JPH07117228A - インクジェット記録用ヘッド及びその駆動方法 - Google Patents

インクジェット記録用ヘッド及びその駆動方法

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JPH07117228A
JPH07117228A JP34651093A JP34651093A JPH07117228A JP H07117228 A JPH07117228 A JP H07117228A JP 34651093 A JP34651093 A JP 34651093A JP 34651093 A JP34651093 A JP 34651093A JP H07117228 A JPH07117228 A JP H07117228A
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jet recording
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JP34651093A
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Yasuo Miyoshi
康雄 三好
Tomoyuki Yamaguchi
友行 山口
Zenichi Akiyama
善一 秋山
Kakuji Murakami
格二 村上
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録方式では、一般に、イン
クの吐出に圧電材料を用いている。しかし、従来の圧電
材料の体積変化量は大きくなく、このため、圧電材料を
用いたインクジェット記録では記録ヘッドの小型化及び
ノズルの高密度化が難しい。本発明はこうした不都合を
解消するものである。 【構成】 電極部分もしくは素子全体を絶縁膜で被覆し
た強誘電相−反強誘電相転移にともなう体積変化を生じ
る(相転移材料)素子をインク液室内部に配置して、イ
ンクを加圧しインク滴を噴射させるようにした。記録に
当っては、共通電極にオフセット電圧を印加し、対極側
の個別電極に駆動用電圧を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録用ヘ
ッド及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像および文字の記録方式としては各種
プリンタが提案され、幾つかは製品化されている。その
記録方式には、ワイヤードット、感熱記録、レーザプリ
ンタ等の種々のものがあげられる。ワイヤードット方式
は印字速度が遅く、印字に際し騒音を伴い、解像度が低
い反面、比較的低コストである。感熱記録方式は特殊な
記録紙または記録媒体を必要とするため、この点では他
の方式より劣るといえる。また、レーザプリンタ方式は
現行の記録方式の中で最も優れている反面、コストが高
く、複雑な記録機構を有するため、装置の短小軽薄化に
おいて制約がある。このため、レーザプリンタと同程度
の印字品質が得られ、コストはレーザプリンタとワイヤ
ードットプリンタとのほぼ中間で、無騒音であり、加え
て普通紙への印字が可能である等の特徴を有するインク
ジェット記録方式が注目されている。
【0003】インクジェット記録方式(一般には「オン
デマンド型」が多く利用されている)は、静電吸引式と
圧力変換式との2種類の方式が通常採用されている。前
者の静電吸引式はインクの帯電機構、吸引させるための
数キロボルトにも及ぶバイアス電源などを必要とし、更
に、プリンタ装置の複雑化を有している。これに対し
て、後者の圧力変換式における圧力発生機構はインク
の液体から気体に相変化する際のエネルギを利用したサ
ーマルIJ(インクジェット)記録方式と、圧電体の
逆圧電効果による体積変化をインク吹き出しに利用する
DOD型インクジェット記録方式とに大別でき、のサ
ーマル型インクジェット記録方式はヘッド構成が単純
で、半導体製造プロセスを利用できるため小型化しやす
いのが特徴であるが、ヘッドの寿命が半永久的でなく、
インクを異にするとともにヘッドの交換を行う必要があ
り、ランニングコストを引き上げているなどの制約があ
る。また、このサーマルIJ記録方式は高速印字やカラ
ー化に対して非常に有効であるソリッドインクを使用す
るヘッドへの早期実現は難しい状況にある。従って、イ
