JPH07103207B2 - 合成樹脂材料用改質剤 - Google Patents

合成樹脂材料用改質剤

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JPH07103207B2
JPH07103207B2 JP26643486A JP26643486A JPH07103207B2 JP H07103207 B2 JPH07103207 B2 JP H07103207B2 JP 26643486 A JP26643486 A JP 26643486A JP 26643486 A JP26643486 A JP 26643486A JP H07103207 B2 JPH07103207 B2 JP H07103207B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は合成樹脂材料用改質剤、特に部分的に又は完全
に水素添加がされたポリジエン系−ポリエステル系ブロ
ック共重合体(以下、水添LGP-PESブロック共重合体と
いう)を含有する熱硬化性又は熱可塑性合成樹脂材料用
改質剤に関する。
多くの熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂が、浴槽や浄化槽
等の住宅機材、機械や電気製品等の工業部材、自動車や
鉄道車輌等の輸送機器材、更には貯蔵用タンクや容器等
に広く利用されているが、これらの合成樹脂を使用して
加工する場面では一般に、その機械的強度等物性を改善
するため、その他の各種の合成樹脂類、充填剤、繊維補
強剤等が添加される。特にその成形物が構造材料として
使用される場合には、衝撃強度を向上させることが必須
である。このため、各種の補強剤に加え、ゴム系物質や
他のポリマーが目的に応じてブレンドされることはよく
知られている。また、熱硬化性合成樹脂の一つである不
飽和ポリエステル樹脂は硬化反応にともない7〜10%の
体積収縮を生じ、成形物の外観や寸法精度が低下する。
このため、ゴム系物質や他の熱可塑性合成樹脂がブレン
ドされることもよく知られている。そして上記のような
衝撃強度の改善や体積収縮の低下を図るために使用され
るゴム系物質として、ポリブタジエン、ブタジエン−ス
チレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体、ブタジエン−スチレン−アクリロニトリル三元共重
合体及び変性ポリブタジエン等があることもよく知られ
ている。
耐衝撃性を改良した強化プラスチックスの主材合成樹脂
であるいわゆるマトリックス樹脂として、熱硬化性不飽
和ポリエステル樹脂並びに、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリアミド等の熱可塑性合成樹脂がこの分野に広く利用
されており、これらの合成樹脂に、ゴム系物質、補強
剤、顔料、充填剤等を配合し、各種の成形方法を経て強
化プラスチックスが製造されるのである。
ところが、マトリックス樹脂とゴム系物質とは、その物
性、例えば極性や溶解パラメーター等が大きく異なるた
め、双方を均一に混合し或いは安定に分散させることが
極めて困難である。不安定な混合状態の熱硬化性合成樹
脂組成物から得られる成形物の表面状態は不良で、凹凸
やゴム系物質の浮き出し等が認められ、目的とする機械
的強度や収縮低減等も極めて不充分なものとなる。また
不安定な分散状態の熱可塑性合成樹脂組成物を用いる
と、成形時に一方の成分が凝集をおこし、成形性の不良
や成形物の物性のバラツキが大きくなる等の不具合を生
じる。
そこで、熱硬化性或いは熱可塑性のマトリックス樹脂に
対して均一混合或いは安定分散し、成形作業性がよく、
優れた表面の成形物が得られ、該成形物の機械的強度や
収縮低減等を格段に改良することができる改質剤の出現
が強く要請される。
本発明はかかる要請に応える合成樹脂材料用改質剤に関
するものである。
〈従来の技術、その問題点〉 従来、熱硬化性或いは熱可塑性合成樹脂との相溶性乃至
分散性改善を目的とした各種の提案がなされている。添
加するゴム系物質の改質に関する提案では、ゴム系物質
に他の単量体、例えばスチレン、マレイン酸、メタクリ
ル酸エステル、アクリル酸エステル等をグラフト重合さ
せたものがある(特開昭54-18862,特開昭54-40846
