JPH07115968B2 - 多孔質SiCウイスカーペレットの製造方法 - Google Patents

多孔質SiCウイスカーペレットの製造方法

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JPH07115968B2
JPH07115968B2 JP5597090A JP5597090A JPH07115968B2 JP H07115968 B2 JPH07115968 B2 JP H07115968B2 JP 5597090 A JP5597090 A JP 5597090A JP 5597090 A JP5597090 A JP 5597090A JP H07115968 B2 JPH07115968 B2 JP H07115968B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、触媒担体、濾過材等として有用な多孔質SiC
ウイスカーペレットの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
SiC系の多孔質体については、炭素またはこれとSiCの成
形体にSiを反応させる方法(特開昭61−52107号公報ほ
か)、β−SiC超微粉末に多結晶SiCを混合して焼結する
方法(特開昭61−53163号公報)、有機高分子発泡体を
利用してSiCのセル状骨格構造を形成する方法(特開昭6
1−257217号公報)など多数の提案がなされているが、
いずれも気孔率が50%を越えるものは得られていない。
この点、微細繊維状のSiCウイスカーを構成成分とした
ものは組織的に気孔率の増大が期待される。
従来、SiCウイスカーからなる多孔質体の製造方法とし
ては、SiCウイスカーが互いに絡み合った組織の多孔質
成形体を得るための手段として、気密性容器内にSi3N4
粉末とカーボン粉末をSiC組成比になるように充填し大
気中で1400〜1900℃に加熱する方法(特開昭61−191574
号公報)が知られている。しかしながら、上記の方法で
得られるSiCの多孔質成形体は骨格強度が弱く容易に破
損する欠点がある。
この欠点を解消するために、絡み合ったSiCウイスカー
で構成された内層部を粒子状SiCで構成された強固な表
層部で一体的に形成したSiC多孔質体およびこれを製造
する手段として、SiCウイスカーの成形体に熱硬化性樹
脂を含浸し、非酸化性雰囲気中800〜1200℃に加熱して
熱硬化性樹脂を焼成炭化し、次いで酸化雰囲気中800℃
以下に加熱して表層部の炭素を燃焼除去した後、非酸化
性雰囲気中1800〜2200℃で熱処理し、次いで酸化雰囲気
中800℃以下に加熱して多孔質体の遊離炭素を燃焼除去
する方法(特開昭64−3083号公報)が開発されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記したSiC多孔質体の製造方法によれば80%を上廻る
高気孔率と優れた強度特性を付与することが可能である
が、製造工程が複雑であるうえに触媒担体用などとして
必要なペレット状に形成することができない難点があ
る。
特に触媒担体として使用に供する場合には、ハンドリン
グに耐える粒強度が要求され、通常、潰し荷重として少
なくとも1kg以上の特性が必要とされている。
本発明の目的は、60%以上の高水準下で所望の気孔率に
調整することができ、かつ潰し荷重が1kg以上の粒強度
を備える多孔質SiCウイスカーペレットの製造方法を提
供しようとするところにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するための本発明による多孔質SiCウ
イスカーペレットの製造方法は、けい素源原料と炭材の
配合比率をSiO2:Cのモル比として1:3〜6の範囲に設定
した組成の原料成分を無機質および/または有機質のバ
インダーとともに混練してペレット状に成形する成形工
程、成形ペレットを非酸化性雰囲気下で1300〜1800℃の
温度に加熱してペレット組織内にSiCウイスカーを生成
させる反応工程、SiCウイスカー生成後のペレットを酸
素含有雰囲気中で600℃以上の温度に加熱して組織中に
残留する炭材成分を焼失させる焼却工程からなることを
構成上の特徴とするものである。
以下、本発明を工程に沿って順次説明する。
(1)成形工程 けい素源原料としては、けい砂、けい石、シルカゲル、
籾殻灰、SiC粉末などのSi含有物質が用いられ、炭材に
はカーボンブラックが好適に用いられる。けい素源原料
と炭材との配合比率は、SiO2:Cのモル比として1:3〜6
の範囲内に設定した組成とする。Cの配合量が3モル未
満の組成では高度な気孔率が得られず、また6モルを越
