JPH0710355B2 - 触媒製造法 - Google Patents

触媒製造法

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JPH0710355B2
JPH0710355B2 JP61268481A JP26848186A JPH0710355B2 JP H0710355 B2 JPH0710355 B2 JP H0710355B2 JP 61268481 A JP61268481 A JP 61268481A JP 26848186 A JP26848186 A JP 26848186A JP H0710355 B2 JPH0710355 B2 JP H0710355B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は前駆物質となる活性成分に転換される1つの活
性ある成分または1つの化合物が析出・沈澱生成によっ
て得られ、または担体物質上に析出させられる触媒製造
法に関する。
一般に固体触媒の活性は固体表面に存するものである。
従って多くの場合に触媒の活性は、その触媒の単位体積
あたりの触媒活性化合物の表面積及びその活性表面への
反応物質の接近の容易さによって決められる。活性のほ
かに、多くの場合、触媒の選択性が最も重要である。1
つの触媒の選択性とはその触媒系が1つの望ましい反応
を加速するだけであって、熱力学的には起り得るとして
も起って欲しくない他の反応についは多少とも、または
同程度には加速しないということを意味している。触媒
活性表面の本性と面積のほかに、反応物質がこの表面に
接近しやすいことと反応生成物が触媒から離れて行く速
度がしばしば重要になる。
一般論では、必要とする活性、それは単位体積あたりの
必要な活性表面積と行ってもよいものであって、触媒活
性固体が小粒ないし微細粒子の形で用いられる場合にだ
けに得られるものである。多くの触媒反応が実行される
条件下では触媒活性固体は速やかに焼結状態になるもの
が多いために、触媒活性物質は単独使用では不十分なこ
とが多い。さらに、固体の焼結が処理できないほど高速
に起るのでない条件下で触媒反応が進む場合には、空孔
構造は多くの場合不適当である。その理由は反応物質の
接近や、または反応生成物が放れてゆく速度が大きくな
り得ないからである。
上述のような熱安定性が低いとか移動特性が悪いという
難点に対処するために、技術上用いられる固体触媒は支
持体または担体と言われるものの上に付けて用いられる
のが常であると言ってよい。多くの場合、担体物質の表
面は触媒活性をもっていない。触媒の分類には“二官能
性改質触媒”というのがあって担体もまた触媒活性に与
えるという重要なものであるが、いま問題にしているの
はそれではない。本担体は熱安定性がある。すなわち、
高温に長時間置かれても構造的に、特にその表面構造的
にあまり劣化しない。さらに、その担体は上述のような
反応物質や反応生成物を早く移動させるのに適した空孔
構造が与えられている。
工業技術的触媒を製造する上での主要問題の一つは触媒
活性化合物、または触媒活性化合物に変換される化合物
(いわゆる前駆物質)を担体上に均一にしかも微細に分
散させることである。これを工業技術的な規模で実行す
る方法には2種ある。その一つの方法では、出発物質は
現在の担体の1つで、その上に活性成分または前駆物質
が付けられる。他の方法では、活性成分(またはその前
駆物質)と担体物質の前駆物質とからなる化合物または
緊密な混合物を、例えば共沈澱または融解によって生成
される。これを熱処理して活性成分を担体上に組合せ
る。触媒として望ましい性質を作り出すために担体上に
多量の活性成分を付けたときにはこの第2の方法を使う
のが一般的なやり方である。ある化合物または緊密な混
合物をはじめに作るというこの方法の不利な点の1つは
多孔性構造の触媒は適正に制御し難いということであ
る。出来上った触媒の孔はしばしば狭すぎるし、活性成
分はしばしば接近し難くなっている。第1の方法では、
現存の担体から出発してそれに活性成分を付けるのであ
るから、このような不利な点はない。担体を選ぶ際に触
媒反応を進めるための要求を充たすように選択すること
が可能である。しかしここで、活性成分を担体表面上に
望ましい形に分布させるのは難しい。
工業技術的触媒の製造に当っては上述の不利点をできる
限り除くよう努力はするが、その要求のすべてを充たす
触媒を得ることができないというのが常である。このよ
うに、担体上に密に有効物質を載せた触媒をつくる際
に、現存の担体から出発してその表面に活性成分の望ま
しい分布を実際につくり上げるのは事実上不可能であ
る。実際上、多くの場合、これらの触媒を製造するのに
担体と活性成分の前駆物質からなる化合物または混合物
の熱分解を用いるのである。その実例として、アンモニ
アやメタノールの合成、メタン−水蒸気改質反応、一酸
化炭素転化反応に用いられる触媒がある。しかしこれら
の場合では、出来上る触媒の多孔構造を制御することは
できない。そのために、現存の担体に活性成分を付ける
という方法によって負荷密度の低い触媒を製造する方が
好まれている。
しかしながら、現存の担体を使って、もっと密に負荷を
付けて触媒をつくり、活性成分の分布が不均等のために
触媒活性を実際上減じることのないようにするのが極め
て望ましいことである。そのために、およそ20年前に析
出・沈澱生成という技法が作り出された。その技法で
