JPH07122247B2 - 移動式マウンド - Google Patents

移動式マウンド

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JPH07122247B2
JPH07122247B2 JP17241493A JP17241493A JPH07122247B2 JP H07122247 B2 JPH07122247 B2 JP H07122247B2 JP 17241493 A JP17241493 A JP 17241493A JP 17241493 A JP17241493 A JP 17241493A JP H07122247 B2 JPH07122247 B2 JP H07122247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ケーソン等のコンク
リート構造物を構築する作業台船用の移動式マウンドで
あって、詳しくは水底に対し容易に着底・離底可能な移
動式マウンドに関する。
【0002】
【従来の技術】岸壁近くで作業台船を用いてコンクリー
ト構造物等を構築する場合、一般的には、図12に示す
ように、例えば砂や砂利、あるいは捨石やコンクリート
塊等を海底に投下ないしは沈設し、水深等に応じて所定
の高さのマウンド1′を築造し、このマウンド1′上に
作業台船2を着底させ安全で能率的に構築作業を行い、
品質の良好なケーソン3を製作し、終了後、マウンド
1′を撤去していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、マウンド
1′の築造に長時間を要し、かつ築造されたマウンド
1′によって港湾施設としての機能が失われることにな
り、例えば津波や低気圧の発生、接近等の非常事態が生
じたような緊急時に、港の近くにいた船舶が避難するた
めに港に入ろうとしてもマウンド1′があるために船舶
の収容数が少なくなり、また、急遽マウンド1′を撤去
しようとしても、時間がかかり、かつ経費がかかるとと
もに、緊急時の船舶の停泊には撤去が間に合わない、と
いう課題があった。
【0004】本発明は上記の点に鑑み提案されたもの
で、その目的とするところは、例えば非常事態が生じた
ような場合、容易にマウンドを撤去可能として港湾施設
本来の姿に戻すことができる、経済的な移動式マウンド
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上部が開放さ
れた筒体の内部を下部室9と上部室9aとに区画形成
し、この下部室9内に浮力体8を設け、かつ上部室9a
に、上部に浮沈自在な作業台船2が据付可能なマウンド
材10を設け、浮力体8およびもしくはマウンド材10
の量を調整して全体の比重が水または海水よりやや大き
く構成し、海底Bに着底・離底可能な構成とし、上記目
的を達成している。
【0006】
【作用】本発明は、上方に設けられるマウンド材10と
浮力体8の量の調整により、移動式マウンド1を海底B
に着底または離底し得るように構成されている。また、
離底にあたり、上部室9aのマウンド材10を排出し、
浮力体8の浮力を利用して容易に海底Bから移動式マウ
ンド1を撤去できるようにしている。このため、何らか
の理由により必要性が生じたとき、ケーソン製作の作業
現場を容易、かつ迅速に本来の港湾施設に戻すことがで
きる。
【0007】
【実施例】図1ないし図4は本発明の移動式マウンドの
一実施例であり、このうち図1は完成された本発明の移
動式マウンド1を岸壁Gの近くの海底Bに設置し、その
上に浮沈自在な作業台船2を設置し、この作業台船2上
でケーソン3の如きコンクリート構造物等を製作してい
る状態を示す。
【0008】図2は図1中のA−A線断面図である。こ
れらの図中4は移動式マウンド1の外側壁5側の適位置
に一端が連結されたロープで、このロープ4の他端に海
底Bに係止されたアンカー6が設けられ、これによって
波によって移動式マウンド1が動かないように海底B上
に固定されている。また、7は外側壁5の外周に必要に
応じ設けられた補強材、8は移動式マウンド1の内部下
