JPH07110644A - 水を含む画像剥離液および画像保持支持体の再生方法 - Google Patents

水を含む画像剥離液および画像保持支持体の再生方法

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JPH07110644A
JPH07110644A JP5453494A JP5453494A JPH07110644A JP H07110644 A JPH07110644 A JP H07110644A JP 5453494 A JP5453494 A JP 5453494A JP 5453494 A JP5453494 A JP 5453494A JP H07110644 A JPH07110644 A JP H07110644A
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Eiichi Kawamura
栄一 川村
Tadashi Saito
忠司 斉藤
Kiyoshi Tanigawa
清 谷川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 特別な用紙(イレーザブルペーパー)のコピ
ー画像、プリンティング画像のクリーニングだけでな
く、現在市場で利用されている普通のPPC複写画像、
PPCプリンティング画像のクリーニングによる複写あ
るいはプリンティング用紙の再生方法に使用する水を含
む画像剥離液および画像剥離液を使用した画像保持支持
体の再生方法の提供。 【構成】 セルロース繊維を主成分とした紙質層で構成
され、かつ紙質層に熱可撓性インキ(トナー)よりなる
疎水性画像を形成している画像保持支持体に対する浸透
速度が、画像保持支持体との接触時間t=0.4秒にお
いて12ml/m2以上であることを特徴とする画像保
持支持体の再生方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、少なくとも一部がセルロース繊
維を主成分とした紙質層で構成され、かつ該紙質層に熱
可撓性インキ(トナー)よりなる疎水性画像を形成して
いる画像保持支持体から画像を剥離する際に使用する水
を含む画像剥離液および前記画像保持支持体の再生方法
に関する。
【0002】
【従来技術】
(1)最近のOA化により、プリンター用紙や複写用紙
が大量に使用されるようになってきた。そのために、森
林の伐採による地球環境の悪化の問題まで引き起こすよ
うになってしまった。従来、この問題に対しては、一度
使用した用紙上のインキ等をとり除き、漬して再びすい
て、古紙といわれる紙に再生するしか方法がなかった。
しかし、最近、一度使用した紙の上の文字画像をクリー
ニングにより取り去り、複写あるいはプリンティングに
再利用することができる紙が開発された。例えば、この
ような紙として、特開平4−67043号公報に記載さ
れているように、シート状支持体の表面、特に片面のみ
に離型処理してなり、かつ、該離型処理した支持体に印
を付け、普通紙と区別したものがあげられる。しかしな
がら、このような複写用紙は、 表面に離型処理を施した特別な用紙となり、現在、大
量に使用されている一般的な複写用紙、プリンティング
紙とはならず、適用には難点が有る。 従って、一般的な複写用紙と混合してコピーするに
は困難性が伴う。 更に、資源再利用という観点からは、両面コピー、
即ち、一枚の複写用紙の表・裏両面コピーが重要であ
り、今後、主流となるものと考えられる。このような状
況下では、片面に離型剤を塗布した再生紙の利用には難
点が伴う。 離型剤上の画像となり、当然定着性が悪く使用に難
点が伴う。 (2)特開平1−101576号、特開平1−1015
77号 画像形成支持体上の画像形成トナー樹脂を溶解させる有
機溶剤に、画像を形成した支持体を浸漬し、超音波処理
することにより画像形成した支持体から画像を除去する
というものである。しかしながら、これらの方法では、
有機溶剤を使用することにより、公害、発火性および毒
性等の問題があり、一般のオフィス、家庭などでの使用
に難点がある。 (3)特開平1−297294号 画像形成支持体として、プラスチック、金属、液浸透性
の悪い紙あるいはセラミック等で形成されたものを使用
し、該支持体上に形成された画像を熱溶融性剥離体を介
在させて加熱し、画像を支持体から剥ぎとるクリーニン
グ方法が記載されているが、表面に離型処理を施した特
別な用紙(イレーザブルペーパー)を用いなければなら
ず、現在、大量に使用されている一般的な複写用紙、プ
リンティング紙などに適用できない難点がある。
【0003】
【目的】本発明の目的は、特別な用紙(イレーザブルペ
