JPH07116647B2 - かざり糸の製造方法 - Google Patents

かざり糸の製造方法

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JPH07116647B2
JPH07116647B2 JP60213659A JP21365985A JPH07116647B2 JP H07116647 B2 JPH07116647 B2 JP H07116647B2 JP 60213659 A JP60213659 A JP 60213659A JP 21365985 A JP21365985 A JP 21365985A JP H07116647 B2 JPH07116647 B2 JP H07116647B2
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千代江 北川
逸夫 中村
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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、糸条物の周辺に繊維を立毛させたかざり糸の
製造方法に関する。
〔従来技術と問題点〕
最近、毛皮製品もファッション性が進み、種々の異なる
毛皮を自由な形態に切断し、且つパッチワーク等で繋
ぎ、個性美を表現するものが多くなった。これに伴ない
編物製品にも毛皮を細く切断した紐条物を用いてファッ
ション性に富んだ製品も製造されるようになった。
これら天然の毛皮を細く切断する方法には、特開昭60−
59142号公報或は特開昭60−81346号公報等に示すよう
に、毛皮1枚をつなぎ合わせて長い毛皮を作り、回転カ
ッターで切断する方法、または毛皮1枚をレーザー光線
などを用いて渦巻状などに細く切断する方法等がある。
しかし、これらは天然の毛皮を切断したものであるた
め、片面に立毛状繊維が存在している偏平紐条物であ
る。この偏平紐条物を編物に用いるには、片面しか立毛
部分が無いため、編物の表面に前記した偏平紐条物の裏
面、つまり立毛のない部分が来ると、その部分は皮状と
なり外観や美観を損う。そのため、これを改善する方法
として少くとも紐条物全体に立毛状態を構成する必要が
ある。この目的のために、偏平紐条物にヨリを与えるこ
とによって、この問題を解消することが可能である。し
かし、立毛体が部分的に前後交互に来るため立毛体が玉
条外観となるばかりか、天然毛皮は一匹一匹の毛皮にお
ける立毛状態や立毛体の色が違うこと、また同じ一匹の
毛皮における立毛体であっても、腹部と背筋とではさし
毛、わた毛の混率および立毛状態が異なり、これらを編
物に用いるには細心の注意が必要になる。また、上述の
説明に明らかな通り、製造工程が複雑なため、経済性に
問題があってコスト高は避けられなかった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述した従来技術における問題点を改
良し、天然毛皮に近似した外観を呈し、かつ美麗で感触
の優れた人工毛皮を製造することができる、均一で安定
した外観特性を有する立毛紐条物を安価に製造すること
ができる立毛紐条物の製造方法を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明のかざり糸の製造方法は、少なくとも一端が尖鋭
化している有限長繊維からなる無ヨリ状または実質的に
無ヨリ状に近似した繊維束、または甘ヨリ状繊維束の表
面に、溶解除去可能な連続糸条物を巻付けた糸条物をヨ
コ糸として、前記有限長繊維の最大繊維長よりも短い間
隔に配列したもじりタテ糸に織り込んでもじり織物を製
織し、次いで該もじり織物内の前記ヨコ糸の溶解除去可
能な連続糸条物を溶解除去することにより該ヨコ糸の糸
条物としての連続性を断つと共に、該もじり織物を前記
もじりタテ糸毎に独立に分離させ、該もじりタテ糸をそ
