JPH07120077B2 - 静電荷像現像用トナ− - Google Patents

静電荷像現像用トナ−

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JPH07120077B2
JPH07120077B2 JP62112878A JP11287887A JPH07120077B2 JP H07120077 B2 JPH07120077 B2 JP H07120077B2 JP 62112878 A JP62112878 A JP 62112878A JP 11287887 A JP11287887 A JP 11287887A JP H07120077 B2 JPH07120077 B2 JP H07120077B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,電子写真法,静電記録法等において感光体上
に形成される静電荷像を現像するために使用される静電
荷像現像用トナーに関する。
(従来の技術) 静電的方法によつて光導電性材料の表面に像を形成し,
現像することは周知である。米国特許第2,297,691号明
細書に記載されている基本的電子写真法は,光導電性絶
縁層上に一様に静電荷を与え,その層に明暗像を露光さ
せて明像部の電荷を消滅させることによつて静電潜像を
形成し,その像上にトナーと呼ばれる微細粉を静電気的
に付着させて静電潜像に相当するトナー像を形成する。
次いで,トナー像を紙のような画像支持体の表面に転写
し,その像を例えば加熱によつて定着させるものであ
る。
現像しようとする静電潜像へトナーを付着させる方法は
いくつか知られている。例えば,米国特許第2,618,552
号明細書に記載されている方法は,トナー粉末と表面が
静電気的に被覆されているトナーに対しても比較的大き
な粒径をもつキヤリアと呼ばれる粉末とから成る現像材
料を静電潜像上をよぎらせることによつて現像する方法
であり,カスケード現像法として知られている。
この方法では,キヤリア粉末はトナー粉末を摩擦帯電的
に所望の極性に帯電させるように選択される。
静電潜像を現像する他の方法としては,例えば米国特許
第2,874,063号明細書に記載されている磁気ブラシ現像
法がある。この方法では,トナー及び磁気キヤリアを含
有する現像剤が磁石によつて支持されており,その磁石
の磁界は磁気キヤリアをブラシ状の形状に整列させ,こ
の磁気ブラシは静電潜像上に接触若しくは接近させら
れ,トナーは静電吸引力によつて潜像上へ付着されるも
のである。
更に,米国特許第2,899,335号明細書に記載されている
液体現像法,米国特許第2,902,974号明細書に記載され
ているフアーブラシ現像法,米国特許第3,166,432号明
細書に記載されているタツチダウン現像法等が知られて
いる。
現像されたトナー像は,紙等の画像支持体上にコロナ放
電等によつて転写される。転写されたトナー像は画像支
持体上から容易に剥離する。そのために,支持体上に定
着させる必要が生じる。
定着法としては,加熱によりトナーを溶融させる方法,
溶媒を用いてトナーを溶解させる方法,圧力によつてト
ナーを塑性変形させる方法等が知られている。これらの
方法のうち,加熱により定着させる方法,特に加熱され
た2本のロール中を通す加熱ロール定着と呼ばれる方法
がエネルギー効率,経済性及び高速定着性等において優
れているとの理由で最も一般的に行われている。
この加熱ロール定着方式では,トナーの成分であるバイ
ンダー樹脂の溶融特性,消費電力等の経済性,複写速度
等の理由から加熱ロールの温度は,通常150〜220℃の温
度範囲内で実用に供される。この方式に用いられるバイ
ンダー樹脂は,定着性の観点からは低ガラス転移点若し
くは低分子量のものが有利である。しかしながら,トナ
ーの貯蔵安定性の点からガラス転移点をあまり低くする
ことは無理であり,ある程度の温度以上に限定される。
また,低分子量の樹脂を用いた場合には,定着の際に画
像支持体上から加熱ロールにトナーが移行し,付着す
る,通常オフセツトという現像が発生し易い。また,ト
