JPH07105306B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents
積層セラミックコンデンサの製造方法Info
- Publication number
- JPH07105306B2 JPH07105306B2 JP63056635A JP5663588A JPH07105306B2 JP H07105306 B2 JPH07105306 B2 JP H07105306B2 JP 63056635 A JP63056635 A JP 63056635A JP 5663588 A JP5663588 A JP 5663588A JP H07105306 B2 JPH07105306 B2 JP H07105306B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子機器の小型軽量化のために有効な、回路
基板に面実装するチップ部品、中でも特に多く利用され
る積層セラミックコンデンサの製造方法に関するもので
ある。
基板に面実装するチップ部品、中でも特に多く利用され
る積層セラミックコンデンサの製造方法に関するもので
ある。
従来の技術 積層セラミックコンデンサは、電極と誘電体セラミック
材料とが層状に構成されているもので、セラミック作製
技術によって一体化,固体化されるため、小型で大容量
のものが得られる。さらに電極が内蔵されるため、磁気
誘導成分が少なく高周波用途にも優れた性能を示す。ま
た、チップ型は、リード線がないので部品実装の際、直
付けが可能で電子機器の小型軽量化への要求にもマッチ
し、今後ますます発展が期待されている。
材料とが層状に構成されているもので、セラミック作製
技術によって一体化,固体化されるため、小型で大容量
のものが得られる。さらに電極が内蔵されるため、磁気
誘導成分が少なく高周波用途にも優れた性能を示す。ま
た、チップ型は、リード線がないので部品実装の際、直
付けが可能で電子機器の小型軽量化への要求にもマッチ
し、今後ますます発展が期待されている。
一方、コンデンサの材質における分類から、アルミナ、
電解,タンタル電解,紙,有機フィルムなどがあげら
れ、積層セラミックコンデンサの容量範囲から、それら
のすべてと競合関係にある。したがって、積層セラミッ
クコンデンサの今後に要求される項目としては、大容量
化,小型化,高信頼性,低価格化などがあげられ、特に
低価格化に対する要求は、非常に大きいものがある。積
層セラミックコンデンサの価格をその構成要素から見た
場合、内部電極材料費が7割以上を占めると言われてい
る。大容量を得るために積層を増した場合などさらに内
部電極材料費の価格に占める割合は高くなる。そのた
め、積層セラミックコンデンサのコストが内部電極材料
によって左右されるといっても過言ではない。一般に用
いられる内部電極用金属として、Pt,Pd,Au,Agが上げら
れるが、誘電体と同時焼成する必要性から、誘電体焼結
温度より高い融点を持つものを選ばねばならない。そし
て、Pt,Pd,Au,Agの融点はそれぞれ1773℃,1555℃,1063
℃,960.5℃であり、Auは価格が高いために使用されるこ
とはなく、またAgは融点が低いため単体で使用されるこ
とはない。通常はPt−Pd−Au,Pt−Pdの合金として使用
され、積層コンデンサの中で、内部電極コストの占める
割合が高いのは、以上のような理由による。そして、こ
れらのコストダウンを目ざして各方面で種々の検討がな
されている。中でもこれらの貴金属のうちで比較的コス
トの安いAgに注目しAgをいかに多く使用するか、つま
り、より低温で焼結する誘電体材料を開発するという方
法である。この技術を低温焼結材料技術と呼び各方面で
検討がなされている。(例えば、特開昭49−19399号公
報)。
電解,タンタル電解,紙,有機フィルムなどがあげら
れ、積層セラミックコンデンサの容量範囲から、それら
のすべてと競合関係にある。したがって、積層セラミッ
クコンデンサの今後に要求される項目としては、大容量
化,小型化,高信頼性,低価格化などがあげられ、特に
低価格化に対する要求は、非常に大きいものがある。積
層セラミックコンデンサの価格をその構成要素から見た
場合、内部電極材料費が7割以上を占めると言われてい
る。大容量を得るために積層を増した場合などさらに内
部電極材料費の価格に占める割合は高くなる。そのた
め、積層セラミックコンデンサのコストが内部電極材料
によって左右されるといっても過言ではない。一般に用
いられる内部電極用金属として、Pt,Pd,Au,Agが上げら
