JPH0712817B2 - 乗用電動単軌条運搬車の車輪とレール構造 - Google Patents

乗用電動単軌条運搬車の車輪とレール構造

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JPH0712817B2
JPH0712817B2 JP2088968A JP8896890A JPH0712817B2 JP H0712817 B2 JPH0712817 B2 JP H0712817B2 JP 2088968 A JP2088968 A JP 2088968A JP 8896890 A JP8896890 A JP 8896890A JP H0712817 B2 JPH0712817 B2 JP H0712817B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は乗用電動単軌条運搬車の車輪とレール構造に
関する。特に上下レールを持つレール構造に関する改良
である。
【従来の技術】
単軌条運搬車は、傾斜が多く、狭隘な通路の多い果樹園
などで頻用される。 レール敷設が簡単で自動運転できるという長所がある。
たとえばみかん園などでは200kg積みの小型の単軌条運
搬車が既に広く用いられている。 また土木用としての用途も拓けつつある。この場合、土
砂、セメントなどの重量物を運搬するので、1t積みのも
のが適している。このように大型の単軌条運搬車の場合
は、レールを上下2本にすることが多い。この場合でも
レールは1本とみなされるので単軌条運搬車といつてい
る。 これまでの単軌条運搬車は、動力車と台車とよりなり、
これらが相互に連結されたものであつた。電力線を敷設
しないので、動力源は液体燃料であつた。動力車はエン
ジンと、エンジンの駆動力を伝達する動力伝達機構と、
ラツクに噛み合う駆動ピニオンと、動力車を支える上下
前後の車輪と、ブレーキなどを備えている。 現在のところ単軌条運搬車には人が乗つてはいけないこ
とになつている。本格的な乗用の単軌条運搬車は未だ存
在しない。しかし農業用の単軌条運搬車において、人が
乗れないと不便なことも多く、実際には単軌条運搬車に
人が乗つて移動することも多い。将来、単軌条運搬車に
人が乗ることが認められるようになるであろう。 本出願人は乗用の単軌条運搬車として、 特公平1−24099(H1.5.10) 特公平1−24661(H1.5.12) 特公平1−24662(H1.5.12) などの発明を公けにしている。これは農業用のもので、
動力車と台車とが別体になつたものである。 さらに、ゴルフ場や行楽地に於て、人を運ぶための単軌
条運搬車があれば便利である。特に傾斜が多く広い場所
では乗用単軌条運搬車が有用であろう。 この場合、物を運ぶのでないから、なによりも安全性が
優先されなければならない。しかも操作が容易であると
いうことも強く望まれる。 操作性を高めようとすると、エンジンを駆動源に使う従
来の単軌条運搬車では不十分である。安全性を高めつつ
自動運転できる単軌条運搬車を実現するには、どうして
も電気を用いなければならない。しかし従来電気を用い
た単軌条運搬車は存在しなかつた。 本発明者は電気力によつて走行する単軌条運搬車をはじ
めて提供しようとするものである。こうするにはレール
の側方に給電線を設けなければならない。レール敷設の
工事がやや煩雑になる。 電気を用いる事ができれば、駆動源としてモータを使う
事ができる。エンジンよりも起動停止が容易である。ま
た多様な用途を持つ電気回路を用いることができるので
操作性も向上する。 軽荷重の単軌条運搬車の場合は1本レールが用いられる
が、荷重が重い場合は上下2本レール構造が用いられ
る。上下方向によく荷重を担うだけでなく、ねじりに対
して、1本レールに比して格段に強い。 上下2本レールの車輪構造は従来次のようなものがあつ
た。 (i)両鍔付きの上車輪ひとつ (ii)片鍔付きの半割り下車輪2つ (iii)下レールの側面に転動接触する左右のガイドロ
ーラ これは1組の車輪構造であり、実際には2組以上のもの
が使われる。 これら車輪部材の役割を説明する。左右のガイドローラ
は左右の横揺れを防ぐ。片鍔付き半割下車輪は、上レー
