JPH07111419B2 - 螢光磁粉探傷における画像信号処理方法および装置 - Google Patents

螢光磁粉探傷における画像信号処理方法および装置

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JPH07111419B2
JPH07111419B2 JP60192566A JP19256685A JPH07111419B2 JP H07111419 B2 JPH07111419 B2 JP H07111419B2 JP 60192566 A JP60192566 A JP 60192566A JP 19256685 A JP19256685 A JP 19256685A JP H07111419 B2 JPH07111419 B2 JP H07111419B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、螢光磁粉探傷において撮像装置から出力され
る画像信号の背景雑音に対する比率(S/N比)を高め、
その後の信号処理を容易に行い得るようにした画像信号
処理方法およびそのための装置に関するものである。
従来技術 被試験材の表面に存在する疵を検出する方法の一つに螢
光磁粉探傷がある。これは、被試験材を磁化して表面欠
陥部分に磁極を形成することにより、その部分に他の部
分よりも高密度の螢光磁粉を付着させる一方、これに紫
外線を照射して発光させることにより、磁粉の密度差に
よって輝度レベルが異なる螢光磁粉模様を描き出し、こ
の螢光磁粉模様に基づいて被試験材に存在する疵を探傷
するものである。そして、このような螢光磁粉探傷にお
いては、かかる螢光磁粉模様をテレビカメラ等の撮像装
置によって撮像することにより、被試験材に存在する疵
を自動的に探傷することが従来から行なわれている。
ところで、上記螢光磁粉は、被試験材の表面欠陥以外の
部分にも付着させられる。このため、上記のように撮像
装置を用いて疵を自動的に探傷する際には、その撮像装
置から出力される画像信号から表面欠陥以外の部分に付
着した螢光磁粉に起因する背景雑音を除去する等の信号
処理を施し、疵の誤検出を防止するようにしているのが
普通である。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記螢光磁粉の密度差による輝度レベル
の変化は比較的小さいため、その螢光磁粉模様を撮像し
た画像信号の背景雑音に対する比率(S/N比)も3程度
と低く、また、その画像信号の信号強度は螢光磁粉の付
き方等によって細かく変動しているため、例えば、その
ような画像信号から疵に起因する信号のみを残して背景
雑音を完全に除去することは難しかったのである。
これに対し、特公昭55−49701号公報に記載されている
ように、疵検出用走査線をサンプルした電気信号の差分
をとり、それを複数個まとめ且つその複数個のピーク値
で代表させた新たなN′ワードのデジタル信号とし、複
数本の走査線のN′ワードのデジタル信号を走査位置に
対応して累算器28により積算し、積算値が設定値より大
きいものを疵信号と判定し、2つの疵信号の位置が隣接
しておれば疵と判定してマーキングを施す形式の表面疵
自動検査装置が提案されている。
しかしながら、上記従来の表面疵自動検査装置では、連
続した2個の疵エリアを以て疵を判定するものであるた
め、被試験材に発生する疵の特有の形状および方向性に
基づいて疵判定を行うことができず、充分な判定精度を
得ることが困難であった。
問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するために為されたものであ
り、その要旨とするところは、被試験材の表面欠陥部分
に付着させられた螢光磁粉探傷に基づいて探傷する螢光
磁粉探傷において、その螢光磁粉模様を撮像する撮像装
置から逐次出力される一連の画像信号に信号処理を行う
に際し、画像を構成する多数の走査線のうちの一本の走
査線に対応する量よりも充分に小さい多数の単位区間に
前記画像信号を分割してその単位区間毎にその画像信号
の信号強度を求める一方、それら多数の単位区間を互い
に隣接する一定数の単位区間から成る複数の中区間に分
けてその中区間毎に前記信号強度を加算して加算信号強
度を求め、それら複数の中区間のうち互いに隣接する一
対の中区間における前記加算信号強度を比較して大きい
方をその一対の中区間から成る大区間における信号強度
とし、前記走査線の走査方向においてこの新たな信号強
度が独立した急峻なピークを示すことに基づいて疵エリ