ナーの機械的強度の点から不利になる。
上述したような理由から,従来,分子量に関する特定の
分散度を有する樹脂から成るバインダー樹脂,低分子量
の樹脂と高分子量の樹脂から成るバインダー樹脂又は架
橋重合体から成るバインダー樹脂を用いる技術がいくつ
か知られている。
例えば,特開昭50-134652号公報には,重量平均分子量
と数平均分子量の比が3.5〜40である樹脂をバインダー
樹脂として用いる方法が記載されている。
また,特開昭54-114245号公報には,分子量が1000〜400
0で,ガラス転移点が40〜60℃の低温溶融性で,高流動
性の低分子量重合体と,重量平均分子量が50万以上で,
ガラス転移点が35〜60℃の高分子重合体とをバインダー
樹脂として用いる方法が記載されている。
特開昭56-16144号公報には,ゲルパーミエーシヨンクロ
マトグラフイー測定による分子量分布曲線が,分子量10
00〜80000の領域と100000〜2000000の領域にそれぞれ少
なくとも1つの極大値を持つ樹脂をバインダー樹脂とし
て用いる方法が記載されている。
以上の各公報に記載されている方法は,いずれもトナー
のバインダー樹脂に非架橋の低分子量重合体と高分子量
重合体を含有させることにより定着性を保ちつつ,オフ
セツト現像の発生をおさえることを目的としたものであ
る。
例えば特開昭49-101031号公報には,架橋剤を加えて反
応させたビニル系重合体をバインダー樹脂として用いる
方法が記載されている。
また,米国特許第3,938,992号明細書にも架橋重合体を
バインダー樹脂として用いる方法が記載されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら,分散度のみを特定したバインダー樹脂を
用いたトナーではオフセツト防止性の改善は不充分であ
り,低分子量重合体と高分子量重合体からなる上記バイ
ンダー樹脂を用いたトナーでは,いずれも非架橋重合体
を使用しているため,低分子量重合体と高分子量重合体
との分子的相互作用が生じ,高分子量重合体の性質から
定着性に制限を加えたり,また,低分子量重合体の特性
からオフセツト現像の防止が不充分であつたりするのが
一般的であつた。
架橋重合体をバインダー樹脂として用いたトナーは,そ
の弾性的性質が強くなりすぎて定着性が劣るようにな
る。特に,高速で定着させる場合等には,定着性が不充
分になる。また,あまりに機械的強度が大きすぎて粉砕
性に劣ることが多い。
本発明は,前記の従来技術の欠点を解消し,充分な定着
性を有すると共に,耐オフセツト性に優れ,加えて貯蔵
安定性及び耐久性にも優れ,特に高速複写に適した静電
荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は,混練性及び粉砕性に優れ,現像性
が優れている静電荷像現像用トナーを提供することであ
る。
(問題点を解決するための手段及び作用) 本発明は,(a)一般式(I): 〔式中R1及びR2はそれぞれ独立に水素又はメチル基を表
す〕で示される単量体0.01〜20重量%,及び (b)(a)成分と共重合可能なビニル系単量体80〜9
9.99重量% を全体で100重量%になるように配合し共重合させて得
られる重合体をバインダー樹脂として含有してなる静電
荷像現像用トナーに関する。
本発明において,一般式(I)で示される単量体は,2個
のアクリロイルオキシ基若しくはメタクリロイルオキシ
基を有するか,又は1個のメタクリロイルオキシ基及び
1個のアクリロイルオキシ基を有するノルボルナン誘導
体である。
このノルボルナン誘導体は, で表わされる幾何異性体及び で表わされる幾何異性体 (但し,R1及びR2はそれぞれ独立に水素又はメチル基を
表す)を含む異性体混合物である。本発明においては一
種の異性体に精製して使用してもよいし,異性体混合物
のまま使用してもよい。
一般式(I)で示されるノルボルナン誘導体は,ノルボ
ルナジエンとアクリル酸及び/又はメタクリル酸とを酸
触媒の存在下に付加反応させることにより製造すること
ができる。
酸触媒としては,三フツ化ホウ素等のルイス酸,硫酸,