方の下部室9に設けられた浮力体、10はその上の床版
11上の上部室9aに設けられたマウンド材であり、こ
れらを備えた移動式マウンド1の詳細については図3以
降を参照しつつ追って詳述する。
【0009】また、12は作業台船2の上部に設置され
たウィンチ、13はガイド用の滑車、14はウィンチ1
2によって巻き上げ、巻き下げ可能なワイヤロープで、
このワイヤロープ14は滑車13を介し下方に吊下げら
れ、その下端は移動式マウンド1側に連結手段18を介
し連結され、作業台船2と移動式マウンド1とが詳しく
は図11に示す継手具15、これと係脱可能構造の浮子
17側の継手具16からなる連結手段18を介し、連結
・分離自在になっている。なお、浮子17はワイヤロー
プ14aに対し摺動自在になっている。
【0010】図3および図4は上記移動式マウンド1の
製作方法の1例を示す。すなわち、図3は移動式マウン
ド1の構成部材である一マウンドユニット1Aの斜視図
であり、このマウンドユニット1Aは、平面から見てほ
ぼ矩形に枠組みされた例えば鉄板または鋼製の外側壁5
と内側壁5aとからなり、上方,下方が開口した筒体を
備え、かつこれらの外,内側壁5,5a内の各内壁面の
ほぼ中央位置に床版11が設けられ、この床版11によ
って筒体の内部は下部室9と上部室9aとに区画されて
いる。なお、床版11を設ける位置は規模によって異な
るものである。また、互いに直交して隣接する一対の外
側壁5は、これらの外側壁5とそれぞれ対向配置された
同じく一対の内側壁5aに比べ高くなっている。
【0011】しかして、このようにして製作されたマウ
ンドユニット1Aは、陸上において、図4に示すよう
に、複数組合わされ一体化され、移動式マウンド1が構
成される。
【0012】すなわち、図示の例ではマウンドユニット
1Aが4つ用いられ、背の低い内側壁5a相互がそれぞ
れ対面して接合され、かつ断面がほぼコ字状をなすとと
もに、全体形状がほぼ十字状をなし、例えば鋼材からな
るカバー19のコ字状の溝内に、接合された各内側壁5
aの上部を挿入し、ボルトやナット等(図示せず)を用
いるなどして各マウンドユニット1Aが一体化される。
【0013】また、各外側壁5の外周の、例えば上部お
よび下部に帯状の補強材7が設けられ、各マウンドユニ
ット1Aは確実に一体化される。なお、各マウンドユニ
ット1Aの外側壁5の突き合わせ面の、例えば内側に
も、図4に示すように、必要に応じ板状の補強材19a
を設けるなどすると強度が向上し、かつマウンド材10
の漏出等を防ぐことができ、好ましい。
【0014】なお、図1〜図3に示すように、床版11
の下方の下部室9内には浮力体8が設けられる。この浮
力体8としては、例えば発泡スチロールが使用される。
発泡スチロールとしては、例えば工場規格品の発泡スチ
ロールブロック(市販品として現時点において2m×1
m×0.5mのものが存在する)が用いられ、この比重
は見掛けの比重で30Kg/m3 〜16Kg/m3 程度
であり、かつ圧縮強度は2.2〜0.9Kgf/cm2
程度であり、これらを所定数積み重ねて浮力体8が構成
される。したがって、移動式マウンド1は好適な浮力を
持つため、移動させ易く、かつ上に載せられ重量物(作
業台船等)に対しても十分な耐久力を得ることができ
る。
【0015】なお、浮力体8の材質としては発泡スチロ
ールのみに限定されるものでなく、同等の作用を奏する
ものであれば他の代替物であっても良い。また、移動式
マウンド1は4つのマウンドユニット1Aを結合した例
を示したが、予め大型の一体型のマウンドユニットや規
模に応じてマウンドユニット1Aは増減し得るものであ
り、この場合、側壁の背の高さはその規模に応じたもの
が採択される。また、移動式マウンド1の平面形状は円
形等であっても良い。
【0016】次に、このようにして製作された移動式マ
ウンド1を海底Bへ設置する手順について説明する。ま
ず、完成された移動式マウンド1はクレーン(図示せ
ず)等で吊られ、水上に浮かべられる。しかる後、上部
室9aにクレーン等により、例えば土砂の如きマウンド
材10を投入する。この場合、移動式マウンド1が傾か
ないように全体に平均してマウンド材10を投入し締め
