−ホルミルメチル−6−メチル−ヘプタン−2
−イル−アセテートを得ることができる。上記加水分解
反応は、上記アセチル誘導体を酸で処理することにより
行うことができ、酸としては有機酸もしくは無機酸のい
ずれでも使用可能であり、有機酸としては、例えば、酢
酸、プロピオン酸、P−トルエンスルホン酸など、ま
た、無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、りん酸など
が挙げられる。これら酸の使用量は、触媒量で充分であ
り、例えば、アセチル誘導体に対して、約0.1〜50%程
度の範囲内で使用される。無機酸の場合は、通常水で希
釈して使用するのが好ましく、例えば、約5〜90%程度
の濃度が好ましく使用される。加水分解反応は、低い温
度で行うのが良く、例えば、約0〜40℃程度の範囲内で
しばしば行われる。また、反応時間は反応条件に応じて
適宜に選択すれば良く、例えば、約0.5〜16時間程度の
範囲内が好適である。反応終了後、常法に従って、中
和、水洗してほぼ定量的に式(5)の化合物を得ること
ができる。得られた式(5)化合物は、精製することな
く次工程の原料として使用できるが、場合によってはカ
ラムクロマトグラフイー、蒸留のごとき手段で分離、精
製してもよい。
上述のようにして合成することのできる式(5)化合物
から式(4)化合物を合成するには、該式(5)化合物
を有機溶媒中でイソプロペニルマグネシウムブロマイド
如きグリニヤール試薬と反応させることにより容易に合
成することができる。
上記反応は通常室温程度の温度で行われるが、所望に応
じて更に広い範囲、例えば、約−20℃〜20℃程度の温度
範囲で行うこともできる。また、反応時間は適宜に選択
することができるが、例えば、約0.5〜5時間程度の範
囲内を例示することができる。上記のグリニアール試薬
は、常法に従って容易に合成することができ、その使用
量は式(5)の化合物1モルに対して、一般的には約1
〜1.5モル程度の範囲を好ましく例示することができ
る。有機溶媒としては、一般的にはエーテルが使用され
るが、この他にテトラヒドロフラン、ベンゼンなども使
用可能である。反応終了後、常法に従って反応液を後処
理することにより、粗製の式(4)化合物を容易に得る
ことができる。粗製の式(4)化合物は精製せずにその
まま次の反応に移すこともできるが、必要により例え
ば、カラムクロマトグラフイー、蒸留のごとき手段で分
離、精製しても良い。
上記式(3)化合物を合成するには、先ず、上記式
(4)の化合物を、塩基の存在下にメシルクロリドと反
応させて該式(4)のメシレートを形成せしめる。次に
生成したメシレートを極性有機溶媒中で3級アミンの存
在下に加熱することにより式(3)の化合物を容易に合
成することができる。
上記メシレート形成反応は、溶媒中或いは無溶媒でも進
行するが、一般的には溶媒中で行うのが好ましい。ま
た、反応はアルゴン、ヘリウムなどのごとき不活性雰囲
気下に行うのが好ましい。溶媒中で行う場合の溶媒の例
を挙げると、ジクロルメタン、ジクロルエタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素などを好ましく例示することができ
る。反応は溶媒の使用量には余り影響されることなく進
行するので、溶媒の使用量には特に制限されないが、例
えば、上記式(4)の化合物に対して約1〜10重量倍程
度の範囲内がしばしば採用される。この反応に使用され
る塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、モルホリン、ピペリジン、ピリジンなどを挙
げることができる。これらの塩基は通常過剰に用いられ
るが、例えば、メシルクロリド1モルに対して約1〜2
モル程度の範囲内の量が好ましく使用される。また、メ
シルクロリドも式(4)化合物に対して通常過剰に用い
られるが、例えば、式(4)化合物1モルに対して、約
1〜2モル程度の範囲内で使用するのが好適である。メ
シレート形成反応は低温で行うのが好ましく、一般的に
は例えば、約−20゜〜+20℃程度の範囲内の温度で行わ
れる。反応時間は反応の進行状況に応じて適宜に選択す
れば良く、例えば、約0.5〜5時間程度の範囲内を例示
することができる。反応終了後、常法に従って、後処理
して粗製のメシレート化合物を容易に得ることができ
る。このメシレートは比較的不安定なので、通常は粗製
することなくそのまま次の工程に移すのが好ましい。
上述のようにして合成することのできるメシレート化合
