JPH07118959B2 - 誘導電動機の制御方法 - Google Patents

誘導電動機の制御方法

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JPH07118959B2
JPH07118959B2 JP63175048A JP17504888A JPH07118959B2 JP H07118959 B2 JPH07118959 B2 JP H07118959B2 JP 63175048 A JP63175048 A JP 63175048A JP 17504888 A JP17504888 A JP 17504888A JP H07118959 B2 JPH07118959 B2 JP H07118959B2
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潤一 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は誘導電動機の制御方法に関し、特に電動機の電
圧とトルクを高精度に制御するための制御方法に関す
る。
〔従来の技術〕
誘導電動機の電流を励磁成分とトルク成分に分けてそれ
ぞれを独立に制御し、高速応答高精度な速度制御を行う
いわゆるベクトル制御が知られている。このものにおい
ては各電流成分指令信号に基づいて電動機電流が制御さ
れるが、電動機内部において磁束が指令値通りに制御さ
れるかどうかは、電動機の鉄心磁気飽和特性が関係す
る。電動機磁束の変化によつて負荷変化時にトルクの応
答遅れ及び脈動が生じ、また電動機電圧を指令値通りに
制御できないなどの不具合が生じる。
そこで、従来では特開昭59−156184号公報に記載のよう
に、インバータの出力電圧を検出してこの電圧検出信号
に基づいて励磁電流指令を修正する方法が提案されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来技術はインバータの出力電圧を
検出するための検出器が必要であり、ハード構成が複雑
となる問題があつた。
本発明の目的は出力電圧の検出器をなくし、電動機の鉄
心磁気飽和による磁束変化を補償して磁束を常に適正値
に制御することができる制御方法を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、回転磁界座標系における電動機のトルク電
流指令信号とトルク電流の検出値との偏差に基づいて電
圧指令の基準値からの変動量を演算し、この電圧変動量
に応じて励磁電流指令信号を修正することにより達成さ
れる。
〔作用〕
回転磁界座標系における電動機のトルク電流指令信号と
トルク電流の検出値との偏差が0となるように電動機電
圧を制御するものにおいて、その電圧の変動量には、1
次抵抗の変化による電圧降下成分と、鉄心磁気飽和によ
る磁束変化に伴う電圧変動成分が含まれているが、1次
角周波数の高い範囲では1次抵抗の変化による影響が少
ない。また、1次角周波数の高い範囲で磁束弱め制御が
必要となることから、本発明では、電圧指令信号の変動
量に基づいて電動機電圧の変動成分を決定し、この変動
成分から鉄心磁気飽和による磁束変化に関係の信号を取
出し、それが0となるように励磁電流指令の基準値を修
正するようにしているので、出力電圧の検出器が不用で
ある。
〔実施例〕
以下、本発明の第1の実施例を第1図により説明する。
誘導電動機2は電力変換回路1より給電され、電動機2
に流れる3相交流電流が電流検出器3U,3V,3Wにより検出
される。この3相交流電流は3相−2相変換器4によ
り、2相交流電流に変換され、その出力が座標変換器5
に入力され回転磁界座標系における励磁電流とトルク電
流成分にベクトル分解され、その検出値はそれぞれの指
令信号と加算器6,7で突合せられる。電動機2の回転速
度は速度検出器8で検出され、その出力はその指令信号
ω*と加算器9において突合せられると共に、加算器
10に入力される。加算器9の出力は速度制御器11に入力
されて電動機2のトルク電流指令信号Iq*を出力し、そ
の出力はすべり演算器12と加算器7に入力される。すべ
り演算器12の出力信号ω*は加算器10において回転速
度ωと加算され、その出力信号ω*が座標基準発生
器13と電圧指令演算回路14に入力される。加算器6の出
力は励磁電流指令信号Id**と座標変換器5の検出値Id
との偏差を出力し、その出力信号は電流制御器15に入力