れるが、誘電体と同時焼成する必要性から、誘電体焼結
温度より高い融点を持つものを選ばねばならない。そし
て、Pt,Pd,Au,Agの融点はそれぞれ1773℃,1555℃,1063
℃,960.5℃であり、Auは価格が高いために使用されるこ
とはなく、またAgは融点が低いため単体で使用されるこ
とはない。通常はPt−Pd−Au,Pt−Pdの合金として使用
され、積層コンデンサの中で、内部電極コストの占める
割合が高いのは、以上のような理由による。そして、こ
れらのコストダウンを目ざして各方面で種々の検討がな
されている。中でもこれらの貴金属のうちで比較的コス
トの安いAgに注目しAgをいかに多く使用するか、つま
り、より低温で焼結する誘電体材料を開発するという方
法である。この技術を低温焼結材料技術と呼び各方面で
検討がなされている。(例えば、特開昭49−19399号公
報)。
又、一方では、PdとAgの二元系合金が全率固溶であるこ
とを利用しセラミック誘電体の焼成温度の低下に応じて
Agの使用量を増加していく方法がとられた。この方法に
より、Pdの使用量を減少させることができ、合せて、Pd
の酸化還元にともなうクラックや、デラミネーションの
発生の抑制に対して役立つものであった。しかしながら
Agは、低コスト,高導電性の反面、マイグレーションが
起こりやすいため、信頼性に欠ける。そこでマイグレー
ション抑制のため、不本意ながらPdを含めざるをえない
のが現状である。
とを利用しセラミック誘電体の焼成温度の低下に応じて
Agの使用量を増加していく方法がとられた。この方法に
より、Pdの使用量を減少させることができ、合せて、Pd
の酸化還元にともなうクラックや、デラミネーションの
発生の抑制に対して役立つものであった。しかしながら
Agは、低コスト,高導電性の反面、マイグレーションが
起こりやすいため、信頼性に欠ける。そこでマイグレー
ション抑制のため、不本意ながらPdを含めざるをえない
のが現状である。
そこで、近年注目を集めているのが卑金属材料を用いる
方法である。卑金属材料の代表としては、Ni及びCuが主
なもので低コストであるばかりでなく、マイグレーショ
ン性なども良好であり、今後増々使用が拡大されるであ
ろうと思われる。次に卑金属材料を電極として用いる積
層コンデンサの作製法について簡単に述べる。Cuまたは
Ni等の卑金属は、窒素などの不活性な雰囲気中で焼成し
なければ酸化されてしまい電極として作用しない。一
方、コンデンサ材料内部の有機バインダ及び卑金属ペー
スト内に含まれる有機バインダを分解除去するために
は、いくぶんかの酸素が必要である。そのため、卑金属
材料を用いた積層コンデンサの焼成は、熱力学的に示さ
れるカーボンの酸化と、卑金属の還元が両立する雰囲気
を焼成時の全温度領域で保持して行なわれなければなら
ない。又、別の方法として、電極材料の出発原料に酸化
ニッケル,酸化銅などの卑金属酸化物を用い、誘電体シ
ート及び卑金属酸化物中に含まれる有機成分を空気中で
の熱処理によって完全に除去した後、還元処理によって
卑金属酸化物を卑金属に還元し、最後に窒素などの不活
性雰囲気中で焼成し焼結させるという方法もある。(例
えば、特開昭61−144813号公報,特開昭61−160002号公
報)この方法によって、焼成時における雰囲気制御が非
常に容易になった。
方法である。卑金属材料の代表としては、Ni及びCuが主
なもので低コストであるばかりでなく、マイグレーショ
ン性なども良好であり、今後増々使用が拡大されるであ
ろうと思われる。次に卑金属材料を電極として用いる積
層コンデンサの作製法について簡単に述べる。Cuまたは
Ni等の卑金属は、窒素などの不活性な雰囲気中で焼成し
なければ酸化されてしまい電極として作用しない。一
方、コンデンサ材料内部の有機バインダ及び卑金属ペー
スト内に含まれる有機バインダを分解除去するために
は、いくぶんかの酸素が必要である。そのため、卑金属
材料を用いた積層コンデンサの焼成は、熱力学的に示さ
れるカーボンの酸化と、卑金属の還元が両立する雰囲気
を焼成時の全温度領域で保持して行なわれなければなら
ない。又、別の方法として、電極材料の出発原料に酸化
ニッケル,酸化銅などの卑金属酸化物を用い、誘電体シ
ート及び卑金属酸化物中に含まれる有機成分を空気中で
の熱処理によって完全に除去した後、還元処理によって
卑金属酸化物を卑金属に還元し、最後に窒素などの不活
性雰囲気中で焼成し焼結させるという方法もある。(例
えば、特開昭61−144813号公報,特開昭61−160002号公
報)この方法によって、焼成時における雰囲気制御が非