塩酸等の鉱酸,p−トルエンスルホン酸等の有機酸,リン
タングステン酸,ケイタングステン酸等のヘテロポリ
酸,強酸性イオン交換樹脂等が挙げられる。酸触媒はノ
ルボルナジエンに対して1〜20重量%使用するのが好ま
しい。酸触媒が少ないと反応が進行しにくく,多すぎて
もそれだけ効果が増すものではない。
アクリル酸及び/又はメタクリル酸はノルボルナジエン
1モルに対して2〜10モル使用するのが好ましい。これ
より少ないと反応が進行しにくく,多すぎても何の利点
もない。
これらは,一度に混合しても良いし,酸触媒とアクリル
酸及び/又はメタクリル酸の混合物にノルボルナジエン
を滴下しても又,逆にノルボルナジエンと酸触媒の混合
物へアクリル酸及び/又はメタクリル酸を滴下してもよ
い。
この反応に際してはアクリル酸及び/又はメタクリル酸
のビニル基の重合を最小化又は遅延させるための重合防
止剤を用いることが好ましい。重合防止剤はアクリル酸
及び/又はメタクリル酸とノルボルナジエンの総量に対
して0.01〜0.5重量%の濃度で使用するのが好ましい。
重合防止剤としては,ハイドロキノン,p−メトキシフエ
ノール,2,4−ジメチル−6−t−ブチルフエノール,p−
ベンゾキノン,2,5−ジフエニルパラベンゾキノン,フエ
ノチアジン,N−ニトロソジフエニルアミン,銅塩等が挙
げられる。その他分子状酸素を吹き込むことによつて重
合の防止を図つても良い。
該反応は,20〜130℃,好ましくは40〜90℃の温度で反応
が平衡に達する迄行われる。
反応終了後,触媒を中和し過剰のアクリル酸及び/又は
メタクリル酸を留去して回収し,ノルボルナン誘導体を
蒸留により単離する。又は,触媒及び過剰の(メタ)ア
クリル酸を中和して除去し,蒸留して精製する。
本発明において,一般式(I)で示される単量体は,重
合体の成分となる全単量体に対して0.01〜20重量%,好
ましくは1〜10重量%使用される。この単量体の量が0.
01重量%未満であれば,得られる重合体の架橋密度が不
足し,その結果トナーの耐オフセツト性が劣る。また,
一般式(I)の単量体の量が20重量%を越えると,トナ
ー製造時に混練が困難となり,また,粉砕性が劣る。
本発明において,一般式(I)で示される単量体と共重
合可能なビニル系単量体としては,スチレン,α−メチ
ルスチレン,p−ビニルトルエン,m−ビニルトルエ,o−ビ
ニルトルエン等のスチレン誘導体,アクリル酸メチル,
アクリル酸エチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブ
チル,アクリル酸ヘキシル,アクリル酸オクチル,アク
リル酸ステアリル,アクリル酸ラウリル,アクリル酸オ
レイル,アクリル酸セチル,アクリル酸シクロヘキシ
ル,アクリル酸フエニル,アクリル酸ベンジル,アクリ
ル酸フルフリル,アクリル酸テトラヒドロフルフリル,
アクリル酸グリシジル,アクリル酸ヒドロキシエチル,
アクリル酸ヒドロキシプロピル,アクリル酸ヒドロキシ
ブチル,アクリル酸(N,N−ジメチルアミノ)エチル,
アクリル酸(N,N−ジエチルアミノ)エチル,アクリル
酸モルホリノエチル,アクリル酸ピペラジノエチル等の
単官能性アクリル酸誘導体,メタクリル酸メチル,メタ
クリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸
ブチル,メタクリル酸ヘキシル,メタクリル酸オクチ
ル,メタクリル酸ステアリル,メタクリル酸ラウリル,
メタクリル酸オレイル,メタクリル酸セチル,メタクリ
ル酸シクロヘキシル,メタクリル酸フエニル,メタクリ
ル酸ベンジル,メタクリル酸フルフリル,メタクリル酸
テトラヒドロフルフリル,メタクリル酸グリシジル,メ
タクリル酸ヒドロキシエチル,メタクリル酸ヒドロキシ
プロピル,メタクリル酸ヒドロキシブチル,メタクリル
酸(N,N−ジメチルアミノ)エチル,メタクリル酸(N,N
−ジエチルアミノ)エチル,メタクリル酸モルホリノエ
チル,メタクリル酸ピペラジノエチル等の単官能性メタ
クリル酸誘導体,及び無水マレイン酸,マレイン酸,マ
レイン酸ジメチル,マレイン酸エチル,マレイン酸ジエ