固めるが内側壁5aの高さが低いため、この作業はやり
易い。このマウンド材10としては、土砂以外に軽量コ
ンクリートブロック、H鋼などの鋼材、鋼製覆工板、コ
ンクリートブロック等の何れかか、あるいは組合せのも
のを用いても良く、例えば砂や砂利とコンクリート板を
サンドイッチ状に交互に敷き詰めたものでも良い。そし
て、移動式マウンド1の見掛けの比重を海水または水の
比重よりやや大きく調節する。これは浮力体8の大き
さ、個数やマウンド材10の投入量等により容易に調節
することができる。なお、陸上で、上部室9a内に予め
土砂,砂等のマウンド材10の一部を積み込んでおき、
出来るだけ水上での作業が簡単になるようにしても良い
ことは勿論である。
【0017】次にケーソンの製作方法について説明す
る。ケーソン製作にあたっては、図5に示すように、移
動式マウンド1上に、水を注排水可能とした一般的な構
造の浮沈自在な作業台船2を位置させ、かつ潜水作業に
て移動式マウンド1の盛られたマウンド材10の上にシ
ート20を布設し(図1,図2参照)、一端側が作業台
船2に設置されたウィンチ12に巻上げ,巻下げ可能と
なっているワイヤロープ14の他端の継手具15を、移
動式マウンド1の少なくとも四辺にワイヤロープ14a
を介し取付けられた浮子17の上方に設けられた継手具
16(図11参照)からなる連結手段18に係止・固定
し、両者を連結し、作業台船2に移動式マウンド1を吊
り下げた状態とし、これをタグボート等(図示せず)の
如き曳航船で曳航し、図6,図7に示すように、港の岸
壁Gの近辺の所定の場所に接岸させる。
【0018】しかして、ウィンチ12を駆動し、ワイヤ
ロープ14を緩め、図6に示すように、移動式マウンド
1を沈降させ海底Bに着底させる。この場合、移動式マ
ウンド1の下部室9には浮力体8が充填され、下部は開
口しており浮力体8が直接海底地盤と接するため、マウ
ンドユニット1Aに集中力が発生することがなく、その
剛性は小さくすむ。また、作業台船2のフロート2aお
よびもしくは船体内にポンプ等(図示せず)により海水
を注水し、作業台船2の重量を大きくして作業台船2を
移動式マウンド1の上に着底・固定させる。
【0019】次に、ワイヤロープ14の先端に設けられ
た継手具15と、移動式マウンド1側のワイヤロープ1
4aの浮子17の上方の継手具16とを海上にて切り離
し、作業台船2に設けられたウィンチ12を駆動してワ
イヤロープ14を緩める。この場合、浮子17は水面に
浮き、その所在が明確になっている。そして、作業台船
2の上で所望のケーソン3を製作する。
【0020】次にケーソン3が完成した場合の進水方法
について説明する。すなわち、図8に示すように、作業
台船2の内部の海水をポンプ等で排水して作業台船2の
重量を軽減させることにより、ケーソン3を積載した状
態で海上に浮上させる。
【0021】そして、図9に示すように、作業台船2を
タグボート等により沖へ曳航する。所定の場所へ到達し
たら、図10に示すように、再び作業台船2に海水を注
水し、作業台船2を沈降せしめる。この過程で、海水面
が上昇し、ケーソン3が所定の浮力を受けて浮上する。
このケーソン3はタグボート等で引き出され、かつ曳航
され防波堤等の据付位置に据付けられる。
【0022】次に作業台船2の内部の海水が排水され、
吃水を小さくし、再び作業台船2を移動式マウンド1ま
で移動させ、内部に海水を注水し、図6に示したよう
に、移動式マウンド1に据付け、再度、ケーソン3を製
作し、順次、必要なだけ上記作業を繰り返せば良い。
【0023】作業終了後、ケーソン3の製作が終了した
ら移動式マウンド1に一端が設けられたワイヤロープ1
4の他端のアンカー6を潜水作業により海底Bから分離
し、例えばクラムシェル(図示せず)によりマウンド材
10を排出し重量を軽減させてゆくと浮力体8の作用に
より浮上するので、これを所定の場所へ曳航し、収容す
れば良い。したがって、この移動式マウンド1を他のケ
ーソン製作に再使用し得、経済的である。
【0024】しかるに、上記ケーソン製作過程におい
て、例えば図6ないし図8の状態で何らかの理由により
