JPH0711580Y2 - 活け甲殻類の包装容器 - Google Patents

活け甲殻類の包装容器

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JPH0711580Y2
JPH0711580Y2 JP1991053489U JP5348991U JPH0711580Y2 JP H0711580 Y2 JPH0711580 Y2 JP H0711580Y2 JP 1991053489 U JP1991053489 U JP 1991053489U JP 5348991 U JP5348991 U JP 5348991U JP H0711580 Y2 JPH0711580 Y2 JP H0711580Y2
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sheet
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shrimp
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直樹 依光
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、活け海老類および活け
蟹類等の活け甲殻類の包装容器であって、主として活け
甲殻類を遠隔地へ輸送する際の包装に使用される活け甲
殻類の包装容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海老類や蟹類等の甲殻類は各種料理に使
用され、最近では、国内産だけでは需要に応じきれない
ことから、外国から冷凍製品や活け製品として輸入され
ている。このうち活け製品は、冷凍製品に比べて甲殻類
特有の呈味性が高いため、冷凍製品よりも嗜好度合いが
高い反面、輸送が困難という問題を抱えている。
【0003】上記の活け製品、即ち活け甲殻類は、主に
遠距離を輸送される場合、活け甲殻類の高い生存率を確
保し、新鮮さを保持するための包装容器により包装され
る。
【0004】この種の包装容器としては、例えば、実開
昭63−88997号公報に開示されている包装容器が
ある。この包装容器は、容器本体内に、例えばおが屑か
らなる粒状緩衝材が充填され、この粒状緩衝材間に甲殻
類が収容されるようになっている。このような構造で
は、上記の粒状緩衝材により、甲殻類の乾燥が防止さ
れ、また、甲殻類に対する温度調節が行われるようにな
っている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
構造では、死亡した甲殻類から流れ出た体液が、粒状緩
衝材の隙間を介して、他の生きている甲殻類の体液に付
着し易く、これによって生きている甲殻類を弱らせるこ
とになる。また、おが屑等からなる粒状緩衝材が、甲殻
類としての例えば海老のえらに入り込み、海老を傷つ
け、かつ弱らせる虞がある。また、粒状緩衝材がおが屑
からなる場合には、おが屑から出る木特有の臭いが甲殻
類に移って、食味を減ずることにもなる。また、甲殻類
の収容および取り出しは、容器本体内の粒状緩衝材内に
甲殻類を配置する作業、および粒状緩衝材内から甲殻類
を取り出す作業となり、さらに、取り出した甲殻類に
は、粒状緩衝材が付着しているので、洗浄が必要とな
る。従って、甲殻類の収容および取り出しにおける作業
性が悪い。また、甲殻類の入数確認を行い難い。また、
粒状緩衝材内に甲殻類を収容するものであるため、容器
本体の大型化とこれに伴う重量増を招来し、輸送コスト
が高くなるという問題点を有している。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の考案の活け甲
殻類の包装容器は、上記の課題を解決するために、容器
本体内における甲殻類収容部に複数の甲殻類が並設され
る活け甲殻類の包装容器において、以下の手段を講じて
いる。
【0007】即ち、上記の甲殻類収容部には、甲殻類の