チル,マレイン酸ブチル,マレイン酸ジブチル,マレイ
ン酸オクチル,マレイン酸ジオクチル,マレイン酸グリ
シジル,マレイン酸ジグリシジル,N−メチルマレイン酸
イミド,N−エチルマレイン酸イミド,N−プロピルマレイ
ン酸イミド,N−ブチルマレイン酸イミド,N−ヘキシルマ
レイン酸イミド,N−オクチルマレイン酸イミド等のマレ
イン酸誘導体,酢酸ビニル,塩化ビニル等のビニル系単
量体等の単官能性ビニル系単量体がある。これらのう
ち,定着性,画質等の点からスチレン誘導体を成分とし
て80〜99.99重量%含むものが好ましい。
その他,ジビニルベンゼン,グリコールとメタクリル酸
あるいはアクリル酸との反応生成物,例えばエチレング
リコールジメタクリレート,1,3−ブチレングリコールジ
メタクリレート,1,4−ブタンジオールジメタクリレー
ト,1,5−ペンタンジオールジメタクリレート,1,6−ヘキ
サンジオールジメタクリレート,ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレート,ジエチレングリコールジメタクリ
レート,トリエチレングリコールジメタクリレート,ポ
リエチレングリコールジメタクリレート,トリプロピレ
ングリコールジメタクリレート,ヒドロキシピバリン酸
ネオペンチルグリコールエステルジメタクリレート,ト
リメチロールエタントリメタクリレート,トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート,ペンタエリトリツトト
リメタクリレート,ペンタエリトリツトテトラメタクリ
レート,トリスメタクリロキシエチルホスフエート,ビ
ス(メタクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイ
ソシアヌレート,トリス(メタクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート,エチレングリコールジアクリレ
ート,1,3−ブチレングリコールジアクリレート,1,4−ブ
タンジオールジアクリレート,1,5−ペンタンジオールジ
アクリレート,1,6−ヘキサンジオールジアクリレート,
ネオペンチルグリコールジアクリレート,ジエチレング
リコールジアクリレート,トリエチレングリコールジア
クリレート,ポリエチレングリコールジアクリレート,
トリプロピレンジアクリレート,ヒドロキシピバリン酸
ネオペンチルグリコールジアクリレート,トリメチロー
ルエタントリアクリレート,トリメチロールプロパント
リアクリレート,ペンタエリトリツトトリアクリレー
ト,ペンタエリトリツトテトラアクリレート,トリスア
クリロキシエチルホスフエート,ビス(メタクリロイル
オキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート,ト
リス(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレー
ト,メタクリル酸グリシジルとメタクリル酸あるいはア
クリル酸のハーフエステル化物,ビスフエノール型エポ
キシ樹脂とメタクリル酸あるいはアクリル酸のハーフエ
ステル化物,アクリル酸グリシジルとメタクリル酸ある
いはアクリル酸のハーフエステル化物等の1分子中に2
個以上のビニル基を有するノルボルナン誘導体以外の多
官能性ビニル系単量体をノルボルナン誘導体と併用する
こともできる。併用する場合,これらのうち,ジビニル
ベンゼン,炭素原子数2〜6個のアルキレングリコール
のジメタクリレート及びジアクリレート等が好ましい。
本発明において,前記の単官能性及びノルボルナン誘導
体以外の多官能性ビニル系単量体は,全単量体中80〜9
9.99重量%使用される。これらのうちノルボルナン誘導
体以外の多官能性ビニル系単量体は,ノルボルナン誘導
体と合わせて全単量体中に0.01〜20重量%となるように
配合されるのが好ましい。
本発明における重合体は,一般式(I)で示される単量
体と,これと共重合可能なビニル系単量体とを,過酸化
ベンゾイル,過酸化ラウロイル,tert−ブチルペルオキ
