JPH0711088B2 - バインダ−繊維及びその製造方法 - Google Patents

バインダ−繊維及びその製造方法

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JPH0711088B2
JPH0711088B2 JP61158484A JP15848486A JPH0711088B2 JP H0711088 B2 JPH0711088 B2 JP H0711088B2 JP 61158484 A JP61158484 A JP 61158484A JP 15848486 A JP15848486 A JP 15848486A JP H0711088 B2 JPH0711088 B2 JP H0711088B2
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alginic acid
fiber
water
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binder fiber
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良生 小林
隆吉 松尾
幸男 松本
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明はバインダー繊維及びその製造方法に関し、更に
詳しくは乾燥状態では繊維間を結合する役割を果たす
が、水中に投入するとヒドロゲル化して結合力を失うバ
インダー繊維及びその製造方法に関するものである。
「従来技術と問題点」 近年、生理用品やオムツの需要の増加を相俟って、使用
済後水中に投入した際に、速やかに構成単位の繊維等に
離解し、水洗トイレに投棄処分可能な紙製品の出現が要
請されている。この要請は平均寿命の延びと共に今後益
々社会が高齢化するに当たり、失禁用オムツの分野にお
いて特に強くなることが予測される。
従来、自己接着性を有しないか或いは有していても非常
に小さいために、単独では抄造することができないパル
プ状物や短繊維を抄造する場合に、混合して用いられる
バインダー繊維としては、これまでポリビニルアルコー
ル繊維、エチレン−酢酸ビニル共重合体繊維、ポリエチ
レン繊維、ポリプロピレン繊維又はこれらの複合繊維が
知られている。これらのバインダー繊維は、所要の主材
となる短繊維に混合して紙状体を形成させたのち、加熱
し、これらの短繊維同士を接着させるものである。
しかし乍ら、従来のバインダー繊維のうち、エチレン酢
酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンから
成るものは、水に対して安定なために水流でもって繊維
状に離解することは非常に困難である。又、ポリビニル
アルコール繊維も常温下では水中で膨潤するだけで溶解
しないので、加熱するか、化学薬品を添加するか、ある
いはパルパー等により大きな剪断力を与える等特別な処
理を加えなければ離解することができない。
従って、これまで水洗トイレのフラッシュ流程度の剪断
力で、簡単に個々の繊維に離解しうる紙状製品を与える
バインダー繊維は全く知られていないのが実情である。
「問題点を解決するための手段」 本発明は、乾燥状態では繊維間結合力を有し紙状体の増
強作用を示すが、湿潤状態でな吸水してヒドロゲルとな
り繊維間結合力を失い、小さい剪断力でも容易に離解が
可能なバインダー繊維を提供することを目的として成さ
れたものである。
即ち、本発明の第1はアルギン酸塩とアルギン酸の誘導
体(但し、アルギン酸アルキレングリコールエステルを
除く)との混合物であって、非水溶液性のヒドロゲルか
ら成るバインダー繊維を、本発明の第2は水溶性アルギ
ン酸塩とアルギン酸の誘導体(但し、アルギン酸アルキ
レングリコールエステルを除く)を含有する水系ドープ
を湿式紡糸して非水溶性ヒドロゲルから成る繊維を形成
させることを特徴とするバインダー繊維の製造方法をそ
れぞれ内容とするものである。
本発明のバインダー繊維は、水溶性アルギン酸塩とアル
ギン酸誘導体を含有する水系ドープを湿式紡糸して非水
溶性塩から成る繊維を形成させることによって得ること
ができる。
本発明に用いられるアルギン酸の誘導体としては、アル
ギン酸を下記の化合物化させた生成物が好適である。
(A) カルボキシル基を封鎖する場合 (1) メチルエステル類 メチルエステル、メトキシメチルエステル、メチルチオ
メチルエステル、テトラヒドロピラニルエステル、テト
ラヒドロフラニルエステル、2−メトキシエトキシメチ
ルエステル、ベンジロキシメチルエステル、フェナシル
エステル、エチルエステル等。
(2) 2−置換エチルエステル類 2,2,2−トリクロロエチルエステル、2−クロロエチル