ンクジェット記録方式では、現在のところ、DOD型イ
ンクジェット記録方式が最も優れているといえる。
【0004】ところで、DOD型インクジェト記録方式
はインク室内のインクに圧力を加え、この圧力によりイ
ンクをインクノズルから液滴状に噴出させるものである
(図7)。噴出するインク滴は10m/secと高速で
あり、噴出させるための圧力は電気信号を圧力波に効率
良く変換させるために圧電材料の逆圧電効果による体積
変化が利用される。DOD型インクジェット記録方式の
特長としては、ヘッドの寿命が長く半永久的に使用で
き、インクとともにヘッドを交換する必要のあるサーマ
ル式と比べ、ランニングコストが安くできることであ
る。圧電材料による圧力は振動板を介してインク液室に
加圧する方法が示されているが圧電材料をインク液室中
に設置することにより効果的にインクに圧力を加えるこ
とができる。特公昭60−8953号公報にはインク液
中に浸積させた片持ち梁構造の圧電素子を振動させるこ
とにより加圧しインク滴を飛翔させる方法が提案されて
いる。また、特公平3−216344号公報には電極の
うち少なくとも片方は絶縁膜で被覆することにより導電
性インク中での使用を可能にしている。
【0005】圧電材料は電界を印加することにより電界
と平行方向に伸び、また電界と垂直方向に縮む。この時
の体積変化をインク吐出のための圧力として利用してい
る。しかし、圧電材料としては一般にPZT(ジルコン
酸チタン酸鉛セラミック)を用いており、この場合に
は、体積変化率が0.03%と少ないため、小型化が難
しく、インク吐出ノズルの高密度化に限界がある。特に
インク液室内に設置した場合、PZTの大きさがインク
液室の設計上の制約となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この様な観点から、圧
電材料の逆圧電効果によりエネルギー変換は歪みに異方
性を有するという原理上の制約から好ましくなく、他の
エネルギー変換が望ましい。本発明者らは電界により反
強誘電相から強制的に強誘電相に相転移させることで巨
大な歪み即ち体積変化を生じる現象に着目し、それによ
って先の問題の解決を図ろうとしたものである。こうし
たことから、圧電材料に比較して、電界を印可すること
による体積変化率の大きな材料として強誘電相−反強誘
電相転移材料が挙げられる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1はインクジ
ェット記録用ヘッドであって、電極部分もしくは素子全
体を絶縁膜で被覆した強誘電相−反強誘電層転移にとも
なう体積変化を生じる素子をインク液室内部に配置し
て、その素子の駆動によりインクを加圧し、インク滴を
噴射させるようにしたことを特徴とする。インクが液状
の場合には、このインクの吐出しの手段を温度変化の少
ない恒温下にて駆動させることができる。相転移を生じ
させるものとしては、電界による相転移の他、圧力、温
度あるいは光による相転移材料があり、本発明において
はこれら材料のいずれも使用可能であるが、インクジェ
ットデバイスでは、応答速度の高速化が必要であるので
電界による相転移材料が望ましい。
【0008】本発明の第2はインクジェット記録用ヘッ
ドの駆動方法であて、前記第1の本発明のヘッドを用
い、共通電極にオフセット電圧を印加し、対極側の個別
電極に駆動用電圧を印加して記録を行なうことを特徴と
する。インクに固体インクが使用される場合には、先の
素子を加熱用ヒーターにより加熱し、高温かつ恒温化で
駆動させることができる。
【0009】以下に本発明をさらに詳細に説明する。図
1は本発明で使用する反強誘電相−強誘電相転移材料の
電界誘起歪みを解説するための図である。このP−Eヒ
ステリシス特性と電界誘起歪みの関係を示す図1から、
電界に対するP(分極率)のデジタル的な変化は、電界
誘起歪みのデジタル的な変化に対応している。電界ゼロ
から電界を増加させ相転移が起る電界をEA-F(この時
サンプルは反強誘電相から強誘電相に相転移した状態で
ある)、また強誘電相から反強誘電相に戻る移転での電
界をEF-Aと、この明細書においては定義する。従来の
圧電材料(PZT)の逆圧電効果は、電界方向に対して
平行方向の変位X3が約0.09%くらい、また電界方
向に対して垂直方向の変位X1が約−0.03%くらい
である。従って、この圧電材料の体積変化率△V/Vは