シ−2−エチルヘキサノエート,過酸化アセチル,過安
息香酸tert−ブチル等の有機過酸化物,アゾビスイソブ
チロニトリル,アゾビスジメチルバレロニトリル等のア
ゾビス系化合物,過硫酸アンモニウム,過硫酸ナトリウ
ム,過硫酸カリウム等の無機過酸化物等のラジカル重合
開始剤によつてラジカル重合させる。重合開始剤は,単
量体の総量に対して0.01〜10重量%使用するのが好まし
い。
また,ラジカル重合の際,tert−ドデシルメルカプタン
等のアルキルメルカプタン,2−エチルヘキサノールチオ
プロピオン酸エステル,トリメチロールプロパントリチ
オプロピオン酸エステル等のチオプロピオン酸エステ
ル,四臭化炭素,ブロモホルム等の有機ハロゲン化合物
等の連鎖移動剤を用いることもできる。これらの連鎖移
動剤は単量体の総量に対して0〜5重量%使用するのが
好ましい。
ラジカル重合は,例えば原料単量体を溶液重合後に脱溶
媒する方法,懸濁重合法,乳化重合法,塊状重合法等,
公知の任意の重合法により実施することができる。この
うち,経済性,取り扱いの容易さ等から懸濁重合法が好
ましい。静電荷像現像用トナーは,湿度に対する安定性
が要求されるために,そのバインダー樹脂としては親油
性のビニル系重合体が好んで使用される。このような理
由から,例えば燐酸カルシウム,炭酸カルシウム等の難
溶性無機塩,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリ
ドン,ポリアクリル酸ナトリウム,ポリメタクリル酸ナ
トリウム等の水溶性高分子重合体を分散剤としての水性
懸濁重合法で製造するのが特に好ましい。
本発明において前記重合体は,ガラス転移点が30〜100
℃になるように設計されるのが好ましい。ガラス転移点
が30℃未満では貯蔵安定性が劣る傾向があり,100℃を越
えると,混練性が劣るとともに定着画像の低下が起こり
易い。なお,本発明において,ガラス転移点は示差走査
熱量計によつて測定され,示差走査熱量計によつてガラ
ス転移に伴う吸熱状態を測定し,その最大の温度をもつ
てガラス転移点とする。
本発明におけるトナーのバインダー樹脂は,一般式
(I)で示される単量体を成分として有する重合体以外
の樹脂を併用することができる。該樹脂としては,スチ
レン樹脂,アクリル樹脂,スチレン−アクリル樹脂,シ
リコン樹脂,ポリエステルカーボネート樹脂,キシレン
樹脂,エポキシ樹脂,フエノール樹脂,ジエン系樹脂,
クマロン樹脂,アミド樹脂,アミノ樹脂,ウレタン樹脂
等公知のものが使用できる。これらの樹脂は全バインダ
ー樹脂成分に対して0〜30重量%使用するのが好まし
い。
本発明に係る静電荷像現像用トナーには,着色剤及び/
又は磁性粉を含有させる。
着色剤としては,例えばカーボンブラツク,ニグロシン
染料,アニリンブルー,アルコオイルブルー,クロムイ
エロー,ウルトラマリンブルー,デユポンオイルレツ
ド,モノリンイエロー,マラカイトグリーンオクサレー
ト,ランプブラツク,ローズベンガル及びこれらの混合
物がある。着色剤は,トナーの全重量に対して3〜20重
量%の量で使用されるのが好ましいが,使用する材料に
より変動し,それに限定されるわけではない。
磁性粉は,磁性トナーを製造する際に使用される。磁性
粉としては,フエライト,マグネタイト等があり,トナ
ーの全重量に対して30〜60重量%使用される。着色剤と
磁性粉を併用する場合,着色剤は,トナーの全重量に対
して10重量%以下にするのが好ましい。
本発明に係る静電荷像現像用トナーには,その地任意の
周知の添加剤を含有させることができる。例えば,低分
子量ポリエチレン,低分子量ポリプロピレン,長鎖脂肪
酸及びそのエステル類,アミド化物等の誘導体,パラフ
インワツクス,カスターワツクス,カルナウバワツクス
等のワツクス類等を定着性若しくは耐オフセツト性の向
上剤として使用することができる。
静電荷像現像用トナーは,その構成成分を周知の任意の
混練法によつて混練し,製造される。それらのうち,特
に,バインダー樹脂が加熱によつてある程度の溶融状態
となり,これを機械的な剪断力をかけて混合する方法が
好ましい。
