JPH07108367B2 - 除加湿法 - Google Patents

除加湿法

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JPH07108367B2
JPH07108367B2 JP62089626A JP8962687A JPH07108367B2 JP H07108367 B2 JPH07108367 B2 JP H07108367B2 JP 62089626 A JP62089626 A JP 62089626A JP 8962687 A JP8962687 A JP 8962687A JP H07108367 B2 JPH07108367 B2 JP H07108367B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は除加湿法に関する。さらに詳しくは、本発明は
無機性ガス中に含まれる水蒸気を膜により分離する除加
湿法に関する。
〔従来の技術〕
従来より水蒸気を含有する無機性ガスから水蒸気を分離
するためにいろいろな除湿方法が行われている。一般的
には、シリカゲル、生石灰、塩化カルシウム、モレキユ
ラーシーブ等の吸湿性の固体や濃硫酸、塩化リチウム等
の吸湿性の液体に水蒸気を含有する無機性ガスを接触さ
せて水蒸気を分離する方法と無機性ガスを冷却すること
により飽和水蒸気圧を下げ、気体中の水分を凝縮させて
分離する方法が行われている。
しかしながら、これらの方法においては、以下に述べる
ような問題点が指摘されている。すなわち、前者の場
合、使用する固体や液体の吸湿性そのものに限界があ
り、連続的に除湿を行うことは不可能で、しかも頻繁に
吸湿剤の再生操作を行わなければならない。一方、後者
の方法では、除湿された気体の温度は、かなり低下する
ので、使用に際して温度調節を行わなければならず、多
大のエネルギーが消費される。
最近、これらの問題を解消した除湿方法として膜分離に
よる除湿方法が提案されており(特開昭54−152679号公
報)、省エネルギープロセスとして今後の展開が期待で
きる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記公報に記載されている方法は、水蒸気を含有する気
体混合物を高分子薄膜と接触させることにより水蒸気を
分離する方法であつて、具体的には銅アンモニアレーヨ
ン再生セルロース薄膜、ジアセチルセルロース薄膜、天
然ゴム等の非イオン性の高分子薄膜を使用して除湿する
方法が開示されている。しかしながら、該公報に記載の
方法では、連続的かつ除湿された気体の温度を変えるこ
となく除湿を行ない得るが、処理風量が小さく、除湿能
という点でまだ不充分であり、実用に供し難い。
従つて、本発明の目的は、水蒸気を含む無機性ガスから
膜を用いて高性能で除加湿することのできる工業的に有
利な除加湿法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、かかる目的を達成するため鋭意検討を重
ね、意外にも、従来除湿用の分離膜として全く用いられ
ていなかつたイオン化した基を有する多糖類系高分子物
質から構成された膜を用いると、極めて高い透湿性能で
除加湿できることを見出し本発明に至つた。すなわち本
発明は、水蒸気を含有する無機性ガスを膜に接触させて
該無機性ガス中の水蒸気を分離するに際し、イオン化し
たイオン性基を有する多糖類系高分子物質から構成され
た高分子膜(以下イオン化多糖類系膜という)を用いる
ことを特徴とする除加湿法である。本発明において、無
機性ガスとは、空気、水素、酸素、窒素、ヘリウム、ア
ルゴン、炭酸ガス等の1種以上が混合したガスをさす。
本発明において、イオン化したイオン性基とは、カチオ
ン又はアニオンにイオン化した基であり、塩を形成し得
る基全てを含むが、なかでも実用的には、硫酸エステル
残基、スルホン酸残基、カルボン酸残基、リン酸エステ
ル残基及びホスホン酸残基の塩、またはアンモニウム基
及び多価金属イオンに配位した窒素原子を有する金属錯
体基が好ましい。アンモニウム基としては、一般式−N+
HnR4−n(式中Rは炭素数1〜6までの炭化水素基、n
は1〜4の整数)で表されるイオン、−NHCH2CH2NH2
−NHCH2CH2NHCH2CH2NH2などのポリアミン、 などの複素環構造を有するアミンからつくられるアンモ
ニウム基等を例示することができる。又、多価金属イオ