は、現存の担体物質を活性成分の前駆物質の溶液に懸濁
し、次に液中の活性成分の不溶性前駆物質の濃度を均一
的に、しかも制御されたやり方で増加してゆく。不溶性
前駆物質をうまく選んで、担体表面上での核生成が液中
での核生成よりも起り易いようにする。不溶性前駆物質
の濃度が均一にしかも都合よく制御されて増大する結
果、活性成分は担体表面にのみ沈澱することになる。沈
澱生成の間、溶液は均一に保たれているので成分移動の
問題も起らず、その結果、活性前駆物質は担体表面上に
一様に析出する。
〔従来の技術〕
活性成分の不溶性前駆物質の濃度を均一に保ち、かつそ
の濃度増加を制御するために、有効な方法がいくつか開
発された。この沈澱生成を進める方法として、 −溶液のpH値を変える; −活性成分前駆物質の原子価を変える; −活性成分前駆物質を可溶性錯体をつくる物質を錯体を
つくらない化合物に変換する。
参考文献:J.W.Geus,触媒製造法III(P.ポンスレ,P.グラ
ンジュ,P.A.ヤコブス編)、pp.35−45,エルゼビア,ア
ムステルダム1983; バン ディレンA.J,ゴイス J.W.,ヘルマンL.A.M.,バン
スイデンJ.,第6回国際触媒会議録,ロンドン,1976
〔ボンドG.C.,ウエルズP.B.,トムプリンF.C.編),2巻、
pp.677,英国化学会,ロンドン,1977年刊行。
析出・沈澱生成に必要な均一溶液は2つの異なる方法で
作られる。第1法によれば、希望の反応に必要な反応物
質溶液を混合するのは希望の反応が進行しない温度、ま
たは遅い速度でしか進行しない温度で行われる。担体物
質が懸濁している液が均一になったときに温度を上昇し
て反応を進行させるのである、例としては尿素あるいは
シアン酸アンモニウムの加水分解または亜硝酸イオンの
自動酸化還元反応によって溶液のpH値を大きくする反
応、鉄(ii)を硝酸塩で酸化して溶解度の小さい鉄(ii
i)に変換する反応、銀イオンをホルマリンまたはブド
ウ糖で還元する反応、錯生成するシアン化物イオンの加
水分解などがある。この方法の技術上の利点として規模
を大きくしても問題が起らないことである。均一溶液か
ら出発するため、及び反応物質の混合と反応の進行が分
離されているため、反応が行われる体積に関係なく進行
することである。しかしある場合にはこの方法は不満足
である。なぜならば、第一に、望ましい濃度変化が起る
ような容易な反応が見付らないことが多い。1例とし
て、1つの活性前駆物質の溶液中で担体懸濁物のpH値を
下げることである。このようにして、原理的には、一連
の触媒として興味ある化合物を沈澱させることができ
る。例えば水酸化亜鉛、水酸アルミニウム、酸化鉛、酸
化モリブデン、及び酸化バナジウムである。しかしなが
ら、安価な反応物質であって、温度を上げるとpHが下が
る反応を起す適当な反応物質が見付からない。もう1つ
の種類の不利点は温度を上げても十分な反応速度が得ら
れず、比較的安価な触媒を使って技術的に必要なだけの
生産速度を達成できないことである。このような場合に
は圧力を高くして、溶液の沸点が温度制限にならないよ
うにする案も出されているが、この方法も比較的費用が
かかり煩雑でもある。上述の方法が不利であるという例
の最後の場合として、沈澱剤とある担体表面との相互作
用が強くて実際のpH範囲で析出・沈澱を起すに至るとい
うことである。
このような欠点があるので第2の形の析出・沈澱を開始
するに至った。この方法では、沈澱剤の溶液を、担体懸
濁液の表面より下で、速かに混合が起るように、例えば
大きな速度勾配を与えて、注入する。液体表面に大きな
歪応力をかけることはできないので、反応物は液表面下
に注入する必要がある。そこでいくつか異ったやり方が
可能になる。担体懸濁液のpH値を尿素の加水分解によっ
て一定値に保ちながら、活性物質の前駆物質溶液を注入
することができる。注入の速度を加減してpH値がある範
囲内にあるようにする。この方法は与えられた限定され
たpH範囲内で沈澱と担体の間に十分相互作用があるとき
に用いられる。またpH値をある範囲内に保つために、酸
性またはアルカリ性の溶液を同時に注入することも可能
である。他方、活性前駆物質溶液中へ担体懸濁液に入れ
た沈澱の液を注入することも可能である。
この第2の形式では規模を大きくするのはさらに難しく
なる。体積を大きくすると共に懸濁液を激しく撹拌する
と問題が起る。このときは懸濁液はゆっくり(再)循環
させて、小体積の反応部だけを激しく撹拌するべきであ
る。規模を大きくするとき、注入用パイプの断面積がま
た重要である。担体懸濁液の拡散または吹込みは必ず避
けなければいけない。他方、注入用パイプに小断面積の
ものを用いてなんら問題がないときは、しばしば生成速
度が遅過ぎるようになっている。
析出・沈澱生成が技術的に行われる面積を拡げるため、
上述の問題が起らない方法が極めて魅力を持ってくる。
本発明はこの問題に基くものであり、広い分野において
析出・沈澱生成を用いる技術的に実行し易い方法として
高価な反応物質、及び/または、取扱いの難しい物質の
使用を避け、生成速度を制御し、析出・沈澱生成に適す
る上述の反応を用いる方法を提供するものである。
英国特許531,105は糊状物としての不溶性含水ニッケル
化合物の電気化学的製法を記載している。この物質はそ
のあと接触水素化反応に適した形に転換できるものであ
る。従ってこうして調製された系は活性物質、多分促進
剤であろうが、を含んでいるだけで担体は含まないであ