船舶が港に入りたい場合が生じた時、作業台船2のウィ
ンチ12をのばして継手具15を海面に浮いている浮子
17側の継手具16に係止させ、ウインチ12を巻き上
げると移動式マウンド1は見掛けの比重が海水よりやや
大きい位の重量であるので、容易に海底より離底させる
ことができる。タグボート等により移動式マウンド1と
作業台船2とを移動させれば、速やかに海底Bから移動
式マウンド1を撤去することができるため、船舶を入港
させることができ、港湾施設としての機能を迅速に発揮
させることができる。
【0025】また、既に作業台船2が分離されているよ
うな場合、その状況によるが、再び作業台船2を移動式
マウンド1上に据付けて連結して上述の如く両者を同時
に撤去しても良く、あるいは移動式マウンド1のみをそ
のマウンド材10を適宜排出するなどし(移動式マウン
ド1に十分な浮力があれば、この必要はない)、アンカ
ー6を海底から取外し、クレーンや曳航するなどして撤
去し、他の場所に浮かせても、着底させても良い。これ
らの場合、移動式マウンド1は、通常、海水より大きい
比重に調整されているので、離底,着底を小容量のクレ
ーンやウィンチで容易に行うことができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明による移動式マウン
ドは、作業台船2とともに海底から移動・撤去したり、
あるいはマウンド材10を排出し、クレーン等によって
も移動・撤去できるため、容易に港湾施設としての機能
を持たせることができ、かつ撤去の作業性が良いため、
経済的である。また、この場合、全体の比重は浮力体8
やマウンド材10の量によって調整可能であって水また
は海水よりやや重い程度のため、小容量のクレーンやウ
ィンチ等で容易に着底または離底させることができ、作
業性が良く、かつ設備費が安くすむ利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動式マウンドの一実施例の基本構成
を示す縦断面図である。
【図2】図1中A−A線断面図である。
【図3】本発明の移動式マウンドを構成するマウンドユ
ニットの部分切欠き斜視図を示す。
【図4】本発明の移動式マウンドの一例の製作過程の斜
視図を示す。
【図5】本発明の移動式マウンドを着底させる状態を示
す。
【図6】本発明の移動式マウンドを海底に着底させた説
明図を示す。
【図7】図6の平面図を示す。
【図8】本発明の移動式マウンドから作業台船を分離し
た状態を示す説明図である。
【図9】作業台船を曳航する状態を示す。
【図10】作業台船とその上部で製作されたケーソンと
を分離してケーソンを進水させる状態を示す。
【図11】本発明に用いられる継手具と浮子の構成例を
示す。
【図12】従来例を示す。
【符号の説明】
1 移動式マウンド 1A マウンドユニット 2 作業台船 2a フロート 3 ケーソン 4 ロープ 5 外側壁 5a 内側壁 6 アンカー 7 補強材 8 浮力体 9 下部室 9a 上部室 10 マウンド材 11 床版 12 ウィンチ 13 滑車 14 ワイヤロープ 14a ワイヤロープ 15 継手具 16 継手具 17 浮子 18 連結手段 19 カバー 20 シート B 海底 G 岸壁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部が開放された筒体の内部を下部室
    (9)と上部室(9a)とに区画形成し、し、この下部
    室(9)内に浮力体(8)を設け、かつ上部室(9a)
    に、上部に浮沈自在な作業台船(2)が据付可能なマウ
    ンド材(10)を設け、浮力体(8)およびもしくはマ
    ウンド材(10)の量を調整して全体の比重が水または
    海水よりやや大きく構成し、海底(B)に着底・離底可
    能なことを特徴とした移動式マウンド。
JP17241493A 1993-06-18 1993-06-18 移動式マウンド Expired - Fee Related JPH07122247B2 (ja)

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