ルの下側面を押えて車輪がレールから外れないようにす
る。最も重要なものが、両鍔付きの上車輪である。これ
が動力車の全荷重を支え、しかもレールから車輪が外れ
ないようにする。 このような上下レール単軌条運搬車の車輪構造は、本発
明者による 実公昭63−40054号(S63.10.20公告) 特公昭58−23268号(S58.5.13公告) 特公昭58−47385号(S58.10.21公告) 特公昭63−5309号(S63.2.3公告) 特公昭63−41341号(S63.8.16公告) 特公昭63−51202号(S63.10.13公告) 特公昭63−65541号(S63.12.16公告) などに採用されている。この場合、ラツクは上レールの
側面中央部に溶接されている。 上車輪の両側に鍔が付いているので、上車輪がレールか
ら外れるのを防ぐことができる。これらの構造は、角型
のレールの上に両鍔付きの上車輪があるのであるから安
定した構造である。 ところが、これにも欠点がある。この車輪構造は永年の
使用によつて、上車輪の鍔部が次第に摩耗してくる。特
に使用頻度の高いものでは、5〜6年で鍔部の摩耗が著
しくなる。 このような摩耗は、下車輪の鍔部についても起こる。 カーブの多い場所に敷設したものは、特に上下車輪の鍔
部の摩耗が著しい。車輪の鍔部が摩耗するとともにレー
ルも摩耗してゆく。そしてレール側面に角が立つように
なる。 鍔部が摩耗してゆくと、車両の左右への揺れを抑える力
が減退する。 もちろん、鍔部が摩耗しても左右のガイドローラがあつ
て、レールから逸脱しないようになつている。しかし、
車輪による左右横揺れを防ぐ作用が減退するので、ガイ
ドローラにかかる力が増加する。当初に予定された力よ
りも過大な力がガイドローラに働くようになるので、ロ
ーラを支えるブラケツトが歪んだり、軸受部が損壊した
りする。 レールから車輪が脱落するという事故が起こらないよう
に、ガイドローラの部分を頻繁にとりかえなければなら
ない。 しかし、ガイドローラを頻繁にとりかえるというのも煩
瑣な事である。 上車輪の鍔部の摩耗が起こらないようにすれば良いので
ある。鍔部の摩耗をなくするにはどうすればよいか?最
も簡単にははじめから鍔部がなければよいのである。存
在しないものが摩耗するはずはないからである。 つまり上車輪を鍔部のない平坦なローラ状のものにすれ
ばよい。しかし、これだけでは鍔部のない上車輪がレー
ルから外れてしまう。 荷重を支えるために上車輪が必ず上レールに載つていな
ければならない。こうするために、もうひと組ガイドロ
ーラを増して、上レールの左右側面をこの上ガイドロー
ラで押えるようにすればよいはずである。 鍔部のない平坦周面を持つ上車輪、上ガイドローラ、下
ガイドローラを持つような単軌条運搬車は 実開昭59−140958号(S.59.9.20) 実開昭59−195904号(S.59.12.26) 実開昭59−140959号(S.59.9.20) 実開昭63−54579号(S.63.4.12) などに提案されている。これらはゴルフ場などで人間を
運ぶための乗物である。このような改良の場合、上ガイ
ドローラが上レール側面の全幅を押えるので、上レール
の側面にアングルを付設することができない。 そこでこれらのレール構造では、上レールと下レールの
中間高さに新たにL字型断面のアングルを設け、アング
ルの水平辺の下面に下向きのラツクを溶接している。
【発明が解決しようとする課題】
このようにするとレールを構成する水平の部材は、上レ
ール、下レール、アングル、ラツクということになり、
アングルの分だけ部材が追加されることになる。 レールは始点から終点まで敷設しなくてはならない。ア
ングル1本の追加であつても、全長の長いレールであれ
ば全体としてのレールコストを強く押し上げる。 もうひとつ別の問題がある。 ラツクに噛み合うピニオンは、モジユールを大きくする
方が丈夫になる。歯厚が増えるからである。またピニオ
ンの歯車は多いほうがよい。振動、騒音が少ないからで
ある。 モジユールを大きく、歯数を多くしようとするとピニオ
ンの直径を大きくしなければばらない。前記の車輪構造
であればピニオンは下レールとラツクの間に存在する。 ラツクは上レールより下にあるので、ピニオンを大きく