ンに配位した窒素原子を有する基とは、多糖類分子上の
窒素原子が多価金属イオンに配位結合することにより形
成される金属錯体基で一般式 で示される金属錯体イオン基(式中xは金属イオンに配
位する窒素原子の数で1〜6までの整数を、yは金属イ
オンの価数で2〜4までの整数、Mは金属を表す。)で
ある。本発明で使用されるイオン化多糖類系膜は、前記
イオン性基群の中から選ばれた1又は2以上の基を有す
る膜である。
本発明で用いられるイオン化多糖類系膜としては、カチ
オン性多糖類塩又はアニオン性多糖類塩からなる膜が、
製膜性、機械的強度、膜性能の点で好ましい。このよう
なカチオン性多糖類塩からなる膜としては、例えばキト
サン硫酸塩、キトサン酢酸塩等のキトサンの塩及びN−
アシル化キトサン、リン酸化キトサン、カルボメトキシ
化キトサン等のキトサン及びその誘導体塩、アミノセル
ロース、N−メチルアミノセルロース、N,N−ジメチル
アミノセルロース、ジエチレントリアミノセルロース、
ピペラジルセルロース等のN−置換セルロースの塩、ジ
エチルアミノエチルセルロース、アミノエチルセルロー
ス、塩化シアヌルセルロース等のアミン性チツ素原子を
含有したカチオン性のセルロース誘導体塩等をあげるこ
とができる。又、アニオン性多糖類塩からなる膜として
はアルギン酸、ペクチン酸、コンドロイチン硫酸、ヒア
ルロン酸、ザンサムガムなどの天然多糖類の塩及びこれ
らの誘導体、例えば、部分メチルエステル化アルギン
酸、カルボメトキシ化アルギン酸、リン酸化アルギン
酸、アミノ化アルギン酸等の塩、CMセルロース、硫酸セ
ルロース、リン酸セルロース、スルホエチルセルロー
ス、ホスホエチルセルロース、リン酸化グアーガム、リ
ン酸化キチン等の半合成多糖類の塩等からなる膜が挙げ
られる。なかでも本発明においては、キトサン塩、キト
サン誘導体塩、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体塩、及
びカチオン性又はアニオン性のセルロース誘導体塩から
なる膜が、製膜性、機械的強度、膜性能の点でさらに好
ましい膜である。
本発明の除加湿用膜とは上記イオン化多糖類系高分子を
主成分とする膜であり、該イオン化多糖類と相溶性のあ
る高分子とブレンドして得られる、例えばキトサンとPV
Aとのブレンド膜、アルギン酸とPVAとのブレンド膜等の
ブレンド膜、アルギン酸にアクリル酸等の親水性ビニル
モノマーをグラフトしたグラフト膜等も含まれる。
本発明におけるイオン化多糖類系膜において、イオン化
した基は該基に対する対カチオン及び/又は対アニオン
との間に塩を形成している必要がある。該イオン化した
基が硫酸エステル残基、スルホン酸残基、ホスホン酸残
基等のアニオン性基である場合、該基に対する対カチオ
ンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジ
ウム、セシウム等のアルカリ金属、ベリリウム、マグネ
シウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のア
ルカリ土類金属、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバ
ルト、ニツケル、銅、亜鉛、銀、ロジウム、ジルコニウ
ム、セリウム、ユーロピウム等の遷移金属、アルミニウ
ム、錫、鉛等の周期表3B、4B族に属する金属のイオン、
一般式N+HnR4−n(Rは炭素数1〜4までの炭化水素
基、nは1〜4の整数で表わされるアンモニウムイオ
ン、 等のポリアミン、 等の複素環構造を有するアミンから生成するアンモニウ
ムイオン、ピリジニウムイオン等が挙げられる。該イオ
ン化した基がアンモニウム基である場合、該基に対する
アニオンとしては塩素イオン、臭素イオン等のハロゲン
イオン、硫酸、リン酸、硝酸等の無機酸から生じるアニ
オン、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、
シユウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン
酸、グルタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、トリメリツト酸、クエン酸、ピロメリツト酸、エチ
レンジアミン四酢酸、アコニツト酸等の有機酸から生じ
るアニオン等が挙げられる。また多価金属に配位した窒
素原子を有する金属錯体基の対アニオンとして、硫酸、