えるとペレットの形状保持率が低下し、同時に潰し荷重
が1kgを満たさななくなる係合が多くなる。
これら原料成分には、必要によりSiCウイスカーの生成
を促進させるための生成触媒として、 Fe,Co,Ni,Ca,K,Mg,Na等の塩類から選ばれた物質を0.1〜
20重量%の範囲で添加することができる。
原料成分は、次いで無機質バインダー、有機質バインダ
ーまたはこれらの2種以上を組み合わせたバインダー成
分と配合される。好適なバインダー成分の種類は、無機
質バインダーとしてコロイダルシリカまたは水ガラス
を、また有機質バインダーとしてメチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、リ
グニン系物質、ピッチ系物質、フェノール樹脂、フラン
樹脂などを挙げることができる。これらバインダー成分
は溶液状態で使用に供されるが、その配合量は原料成分
の組成を勘案して5〜70重量%の範囲内で設定される。
原料成分とバインダーの配合物は適宜な混練装置を用い
て十分な混練処理を施したのち、押出し成形機で線状体
に成形して短長に切断する方法あるいはプリケットマシ
ンにより直接成形する方法などによって所望のペレット
形状に形成する。
(2)反応工程 成形ペレットは、黒鉛のような耐熱材料で構成された密
封反応容器に充填し、非酸化性雰囲気に保たれた電気炉
中で1300〜1800℃、望ましくは1500〜1700℃の温度に加
熱反応させて組織内部にSiCウイスカーを生成させる。
(3)焼却工程 SiCウイスカー生成後のペレットは、空気その他の酸素
含有雰囲気中で600℃以上の温度域で加熱し、ペレット
組織中の炭材および有機質バインダーから転化したカー
ボン分などの不要成分を完全に焼失させ、さらに必要に
応じ酸洗や水洗をおこなって金属不純物などの表面付着
物を除去する。
上記の工程を経て80%を越える気孔率の多孔質SiCウイ
スカーペレットが製造されるが、気孔率レベルを減少さ
せるための調整には、原料成分に予めSiCのウイスカー
もしくは粉体を添加混入しておく方法が有効な手段とな
る。これらSiC成分の混入量は目的とする気孔率の度合
に応じて設定されるが、この成分の添加はペレットの潰
し荷重および形状保持率を向上させるためにも有効に機
能する。
さらに潰し荷重を増大させるには、上記の工程で得られ
た多孔質SiCウイスカーペレットをコロイダルシリカ、
水ガラス等の無機質バインダー溶液を用いて表面処理
し、800℃以上の温度で加熱する方法を採ることができ
る。表面処理の手段としては、多孔質SiCウイスカーの
ペレットを無機質バインダー溶液中に浸漬するか、ペレ
ットの表面に無機質バインダー溶液を塗布あるいはスプ
レーする等の方法が適用される。
〔作 用〕
けい素源原料と炭材とによるSiCウイスカーの生成反応
は、下記の反応式によって進行する。
SiO2+3C→SiCw+2CO したがって、化学量論的にはSiO21モルに対しC3モルが
必要量となり、本発明における炭材のモル比は過剰量の
範囲となる。この過剰量の炭材が反応後のペレット組織
中に均質に残留分布し、焼却工程における焼失作用によ
って高気孔率を形成する。このため、炭材の配合モル比
を制御することで90〜95%程度の範囲で気孔率の調整を
おこなうことができる。有機質のバインダーを用いた場
合には、このバインダー成分も最終的に焼失除去されて
気孔の形成に関与するが、寄与効果は大きくない。
前記の高気孔率レベルは、原料成分に所定量のSiCウイ
スカーもしくは粉体を添加することにより50〜90%範囲
の値に低減調整することが可能となり、このSiC成分の
配合はペレットの潰し荷重の改善にも機能する。
さらに、得られた多孔質SiCウイスカーペレットを無機
質バインダー溶液で表面処理するとペレットの潰し荷重
ならびに形状保持率が効果的に向上する作用がもたらさ
れる。
これら多様の調整機能を介して60%以上の所望の気孔率
と1kgを越える所望の潰し荷重を備える多孔質SiCウイス
カーペレットの製造が可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 (1)成形工程 シルカゲル粉末300gに炭材としてカーボンブラック〔東
海カーボン(株)製、“シースト5H"〕180〜360g(SiO2
/Cモル比として1:3〜6)およびCoCl2・6H2O 11g(SiO2
に対しCoCl2として2wt%)を混合し、この原料成分にリ
グニンスルホン酸カルシウム2%、メチルセルロース1
%からなる有機質バインダー水溶液の95重量%相当量を
加え十分に混練した。ついで、混練物を押出成形装置の
コンテナに入れ、直径5mmのノズルから100kg/cm2の成形
圧力で円柱状に押し出し、これを長さ約5mmに切断して