例えば,加熱された2本のロールの間を通す方法,加熱
されたスクリユーによつて撹拌,混合する方式,溶融状
態のトナー配合物を圧力によつて細孔から押し出す方式
等が挙げられるが,同様の効果のあるものであれば,限
定はされない。
程度に溶融混練されたトナー配合物は,周知の方法によ
つて平均粒径が5〜30μm程度に粉砕される。この場
合,例えばハンマーミル,ジエツトミル等,周知の機械
的な粉砕法をすべて使用できる。また,粉砕後のトナー
は必要に応じて,周知の方法によつて分級することもで
きる。
(実施例) 次に,実施例に基づいて本発明を詳述するが,本発明は
これに限定されるものではない。なお,実施例中,
「部」は,特に断らない限り,「重量部」を意味する。
合成例1 〔ノルボルナンジオールジアクリレートの製造〕 撹拌機,温度調節器,温度計,冷却管及び滴下ロートを
備え付けた反応器に,アクリル酸345.6部,三フツ化ホ
ウ素エチルエーテル錯体6.90部,ハイドロキノン0.91部
を加え50℃に温度を上げた,50±5℃に温度を維持しノ
ルボルナジエン110.6部を反応器中へ15分かけて滴下し
た。引続き反応液を80℃に昇温し,そのまま10時間撹拌
した。その後,冷却し反応液をn−ヘキサン400部に溶
解し,5%NaOH水溶液で中和した。水層を分離後,油層を
ロータリーエバポレータで留去した。残渣を減圧蒸留し
120〜122℃/0.5mmHgの留分189部を得た。
ここで得たノルボルナンジオールジアクリレートは,ガ
スクロマトグラフイー分析の結果,以下に示す2種の幾
何異性体の異性体混合物であつた。
このノルボルナンジオールジアクリレートの異性体混合
物の分析データを以下に示す。
・質量分析値(親ピーク)論理値 236 実測値 236 ・元素分析値 論理値 C:66.09%,H:6.83% 実測値 C:65.98%,H:6.91% ・酸価 0.08mgKOH/g 実施例1 撹拌機,冷却管,窒素ガス導入管,温度計及び温度制御
用検知管を付けた円筒形セパラブルフラスコ反応器中
に,部分ケン化ポリビニルアルコールの0.2%水溶液100
部,ノルボルナンジオールジアクリレート5部,スチレ
ン75部,アクリル酸ブチル20部,ドデシルメルカプタン
0.5部及び過酸化ベンゾイル2部の混合物を入れ,窒素
気流下に85℃で5時間,続いて95℃で2時間撹拌しなが
ら加熱して重合させた。反応器内部を50℃まで冷却した
後,重合混合物を減圧濾過し,得られた重合体ビーズを
水道水100部で洗浄した後,50℃の乾燥機中で24時間乾燥
して,樹脂ビーズを得た。得られた樹脂ビーズは,62℃
のガラス転移点を有していた。
前記の樹脂ビーズ85部,カーボンブラツク10部,ボント
ロンE81(オリエント化学工業(株)製負帯電制御剤の
商品名)3部及び低分子量ポリプロピレン(三洋化成工
業(株)製ビスコール550P)2部を配合し,100℃に加熱
した2本ロールで5回繰り返し,混練した。これをハン
マーミルで粗粉砕し,続いてジエツトミルで微粉砕した
後,粒径分布を測定し,粉砕性を評価した。これらの値
を第1表に示す。これを分級して平均粒径が約13μmの
トナーとした。
実施例2 実施例1と同様にして,ノルボルナンジオールジアクリ
レート1部,スチレン80部,アクリル酸ブチル19部及び
過酸化ベンゾイル2部の混合物を重合させて,ガラス転
移点59℃の樹脂ビーズを得た。この樹脂ビーズを用いて
実施例1と同様にトナーを製造した。
実施例3 実施例1と同様にして,ノルボルナンジオールジアクリ
レート10部,スチレン65部,アクリル酸ブチル25部,ド
デシルメルカプタン1部及び過酸化ベンゾイル4部の混
合物を重合させて,ガラス転移点63℃の樹脂ビーズを得
た。この樹脂ビーズを用いて実施例1と同様にトナーを
製造した。
比較例1 ノルボルナンジオールジアクリレートの代わりにジビニ
ルベンゼンを用いた以外は,実施例1と同様にして重合
を行い,ガラス転移点57℃の樹脂ビーズを得た。この樹
脂ビーズを用いて実施例1と同様にトナーを製造した。
比較例2 ノルボルナンジオールジアクリレートの代わりにエチレ
ングリコールジメタクリレートを用いた以外は,実施例