ーパー)のコピー画像、プリンティング画像のクリーニ
ングだけでなく、現在市場で利用されている普通のPP
C複写画像、PPCプリンティング画像のクリーニング
による複写あるいはプリンティング用紙の再生方法、お
よび該再生方法に使用する水を含む画像剥離液を提供す
ることにある。
【0004】
【構成】本出願人は、先に、少なくとも一部がセルロー
ス繊維を主成分とした紙質層で構成され、かつ該紙質層
に熱可撓性インキ(トナー)よりなる疎水性画像を形成
している画像保持支持体に、水あるいは界面活性剤およ
び/または水溶性ポリマーを含有させた水溶液を保持さ
せ、水あるいは前記水溶液の保持状態で、前記疎水性画
像と画像剥離体とを接触させることにより、疎水性画像
を紙質層から剥離する画像保持支持体の再生方法を提案
しているが、本発明は前記再生方法において、疎水性画
像を紙質層から容易に、かつ十分に剥離することに適し
た水を含む画像剥離液および該画像剥離液を使用した画
像保持支持体の再生方法に関する。すなわち、本発明の
第1は、少なくとも一部がセルロース繊維を主成分とし
た紙質層で構成され、かつ該紙質層に熱可撓性インキ
(トナー)よりなる疎水性画像を形成している画像保持
支持体に対する液浸透速度が、画像保持支持体との接触
時間t=0.4秒において12ml/m2以上であるこ
とを特徴とする前記画像再生方法に使用する画像保持支
持体に保持させる水を含む画像剥離液にある。本発明の
第2は、前記第1の水を含む画像剥離液が、画像形成材
料(トナー)に対する接触角が100°以下のものであ
る水を含む画像剥離液にある。本発明の第3は、前記第
1の水を含む画像剥離液が、HLB値が10以上の水溶
性有機化合物を含むものである水を含む画像剥離液にあ
る。本発明の第4は、前記第1の水を含む画像剥離液
が、表面張力が70dyne/cm以下のものである水
を含む画像剥離液にある。本発明の第5は、前記第1の
水を含む画像剥離液が、界面活性剤および/または水溶
性ポリマ−を含む水溶液である画像剥離液にある。本発
明の第6は、少なくとも一部がセルロース繊維を主成分
とした紙質層で構成され、かつ該紙層に熱可撓性インキ
(トナー)よりなる疎水性画像を形成している画像保持
支持体に、水を含む液体を保持させ、前記液体の保持状
態で、前記疎水性画像と画像剥離体とを接触させること
により、疎水性画像を紙質層から剥離する画像保持支持
体の再生方法において、画像保持支持体に水を含む画像
剥離液をA4版紙を基準にして1.0g以上保持させる
ことを特徴とする画像保持支持体の再生方法にある。本
発明の第7は、前記第6記載の画像保持支持体の再生方
法において、水を含む画像剥離液が前記第1、2、3、
4および5よりなる群から選ばれた少なくとも一種の画
像剥離液である画像保持支持体の再生方法にある。
【0005】本発明の画像剥離液が使用される画像支持
体としては、主に複写あるいはプリンティング用紙があ
げられるが、これらのものに限定されるものではなく該
支持体上に画像を保持するものであれば良い。また、該
支持体の構成も全て紙質層で構成される必要はなく、熱
可撓性インキ(トナー)による疎水性画像が保持される
層がセルロース繊維を主成分とした紙質層であればよ
く、例えば紙質層とプラスチック層の積層物のようなも
のであってもよい。本発明において画像剥離体を構成す
る材料としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリスチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メ
タアクリル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブチルアク
リル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体のような
高分子材料が挙げられるが、特に熱可撓性インキのトナ
ー成分樹脂あるいは該樹脂と似ているSP値を有する樹
脂が好ましい。前記画像剥離体を形成する高分子材料と
しては、さらに、水溶性ポリマーおよび/あるいは下記
のような接着剤の成分樹脂が挙げられる。但し、本発明
においてシート状画像剥離体を構成する材料の種類は、
画像に対して接着性を有するものであれば前記のものに
限定されるものではなく、また、水溶性のものあるいは
非水溶性のものであってもよい。 接着剤の成分樹脂 にかわ、ゼラチン、アルブミン、カゼインなどのタンパ
ク質系樹脂、でんぷん系、セルロース繊維系、複合多糖
類系(アラビアゴム、トラガントゴムなど)などの炭水
化物系樹脂、酢酸ビニルの重合体及び共重合体、アクリ
ル系、エチレン共重合物、ポリアミド、ポリエステル、
ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂、ポリクロロプレン
系、ニトリルゴム系、再生ゴム系、SBR系、天然ゴム
系などのゴム系樹脂。
【0006】前記の画像剥離体を形成する樹脂は、それ
自体でシート、ベルト、テープ等のシート状の形状ある
いはローラ状の形状に形成して用いることもできるし、
他のシート状支持体あるいはローラ状支持体等の表面に
担持させて用いても良い。前記のような他のシート状支
持体上に設けた画像剥離体の例としては、セロハンテー
プ、クラフト紙テープ、ポリ塩化ビニールテープ、アセ
テートテープ、フィラメントテープの支持体上に接着剤
層、たとえばゴム系、アクリル系などの感圧接着剤層を
設けた接着テープ等が挙げられる。さらに、前記画像剥
離体が形成される支持体は、その表面がポーラスな、あ
るいは凹凸を有する材料で形成されるか、あるいは該支
持体表面を凹凸加工したものが好ましい。本発明におい
て画像剥離体を構成する材料としては、表面活性エネル
ギーの高い金属材料、その蒸着材料等も挙げられ、たと
えばアルミニウム、ニッケルが挙げられる。一般に、紙
は水で湿ると、いわゆる腰が弱くなる。このとき、紙質
層に保持されている疎水性の熱可撓性インキ(トナー)
と紙質層との接着性は非常に弱いものとなっている。即
ち、セルロース繊維を主成分とした紙質層は、該繊維の
絡み合いで紙質層表面は無数の凹凸状になっており、更
に紙質内部も無数の微小空隙が存在している。このよう
な状態の紙質層上に疎水性画像が担持された場合、セル
ロース繊維の絡み合いによる凹凸や微小空隙よりもPP
C複写プロセスで定着された熱可撓性インキ(トナー)
画像の方が大きいため、セルロース繊維と該画像との接
触部位には多数の空間が存在することになる。このよう
な疎水性画像を担持した画像保持支持体に前記の少なく
とも水を含む液体(剥離液)を塗布、浸漬、吹きつけ等
により含浸させると、前記液体は、セルロース繊維及び
その空隙、空間部を毛細管現象で浸透し、熱可撓性イン
キ(トナー)画像とセルロース繊維との接触部位にまで
剥離液が浸透する。その結果、熱可撓性インキ(トナ
ー)画像とセルロース繊維との接着力を低下させる作用
及びセルロース繊維が剥離液を吸収すると、いわゆる膨
潤現象によりセルロース繊維は変形して熱可撓性インキ
(トナー)画像との接触部分の空間が増大して、セルロ
ース繊維と熱可撓性インキ(トナー)画像との接触面積
が減少し、接着力が低下する作用等によりセルロース繊
維と熱可撓性インキ(トナー)画像との接着性は非常に
弱いものとなる。それ故、画像を形成した画像支持体の
セルロース繊維を含む紙質層に水を含む液体を含浸させ
た状態で適当な剥離手段を採用することにより、画像は
簡単に、紙質層を傷めることなく除去できることにな
る。
【0007】熱可撓性インキ(トナー)よりなる画像保
持紙を水で充分に短時間で湿めらすためには、水と画像
保持紙とのぬれ性が重要となる。また、画像保持紙より
画像を除去するためには、熱可撓性インキ(トナー)と
紙との境界にも充分に水が浸透する必要がある。毛細管
現象を促進し、熱可撓性インキ(トナー)よりなる疎水
性画像を保持した支持体に前記水を含む液体を速やかに
浸透させる物質として、界面活性剤および水溶性有機化
合物がある。本発明で採用する界面活性剤としては、非
常に多くの種類があり、一般的には脂肪酸誘導体硫酸エ
ステル、スルホン酸型、リン酸エステル型などの陰イオ
ン(アニオン)界面活性剤、四級アンモニウム塩、複素
環アミン、アミン誘導体などの陽イオン(カチオン)界
面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、など
が挙げられ、これらいずれの種類の界面活性剤でも用い
得るが、再生した紙の表面抵抗を変化させにくいという
観点から、ノニオン系界面活性剤が望ましい。また、シ
リコーン系界面活性剤、特に疎水性基の少なくとも一部
がメチルシロキサンからなり、また、親水性基の少なく
とも一部がポリアルキレンオキシドおよび/またはカル
ボン酸基であるシリコーン系界面活性剤は、定着時に付
着するシリコーンオイルによる再生劣化を改善し、白色
度を高め、再複写および再印字を良好にすることがで
き、さらに好ましい。これらの代表的な界面活性剤の基
及び界面活性剤の種類を表1〜表7に示すが、本発明で
使用される界面活性剤は、前記のような特性を有するも
のであれば、これらのものに限定されるものではない。
また、前記界面活性剤は、前記のように水を含む液体と
して使用されるが、画像を形成する前の画像支持体自体
に含有させても良く、この場合には、画像剥離液として