リン酸、硝酸、ハロゲン化水素酸等の無機酸から生ずる
アニオン、酢酸等の有機酸から生ずるアニオン等が挙げ
られる。又、本発明においては、同一高分子内にカチオ
ンとアニオンを有し、分子内及び/又は分子間でイオン
化している場合、又対イオンがポリイオンである場合
(例えばアルギン酸とポリエチレンイミン、キトサンと
ポリアクリル酸、アルギン酸とキトサン等のイオンコン
プレツクス)等も含まれる。
本発明の方法に使用される膜について、さらに具体的に
説明するために、前記イオン化多糖類系膜のうち、キト
サン塩又はキトサン誘導体塩からなる膜(以下、キトサ
ン系多糖類膜という)、アルギン酸塩又はアルギン酸誘
導体塩からなる膜(以下、アルギン酸系多糖類膜とい
う)及びカチオン性又はアニオン性のセルロース誘導体
塩からなる膜(以下、セルロース系多糖類膜という)を
代表例としてそのイオン化法等について詳細に述べる。
まず、カチオン性多糖類系膜の代表例であるキトサン系
多糖類膜について述べる。キトサン系多糖類とはキトサ
ン及びこの誘導体をさすが、このようなキトサン系多糖
類は酢酸、塩酸等の希薄な水溶液には塩を形成して容易
に溶解し、これをアルカリ水溶液と接触させると再び凝
固析出する性質を有している。したがつて、キトサンを
上記溶媒に溶解させ、得られた溶液を流えんしアルカリ
水溶液と接触させるか、風乾し、乾式膜とした後、アル
カリ水溶液に接触させることによりキトサン膜を得るこ
とができる。本発明に用いるキトサンは脱アセチル化度
50%以上のものが好ましい。キトサン系多糖類膜をイオ
ン化させるには、酸とキトサンのアミノ基を中和又は部
分中和して、アンモニウム塩を形成すればよい。ここで
利用出来る酸としては、塩酸、硝酸、臭素酸、硫酸、リ
ン酸などの無機酸、酢酸、メタンスルホン酸、蟻酸、プ
ロピオン酸、シユウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル
酸、マレイン酸、グルタル酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、トリメシン酸、トリメリツト酸、ク
エン酸、アコニツト酸、スルホ安息香酸、ピロメリツト
酸、エチレンジアミン四酢酸などが挙げられる。使用に
あたつては、1種又は2種以上の酸を用いることができ
る。これらの酸を用いて、キトサン系多糖類膜をイオン
化するには、例えばこれらの酸を含有する溶液中にキト
サン系多糖類膜を浸漬し、イオン化させればよい。
又、該キトサン系多糖類膜をイオン化する方法として、
多価金属イオンを用いた金属錯体塩を形成せしめる方法
もある。すなわち、キトサンのアミノ基等を、金属イオ
ンに配位せしめ、金属錯体塩を形成する方法である。か
かる金属イオンとしては通常、ベリリウム、マグネシウ
ム、鉄、ニツケル、コバルト、銅、亜鉛、クロム、アル
ミニウム、チタニウムなどから生ずる多価金属イオンが
挙げられる。使用にあたつては1種又は2種以上の多価
金属イオンを用いることができる。このような金属イオ
ン源としては、Cr2(SO4、FeSO4、CoSO4、NiSO4、C
uSO4、Fe2(SO4、MnSO4、BeSO4、MgSO4、Al2(S
O4、Ti(SO4、Mg(H2PO4等が用いられる。
該金属塩を用いた場合、該塩の複分解により生ずる酸に
より、前述したキトサンのアンモニウム塩化によるイオ
ン化の効果も膜性能に加味される。
また、上記金属配位キトサンの対アニオンとしては、硫
酸、硝酸、リン酸、ハロゲン化水素酸等の無機酸から生
ずるアニオン、又は酢酸等の有機酸から生ずるアニオン
等が用いられる。
上述した金属イオンをキトサン系多糖類膜に配位させる
には、例えば上記金属塩を添加した溶液中にキトサン系
多糖類膜を浸漬すればよい。
次にアニオン性多糖類系膜の代表例であるアルギン酸系
多糖類について述べる。アルギン酸系多糖類とは、アル
ギン酸及びこの誘導体をさすが、かかるアルギン酸系多
糖類は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアル
カリと塩を形成して、水に容易に溶解するので、このア
ルギン酸塩の溶液をガラス板上などに流延し自然乾燥す
ることにより、透明均質なアルギン酸塩の膜が出来る。
また、該アルギン酸塩溶液を水溶性有機溶剤(例えばエ
タノール、イソプロパノール、アセトンなど)或いは濃
厚塩溶液と接触させると該塩が凝固析出する性質を有し