常に容易になった。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記の卑金属酸化物を用いる方法におい
ても問題がある。それは、電極材料の誘電体材料中への
不必要な拡散である。この拡散が積層セラミックコンデ
ンサの初期特性及び寿命試験後の特性に悪影響を及ぼ
す。還元工程において電極材料の出発原料である卑金属
酸化物は金属にほぼ完全に還元されるものの、脱バイン
ダ工程時に誘電体中に拡散した卑金属酸化物が存在し、
それらの酸化物については、充分に還元する事はできな
い。そのため、次の焼成工程において、上記の拡散した
酸化物がさらに誘電体中に拡散することとなる。それに
よって積層セラミックコンデンサの特性を低下させる事
となる。また、還元工程において窒素と水素の混合気体
を用いているため、通常卑金属酸化物単体を水素中で還
元するよりも高い温度で還元している。それによって、
還元の程度に再現性が低く、ひいては電極部分に卑金属
酸化物状態のものが残ったり(還元不充分)、あるいは
誘電体成分までも還元してしまったり(還元過剰)とい
う事が起こる。
ても問題がある。それは、電極材料の誘電体材料中への
不必要な拡散である。この拡散が積層セラミックコンデ
ンサの初期特性及び寿命試験後の特性に悪影響を及ぼ
す。還元工程において電極材料の出発原料である卑金属
酸化物は金属にほぼ完全に還元されるものの、脱バイン
ダ工程時に誘電体中に拡散した卑金属酸化物が存在し、
それらの酸化物については、充分に還元する事はできな
い。そのため、次の焼成工程において、上記の拡散した
酸化物がさらに誘電体中に拡散することとなる。それに
よって積層セラミックコンデンサの特性を低下させる事
となる。また、還元工程において窒素と水素の混合気体
を用いているため、通常卑金属酸化物単体を水素中で還
元するよりも高い温度で還元している。それによって、
還元の程度に再現性が低く、ひいては電極部分に卑金属
酸化物状態のものが残ったり(還元不充分)、あるいは
誘電体成分までも還元してしまったり(還元過剰)とい
う事が起こる。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明の積層セラミックコ
ンデンサの製造方法において、内部電極としての金属材
料にCuを使用することができ、かつ誘電体材料に鉛化合
物を用いることが可能となるように構成するものであ
る。すなわち、鉛化合物を主成分とするセラミック誘電
体材料に少なくとも有機バインダ、可塑剤を含む生シー
トを作製する工程と、前記生シート上に酸化第二銅(Cu
O)を主成分とするペースト組成物で電極パターンを印
刷し、前記生シートとは別の電極パターン形成済生シー
トを所望の枚数積層して多層化するか、もしくは、前記
生シート上に前記酸化第二銅ペーストで電極パターンの
印刷の後、新たに生シートを積層し、さらにその上に前
記酸化第二銅ペーストで電極パターンを印刷する方法を
繰り返し行ない多層化する工程と、前記多層体を空気中
で多層体内部の有機バインダが分解,飛散するに充分な
温度で熱処理を行なう工程と、しかる後水素雰囲気中で
175℃〜250℃の間の温度で還元熱処理を行なう工程と、
さらに前記還元済多層体を炭素またはグラファイトの粉
体中に埋めた状態か、あるいは、炭素またはグラファイ
トから成る容器に入れた状態で、窒素雰囲気中で焼結さ
せる工程と、さらに外部端子電極を形成する工程により
得られるものである。
ンデンサの製造方法において、内部電極としての金属材
料にCuを使用することができ、かつ誘電体材料に鉛化合
物を用いることが可能となるように構成するものであ
る。すなわち、鉛化合物を主成分とするセラミック誘電
体材料に少なくとも有機バインダ、可塑剤を含む生シー
トを作製する工程と、前記生シート上に酸化第二銅(Cu
O)を主成分とするペースト組成物で電極パターンを印
刷し、前記生シートとは別の電極パターン形成済生シー
トを所望の枚数積層して多層化するか、もしくは、前記
生シート上に前記酸化第二銅ペーストで電極パターンの
印刷の後、新たに生シートを積層し、さらにその上に前
記酸化第二銅ペーストで電極パターンを印刷する方法を
繰り返し行ない多層化する工程と、前記多層体を空気中
で多層体内部の有機バインダが分解,飛散するに充分な
温度で熱処理を行なう工程と、しかる後水素雰囲気中で
175℃〜250℃の間の温度で還元熱処理を行なう工程と、
さらに前記還元済多層体を炭素またはグラファイトの粉
体中に埋めた状態か、あるいは、炭素またはグラファイ
トから成る容器に入れた状態で、窒素雰囲気中で焼結さ