等)。これらのものは、一般にグラフト効率も悪く、未
だ充分な相溶性乃至分散性を示すに至らないという問題
点がある。また、熱硬化性合成樹脂に対する相溶性を改
善した提案として、スチレン系ポリマーのブロック共重
合体がある(特開昭53-74592、特開昭60-99158)。この
ものは、相溶性はある程度改善されているものの、本質
的に靱性の乏しいスチレン系ポリマーを用いるものであ
るため、低収縮性並びにとりわけ耐衝撃性の点で著しく
劣るという問題点がある。不飽和ポリエステルをゴム変
性した提案では、α,β−不飽和ジカルボン酸を含む不
飽和ポリエステルの二重結合に対して、共役ジエン系化
合物、例えばジシクロペンタジエンをディールスアルダ
ー付加したものがある(特開昭58-2315)。このもの
は、共役ジエン系化合物の付加量が少ないために、不飽
和ポリエステル樹脂との相溶性は期待できる反面、低収
縮性及び耐衝撃性の点で効果が得られないという問題点
がある。
〈発明が解決しようとする問題点、その解決手段〉 本発明は、叙上の如き従来の問題点を解決し、前述した
要請に応える合成樹脂材料用改質剤を提供するものであ
る。
しかして本発明者等は、上記観点で鋭意研究した結果、
セグメントとしてポリエステル部分と部分的に又は完全
に水素添加がされたポリジエン系化合物部分とを共有す
る特定のブロック共重合体が正しく好適であることを見
出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、 それを構成するセグメントとしてポリエステル部分と部
分的に又は完全に水素添加がされたポリジエン系化合物
部分とを共有するブロック共重合体であって、ポリジエ
ン系化合物部分1個に対してエステル結合を介しポリエ
ステル部分が1個又は2個以上連結され、該ポリエステ
ル部分はポリジエン系化合物分子中のカルボキシル基又
は水酸基を出発基質としてこれに有機ジカルボン酸無水
物と1,2−エポキシドと触媒存在下に交互に縮合形成さ
せたポリエステル鎖であり、全体の10〜95重量%がポリ
ジエン系化合物部分であるポリジエン系−ポリエステル
系ブロック共重合体から成ることを特徴とする合成樹脂
材料用改質剤に係る。
本発明において、水添LGP-PESブロック共重合体は、分
子内に水酸基やカルボキシル基の如き活性水素基を1個
又は2個以上有する部分的に又は完全に水素添加がされ
たポリジエン系化合物(以下、水添LGPと略記する)を
出発物質とし、触媒存在化に、有機ジカルボン酸無水物
と1,2エポキシドとを交互に反応させ、水添LGPの活性水
素基を介してポリエステル鎖を縮合形成することによ
り、工業上有利に安定して得ることができる。
本発明の水添LGP-PESブロック共重合体において肝要な
点は、それを構成するセグメントとしてポリエステル部
分と水添LGP部分とを共有するところにあり、本発明は
該ブロック共重合体の構造等を特に限定するものではな
い。例えば、水添LGPに存在する活性水素基は、該化合
物の鎖中であっても又は末端であってもよく、鎖に直接
連結されていても又は任意の原子団を介して間接連結さ
れていてもよい。またセグメントを構成する水添LGP
は、ラジカル重合、イオン重合、リビング重合等によっ
て得られるポリジエン系化合物を水素添加したものであ
って、その重合方法の相違による立体異性や構造異性を
問題とするものではない。
水添LGPを構成することとなる単量体ジエン化合物は、
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタ
ジエン等であるが、本発明で有利に使用できる水添LGP
を例示すると、水素添加α,ω−1,2−ポリブタジエン
グリコール(Nisso PB-GIシリーズ)、水素添加α,ω
−1,2−ポリブタジエンジカルボン酸(Nisso PB-CIシリ
ーズ、以上2点は日本曹達社製)等が挙げられる。
また前記製造例において、有機ジカルボン酸無水物とし
ては、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、アルケニル
コハク酸無水物等の脂肪族ジカルボン酸無水物、フタル
酸無水物、ナフタレンジカルボン酸無水物等の芳香族ジ
カルボン酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水
物、シクロヘキセンジカルボン酸無水物、エンドメチレ