水を用いることができる。
【0008】前記水を含む液体および画像支持体中の界
面活性剤の濃度は、好ましくは0.01〜20重量%、
さらに好ましくは0.01〜5%である。界面活性剤の
濃度が、あまり高すぎると紙に導電性を与えるので再複
写の時好ましくない。一方、水溶性ポリマーを含む剥離
液及び疎水性画像を担持することができる画像支持体中
の水溶性ポリマーの濃度は、好ましくは0.1〜20重
量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%である。水
溶性ポリマーの濃度が、あまり高すぎると粘度が高くな
り、紙への浸透が遅くなり好ましくない。また、水溶性
有機化合物としては、水溶性アルコール、酢酸、プロピ
オン酸等の水溶性カルボン酸等が挙げられる。水溶性ア
ルコールとしては、例えばエチルアルコール、1−プロ
パノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブ
タノール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、グリセリンおよびこれらの混合物等が挙げられる。
また、水溶性有機化合物、例えば水溶性アルコール濃度
は、0.1〜20重量%である。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【表3】
【0012】
【表4】陽イオン界面活性剤
【0013】
【表5】両性界面活性剤
【0014】
【表6】 非イオン界面活性剤 I.エーテル型 アルキルおよびアルキルアリルポリオキシエチレンエー
テル アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレ
ンエーテル ポリオキシプロピレンを親油基とするブロックポリマー ポリオキシエチレンポリオキシプロピルアルキルエーテ
ル II.エーテルエステル型 グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル III.エステル型 ポリエチレングリコール脂肪酸エステル グリセリンエステル ポリグリセリンエステル ソルビタンエステル プロピレングリコールエステル ショ糖エステル IV.含窒素型 脂肪酸アルカノールアミド ポリオキシエチレン脂肪酸アミド ポリオキシエチレンアルキルアミン アミンオキシド
【0015】
【表7】 フッ素系界面活性剤 種類 フッ素系界面活性剤も通常の界面活性剤と同様次
の4種がある。 アニオンタイプ ノニオンタイプ カチオンタイ
プ 両性タイプ
【0016】本発明においては、画像支持体に水および
界面活性剤を含む状態で、水溶性ポリマーを保持させる
ことにより、熱可撓性インキ(トナー)の剥離体を形成
することができ、水溶性ポリマーは、前記画像剥離体と
接触できないセルロース繊維内部の熱可撓性インキ(ト
ナー)画像に対して、セルロース繊維/熱可撓性インキ
(トナー)画像/水溶性ポリマー/剥離体の如く接触す
ることができ、その粘着力によって熱可撓性インキ(ト
ナー)画像を、紙質を傷めることなく剥離することがで
きる。前記水溶性ポリマーは、前記のように水を含む液
体として使用されるが、画像を形成する前の画像支持体
自体に含有させても良い。このような水溶性ポリマーと
しては、代表的には表8に示すポリマーが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0017】
【表8】 なお、本発明で使用する前記界面活性剤や水溶性ポリマ
ーは製紙工業では紙のサイズ剤などに使用されているも
のであり、従って、これらを使用したとしても紙の表面
を傷めることはなく、むしろ紙の表面を改良する作用が
ある。以下、本発明の実施例および比較例の結果を示
し、これら各具体例に基づいて本発明の構成を具体的に
説明する。
【0018】
【実施例】
実施例1〜15および比較例1〜2 前記各実施例および比較例は、図8に示す装置を使用し
て画像保持支持体の画像の剥離試験を行い、下表9〜1
4に記載の結果を得た。
【0019】
【表9】
【0020】
【表10】
【0021】
【表11】
【0022】
【表12】
【0023】
【表13】
【0024】
【表14】 (A) 比較例1(線E)および実施例1,4,11,
12(線A,B,C,Dでそれぞれ示される)の液浸透
特性をブリストー法によって測定した結果を図1に示
す。図1の記載から、液の浸透量は、root tと直
線関係にある。好適にトナー剥離を行うには、剥離液の
浸透量が20ml/m2以上、好ましくは40ml/m2
以上が必要であるが、剥離液の液浸透量が画像保持支持
体との接触時間t=0.4秒において12ml/m2