するためには、上レールと下レールの間隔をかなり広く
しなければならないということである。 上下レールの間隔を広くすると、上下レールを連結する
部材がより長くなるし、上レールにかかる水平方向の力
が下レールにおいてより大きいねじりモーメントとして
働く。このため連結部材が歪んだり、レール受け部材が
撓んだり支柱が折曲つたりする可能性があり、レール構
造が不安定になつてしまう。 力学的な安定性を考えれば、上下レールの間隔はあまり
長くない方がよい。これら相反する要求を矛盾なく満足
させる事はできない。 つまり、上レールより下にアングルを付けここにラツク
を溶接するというレール構造は望ましくないということ
が分る。 もうひとつ運動機構学的な問題がある。 前記実開昭63−54579号などに示された車輪構造は、駆
動ピニオンとガイドローラが上下方向に一致した位置に
ない、ということである。前後2箇所にガイドローラが
あり、そのちようど中間に駆動ピニオンがある。このよ
うな場合、レールが左右に彎曲している場合、駆動ピニ
オンの歯がラツクに対して横方向にずれてしまう。第11
図によつて説明する。 レールの曲率半径をR、前後のガイドローラの距離をS
(ガイドローラと駆動ピニオンの前後方向に位置ずれは
S/2)とすると、駆動ピニオンの正規位置からのずれΔ
は Δ=R−{R2−(S/2)21/2 (1) となる。R≫Sであるので、これは近似的に となる。たとえばR=600cm(6m)、S=50cmとする
と、 Δ=5.2mm (3) となる。駆動ピニオンは±5mmも左右にずれることにな
る。駆動ピニオンが横方向に10mm動いても常にラツクと
噛みあつていなくてはならない。こうするため、ラツク
はピニオンの歯幅よりも少なくとも10mmだけ歯幅が厚く
なくてはならない。厚いラツクを用いなければならない
ということである。 ラツクはレール全長にわたつて存在する部材である。こ
れが幅の広いものでなければならないとすると、レール
全体ではかなりのコストアツプになつてしまう。 上下レールを有するレール構造に対するものであつて、
単軌条運搬車が安定して走行する事ができ、車輪の鍔部
の摩耗、レールの摩耗という問題がなく、ラツクの幅を
過度に広くする必要のないレール車輪構造を提供するこ
とが本発明の目的である。 このようなものとして本発明者は既に 特願平1−65650(H1.3.16出願) を提案している。これは上車輪、上ガイドローラ、駆動
ピニオン、下車輪、下ガイドローラがレールに直角な同
一鉛直面上に存在するように配置したものである。これ
は農業用あるいは土木用の単軌条運搬車の動力車に関す
るものであり、電動で乗用の単軌条運搬車に関するもの
ではなかつた。 本発明は電動乗用の単軌条運搬車であつて上記のレール
車輪構造のものを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
本発明の単軌条運搬車の車輪構造は、上車輪、上ガイド
ローラ、駆動ピニオン、下車輪、下ガイドローラの軸が
同一鉛直面内にあるようにしている。こうするためラツ
クは上レールの側面下半分にとりつけ、上レールの側面
上半分を上ガイドローラが転動できるようにしている。 より詳しく述べると、本発明の乗用電動単軌条運搬車の
車輪とレール構造は、 ラツクを有するレールの上を走行する電動単軌条運搬車
であつて、電動機と、ラツクに噛み合い推力を得る駆動
ピニオンと、電動機で発生した動力を減速しながら駆動
ピニオンに伝達するため歯車列によつて構成された動力
伝達機構と、レール上を走行するための上下前後の車輪
と、動力伝達機構を内蔵し車輪を支持するためのフレー
ムと、駆動ピニオンの回転を停止させるため動力伝達機
構の中または電動機に接して設けられる電磁ブレーキと
を含み人間が乗るべき車両を搭載する単軌条運搬車にお
いて、レールは、上レールと下レールとよりなり、ラツ
クは上レールの側面下半に固着されており、車輪は、平
坦周面を持ち上レールの上を転動する上車輪と、上レー
ル上半部の左右側面を押える上ガイドローラと、上レー
ル下面を押える下車輪と、下レール側面を押える下ガイ
ドローラとよりなり、上下のガイドローラと上車輪と下
