JPH07107518B2 - 一次イオン照射方法 - Google Patents

一次イオン照射方法

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JPH07107518B2
JPH07107518B2 JP62165669A JP16566987A JPH07107518B2 JP H07107518 B2 JPH07107518 B2 JP H07107518B2 JP 62165669 A JP62165669 A JP 62165669A JP 16566987 A JP16566987 A JP 16566987A JP H07107518 B2 JPH07107518 B2 JP H07107518B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一次イオン照射方法、特に二次イオン質量分析
装置(Secondary Ion Mass Spectrometry,以下SIMSと称
する)における一次イオン照射方法に関する。
〔従来の技術〕
SIMSは真空中に置いた試料表面にO2 +,Cs +,Ar +,N2 +など
の一次イオンを照射した際に試料表面からスパッタリン
グ(Sputtering)現象で放出される中性元素や二次イオ
ン,二次電子のうち二次イオンを質量分析計を通して選
別し、試料中の構成元素,不純物元素の濃度を二次イオ
ン電料強度として検出し、得られた深さ分布,表面分布
などから試料構造を評価するものである。
従来、SIMSの検出密度を上げるため検出元素の電気陰性
度の大きさに応じて一次イオン種を使い分けていた。例
えば、電気陰性度の大きなSなどを検出する場合には、
陽性(低電子陰性度)イオンたるCs +を試料表面に一次
イオンとして照射することにより検出金属の仕事関数を
低下させる。これによりS-などの陰性元素イオンの中性
化を防止し負イオンとしてのS-の発生を促進させるので
ある。逆に、電気陰性度の小さなCrなどを検出する場合
には、陰性イオンたるO2 +(又はO-)を試料表面に照射
し、検出金属の仕事関数を増大させ、正イオンのCr +
発生を促進させるのである。
したがって、従来はCrドープGaAs基板50表面にSドープ
のGaAsエピタキシャル(Epitaxial)層51を成長した試
料中のCrとSなどのような電気陰性度が大きく異なるよ
うな元素の濃度分布を求めるに際しては、まず、第4図
(a)に示すようにO2 +一次イオンビーム1を照射してO
2 +で試料表面をスパッタリング(Sputtering)しながら
二次イオンとしてCr+41を検出してCrの深さ分布を得る
第一の分析をおこなった。ここでのO2 +イオンビーム照
射では、Cr +を高効率で発生できても電気陰性度の大き
なSの二次イオンの発生は少ないのでS-の深さ分布をも
同時に測定評価できない。そこで次に第4図(b)に示
すようにCs -一次イオンビーム2を前記試料の別な位置
の表面に再度照射してS-42だけの深さ分布を求める第2
の分析をおこなっていた。このとき、最初にO2 +を照射
した試料の表面位置と次におこなったCs +照射位置は当
然異なるし、しかも一次イオンビーム種によってスパッ
タリング速度も異なるので、O2 +照射・スパッタリング
で得たCr分布とCs +照射・スパッタリングで得たS-分布
を同一図中に重ねて描くためには、O2 +照射・スパッタ
リングで生じた第1の分析で生じた穴71の深さとCs +
射・スパッタリングで生じた第2の分析で生じた穴72の
深さとを個々に測定して、2つの分布の深さ方向のスケ
ールを合せることをおこなわなければならなかった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように上述した従来の一次イオン照射方法は、分析
元素の電気陰性度に応じてO2 +による分析とCs +による分
布との独立した2回の分析をおこなわなければならなか
ったので、分析毎に試料上の測定位置が異なり、2つの
異なる分布を正確に合成し難いと云う欠点があったり、
酸素の増感効果による感度の変動を抑制するために微量
酸素ガスを試料表面に吹き付けたりしていたので装置の
真空度を低下させてしまうなどの問題があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の一次イオン照射方法は、二次イオン質量分析装
置を用いた元素の深さ分布の測定において、高エネルギ
ーの第1のイオンを分析領域を含む試料表面に照射しな
がら、第1のイオンより電気陰性度が高く且つ極低エネ
ルギーの第2のイオンを照射する第1の工程と、第1の
イオンより電気陰性度が低く且つ極低エネルギーの第3
のイオンを照射する第2の工程とを順次繰り返して、分
析領域を含む試料表面に第2あるいは第3のイオンによ
る吸着層を形成しながらスパッタリング・エッチングす
ることを特徴とする。
なお、上記の第2のイオン及び第3のイオンは分析領域
に走査しながら照射してもよいし、一括して照射しても
よい。
〔実施例〕
次に、本発明について図面を参照して説明する。
第1図(a),(b)は本発明の一実施例の工程を示す
縦断面図である。第1図(a)は、CrドープGaAs基板50
上に厚さ0.2μmのSドープGaAsエピタキシャル層51を
形成した試料に加速エネルギー10kev、2.5mAで、直径が
約50μmののN+イオンビーム3を第1のイオンとして2m
m×2mmの範囲で走査しながら照射し、同時に加速エネル
ギー10evで直径約1200μmののO2 +イオンビーム1を第
2のイオンとして照射した様子を示す。O2 +イオンビー
ムの照射量は試料からの2次イオン電流が飽和するO2 +
イオンビームの電流値から決められる。N+イオンビーム
3の照射でスパッタリング・エッチングで生じたCr +41
は質量分析計を通して検出計へ出力される。次にO2 +
オンビーム照射を中断するとともにただちに加速エネル