物の脱メシル化反応は、極性有機溶媒中で3級アミンの
存在下に短時間加熱することにより行われる。加熱温度
は例えば、約120゜〜180℃程度の範囲内であり、加熱時
間は例えば、約0.1〜0.5時間程度の範囲内を好ましく例
示することができる。この反応に使用しうる有機極性溶
媒としては、例えば、ヘキサメチルホスホラスアミド、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどを好
ましく例示することができる。これらの溶媒の使用量は
特別に制約されることなく、広い範囲内で変えることが
できるが、例えば、メシレートに対して、2〜10重量%
程度の範囲内をあげることができる。また、使用しうる
3級アミンとしては例えば、トリブチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミンジシクロヘキシルアミンなどを好
ましく例示することができる。これらの3級アミンの使
用量は、一般的にはメシレートに対して約1〜1.5モル
程度の範囲内である。このようにして得られる反応生成
物は、例えばエーテルのごとき溶媒で抽出して、常法に
従って水洗を行い、必要によりカラムクロマトグラフイ
ー、蒸留の如き手段で分離、精製することにより式
(3)の化合物を容易に得ることができる。
上述のようにして合成することのできる式(3)化合物
から上記式(1)ソラノンを合成するには、先ず、式
(3)化合物のアセチル部分をアルカリの存在下に加水
分解して式(2)のアルコール体となし、次にこのアル
コール体を酸化剤の存在下に酸化反応することにより行
われる。
式(3)の化合物の加水分解反応は、通常室温程度の温
度で容易に行うことができ、反応時間は適宜に選択すれ
ばよい。また、該反応は溶媒中或いは無溶媒でも進行す
るが、溶媒中で行うのが好ましい。使用しうる溶媒の具
体例をあげると、メタノール、エタノールなどを好まし
く例示することができる。加水分解反応に使用しうるア
ルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウムなどを例示することができる。
これらアルカリの使用量は、一般的には式(3)の化合
物1モルに対して約1〜2モル倍程度の範囲内を好まし
く例示することができる。反応終了後、生成物を水中に
注ぎ溶媒抽出を行い、溶媒層を水洗浄し、濃縮して必要
によりカラムクロマトグラフイー、蒸留の如き手段で分
離、精製することにより、式(2)のアルコール体を得
ることができる。
次に式(2)のアルコール体の酸化反応は、必要により
溶媒中で酸化剤の存在下に行われる。用いうる酸化剤と
しては、例えば、ピリジウムジクロメート、ピリジウム
クロロクロメート、ジヨーンズ試薬などが好ましく使用
される。これら酸化剤の使用量は、一般的には、アルコ
ール体1モルに対して、約2〜3モル程度の範囲内が好
適である。反応温度及び反応時間は、酸化剤の種類によ
り適宜に選択されて行われるが、該酸化反応は例えば、
約0゜〜20℃程度の温度範囲で約2〜20時間程度の反応
時間で行うことができる。溶媒としては、例えば、ジメ
チルホルムアミド、ジクロルメタン、アセトンなどが好
ましく使用され、これらの使用量はアルコール体に対し
て約5〜50重量倍程度の範囲内とすることができる。反
応終了後、生成物を溶媒で抽出し、溶媒層を水洗した
後、濃縮し、例えばカラムクロマトヅラフイー、蒸留の
ごとき手段で分離、精製することにより、本発明の式
(1)のソラノンを好純度、好収率で得ることができ
る。
(実施例) 以下に本発明の実施態様につき、実施例をあげてさらに
詳細に説明する。
実施例1 (5R)−ホルミルメチル−6−メチル−ヘプタン−2−
イル−アセテート[式(5)]の合成 フラスコにエタノール100ml及び水素加ホウ素ナトリウ
ム3.8g(1モル)を仕込み、氷浴で冷却する。5−イソ
プロピル−7,7−ジメトキシ−ヘプタン−2−オン40gと
エタノール100mlの混合物を7〜8℃、1.5時間で滴下
し、一晩放置する。反応液に水500mlを加え、酢酸エチ
ルで3回抽出し、有機層を食塩水溶液で2回洗浄する。
硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して、粗製の5−イソ
プロピル−7,7−ジトキシ−ヘプタン−2−オールを37g
を得た このアルコール体を精製することなく、次のアセチル化
反応に用いた。
フラスコに上記で得られたアルコール体35g及びピリジ