ろう。それに対して本発明の目的は担体系の上に触媒を
調製する方法を提供することにある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、析出・沈澱生成に必要とされる難溶性
活性成分(または活性成分の難溶性前駆物質)の濃度を
均一的にかつ制御の下に増大させ、担体と十分な相互作
用を保ちつつ行なうのは電気化学的方法によって可能で
あることが見出された。さらに、触媒製造に担体物質そ
のものの懸濁液が出発物質として用いられるのみなら
ず、担体物質の前駆物質溶液も同じく用いられて電気化
学的反応により担体に変転されることが分った。この最
後の反応は活性成分の電気化学的沈澱の前に、あるいは
それと同時に、生起する。
フランス特許1,283,711には、電気化学反応によって、
1つの触媒活性物質を金属酸化物(または水酸化物)あ
るいは金属塩の共沈澱物の形で生成する方法が記載され
ているのが注目される。こうして生成された触媒は、し
かしながら、前述の共沈澱法によって生成した従前の触
媒と同じ欠点をもっている。
本発明の方法の1実施形態として、電解セルの陽極室ま
たは陰極室に活性成分の前駆物質溶液中に担体の懸濁物
を入れるか、または電解的に生成させて、セル内に電流
を通じて析出・沈澱生成を実現する。本発明の方法の特
に適切な実例では、活性成分の前駆物質溶液に入れた担
体懸濁物を電解セルの陽極室に入れ、セル内に電流を通
じて液のpH値を減少させる。
陽極では、高いpH値で次の反応が起り、 4OH-→H2O+O2+2e- 低いpH値では次の反応が起る。
6H2O→4H3O++O2+4e- 次の反応によって陰極で生成する水酸イオン 2H2O+2e-→H2+2OH- が、下げようとしているpHを逆に上げる方向に働くのを
防ぐために、塩橋または多孔性隔壁で陽極室を陰極室か
ら隔離する。
本発明による方法を用いる大きな利点は高価な腐食性薬
品の使用が最小限に止まることである。例えば電気化学
反応のために減じた電荷を補うのに塩化ナトリウムまた
は硝酸ナトリウムを用いることができる。
本発明による方法を極めて好適に具現したもう一つの例
では、活性物質の前駆物質溶液に入れた担体懸濁物を電
解セルの陰極室に入れてセル内に電流を通じ、そのpH値
を大きくする。このようにしてpH値を増大させて沈澱を
生成させる。
陰極ではpH値が低い場合と高い場合にそれぞれ次の反応
が起る。
2H3O+2e-→H2+2H2O 及び 2H2O+2e-→H2+2OH- かくして生成した水素は高度に純粋であり容易に分離可
能である。担体に用いる金属は還元されなければならな
いことが多いので、この水素は多くの場合触媒製造に用
いられる。
ある場合には、活性前駆物質の沈澱が高いpH値で行われ
るが、そのpH値の下では電解中に担体に用いられた金属
が陰極で沈澱を生じる危険がある。このことについて、
欧州特許出願106,197を参照することができる。ここに
は白金、パラジウム、銀のような触媒活性金属を電極上
に析出させる方法が記載されている。本発明の方法を用
いればこの危険は殆ど避けることが出来るので、電解中
に担体に用いた金属の沈澱が陰極で生じる恐れがあると
きに、1つ以上の陰極を使い、それらを電気化学的方法
などによって酸化クロム層で覆い、それによって活性成
分または活性成分の前駆物質を陰極上に電気化学的に析
出するのを有効に防止するというのは役立つ処理であ
る。酸化クロムを陰極に付着させるには、例えば、陰極
をクロム酸塩または重クロム酸塩含有溶液に漬し、適当
な陽極を使って構成したセル内に短時間電流を通じる。
本発明の方法の1変法においては、電極の一方で沈澱す
るイオンが望まれない反応をするのを避けるため、活性
成分の前駆物質溶液中の担体懸濁物と一方の電極の間に
水素イオン又は水酸イオンを透過する膜を置いている。
望ましいのは、水酸イオンのみを透過する膜を活性成分
前駆物質溶液中の担体懸濁物と陽極の間に置くこと、及
び/または、事実上水素イオンのみ透過性のある膜を上
記懸濁物と陰極の間に置くことである。膜として用いて
適当なものは、例えば、オランダ特許出願7502762及び8
101874、また米国特許第3,506,635に記されている。こ
れらは一般に過フロロ炭素膜にイオン交換基を付与した
ものである。イ.アイ.ジュポンドヌマワス社から商品
名ワフィオンとして市販されている膜が極めて良好な結
果を与えている。
既に述べたように、触媒活性成分を担体物質に付ける以
外に、本発明の方法を用いて、引続き反応が起る容器内
でじかに担体を発生させることができる。このことは触
媒作用で最も重要な担体物質、二酸化ケイ素と酸化アル
ミニウム、について妥当であるだけでなく、使用頻度の
低い酸化亜鉛のような他の担体の多くのものにも当ては
まる。これら成分の組合せを含む担体を製造するにも本
発明による方法は極めて好適である。これに関連して二
酸化ケイ素担体の製造について特に言及しよう。担体と
して適した二酸化ケイ素はふつう水ガラス(ケイ酸ナト
リウム)溶液を酸(ふつうは硫酸)で処理して製られ
る。このとき大きな問題は生成した二酸化ケイ素が速か
にゲル化することである。この場合大規模な作業は困難
である。添加した酸を十分に素早く分散させることは極
めて難しい。溶液を入れた注入パイプを水ガラス表面下
に取付けると直ぐに詰ってしまうが、溶液上で酸を加え
るとゲルが生成する。この技術の様態に応じて、処理で
きないゲル生成を防ぐため激しく撹拌することを試み