以下の関係式より0.03%となる。 △V/V=X3+2X1 (1) 一方、本発明の反強誘電−強誘電相転移によるこれらの
値は、X3は約0.3%〜0.4%、X1は約0.07%
〜0.08%であり、(1)式により、体積変化率△V
/Vは0.44%が得られる。これはPZTの異方的に
変位するのに対し相転移では等方的に変位するためであ
る。また、各種組成の検討により、ある組成によっては
更に大きな体積変化を示すものもあり、例えばその体積
変化率△V/Vは1.10%に及ぶものもある。このよ
うに、反強誘電相−強誘電相転移に伴う体積変化率△V
/Vは、従来の圧電材料のそれと比較しておよび1〜2
桁以上大きくなるという、桁違いの体積変化が得られ
る。
【0010】本発明は、反強誘電相−強誘電相転移材料
の有する前記のような特性を利用して、その材料によっ
てインクキャビティ内にインク加圧手段を形成し、キャ
ビティ内のインクをこの材料の体積変化を利用して、ノ
ズルからインク滴を吐出させるものである。“インクキ
ャビティ”とはインク液室のことであり、“ノズル”と
はインク吹き出し口のことである。
【0011】反強誘電相−強誘電相転移材料としては、
ジルコン酸鉛、錫酸鉛の少なくとも一つを含む鉛系複合
酸化物からなり、具体的には下記A、B、Cがあげられ
る。 A:Pb1-0.5ZNbZ[(Zr1-XSnX1-YTiY1-Z
3 (0≦X≦0.5、0≦Y≦0.1、0≦Z≦0.0
2) B:Pb1-3/2ZLaZ[(Zr1-XSnX1-YTiY]O3 (0≦X≦0.5、0≦Y≦0.2、0≦Z≦0.0
2) C:Pb1-XLaX(Zr1-YTiY1-X/43 (0.08≦X≦0.24、0≦Y≦0.8) それらの中で好ましい組成を表1に示す。また、この表
1には、その組成と電界により相転移するときの歪みの
各値の関係も示した。
【0012】
【表1】 注 X3:電界方向に対して平行方向の変位 X1:電界方向に対して平行方向の変位 △V/V:体積変化率 A:(X=0.3、Y=0.045、Z=0.02) B:(X=0.26、Y=0.11、Z=0.02) C:(X=0.08、Y=0.3)
【0013】このような相転移材料を用いれば、体積変
化率は各種組成の検討することにより1.10%も可能
であり、これは従来の圧電材料の体積変化率0.03%
と比較してきわめて優れた特性を持つ。相転移材料は体
積変化率が圧電材料と比較して大きいため、素子の大き
さも小さくて済み、ヘッドの小型化および高密度化が可
能である。また、既述のとおり、相転移材料は電界誘起
によって縦横に等方的に変化する。そのため、振動板を
介し、単一方向の変位をインクの吐出の為の圧力として
利用するよりもインク液室内に相転移型アクチュエータ
を設けた場合の方が相転移による等方的な歪みの効果を
十分利用できる。振動板を介さないことにより歪みによ
る発生力も直接インクの吐出のための圧力となり、体積
変化−圧力のエネルギー変換効率も向上するため、素子
がより小型で済み、インク液室中に素子を設置してもイ
ンク液室に与える制約も少くない。
【0014】本発明のインクジェット記録ヘッドにおい
ては、少なくとも電極部分又は素子全体が絶縁材料で被
覆されている(図2(a)(b))。電極2、又は内部
電極21および外部電極22を絶縁性材料7、7′で被
覆することによりインクの染料等の析出等を防止し、そ
れによってインク液中においても素子の駆動を可能とし
ている。絶縁膜材料としては、SiO2ガラスやジアリ
ルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、メタクリル樹脂、ポ
リカーボネート、アクリル樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リエチレン、塩化ビニール等の絶縁性樹脂が挙げられ
る。なお、これらの材料は単層として用いても良いし、
また何種類かの膜を組み合わせて多層膜として用いても
良い。これらの膜は例えばSiO2膜では気相成長法に
より得ることができ、また、有機材料では、スピンコー
ト法を用いることができる。
【0015】表1中の組成Aサンプルの25℃における
電界誘起歪み特性を図3に示した。前記材料によるイン
クの加圧は、インクキャビティ内に設けられた前記材料
で構成された素子で行われる。また本発明では、周知の