1と同様にして重合を行い,ガラス転移点55℃の樹脂ビ
ーズを得た。この樹脂ビーズを用いて実施例1と同様に
トナーを製造した。
比較例3 ノルボルナンジオールジアクリレートの代わりにメタク
リル酸メチルを用いた以外は,実施例1と同様にして重
合を行い,ガラス転移点63℃の樹脂ビーズを得た。この
樹脂ビーズを用いて実施例1と同様にトナーを製造し
た。
現像剤の作成及び評価 前記の実施例1〜3及び比較例1〜3で製造したトナー
に酸化鉄粉EFV200/300(日本鉄粉(株)製)をキヤリア
として,トナー濃度5%になるように混合して現像剤を
作成した,なお,トナーの作成は,すべて同一条件で行
つた。
この現像剤を複写機NC300((株)コピア製)を改良し
た現像機に入れて,A4の用紙に1/3が黒ベタの未定着画像
を作成した。
続いて,黒ベタの未定着画像を上部がテフロン,下部が
シリコーンゴムの加熱ロール式定着性試験機を用い,ロ
ール温度を100℃から240℃まで10℃幅で段階的に変化さ
せ,線速800cm/分で通して定着性試験を行つた。定着性
の判定は,定着画像にセロハンテープを載せ,これに10
0g/cm2の荷重をかけた後,ゆつくりと引きはがし,その
画像濃度(以下,IDと略記する)を測定した。なお,最
低定着温度はセロテープ剥離試験をする前後の画像濃度
(ID)の比が95%以上となつたときの温度とした。下記
の第1表に,定着性,耐オフセツト性等の評価実験の結
果を示す。
なお,第1表中に示したホツトオフセツト温度は,黒ベ
タ部と接したロール部分が,白抜け部と再度接した部分
のIDを測定し,他の白抜け部のIDより5%以上増加した
最低温度とした。
続いて,複写機NC3000((株)コピア製)を用いて,混
練回数が3回のトナーで30℃,湿度80%の条件下に2万
枚の連続複写試験を行つた。また,機械的強度を調べる
ため,初期と2万枚複写後の粒径分布を調べ,トナー中
の5μm以下の微粉の量を比較した。その結果も第1表
に示す。
更に,トナーを湿度約80%のデシケータ中に入れ,50℃
で24時間保存し,貯蔵安定性を試験した。なお,判定は
100メツシユの金網での通過重量を測定し,以下の基準
で行つた。
5:95%以上通過 4:70%以上95%未満通過 3:30%以上70%未満通過 2:5%以上30%未満通過 1:5%未満通過 (発明の効果) 本発明に係る静電荷像現像用トナーは,トナー製造時の
混練性及び粉砕性において非常に優れている。従つて,
トナー製造時の作業効率が著しく改良される。また,熱
ロール定着方式において定着性に優れ,耐オフセツト
性,貯蔵安定性及び耐久性においても優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 明洋 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−149060(JP,A) 特公 昭47−35800(JP,B1)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式(I): 〔式中R1及びR2はそれぞれ独立に水素又はメチル基を表
    す〕で示される単量体0.01〜20重量%及び (b)(a)成分と共重合可能なビニル系単量体80〜9
    9.99重量% を全体で100重量%となるように配合し共重合させて得
    られる重合体をバインダー樹脂として含有してなる静電
    荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】(b)成分がスチレン系単量体を80〜99.9
    9重量%含むものである特許請求の範囲第1項記載の静
    電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】重合体が水性懸濁重合により共重合させて
    得られたものである特許請求の範囲第1項又は第2項記
    載の静電荷像現像用トナー。
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