アの判定を行い、その判定された疵エリアの3以上の連
なりにより構成されるパターンが前記被試験材に発生す
る疵の形状および方向性により予め定められた複数種類
の判定基準パターンと一致するか否かに基づいて疵を判
定するようにしたことにある。
また、このような画像信号処理方法を好適に実施するた
めの装置の要旨とするところは、(a)画像を構成する
多数の走査線のうちの一本の走査線に対応する量よりも
充分に小さい多数の単位区間に画像信号を分割してその
単位区間毎にその画像信号の信号強度を求めるA/D変換
手段と、(b)前記多数の単位区間を互いに隣接する一
定数の単位区間から成る複数の中区間に分ける中区間形
成手段と、(c)その中区間毎に前記信号強度を加算し
て加算信号強度を求める信号強度加算手段と、(d)前
記複数の中区間のうち互いに隣接する一対の中区間にお
ける前記加算信号強度を比較して大きい方をその一対の
中区間から成る大区間における信号強度とする比較手段
と、(e)前記走査線に走査方向においてその大区間の
新たな信号強度が独立した急峻なピークを示すことに基
づいて疵エリアの判定を行う疵エリア判定手段と、
(f)その疵エリア判定手段により判定された疵エリア
の3以上の連なりにより構成されるパターンが前記被試
験材に発生する疵の形状および方向性により予め定めら
れた複数種類の判定基準パターンと一致するか否かに基
づいて疵を判定する疵判定手段とを、含むことにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、撮像装置から出力される一連の画像
信号は、A/D変換手段によって画像を構成する多数の走
査線のうちの一本の走査線に対応する量よりも充分に小
さい多数の単位区間に分割されるとともにその単位区間
毎に信号強度が求められる一方、それら多数の単位区間
は中区間形成手段によって互いに隣接する一定数の単位
区間から成る複数の中区間に分けられ、更に信号強度加
算手段によってその中区間毎に加算信号強度が求められ
る。そして、比較手段により互いに隣接する一対の中区
間における加算信号強度が比較されて大きい方がそれら
一対の中区間から成る大区間の信号強度とされ、この新
たな信号強度に基づいて背景雑音除去等の所定の信号処
理が行われるのである。
したがって、信号処理を行う際の画像信号の信号強度
は、一定数の単位区間の信号強度を加算した加算信号強
度であるため、背景雑音のように信号強度が無秩序に変
化する部分においてはその信号強度が弱められるのに対
し、疵に起因して信号強度の高い部分はその信号強度が
更に強められる一方、隣接する一対の中区間における加
算信号強度のうち大きい方が、それら一対の中区間から
成る大区間の信号強度とされるため、螢光磁粉の付き方
等による信号強度の細かい変動が取り除かれて平滑化さ
れる。これにより、画像信号の背景雑音に対するS/N比
が高められるとともに、信号強度の細かな変動がなくな
るため、その後の信号処理を高い精度で容易に行うこと
ができるようになるのである。しかも、本発明方法およ
び装置では、走査線の走査方向において上記大区間の新
たな信号強度が独立した急峻なピークを示すことに基づ
いて疵エリアの判定が行われるので、螢光磁粉を含む検
査液の雫の形成などに起因して高強度の信号が連続する
場合でも、そのような検査液の雫などによるノイズも好
適に除去されて、信頼性のある疵信号が得られるのであ
る。
さらに、本発明によれば、判定された疵エリアの3以上
の連なりにより構成されるパターンが前記被試験材に発
生する疵の形状および方向性により予め定められた複数
種類の判定基準パターンと一致するか否かに基づいて疵
が判定される。上記判定基準パターンは被試験材に発生
する疵の形状および方向性により予め定められたもので
あるので、たとえば3以上の疵エリアが連なったとして
も、判定基準パターンとは異なるものであれば疵とは判
定されない。これにより、被試験材に発生する疵特有の
性質を利用して、疵の判定精度を一層向上させることが
できる。
また、上記画像信号処理装置においては、A/D変換手段
によって画像信号を多数の単位区間に分割するとともに
それらの単位区間毎に信号強度を求めるようになってお
り、装置が簡単に構成され得る利点があるが、デジタル
変換における区間よりも大きな区間を単位区間とし、そ
の単位区間内のデジタル信号を加算あるいは平均したり
してその単位区間の信号強度を求めるようにすることも
できる。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は本発明に係る画像信号処理装置を備えた自動探