少なくとも上面と下面とを覆うとともに、粒状をなす高
吸水性高分子が充填された吸水シートが設けられてい
る。
【0008】請求項2の考案の活け甲殻類の包装容器
は、上記の課題を解決するために、請求項1に記載の活
け甲殻類の包装容器において、以下の手段を講じてい
る。
【0009】即ち、上記の吸水シートは、粒状をなす多
数の高吸水性高分子と、これら粒状をなす高吸水性高分
を覆う不織布とからなっている。
【0010】請求項3の考案の活け甲殻類の包装容器
は、上記の課題を解決するために、請求項1に記載の活
け甲殻類の包装容器において、以下の手段を講じてい
る。
【0011】即ち、上記の容器本体内に、甲殻類の温度
上昇を抑制する蓄冷材が甲殻類と近接して甲殻類の上部
側に設けられ、蓄冷材と甲殻類との間には断熱材が設け
られている。
【0012】
【作用】請求項1の構成によれば、甲殻類収容部には、
甲殻類の少なくとも上面と下面とを覆うとともに、粒状
をなす高吸水性高分子が充填された吸水シートが設けら
れているので、死亡した甲殻類から流れ出た体液は吸水
シートに吸収される。このとき、上記の吸水シートに充
填されている粒状の高吸水性高分子として、例えば、ア
クリル酸ソーダ系の高吸水性高分子を使用することで、
吸水物質として多孔状無機物質を使用した場合よりも、
死亡した他の甲殻類の体液をより多く吸収することがで
きる。従って、死亡した甲殻類の体液が、他の生きてい
る甲殻類に付着し難くなる。これにより、死亡した甲殻
類の体液にて他の生きている甲殻類が弱るといった事態
を防止でき、かつ衛生面でも良好となる。また、おが屑
を使用していないので、おが屑が発する木特有の臭いが
甲殻類に移り、食味を減ずることも防止できる。また、
例えば海老のえらに異物が入り込んで海老を傷つけ、か
つ弱らせるといった事態も防止できる。また、甲殻類の
収容および取り出し作業は、上側の吸水シートを甲殻類
の上から除去して、吸水シート上に甲殻類を並べる作
業、および吸水シート上から甲殻類を取り出す作業とな
り、かつ甲殻類への異物の付着もないので、特に洗浄を
必要とせず、作業性が良好である。また、甲殻類の入数
の確認も簡単である。また、吸水シートによって甲殻類
を覆うものであるから、甲殻類を狭い間隔で並べて収容
することが可能となる。従って、容器本体を小型化で
き、入数当たりの重量を軽量化でき、輸送コストの低減
が可能となる。
【0013】請求項2の構成によれば、吸水シートが、
粒状をなす多数の高吸水性高分子と、これら粒状をなす
高吸水性高分子を覆う不織布とからなるので、吸水シー
トの不織布間に配されている甲殻類、例えば海老は、足
が不織布に絡まって固定され、その運動が抑制される。
従って、請求項1の構成による作用に加えて、甲殻類の
体力消耗が抑制され、甲殻類の死亡率が低減する。
【0014】請求項3の構成によれば、請求項1の構成
による作用に加えて、蓄冷材により、輸送途中において
外気温の影響を抑え、甲殻類を長時間に渡ってほぼ均一
の温度に保持することができる。また、断熱材により、
蓄冷材が局部的に作用するのを防止することができる。
さらに、蓄冷材が甲殻類の上部側に設けられ、断熱材が
蓄冷材と甲殻類との間に設けられていることで、蓄冷材
の荷重を断熱材を介して甲殻類に伝えることができる。
これにより、蓄冷材および断熱材によって甲殻類を確実
に固定保持することができる。以上のことから、甲殻類
の死亡率をさらに低減することができる。
【0015】
【実施例】本考案の一実施例を図1ないし図7に基づい
て以下に説明する。
【0016】本実施例の活け甲殻類の包装容器は、図1
に示すように、容器本体である段ボール箱1を有してい
る。この段ボール箱1の底壁と天壁との合わせ部は、粘
着テープ2・2によって貼着されている。段ボール箱1
の底壁上には、外気温による段ボール箱1内の温度上昇
を抑制する発泡ポリスチレン板3が配されている。この
発泡ポリスチレン板3の上には、甲殻類としての複数の