の周辺に前記有限長繊維を立毛状態に保持せしめたかざ
り糸に形成することを特徴とするものである。
本発明のかざり糸は、芯の部分に相当する複数本の連続
状糸条物の間に、立毛繊維を形成する有限長繊維をから
みつけ、毛皮調の風合をもつ紐条物とするものであっ
て、その特徴としては、立毛繊維部分に1種類もしくは
少くとも2種類の有限長繊維が含まれており、それ等が
まるで天然毛皮における、さし毛とわた毛の関係を示し
ていることである。しかも、本発明にあっては、従来の
紐条物製造方法とは異なり、もじり織の技術を活用する
ことにより上記構造のかざり糸を製造するものである。
次に本発明を図面によりさらに具体的に説明する。
第2図に示す通り、もじり織8は、もじりタテ糸5,9
に、ヨコ糸4を打込んで製織されるが、本発明では、こ
のヨコ糸4として、第1図に示すような特殊な構造を有
する糸条物が使用される。即ち、このヨコ糸4を構成す
る糸条物は、有限長繊維1,2からなる無ヨリ状、または
甘ヨリ状または若干のヨリがあっても実質的にヨリがな
いとみなしてもよい状態にあるスライバー、ロービング
等の繊維束に、水、溶剤、熱等の手段によって溶解除去
が可能である連続糸3をその表面にら線状に巻きつけて
構成されたものである。
ここで、ヨコ糸4に使用される糸条物の有限長繊維は、
1種であってもよいが好ましくは少くとも2種の繊維を
混合して使用するとよい。その場合、繊維長や、繊維等
を互に異るものとすることが好都合である。また有限長
繊維は天然繊維であってもよく、合成繊維であってもよ
いが、少くともその一端部は尖鋭化されている必要があ
る。一端を尖鋭化することによって、製織された、もじ
り織物のヨコ糸を構成する溶解除去可能な連続糸を溶解
除去した後、有限長繊維を素抜けし易くすると共に、か
ざり糸の表面の立毛をより天然の毛に近いものにするこ
とができる。また、有限長繊維の繊維長は特に制限され
るものではないが、一般には5〜100mmが好ましい。勿
論、本発明では繊維長5mm以下のものでも使用しうるこ
とはいうまでもない。
本発明において第1図のように有限長繊維のうち繊維が
大きくかつ繊維長の長いもの2と、繊維が小さくかつ繊
維長が短いもの1とを混合して使用した時には、前者
は、さし毛としての機能を示し、後者はわた毛としての
機能を示す。ここでさし毛に相当する繊維の繊維長は5
〜100mm、わた毛に相当する繊維の繊維長は2〜50mmと
することが好ましい。
このように有限長繊維1と2を混合したものをカード、
練条機、粗紡機を経て、粗糸状の繊維束となし、カバリ
ング精紡機を用いて、その繊維束の表面に溶解除去可能
な連続糸3を巻きつけてヨコ糸の糸条物となし、この糸
条物をヨコ糸4として、もじりタテ糸5,9間に打込んで
もじり織物8を製造する。
本発明におけるもじり織は、特に限定されるものではな
く公知のもじり組織を利用すればよい。また、もじりタ
テ糸5,9も特に限定されるものではないが、立毛繊維を
効率よく把持することが望ましいので、摩擦係数の大な
るものを用いるとか、熱収縮性の大なるもの、更には、
低融点ナイロンや、ポリエチレンのような熱接着性を有
するもの等を用いることが好ましい。
本発明にあって、もじりタテ糸5,9の間隔Lは、立毛繊
維の長さl1,l2と密接な関係があり、使用される有限長
繊維の繊維長と希望する立毛繊維長との関係で、有限長
繊維の最大繊維長より短くするように決定される。例え
ば、有限長繊維の最大繊維長が5mmであるとすればもじ
りタテ糸5,9の間隔Lは4mm程度に設定するとよい。
このような条件でもじり織物8を製織した後、溶解除去
可能な連続糸3を、水、溶剤或は熱等によって溶解除去
し、次で、もじり織物8をヨコ糸4方向に引張るかもじ
りタテ糸5,9間のヨコ糸に押圧力を与えることによっ
て、ヨコ糸4の連続性を断ち、もじりタテ糸5,9を1個
所づつ分離して立毛を有するかざり糸に分離形成するの
である。
このようにして得られたかざり糸の一例は第3図に示す