傷装置の構成を説明するブロック線図である。図におい
て10は角形ビレット等の長手形状を成す被試験材であ
り、図示しない保持装置によって略水平に保持されてい
る。被試験材10の上方には探傷ヘッド12が被試験材10の
長手方向に移動可能に配設され、モータ14により第1図
において右方向へ移動させられるようになっている。モ
ータ14の回転軸にはエンコーダ16が設けられ、その回転
量すなわち探傷ヘッド12の移動量を表す位置信号SIを出
力するようになっている。
上記探傷ヘッド12には、撮像装置としての2個の工業用
テレビカメラ(以下、ITVと言う)18,20、紫外線を照射
する複数のブラックライト22、および被試験材10の端縁
を検出する一対の投光器24および受光器26が設けられて
いる。ITV18,20は、それぞれ被試験材10の上側に位置す
る二つの側面28,30に対向して配置され、それらの側面2
8,30に付着させられた螢光磁粉模様を撮像する。また、
受光器26は、探傷ヘッド12の移動に伴って投光器24から
の光が被試験材10によって遮られた時、その被試験材10
の端縁を表す端縁信号SEを出力する。
なお、被試験材10は図示しない装置、例えば、複数のノ
ズルが被試験材10の長手方向に沿って設けられ、そのノ
ズルから検査液が被試験材10の表面に散布されるように
した装置により、螢光磁粉を懸濁させた検査液で表面が
濡らされている。また、被試験材10は図示しない公知の
磁化装置によって磁化されるようになっている。この磁
化装置によって磁化されることにより、被試験材10の表
面欠陥部分には漏れ磁束によって磁極が形成されるた
め、螢光磁粉はその表面欠陥部分に高密度に付着させら
れ、これにブラックライト22の紫外線が照射されること
により高密度な部分程輝度レベルの高い螢光磁粉模様が
描き出される。そして、この螢光磁粉模様が、上述した
ようにITV18,20によって撮像されるのである。
ITV18,20の撮像範囲は、第2図に二点鎖線で示されてい
るように、被試験材10の長手方向において一定寸法、例
えば192mmとされており、その間を1mm間隔で長手方向に
水平走査することにより、一つの磁粉画像を構成すべき
一連の画像信号SSを逐次出力する。この画像信号SSは、
その後一つの磁粉画像を構成する量よりも少ない所定量
の信号、すなわち本実施例では側面28,30を幅方向に18m
mずつに分割した画面を構成する18本の走査線に対応す
る量の信号毎に、所定の信号処理が並行して行なわれる
ようになっている。
以下、この信号処理のための構成、すなわち本発明の一
実施例を成す画像信号処理装置について説明する。な
お、ITV20から出力された画像信号SSを信号処理するた
めの画像信号処理装置は、ITV18から出力された画像信
号SSを信号処理するための画像信号処理装置と全く同様
に構成されているため、その図示並びに説明を省略す
る。
先ず、ITV18から出力された画像信号SSは、A/D変換器3
2、水平同期信号分離回路34、および垂直同期信号分離
回路36に供給される。A/D変換器32はA/D変換手段を成す
もので、供給された画像信号SSを前記一つの磁粉画像を
構成する多数の走査線のうちの一本の走査線に対応する
量よりも充分に小さい多数の単位区間、すなわち本実施
例では一本の走査線に対応する量の画像信号SSを被試験
材10の表面上の1mm毎に相当する192個の単位区間に分割
し、その単位区間毎に画像信号SSをサンプルホールドし
てその間の信号強度を求め、その信号強度を表すデジタ
ル化された画像信号SSDを複数のゲート回路38に逐次出
力する。水平同期信号分離回路34は、画像信号SS中から
水平同期信号SHを分離してカウンタ40に出力する。カウ
ンタ40は供給された水平同期信号SHの数を計数するとと
もに、その水平同期信号SHの計数内容を表す信号SAを分
配回路42に供給する。この分配回路42に供給する。この
分配回路42は、水平同期信号SHの計数内容に応じて出力
信号を切り換えることにより、前記複数のゲート回路38
を順次択一的に開かせる。例えば、分配回路42に供給さ
れる計数内容が0〜17の間は最初のゲート回路38が開か
れ、18〜35の間は2番目のゲート回路38が開かれるので
ある。また、上記カウンタ40には、垂直同期信号分離回
路36によって画像信号SS中から分離された垂直同期信号
SVが供給されるようになっており、この垂直同期信号SV
が供給される毎に、換言すれば一つの磁粉画像を構成す