ギー10evで直径約1200μmののCs +イオンビーム2を第
3のイオンとして照射し、同時にN+イオンビーム3によ
るスパッタリング・エッチングでS-42を放出させた様子
を第1図(b)に示す。以下、第1図(a)と(b)の
工程を繰り返して必要な深さの穴73を形成する。なお、
上記第2イオンおよび第3イオンは走査しながら照射し
てもよいし、また一括して照射してもよい。
第2図は以上の様にして得たCr +81とS-82の二次イオン
の深さ分布を示す。深さ方向のスケールは形成された穴
73の深さを高さ計から求めて較正した。なお、穴の周囲
からの誤信号を除外するため分析領域たる穴の中心領域
(1mm×1mm)から放出された二次イオンのみを選択的に
検出している。
第3図(a),(b)は本発明の第2の実施例の工程を
示す縦断面図である。第3図(a)はCrドープGaAs基板
50上に厚さ0.2μmのSドープGaAsエピタキシャル層51
を形成してなる試料に加速エネルギー10kev、2.5m.Aで
直径が約50μmのAr +イオンビーム4を第1のイオンと
して2mm×2mmの範囲で走査しながら照射し、同時に加速
エネルギー10evで直径約1200μmののO2 +イオンビーム
1を第2のイオンとして一括照射した様子を示す。O2 +
イオンビーム照射量は試料からの二次イオン電流が飽和
するO2 +イオンビームの電流値から決められる。Ar +イオ
ンビーム4の照射でスパッタリングされたCr +41は質量
分析計を通して検知される。次にO2 +イオンビーム照射
を中断するとともにただちに加速エネルギー10evで直径
約1200μmののCs +イオンビーム2を第3のイオンとし
て一括照射し、同時にAr +イオンビーム4のスパッタリ
ングでS-42を放出させた様子を第3図(b)に示す。以
下、上記第3図(a),(b)の工程を繰り返しながら
試料の深さ方向の二次イオン質量分析をおこなった。
本実施例の如く第2のイオンや第3のイオンを一括して
照射する場合には、わずらわしいビーム絞り工程が不要
になることの他に、分析時間を短縮できる利点がある。
さらに一括照射ビームの断面均一性は少なくとも分析領
域表面が第2,第3のイオンビームで被覆される程度であ
れば問題にならない。
なお、本発明の実施例においては試料バイアスについて
は触れなかったが、セクタマス(Sector Mass)型の質
量分析計を用いる場合には高・質量分解能を得るべく二
次イオンを加速した方が良いし、四重極マス型の質量分
析計を用いる場合にも数Vから数十Vの試料バイアスを
おこなっても良い。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は高加速エネルギーの第1
のイオンで試料表面をスパッタリングする際に、電気陰
性度が第1のイオンより大きい元素の第2のイオンと小
さい元素の第3イオンとを極く低エネルギーで交互に繰
り返し照射して試料表面の仕事関数を変化させることに
より極く低エネルギーの陰性元素イオン(たとえば
O2 +)を照射する際には正の二次イオンを高感度に分析
でき、逆に極く低エネルギーの陽性イオン(たとえばCs
+)を照射する際には、負の二次イオンを高感度に検出
できるので、同一領域の同一分析中に正・負の二次イオ
ンの深さ分布を交互にしかも高感度に分析できる効果を
有し、その結果、分析の省力化とともに深さ分析を正確
に測定でき得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本発明の第1の実施例の工程を
示す断面図、第2図は本発明の第1の実施例により得た
GaAs基板中のSとCrの深さ分布図、第3図(a),
(b)は本発明の第2の実施例の工程を示す断面図、第
4図(a),(b)は従来のSIMSにおける一次イオン照
射方法の工程を示す断面図である。 1……O2 +イオンビーム、2……Cs +イオンビーム、3…
…N+イオンビーム、4……Ar +イオンビーム、41……ス
パッタリングCr +、42……スパッタリングS-、50……GaA
s基板、51……GaAsエピタキシャル層、71……第1の分
析で生じた穴、72……第2の分析で生じた穴、73……本
発明の方法で生じた穴。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二次イオン質量分析装置を用いた元素の深
    さ分布の測定において、高エネルギーの第1のイオンを
    分析領域を含む試料表面に照射しながら、第1のイオン
    より高い電気陰性度の極低エネルギーの第2のイオンを
    照射する第1の工程と、第1のイオンより低い電気陰性
    度の極低エネルギーの第3のイオンを照射する第2の工
    程とを順次繰り返して、分析領域を含む試料表面に前記
    の第2あるいは第3のイオンによる吸着層を形成しなが
    らスパッタリング(Sputtering)・エッチングすること
    を特徴とする一次イオン照射方法。
  2. 【請求項2】第2のイオン及び第3のイオンを照射する
    工程において、第2のイオン及び第3のイオンを走査し
    ながら照射することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の一次イオン照射方法。
  3. 【請求項3】第2のイオン及び第3のイオンを照射する
    工程において、第2のイオン及び第3のイオンを一括し
    て照射することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の一次イオン照射方法。
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JP4864336B2 (ja) * 2005-03-18 2012-02-01 富士通株式会社 深さ方向元素分布測定方法
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