技術により室温より高い温度(25〜135℃の温度範
囲内において)にインクキャビティ内を保持しておく機
構を具備しておくのが望ましい。電圧無印加時には反強
誘電相であるが、電界を上昇(もしくは下降)させると
電界EA-Fにおいて相転移が生じ強誘電相となり、その
後電界を下降(もしくは上昇)させると電界EA-Fにお
いて強誘電相に戻る。例えば式AでX=0.3、Y=
0.045、Z=0.02の場合、EA-F=40kV/
cmである。素子の厚みが200μmであれば相転移開
始電圧は800Vとなる。しかし、厚みが20μmであ
れば相転移開始電圧は80Vで済む。電極を露出したま
までは電極間距離が短かくなるほど電極間の短絡などが
起きやすくなるが、電極部もしくは素子全体を被覆すれ
ば電極間距離が短かくしても電極間の短絡を防ぐことが
でき、素子の膜厚を薄くすることによる相転移材料の相
転移開始電圧を下げることが可能となる。また、素子の
厚みを薄くすれば断面積が一定とした場合、変化体積量
も減少するが、素子を相転移材料と電極層を交互に積層
化することにより吐出に必要な体積変化を得ることがで
きる。
【0016】本発明においては、低温では強誘電相、室
温では反強誘電相、キュリー温度以上では常誘電相をと
り逐次転移を示す素子の利用が望ましく、従ってプリン
ター機器の置かれる環境内の温度範囲であって、その特
性を一定に保ために恒温にし駆動させることが望まし
い。ところが、反強誘電相の温度の変化に伴うEA-F
F-Aの変化はEA-Fは一定であるのにたいし、EF-A
は温度の増加にともない高電界側にシフトして来る。ま
た135℃までの電界誘起歪みは室温となんら遜色のな
い値である。このため、固体インク吐出を行うインクジ
ェット記録用ヘッドの素子として、加熱用ヒーターによ
り加熱し、135℃程度の高温下でかつ周囲温度に特性
が影響されることなく、恒温状態で駆動させるのが望ま
しい。
【0017】これら素子作成のための材料は、PZT圧
電材料との比較では、比誘電率の値で1桁程低く、従っ
てパルス駆動においてドライバートランジスタの負担を
軽減させるものである。高温下に於いてEF-A値は高電
界側にシフトしていることから、さらに現実的な駆動方
法としては、このEF-A値近傍までオフセット電圧をか
け、印字データに対応する信号のみを別に設けたパルス
電界で駆動させることにより、低電圧駆動が可能にな
る。他の言い方をすれば、素子の駆動に際しては共通電
極側にオフセット電圧として例えば素子にかかる電界が
F-A以下となるような電界を印加し、対極側に駆動用
の電圧として吐出信号に対応したパルス電圧を印可する
ことにより駆動用の電圧を下げることができ駆動回路を
簡素化することができる。図5に(a)オフセット電圧
を印可した場合と、(b)オフセット電圧を印加しない
場合とでの、駆動電圧波形と素子の歪みとの関係を示
す。オフセット電圧を用いることにより駆動電圧を下げ
ても同等の変化量が得ることができる。
【0018】印字方式として、この材料の体積をインク
吐出前より増加させることによりインクの吐出を行うこ
と(押し打ち)や、インク吐出前より一旦収縮させた後
増加させることによりインクの吐出を行う(引き打ち)
インク吐出方法が可能であり、それらを実現するには相
転移電界以下及び/又は以上のオフセット電界を印加
し、インク吐出信号に対応した正および/または負の駆
動用パルス電界印加により素子を駆動させればよい。相
転移材料の配置の仕方には積層構造のものとバイシルク
型もしくはマルチモルフ型のアクチュエーテーの構造の
ものとがある。
【0019】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。
【0020】実施例1 強誘電相−反強誘電相転移材料として、 Pb0.997La0.02[(Zr0.725Sn0.275)0.91
0.09]O3 を用いた。素子はグリンシート状に厚さ約20μm作成
した相転移材料上に、厚膜印刷法によりPtペーストを
もちいて電極を形成することを繰り返して8層の積層体
を作成し、これを幅約60μmで切り出した後、電極部
に絶縁膜としてガラスを膜厚約10μmで成膜し図2
(a)で示される素子を得た。このようにして作成した
素子を図4(a)のようにインク液室内に設置して記録
ヘッドを作成した。共通電極を60Vのオフセット電源
に接続し、個別電極を駆動用電源に接続した。図6に駆