車輪と駆動ピニオンの軸が同一鉛直面上にあるようにし
た事を特徴としている。
【作用】
荷重を担うべき上車輪は鍔部を持たず平坦周面を有する
ので、永年の使用によつて鍔部が摩耗するという事がな
い。またレールも鍔部との摩擦によつて損耗するという
ことがない。上車輪、レールともに寿命が長くなる。 鍔部がないから、上車輪を上レールの上へ保持するため
に、上ガイドローラが必要になる。この発明では、ラツ
クを上レールの下半分にとりつけることにしているの
で、上レールの上半分が空き、ここに上ガイドローラを
接触転動させている。ラツクのために別異の部材である
アングルなどを必要としない。 上下のガイドローラと上車輪の軸とは同一鉛直面上にあ
るようにしている。こうする事は比較的簡単である。 本発明ではさらに駆動ピニオン軸をも上下ガイドローラ
上車輪、下車輪と同じ鉛直面内にあるようにしている。
これは極めて難しいことであるが、本発明者はこれを可
能とした。上ガイドローラの形状や軸、軸受の構造を工
夫し、ラツクを上レール下半分に付けることにより、そ
のようにできるのである。 駆動ピニオンは下車輪と相補的に設けられる。前後左右
に下車輪の位置は4箇所あるが、そのうち3箇所は下車
輪とし、のこり1箇所は駆動ピニオンとする。 駆動ピニオン軸とガイドローラ軸とが同じ鉛直面上にあ
るから、レールがカーブしても、ピニオンがラツクに対
して横にずれない。ガイドローラ軸と上車輪軸も同じ鉛
直面内にあるので、カーブに於ても、上車輪は常にレー
ルの中心線上にある。 ラツクに対してピニオンが横へずれないので、ラツクの
幅にあまり余裕をもたせなくてもよい。ラツクの幅をピ
ニオンの幅とほぼ同じにすることができる。ラツク幅を
狭くできるから、ラツクの材料を節減できる。ラツクは
レールに沿つて設けられ使用本数が多いので、より細い
幅のラツクでよければコスト低減に効果的である。 ラツクを上レールの下半分に固着するので、アングルを
不要とし、アングル分だけ材料を節減できるし、取付の
手数も不要となる。 しかも上レールにラツクを固着できるので上レールと下
レールの間隔を狭くできる。駆動ピニオンの直径をあま
り小さくすることなく、上下レールの間隔を狭くでき
る。上下レールの間隔が狭いと、上レールが下レールに
対して横方向へねじれる可能性が減少し、より安定な走
行が可能になる。また上レールと下レールとをつなぐ継
板が短かくなり、継板にかかる曲げモーメントも小さく
なり、レール構造の寿命が長くなる。
【実施例】
実施例を示す図面によつて説明する。乗用単軌条運搬車
全体の左側面図を第1図に、正面図を第2図に示す。こ
れは2基のほぼ等価な前後の走行装置Dの上に乗客の乗
れる車両Fを搭載したものである。 レールJは、上レールUと下レールVとを継板Tと連結
したものである。これは例えば特公昭63−51202号(S6
3.10.13公告)のものを使うことができる。 乗用単軌条運搬車であるので、車両Fには座席Hがあつ
て人が座れるようになつている。操作盤G、制御盤Iな
どが車両Fに設けられる。操作盤Gにおいて発進、停止
などの操作を行なうことができる。 上、下レールU、Vはともに正方形断面の部材である。
下レールVはこれに直角なレール受け101に固定され
る。レール受101の両端は支柱102によつて支持される。
支柱102の下端は地面の下に埋設される。支柱102に固定
された沈下防止板103が地表にあつて、レール上の荷重
はこれによつて受けられる。 レール受101の側方にはトロリーダクト支柱105が立てら
れ、これはハンガー106によつてトロリー本体107を下向
きに支持している。トロリー本体107は3相交流を流す
ための給電線である。これは絶縁体の帯部材の中に3本
の導線を設けたものである。これらの部材は外部に露出
しないように、ダクト110で覆われている。 トロリーから電力を得るため、走行装置Dは側方へ突出
した集電アーム109を有する。集電アーム109の先端には
3つの金属片よりなる摺動子111が固定されている。集
電アーム109はスプリング112によつて上方へ引寄せられ
ているので、弾性力によつて摺動子111がトロリー本体1
07に接触する。 トロリー本体107には200Vまたは適当な電圧の3相交流