せる工程と、さらに外部端子電極を形成する工程により
得られるものである。
作用 本発明は、電極材料の出発原料に酸化第二銅を用いるこ
と、及び製造工程条件を下記のようにする事によって、
内部電極がCuで、誘電体材料が鉛化合物からなる、特性
の優れた、また、寿命試験後においても特性劣化の少な
い積層セラミックコンデンサ製造方法を確保するもので
ある。まず還元工程を水素雰囲気にする。酸素第二銅粉
は、水素雰囲気中においては約150℃以上の温度で充分
に還元される。一方、誘電体材料である鉛化合物は、同
じく水素雰囲気中で還元処理をする場合、250℃以上の
温度で熱処理した時に金属鉛が生成する。上記の様に、
酸化第二銅が還元し、誘電体材料は還元されない温度領
域が、水素雰囲気で熱処理した場合約100℃存在する。
そのため、酸化第二銅のみを充分に還元され、誘電体は
還元されない(変化しない)という条件を容易に設定で
きる。次に焼成工程であるが、窒素雰囲気中での焼成の
際、還元後の積層セラミックコンデンサを炭素またはグ
ラファイトの粉体中に埋めた状態か、あるいは炭素また
はグラファイトから成る容器に入れた状態で行なうとい
うものである。これによって、積層コンデンサの周囲が
焼成中わずかに還元雰囲気になり、電極中に残存した酸
化第二銅(CuO)や酸化第一銅(Cu2O)は還元され金属C
uとなり、また脱バインダ工程において誘電体中に拡散
した酸化第二銅については拡散を抑制する効果がある。
又、銅の酸化物とカーボンあるいはグラファイトが反応
をしても生成するものはCO又はCO2であり、気体として
排除されるため、電極あるいは誘電体材料との間で特性
を悪くするような反応生成物はつくらない。
と、及び製造工程条件を下記のようにする事によって、
内部電極がCuで、誘電体材料が鉛化合物からなる、特性
の優れた、また、寿命試験後においても特性劣化の少な
い積層セラミックコンデンサ製造方法を確保するもので
ある。まず還元工程を水素雰囲気にする。酸素第二銅粉
は、水素雰囲気中においては約150℃以上の温度で充分
に還元される。一方、誘電体材料である鉛化合物は、同
じく水素雰囲気中で還元処理をする場合、250℃以上の
温度で熱処理した時に金属鉛が生成する。上記の様に、
酸化第二銅が還元し、誘電体材料は還元されない温度領
域が、水素雰囲気で熱処理した場合約100℃存在する。
そのため、酸化第二銅のみを充分に還元され、誘電体は
還元されない(変化しない)という条件を容易に設定で
きる。次に焼成工程であるが、窒素雰囲気中での焼成の
際、還元後の積層セラミックコンデンサを炭素またはグ
ラファイトの粉体中に埋めた状態か、あるいは炭素また
はグラファイトから成る容器に入れた状態で行なうとい
うものである。これによって、積層コンデンサの周囲が
焼成中わずかに還元雰囲気になり、電極中に残存した酸
化第二銅(CuO)や酸化第一銅(Cu2O)は還元され金属C
uとなり、また脱バインダ工程において誘電体中に拡散
した酸化第二銅については拡散を抑制する効果がある。
又、銅の酸化物とカーボンあるいはグラファイトが反応
をしても生成するものはCO又はCO2であり、気体として
排除されるため、電極あるいは誘電体材料との間で特性
を悪くするような反応生成物はつくらない。
実施例 以下に本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法の
一実施例について、図面を参照しながら説明する。
一実施例について、図面を参照しながら説明する。
まず本発明にかかる誘電体材料は、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3
をベースとしたTAMセラミックス社製,誘電材料(Y5U15
3U)を使用した。平均粒径は1.5μmで、温度特性はY5U
相当のものである。焼成は、950℃−3hrsである。この
誘電材料を無機成分とし、有機バインダにはブチラール
樹脂,可塑剤としてチ−n−ブチルフタレート,溶剤と
してトルエンを第1表に示した組成で混合し、スラリー
とした。
をベースとしたTAMセラミックス社製,誘電材料(Y5U15
3U)を使用した。平均粒径は1.5μmで、温度特性はY5U
相当のものである。焼成は、950℃−3hrsである。この
誘電材料を無機成分とし、有機バインダにはブチラール
樹脂,可塑剤としてチ−n−ブチルフタレート,溶剤と
してトルエンを第1表に示した組成で混合し、スラリー
とした。
このスラリーをドクターブレード法で有機フィルム上に
造膜し、グリーンシートとした。乾燥後のグリーンシー