動回路を示す。このように作成した記録ヘッドを用いて
駆動したところインクの吐出が見られた。
【0021】実施例2 実施例1と同じ組成の相転移材料を厚さ約20μmの3
層構造とした積層体を約160μmで切れだした後、ポ
リカーボネートで素子全体を被覆し図4(b)の様に設
置し駆動をこころみたところインクの吐出が確認され
た。
【0022】実施例3 反強誘電相−強誘電相転移材料として、 Pb0.985Nb0.3[(Zr0.998Sn0.020.955Ti
0.045]O3 を使用した。この材料の温度に対する電界誘起歪み特性
は135℃におけるEA-F=40kV/cm、EF-A=2
6kV/cmであり、この時の電界誘起歪みはX3
0.34%、X1=0.085%であり、体積変化率△
V/V=0.51であった。この素子を実施例1と同様
に用いて記録ヘッドを作成し、素子を135℃に保持し
て、天然ワックスを含有する融点100℃の固体インク
を使用して印字したところ、良好なインクの吐出がみら
れた。
【0023】実施例4 反強誘電相−強誘電相転移材料として、 C:Pb0.92La0.08(Zr0.7Ti0.30.9923 を使用した。30℃におけるEA-F=35kV/cm、
F-A=18kV/cmであり、この時の電界誘起歪み
はX3=0.21%、X1=0.07%であり、体積変化
率△V/V=0.35であった。実施例2と同様に積層
体を作製し、印字を行なったところ同様な結果が得られ
た。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば下記のような効果がもた
らされる。 (1)相転移材料がインク液室内に設置してあるインク
記録ヘッドにおいて、電極部分を絶縁材料で被覆するこ
とでインク液中における素子の駆動が可能となった。 (2)電極部分もしくは素子全体を被覆することにより
電極間距離を短かくしても電極間の短絡を防ぐことがで
き、素子の膜厚を薄くすることによる相転移材料の相転
移開始電圧を下げることが可能となった。 (3)相転移材料と電極層とを交互に積層化することに
より相転移材料を用いた素子の薄膜化を行っても吐出に
必要な体積変化が得られるようになった。 (4)ヘッドの構成方法としてバイモルフおよびマルチ
モルフ型アクチュエーターの配置も可能となった。 (5)共通電極側にオフセット電圧として例えば素子に
かかる電界がEA-F以下となるような電界を印加し、対
極側の個別電極に駆動用の電圧として吐出信号に対応し
たパルス電圧を印加することにより、駆動用の電圧を下
げることができ、駆動回路を簡素化することが可能とな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】反強誘電相−強誘電相転移材料の電界誘起歪み
を説明するための図である。
【図2】(a)及び(b)は本発明で用いられる相転移
変化を生じる素子の二例の図である。
【図3】(a)及び(b)は相転移材料の電界歪み特性
を表わした図である。
【図4】(a)は積層型相転移材料を用いた素子を内蔵
した記録ヘッドの例であり、(b)は相転移材料をマル
チモルフ型アクチュエータとして用い内蔵した記録ヘッ
ドの例である。
【図5】駆動電圧波形と素子の歪みとの関係を表わした
もので、(a)はオフセット電圧を用いた場合の例、
(b)はオフセット電圧を用いない場合の例である。
【図6】駆動回路を示した図である。
【図7】従来のインクジェット記録ヘッドの構造を示し
た図である。
【符号の説明】
1 支持基板 2 電極(21 内部電極、22 外部電極) 3 インク液室 4 インク液流路 5 インクノズル孔 6 保護層 7 絶縁材料 8 相転移材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 格二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極部分もしくは素子全体を絶縁膜で被
    覆した強誘電相−反強誘電相転移にともなう体積変化を
    生じる素子をインク液室内部に配置して、その素子の駆
    動によりインクを加圧し、インク滴を噴射させるように
    したことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記素子を駆動するための電極間の距離