べき一連の画像信号SSの供給が終了する毎に、カウンタ
40における水平同期信号SHの計数内容がクリアされる。
これにより、複数のゲート回路38に供給されている画像
信号SSDは、18本の走査線に対応する量毎に別々のゲー
ト回路38を順次通過させられて、それらのゲート回路38
に対応して設けられた複数のメモリ44にそれぞれ順次記
憶される。なお、ゲート回路38およびメモリ44は、前記
多数の走査線の本数を18で割った数だけ設けられてい
る。
上記メモリ44は、18本の走査線に対応する量の画像信号
SSDが表す信号強度を、前記単位区間毎に逐次記憶する
ものであるが、水平同期信号により一本の走査線に対応
する量毎に同期させて記憶するようになっている。第3
図はメモリ44の記憶状態を概念的に示す図であるが、図
中の横方向には一本の走査線に対応する量の画像信号SS
Dを構成する192の単位区間の信号強度を記憶する192の
記憶場所が設けられ、図中の縦方向には18本の走査線に
対応する18の記憶場所が設けられている。図中のd1〜d6
はそれぞれ第1番目の走査線に対応する画像信号SSDに
おける単位区間1〜6の各信号強度であり、例示的に示
したものである。なお、この第3図は、画像信号SSDに
より信号処理上において仮想的に表される磁粉画像をも
意味しており、上記多数の記憶場所はそれぞれ磁粉画像
を構成する一つのエリアを成し、被試験材10の側面28上
における1mm×1mmの範囲を表している。
そして、これら複数のメモリ44は、複数のマイクロコン
ピュータ46にデータバスラインを介してそれぞれ接続さ
れているとともに、そのマイクロコンピュータ46には、
メモリ44における一連の画像信号SSDの記憶すなわち18
本の走査線に対応する量の記憶が完了した時、そのメモ
リ44から完了信号ST1が供給されるようになっている。
マイクロコンピュータ46は図示しないCPU,RAM,ROMを備
えて構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつR
OMに予め記憶された処理手順に従って信号処理を行い、
信号処理の完了したデータをバッファメモリ48に記憶さ
せる。なお、メモリ44およびバッファメモリ48はマイク
ロコンピュータ46内のRAMの一部に設けてもよい。
以下、この信号処理を第4図のフローチャートに従って
説明する。
先ず、ステップS1においては完了信号ST1が供給された
か否かが判断され、完了信号ST1が供給されると次にス
テツプS2が実行されて、メモリ44に記憶されている画像
信号SSDが逐次読み込まれる。続いてステップS3が実行
され、前記A/D変換器32によって1mm毎に分割された多数
の単位区間を、互いに隣接する一定数(本実施例では3
個)の単位区間から成る中区間に分け、3mm毎の多数の
中区間を形成する。すなわち、前記第3図に示されてい
るように、画像信号SSDは一本の走査線に対応する量毎
に192個の単位区間に分割されているのであるが、その1
92個の単位区間を単位区間1〜3,4〜6,・・・,190〜192
からそれぞれ成る64個の中区間に分けるのである。この
ステップS3は中区間形成手段を成している。
ステップS3において多数の中区間が形成されると、次に
ステップS4が実行され、中区間内の3個の単位区間の信
号強度を加算して加算信号強度を算出する。すなわち、
第1番目の走査線に対応する画像信号SSDにおいて単位
区間1〜3から成る中区間の加算信号強度D1は、単位区
間1の信号強度d1と単位区間2の信号強度d2と単位区間
3の信号強度d3とを加算して、次式(1) D1=d1+d2+d3 ……(1) で表され、単位区間4〜6から成る中区間の加算信号強
度D2は、同様にして次式(2) D2=d4+d5+d6 ……(2) で表される。以下、同様にして、第18番目の走査線に対
応する画像信号SSDにおける単位区間190〜192から成る
中区間の加算信号強度まで順次算出される。これによ
り、背景雑音のように中区間を構成する各単位区間の信
号強度が無秩序に変化している所の信号強度は弱められ
る一方、線状疵等に起因して中区間を構成する各単位区
間の信号強度がそれぞれ高い所ではその信号強度が更に
強められ、画像信号SSDの背景雑音に対するS/N比が高め
られる。このステップS4は信号強度加算手段を成してい
る。
続いてステップS5が実行され、互いに隣接する一対の中
区間における加算信号強度を比較し、大きい方をそれら
一対の中区間から成る大区間の信号強度とする。例え
ば、第1番目の走査線に対応する画像信号SSDにおける