ンシクロヘキセンジカルボン酸無水物等の脂環族ジカル
ボン酸無水物等が挙げられる。
更に前記製造例において、1,2−エポキシドとしては、
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブ
チレンオキサイド等が挙げられる。
そして前記製造例において、触媒としては、塩化リチウ
ムや臭化リチウム等のハロゲン化リチウム、テトラメチ
ルアンモニウムブロマイド、トチブチルメチルアンモニ
ウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムクロライ
ド等のテトラアルキル第四級アンモニウム塩が挙げられ
る。
いうまでもなく、以上例示したいずれについても、本発
明がそれらに限定されるというものではない。
本発明の基本的な考え方は、水素添加によって耐熱性や
耐光性の向上されたポリジエン系化合物の本来的特性を
利用しつつ、マトリックス樹脂との相溶性乃至分散性を
高めるために、そのような水添LGPにセグメントとして
ポリエステルを結合した水添LGP-PESブロック共重合体
を用いるところにある。
次に、本発明の水添LGP-PESブロック共重合体の製造方
法をより具体的に挙げる。不活性溶媒の存在下又は非存
在下に、前記した活性水素基を有する水添LGP1モルに対
し所定モル量の有機ジカルボン酸無水物及び触媒を反応
容器に仕込み、常圧又は加圧下に所定モル量の1,2−エ
ポキシドを導入し、50〜200℃、好ましくは120〜150℃
の加熱下に反応させて、水添LGP-PESブロック共重合体
を得る。
かくして得られる本発明の水添LGP-PESブロック共重合
体中のポリエステル鎖の末端基は、通常、水酸基又はカ
ルボキシル基或いはそれらの混合となるが、末端基とし
ての水酸基とカルボキシル基との比率は反応に関与する
有機ジカルボン酸無水物と1,2−エポキシドとのモル比
によって左右される。それ故、末端基としての水酸基と
カルボキシル基との比率は上記両者の反応モル比の選択
によって変化させることができる。
上記のような末端基としての水酸基及び/又はカルボキ
シル基は、該末端基と反応性のある物質を反応させ、エ
ーテル結合やエステル結合等の連結基を介して各種の反
応性基、例えばビニル基、エポキシ基、イソシアネート
基等を付加し、末端変性を行なうことができ、また末端
の水酸基に対し、ジカルボン酸、二価以上の多塩基酸又
はそれらの酸無水物を反応させて末端カルボキシル変性
をすることもできる。更に末端基としての水酸基又はカ
ルボキシル基を、エーテル結合、エステル結合又はアミ
ド結合等を介して封鎖し、非反応性の末端変性を行なう
こともでき、末端のカルボキシル基の反応性を不活性化
する目的で、該カルボキシル基をアルカリ金属塩やアル
カリ土類金属塩等の塩に変性することもできる。
本発明の水添LGP-PESブロック共重合体の末端基につい
て、SMC(板状成形材料)やBMC(塊状成形材料)の製造
では増粘剤として酸化マグネシウム又はイソシアネート
類が使用されるが、酸化マグネシウムを使用する場合
は、末端基としてカルボキシル基の比率を、またジイソ
シアネート類を使用する場合は末端基として水酸基の比
率をそれぞれ高めたものが、成形材料である不飽和ポリ
エステル樹脂組成物の安定性や得られる成形物の物性改
善に極めて有効である。そして、前述の如く反応性の末
端変性を行なったものは、そのものとマトリックス樹脂
又は各種の充填剤や架橋剤との間に化学的結合が形成さ
れるため、成形物の物性改良には極めて有効な場合が多
く、また前述の如く非反応性の末端変性を行なったもの
は、マトリックス樹脂との相溶性或は化学的安定性が向
上する場合が多い。
本発明の水添LGP-PESブロック共重合体は、熱硬化性樹
脂及び各種の熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とする成
形物の耐衝撃性向上及び/又は硬化収縮性低下を目的と
する改質剤として特に優れた性能を有する。その理由
は、水添LGP-PESブロック共重合体が、従来より同様の
目的で使用されるゴム系物質や熱可塑性樹脂に比較し
て、マトリックス樹脂に対する均一且つ安定な相溶性乃
至分散性を発揮するためである。水添LGP-PESブロック
共重合体は、ポリジエン系化合物部分とポリエステル部
分との、双方の分子量、構造、組成並びに分子量比率等