エステル、2−メチルチオエチルエステル、2−(p−
トルエンスルホニル)エチルエステル、t−ブチルエス
テル、シクロヘキシルエステル、アリルエステル、フェ
ニルエステル、ベンジルエステル等。
(3) シリルエステル類 トリメチルシリルエステル、t−ブチルジメチルシリル
エステル等。
(4) チオエステル類 S−t−ブチルエステル、S−フェニルエステル等。
(5) その他のエステル 2,4−ジニトロフェニルスルフェニルエステル、1,3−オ
キサゾリン等。
(6)アミド N,N−ジメチルアミド、ピロジンアミド、ピペリジンア
ミド等。
(7) ヒドラジド N−フェニルヒドラジン、N,N′−ジイソプロピルヒド
ラジン等。
(B) 水酸基を封鎖する場合 (1) エーテル類 メチルエーテル、t−ブチルエーテル、2−メトキシエ
トキシメチルエーテル、アリルエーテル、メチルチオメ
チルエーテル、ベンジルエーテル、トリアリールメチル
エーテル、トリメチルシリルエーテル、ジメチル−t−
ブチルシリルエーテル等。
(2) アセタール、ケタール類 テトラヒドロピラニルエーテル、テトラヒドロチオフラ
ニルエーテル、テトラヒドロチオピラニルエーテル、メ
トキシテトラヒドロピラニルエーテル等。
(3) カルボン酸エステル アセタート、ベンジエート、p−ニトロベンゾエート、
ホルマート、トリフルオロアセタート、クロロアセター
ト、メトキシアセタート、フェノキシアセタート、エト
キシカルボニル、メトキシカルボニル、t−ブチルカル
ボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2
−トリクロロエチルホルマート、トリメチルアセタート
等。
(4) 非カルボン酸エステル ニトラート、トシラート、2,4−ジニトロベンゼンスル
フェナート等。
尚、ジオールに対しては、メチルアセタール、エチリデ
ンアセタール、ベンジリデンアセタール、イソプロピリ
デンケタール、シクロヘキシリデンケタール、オルトホ
ルマート等。
カルボキシル基又は水酸基を上記化合物化させる程度
は、アルギン酸誘導体が水に可溶の範囲である。本発明
に用いられるアルギン酸誘導体はアルギン酸のカルボキ
シル基の封鎖物、アルギン酸の水酸基の封鎖物のそれぞ
れ単独又は混合物を含む。
本発明に用いられる水溶性アルギン酸塩としては、アル
ギン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、
マグネシウム塩、水銀塩当が含まれ、これらは単独又は
2種以上組み合わせて用いられる。
水溶性アルギン酸塩とアルギン酸誘導体との混合役割合
は、重量比で95:5乃至10:90の範囲内で選ばれる。この
場合、アルギン酸誘導体の割合が多い程、得られる繊維
がヒドロゲル化し易くなるが、あまり多くなると紡糸時
の凝固速度が低下し、作業能率が低下する原因となるの
で、上記限度内が好適である。
紡糸用のドープは、上記の水溶性アルギン酸塩とアルギ
ン酸誘導体との混合物を2〜10重量%の範囲の濃度で水
に溶解することによって調製される。この際、水溶性ア
ルギン酸塩とアルギン酸誘導体とは、それぞれ別個に所
定量を秤量して水中に加えてもよいし、又、アルギン酸
誘導体の製造時に反応度の低いものを形成させ、所望の
割合に対応するアルギン酸塩と誘導体とを含むブロック
ポリマー状の物質とし、これを水中に加えてもよい。
このようにして得られるドープは脱泡して紡糸に供され
る。紡糸は、上記のドープを例えばギヤーポンプ等によ
り定量的に、多数のノズルを備えた紡糸口金から、凝固
溶中に押出することによって行われる。
凝固溶としては、水溶性アルギン酸塩の陽イオンと交換
してこれを不溶化しうる金属イオンの水溶性塩を含む溶
液が用いられる。このような水溶性塩としては、例えば
カルシウム、バリウム、ストロンチウム、アルミニウ
ム、亜鉛、ニッケル、コバルト、クロム、銅、マンガ
ン、鉛等の金属の塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩を
挙げることができる。これらの水溶性塩を単独で用いて
もよいし、又2種以上組み合わせて用いてもよい。
この凝固溶には、必要に応じ繊維表面を変性するため
に、親水性の有機溶剤、例えばメタノール、エタノー
ル、アセトン、酢酸エチル、ギ酸エチル、酢酸アミド、
ギ酸アミドや、各種の界面活性剤を添加することができ
る。
本発明のバインダー繊維の紡糸は、上記の水系ドープを
ノズルを通して凝固液中に吐出することにより、湿式で
行われる。バインダーとしての効果から考えるとノズル
径を小さくして繊度の小さい繊維に紡糸する方が比表面
積が大きくなるので好ましいが、あまり繊度を小さくす
ると繊維強度が不十分になるので、ノズル径としては0.