され、その偏差が0となるように回転磁界座標系の電圧
成分指令信号Δvd*を加算器21に出力する。加算器7の
出力信号はトルク電流指令信号Iq*と座標変換器5の検
出値Iqとの偏差信号を出力し、その出力信号は電流制御
器16に入力され、その偏差が0となるように回転磁界座
標系の電圧成分指令Δvd*を加算器22に出力する。電圧
指令演算回路14は励磁電流指令信号Id**とトルク電流
指令信号Iq*と1次角周波数指令信号ω*に基づいて
回転磁界座標系の電圧成分指令信号vd*とvq*とを演算
し、その出力信号は加算器21,22に入力される。これら
加算器21,22の出力信号は座標変換器17に入力され、座
標基準発生器13の出力信号に基づいて固定子座標系の電
圧指令信号vu*,vv*,vw*を出力する。これらの電圧指
令信号vu*,vv*,vw*は、パルス幅変調(PWM)制御回
路19に入力され、搬送波周波数に基づいてPWM制御され
た出力信号vu,vv,vwが電力変換器1に出力される。速度
指令信号ω*は磁束指令発生器25に入力され、その出
力信号φ*が励磁電流指令演算器24に入力され、その出
力信号Id*が加算器23に出力される。また、電流制御器
16の出力信号Δvq*は演算回路18に入力され、電動機2
の鉄心磁気飽和による磁束変化分を補償する励磁電流指
令信号ΔId*を加算器23に出力する。この励磁電流指令
信号ΔId*は加算器23において励磁電流指令信号Id*と
加算され、修正された励磁電流指令信号Id**を加算器
6に出力する。
まず、以上の構成による動作を簡単に説明する。この実
施例では回転磁界座標系の励磁電流指令信号Id**とト
ルク電流指令信号Iq*に基づいて電流指令信号vd*とvq
*が演算されると共に、励磁電流とトルク電流に対して
フイードバツク制御系が構成されており、指令値と実際
値の偏差が0となるように、各電流制御器の出力信号に
より前記電圧指令信号vd*,vq*を修正し、この修正さ
れた電圧指令信号vd**,vq**が座標変換器17におい
て、固定子座標系の3相交流電圧指令信号に変換され、
この変換された3相交流電圧指令信号に基づいて電力変
換器1により電動機2へ供給する電圧が制御される。
次に本発明に関する演算回路18の詳細と動作を第2図を
用いて述べる。電動機2は通常では電圧指令演算回路14
の出力信号vd*,vq*によつて決定される電圧により運
電される。ところで、励磁電流指令演算回路24において
電動機2の定格電圧時の励磁電流に対する相互インダク
タンスM,2次時定数T2を用いて次式に示すように磁束指
令信号φ*から励磁電流Id*を演算するが、電動機2に
は第2図に示すような鉄心の磁気飽和特性があるため、
磁束弱め時においては、相互インダクタンスM,2次時定
数T2の実際値が変化し、相互インダクタンスM,2次時定
数T2の設定値と一致しなくなる。
ここに、Sは微分演算子である。
さらに、速度制御器11は電動機2に所要のトルクが発生
するようにトルク電流指令信号Iq*を修正し、電動機内
部の磁束と磁束指令信号φ*との相違によるトルク変化
を補償する。以上の動作の結果、磁束弱め制御が必要と
なる1次角周波数の高い範囲において、トルク電流の電
流制御器16の出力信号Δvq*には電動機内部の磁束と磁
束指令信号φ*との相違による出力電圧成分が出力され
る。その大きさは次式で表わされる。
Δvq*=(φ*−φ)・ω* …(2) 従つて、相互インダクタンスMに対する励磁電流指令の
修正量ΔId*は次式で表わされる。
ここに、kは比例ゲインである。すなわち、1次角周波
数ω*が正の時、電動機内部磁束φが磁束指令信号
φ*より小さい場合にはΔId*が正となり励磁電流指令
を増加するように作用し、逆にφがφ*より大きい場
合にはΔId*が負となり励磁電流指令を減少させる。こ
れらの動作はω*の符号を自動的に考慮することがで
きる。
ここに、Sgn(ω*)はω*の極性+1,−1を出力
する。
(2a)式あるいは(2b)式が演算回路18の演算内容であ
る。
本実施例によれば、(2a)あるいは(2b)式に用いる相
互インダクタンスM(=Δφ/ΔId)も鉄心磁気飽和に
より変化するが、閉ループ制御を行つているので相互イ
ンダクタンスの変化を含めて自動的に補償して励磁電流
を修正することができる。
第3図は本発明の第2の実施例である。第1図に示す第
1の実施例と同一物には同じ番号を付しているので説明
を省略する。第1実施例と異なるところは、スイツチ26
