JPH07103069B2 - β−アセトナフトンの選択的製造方法 - Google Patents

β−アセトナフトンの選択的製造方法

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JPH07103069B2
JPH07103069B2 JP62099362A JP9936287A JPH07103069B2 JP H07103069 B2 JPH07103069 B2 JP H07103069B2 JP 62099362 A JP62099362 A JP 62099362A JP 9936287 A JP9936287 A JP 9936287A JP H07103069 B2 JPH07103069 B2 JP H07103069B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はβ−アセトナフトンの改良された選択的製造方
法に関するものである。さらに詳しくいえば、本発明
は、香料や各種有機薬品の中間体などとして有用なβ−
アセトナフトンを高い選択率でもつて収率よく、かつ工
業的有利に製造する方法に関するものである。
従来の技術 従来、β−アセトナフトンは香料や各種有機薬品の中間
体などとして重要な化合物であることが知られている。
アセトナフトンは、通常適当な溶媒中において、無水塩
化アルミニウム触媒の存在下に、ナフタレンと塩化アセ
チルとをフリーデルクラフト反応させることによつて得
られるが、この場合、生成するアセトナフトンのα/β
異性体比は使用する溶媒の種類によつて左右される。
例えば、溶媒としてジクロロエタンなどのポリ塩化アル
カンを用いる場合、一般にα−異性体含有率の高いアセ
トナフトンが生成し、最適条件下では、α/β異性体比
が98/2のアセトナフトンが93%の収率で得られることが
報告されており〔「ジヤーナル・オブ・ケミカル・ソサ
エテイ(J.Chem.Soc.)」第97〜103ページ(1949
年)〕、β−異性体含有率の高いアセトナフトンを得る
ためには、芳香族ニトロ化合物やニトロアルカンなどの
極性溶媒中でアセチル化を行うことが必要とされてい
る。具体例として、ニトロベンゼンを溶媒とするナフタ
レン溶液中に、塩化アセチル−無水塩化アルミニウム錯
体溶液を滴下してナフタレンのアセチル化を行う場合、
生成するアセトナフトンのα/β異性体比は34/66
〔「ジヤーナル・オブ・ケミカル・ソサエテイ(J.Che
m.Soc.)」第97ページ(1947年)〕、25/75〜30/70
〔「ビユレタン・ヒミカ・フランセ(Bull.Chim.Franc
e)」第586ページ(1952年)〕、及び26/74〔「レポー
ト・オブ・ザ・ガバメント・ケミカル・インダストリア
ル・リサーチ・インスチチユート・オブ・トーキヨウ
(Rept.Govt.Chem.Ind.Reseach Inst.Tokyo)」第50
巻、第1〜5ページ(1955年)〕などが報告されてい
る。
しかしながら、このようなニトロ化合物を溶媒として用
いる方法は、該溶媒が毒性を有するため、排液処理など
に問題がある上に、沸点が高く、また水とエマルジヨン
を形成しやすいため、分離回収が容易でないなどの欠点
を有する。
他方、ジクロロエタン溶媒中において、無水塩化アルミ
ニウムに対し塩化アセチルを2倍モル用いて、ナフタレ
ンのアセチル化を行い、α/β異性体比を小さくする試
みが報告されており、また反応温度を上昇させることに
より、β−アセトナフトンの生成比率を向上させること
ができるという報告もあるが、これらにおいては、β−
体の含有率が40%を超えるアセトナフトンは得られてい
ない。
このように、無水塩化アルミニウムを触媒として用い、
ナフタレンと塩化アセチルとをフリーデルクラフト反応
させて、アセトナフトンを製造する際に、一般に、溶媒
としてニトロ化合物のような極性化合物を用いる場合に
は、β−体の含有率の高いアセトナフトンが得られ、一
方ポリ塩化アルカンを用いる場合には、α−体の含有率
の高いアセトナフトンが得られるのが、従来の定説であ
つた。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、無水塩化アルミニウム触媒を用い、ナフタレ
ンと塩化アセチルとからアセトナフトンを製造するに際
し、工業的溶媒として、毒性のない、しかも反応生成物
から分離回収が容易な溶媒を用い、β−アセトナフトン
を高い選択率で収率よく製造する方法を提供することを
目的としてなされたものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重
ねた結果、無水塩化アルミニウムに対する塩化アセチル
の使用割合を特定範囲に限定し、かつ所定の温度で反応
させればポリ塩化アルカンを溶媒とした場合にも、高い
選択率でβ−アセトナフトンが得られるという予想外の
事実を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至つた。
すなわち、本発明は、溶媒中において、無水塩化アルミ
ニウム触媒の存在下、ナフタレンと塩化アセチルとを反
応させてアセトナフトンを製造するに当り、溶媒として
ポリ塩化アルカンを用い、かつ該塩化アセチルの使用量
を無水塩化アルミニウムに対して1.1〜1.9倍モルの範囲
内で選ぶとともに0〜70℃の温度において反応させるこ
とを特徴とするβ−アセトナフトンの製造方法を提供す
るものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明方法においては、溶媒としてポリ塩化アルカンが
用いられる。このポリ塩化アルカンとしては、例えばジ
クロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、テトラ
クロロメタン、テトラクロロエタンなどが挙げられる。
これらの溶媒の使用量については、反応に支障のない範
囲であればよく、特に制限はないが、通常ナフタレン、