た。その際生じたゲルは沈澱容器内に置いた金属線の網
で押されて破砕される。
陽極での水素イオンの生成ははるかに制御し易く、電極
表面積は十分に大きく、生成した水素イオンを速かに溶
液中に確実に分散させることができるので、本発明によ
る電気化学的方法は水ガラスから製った担体よりなる二
酸化ケイ素製造に極めて好適である。反応液中に存在す
る他物質、例えばアルミニウムイオン、酸化アルミニウ
ムなど、に依存するが、このやり方でそれ自身触媒とし
ての性質またはゼオライト性質をもつ担体物質を製造す
ることが可能なことが明らかであろう。
金属触媒を製造するときは出発物質がしばしば金属その
ものである。これは特に銅や鉄の触媒について当てはま
る。これら金属は比較的廉価であり、そのため使用後の
触媒から回収しないのがふつうである。金属を担体に付
ける前に、硫酸、塩酸または硝酸などの酸に溶解され
る。そのため酸や特別の装置(耐腐食性の)が必要にな
るが、それ以外に、操作が時間を要することが多い。さ
らに、金属を溶かすときに発生する気体化合物がしばし
ば環境汚染問題を起す。これを避けるためにはさらに対
策(比較的費用のかかる)が必要である。
本発明による方法の変法を用いて上に概観した不利点を
防ぐことができる。この変法によれば沈澱されるべき金
属から全体または一部が構成されている陽極を1個また
は複数個を利用する。より小さい金属粒子を重合物(テ
フロン)網に付けてよい結果が得られる。さて金属は陽
極で溶解するが、陰極ではpHが増大する。撹拌によっ
て、この2つの反応は陽極と陰極の間の空間で進行す
る。それ故この場合には陽極と陰極の間に膜も塩橋も必
要でない。本発明の方法をこのように実行する場合には
金属イオンの濃度は殆ど変らない。結果として沈澱生成
は十分に制御することができる。pH値を調整して金属イ
オン濃度を低く保つようにすると、陰極での金属イオン
の放電を防ぐことができる。この場合は水素イオン交換
膜を用いる必要はない。このことは製造の速度に有利で
ある。その理由は膜がないので膜の抵抗に打勝つ処理を
必要としないからである。本発明の方法をこのように実
行すると薬品の消費量が比較的少くて済む。沈澱剤、例
えばソーダ、が不要で、その結果触媒を付けた担体を徹
底的に洗う必要はなくなる。アルカリ金属イオンが触媒
を毒するときは完全に洗い落さねばならないから、本法
は極めて望ましいと言える。反応物質を加えていないか
ら、触媒を付けた担体をし取ったあとはその液を次
のバッチ操作に再使用できる。このように廃水問題は避
けることができるし、金属を損失することもない。
本発明による方法はまた混合酸化物触媒または合金触媒
の製造に用いて優れた結果が得られる。その場合には沈
澱させるべき金属1種について1個または2個以上の電
極をセル内の陽極部に設ける。
電流を通じている間、予め決めたプログラムに従って、
問題の金属の電極に周期的に電圧をかける。問題の特定
の金属の電極にかける電圧とその時間を制御することで
その金属のイオンを担体上に浴する比率で沈澱させるこ
とができる。一般的に言えば、活性成分(複数)を欲す
る比率で担体表面に一様にしかも微粒子として付けるの
は難しい。
本発明による方法は均一溶液中で錯体を解消するにも適
している。特にそのような方法では錯生成剤を陽極で酸
化することができる。このように十分に制御した状態で
酸化が行えるので、析出・沈澱生成はよい制御下で行な
うことができる。
本発明による方法の一面は特に沈澱させる化合物が析出
・沈澱生成に要する条件に適合していることであり、担
体との相互作用が確実に十分に行われるようになってい
る。実際、多くの重要な場合に金属イオンが沈澱される
条件下では担体との相互作用が十分に行われていないた
めに、担体上で(沈澱粒子の)核生成が優先的に起って
いない。このような場合には特別の措置を取ることが必
要である。その1例は銅(II)と鉄(iii)の沈澱生成
である。これらのイオンは低いpH値で沈澱するが、その
pHでは二酸化ケイ素担体との相互作用が不十分で担体表
面に固着することができない。この場合には金属の原子
価を変えることで困難を解くことができる。そして鉄
(II)と銅(I)は高いpH値だけで沈澱することにな
る。そのためにこれらの金属イオンは沈澱したとき二酸
化ケイ素担体に固着が十分に行われる。同様のことが酸
性反応を示すバナジウム(V)やモリブデン(VI)イオ
ンについても起る。結果として、二酸化ケイ素との相互
作用は不十分で、担体上に優先的核生成を行なうに至ら
ない。
さらに別の理由から、沈澱させるイオンの原子価を調整
するのが望ましい場合がある。それは、活性触媒物質が
1成分でなく2成分以上よりなっている場合、及び数種
のイオンの沈澱順序が重要な場合である。たとえば、あ
る銅−ニッケル触媒については担体に先づニッケルを付
け、次に銅を付けるのが望ましい。塩基性銅(II)塩は
塩基性ニッケル塩や水酸化ニッケルより溶解性が小さい
ので、何らかの処理をしない限り上のことは不可能であ
る。そのために活性前駆物質の付与を別々に2段階に分
けて行なえば可能であるが、煩雑である。
析出・沈澱生成に必要な担体との相互作用が起るように
イオンの原子価を調整するのに本発明の方法を用いると
優れた結果が得られることが今や見出されている。すな
わち、鉛電極ではバナジウム(V)は容易に還元されて
バナジウム(III)となる。比較的簡単な電気化学的セ
ルにおいて、再酸化防止のため空気からの酸素を除去す