単位区間1〜3から成る中区間の加算信号強度D1と、そ
の中区間に隣接する単位区間4〜6から成る中区間の加
算信号強度D2とを比較して、大きい方の加算信号強度を
単位区間1〜6から成る大区間の新たな信号強度とする
のである。同様にして、単位区間7〜9から成る中区間
の加算信号強度と単位区間10〜12から成る中区間の加算
信号強度とを比較して大きい方が単位区間7〜12から成
る大区間の信号強度とされ、第18番目の走査線に対応す
る画像信号SSDの単位区間187〜192から成る大区間まで
の新たな信号強度が順次定められる。これにより、一本
の走査線に対応する画像信号SSDは、新たに定められた3
2の信号強度で表されることとなり、螢光磁粉の付き方
等に起因する細かな変動が取り除かれ、画像信号SSDが
平滑化される。このステップS5は比較手段を成してい
る。
その後、ステップS6が実行されて、上記6個の単位区間
から成る大区間が1/6に圧縮され、これに伴って画像信
号SSDにより信号処理上において仮想的に表される磁粉
画像は、第5図に示されているように前記第3図に示さ
れている磁粉画像に比較して横寸法が1/6となる。すな
わち、この第5図の磁粉画像における一つのエリア、換
言すれば上記新たに定められた各信号強度をそれぞれ記
憶する記憶場所は、撮像画面の上で被試験材10の長手方
向となる横方向が6mm、被試験材10の幅方向となる縦方
向が1mmの範囲を表しているのである。
続いて疵エリア判定手段に対応するステップS7が実行さ
れ、第5図に示されている磁粉画像を構成する多数のエ
リアのうちから、内部に疵が存在すると認められる疵エ
リアを抽出する。これは、前記第5図の磁粉画像におい
て図中の縦方向すなわち被試験材10の側面28上では幅方
向となる各エリアの信号強度の変化傾向から疵エリアを
抽出するもので、具体的には、例えば縦方向に隣接する
5つのエリアの信号強度をそれぞれN1〜N5とした場合、
その変化傾向が第6図に実線で示されているように急峻
なピークを示している時には、そのピークを成す信号強
度N3のエリアを疵エリアとする。また、信号強度N3,
N4′のようにピークが2つのエリアに亘って続いている
場合には、信号強度N3およびN4′のエリアを共に疵エリ
アとして抽出するが、3つ以上のエリアに亘ってピーク
が続いていたり、第7図に示されているように緩やかな
変化を示している場合には、側面28に溜った検査液の雫
などの疵以外のものに起因する背景雑音として抽出しな
い。本実施例では、被試験材10に存在する疵がその長手
方向に連続する成分を有する線状疵であることを前提と
し、被試験材10の幅方向にはそのような線状疵は存在し
ないものとして背景雑音を除去し、疵エリアを抽出して
いる。第8図に示されている磁粉画像において○印が付
されているエリアは、このようにして抽出された疵エリ
アである。
次に、ステップS8が実行され、上記ステップS7において
抽出された疵エリアの連なりパターンから、更にそれら
が疵か否かを判定する。すなわち、第8図に示されてい
る個々の疵エリアについて、先ず、それを取り囲む8つ
のエリアのなかに2つ以上の疵エリアが存在するか否
か、換言すれば中央の疵エリアを中心として3つの疵エ
リアが連なっているか否かを判断し、連なっていない場
合にはその疵エリアは疵でないものと判定する。これ
は、被試験材10に存在する疵は殆ど12mm以上の長さを有
することを前提としている。
そして、中央の疵エリアを中心として3つの疵エリアが
連なっている場合には、次にその連なり方が第9図に示
されている(a)〜(g)の7種類のパターンのうちの
何れかと一致しているか否かが判断され、一致している
場合にはその中央の疵エリアを疵と判定する。第9図に
示されている(a)〜(g)の7種類の判断基準パター
ンは、被試験材10に存在する疵の形状や方向性等に基づ
いて予め定められているもので、本実施例では被試験材
10の長手方向に長い線状疵やへげ疵を、そのような疵以
外のものと判別し得るようにパターン化して定められて
いる。このような疵のパターン判定を前記第8図に示さ
れている各疵エリアについて行うことにより、疵である
と判定された疵エリアを第10図に○印で示す。
すなわち、かかるステップS8は、被試験材10に存在する
疵の平面的な形状と疵エリアの連なり方とを比較するこ
とにより、上記ステップS7において信号強度の変化傾向
から内部に疵が存在とするとして抽出された疵エリアか
ら、更に疵以外のものに起因する背景雑音を除去するも
のであり、これにより疵の判定精度が大幅に向上し、疵