ペレットを成形した。
(2)反応工程 成形したペレットを乾燥したのち黒鉛製の反応容器に詰
め、窒素雰囲気中で1600℃に加熱してペレット組織内に
SiCウイスカーを生成させた。
(3)焼却工程 反応容器からペレットを取り出して水洗したのち、大気
中で600℃の温度に3時間処理してペレット組織中から
残留炭材成分を完全に焼失除去した。
(4)特性評価 上記の工程で得られた多孔質SiCウイスカーペレットの
気孔率、潰し荷重、形状保持率などを測定し、原料組成
と対比させて表1に示した。
なお、潰し荷重は両端面を平行に削った円柱状ペレット
(直径5mm、長さ5mm)を平滑な面をもつ金属板で押し潰
したときの荷重、形状保持率は焼却工程後における正常
ペレットの収率として示した。
SiO2:Cのモル比が1:3〜6の原料成分の場合は概ね90%
レベルの高気孔率と約1kgを下限とする潰し荷重値を示
したが、モル比が1:2の場合にSiCウイスカーの生成率が
悪化して気孔率および潰し強度を低下させ、また1:9の
例では潰し荷重および形状保持率が大幅に減退した。
実施例2 実施例1におけるSiO2:Cモル比が1:3の原料成分に同一
の有機質バインダー更に気孔率調整材としてSiCウイス
カーを100〜400gの範囲で添加混合した。この原料系を
用いて実施例1と同一の成形、反応、焼却工程により多
孔質SiCウイスカーペレットを製造した。
得られたペレットの特性を気孔率調整材(SiCウイスカ
ー)の配合量と対比させて表2に示した。
表2の結果から、原料成分にSiCウイスカーを配合する
と気孔率を60%以上の水準で調整することが可能とな
り、併せて潰し荷重を向上させることもできる。
実施例3 実施例2のSiCウイスカーに代えて平均粒子径3μmのS
iC粉末を気孔率調整材とし、その他は実施例2と同一工
程により多孔質SiCウイスカーペレットを製造した。
得られたペレットの特性を使用した気孔率調整材量と対
比して表3に示した。
この場合にも、実施例2と同様の結果が得られた。
実施例4 実施例1のうちSiO2:Cモル比を1:3.0で製造した多孔質S
iCウイスカーペレットにつき、次のようにして無機質バ
インダー溶液により表面処理を施した。
(1)スプレー処理 ペレット表面に、ペレット重量と同一量のコロイダルシ
リカ10%水溶液を均等にスプレーして乾燥し、これを10
00℃の温度で1時間熱処理した。
さらに、この操作を2回繰り返した。
(2)浸漬処理 ペレットを20%および40%濃度のコロイダルシリカ水溶
液に浸漬し、真空中で含浸させ30分後に常圧に戻した。
これを150℃で乾燥したのち、1000℃の温度で1時間熱
処理した。
上記の表面処理をおこなった多孔質SiCウイスカーペレ
ットの特性を処理法と対比させて表4に示した。
表4の結果から、表面処理を施すことによって気孔率の
大きく減退させることなしに潰し荷重を大幅に増大し得
ることが認められる。
〔発明の効果〕 以上のとおり、本発明に従えば60〜95%の高気孔率にお
いて所望のレベルに調整でき、かつ実用範囲の潰し荷重
を備える多孔質SiCウイスカーペレットを収率よく製造
することが可能となる。そのうえ、多孔組織が高熱およ
び化学的に安定なSiCウイスカーで構成されているか
ら、触媒担体、濾過材をはじめ耐熱・耐食性と高気孔率
が要求される用途分野に好適に使用することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】けい素源原料と炭材の配合比率をSiO2:Cの
    モル比として1:3〜6の範囲に設定した組成原料成分を
    無機質および/または有機質のバインダーとともに混練
    してペレット状に成形する成形工程、、成形ペレットを
    非酸化性雰囲気下で1300〜1800℃の温度に加熱してペレ
    ット組織内にSiCウイスカーを生成させるる反応工程、S
    iCウイスカー生成後のペレットを酸素含有雰囲気中で60
    0℃以上の温度に加熱して組織中に残存する炭材成分を
    焼失させる焼却工程からなることを特徴とする多孔質ウ
    イスカーペレットの製造方法。
  2. 【請求項2】原料成分に、気孔率調整材としてSiCのウ
    イスカーもしくは粉体を添加する請求項1記載の多孔質
    ウイスカーペレットの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2で製造された多孔質ウイ
    スカーペレットを無機質バインダー溶液で表面処理した
    のち800℃以上の温度で加熱する多孔質ウイスカーペレ
    ットの製造方法。
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