ト厚みは約45μmであった。この時造膜から乾燥、任意
の寸法での打抜きを連続的に行なうシステムを使用し
た。次に導体ペーストは、酸化第二銅(平均粒径2μ
m)を主成分とし、添加物として接着強度を向上させる
ため、前記誘電体材料と同一の粉体を10重量%加えたも
のを無機成分とし、有機バインダであるポリブチルメタ
アクリレート(PBMA)をターピネオールに溶かしたビヒ
クルを加え三段ロールにより適度な粘度になるように混
練したものを用いた。この導体ペーストを前記加工済の
グリーンシート上にスクリーン印刷して電極パターンを
形成した。同様にして作製した電極形成済グリーンシー
トを対向電極として構成されるように所望の枚数積層
し、熱プレスで80℃−100kg/cm2の圧力で張り合わせ
た。そして所定の寸法に切断する。これにより、第1図
に示すようなグリーンシート積層体が形成される。次に
この未焼成グリーンシート積層体のバインダ除去を行な
う。本実施例に使用したグリーンシート材料中の有機バ
インダ及び導体ペースト中の有機バインダは、それぞれ
ブチラール,PBMAである。従って空気中の熱処理で分解
除去を行なうためには、約400℃以上の温度でなければ
ならない。従って本実施例では、450℃の温度で2時間
脱バインダを行なった。昇温スピードは50℃/hrとし
た。尚、脱バインダ温度は、バインダが分解する温度以
上であれば良い。しかし、必要以上に高温で熱処理する
と導体ペーストの無機成分であるCuOの誘電体材料中へ
の不必要な拡散が起こるため、約750℃以下が望まし
い。例えば800℃で2時間脱バインダをした場合では、
電極層のCuOが完全に誘電体層に拡散してしまい、電極
層がなくなってしまう。
造膜し、グリーンシートとした。乾燥後のグリーンシー
ト厚みは約45μmであった。この時造膜から乾燥、任意
の寸法での打抜きを連続的に行なうシステムを使用し
た。次に導体ペーストは、酸化第二銅(平均粒径2μ
m)を主成分とし、添加物として接着強度を向上させる
ため、前記誘電体材料と同一の粉体を10重量%加えたも
のを無機成分とし、有機バインダであるポリブチルメタ
アクリレート(PBMA)をターピネオールに溶かしたビヒ
クルを加え三段ロールにより適度な粘度になるように混
練したものを用いた。この導体ペーストを前記加工済の
グリーンシート上にスクリーン印刷して電極パターンを
形成した。同様にして作製した電極形成済グリーンシー
トを対向電極として構成されるように所望の枚数積層
し、熱プレスで80℃−100kg/cm2の圧力で張り合わせ
た。そして所定の寸法に切断する。これにより、第1図
に示すようなグリーンシート積層体が形成される。次に
この未焼成グリーンシート積層体のバインダ除去を行な
う。本実施例に使用したグリーンシート材料中の有機バ
インダ及び導体ペースト中の有機バインダは、それぞれ
ブチラール,PBMAである。従って空気中の熱処理で分解
除去を行なうためには、約400℃以上の温度でなければ
ならない。従って本実施例では、450℃の温度で2時間
脱バインダを行なった。昇温スピードは50℃/hrとし
た。尚、脱バインダ温度は、バインダが分解する温度以
上であれば良い。しかし、必要以上に高温で熱処理する
と導体ペーストの無機成分であるCuOの誘電体材料中へ
の不必要な拡散が起こるため、約750℃以下が望まし
い。例えば800℃で2時間脱バインダをした場合では、
電極層のCuOが完全に誘電体層に拡散してしまい、電極
層がなくなってしまう。
また脱バイ温度の決定は、あらかじめ有機バインダの熱
分析を行ない、その結果に基づいて行なわれるもので、
バインダ除去工程の後も残存カーボン量の分析を実施
し、充分なバインダ除去が行なわれたことを確認する事
が望ましい。尚本実施例で用いた脱バインダ条件で脱バ
インダした積層セラミックコンデンサ試料を炭素分析し
た結果、充分にバインダ除去されている事が確認され
た。本脱バインダ工程の温度プロファイルを第2図に示
す。次に還元工程であるが、120mmφのアルミナ製炉芯
管を用いた管状炉内に前記の脱バインダ済の積層体を挿
入し、炉内を窒素ガスで置換した後、さらに水素で置換
した。水素で置換した後の水素ガスの流量は0.5/min
とし、その後、炉内を50℃/hrの昇温スピードで200℃に
し、2時間還元処理を行なった。本還元工程は200℃で
行なったが、175℃〜250℃の還元温度範囲で、CuOが完
全に金属Cuに還元し、誘電体材料は変化しないという条
件をつくり出す事が出来る。この還元工程の温度プロフ
ァイルの一例を第3図に示す。次に焼成工程は還元工程