るのは容易である。本発明の方法をこのように実際の析
出・沈澱に先立って実施すると、沈澱させるイオンの原
子価が調整されて、担体表面との相互作用が起り易くな
り担体上での核生成が優先的に行われるようになる。
さらに、本発明をこのように具現すると、ニッケル(I
I)と銅(I)の沈澱生成を組合せて行なうことができ
る。このようにこの沈澱生成は1段階で実行できる。
本発明を以下の実施例において詳述する。
〔実施例〕
実施例1. pHを下げることによる(水)酸化アルミニウ
ムキャリアーの沈澱およびこのキャリアー上への(水)
酸化亜鉛の付着沈澱 本例では、まず(水)酸化アルミニウムを本発明に従っ
て沈澱させる。次いで、水酸化亜鉛を本発明に従った方
法で(水)酸化アルミニウム上に付着沈澱させる。第一
段階で沈澱した(水)酸化アルミニウムは、他の活性成
分を表面に作用させなくとも、ただこれだけで触媒諸反
応にも使用できる。
出発物質である10gのAl(NO3)3・9H2Oを150mlの水に
溶解した。次いで、苛性ソーダでpHを11に調整した。中
間沈澱物は完全に溶解した。
この溶液をガラスビーカーに移し、マグネチックスター
ラーにのせた。ビーカーに、底を閉じた多孔性磁器製円
筒状容器を取り付けた。この容器内には白金電極が入っ
ている。ガラスビーカーに入れた溶液を、塩橋(硝酸ア
ンモニウム寒天)を通じて、白金電極の入った別のガラ
スビーカーと連結した。二電極に約30Vの電圧をかける
と約400mAのアンペア数を示した。電流を流している
間、アンモニウム溶液のpHを徐々に8.6へと下げた。こ
の時、水酸化アルミニウムの沈澱が生じた。2時間半
後、アルミニウムは完全に沈澱した。
次いで、多孔性容器内の白金電極を亜鉛電極に代え、電
気分解を続けた。亜鉛電極で溶解した亜鉛イオンはゆっ
くりと多孔性容器を通電拡散し、懸濁状態の酸化アルミ
ニウム上に沈澱した。(水)酸化アルミニウムの沈澱が
生じた時の負荷電圧は30Vであり、その時のアンペア数
は400mAであった。30分後に電気分解を停止した。
酸化亜鉛を載せた酸化アルミニウムを溶液から分離し、
洗浄、乾燥した。7000℃、6時間焼後、試料のX線回
折図形をとった。回折図形から、γ−Al2O3上にZnOの存
在することが認められた。
実施例2. 懸濁酸化アルミニウム上への水酸化亜鉛の付
着沈澱 0.7gの酸化亜鉛を800mlの水に懸濁した。水酸化カリウ
ムを加えて、酸化亜鉛を溶解した。pH12.5で全亜鉛は溶
解した。次いで、塩酸を加えてpHを10.0に下げた。溶液
は透明のままであった。このようにして作った溶液中に
は、最終的に、2.5gのγ−Al2O3(107m3/g)が浮游して
いた。
懸濁液を、表面積225cm2の白金メッシュ電陰を据えたガ
ラスビーカーに入れた。この溶液を二、三の塩橋(硝酸
アンモニウム寒天)を通じて、1N塩酸500mlを含む陰極
室と連結した。この陰極室には、表面積4cm2の白金陽極
を備えてある。
白金電極に30Vの電圧を負荷した時、約200mAの電流を生
じた。陽極室側のpHを徐々に6.5に下げることによっ
て、亜鉛が沈澱した。2時間後、亜鉛は完全に沈澱し
た。
装入したγ−Al2O3を溶液から分離、洗浄し、1200℃で
数時間乾燥した。X線回折図形及び熱重量測定から、乾
燥標品Zn(OH)およびγ−Al2O3を確認した。装入量
はZn(OH)の30重量%であった。
装入キャリアーの一部を500℃、5時間焼した。得ら
れた物質を電子顕微鏡で検討し、又、X線回折を行なっ
たところ、酸化アルミニウム上に沈澱した酸化亜鉛が観
られた。酸化亜鉛粒子の径は、平均値で10nmであった。
実施例3. 二酸化シリコン上への水酸化ニッケルの付着
沈澱 本例では、水平円筒形反応器の中で付着沈澱を行なっ
た。ガラスシリンダーを垂直に二分し、その間に水素イ
オン交換膜を固定した。シリンダーの直径は11.5cmであ
った。
陽極室を約1の水で満し、pHを塩酸で3.5に調節した
後、50mlの塩化ニッケル溶液(99.7g/)を加えた。次
いで、この溶液に5gの二酸化シリ(Aerosil,Degussa F
RG380m3/g)を懸濁し、更に直径4mmのガラス丸粒を加え
た。これらのガラス丸粒の添加は、膜上への装入キャリ
アー付着を防止するためであった。
陰極室へは、pH13の水酸化カリウムを約1満した。陽
極として、全体面積約100cm2のニッケル棒(直径6mm、
純度99%以上)を用いた。負電極は約225cm2の表面積を
もつ白金メッシュ電極を用いた。
恒温槽を用い、シリンダーの溶液の温度を約90℃に維持
した。電気分解中、電圧は約2.5Vに調整し、電流は約10
0mAであった。電気分解の間、陽極室の溶液を激しく撹
拌した。
キャリア装入量の程度は電気分解の持続時間によって調
整できる。陽極電解液からキャリアーを分離したあと、
同溶液を用いて次の段階の付着沈澱を行なう。この沈澱
には、溶液中に懸濁状に二酸化シリコンを必要とする。
事実、他の化合物は消費されずに、ニッケル水素珪酸塩
だけが沈澱する唯一の化合物である。
液体から装入キャリアーを分離し、120℃で乾燥後、得
られた物質を電子顕微鏡で調べた。金属性ニッケルに換
算してキャリア装入量の程度は重量で20%であった。得
られた触媒を、尿素を90℃で加水分解後得た触媒と比較
したところ、両触媒は区別できないことが判明した。い
ずれの場合においても、二酸化シリコンが沈澱するニッ