    が100μm以下である請求項1記載のインクジェット
    用記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記素子が同一材料の電極を有する積層
    構造からなる請求項1又は2記載のインクジェット記録
    用ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記素子がバイモルフもしくはマルチモ
    ルフ構造である請求項1、2又は3記載のインクジェッ
    ト記録用ヘッド。
  5. 【請求項5】 強誘電相−反強誘電相転移を有する物質
    がジルコン酸鉛、錫酸鉛の少なくとも一つを含む鉛系複
    合酸化物からなる請求項1〜4のいずれかに記載のイン
    クジェット記録用ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記鉛系複合酸化物が、下記一般式
    (I) Pb1-0.5ZNbZ[(Zr1-XSnX1-YTiY]O3 …(I) (0≦X≦0.5, 0≦Y≦0.1, 0≦Z≦0.
    02)で表わされるものである請求項5記載のインクジ
    ェット記録用ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記鉛系複合酸化物が、下記一般式(I
    I) Pb1-3/2ZLaZ[(Zr1-XSnX1-YTiY]O3 …(II) (0≦X≦0.5, 0≦Y≦0.2, 0≦Z≦0.
    02)で表わされるものである請求項5記載のインクジ
    ェット記録用ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記鉛系複合酸化物が、下記一般式(II
    I) Pb1-XLaX(Zr1-YTiY1-X/43 …(III) (0.08≦X≦0.24, 0≦Y≦0.85)で表
    わされるものである請求項5記載のインクジェット記録
    用ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記素子を恒温下で駆動させる為の装置
    を具備したこと請求項1〜4のいずれかに記載のインク
    ジェット記録用ヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項1〜4及び9のいずれかに記載
    のヘッドを複数実装し、かつ、各ビットを独立駆動させ
    るようにしたマルチインクジェット記録用ヘッド。
  11. 【請求項11】 請求項1〜4及び9のいずれかに記載
    のインクジェット記載ヘッドを用い、共通電極にオフセ
    ット電圧を印加し、対極側の個別電極に駆動用電圧を印
    加して記録を行なうことを特徴とするインクジェット記
    録方法。
  12. 【請求項12】 固体インクを使用する際には、前記素
    子を加熱用ヒーターにより加熱し、高温かつ恒温下で駆
    動させる請求項11記載のインクジェット記録用ヘッド
    の駆動方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし4及び9のいずれかに
    記載のヘッドを用い、前記素子の体積をインク吐出前よ
    り増加させることにより、又は前記素子の体積をインク
    吐出前より一旦収縮させた後増加させることによりイン
    クの吐出を行なう請求項11又は12記載のインクジェ
    ット記録用ヘッドの駆動方法。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし4及び9のいずれかに
    記載のヘッドを用い、強誘電相−反強誘電相転移を有す
    る物質の相転移電界以下のオフセット電界を前記共通電
    極に印加し、インク吐出信号に対応した正および/また
    は負の駆動用パルス電界を個別電極に印加して素子を駆
    動させる請求項11、12又は13のいずれかに記載の
    インクジェット記録用ヘッドの駆動方法。
JP34651093A 1993-08-31 1993-12-22 インクジェット記録用ヘッド及びその駆動方法 Pending JPH07117228A (ja)

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