の誤検出が一層確実に防止される。
ここで、上記ステップS6において圧縮された磁粉画像の
各エリアの大きさは、疵の形状をできるだけ正確に認識
する上でできるだけ細かい方が望ましいが、少なくとも
その磁粉画像上における疵エリアの連なり方から実際の
疵か否かを判別し得れば良く、被試験材10に存在する疵
の大きさや形状等に基づいて前述したように横6mm、縦1
mmの大きさに設定されているのである。また、第8図に
示されている磁粉画像において、第1番目の走査線に対
応する位置に存在する疵エリアや第18番目の走査線に対
応する位置に存在する疵エリアは、それらの上方または
下方に位置する疵エリアの存在が不明であるため、その
連なり方を正確に判断することができないが、前記各メ
モリ44に、それぞれ18本の走査線に対応する画像信号SS
Dに加えてその上下に一本ずつの走査線に対応する画像
信号SSDをオーバラップして記憶させるようにすれば、
そのような問題は解消する。
次に、ステップS9が実行され、上記第10図に示されてい
る磁粉画像を表す磁粉画像データに基づいて、第11図に
示されているマーキング座標を作成する。このマーキン
グ座標は、横方向に16個のマーキングエリアを有する一
方、縦方向に3個のマーキングエリアを有するもので、
一つのマーキングエリアは被試験材10の側面28上におい
て長手方向に12mm、幅方向に6mmの範囲を表している。
図中、○印が付されているエリアは、前記ステップS8に
おいて疵であると判定された疵エリアが内部に存在する
マーキングエリアである。
その後、ステップS10が実行され、前記第10図に示され
ている磁粉画像を表す磁粉画像データおよび第11図に示
されているマーキング座標を表すマーキング座標データ
が出力される。これにより、マイクロコンピュータ46に
おける信号処理は一応終了するが、ITV18から新たな画
像信号SSが供給されてメモリ44から完了信号ST1が供給
されることにより、上述したのと同様な信号処理が繰り
返し実行される。
第1図に戻って、各々のマイクロコンピュータ46から出
力された上記磁粉画像データおよびマーキング座標デー
タは、そのマイクロコンピュータ46に対応して設けられ
たバッファメモリ48にそれぞれ記憶される。バッファメ
モリ48は、それぞれデータバスラインを介して主コンピ
ュータ50に接続されているとともに、磁粉画像データお
よびマーキング座標データの記憶が完了した時、完了信
号ST2を主コンピュータ50に供給する。
主コンピュータ50は、上記マイクロコンピュータ46と同
様にCPU,RAM,ROMを備えて構成され、RAMの一時記憶機能
を利用しつつROMに予め記憶された処理手順に従って信
号処理を行う。すなわち、図示しない起動スイッチが投
入されると、モータ14を回転駆動して探傷ヘッド12を被
試験材10の長手方向に沿って予め定められた所定の速度
で移動させる一方、その探傷ヘッド12の移動に伴って受
光器26から端縁信号SEが供給されると、エンコーダ16か
ら供給される位置信号SIのカウントをリセットするとと
もにITV18,20に駆動信号MDを出力して螢光磁粉模様を撮
像させる。この駆動信号MDは、以後、エンコーダ16から
供給される位置信号SIによって探傷ヘッド12が192mm移
動したことが検出される毎に出力され、ITV18,20は被試
験材10の側面28,30をその長手方向に192mm間隔で順次撮
像していくようになっている。
また、かかる主コンピュータ50は、全てのバッファメモ
リ48から完了信号ST2が供給されると、各バッファメモ
リ48から磁粉画像データおよびマーキング座標データを
読み込み、ブラウン管等の表示装置52に表示信号DDを供
給して磁粉画像データが表す磁粉画像を表示させる一
方、位置信号SIが表す被試験材10の位置とマーキング座
標データが表すマーキング位置とを対応させてマーキン
グ装置54にマーキング信号MMを出力し、被試験材10の疵
位置に所定の疵マークを付着させる。なお、マーキング
装置54による疵マークの付着は、被試験材10に対する探
傷操作が全て終了した後、その被試験材10が自動探傷装
置から引き出される際に行われる。
以上、詳述したように、本実施例の自動探傷装置は、IT
V18,20から逐次出力される一連の画像信号SSDを、一つ
の磁粉画像を構成する多数の走査線のうちの18本の走査
線に対応する量毎に分割して複数のメモリ44に順次記憶
し、それぞれそのメモリ44に対応して設けられたマイク
ロコンピュータ46により予め記憶された処理手順に従っ