ているので、これを利用し湿式凝固膜を作ることもでき
る。
アルギン酸系多糖類膜をイオン化させる場合、対カチオ
ンとして利用されるイオンとしては、前述の金属イオ
ン、アンモニウムイオン、ポリアミン、複素環構造を有
するアミンから生成するアンモニウムイオン等が挙げら
れる。イオン化する場合には、同時に複数種の対カチオ
ンを用いてもよい。このイオン源としては、金属イオン
の場合には塩又は水酸化物、アンモニウムイオンの場合
は、塩又は、アミン等が用いられる。これらのカチオン
を対カチオンとして有するイオン化アルギン酸系多糖類
膜を調製するには、例えば、該カチオンを含有する溶液
中にアルギン酸系多糖類膜を浸漬しイオン交換させれば
よい。
本発明において使用されるイオン化多糖類系膜中の対ア
ニオン又は対カチオンの含有量は、対アニオン又は対カ
チオンの種類及び分離すべきガス混合物によりそれぞれ
好適な含有量が存在するので、それぞれの系に応じて適
宜選択される。
カチオン性及びアニオン性イオン化多糖類系膜は、親水
性であり、水蒸気含有率の高い気体混合物を該膜を用い
て除湿する場合温度の変化によつて凝縮、生成した水で
該膜が溶解する場合もあるので、膜の耐水性を向上させ
ることが望ましい。
キトサン系多糖類膜のアンモニウム塩の形成において利
用される酸が、硫酸、リン酸、シユウ酸、マロン酸、コ
ハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、フタル
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリツト酸、ト
リメシン酸、クエン酸、アコニツト酸、スルホ安息香
酸、ピロメリツト酸、エチレンジアミン四酢酸などの多
塩基酸である場合、イオン化と同時にイオン架橋が生じ
るため耐水性が向上する。同様にキトサン系多糖類膜に
金属錯体塩を導入し、イオン化する場合も多価金属イオ
ンとキトサンのアミノ基との間に配位架橋が生じ、多塩
基酸で処理した場合と同様に耐水性は向上する。
イオン化キトサン系多糖類膜の架橋法には、上述した以
外に有機多塩基酸による多糖類の分子間でエステル結合
またはアミド結合を形成せしめる方法、アルデヒド等を
用い、分子間でアセタール結合を形成せしめる方法など
がある。エステル結合、アミド結合による架橋法として
は、多塩基酸の酸クロライド、酸無水物によりカチオン
性多糖類の水酸基又はアミノ基をエステル化又はアミド
化し、架橋構造を導入した後、一塩基酸または多塩基酸
で処理し、イオン化キトサン系多糖類系膜を得ることが
出来る。多塩基酸の酸塩化物、酸無水物としては先にあ
げた多塩基酸の酸塩化物、酸無水物が利用される。アセ
タール結合による架橋法としては、酸を添加した溶液中
にキトサン系多糖類膜を浸漬し、イオン化キトサン系多
糖類膜とした後、アルデヒドの酸性溶液中に該塩膜を浸
漬し、アセタール架橋構造をつくる方法がある。ここで
利用できるアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、オキサルアルデヒド、グルタ
ルアルデヒド等が挙げられる。これら、イオン架橋、共
有結合架橋、配位架橋等の架橋は該イオン化膜中に複数
種含まれることは自由である。
また、アルギン酸系多糖類膜のイオン化において、対カ
チオンに、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の
アルカリ土類金属、チタン、クロム、マンガン、鉄、コ
バルト、ニツケル、銅、亜鉛、銀、ジルコニウム、ユー
ロピウム、セリウム、ロジウムなどの遷移金属、アルミ
ニウム、錫などの周期表3B、4B族に属する金属の少なく
とも1種類の金属イオンを用いた場合には、イオン化と
ともに、架橋が起こるため、膜の耐水性が向上する。
又、上記の金属イオンを用いる他に有機多塩基酸あるい
は、多価アルコールで、多糖類の分子間でエステル結合
を形成せしめる方法、アルデヒド等を用い分子間でアセ
タール結合を形成せしめる方法によつてもよい。
次に、セルロース誘導体膜にカチオン性基を導入するに
は公知の方法に従い例えば、セルロースの水酸基をトシ
ルクロライドによりトシル化した後、アミン類などの求
核剤と反応させることにより、カチオン性基を導入する
ことができる。同様にして、アニオン性基の導入も、公
知の方法により容易に得られる。例えば、カルボキシメ
チルセルロースの場合は、クロル酢酸をアルカリ条件で