ある実施例12では、20ml/m2以上の液浸透量を
得るまでに約3秒、40ml/m2以上を得るまでには
約10秒を要する。また、実施例11では、20ml/
2以上の液浸透量を得るまでに約0.4秒、40ml
/m2までには約0.2秒を要する。一方、図12に示
すような液浸漬パス(L)が比較的に長い浸漬方式を用
いた場合、例えば液浸漬パスL=30mmとした場合、
処理速度1cpm(線速5mm/sec)とすると接触
時間t=6.0秒、処理速度6cpm(線速30mm/
sec)とすると接触時間t=1.0秒であり、トナー
(画像)剥離の実用的な処理速度は1cpm以上、好ま
しくは6cpm以上であるので、本発明で使用する前記
画像剥離液が、充分な画像剥離を達成するためには、画
像保持支持体との接触時間t=0.4秒において少なく
とも12ml/m2の液浸透量が必要であることが解っ
た。
【0025】(B)比較例1〜2および実施例1〜15
の結果から、画像剥離液中に含有させる水溶性有機化合
物は特定の範囲のHLB値のものが有効なこと、その値
は好ましくは約10〜25、さらに好ましくは11〜2
2の範囲のものが有効なことが解った。すなわち (i)HLB値がそれぞれ18.5、15.4および1
1.6であり、ジアルキル基の炭素数の合計が10、1
2、16のジアルキルスルフォコハク酸ナトリウム(シ
アナミド社製エアゾールAY、MA、AOT、商品名)
を前記画像剥離液の界面活性剤として使用した場合、画
像保持支持体の画像(トナー)の剥離の結果は良好であ
った(実施例1、2および3)。これに対し、HLB値
が23.1であり、ジアルキル基の炭素数の合計が8の
ジアルキルスルフォコハク酸ナトリウム(シアナミド社
製エアゾールIB、商品名)を前記画像剥離液の界面活
性剤として使用した場合には、画像保持支持体の画像
(トナー)の剥離の結果は、前記実施例1、2および3
に比較してやや悪かった(実施例11)。 (ii)アルキル硫酸塩系界面活性剤として良く知られてい
るHLB値が20.8のドデシル硫酸ナトリウム(関東
化学社製、商品名)を使用した場合、画像(トナー)の
剥離の結果は良好であった(実施例4)。 (iii)HLB値がそれぞれ13および18であるジアル
キルポリオキシエチレンアセチレン系界面活性剤(エア
ープロダクト社製サーフィノール465、485、商品
名)を使用した場合には、画像(トナー)の剥離の結果
は良好であったが(実施例5および6)、HLB値が8
であり、水に不溶性のジアルキルポリオキシエチレンア
セチレン系界面活性剤(エアープロダクト社製サーフィ
ノール440、商品名)を使用した場合には、画像(ト
ナー)の剥離の結果は悪かった(比較例1)。 (iv)脂肪酸ポリエチレングリコール系界面活性剤として
よく知られているHLB値が15.7のモノステアリン
酸ポリエチレングリコール(三洋化成社製イオネットM
S−1000、商品名)およびHLB値が13.7のモ
ノオレイン酸ポリエチレングリコール(三洋化成社製イ
オネットMO−600、商品名)を使用した場合には前
記画像(トナー)の剥離の結果は良好であったが(実施
例7および8)、HLB値が10.4のジオレイン酸ポ
リエチレングリコール(三洋化成社製イオネットDO−
600、商品名)を使用した場合には、前記実施例7お
よび8に比較して画像(トナー)の剥離性はやや悪かっ
た(実施例12)。
【0026】(v)アルキルカルボン酸塩系界面活性剤と
して良く知られているHLB値が14のラウリン酸ナト
リウムおよびHLB値が18のオレイン酸ナトリウムを
使用した場合には、画像(トナー)の剥離の結果は良好
であったが(実施例9および10)、HLB値が10で
あり、水に溶解しにくいステアリン酸ナトリウムを使用
した場合には、画像(トナー)の剥離の結果は悪かった
(比較例2)。前記実施例および比較例に示される界面
活性剤の他に、ノニオン系のポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル系界面活性剤も水溶性有機化合物として用い
ることができ、例えばHLB値が12、13.5および
14.5であるポリオキシエチレンアルキルエーテル系
界面活性剤(日光ケミカルズ社製BT−7、BT−9、
BT−12、商品名)が挙げられる。HLB値が8.0
および10.5のポリオキシエチレンアルキルエーテル
系界面活性剤(日光ケミカルズ社製BT−3、BT−
5、商品名)は、水に不溶で紙への浸透性が弱いため、
水溶液として用いるには不適当であった。 (vi)1−プロパノール、1−プロパノールとエチルアル
コールおよびエチルアルコールを水溶性有機化合物とし
て使用した場合にも、画像(トナー)の剥離の結果は良