海老4…が配される帯状の吸水シート5と、断熱材とし
てのシート状のポリエチレン発泡体6と、蓄冷材7とを
包み込んでいる紙シート8が配されている。尚、上記の
発泡ポリスチレン板3は、これに限定されることなく、
断熱機能を有する合成樹脂発泡体であればよい。
【0017】紙シート8は、図2に示すように、重ね合
わされた複数の紙12…が不織布13によって覆われた
構成となっている。このような構成により、紙シート8
は、外気温による海老4…の温度上昇を抑制する断熱機
能と、外部から海老4…に加わる衝撃に対する緩衝機能
と、吸水シート5に配された海老4…、ポリエチレン発
泡体6および蓄冷材7の固定機能とを有するものとなっ
ている。尚、この紙シート8に代えて、同様の機能を備
えた発泡ポリウレタンシートを使用してもよい。
【0018】吸水シート5は、図3に示すように、対向
配置された紙14・14の間に、粒状をなす多数の高吸
水性高分子材料15…が充填され、これら紙14・14
および高吸水性高分子材料15…が、通水性を有する不
織布16によって覆われた構成となっている。このよう
な構成により、吸水シート5は、吸水機能、海老4…の
乾燥を防止する調湿機能、および後述するような海老4
…の固定機能を備えている。また、吸水シート5は、予
め水分を吸収させていないものとなっている。
【0019】上記の吸水シート5における、紙14・1
4および高吸水性高分子材料15…の被覆材としては、
海老4…の固定機能を考慮しなければ、不織布16以外
に、ある程度の通水性を有する材料を使用することがで
きる。例えば、無サイズ紙、親水性化したポリエチレン
あるいはポリプロピレン等の通水性多孔シート、セロフ
ァン、ビニロンフィルム、またはこれらの紙や不織布等
との貼合体、サイズ紙や不織布にビスコースによってセ
ルロース膜を形成させたものやセルロース膜に微細な孔
を形成したもの、熱可塑性フィルムであってフィルム製
造時に微細連通孔を有するように発泡加工されたもの、
無機物または高融点の核発生剤を添加し、延伸加工して
微細連通孔を形成したもの、ポリエチレンやポリプロピ
レンとパルプとの混抄紙等を使用することができる。
【0020】また、高吸水性高分子材料15としては、
アクリル酸塩のグラフト重合体、カルボキシメチルセル
ロース架橋体、ポリビニルアルコールアクリル酸塩共重
合体、ポリアクリルニトリル加水分解物、架橋ポリアク
リル酸塩重合体、変性ポリビニルアルコール等の高吸水
性を有する樹脂等を使用することができる。
【0021】上記の吸水シート5は、図1に示すよう
に、一端部が段ボール箱1の一側面に沿うようにして紙
シート8上に配され、この吸水シート5上には、1段目
の海老4が互いに接触しないように所定間隔をおいて並
べられている。吸水シート5の他端部がわは、段ボール
箱1の他側面がわで1段目の海老4…上に折り返され、
1段目の海老4…上に配されている。この折り返された
吸水シート5上には、2段目の海老4が、1段目と同様
の状態で配されている。さらに、吸水シート5の他端部
がわは、段ボール箱1の一側面がわで2段目の海老4…
上に折り返され、2段目の海老4…上に配されている。
従って、1段目の海老4…と2段目の海老4…との上面
と下面とが吸水シート5によって覆われている。
【0022】ポリエチレン発泡体6は、2段目、即ち最
上段の海老4…の上に配された吸水シート5の上に配さ
れ、蓄冷材7による海老4…の過冷却を防止している。
【0023】蓄冷材7は、外気温による段ボール箱1内
の温度上昇、即ち海老4…の体温の上昇を防止するもの
であり、ポリエチレン発泡体6の上に配されている。こ
の蓄冷材7は、例えば氷であってもよいが、外気温が高
温となる場合には、段ボール箱1内の水分が増大すると
いう欠点がある。そこで、ポリアクリル酸に金属塩を加
えて得た含水ゲル、ポリアクリル酸に少なくとも2個の
エポキシ基を有する化合物を加えて得た含水ゲル、ポリ
ビニルアルコールの水溶液にホウ砂またはホウ酸を加え