と同じ管状炉を用いて行なった。試料はカーボン粉末の
中に還元済積層体をうずめたものを用意した。試料の概
略を第4図に示した。10は96%Al2O3焼結済基板、20は
敷粉であり本実施例においてはBN(窒化ボロン)を用い
た。30は還元済積層体であり、40はカーボン粉末であ
る。尚、台として用いた96%Al2O3焼結基板や敷粉のBN
は、誘導体材料と反応を起こさない。そのため、誘電体
と反応せず焼成工程の温度,雰囲気において安定なもの
であれば上記の物質に限るものではない。この様にして
準備した試料を管状炉内に入れ、窒素雰囲気で950℃で
焼結した。尚、内部残存酸素量は、O2濃度計の計測では
1〜2ppmであった。また温度フロファイルを第5図に示
す。
分析を行ない、その結果に基づいて行なわれるもので、
バインダ除去工程の後も残存カーボン量の分析を実施
し、充分なバインダ除去が行なわれたことを確認する事
が望ましい。尚本実施例で用いた脱バインダ条件で脱バ
インダした積層セラミックコンデンサ試料を炭素分析し
た結果、充分にバインダ除去されている事が確認され
た。本脱バインダ工程の温度プロファイルを第2図に示
す。次に還元工程であるが、120mmφのアルミナ製炉芯
管を用いた管状炉内に前記の脱バインダ済の積層体を挿
入し、炉内を窒素ガスで置換した後、さらに水素で置換
した。水素で置換した後の水素ガスの流量は0.5/min
とし、その後、炉内を50℃/hrの昇温スピードで200℃に
し、2時間還元処理を行なった。本還元工程は200℃で
行なったが、175℃〜250℃の還元温度範囲で、CuOが完
全に金属Cuに還元し、誘電体材料は変化しないという条
件をつくり出す事が出来る。この還元工程の温度プロフ
ァイルの一例を第3図に示す。次に焼成工程は還元工程
と同じ管状炉を用いて行なった。試料はカーボン粉末の
中に還元済積層体をうずめたものを用意した。試料の概
略を第4図に示した。10は96%Al2O3焼結済基板、20は
敷粉であり本実施例においてはBN(窒化ボロン)を用い
た。30は還元済積層体であり、40はカーボン粉末であ
る。尚、台として用いた96%Al2O3焼結基板や敷粉のBN
は、誘導体材料と反応を起こさない。そのため、誘電体
と反応せず焼成工程の温度,雰囲気において安定なもの
であれば上記の物質に限るものではない。この様にして
準備した試料を管状炉内に入れ、窒素雰囲気で950℃で
焼結した。尚、内部残存酸素量は、O2濃度計の計測では
1〜2ppmであった。また温度フロファイルを第5図に示
す。
以上のようにして作製された積層セラミッウクンデンサ
に外部端子を取り出すための電極,いわゆる外部電極
(金属銅ペースト塗布,乾燥の後600℃の窒素雰囲気で
焼付け)を設けて、コンデンサとしての評価を行なっ
た。
に外部端子を取り出すための電極,いわゆる外部電極
(金属銅ペースト塗布,乾燥の後600℃の窒素雰囲気で
焼付け)を設けて、コンデンサとしての評価を行なっ
た。
また、比較のために、還元工程を300℃の温度で、窒素
と水素の混合雰囲気(流量は窒素ガス0.8/min,水素ガ
ス0.2/min)中で行ない、焼成工程においては、温度
プロファイルと雰囲気は同じであるが、カーボン粉末中
に積層体を埋めずに焼成したものを作製した。尚、本発
明の製造方法にもとづいて作製した積層セラミックコン
デンサも、比較のために作製した積層セラミックコンデ
ンサも、脱バインダ工程までは、まったく同様の条件で
処理されたものである。又、比較のためのコンデンサに
ついても外部電極は、金属銅ペーストを窒素中600℃で
焼付けた。以上の様にして作製した積層セラミックコン
デンサの初期特性(容量,tanδ,絶縁抵抗)ならびに、
寿命試験後の特性を評価した。寿命試験は、60℃,95%R
H,50VDCバイアスの条件で500時間保持した後の特性であ
る。評価結果の平均値を第2表に示す。各々の条件で作
製した試料はそれぞれ10コである。
と水素の混合雰囲気(流量は窒素ガス0.8/min,水素ガ
ス0.2/min)中で行ない、焼成工程においては、温度
プロファイルと雰囲気は同じであるが、カーボン粉末中
に積層体を埋めずに焼成したものを作製した。尚、本発
明の製造方法にもとづいて作製した積層セラミックコン
デンサも、比較のために作製した積層セラミックコンデ
ンサも、脱バインダ工程までは、まったく同様の条件で
処理されたものである。又、比較のためのコンデンサに
ついても外部電極は、金属銅ペーストを窒素中600℃で
焼付けた。以上の様にして作製した積層セラミックコン
デンサの初期特性(容量,tanδ,絶縁抵抗)ならびに、