01〜0.5mmの範囲が適当である。
紡糸された繊維は引取ローラに巻き取られ、抄造に適す
る長さ、即ち1.0〜20.0mm、好ましくは2.0〜10.0mmに裁
断する。
「作用・効果」 このようにして得られるバインダー繊維は、水の存在下
ではヒドロゲル状の繊維形態を保持し、他の短繊維又は
パルプ状物と混合して、容易に抄造することができる。
そして、これを乾燥すると、各繊維間を相互に接着する
作用を示すが、再び水中に投入すると可逆的にヒドロゲ
ル化し、接着作用を失うため各繊維は離解する。
本発明のバインダー繊維は、自己接着性を有しない他の
繊維材料と混抄し、シートを形成させるために用いるこ
とができる。このような繊維材料としては特に制限され
ないが、例えば、フラックパルプ、レーヨン繊維、キュ
プラ繊維、キチン質繊維、コラーゲン繊維、アクリル繊
維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステ
ル繊維等がある。これらは、自己接着性がないため、単
独で抄造したのではシートとすることができないが、こ
れらに対し10〜100重量%の割合でバインダー繊維を混
合した場合には、常法に従って抄造することにより容易
にシートを製造することができる。本発明のバインダー
繊維を用いて製造されたシート状成形物は、乾燥状態で
は高い強度を有するが、水中では該バインダー繊維が速
やかに水を吸収してヒドロゲルとなり、同時に接着能を
失うためシートは各構成繊維に離解し易い状態となり、
水洗トイレのフラッシュ流程度の剪断力でも離解しう
る。更に、本発明のバインダー繊維はアルカリ水溶液中
でアルカリ金属イオンと速やかにイオン交換して、水に
溶解するという性質を有している。
「実施例」 以下、実施例及び参考例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるんもの
ではない。
実施例1 アルギン酸ナトリウム30重量部とアセチル化アルギン酸
ナトリウム70重量部の混合物をイオン交換水に投入、撹
拌し、4重量%の水溶液とした。これを一夜放置するこ
とにより均一な溶液を得、紡糸用ドープとした。当該ド
ープをガラス製枝付きフラスコに注入し、約2時間放置
することにより脱泡した。当該フラスコをドープ供給器
として、背面圧力を1.0kg/cm2とし、ギャーポンプによ
りドープを24.8ml/分で吐出させ、ノズル(0.1mmφ×1,
500H)を介して、5%塩化カルシウム水溶液から成る第
1凝固溶中に押出し、ゲル状の水不溶性繊維を得た。こ
の繊維を第1クローバー・ロールを通し、第2水洗浴
へ、第2クローバー・ロールを通し、第3水洗浴へ導
き、カセに巻き取った。この際紡出速度は2.1m/分、第
1ロールの周速は7.6m/分、第2ロールの周速は9.5m/分
であり、従って1浴ドラフト比は3.62、浴中延倍は1.25
となり、得られた繊維の繊度は0.63デニールであった。
巻き取った連続糸はコンニャク様の極めて柔軟且つ低強
力の繊維であった。これをカセより取りはずし、若干の
荷重下で風乾し、半乾燥状態にした後、ギロチンカッタ
ーで繊維長3.0m/mに切断し、バインダー繊維を得た。
このバインダー繊維は水に分散させると速やかに膨潤・
分散し、あたかも溶解したかのような均一状態になっ
た。しかし乍ら、水分散液には粘着性は全く無く、バイ
ンダー繊維は繊維状ヒドロゲルとして分散していた。
実施例2 アルギン酸ナトリウムとアルギン酸硫酸エステルの重量
比3:7の混合物を原料とした以外は実施例1と同様に操
作して、バインダー繊維を製造した。
実施例3 アルギン酸ナトリウムとアルギン酸メチルエステルの重