によって所望の性能のものが得られる。マトリックス樹
脂との相溶性乃至分散性を向上させるには、ポリエステ
ル部分の分子量比率を高めることによって可能であり、
より具体的には、マトリックス樹脂の種類に応じて、ポ
リエステル部分を構成する有機ジカルボン酸及び1,2−
エポキシドの種類並びにそれらの使用比率を適宜に変え
ることにより、それぞれの目的とする性能を有するもの
が得られる。また、ポリエステル部分の比率を相対的に
大きくすると、マトリックス樹脂との相溶性は極めて良
好となる反面、成形物の表面特性等は必ずしも改善され
なくなる。したがって、マトリックス樹脂との相溶性乃
至分散性と成形物の表面特性等との双方を満足するに
は、ポリジエン系化合物部分とポリエステル部分との比
率が問題になるが、それは各部分の構造や適用するマト
リックス樹脂の種類によっても影響される。
上記のような理由から、本発明の水添LGP-PESブロック
共重合体を耐衝撃性向上や硬化収縮性低減等を目的とす
る改質剤として用いる場合、ポリジエン系化合物部分の
比率は10〜95重量とするが、熱硬化性合成樹脂を対象と
する場合にはなかでも40〜90重量とするのが好ましい。
ポリエステル部分が5重量%未満のものはマトリックス
樹脂との分散性が劣るようになる。
以上、本発明の水添LGP-PESブロック共重合体の主な性
能を説明したが、該ブロッ共重合体は、マトリックス樹
脂中にこれと非相溶性の他の熱可塑性樹脂を安定分散さ
せるための分散剤としても極めて有効である。
本発明の水添LGP-PESブロック共重合体を熱硬化性不飽
和ポリエステル樹脂へ用いる場合、該共重合体を、スチ
レン、メチルスチレン、メチルメタクリレート等のビニ
ル重合性単量体へ適宜の濃度で希釈した組成物が使用上
極めて好都合である。
以下、本発明をより明確にするため、水添LGP-PESブロ
ック共重合体の製造参考例及びそれらを使用した実施例
の評価を具体的に挙げる。
〈実施例等〉 ・製造参考例1(後記第1表中でBに相当するもの) 無水フタル酸52.3g(0.35モル)、無水コハク酸82.5g
(0.825モル)、触媒として塩化リチウム0.7g及び水素
添加α,ω−1,2−ポリブタジエングリコール(Nisso P
B-GI1000、平均分子量1400、ヨウ素価6、日本曹達社
製)700g(0.5モル)をオートクレーブに仕込み、反応
系を窒素ガス置換した後、攪拌しながら130℃にまで加
熱した。次いで、プロピレンオキサイド42.7g(0.74モ
ル)を1時間かけて圧入した。130℃で2時間熟成を行
ない、反応を完結させ、淡黄色透明粘液状の生成物875g
を得た。
ここで得られた水添ポリブタジエン−ポリエステルブロ
ック共重合体の分子量は1755(計算値、以下分子量は計
算値)、ポリジエン系セグメントの比率は79.8重量%
(以下%は重量%)、酸価28、水酸基価39であった。
・製造参考例2(後記第2表中でGに相当するもの) 製造参考例1で得られたブロック共重合体786g(0.448
モル)及び無水コハク酸54.2g(0.54モル)をフラスコ
に仕込み、120〜125℃の温度下、窒素気流中にて、2時
間反応させた。内容物を50℃に冷却後、スチレンモノマ
ー210gを加えて、ブロック共重合体80重量%を含むスチ
レン溶液を調整した。
このブロック共重合体を含むスチレン溶液の酸価51.5、
水酸基価0.8であり、ポリエステル鎖末端のカルボキシ
ル変性された水添ポリブタジエン−ポリエステルブロッ
ク共重合体が得られた。
・製造参考例3(後記第1表中でFに相当するもの) 無水コハク酸130.2g(1.3モル)、無水フタル酸105.2g
(0.71モル)、無水マレイン酸35.8g(0.365モル)、水
素添加α,ω−1,2−ポリブタジエングリコール(製造
参考例1に記載のもの)1400g(1モル)及び塩化リチ
ウム0.6gをオートクレーブに仕込み、窒素ガスで反応系
内を置換後、攪拌しながら130℃まで加熱した。次い
で、プロピレンオキサイド86.3g(1.49モル)を40分間
かけて125〜130℃の温度下で圧入した。この温度で2時
間熟成を行ない、反応を完結させ、水添ポリブタジエン
−ポリエステルブロック共重合体を得た。冷却後、これ
にスチレンモノマー439gを加えて希釈溶解し、上記ブロ
ック共重合体80重量%を含有するスチレン溶液を調整し
た。
ここで得られた水添ポリブタジエン−ポリエステルブロ