寿命試験後の特性を評価した。寿命試験は、60℃,95%R
H,50VDCバイアスの条件で500時間保持した後の特性であ
る。評価結果の平均値を第2表に示す。各々の条件で作
製した試料はそれぞれ10コである。
第2表よりも明らかなように、本発明の積層セラミック
コンデンサの製造方法によって作製したものは、非常に
優れた特性を示し、実用上充分な特性である。とりわ
け、寿命試験後の特性においても、初期特性とほとんど
変化がなく、極めて信頼性の高い積層セラミックコンデ
ンサであるといえる。又、本発明の実施例の結果と、比
較例を比べた場合、初期特性,寿命試験後の特性ともに
本発明の製造方法により作製したものが優れている。こ
の結果からも、還元工程時に水素雰囲気を用い、低い温
度で還元することと、焼成工程時に試料をカーボン粉末
中に埋めて焼成する事が、優れた特性と信頼性を得るた
めに非常に有効である事は明らかである。又、焼成後の
試料を見た場合、本発明による試料は誘電体部分が、誘
電体材料粉と同じ淡い黄色であるのに対して、比較例の
試料は、誘電体成分が柿色となり明らかに酸化銅の拡散
が不必要な程過剰に起こっているのがわかる。
コンデンサの製造方法によって作製したものは、非常に
優れた特性を示し、実用上充分な特性である。とりわ
け、寿命試験後の特性においても、初期特性とほとんど
変化がなく、極めて信頼性の高い積層セラミックコンデ
ンサであるといえる。又、本発明の実施例の結果と、比
較例を比べた場合、初期特性,寿命試験後の特性ともに
本発明の製造方法により作製したものが優れている。こ
の結果からも、還元工程時に水素雰囲気を用い、低い温
度で還元することと、焼成工程時に試料をカーボン粉末
中に埋めて焼成する事が、優れた特性と信頼性を得るた
めに非常に有効である事は明らかである。又、焼成後の
試料を見た場合、本発明による試料は誘電体部分が、誘
電体材料粉と同じ淡い黄色であるのに対して、比較例の
試料は、誘電体成分が柿色となり明らかに酸化銅の拡散
が不必要な程過剰に起こっているのがわかる。
今回、実施例には、カーボン粉末の量については触れな
かったが、カーボン粉末量を種々変えて同様に実験を行
なったところ、試料が完全に埋まっている状態で焼成す
れば、カーボン粉末量による、初期特性及び寿命試験後
の特性に対する影響は認められなかった。又、カーボン
粉末中に埋めるのではなく、カーボン性の容器中に試料
を入れて同様に焼成を行ない特性を調べたが、この方法
においても、カーボン粉末中に埋めた場合と同様、優れ
た特性を有する積層セラミックコンデンサが得られた。
かったが、カーボン粉末量を種々変えて同様に実験を行
なったところ、試料が完全に埋まっている状態で焼成す
れば、カーボン粉末量による、初期特性及び寿命試験後
の特性に対する影響は認められなかった。又、カーボン
粉末中に埋めるのではなく、カーボン性の容器中に試料
を入れて同様に焼成を行ない特性を調べたが、この方法
においても、カーボン粉末中に埋めた場合と同様、優れ
た特性を有する積層セラミックコンデンサが得られた。
発明の効果 以上述べたように本発明の製造方法によれば、極めて誘
電特性に優れ、信頼性の高い鉛化合物を誘電体材料とし
て使用できるばかりでなく、脱バインダ,還元,焼成の
各工程を前記のような構成条件で作製する事で、初期特
性に優れ、さらに信頼性の非常に高い積層セラミックコ
ンデンサが得られものである。つまり、鉛化合物を用い
た誘電体は一般に、誘電性に優れ、低温で焼成ができる
ので、極めて量産に適した誘電材料である。又、本発明
の製造方法によって得られるCuを内部電極とする積層セ
ラミックコンデンサは、Cuのもつ導体抵抗の低さ,マイ
グレーション性の良さ,低コストの利点を充分に発揮で
きるものであり、極めて効果的な発明である。
電特性に優れ、信頼性の高い鉛化合物を誘電体材料とし
て使用できるばかりでなく、脱バインダ,還元,焼成の
各工程を前記のような構成条件で作製する事で、初期特
性に優れ、さらに信頼性の非常に高い積層セラミックコ
ンデンサが得られものである。つまり、鉛化合物を用い
た誘電体は一般に、誘電性に優れ、低温で焼成ができる
ので、極めて量産に適した誘電材料である。又、本発明
の製造方法によって得られるCuを内部電極とする積層セ
ラミックコンデンサは、Cuのもつ導体抵抗の低さ,マイ
グレーション性の良さ,低コストの利点を充分に発揮で
きるものであり、極めて効果的な発明である。
第1図は本発明の製造方法によって作製されたグリーン
シートによる積層セラミックコンデンサを示す構成図、
第2図は本発明の製造方法の脱バインダ工程の温度プロ