量比7:3の混合物を原料とした以外は実施例1と同様に
操作して、バインダー繊維を製造した。
参考例1 繊維長5mmの3デニールの抄紙用ポリプロピレン短繊維1
00重量部に対して、実施例1で得られたバインダー繊維
を20重量部添加して、JISP8209に準じてポリプロピレン
紙を製造した。抄紙用短繊維の水分散性は極めて良好
で、良好な地合のポリプロピレン紙が得られた。当該ポ
リプロピレン紙の物性値は、第1表の通りであった。
このポリプロピレン紙を水中に浸し、しばらく放置する
と構成繊維間結合が消失し、ガラス棒による攪拌で、ポ
リプロピレン繊維は容易に離解し、やがて結束繊維のな
い完全に均一な繊維分散状態となった。
参考例2 繊維長5mmの1.5デニールの抄紙用ポリエステル短繊維10
0重量部に対して、実施例2で得られたバインダー繊維
を15重量部添加して参考例1と同様の抄紙を行った。得
られたポリエステル紙の物性値は第1表の通りであっ
た。
参考例3 繊維長5mmの1.5デニールの抄紙用レーヨン100重量部に
対して、実施例3で得られたバインダー繊維を10重量部
添加して参考例1と同様の抄紙を行った。得られたレー
ヨン紙の物性値は第1表の通りであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 船越 巧子 (56)参考文献 特開 昭56−169809(JP,A) 特開 昭61−174499(JP,A) 特開 昭62−141121(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルギン酸塩とアルギン酸の誘導体(但
    し、アルギン酸アルキレングリコールエステルを除く)
    との混合物であって、非水溶性のヒドロゲルから成るバ
    インダー繊維。
  2. 【請求項2】アルギン酸の誘導体がアルギン酸のカルボ
    キシル基をエステル化、アミド化及びヒドラジド化から
    選択される少なくとも1種により封鎖して得られる生成
    物である特許請求の範囲第1項記載のバインダー繊維。
  3. 【請求項3】アルギン酸の誘導体がアルギン酸の水酸基
    をエーテル化、エステル化、アセタール化及びケタール
    化から選択される少なくとも1種により封鎖して得られ
    る生成物である特許請求の範囲第1項記載のバインダー
    繊維。
  4. 【請求項4】水溶性アルギン酸塩とアルギン酸の誘導体
    (但し、アルギン酸アルキレングリコールエステルを除
    く)を含有する水系ドープを湿式紡糸して非水溶性ヒド
    ロゲルから成る繊維を形成させることを特徴とするバイ
    ンダー繊維の製造方法。
  5. 【請求項5】水溶性アルギン酸塩とアルギン酸の誘導体
    との混合割合が重量比で95:5〜10:90の範囲である特許
    請求の範囲第4項記載の製造方法。
  6. 【請求項6】アルギン酸の誘導体がアルギン酸のカルボ
    キシル基をエステル化、アミド化及びヒドラジド化から
    選択される少なくとも1種により封鎖して得られる生成
    物である特許請求の範囲第4項又は第5項記載の製造方
    法。
  7. 【請求項7】アルギン酸の誘導体がアルギン酸の水酸基
    をエーテル化、エステル化、アセタール化及びケタール
    化から選択される少なくとも1種により封鎖して得られ
    る生成物である特許請求の範囲第4項又は第5項記載の
    製造方法。
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