ケルと反応し、非常に薄い水素珪酸塩の小板を形成し
た。
実施例4. 二酸化シリコン上への(水和)酸化鉄の付着
沈澱 本実施例でも、実施例3で述べた如く、水平円筒形反応
器を使用した。陽極室には、水約1に二酸化シリコン
(Aerosil,Degussa, FRG380m2/g)4gを懸濁した液を満
した。5本の鉄電極(直径6mmの棒電極)を溶液に入れ
た。陽極電解液のpHを硝酸で2.5に修正した。イオン交
換膜への装入キャリアーの付着を防ぐために、若干のガ
ラス丸粒(直径4mm)を液体に添加し、電気分解中液体
を激しく撹拌した。
陰極室には、水酸化カリウムでpHを13に修正した水1
を満した。室内には表面積225m2の白金メッシュ電極を
据えた。
電極に7Vの電圧を負荷すると、約200mAの電流が流れ
た。初め、アンペア数は約400mAであった。約20時間後
の陽極電解液のpHは4.5に上昇したが、ここで電気分解
を終了した。
入れたキャリアーを液体から分離し、洗浄・乾燥した。
金属鉄で算定すると、キャリアー装入率は25重量%であ
った。
実施例5. 二酸化シリコン上への(水)酸化ニッケルの
付着沈澱 本例では、イオン交換膜を使用せずに、ニッケルイオン
を沈澱させた。陰極へのニッケルの電気化学的付着を防
ぐため、酸化クロム層に関する発明に従って陰極をメッ
キした。酸化クロムメッキの方法は以下の方法に従っ
た。K2Cr2O70.6gを100mlの水に溶解し、この溶液に表面
積225cm2の白金メッシュ電極を浸した。10cm2の表面積
をもつニッケル棒は逆電極として作動した。
2Vの電圧を電極に負荷した時、40mAの電流を生じた。電
気分解16時間後、酸化クロム防御層と共に負の白金電極
を得た。
実施例6. 水ガラス溶液からの二酸化シリコン製造法 本例の出発物質はSiO2を28.4重量%およびNa2Oを8.7重
量%含有する水ガラス溶液であった。SiO2/Na2Oの重量
比は3.25であり、溶液の密度は1.39g/mlである。
溶液2.5mlを水50mlで希釈し、その溶液のpHは11.5であ
った。この希釈液を、磁気撹拌器の他に表面積4cm2の白
金電極およびpH電極を備えたガラスビーカーに移した。
塩橋(硝酸アンモニウム寒天)によって、溶液を、別の
ガラスビーカーに300ml入れた1N塩酸液と連結した。こ
のビーカーには、面積1cm2の白金電極を据え備えた。
約30Vの電圧を白金電極に負荷した時、100mAの電流を生
じた。水ガラス溶液のpHを7.7へとゆっくり下げる事に
よって、溶液中に電気化学的に水素イオンを生じた。pH
9.5で濁りを観察した。pHが7.7に達した時、電気分解を
停止した。懸濁液は18時間迄はゲル化しなかった。他の
実験では、pHが電気化学的に7.4に下った時、直ちにゲ
ル化が起った。従って、本発明の製法では、ゲル化を完
全に調整する事ができる。
pH7.7の混濁液を蒸発させ、次いで、120℃、17時間乾燥
した。蒸発中、懸濁液はゲル化した。乾燥試料はBET表
面82m2/gであった。
実施例7. A) バナジウム(III)の製造法 使用した電気分解容器はパイレックスガラス製であり、
約1.5の容量であった。容器中央に底を閉じた多孔性
磁器製円筒状容器を据えた。この多孔性容器内には炭素
電極を備えてあり、電気分解中陽極として働いた。多孔
性容器の外には、中空の管状鉛電極を置いてあり、この
電極を冷水が通過するようになっている。
電気分解容器中の溶液に窒素ガスを通して空気中の酸素
を追い出した。電解容器の上部を閉じ、中の液体をマグ
ネチックスターラーで激しく撹拌した。
電流運搬電極の他に、pH電極、甘汞および白金電極を溶
液に置いたところ、白金電極は溶液の電位差を測るのに
適していた。
バナジウム(III)の調製には、上記電解用容器に、0.4
モルのVOSO4・5H2O(Merck p.a)を、予め煮沸、冷却し
て得た脱鉱物水約700mlに溶解し、濃硫酸でpH0.5に修正
した。多孔性容器には、脱イオン水を入れた。この水は
硫酸で酸性化したもので、電流強度に最早、影響されな
くなるまで酸性化した。還元中、電流強度は約2.1A、8.
2Vであった。この場合、三価バナジウムに対する電気分
解効率は51%であった。
B) Aから得られた溶液に、多量の二酸化シリコン
(Degussa,FRG,特別面積200m2/g)を添加したところ、2
5重量%のV2O3装入率を示した。
次いで、pHを電気化学的に下げた結果、陰極に水素が発
生した。pH5でキャリアー上に三価バナジウムの沈澱を
得た。
実施例8. 酸化ニッケル/酸化バナジウム触媒の製造法 実施例7Aに記載した方法で調製したバナジウム(III)
溶液100mlを沈澱容器に入れ、窒素ガスを通しながら蒸
留水200mlを補充した。濃硫酸を用いてpHを1.0に修正
し、NiSO4・6H2Oを1.88g溶解した。次いで、電気化学的
方法(陰極での水素発生)によってpHを8まで上げた。
このpHで沈澱形成は完了した。沈澱物を過し、酸化防
止条件下にて温水で洗浄した。次いで、沈澱物を115℃
で20時間かけて乾燥し、粉砕し、再度125℃で24時間乾
燥した。
実施例9. Ni/V2O3/SiO2触媒の製造法 実施例7Aに記載した方法で調製したバナジウム(III)
溶液(0.045モル)150mlを沈澱器に入れ、脱イオン水で
200mlにした。その後、NiSO4・6H2Oを12.78g溶解し、次
いで二酸化シリコン(Aerosil,Degussa FRG200m2/g)6.