ック共重合体は、分子量1758、ポリジエン系セグメント
部の比率79.6%、そのスチレン溶液の酸価26.0、同水酸
基価26.7であった。
・実施例1(水添LGP-PESブロック共重合体の例) 製造参考例1及び3と同様にして、第1表記載の水添LG
P-PESブロック共重合体を得た。
・実施例2(末端変性を行なった水添LGP-PESブロック
共重合体の例) 第1表記載のBを対称にして、第2表記載の末端変性を
行なった水添LGP-PESブロック共重合体を得た。
・評価1 固形分60%を含有する不飽和ポリエステル樹脂のスチレ
ン溶液(ポリセット9107、日立化成社製、フタル酸エス
テル系)60重量部、スチレンモノマー27重量部、第3表
記載の改質剤13重量部をビーカーにとり、プロペラ攪拌
機にて5分間均一に混合攪拌し、100mlメスシリンダー
に移して室温静置した状態で、経時的に相分離量(体積
%)を測定し、結果を第3表に示した。
・評価2 第1表に記載した改質剤Bと第2表に記載した改質剤G
の2種のブロック共重合体について各々33%スチレン溶
液40部に対し、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂として
ユピカ7507(日本ユピカ社製)を60部、ターシャリーブ
チルパーベンゾエート1.5部及びステアリン酸亜鉛3.0部
の液をバンバリーミキサー中に用意し、それに200部の
炭酸カルシウム粉末を加え、よく均一にした後、1/2イ
ンチ長のガラス繊維60部を添加して、1分後にバンバリ
ーミキサーを停止し、プレミックスを作った。これを型
温145℃で成形したところ、均一な表面光沢を呈する成
形物が得られ、その成形収縮率は、改質剤Bのブロック
共重合体を用いた場合に0.004%弱、改質剤Gの共重合
体を用いた場合に0.005%弱であった。
これに対し、ブロック共重合体に代えて水素添加α,ω
−1,2−ポリブタジエングリコール(製造参考例1に記
載のもの)を用いること以外は全て同一条件で作られた
プレミックスの場合、その成形物の表面は光沢斑が著し
く、見るに耐えないものであった。
・評価3 第1表に記載した改質剤Fのブロック共重合体の33%ス
チレン溶液を調整し、この溶液40部に、熱硬化性不飽和
ポリエステル樹脂としてポリセット9120(日立化成社
製)を60部、ステアリン酸亜鉛3部、ターシャリーブチ
ルパーベンゾエート1.5部、炭酸カルシウム粉末140部及
びパラベンゾキノン0.3部を均一混合し、次いで酸化マ
グネシウム2部を加え、直ちに1インチ長のガラス繊維
10%を含むSMC用組成物を作った。これを型温140℃で成
形したところ、成形物の表面にわずかな曇りはあるが光
沢具合は均一であり、成形収縮率は0.05%であった。
これに対し、ブロック共重合体に代えて水素添加α,ω
−1,2−ポリブタジエングリコール(製造参考例1に記
載のもの)を用いること以外は全て同一条件で作られた
SMC用組成物の場合、その成形物の表面は光沢斑が著し
く、流れ模様も認められ、成形収縮率は−0.25%であっ
た。また、この場合は酸化マグネシウム添加前のドープ
の安定性も悪く、明らかに相分離し、この面からも工業
的操作の至難が明白であった。
・評価4 第1表に記載した改質剤Bと第2表に記載した改質剤G
の2種のブロック共重合体の各33%スチレン溶液500部
に対し、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂としてポリラ
イトPC-670(大日本インキ社製)を500部加え、更にナ
フテン酸コバルト60部を溶解し、粘度830センチポイズ
の液を得た。この液を、予めガラスマットをセットして
ある樹脂射出金型(RIM又はRTMと通称される)へ送入す
るに当たり、アセチルアセトンパーオキサイドを該送入
液の1%となるように混合しつつ金型へポンプで送入し
た。その際、金型の該受入口は直径20mmであり、送入時
の型温は25℃であった。2時間後、型温は重合熱で上昇
をはじめ、その後3時間で最高温度70℃に達した。更に
3時間経過後、金型を開いて、成形物を取り出した。成
形物の外観は一様であって特に光沢斑はなく、ブロック
共重合体を用いないで他は全て同一にして得た成形物に
比べ、表面は滑らかで、ガラス繊維の浮き出しは殆ど認
められなかった。