て信号処理を並行して行うようになっている。このた
め、一つの磁粉画像を構成する画像信号SSDを一個のメ
モリに記憶し、一個のマイクロコンピュータのみで信号
処理を行う場合に比較して、信号処理に要する時間が大
幅に短縮され、探傷ヘッド12の移動速度を速くして迅速
な探傷操作を行うことができるようになるとともに、表
示装置52には磁粉画像が殆どリアルタイムで表示され得
る。また、上記画像信号SSDの信号処理をマイクロコン
ピュータ46によって行うようになっているため、従来の
ようにシフトレジスタ等を用いるハードロジック回路に
て行う場合に比較して、装置が簡単かつコンパクトに構
成され得るのである。
また、マイクロコンピュータ46による信号処理に際して
は、ステップS4において中区間を構成する3個の単位区
間の信号強度を加算して加算信号強度を求めるようにな
っているため、背景雑音のように信号強度が無秩序に変
化している部分においてはその信号強度が弱められるの
に対し、疵に起因して信号強度の高い部分はその信号強
度が更に強められる一方、ステップS5においては隣接す
る一対の中区間における加算信号強度を比較して大きい
方をそれら一対の中区間から成る大区間の信号強度とす
るようになっているため、螢光磁粉の付き方等による信
号強度の細かい変動が除去され、画像信号SSDが平滑化
される。これにより、画像信号SSDの背景雑音に対するS
/N比が高められるとともに、信号強度の細かな変動がな
くなるため、ステップS7およびステップS8における背景
雑音除去のための信号処理を高い精度で容易に行うこと
ができるのである。なお、本実施例ではA/D変換器32に
よるデジタル変換における区間がそのまま単位区間とさ
れているため、装置が簡単に構成され得る利点もある。
さらに、上記自動探傷装置は、ステップS7において画像
信号SSDの信号強度の変化傾向から背景雑音を除去して
疵エリアを抽出した後、ステップS8においてその疵エリ
アの連なり方、換言すれば疵の平面的な形状パターンか
ら最終的に疵か否かを被試験材10に発生する疵の形状お
よび方向性により予め定められた判断基準パターンに基
づいて判定するようになっているため、従来のように画
像信号SSDの信号強度のみに基づいて疵を判定する場合
に比較して疵の判定精度が大幅に向上し、疵の誤検出が
一層確実に防止されるのである。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明し
たが、本発明は他の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例では画像信号SSDを18本の走査線に
対応する量ずつに分割し、複数のマイクロコンピュータ
46にて信号処理を行うようになっているが、一つの磁粉
画像を構成する一連の画像信号SSDを分割することな
く、一つのマイクロコンピュータで信号処理するように
構成することもできる。
また、前記実施例では3個の単位区間から中区間を形成
するようになっているが、単位区間の大きさに応じて2
個或いは4個以上の単位区間から中区間を形成するよう
にしても差支えない。
さらに、前記実施例ではITV18,20が被試験材10の側面2
8,30を長手方向に走査するようになっているが、被試験
材10に存在する疵の方向性に応じて走査方向を被試験材
10の幅方向とすることも勿論可能である。
また、前記実施例では画像信号SSDの信号強度だけでな
く被試験材10に存在する疵の平面的な形状パターンをも
考慮して疵の判定が行われるようになっているが、前記
第4図に示されているフローチャートにおけるステップ
S6以下の信号処理の内容は適宜変更され得るものであ
る。
また、前記実施例ではA/D変換器32によるデジタル変換
における区間がそのまま単位区間とされているが、デジ
タル変換における区間よりも大きな区間を単位区間とし
て設定し、その単位区間内のデジタル信号を加算あるい
は平均したりして単位区間の信号強度を求めるようにし
ても差支えない。
さらに、前記実施例では3個の疵エリアの連なり方から
疵を判定するようになっているが、4個以上の疵エリア
の連なり方から疵を判定するように構成することもでき
る。
その他一々例示はしないが、本発明はその精神を逸脱す
ることなく当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を
加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である画像信号処理装置を備
えた自動探傷装置の構成を説明するブロック線図であ