てゲル化した含水ゲル等をプラスチックの袋に充填した
蓄冷材を使用することが好ましい。この蓄冷材の具体例
としては、例えば、株式会社白元製の商品名「アイスノ
ン」、エスレン化工株式会社製の商品名「アクアU」、
あるいは旭電化株式会社製の商品名「エバクール」等が
ある。
【0024】蓄冷材7上の紙シート8と段ボール箱1の
天壁との間には、発泡ポリスチレン板3と同様の目的で
発泡ポリスチレン板9が配されている。
【0025】上記の構成において、本包装容器により海
老4を包装する際には、先ず、底壁の合わせ面を粘着テ
ープ2により貼着し、天壁を開放した状態の段ボール箱
1の底壁上に、発泡ポリスチレン板3を配し、その上
に、紙シート8を配する。
【0026】次に紙シート8の上に、一端部が段ボール
箱1の一側面に沿うようにして吸水シート5を配し、こ
の吸水シート5上に、複数の海老4…を、隣同士接触し
ないように所定間隔をおいて並べる。その後、吸水シー
ト5の他端部がわを、1段目の海老4…上に折り返し、
この折り返した吸水シート5上に、同様にして、2段目
の海老4…を並べる。その後、吸水シート5の他端部が
わを2段目の海老4…上に折り返して、2段目の海老4
…に配する。尚、海老4…を並べる段数は限定するもの
ではなく、海老4…の入数等に応じて設定すればよい。
【0027】上記のようにして、海老4…および吸水シ
ート5を配することにより、海老4…の下面と上面とが
吸水シート5によって覆われる。従って、死亡した海老
4から体液が流れ出た場合であっても、その体液は吸水
シート5内に浸透し、高吸水性高分子材料15…によっ
て吸収される。これにより、その体液が他の海老4に付
着し難くなり、その体液によって生きている海老4が弱
るといった事態が防止される。また、衛生面において
も、良好な状態となる。また、吸水シート5間の海老4
…は、足が吸水シート5の不織布16に絡むので、固定
された状態となる。従って、海老4…は、運動が抑制さ
れ、体力の消耗が抑制される。また、海老4…は、吸水
シート5間に配されているので、即ち、海老4…の固定
に、おが屑等の粒状物を使用していないので、海老4…
のえらに粒状物が入り込んで海老4を傷つけ、かつ弱ら
せるといった事態も防止できる。また、段ボール箱1内
に海老4…を収容する作業、および段ボール箱1から海
老4を取り出す作業は、上述のように、吸水シート5上
に海老4…を並べ、吸水シート5を折り返す作業、ある
いは海老4…上から吸水シート5を除去し、海老4…を
取り出す作業等の簡単な作業となる。また、上記のよう
に、おが屑等の粒状物を使用していないので、この粒状
物を除去するための洗浄も不要である。また、海老4…
の入数の確認も簡単である。また、海老4…を比較的狭
い間隔で並べて収容することが可能となるので、段ボー
ル箱1は小型のものでよく、海老4の入数当たりの包装
容器の重量が軽量になる。
【0028】次に、2段目の海老4…の上の吸水シート
5上に、ポリエチレン発泡体6を配し、このポリエチレ
ン発泡体6の上に蓄冷材7を配する。この蓄冷材7によ
って段ボール箱1内の温度上昇が抑制され、海老4…の
体温上昇による運動量の増大、即ち体力の低下が抑制さ
れる。また、ポリエチレン発泡体6によって、特に2段
目の海老4…の過冷却が防止される。
【0029】次に、海老4…が配されている吸水シート
5と、ポリエチレン発泡体6と、蓄冷材7とを包み込む
ようにして、蓄冷材7上に紙シート8を配し、この紙シ
ート8の上に発泡ポリスチレン板9を配する。
【0030】その後、段ボール箱1の天壁を閉じ、その
合わせ面に粘着テープ2を貼着して海老4…の包装を終
了する。
【0031】尚、本実施例の包装容器においては、容器
本体を段ボール箱1によって構成しているが、容器本体
は、例えば、図4ないし図6に示すように、合成樹脂発
泡体10と段ボール紙11との積層体からなる構成、あ
るいは図7に示すように、合成樹脂発泡体10からなる
構成であってもよい。尚、図4ないし図6に示す合成樹