セルロースと反応させることにより、また硫酸セルロー
スは、クロルスルホン酸−ピリジン混合物とセルロース
を反応させることにより、容易に得られる。こうして得
られたカチオン性セルロース誘導体、アニオン性セルロ
ース誘導体のイオン化は、それぞれ前述したキトサン系
多糖類、アルギン酸系多糖類のイオン化と同様にして行
なうことが出来る。また架橋法も同様な方法が利用でき
る。
本発明の方法で使用するイオン化多糖類系膜の形状は、
平板な膜(平膜)、円筒状膜又は中空糸状膜のいずれで
もよいが、膜表面積を大きくでき、従つて装置を小型化
できる中空糸状膜が工業的に有利である。
イオン化多糖類系膜の厚さは、薄い程除湿速度が大きく
なるが、あまり薄いと膜の強度が不足し、耐久性が不充
分となる傾向にあるので、実用的には0.05〜300μm
(好ましくは0.1〜100μm)である。該イオン化多糖類
系膜は単独で使用してもよいが、支持体膜、例えば微細
孔膜などの表面上に該膜の薄層を形成させて使用すると
さらに耐久性が向上し、望ましい。
本発明の方法において、水蒸気を含有する無機性ガスは
上述のイオン化多糖類系膜に接触し、該無機性ガス中の
水蒸気は除去されるが、一方では湿りガスを得ることが
できるので、該湿りガスを利用して加湿することも可能
である。このような除加湿法を行なうにあたり、除加湿
のドライビングフオースである水蒸気分圧差を生じさせ
る方法としては、水蒸気を含有する無機性ガス即ち被除
加湿ガスを供給する側を大気圧以上に加圧し、水蒸気が
透過してくる側いわゆる透過側を大気圧にする方法、供
給側を加圧し、透過側を減圧にする方法、供給側を大気
圧にし、透過側を減圧にする方法、供給側を大気圧に
し、透過側を供給側よりも水蒸気含有量の少ない気体混
合物を流して供給側よりも低い水蒸気圧に保つ方法など
がある。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。
実施例1 脱アセチル化度100モル%のキトサン((株)加ト吉
製、195CPS)1gと酢酸1gとを水に溶解させて1重量%の
キトサン・酢酸塩水溶液を調製した。該水溶液をガラス
板上に流延し、風乾することにより、キトサン・酢酸塩
膜(厚さ20〜25μm)を得た。該膜をキトサン・酢酸塩
に対して1.5倍モルの硫酸を含有するエタノール/水(5
0/50重量比)混合液中に室温で24時間浸漬し、風乾する
ことによりイオン架橋構造を有するキトサン・硫酸塩膜
を得た。
該膜を、膜の一方の側(1次側)に被除湿ガスの取入口
と除湿されたガスの取出口を備え、膜の他方の側(透過
側)に真空ポンプを備えた有効膜面積が28.3cm2の除加
湿装置に装着した。
1次側の圧力を4kg/cm2Gに、透過側の圧力を真空ポンプ
を作動させて1.0mmHgに設定し、温度25℃、相対湿度100
%の空気を182ml/分で連続的に供給したところ、除湿さ
れた空気の取出口からは温度25℃、相対湿度18.5%の空
気が181ml/分で連続的に得られた。
実施例2 アルギン酸ナトリウム(半井化学製、1000cps)1gを水
に溶解させて1重量%の水溶液を調製し、実施例1と同
様にして均質透明なアルギン酸ナトリウム膜(厚さ20〜
25μm)を得た。該膜をアルギン酸ナトリウムに対して
1.5倍モルの酢酸カルシウムを含有するエタノール/水
(50/50重量比)混合液中に室温で24時間浸漬し、風乾
することによりイオン架橋構造を有するアルギン酸カル
シウム膜を得た。
該膜を実施例1で使用した除加湿装置に装着し、1次側
の圧力を4kg/cm2Gに、透過側の圧力を1.0mmHgに設定し
て温度25℃、相対湿度100%の空気を182ml/分で連続的
に供給したところ、除湿された空気の取出口からは温度
25℃、相対湿度12.5%の空気が179ml/分で連続的に得ら
れた。
実施例3 カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製
薬(株)製、セロゲン4H)1gを水に溶解させて、1重量
%の水溶液を調製し、実施例1と同様にしてカルボキシ
メチルセルロースナトリウム塩膜(厚さ20〜25μm)を
得た。
該膜を実施例1で使用した除加湿装置に装着し、1次側
の圧力を2kg/cm2Gに透過側の圧力を1mmHgに設定して温
度20℃、相対湿度100%の空気を180ml/分で連続的に供
給したところ、除湿された空気の取出口からは温度20
℃、相対湿度17.2%の空気が178ml/分で連続的に得られ