好であった(実施例13、14および15)。
【0027】本発明で使用する水溶性有機化合物の好ま
しい前記HLB値の範囲は、一種類の水溶性有機化合物
ではなく、HLB値の異なる複数の種類のものの混合物
として用いて達成することもできる。即ち、前記したよ
うに本発明で使用する剥離液中の水溶性有機化合物の好
ましいHLB値の範囲は、約11〜23の範囲である
が、前記範囲以外のHLB値を有する界面活性剤、例え
ばHLB値が8.4のイオネットMO−200とHLB
値が15.7のイオネットMS−1000を1:2で混
合した系を用いた場合には、HLB値が13.7のイオ
ネットMO−600を用いた場合と同様の画像(トナ
ー)の剥離効果があった。また同様に、HLB値が23
を越えるアルコール類、例えばHLB値が25のエチル
アルコール、HLB値が27.5のジエチレングリコー
ル、HLB値が50のグリセリン等も使用することがで
きるが、この場合にはHLB値が23未満の他の水溶性
アルコール類や前記の界面活性剤と混合し、前記のHL
B値の好ましい範囲に調整した系として用いるのが良
い。また、前記の画像(トナー)の剥離液は、前記水溶
性有機化合物を0.1から2.0重量%の濃度として含
有する水溶液として用いた場合に、画像(トナー)の剥
離の結果が良好であった。 (C)比較例1〜2および実施例1〜15の結果から、
画像剥離液の画像形成材料(トナー)に対する接触角が
100°以下、好ましくは90°以下が有効なことが解
った。すなわち100°以下であればt=0.4秒での
液浸透量が12ml/m2、90°以下であれば20m
l/m2以上がほぼ得られるために満足するトナー剥離
率が、実用的な処理速度(1cpm以上、好ましくは6
cpm以上)で得られる。
【0028】下記実施例15〜22および比較例3〜6
も、同様に図8に示す装置を使用して画像保持支持体の
画像の剥離試験を行い、下表15〜16に記載の結果を
得た。 実施例15〜17および比較例3〜4 通常の複写機(リコー製 FT6960、商品名)にて
画像を形成させた複写画像紙(リコー製 PPC用紙タ
イプ6200、商品名)を下記の表15に記載の比較例
3〜4および実施例15〜17の5種の組成の水溶液に
浸漬させた後、複写画像面に加熱したゴムローラーを圧
接させ、次に圧接触させたゴムローラーから複写紙を剥
ぎ取ると、実施例15〜17のものは紙面上に形成され
ていた画像はきれいに紙面からゴムローラに転写した。
ゴムローラー通過後の複写紙は画像のない無地の紙シー
トとなった。この無地になった紙シートを乾燥させ、再
び前記のPPC複写機に再使用したところきれいな複写
画像を得ることができた。以上の操作を10回繰り返し
たが、新しい複写紙と同じ品質の複写画像を得た。これ
に対して、比較例3〜4のものは紙面上に形成されてい
た画像が紙面からゴムローラーに十分転写されなかっ
た。前記比較例3〜4および実施例15〜17のt=
0.4秒時の液浸透量V(mL/m2)、液の付着量
(g/A4)およびトナー剥離率(%)を下記の表に示
す。また、同表に示す液浸透量Vとトナー剥離率の関係
を図3に示した。表15および図3に示されるように、
比較例3および4はトナー剥離率が不十分であるのに対
し、同表に示す実施例15〜17のトナー剥離率は十分
な結果が得られており、表15および図2の記載から十
分なトナー剥離率を得るためには、t=0.4秒時液浸
透量Vが12mL/m2以上であればよいことが解る。
【0029】
【表15】
【0030】実施例18 実施例15で使用したと同じ界面活性剤BT−7を0%
から1.0%まで変化させて、剥離液をつくり、複写画
像紙に対する液の浸透量を調べたところ、図4のような
結果を得た。この液の浸透量がA5版紙1枚当り1.0
g以上で十分な効果が得られた。これから液の表面張力
が70dyne/cm以下の剥離液があれば良いことが
判った。これは、BT−7が0.0001%以上に相当
する。
【0031】実施例19 実施例17で使用したと同じ界面活性剤BT−12を0
%から1.0%まで変化させて剥離液をつくり、ベタ画
像部に対する各剥離液の接触角およびベタ部トナーの剥
離率を調べたところ、図5のような結果を得た。この結
果から、接触角が100度以下であればベタ画像に対し
ても、十分な剥離が得られることが判った。
【0032】実施例20〜22および比較例5〜6 実施例15と同様に実施し、その結果を下表16に示
す。
【0033】
【表16】
【0034】なお、前記各実施例および比較例におい
て、トナー剥離率、界面活性剤の剥離率およびトナーに
対する接触角は、以下のようにして測定した。 (A)HLB値は次式(1)を用い、アルコールのOH