脂発泡体10の一方面、および図7に示す合成樹脂発泡
体10の両面には、印刷性を考慮して包装用紙17が貼
着されている。そして、容器本体を上記のような構成と
すれば、段ボール箱1の底壁上および天壁下に配されて
いる、段ボール箱1内の昇温防止用の発泡ポリスチレン
板3・9を省略することができる。
【0032】次に、本実施例の包装容器と、従来の、段
ボール箱内におが屑を充填した包装容器との輸送時にお
ける容器内の温度変化についての比較試験を行った結果
について示す。
【0033】試験の条件は下記の通りである。
【0034】活け甲殻類 :車海老 輸送ルート :久米島(沖縄)の養殖場→那覇(沖
縄)→大阪→奈良中央卸売市場(詳細は図9参照) 試験用包装容器:段ボール箱+吸水シート+蓄冷材(1
50g) 比較用包装容器:段ボール箱+おが屑(−20℃で凍結
したもの) 試験実施日 :平成3年4月10日および11日 上記の試験用包装容器は、本実施例の包装容器である。
但し、吸水シート5と蓄冷材7とによる効果を明確にす
るため、図1に示す段ボール箱1内の包装資材は上記の
もの以外を排除し、車海老は、同図のようにして吸水シ
ート5に配した。比較用包装容器は、ダンボール箱内に
−20℃で凍結しているおが屑を充填したものであり、
このおが屑内に車海老を収容した。また、車海老の温度
測定においては、図8に示すように、センサ19により
車海老18の腸内温度を検出し、これをマイクロメモリ
ーコーダー(安立計器製)により記録した。
【0035】上記の試験の結果は、図9に示すようにな
った。同図のグラフから明らかなように、比較用包装容
器においては、車海老18の温度変化が大きくなってい
るのに対し、試験用包装容器においては、その温度変化
が小さくなっている。従って、本実施例の包装容器にお
いては、おが屑を充填した包装容器と比較して、外気温
の影響を受け難く、活け甲殻類を一定の温度で輸送し得
ることが分かった。これにより、活け甲殻類の死亡率の
低下を図ることができる。
【0036】上記のように、試験用包装容器が車海老1
8の温度を均一に保持し得るのは、以下の理由による。
即ち、包装容器の輸送初期の段階においては、蓄冷材7
によって車海老18の温度上昇が抑制される。また、こ
のとき、吸水シート5は、車海老18の体液をさほど吸
収しておらず、断熱材として機能し、車海老18の過冷
却が防止される。その後、蓄冷材7の機能が低下したと
きには、車海老18の温度の低い体液を吸収している吸
水シート5によって、車海老18の温度上昇が抑制され
る。また、輸送途中の冷蔵庫等における冷却作用によ
り、蓄冷材7および吸水シート5が冷却されて、車海老
18の温度上昇が抑制されると共に、吸水シート5によ
って車海老18の過冷却が防止される。以上のような作
用によって、車海老18の温度がほぼ一定に保持され
る。
【0037】尚、上記の比較試験の実施時期である4月
は、外気温と車海老18との温度差が比較的小さい時期
であり、この温度差が大きくなる夏季においては、試験
用包装容器の場合、例えば蓄冷材7の量を調節すること
によって車海老18の温度上昇を抑制することができる
ので、本試験用包装容器と比較用包装容器とでは、車海
老18の温度均一化機能において、さらに大きな差が生
じることになる。
【0038】本考案の他の実施例を図10および図11
に基づいて、以下に説明する。尚、説明の便宜上、前記
の実施例の図面に示した部材と同一の機能を有する部材
には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0039】本実施例の包装容器は、図10に示すよう
に、図1に示した複数の海老4…を収容する吸水シート
5の上に、ダンボール紙からなる断熱材としてのダンボ
ール板22が配され、このダンボール板22の上に蓄冷
材7が配され、これら積み重ねられた吸水シート5、ダ
ンボール板22および蓄冷材7が、可撓性を有する発泡
ポリエチレンシート21によって覆われた状態で段ボー