42gを添加した。pHを電気化学的方法(陰極での水素発
生)によって8に上げた。得られた負荷キャリアーを
過し、温水で洗浄、120℃で24時間乾燥、粉砕し、再度1
20℃、24時間乾燥した。
実施例10. Fe/V2O3/SiO2触媒の製造法 実施例9に記載した同じ方法で、FeSO4・7H2Oを13.5g用
いて、Fe/V2O3/SiO2触媒を作製した。
実施例11. 二酸化シリコン上にニッケルのついた触媒
の製造法 シリカ上ニッケル触媒を本発明の方法に基づいて、電気
化学的付着沈澱によって作製した。容量2の二重壁容
器内で沈澱させた。容器のジャケット内に水を循環さ
せ、恒温装置で予め決められた温度に保温した。ニッケ
ル沈澱は、0〜100℃の範囲のある特定の温度で生ず
る。このような容器を用いる一つの利点は、pH測定の際
に、容器の加熱部品から出る偽電気信号に邪魔されない
事である。容器には、乱流を起こすようバッフルとスタ
ーラーを据えつけた。電解部は電圧源、電流計、陽極と
し2つの(固体)ニッケル電極、および、2つの円筒形
白金メッシュ電極から成っていた。ニッケル電極の表面
積は大体30cm2であり、白金電極は約225cm2であった。
別々の製法で、2個の白金電極を一つずつ、(水)酸化
クロムメッキした。これを用いて、10mA、ニッケル電極
に対して−1.0Vの電圧で、カリウム重クロム酸塩溶液を
16時間電気分解した。この(水)酸化クロムのメッキに
よって、陰極でのニッケルイオンの減少を遅らせる。
二酸化シリコンキャリアーにニッケルを供給する間、ニ
ッケル電極を円筒形白金電極の中においた。次いで、二
酸化シリコン(Degussa,FRG,“Aerosil380V",面積約380
m2/g)6gを1.8の脱鉱物水に懸濁し、それに、塩化カ
リウム2.0gを溶解し、電気伝導度を高めた。懸濁液のpH
を水酸化カリウム液で6.0に修正した。懸濁液を電解槽
に入れ、スターラーで撹拌した。
懸濁液の温度が363Kに上昇してから、7Vの電圧を二つの
電池と並列接続して負荷した。生じた電流は400mAであ
った。次いで、ニッケルイオンを陽極で溶解し、一方、
水素ガス形成のために、陰極では水酸化イオンが発生し
た。このような条件下で、ニッケルは均質溶液から沈澱
する。キャリアーにある特定量のニッケルを供給する
時、電気分解は停止する。全ニッケルがキャリアー上に
付着するにつれて、陽極での酸素発生は起こらなくな
り、必要量のニッケル付着はアンペア数と電気分解の時
間から決められる。
電気分解終了後、装入キャリアーを液体から取り出し、
十分に洗浄した。装入キャリアーは速やかに沈澱するの
で、場合によっては、上澄を静かに捨て、水を添加後、
懸濁液を再撹拌することで洗浄できる。電子顕微鏡観察
から、キャリアーはニッケルと反応し、ニッケル水素珪
酸塩の薄い小板を作ることがわかった。還元後、作られ
た触媒は、平均直径5nmのニッケル粒子を含む。還元触
媒は一酸化炭素を水添してメタンにする際に高い活性を
示す。構造および触媒特性の両点において、この方法で
作られた触媒は、尿素の加水分解から付着沈澱によって
得られるシリカ上ニッケル触媒と変らない。しかしなが
ら、本電気化学的製造方法では水浪費の問題点がない。
実施例12. シリカ上銅触媒の製造法 シリカ上銅触媒は本発明に則って電気化学的付着沈澱に
よって作製した。沈澱は容量2の二重壁槽で行なっ
た。槽のジャケットに水を循環し、恒温装置で予め特定
の温度に保温した。これにより、ニッケル沈澱の際に、
0゜から100℃のどの温度でも行なえることになった。
このような容器を使用する利点は、pH測定時に、容器に
取りつけられた加熱部品から出る偽電気信号の影響を受
けないということである。容器には、乱流を起こすバッ
フルとスターラーを据えつけた。電解部は電圧源、電流
計、陽極として連結した1つの(固体)銅電極、およ
び、1つの円筒形白金メッシュ電極から構成していた。
銅電極の面積は約30cm2で、白金電極は約225cm2であっ
た。この場合、白金電極は、(水)酸化クロム層で予め
メッキしなかった。
1.8の脱鉱物水に、二酸化シリコン(Degussa,FRG,“A
erosil360V",面積約380m2/g)10.0gを懸濁した。電荷キ
ャリアーとして硫酸カリウムあるいは硫酸カリウムを更
に溶解した。次いで、酸でpHを4.0に修正した。
7Vの電圧量を負荷した。硝酸カリウムを伝導剤として用
いる時、アンペア数は600mA、硫酸カリウムを用いる時
は700mAであった。溶液中の銅濃度が低いため、白金電
極上の銅イオンの減少は少なくなる。pH4.0、および、
低い銅濃度のため、アルカリ性銅塩の沈澱(この塩はキ
ャリアーに余り付着せず、大きな結晶を作る)は生じな
い。実験段階中、ここに記載した製造方法、すなわち、
ある特定のpH、および、沈澱を生ずる特定のイオン濃度
による沈澱方法を見いだした。
本発明により、沈澱法は大いに調節可能となる。又、多
くの金属イオンに対しても重要な発明である。必要な装
入量に達した後に、このキャリアーを液体から分離し、
水洗し、120℃で乾燥した。約250℃で還元してから電顕
像を調べたところ、得られた触媒は約5nmの銅粒子を含
んでいることがわかった。
実施例13. シリカキャリアー上の銅−ニッケル合金触
媒の製造法 本発明の製造法は合金触媒の製造に大いに役立ってい
る。つまり、小合金粒子をシリカキャリアーに供給する
という銅−ニッケル合金触媒の製造に用いられる。
容量2の二重壁槽で沈澱を行なった。容器のジャケッ
トに水を循環させ、恒温装置で予め定められた温度に保
温した。結果的には、ニッケル沈澱は0゜から100℃の
ある特定温度で行なうことができた。当容器を使用する
利点は、pH測定の際、容器加熱部品から出る偽電気信号
の影響を受けないことである。容器には、乱流を起こす
バッフルとスターラーを据えつけた。電解部は電圧源、
電流計、(固形)銅電極1つ、固形ニッケル電極1つ
(両電極は陽極に連結する)、そして、円筒形白金メッ
シュ電極2つから成っている。銅およびニッケル電極の
面積は約30cm2、白金電極は約225cm2であった。別々の
方法で、2個の白金電極1つずつに、(水)酸化クロム
メッキした。これを用いて、10mAの電流、電圧はニッケ
ル電極に対して−1.0Vで、カリウム重クロム酸塩溶液を
16時間電気分解した。この(水)酸化クロムメッキによ
り、陰極でのニッケルおよび銅イオンの発生を遅らせ
る。1.8の脱鉱物水へ、10gの二酸化シリコン(Deguss
a,FRG,“Aerosil380V",面積380m2/g)を懸濁した。
電荷キャリアーとして、硫酸カリウムを使用した。予
め、懸濁液のpHを4.5に修正、温度を363Kに保った。
電気分解は三つの方法で行なえる。ニッケルおよび銅陽
極を夫々別の電圧源に接続する事が可能であり、沈澱を
同時に進める事ができる。負荷電圧は2.5Vあるいは4Vで
あり、アンペア数は200あるいは300mAであった。先ず、
ニッケル電極を、次に、銅電極を、あるいはその逆に、
陽極として接続する事も可能である。一つの実験法で
は、先ず、キャリアーを重量%で約10%供給するまでニ
ッケルを電気分解した。その後、重量%で10%の銅を懸
濁状態の二酸化シリコンキャリアーに供給した。他の方
法では、重量%で10%の銅と、次いで10%のニッケルを
懸濁状シリカキャリアー上に沈澱させた。
装入後、キャリアーを分離・洗浄した。触媒は約400℃
で還元した。電顕像から、小さな合金粒子がキャリアー
上に付着していることが明らかになった。合金粒子の大
きさは約5nmであった。得られた触媒中の銅とニッケル
混和物は、触媒中のニッケルが素早く減少することで明
らかに認められる。温度をプログラム制御した製造実験
から、ニッケルだけを含む触媒よりも遥かに高率で、混
和物中のニッケルが減少する事が明らかになっている。
つまり、銅上に形成される水素原子が素早くニッケルイ
オンに移動することを指摘している。磁気測定でも、合
金粒子の形成を知る事ができる。
実施例14. 水ガラスからのシリカキャリアー製造法 本例での出発物質は、重量%で28.4%の二酸化シリコ
ン、8.7%のNa2Oを含む水ガラス溶液であった。SiO2/Na
2Oの重量率は3.25であり、溶液密度は1.39g/mlであっ
た。
本溶液2.5mlを水で50mlに希釈した。希釈溶液のpHは11.