る。第2図は第1図における撮像装置の撮像範囲と被試
験材の側面との関係を示す正面図である。第3図は第1
図におけるメモリの記憶状態を概念的に示す図で、同時
に画像信号が表す磁粉画像を仮想的に示す図である。第
4図は第1図におけるマイクロコンピュータの処理手順
を示すフローチャートである。第5図は第4図における
ステップS6によって圧縮された磁粉画像を仮想的に示す
図である。第6図および第7図はそれぞれ第4図におけ
るステップS7の疵エリア抽出方法を説明する図で、第6
図は疵エリアとして抽出する場合の信号強度の変化傾向
を示す図で、第7図は疵エリアとして抽出しない場合の
信号強度の変化傾向を示す図である。第8図は上記ステ
ップS7によって疵エリアが抽出された磁粉画像を仮想的
に示す図である。第9図は第4図におけるステップS8の
疵のパターン判定において予め定められた7種類のパタ
ーンを示す図である。第10図は上記ステップS8によって
疵のパターン判定が為された磁粉画像を仮想的に示す図
である。第11図は第4図におけるステップS9によって作
成されたマーキング座標を仮想的に示す図である。 10:被試験材 18,20:工業用テレビカメラ(撮像装置) 32:A/D変換器(A/D変換手段) 44:メモリ 46:マイクロコンピュータ SS,SSD:画像信号 ステップS3:中区間形成手段 ステップS4:信号強度加算手段 ステップS5:比較手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被試験材の表面欠陥部分に付着させられた
    螢光磁粉探傷模様に基づいて探傷する螢光磁粉探傷にお
    いて、該螢光磁粉探傷模様を撮像する撮像装置から逐次
    出力される一連の画像信号に信号処理を行う画像信号処
    理方法であって、 画像を構成する多数の走査線のうちの一本の走査線に対
    応する量よりも充分に小さい多数の単位区間に前記画像
    信号を分割して該単位区間毎に該画像信号の信号強度を
    求める一方、該多数の単位区間を互いに隣接する一定数
    の単位区間から成る複数の中区間に分けて該中区間毎に
    前記信号強度を加算して加算信号強度を求め、該複数の
    中区間のうち互いに隣接する一対の中区間における前記
    加算信号強度を比較して大きい方を該一対の中区間から
    成る大区間における信号強度とし、前記走査線の走査方
    向においてこの新たな信号強度が独立した急峻なピーク
    を示すことに基づいて疵エリアの判定を行い、該判定さ
    れた疵エリアの3以上の連なりにより構成されるパター
    ンが前記被試験材に発生する疵の形状および方向性によ
    り予め定められた複数種類の判定基準パターンと一致す
    るか否かに基づいて疵を判定するようにしたことを特徴
    とする蛍光磁粉探傷における画像信号処理方法。
  2. 【請求項2】被試験材の表面欠陥部分に付着させられた
    蛍光磁粉探傷模様に基づいて探傷する蛍光磁粉探傷にお
    いて、該蛍光磁粉探傷模様を撮像する撮像装置から逐次
    出力される一連の画像信号に信号処理を行う画像信号処
    理方法であって 画像を構成する多数の走査線のうちの一本の走査線に対
    応する量よりも充分に小さい多数の単位区間に前記画像
    信号を分割して該単位区間毎に該画像信号の信号強度を
    求めるA/D変換手段と、 前記多数の単位区間を互いに隣接する一定数の単位区間
    から成る複数の中区間に分ける中区間形成手段と、 該中区間毎に前記信号強度を加算して加算信号強度を求
    める信号強度加算手段と、 前記複数の中区間のうち互いに隣接する一対の中区間に
    おける前記加算信号強度を比較して大きい方を該一対の
    中区間から成る大区間における信号強度とする比較手段
    と、 前記走査線の走査方向において該大区間の新たな信号強
    度が独立した急峻なピークを示すことに基づいて疵エリ
    アの判定を行う疵エリア判定手段と、 該疵エリア判定手段により判定された疵エリアの3以上
    の連なりにより構成されるパターンが前記被試験材に発
    生する疵の形状および方向性により予め定められた複数
    種類の判定基準パターンと一致するか否かに基づいて疵
    を判定する疵判定手段と を、含むことを特徴とする螢光磁粉探傷における画像信
    号処理装置。
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