をa側に設定し実運転に先立ち調整運転を行ない励磁電
流指令発生器27の出力Id*に対する誘導電動機2の誘導
起電力eq*の特性を測定し、それらの関係をメモリに書
き込んでおき、さらに、後述の(6),(7)式により
相互インダクタンスM*,2次時定数T2*を演算し、第4
図に示すようにそれらを磁束φ*に対応してメモリに書
き込んでおく。実運転ではスイツチ26をb側とし、磁束
指令φ*に基づいてメモリからM*,T2*を読み出し、
これに基づいて励磁電流指令演算回路24においてId**
を演算するようにした点である。誘導起電力eq*は加算
器22の出力信号vq**から次式で演算して求めることが
できる。
eq*=vq**−r1*Iq*−ω*(l1*+l2′*)・Id
* …(4) ここに、r1*は1次抵抗、l1*,l2′*は1次と2次の
漏れインダクタンスの設定値である。
また、磁束φ*,相互インダクタンスM*,2次時定数T2
*は次式で表わされる。
φ*=eq*/ω* …(5) M*=eq*/(ω*・Id*) …(6) T2*=(M*+l2′*)/r2* …(7) ここに、r2*は2次抵抗設定である。励磁電流指令信号
Id**は次式で与えられる。
Id**=φ*・(1+T2*・S)/M* …(8) ここに、Sは微分演算子である。
本実施例によれば、磁束指令信号φ*に基づいてフイー
ドフオワード補償することができ、第1実施例に比べて
電流制御系の動作に伴う外乱の影響を受けることがな
い。
第5図は本発明の第3の実施例である。第1図に示す第
1実施例と同一物には同じ番号を付しているので説明を
省略する。第1の実施例と異なるところは、q軸の電圧
指令信号Δvq*に基づいて励磁電流指令演算器24に用い
る相互インダクタンスM*の大きさを修正して励磁電流
指令信号Id**を求めるようにした点である。本実施例
によつても第1の実施例と同様の効果が得られる。
以上、説明を解り易くするためにアナログ回路によるブ
ロツクで表わし各実施例を説明したが、マイクロプロセ
ツサを用いたデイジタル制御で実施できることはもちろ
んである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、インバータの出力電圧検出器を用いず
に、電動機の鉄心磁気飽和による磁束変化を補償して高
精度な磁束弱め制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す制御構成図、第2
図は誘導電動機の鉄心磁気飽和がある場合の磁束と励磁
電流の関係を説明する特性図、第3図は本発明の第2の
実施例を示す制御構成図、第4図は第2の実施例の動作
原理を説明する特性図、第5図は本発明の第3の実施例
を示す制御構成図である。 1……電力変換器、2……誘導電動機、13……座標基準
発生器、14……電圧指令演算回路、15,16……電流制御
器、18……演算回路。
フロントページの続き (72)発明者 高橋 潤一 茨城県日立市大みか町5丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 椙山 繁 茨城県日立市大みか町5丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (56)参考文献 特開 昭63−95879(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導電動機の電流を回転磁界座標系のd−
    q軸上における励磁電流成分(d軸)とトルク電流成分
    (q軸)に分け、各電流成分指令信号に基づきそれぞれ
    を独立に制御し、少なくとも電流制御器によりトルク電
    流指令信号とトルク電流検出信号との偏差が無くなるよ
    うに回転磁界座標系におけるq軸上の電圧を制御する誘
    導電動機の制御方法において、 磁束指令の大きさから前記励磁電流指令信号を決定して
    磁束弱め制御を行う誘導電動機の1次角周波数の高い領
    域で、前記電流制御器から得られるq軸電圧指令信号の
    基準値からの変動量を演算し、該変動量により前記励磁
    電流指令信号を補正することで、誘導電動機の鉄心磁気
    飽和による磁束変化を補償することにしたことを特徴と
    する誘導電動機の制御方法。
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