5であった。溶液をガラスビーカーに移し、マグネチッ
クスターラーにのせ、面積4cm2の白金電極とpH電極を入
れた。水ガラス溶液は塩橋(硝酸アンモニウム寒天)を
通して、ガラスビーカーの1N塩酸300mlと連結した。面
積1cm2の白金電極を塩酸内に挿入した。
35Vの電圧を白金電極に負荷した。これにより100mAの電
流が流れた。水ガラス液内に水素イオンが発生するた
め、pHを7.7へとゆっくり下げた。この方法で得られた
溶液は、18時間後に限りゲル化した。他の実験方法で
は、pHを7.4まで電気化学反応で下げた。この場合は直
ちにゲル化した。従って、本発明の方法では、ゲル化を
完全に調整することができる。本方法では、酸添加によ
ってゲル形成が進む。生じたゲルは破れ難い。したがっ
て、概して、初めのpHを大いに下げ、その後、アルカリ
液を添加してゆっくりと上げる。
pH7.7で得られる混濁状溶液を蒸発させ、次いで、120
℃、17時間乾燥した。懸濁液は、蒸発中にゲル化した。
乾燥試料はBET面積82m2/gを示した。
実施例15. 酸化亜鉛による酸化アルミニウムキャリア
のコーティング 2−13−neckedフラスコで、0.7gの酸化亜鉛を硝酸に溶
解し、その後、容量を脱鉱物水で800mlに上げた。この
溶液に5.4gのγ−酸化アルミニウムを懸濁した。溶液を
ビーカーに移し、白金電極を取り付けた。この溶液を塩
橋によって塩酸液と連結した。これらの溶液を298Kの温
度に維持した。
懸濁液中に水素を発生させることにより、pHを4(予め
調整したpH値である)から8へ上げた。pH8で、最終的
には完全に亜鉛が沈澱した。亜鉛の沈澱後、装入キャリ
アーを除去し、水洗後、120℃で乾燥した。
キャリアーが存在しない場合と、酸化アルミニウムキャ
リアーが存在する場合の亜鉛沈澱中のpHを測定すること
により、沈澱する亜鉛とキャリアーとの相互作用を示し
た。電顕による観察でも、乾燥焼触媒に細かく分割し
た酸化亜鉛を見ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/06 Z 8017−4G 23/72 Z 8017−4G 23/745 23/755 23/847 8017−4G B01J 23/84 301 Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒活性成分または触媒活性成分に転換さ
    れる化合物が析出・沈澱生成によって担体物質上に得ら
    れる、または析出される触媒製造法において、触媒活性
    をもつ、あるいはもたない担体物質の生成、および/あ
    るいは、活性成分または活性成分に転換される化合物の
    担体物質上での沈澱生成が電気化学的反応による手段で
    なされることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】担体物質の懸濁液または電気化学的反応に
    よって、担体物質に転換される担体物質の前駆物質の溶
    液を他イオンまたは他化合物の存在下または不在下に用
    いる容器として電気化学用セルを用いることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】全部または一部が沈澱させるべき金属から
    なる陽極を用いることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項または第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】沈澱させるべき異なる金属から全部または
    一部がなる複数個の陽極を用いることを特徴とする特許
    請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】担体物質を活性成分の前駆物質の溶液に懸
    濁させ、その懸濁液を電気化学用セルの陰極室または陽
    極室に入れ、その後該セル内に電流を通じることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに
    記載の方法。
  6. 【請求項6】予め酸化クロム層で覆った陰極を用いるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第5項のい
    ずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】水素イオンまたは水酸イオンが透過し得る
    膜を、一方の電極と活性成分前駆物質の溶液中に担体を
    懸濁した液の間に配置することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項ないし第6項のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】水酸イオン透過性の膜を、陽極と活性成分
    前駆物質の溶液に担体を懸濁した液との間に設けること
    を特徴とする特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  9. 【請求項9】水素イオン透過性の膜を、陰極と活性成分
    前駆物質の溶液に担体を懸濁した液との間に設けること
    を特徴とする特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  10. 【請求項10】活性物質の前駆物質として、陽極で酸化
    される錯生成剤を用いることを特徴とする特許請求の範
    囲第5項ないし第9項のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】沈澱生成に先立って、沈澱させるべき活
    性成分のイオンの原子価を電気化学的に調整して、析出
    ・沈澱生成に要する担体物質との相互作用が生起可能に
    することを特徴とする特許請求の範囲第5項ないし第9
    項のいずれかに記載の方法。
JP61268481A 1985-11-11 1986-11-11 触媒製造法 Expired - Lifetime JPH0710355B2 (ja)

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