ル箱1内に収容されたものとなっている。
【0040】上記のダンボール板22は、蓄冷材7の真
下に位置する海老4…の過冷却を防止する断熱機能を有
している。また、ダンボール板22は、同図に示すよう
に、底面の投影面積が海老4…の配設面積よりも小さい
蓄冷材7の荷重を全体の海老4…に分散させて吸水シー
ト5における海老4…の固定機能が確保されるように、
適当な剛性を有するものとなっている。このような機能
を得るために、ダンボール板22は、例えば5〜10m
m程度の厚みのものが使用されている。尚、蓄冷材7と
吸水シート5との間に配される部材としては、ダンボー
ル板22が低コストであるものの、適当な断熱機能と剛
性とを有するものであればよく、ダンボール板22に代
えて、例えば、発泡樹脂板を使用することができる。一
方、蓄冷材7の底面の投影面積が海老4…の配設面積を
含むものであれば、蓄冷材7と吸水シート5との間の部
材には、特に剛性が要求されず、例えば、発泡ポリエチ
レンシート等の断熱性および可撓性を有する発泡樹脂シ
ートであってもよい。また、上記の各部材を選択する場
合には、蓄冷材7の量も考慮される。即ち、気温が高い
夏季には、多量の蓄冷材7が使用されるので、海老4…
が過冷却される虞がある。この場合には、高い断熱機能
を得るため、比較的厚い発泡樹脂板が使用される。ま
た、気温が低い冬季には、蓄冷材7は少量ですむので、
発泡樹脂板よりも断熱機能が低く低コストのダンボール
板22を使用することができる。
【0041】発泡ポリエチレンシート21は、緩衝機能
および断熱機能を有し、かつ可撓性を有するものとなっ
ている。尚、この発泡ポリエチレンシート21に代え
て、同様の機能を有するその他の発泡樹脂シートを使用
することもできる。
【0042】本実施例の包装容器では、図1に示した断
熱用の発泡ポリスチレン板3・9と、断熱用および緩衝
用の紙シート8に代えて、断熱用および緩衝用の発泡ポ
リエチレンシート21を備えたものとなっている。これ
により、包装資材の点数が減少し、コストダウンと包装
作業の簡素化を図ることができる。
【0043】また、本包装容器により、海老4を包装す
る場合には、図11に示すように、段ボール箱1内に先
ず発泡ポリエチレンシート21を配し、その上に、前述
のようにして海老4…を吸水シート5で被覆して配し、
吸水シート5の上に、ダンボール板22と蓄冷材7とを
順次配する。その後、発泡ポリエチレンシート21を蓄
冷材7上に折り込み、段ボール箱1の蓋をする。
【0044】ここで、蓄冷材7が上下方向に嵩張る形状
となっている場合、図1に示した包装容器では、硬質で
変形し難い発泡ポリスチレン板9を使用しているので、
段ボール箱1の蓋が上方に盛り上がるといった事態を生
じ易い。これに対し、本実施例の包装容器では、上記の
発泡ポリスチレン板9に代わるものとして、発泡ポリス
チレン板9よりも軟質で柔軟性のある発泡ポリエチレン
シート21を使用しているので、この発泡ポリエチレン
シート21によって蓄冷材7の嵩張り分をある程度吸収
することができる。従って、段ボール箱1の蓋が上方に
盛り上がる事態を抑制することができる。
【0045】本考案のさらに他の実施例を図12および
図13に基づいて、以下に説明する。尚、説明の便宜
上、前記の実施例の図面に示した部材と同一の機能を有
する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0046】本実施例の包装容器は、図12に示すよう
に、段ボール箱1の内部に、複数の海老4…が配される
帯状の吸水シート31と、ダンボール板22と、蓄冷材
7とが配されたものとなっている。
【0047】吸水シート31は、図13に示すように、
複数枚の紙14…が積層されて形成された二つの紙層3
2・32が対向配置され、これら紙層32・32の間
に、多数の高吸水性高分子材料15…が充填され、紙層
32・32および高吸水性高分子材料15…が、通水性
を有する不織布16によって覆われた構成となってい