ン120mlを仕込み、室温下に無水酢酸25gを30分で滴下す
る。室温で一晩放置後エバポレーターで濃縮し、トルエ
ンで抽出する。トルエン層を食塩水で2回洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した後、減圧下に蒸留して5−イソ
プロピル−7,7−ジメトキシ−ヘプタン−2−イル−ア
セテート48.4g得た。
収率;67.%,沸点;110℃〜112℃/2mmHg。
フラスコにこのアセテート13g(0.05モル)、酢酸52g、
水13gを仕込み、室温下に一晩放置する。反応液に水を
加えエーテルで2回抽出し重曹水で2回洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、粗製の標記化合物[式(5)]
を10.44g得た。
IRνmaxcm-1;3050、1720、1375、1240、1127。
PMR(60MHz);0.86(3H,d)、0.90(3H,d)、1.20(3H,
d)、2.00(3H,S)、4.78(2H,m)、9.68(1H,S). 実施例2 7−ヒドロキシ−(5R)−イソプロピル−8−メチル−
8−ノネン−2−イル−アセテート[式(4)]の合成 フラスコにマグネシウム1.16g及びテトラヒドロフラン1
0mlを仕込む。これを40〜50℃に加熱し2−ブロモープ
ロペン6.10g(0.05モル)と乾燥テトラヒドロン40mlの
混合物を冷却しながら30分で滴下し、室温で30分攪拌
し、グリニヤール試薬を調製する。実施例1で得られた
粗製の式(5)の化合物10.44gを乾燥エーテル48mlに溶
解し、氷浴上で冷却下、グリニヤール試薬を30分で滴下
し、終了後室温で30分攪拌する。反応液を飽和塩化アン
モニウム溶液中に注ぎエーテルで2回抽出し、食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮して精製の
標記化合物[式(4)]12.24gを得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフイー(シリカゲ
ル 250g,ヘキサン:酢酸エチル=4:1)精製して標記化
合物[式(4)]を5g得た。
収率;50%。
IRνmaxcm-1;3460、2950,1737,1460,1250,957,900。
PRM(CDCl3);0.82(6H,d)、1.17(3H,d)、1.70(3H,
S)、1.98(3H,S)、4.03(1H,m)、4.06〜5.00(3H,
m)。
実施例3 5S−イソプロピル−8−メチル−6E,8−ノナジエン−2
−イルアセテート[式(3)]の合成。
フラスコに式(4)の化合物3.6g(14.06ミリモル)、
ジクロルメタン36ml及びトリエチルアミン2.94g(29ミ
リモル)を仕込み、アルゴンガス下氷浴で冷却する。−
5℃でメシルクロリド2.16g(18.86ミリモル)を10分で
加える。0〜5℃で5時間攪拌した後、仕込みと同量の
トリエチルアミン及びメシルクロリドを追加し、2.5時
間同温で反応する。反応液を氷水に注ぎ、ジクロメタン
で抽出し、2回洗浄する。塩化カルシウムで乾燥し、低
温で素早く乾燥する。粗製のメシレート体5.2gを得る。
これをあらかじめ190℃に加熱してある油浴上でHMPA
(ヘキサメチルホスホラスアミド)24ml及びジイソプロ
ピルエチルアミン2.8g(22.4ミリモル)と上記粗製のメ
シレート4.54gの混合物を仕込み、同温で15分間攪拌す
る。冷却後エーテルで2回抽出し、飽和食塩水で2回洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後濃縮して粗製
の式(3)の化合物を4.54gを得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフイー(シリカゲ
ル 120g、ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製して、
標記化合物[式(3)]をを2.68g得た。
収率;80.1%。
IRνmaxcm-1:2950,1728,1608,1245,970,885。
PMR(CBCl3);0.82(3H,d)、0.87(3H,d)、1.17(3H,
d)、1.82(3H,S)1.98(3H,S)、4.70〜4.90(3H,
m)、5.30(1H,dd)、6.00(1H,d)。