・評価5 第1表に記載した改質剤Bの33%のスチレン溶液を調整
した。この溶液40部、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂
としてポリセット9127(日立化成社製)を60部及びター
シャリーブチルパーベンゾエート1.5部を均一混合し、
更に炭酸カルシウム粉末140部を混合したドープに攪拌
しながらMDIを5部加え、直ちに1インチ長のガラス繊
維27%を有するSMC用組成物を作り、これを145℃で平板
に成形した。成形物の表面は、ともにMDI増粘方式であ
るので黄褐色をおびているが、光沢斑は軽微であり、成
形収縮率は0.02%、アイゾット衝撃強度(ノッチ付)は
17.0フィート・ポンド/インチであった。
これに対し、本発明におけるブロック共重合体の製造に
用いた水添LGPに代えて、α,ω−1,2−ポリブタジエン
グリコール(Nisso PB-G1000、平均分子量1430、日本曹
達社製)を用いて製造したブロック共重合体を用いるこ
と以外は全て同一条件で得た成形物の表面は、光沢斑や
ガラス繊維の浮き出しが認められないものの、黄褐色に
着色していた。またアイゾット衝撃強度(ノッチ付)は
16.5フィート・ポンド/インチとほぼ同等であった。
尚、各例において、部及び%はいずれも重量表示であ
る。
〈発明の効果〉 各実施例及び評価からも明らかなように、以上説明した
本発明には、充分な相溶乃至分散安定性を持ち、成形作
業性がよく、その成形物に表面特性や低収縮性等の面で
優れた物性改良を施すことができる効果がある。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それを構成するセグメントとしてポリエス
    テル部分と部分的に又は完全に水素添加がされたポリジ
    エン系化合物部分とを共有するブロック共重合体であっ
    て、ポリジエン系化合物部分1個に対してエステル結合
    を介しポリエステル部分が1個又は2個以上連結され、
    該ポリエステル部分はポリジエン系化合物分子中のカル
    ボキシル基又は水酸基を出発基質としてこれに有機ジカ
    ルボン酸無水物と1,2−エポキシドとを触媒存在下に交
    互に縮合形成させたポリエステル鎖であり、全体の10〜
    95重量%がポリジエン系化合物部分であるポリジエン系
    −ポリエステル系ブロック共重合体から成ることを特徴
    とする合成樹脂材料用改質剤。
  2. 【請求項2】有機ジカルボン酸無水物が、無水フタル
    酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、シクロヘキサンジ
    カルボン酸無水物、シクロヘキセンジカルボン酸無水物
    又はエンドメチレンシクロヘキセンジカルボン酸無水物
    から選ばれる1種又は2種以上である特許請求の範囲第
    1項記載の合成樹脂材料用改質剤。
  3. 【請求項3】1,2−エポキシドが、エチレンオキサイ
    ド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドから
    選ばれる1種又は2種以上である特許請求の範囲第1項
    又は第2項記載の合成樹脂材料用改質剤。
  4. 【請求項4】ポリエステル部分の末端が、ビニル基、エ
    ポキシ基、イソシアネート基又はアミノ基から選ばれる
    反応性基で変性されている特許請求の範囲第1項記載の
    合成樹脂材料用改質剤。
  5. 【請求項5】ポリエステル部分の末端が、エステル結
    合、エーテル結合、アミド結合又はウレタン結合を介し
    て非反応性基で変性されている特許請求の範囲第1項記
    載の合成樹脂材料用改質剤。
  6. 【請求項6】ポリエステル部分の末端基の25%以上がカ
    ルボキシル基又は水酸基である特許請求の範囲第1項記
    載の合成樹脂材料用改質剤。
  7. 【請求項7】ポリジエン系化合物がポリブタジエン系化
    合物である特許請求の範囲第1項記載の合成樹脂材料用
    改質剤。
  8. 【請求項8】ポリブタジエン系化合物がブタジエンの単
    独重合体である特許請求の範囲第7項記載の合成樹脂材
    料用改質剤。
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