基1個につき無機性が100、有機性は炭素原子1個あ
たり20として計算された値を用いた。例えば、エチル
アルコールは炭素原子2個で、OH基は1個なので次式
(2)を用いて計算した25という値となる。
【数1】
【数2】 (B)トナー剥離率の評価は、図11に示すテストチャ
ートを用い、目視で×マークの剥離された割合で表示し
た。前記各実施例および比較例の結果から処理速度1c
pm以上でトナー剥離率90%以上、好ましくは95%
以上の剥離率であれば良いことが解った。 (C)前記比較例及び実施例において、剥離液の浸透特
性は以下に示すようにブリストテスター(Bristo
w Tester)を用いて測定した。図6に示すよう
な動的浸透性試験機(Bristow Tester)
を用い、回転ドラム(直径50cm、巾2.5cm)
に、紙Pを貼り付けてd=1mm、w=1.75cmの
スリットからQ=40μlの剥離液を、紙の移動速度S
=0.5−50mm/secを変化させて、紙上に塗布
された剥離液の長さLから剥離液の剥離液浸透量V(m
l/m2)を算出する。 接触時間 t = d/S = 1.0/S (3) 剥離液転移量 V = 1000×Q/(w×L) (4) 剥離液の紙への浸透特速度は、ルーカス・ウオシュバー
ン(Lucas−Washburn)の式として知られ
る関係により近似されると言われているので、Vとro
ot tのプロットにより、剥離液の浸透特性を評価し
た。ルーカス・ウオシュバーン(Lucas−Wash
burn)の式によると、 剥離液浸透量V = k(r・St・cosA・t/2vis.)1/2 (5) ここで、r:紙の毛細管半径、St:剥離液の表面張力 A:剥離液の紙に対する前進接触角、vis.:剥離液
の粘度 但し、水系の液体では、実際には極めて短い時間に、紙
のデコボコ面に先ず液体が転移し(この転移量をV0
する)、次いで、やや遅れてLucas−Washbu
rn式のような紙への浸透転移が起こるので、紙の浸透
が生じるまでの遅れt0を補正する必要があり、正味の
浸透量(V−V0)については、次式(6)が成立す
る。
【数3】 (Vt−V0)= k′(r・St・cosA・t/vis.)1/2 (6) (C)画像形成材料(トナー)に対する画像剥離液の接
触角は、図9に示すような動的接触角測定装置(オリエ
ンテック社製、DCA−20)を用いて行なった。両面
にトナーを有する紙TPを剥離液PL中に浸漬深さh=
0からh=10mmまで100mm/minま速度で浸
漬し、次いで引き上げると図10のような張力変化チャ
ートが得られる。この時の張力から(a)浸漬開始時
(h=0)の張力FAより前進接触角Aは、次式(7)
によって算出される。
【数4】 cos A=FA/St・L (7) (式中、Stは、剥離液の表面張力、Lはペーパーの周
囲長として算出される。) (b)また、引き上げ時の張力FRから後退接触角R
が、次式(8)によって算出される。
【数5】 cos R=FR/St・L (8) 但し、FR値は浸漬開始地点すなわち浮力ゼロの値であ
り、一般にはRはゼロになるので、cos R=1とな
り、FR/L=Stとなる。ただ、剥離液はペーパーの
表面だけではなく内部にも浸透するので、剥離液から引
き上げ後の張力Fmin値を補正する必要があるので、次
式(9)となる。
【数6】 (FR−Fmin)/L=St (9) 式(7)と式(9)から、次式(10)によって前進接
触角Aが計算される。
【数7】 cos A=FA/(FR−Fmin) (10) 式(7)では、あらかじめ表面張力を測定しておく必要
があるが、式(9)によれば表面張力が未知でも算出で
きる。(FR−Fmin)値は、この装置で観測された実
効的な動的表面張力ともみなせる。
【0035】
【効果】
1.水を含む液体(剥離液)が、紙などの画像保持支持
体に接触時間t=0.4秒において、12ml/m2
上の液浸透速度を有すると、効率的に画像を剥離でき
る。 2.水を含む液体(剥離液)の画像形成材料(トナー)
に対する接触角が100°以下であれば、画像形成材料
の表面および画像保持支持体の紙質層と画像形成材料と
の界面に該水を含む液体(剥離液)が十分に浸透し、接
着力を低減して効率的に画像保持支持体から画像を剥離
できる。 3.水を含む液体(剥離液)に含有される水溶性有機化
合物、例えば界面活性剤が11以上のHLB値を有する
ものであれば、水とよく混和し、かつ紙等の画像保持支
持体に良く浸透するので、該画像保持支持体から画像を
効率的に、たとえば実用的な処理速度(2〜10cp
m)で画像を剥離し得る。 4.画像剥離液の表面張力が70dyne/cm以下で
あるので、紙に対する液浸透量がA4版紙1枚当り1.