る。このような構成により、吸水シート31は、吸水機
能、海老4…の乾燥を防止する調湿機能、海老4…の固
定機能、断熱機能、および外部から海老4…に加わる衝
撃に対する緩衝機能を備えている。この吸水シート31
は、前記の吸水シート5と同様、予め水分を吸収させて
いないものとなっている。
【0048】上記の吸水シート31は、図12に示すよ
うに、図1に示した吸水シート5と同様にして、海老4
…を収容するようになっている。ダンボール板22は、
最上段、即ち下から2段目の海老4…上の吸水シート3
1の上に配され、このダンボール板22の上に蓄冷材7
が配されている。そして、上記の吸水シート31の上側
の端部は、蓄冷材7の上側に折り返され、蓄冷材7と段
ボール箱1の天壁との間に配されている。
【0049】上記のダンボール板22は、図10に示し
た包装容器において説明したように、蓄冷材7の形状お
よび量等に応じて、発泡樹脂板、発泡樹脂シート等に変
更することができる。
【0050】本実施例の包装容器では、図1に示した発
泡ポリスチレン板3・9と、紙シート8と、吸水シート
5とに代えて、吸水シート31を備えたものとなってい
る。
【0051】即ち、吸水シート31によって、発泡ポリ
スチレン板3・9の断熱機能、紙シート8の緩衝機能、
および吸水シート5の吸水機能と海老4の固定機能とを
得るようになっている。従って、包装資材の点数が減少
し、コストダウンと包装作業の簡素化を図ることができ
る。
【0052】
【考案の効果】請求項1の考案の活け甲殻類の包装容器
は、以上のように、容器本体内の甲殻類収容部には、甲
殻類の少なくとも上面と下面とを覆うとともに、粒状を
なす高吸水性高分子が充填された吸水シートが設けられ
ている構成である。
【0053】これにより、死亡した甲殻類の体液を吸水
シートにて吸収することができ、この体液により他の生
きている甲殻類が弱るといった事態を防止できると共
に、衛生的である。また、おが屑を使用していないの
で、おが屑の有する木特有の臭いが甲殻類に移り、食味
を減ずるといったことも防止できる。また、例えば海老
のえらに異物が入り込んで海老を傷つけ、かつ弱らせる
といった事態を防止できる。また、甲殻類の収容および
取り出し作業における作業性が良好であり、甲殻類の入
数の確認も簡単に行うことができる。また、容器本体を
小型化でき、入数当たりの包装容器の重量を軽量化で
き、これに伴う輸送コストの低減を図ることができる等
の効果を奏する。
【0054】請求項2の考案の活け甲殻類の包装容器
は、以上のように、請求項1に記載の活け甲殻類の包装
容器において、吸水シートが、粒状をなす多数の高吸水
性高分子と、これら粒状の高吸水性高分子を覆う不織布
とからなる構成である。
【0055】これにより、請求項1の考案の活け甲殻類
の包装容器の効果に加えて、甲殻類を固定することがで
き、甲殻類の体力消耗を抑制して、その死亡率を低減す
ることができるという効果を奏する。
【0056】請求項3の考案の活け甲殻類の包装容器
は、以上のように、容器本体内に、甲殻類の温度上昇を
抑制する蓄冷材が甲殻類と近接して甲殻類の上部側に設
けられ、蓄冷材と甲殻類との間には断熱材が設けられて
いる構成である。
【0057】これにより、請求項1の考案の効果に加え
て、蓄冷材により、外気温の影響を抑え、輸送途中にお
いて、甲殻類を長時間に渡ってほぼ均一の温度に保持
し、断熱材により、蓄冷材が局部的に作用するのを防止
することができる。さらに、蓄冷材の荷重が断熱材を介
して甲殻類に伝わるので、甲殻類を確実に固定保持する
ことができる。これにより、甲殻類の死亡率をさらに低
減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す活け甲殻類の包装容器
の縦断面図である。
【図2】図1に示した紙シートを拡大して示す要部の縦
断面図である。
【図3】図1に示した吸水シートを拡大して示す要部の
縦断面図である。