た。
実施例4 セルロース膜(ユニオンカーバイド社製)を25%水酸化
ナトリウム水溶液1kg中に24時間浸漬後、該セルロース
膜を取り出し、膜に付着した過剰のアルカリを紙にて
ふきとり、アルカリセルロース膜を得た。パラートルエ
ンスルホン酸(トシル)クロリド60gを溶解したベンゼ
ン500g中に該アルカリセルロース膜を室温下24時間浸漬
し、トシル化セルロース膜を得た。次いで、エチレンジ
アミン20gを溶かしたジメチルホルムアミド200ml中に該
トシル化セルロース膜を窒素雰囲気下70℃で48時間浸漬
し、アミノ化反応を行なつた。得られたアミノ化セルロ
ース膜を3%水酸化ナトリウム水溶液200g中に浸漬し、
70℃で2時間処理して未反応のトシル基を加水分解し、
アミノ化セルロース膜(厚さ35μm)を得た。該アミノ
化セルロース膜を硫酸濃度1.5×10-3mol/kgのエタノー
ル/水(50/50重量比)混合液200g中に30℃で13時間浸
漬し、風乾することによりイオン化セルロース誘導体塩
膜を得た。
該膜を実施例1で使用した除加湿装置に装着し、1次側
の圧力を7kg/cm2Gに透過側の圧力を1mmHgに設定して温
度30℃、相対湿度100%の空気を185ml/分で連続的に供
給したところ、除湿された空気の取出口からは、温度30
℃、相対湿度22.4%の空気が184ml/分で連続的に得られ
た。
実施例5 実施例1で作製したキトサン・硫酸塩膜を、膜の1次側
に被除湿ガスの取入口と除湿されたガスの取出口を備
え、膜の透過側に被除湿ガスよりも低い水蒸気圧を有す
るガスの取入口と加湿されたガスの取出口を備えた有効
膜面積が28.3cm2の除加湿装置に装着した。
1次側に、圧力7kg/cm2G、温度25℃、相対湿度100%の
空気を180ml/分で連続的に供給し、同時に透過側には大
気圧下、温度25℃、相対湿度2%の空気を40ml/分で連
続的に供給した。
1次側の除湿された空気の取出口からは温度25℃、相対
湿度16%の空気が175ml/分で連続的に得られ、また、透
過側空気の取出口からは加湿された温度25℃、相対湿度
58%の空気が45ml/分で連続的に得られた。
比較例1〜3 ブラウン、シエルドロン、ケルン、岩倉義男監訳「高分
子化学実験法」(昭和43−5−20)朝倉書店p214の実験
例505を利用して合成したジアセチルセルロース1gをア
セトンに溶解させて1重量%のアセトン水溶液を調製
し、実施例1と同様にしてジアセチルセルロース膜(厚
さ20〜25μm)を得た。
該膜を実施例1で使用した除加湿装置に装着し、透過側
の圧力を1.0mmHgと一定にして、1次側の圧力、供給空
気の温度及び供給量を変え、除湿された空気の相対湿度
及び量を測定した結果を第1表に示す。
以上の実施例及び比較例の結果から、本発明の方法が透
湿性能に優れた除加湿法であることは明らかである。
〔発明の効果〕
本発明のイオン化したイオン性基を有する多糖類系高分
子物質から構成された高分子膜を用いた除加湿法は、従
来の方法に比べて大きい透過速度で、効率よく水蒸気を
含有する無機性ガスを処理することができる。
従つて、本発明の除加湿法によれば、除加湿システムの
小型化、処理能力の増大、低コスト化が図られるので、
工業的に有利に除加湿を実施することができ、産業上の
有用性が極めて大きい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水蒸気を含有する無機性ガスを膜に接触さ
    せて該無機性ガス中の水蒸気を分離するに際し、イオン
    化したイオン性基を有する多糖類系高分子物質から構成
    された高分子膜を用いることを特徴とする除加湿法。
  2. 【請求項2】該高分子物質がカチオン性多糖類塩である
    特許請求の範囲第1項記載の除加湿法。
  3. 【請求項3】該カチオン性多糖類塩がキトサン塩、キト
    サン誘導体塩又はカチオン性のセルロース誘導体塩であ
    る特許請求の範囲第2項記載の除加湿法。
  4. 【請求項4】該高分子物質がアニオン性多糖類塩である
    特許請求の範囲第1項記載の除加湿法。
  5. 【請求項5】該アニオン性多糖類塩がアルギン酸塩、ア
    ルギン酸誘導体塩又はアニオン性のセルロース誘導体塩
    である特許請求の範囲第4項記載の除加湿法。
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