塩化アセチル及び無水塩化アルミニウムの合計100重量
部に対し、50〜500重量部の範囲で選ばれる。また、触
媒として無水塩化アルミニウムが用いられるが、この無
水塩化アルミニウムは、通常ナフタレン1.0モル当り、
0.9〜1.5モル、好ましくは1.0〜1.2モルの範囲で用いら
れる。
本発明方法においては、塩化アセチルは、無水塩化アル
ミニウムに対して1.1〜1.9倍モル、好ましくは1.3〜1.8
倍モルの範囲で用いることが必要である。該塩化アセチ
ルの量が前記範囲を逸脱すると、β−アセトナフトンの
収率が低下する。添付図面は塩化アセチル/無水塩化ア
ルミニウムモル比とβ−アセトナフトン収率との関係の
1例を示すグラフであり、図においてAは溶媒としてジ
クロロメタンを用いた場合、Bはジクロロエタンを用い
た場合である。
また、本発明方法におけるアセチル化反応は、0〜70
℃、好ましくは20〜40℃の範囲の温度において行うこと
が必要である。反応温度が0℃未満では反応速度が遅す
ぎて実用的でなく、一方、70℃を超えるとβ−アセトナ
フトンの選択率は高くなるが、収率が大幅に低下する。
本発明のβ−アセトナフトンの製造方法の好適な実施態
様においては、先ず溶媒のポリ塩化アルカンに所要量の
ナフタレンを溶解し原料溶液を調製するとともに、別に
ポリ塩化アルカンに、所要量の塩化アセチルと無水塩化
アルミニウムとを加えて、塩化アセチル−無水塩化アル
ミニウム錯体溶液を調製する。この際、塩化アセチル及
び無水塩化アルミニウムは、反応に使用する量のすべて
を、該ポリ塩化アルカンに加えて錯体溶液を調製しても
よいし、あるいは、塩化アセチル及び無水塩化アルミニ
ウムをほぼ等モル該ポリ塩化アルカンに加えて錯体溶液
を調製し、残りの塩化アセチルを前記のナフタレン溶液
にあらかじめ添加しておいてもよい。
次に、該ナフタレン溶液に、前記のようにして調製され
た塩化アセチル−無水塩化アルミニウム錯体溶液を、所
定の反応温度を保持しながら通常0.5〜4時間程度にわ
たつて滴下したのち、さらに、0.5〜4時間程度所定の
温度に維持することによつて、アセチル化反応を行う。
このようにして、β−アセトナフトンが60%以上の選択
率かつ50%以上の収率で得られる。また、所望に応じ、
晶析などの手段によつて高純度のβ−アセトナフトンを
単離することもできる。
発明の効果 本発明方法は、無水塩化アルミニウムを触媒として用
い、ナフタレンと塩化アセチルとを反応させてアセトナ
フトンを製造する際に、工業用溶媒として、毒性や回収
の面で問題のあるニトロ化合物を用いずに、毒性が少な
く、かつ加水分解時の酸性水溶液との分離も容易で、回
収再利用の容易なポリ塩化アルカンを溶媒として用い、
β−アセトナフトンを高い選択率でもつて収率よく製造
する方法であつて、工業的に実施するのに有利な方法で
ある。
しかも、この方法で生成したβ−アセトナフトンは晶析
などの手段によつて、容易に高純度のものにすることが
でき、このものは、香料や各種有機薬品の中間体などと
して好適に用いられる。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によつてなんら限定されるものではな
い。
実施例1〜5 ジクロロエタン100ml中に無水塩化アルミニウム36g(0.
27モル)を加えたのち、かきまぜながら第1表に示す量
の塩化アセチルを徐々に加え、塩化アセチル−無水塩化
アルミニウム錯体溶液を調製した。次に、ジクロロエタ
ン100ml中にナフタレン32g(0.25モル)を溶解し、この
溶液に、前記塩化アセチル−無水塩化アルミニウム錯体
溶液をかきまぜ下に、30℃の温度を維持しながら1.5時
間かけて滴下したのち、さらに30℃において1.5時間か
きまぜた。
反応終了後、反応液を氷水中で加水分解したのち、油層
を分離、水洗し、ガスクロマトグラフイーにより、全ア
セトナフトンの収率及びアセトナフトン中のβ−体の含
有率を求めた。その結果を第1表に示す。
実施例6〜10 ジクロロエタンの代りにジクロロメタンを用いた以外
は、実施例1〜5と全く同様にして反応を行つた。その
結果を第2表に示す。
実施例11〜12 塩化アセチル/無水塩化アルミニウムモル比を1.1及び
1.4、反応温度を70℃にし、溶媒としてジクロロエタン
を用い、実施例と全く同様にして反応を行つた。その結
果を第3表に示す。
比較例1〜4 塩化アセチル/無水塩化アルミニウムモル比を1.0及び
2.0とし、溶媒としてジクロロメタン及びジクロロエタ
ンを用い、それぞれ実施例と全く同様にして反応を行つ
た。その結果を第4表に示す。
また、実施例1〜10及び比較例1〜4における、塩化ア
セチル/無水塩化アルミニウムモル比とβ−アセトナフ
トン収率との関係をグラフで示した。図において、Aは
ジクロロメタンを、Bはジクロロエタンを用いた場合で
ある。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例及び比較例における塩化アセチル/
無水塩化アルミニウムモル比とβ−アセトナフトン収率
との関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒中において、無水塩化アルミニウム触
    媒の存在下、ナフタレンと塩化アセチルとを反応させて
    アセトナフトンを製造するに当り、溶媒としてポリ塩化
    アルカンを用い、かつ該塩化アセチルの使用量を無水塩
    化アルミニウムに対して1.1〜1.9倍モルの範囲内で選ぶ
    とともに0〜70℃の温度において反応させることを特徴
    とするβ−アセトナフトンの製造方法。
JP62099362A 1987-04-22 1987-04-22 β−アセトナフトンの選択的製造方法 Expired - Lifetime JPH07103069B2 (ja)

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