【図4】図1に示した段ボール箱に代わる他の容器本体
の構成を示す要部の断面図である。
【図5】図1に示した段ボール箱に代わるさらに他の容
器本体の構成を示す要部の断面図である。
【図6】図1に示した段ボール箱に代わるさらに他の容
器本体の構成を示す要部の断面図である。
【図7】図1に示した段ボール箱に代わるさらに他の容
器本体の構成を示す要部の断面図である。
【図8】本実施例の包装容器と従来のおが屑を使用した
包装容器との比較試験に使用する車海老にセンサを配し
た状態を示す斜視図である。
【図9】本実施例の包装容器と従来のおが屑を使用した
包装容器との比較試験の結果を示すものであって、容器
周囲の雰囲気温度および上記の両包装容器内の車海老の
体温と、包装容器の輸送経路と、時刻との関係を示すグ
ラフである。
【図10】本考案の他の実施例を示す活け甲殻類の包装
容器の縦断面図である。
【図11】図10に示した包装容器による海老の包装方
法を示す縦断面図である。
【図12】本考案のさらに他の実施例を示す活け甲殻類
の包装容器の縦断面図である。
【図13】図12に示した吸水シートを拡大して示す要
部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 段ボール箱 3 発泡ポリスチレン板 4 海老(甲殻類) 5 吸水シート 6 ポリエチレン発泡体(断熱材) 7 蓄冷材 8 紙シート 9 発泡ポリスチレン板 13 不織布 15 高吸水性高分子材料 21 発泡ポリエチレンシート 22 ダンボール板(断熱材) 31 吸水シート

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器本体内における甲殻類収容部に複数の
    甲殻類が並設される活け甲殻類の包装容器において、上
    記の甲殻類収容部には、甲殻類の少なくとも上面と下面
    とを覆うとともに、粒状をなす高吸水性高分子が充填さ
    れた吸水シートが設けられていることを特徴とする活け
    甲殻類の包装容器。
  2. 【請求項2】上記の吸水シートは、粒状をなす多数の高
    吸水性高分子と、これら粒状をなす高吸水性高分子を覆
    う不織布とからなることを特徴とする請求項1に記載の
    活け甲殻類の包装容器。
  3. 【請求項3】上記の容器本体内に、甲殻類の温度上昇を
    抑制する蓄冷材が甲殻類と近接して甲殻類の上部側に
    けられ、蓄冷材と甲殻類との間には断熱材が設けられて
    いることを特徴とする請求項1に記載の活け甲殻類の包
    装容器。
JP1991053489U 1991-04-10 1991-07-10 活け甲殻類の包装容器 Expired - Lifetime JPH0711580Y2 (ja)

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JP1991053489U JPH0711580Y2 (ja) 1991-04-10 1991-07-10 活け甲殻類の包装容器

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JP3-23652 1991-04-10
JP2365291 1991-04-10
JP1991053489U JPH0711580Y2 (ja) 1991-04-10 1991-07-10 活け甲殻類の包装容器

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JPH0563U JPH0563U (ja) 1993-01-08
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JPS61170329A (ja) * 1985-01-21 1986-08-01 岩谷産業株式会社 活魚貝類の輸送方法

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