0g以上にでき、十分な画像剥離ができる。 5.A4サイズの紙に画像剥離液を1.0g以上保持さ
せることにより、熱可撓性インキ(トナー)を紙から十
分に剥離できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、4、11、12と比較例1の画像剥
離液の浸透量V(ml/m2)とroot t(se
c)1/2の関係を示す図である。
【図2】実施例15、16、17と比較例3、4の画像
剥離液の浸透量V(ml/m2)とroot t(se
c)1/2の関係を示す図である。
【図3】実施例15、16、17と比較例3、4の画像
剥離液の浸透量V(ml/m2)とトナー剥離率の関係
を示す図である。
【図4】実施例18の画像剥離液の浸透量V(mL/m
2)と液の表面張力(dyn/cm)の関係を示す図で
ある。
【図5】実施例19の画像剥離液のベタ部トナーに対す
る液の接触角とベタ部トナー剥離率の関係を示す図であ
る。
【図6】本発明の実施例および比較例で採用した動的浸
透性試験を示す図である。
【図7】紙上に塗布した剥離液を説明した図である。
【図8】実施例および比較例で採用した剥離試験装置を
説明した図である。
【図9】動的接触角測定方法を説明した図である。
【図10】動的接触角測定方法で測定される張力変化チ
ャートを示す図である。
【図11】実施例および比較例で採用したテストチャ−
トを説明した図である。
【図12】浸漬方式を用いた場合の液浸漬パス(L)を
説明した図である。
【図13】本発明で使用する剥離液塗布装置の1例を説
明する図である。
【符号の説明】
1 剥離材 2 剥離液 P 紙 S 紙の移動速度 Q 剥離液量 W スリットの巾 L 剥離液の長さ FA 浸漬開始時の張力 FR 引き上げ時の張力 R 後退接触角 A 前進接触角 F 測定張力 h 浸漬の深さ St 剥離液の表面張力 Fmin 引き上げ後の張力 G 画像 TP 画面にトナーを有する紙 PL 剥離液 R1 対向ローラ R2 塗布ローラ R3 画像剥離ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 忠司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 谷川 清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部がセルロース繊維を主成
    分とした紙質層で構成され、かつ該紙質層に熱可撓性イ
    ンキ(トナー)よりなる疎水性画像を形成している画像
    保持支持体に対する浸透速度が、画像保持支持体との接
    触時間t=0.4秒において12ml/m2以上である
    ことを特徴とする、画像保持支持体に保持させる水を含
    む画像剥離液。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水を含む画像剥離液が、
    画像形成材料(トナー)に対する接触角が100°以下
    のものである水を含む画像剥離液。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の水を含む画像剥離液が、
    HLB値が10以上の水溶性有機化合物を含むものであ
    る水を含む画像剥離液。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の水を含む画像剥離液が、
    表面張力が70dyne/cm以下のものである水を含
    む画像剥離液。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の水を含む画像剥離液が、
    界面活性剤および/または水溶性ポリマ−を含む水溶液
    である画像剥離液。
  6. 【請求項6】 少なくとも一部がセルロース繊維を主成
    分とした紙質層で構成され、かつ該紙層に熱可撓性イン
    キ(トナー)よりなる疎水性画像を形成している画像保
    持支持体に水を含む液体を保持させ、前記液体の保持状
    態で、前記疎水性画像と画像剥離体とを接触させること
    により、疎水性画像を紙質層から剥離する画像保持支持
    体の再生方法において、画像保持支持体に水を含む画像
    剥離液をA4版紙を基準にして1.0g以上保持させる
    ことを特徴とする画像保持支持体の再生方法。
  7. 【請求項7】 請求項7記載の画像保持支持体の再生方
    法において、水を含む画像剥離液が請求項1、2、3、
    4および5よりなる群から選ばれた少なくとも一種の画
    像剥離液である画像保持支持体の再生方法。
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