通りであって、立毛繊維は中央部のもじりタテ糸5の両
側にランダムな長さで突出している。つまり、有限繊維
長5mmのものは、その一部はもじりタテ糸5を中央にし
て左右突出長さが変化しており、例えば右側l1に3mm突
出すれば左側l2に2mmしか突出せず、また右側l1に1mm突
出したものであれば、左側l2に4mm突出するという具合
である。従って、右側または左側に最大限突出したとし
ても、中央のもじりタテ糸5に把持される部分が0.5〜1
mmは見込まれることから、最大突出部の先端は、ほとん
ど隣接するもじりタテ糸9に把持されないか、把持され
ても極めて微少な長さであるため、その連続性を断つ操
作においては殆んど影響がない。
一方、例えば有限長繊維の最大繊維長を20mmとして、も
じりタテ糸5,9の間隔Lを30mmにした場合には、もじり
タテ糸5,9にからみ込まれない有限長繊維が多くなり、
連続性を断つと落下繊維が多発するため好ましくない。
従って、もじりタテ糸5,9の間隔Lは有限長繊維の最大
繊維長より1〜2mm短くすることが望ましい。
このように本発明で得られたかざり糸は、左右に突出し
た立毛繊維の繊維長が不規則で分布があり、天然ライク
になっている。
また、有限長繊維に繊維長の異なる2種の繊維を使用す
れば、2層構造の立毛ができ、より天然ライクなものに
することができる。
上述のようなかざり糸が得られる原理は次のようであ
る。すなわち、本発明に用いられるヨコ糸は、有限長繊
維を紡績工程により繊維束としたものであるため、各有
限長繊維はその繊維端が互に位相をずらして配列されて
いる。そのため、上述のようにもじりタテ糸間隔が設定
されると、有限長繊維のひとつがひとつのもじりタテ糸
に固定され、それによりその一端もしくは両端が、他の
隣接するもじりタテ糸に全く把持固定されないか、把持
固定されたとしてもわずかな外力で把持固定を解くこと
ができる状態になる。そのため溶解除去可能な連続糸を
除いた後は、ヨリが無いかないしは甘ヨリのためにナイ
フ等を使用しなくても外力を与えるだけで繊維間に滑脱
(いわゆる“素抜け”)が生じ、本発明の特徴ある糸が
得られるのである。勿論、いずれのもじりタテ糸にも把
持されない有限長繊維は、自然に脱落するか、後で積極
的に除去するようにする。
もじりタテ糸に熱接着性糸を混合使用した場合には、も
じり織物を形成した後、ヨコ糸の溶解除去可能糸条を除
去する前に加熱処理を行い、タテ糸とヨコ糸とをあらか
じめ接着するようにするとよい。
上述のようにして製造されたかざり糸の立毛繊維は、立
毛方向が、特定化される傾向がある。そのため、糸周囲
全体に均一に立毛が存在するようにするため、かざり糸
にヨリを入れるようにしてもよい。また、糸仕上げ工程
として、ブラッシング等の立毛整理加工を施してもよ
い。
さらに、本発明のかざり糸は、単糸で用いられてもよい
し、合ネン糸として用いられるようにしてもよい。また
最終製品としては、そのような糸状態のまま使用されて
もよいし、あるいは、所望に応じて製編織されものであ
ってもよい。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について説明する。
次の表に示す条件に従って3種類の溶解除去可能な連続
糸が巻回された繊維束を作った。
A,B,C各サンプルのさし毛2とわた毛1は、それぞれあ
らかじめ両端部を尖鋭化加工したものを用いた。
これら各サンプルの繊維群を別々にカード、練条、粗
紡、カバリング精紡の工程を通してヨコ糸4の糸条物と
するが、カバリングに使用する連続糸3として、水可溶
性のPVA繊維“ソルブロン”(登録商標)56dを700T/M
(Zヨリ)でカバリングし、18Sの糸条物を得た。次い
で、この糸条物をヨコ糸4として使用し、またもじりタ
テ糸5,9には、ポリエステルフィラメント100d×2本に
低融点ナイロンフィラメント糸“エルダー”(登録商
標)50dを300T/Mで合ネンした糸を使用して、もじり織