ファイルの一例を示すグラフ、第3図は本発明の製造方
法の還元工程の温度プロファイルの一例を示すグラフ、
第4図は本発明の製造方法の焼成時の試料の状態の一例
を示す説明図、第5図は本発明の製造方法の焼成工程の
温度プロファイルの一例を示すグラフである。 1……鉛化合物誘電体材料、2……内部電極、10……96
%Al2O3、焼結済基板、20……敷粉、30……還元済積層
体、40……カーボン粉末。
シートによる積層セラミックコンデンサを示す構成図、
第2図は本発明の製造方法の脱バインダ工程の温度プロ
ファイルの一例を示すグラフ、第3図は本発明の製造方
法の還元工程の温度プロファイルの一例を示すグラフ、
第4図は本発明の製造方法の焼成時の試料の状態の一例
を示す説明図、第5図は本発明の製造方法の焼成工程の
温度プロファイルの一例を示すグラフである。 1……鉛化合物誘電体材料、2……内部電極、10……96
%Al2O3、焼結済基板、20……敷粉、30……還元済積層
体、40……カーボン粉末。
Claims (1)
- 【請求項1】鉛化合物を主成分とするセラミック誘電体
材料に少なくとも有機バインダ,可塑剤を含む生シート
を作製する工程と、前記生シート上に酸化第二銅を主成
分とするペースト組成物で電極パターンを印刷し、前記
生シートとは別の電極パターン形成済生シートを所望の
枚数積層して多層化するか、もしくは、前記生シート上
に前記酸化第二銅ペーストで電極パターンの印刷の後、
新たに生シートを積層し、さらにその上に前記酸化第二
銅ペーストで電極パターンを印刷する方法を繰り返し行
ない多層化する工程と、前記多層体を空気中で多層体内
部の有機バインダが分解,飛散するに充分な温度で熱処
理を行なう工程と、しかる後水素雰囲気中で175℃〜250
℃の間の温度で還元熱処理を行なう工程と、さらに前記
還元済多層体を炭素またはグラファイトの粉体中に埋め
た状態か、あるいは、炭素またはグラファイトから成る
容器に入れた状態で窒素雰囲気中で焼結させる工程と、
さらに外部端子電極を形成する工程よりなることを特徴
とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63056635A JPH07105306B2 (ja) | 1988-03-10 | 1988-03-10 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63056635A JPH07105306B2 (ja) | 1988-03-10 | 1988-03-10 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01230214A JPH01230214A (ja) | 1989-09-13 |
| JPH07105306B2 true JPH07105306B2 (ja) | 1995-11-13 |
Family
ID=13032781
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63056635A Expired - Fee Related JPH07105306B2 (ja) | 1988-03-10 | 1988-03-10 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07105306B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10351377A1 (de) | 2002-11-05 | 2004-10-28 | Nippon Soken, Inc., Nishio | Laminiertes dielektrisches Element und Verfahren zu seiner Herstellung |
| JP4946978B2 (ja) * | 2008-06-09 | 2012-06-06 | 住友金属鉱山株式会社 | 薄膜キャパシタ材の製造方法 |
-
1988
- 1988-03-10 JP JP63056635A patent/JPH07105306B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01230214A (ja) | 1989-09-13 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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