実施例4 (+)−(S)−ソラノン[式(1)]の合成 実施例3で得られた式(3)の化合物2.58g(10.84ミリ
モル)、メタノール40ml及び炭酸カリウム3.1gをフラス
コに仕込み、室温で一晩攪拌する。生成物を水に注ぎ、
酢酸エチルで2回抽出し、食塩水で2回洗浄し無水硫酸
で乾燥して濃縮する。粗製の式(2)の(5S)−イソプ
ロピル−8−メチル−6E,8−ノナジエン−2−オールを
2.22gを得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフイー(シリカゲ
ル100g、ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製して上記
式(2)の化合物を1.88g得た。
収率;88.5% IRνmaxcm-1;3350、2960、1610、1130、970、885。
PMR(CDCl3);0.80(3H,d)、0.85(3H,d)、2.14(3H,
d)、1.79(3H,S)、3.70(1H,m)、4.80(2H,S)、5.3
3(1H,dd)、6.03(1H,d)。
次に上記で得られた式(2)の化合物0.8g(4.08モ
ル)、ピリジウム、ジクロメエート1.92g及びジメチル
ホルムアミド10mlの混合物をフラスコに仕込み、室温で
48時間攪拌する。反応液に水及びトルエンを注ぎ、セラ
イト濾過後、食塩水で2回洗浄を行う。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮して式(1)の化合物を0.58g得
た。
これをシリカゲルクロマトグラフイー(シリカゲル50
g、ヘキサン:酢酸エチル=97:3)で精製して、式
(1)の(+)−(S)−ソラノンを0.48g得た。
収率:60.6%。
▲[α]20 D▼=+11.64゜(C=3.126)。
IRνmaxcm-1;2950、1720、1365、1165、970、885。
PMR(CDCl3);0.84(3H,d)、0.89(3H,d)、1.83(3H,
S)、2.11(3H,S)、4.88(2H,S)、5.34(1H,dd)、6.
04(1H,d)。
(発明の効果) 本発明によれば、タバコ用香料として有用な下記式
(1) で表される(+)−5S−イソプロピル−8−メチル−6
E,8−ノナジエン−2−オンを、工業的に不利な光酸化
反応を用いることなく、また高価な有機貴金属試薬を使
用することなく、好収率且つ簡単な操作で工業的に有利
に合成することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 Journal of Chemica l Society,Chemical Communication,(1981) P.951〜952

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(6) で表される5−イソプロピル−7,7−ジメトキシ−ヘプ
    タン−2−オンを水素化して該式(6)の化合物のアル
    コール体となし、次いでアセチル化した後、酸の存在下
    に加水分解して、下記式(5) 式中、Acはアセチル基を示す、 で表される(5R)−ホルミルメチル−6−メチル−ヘプ
    タン−2−イル−アセテートを形成させ、該式(5)の
    化合物を有機溶媒中でイソプロペニルマグネシウムブロ
    マイドと反応させ、下記式(4) 式中、Acはアセチル基を示す、 で表される7−ヒドロキシ−(5R)−イソプロピル−8
    −メチル−8−ノネン−2−イル−アセテートを合成
    し、該式(4)の化合物を塩基の存在下にメシルクロリ
    ドと反応させて該式(4)の化合物のメシレートを形成
    せしめ、次いで極性有機溶媒中で3級アミンの存在下に
    加熱反応させて下記式(3) 式中、Acはアセチル基を示す、 で表される5S−イソプロピル−8−メチル−6E,8−ノナ
    ジエン−2−イル−アセテートを得、該式(3)の化合
    物をアルカリの存在下に加水分解して下記式(2) で表される5S−イソプロピル−8−メチル−6E,8−ノナ
    ジエン−2−オールを形成させ、そして該式(2)の化
    合物を酸化剤の存在下に酸化することを特徴とする下記
    式(1) で表される(+)−5S−イソプロピル−8−メチル−6
    E,8−ノナジエン−2−オンの製法。
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