物8を製織した。また、もじりタテ糸5,9の間隔Lは、
サンプルAについては28mm、Bについては26mm、Cにつ
いては22mmとして、それぞれ製織した。次いで、得られ
たもじり織物を乾熱120℃,10分間で処理してもじりタテ
糸の“エルダー”を溶解せしめ、もじりタテ糸5,9とヨ
コ糸4の交差点を接着した。
引き続き、このもじり織物を熱水80℃に5分間浸漬し
て、ヨコ糸のカバリング糸3を溶解し、もじりタテ糸5,
9ごとに分離し、第3図に示すようなかざり糸14を得
た。
このようにして得たかざり糸14はもじり糸5,9を中央に
して右、左の立毛の長さが違った状態になっていた。す
なわち、さし毛2およびわた毛1ともども、右、左がバ
ラバラの繊維長となっていた。上述のようにして得られ
たかざり糸14は右、左方向に立毛した状態のため、この
かざり糸14に100T/Mのヨリを与えてもじり糸5,9の周辺
に立毛したようにするか、または立毛繊維をかざり糸14
の長手方向に寝かせて丸い糸条物にして手編したとこ
ろ、その編物の表面は今までにない手触りで、外観美麗
な編物製品が得ることができる。
また、上記A,B,Cを組合せて編物を作ると、風合にも変
化に富んだ編物製品が得られた。
〔発明の効果〕
上述したように本発明は、有限長繊維からなる繊維束の
表面に溶解除去可能な連続糸条物を巻付けた糸条物を
得、この糸条物をヨコ糸に使用してもじり織物を製織し
た後、前記連続糸条物を溶解除去するだけであるので、
従来の天然毛皮を細断して立毛紐条物を得るものに比べ
て、安価に得ることができる。しかも、均一で安定した
外観特性のものにできるので、天然毛皮に近似した外観
を呈した美麗で感触に優れた人工毛皮の製造を可能にす
る。また、さし毛、わた毛のデニールの組合せ、繊維長
の組合せにより、キツネ、タヌキ、ウサギなど各種の獣
毛に近い物が自由に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用する糸条物の平面図、第2図は同
糸条物をヨコ糸として製織したもじり織物の平面図、第
3図は本発明により得られたかざり糸の平面図である。 1…わた毛、2…さし毛、3…連続糸条物、4…ヨコ
糸、5,9…もじりタテ糸、8…もじり織物、14…かざり
糸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−12823(JP,A) 特開 昭58−180626(JP,A) 特開 昭57−205533(JP,A) 特開 昭57−193538(JP,A) 実公 昭2−7424(JP,Y1) 実公 昭55−47885(JP,Y2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一端が尖鋭化している有限長繊
    維からなる無ヨリ状または実質的に無ヨリ状に近似した
    繊維束、または甘ヨリ状繊維束の表面に、溶解除去可能
    な連続糸条物を巻付けた糸条物をヨコ糸として、前記有
    限長繊維の最大繊維長よりも短い間隔に配列したもじり
    タテ糸に織り込んでもじり織物を製織し、次いで該もじ
    り織物内の前記ヨコ糸の溶解除去可能な連続糸条物を溶
    解除去することにより該ヨコ糸の糸条物としての連続性
    を断つと共に、該もじり織物を前記もじりタテ糸毎に独
    立に分離させ、該もじりタテ糸をその周辺に前記有限長
    繊維を立毛状態に保持せしめたかざり糸に形成すること
    を特徴とするかざり糸の製造方法。
  2. 【請求項2】有限長繊維の繊維長が5〜100mmである特
    許請求の範囲第1項記載のかざり糸の製造方法。
  3. 【請求項3】もじりタテ糸として熱融着糸を含む糸条物
    を用いる特許請求の範囲第1項または第2項記載のざり
    糸の製造方法。
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