が流されている。トロリー本体107から集電アーム109を
通して単軌条運搬車の方へ電力が供給される。この電力
により電動機を動かすことによつて、単軌条運搬車が走
行する。 この例では、ひとつの車両Fについて前後2基の走行装
置Dが設けられる。走行装置Dは、アルミ合金、鋳鉄な
どで作られ内部がいくつもの空洞部に仕切られたフレー
ムCと、これによつて支持される車軸、車輪を有する。 フレームCは左右に分かれている。これら両側のフレー
ムを、上方前後で連結しているのが、前上部偏芯車輪軸
1と後上部偏芯車輪軸2である。 これら車輪軸1、2は、それぞれ単純な円形をなす前上
部車輪Mと後上部車輪Nとを回転自在に支持している。
これらは従来の車輪のような鍔部を持たない。これら車
輪M、Nは、上レールUの上面を転動する。車輪M、N
は荷重を担うだけで、レールに沿つて動くというガイド
機能はない。 走行装置は第3図〜第7図に示される。特に車輪やガイ
ドローラについては第9図、第10図に要部を示してい
る。 車輪部を構成するのは、上部車輪M、N、上部ガイドロ
ーラX、下部ガイドローラR、下部車輪O、P、駆動ピ
ニオンLである。 上部車輪M、Nは第10図、第9図に示すように、平坦周
面36を持つ円形車輪で、軸受35によつて車輪軸1、2に
対し回転自在に支持される。軸受35の内輪はカラー60に
よつて位置決めされている。 上部車輪M、Nを上レールUの上に置くというガイド機
能は前後左右に設けられる上部ガイドローラXが担つて
いる。これは鉛直軸によつて支持される遊輪であつて上
レールUの上半部の側面を押えるものである。 上レールUは一方の側面の下半分にラツクKを有する、
側面の上半分が空いている。 上ガイドローラXは下方に拡径した鍔部41、上方に凹部
42を有する。上方を凹ませているのは、上車輪M、Nの
側面とこすり合わないためである。 上部ガイドローラXを支持するためのブラケット32はボ
ルト38によつてフレームCの内側面に固着してある。ブ
ラケット32に対して鉛直方向に上部ガイドローラピン37
が螺着してある。上部ガイドローラピン37に対して軸受
39により上部ガイドローラXが回転自在に支持してあ
る。軸受39と上部ガイドローラXの間には緩衝材40が挿
入されていて、ガイドローラXにかかる衝撃を緩和して
いる。 上部ガイドローラXの鍔部41が上レール上半分を接触転
動する。また鉛直軸によつて支持しなければならず、ガ
イドローラXは水平の円板となるので、空間的に窮屈で
あるから、設計上の工夫が必要である。ここでは、上部
ガイドローラXの下方から上部ガイドローラピン37を立
ててこれを支持している。またフレームCを上部ガイド
ローラが入る部分だけ窪ませている。 フレーム前下方には前下部車輪軸3が片もち支持されて
いる。前下部車輪Oは上レールUの下辺を押えるもの
で、鍔部のある車輪である。また後下方には後下部車輪
軸4が一方に片もち支持される。他方には駆動軸43が回
転自在に設けられる。駆動軸43には駆動ピニオンLが固
着されている。 後下部車輪軸4はフレームに対して固着され、後下部車
輪Pはこれに対して遊輪となつている。 駆動ピニオンLはラツクKに噛み合うもので、走行装置
の推力を得るものである。駆動軸43に対して電動機Aの
回転力が多数の歯車に噛み合いを通して伝達される。回
転力伝達系については第8図により説明する。 駆動軸43は軸受45によつてフレームCに対し回転自在に
支持される。オイルシール44によりこの軸が封止されて
いる。フレームCの内部にはギアが多数噛み合つている
ので潤滑油が充填されている。オイルシール44はこれを
ケース内に封止するためのものである。 駆動軸43のフレーム外に突出した部分には軸方向にスプ
ライン、セレーシヨンなどの廻り止め機構48が形成され
ている。ここに円板状の駆動ピニオンLが固着されてい
る。駆動ピニオンLは外周部に歯部46が形成してある。
歯部46はラツクKに下側から噛み合う。歯部46の内側は
僅かに傾いたテーパ部61となつている。これは駆動ピニ
オンの歯部46の下端が下レールVに接触しないようにす
るためである。 また歯部46の基部は丸みを帯びたレール当り面47とな
る。これは上レールU下隅に当る面であり、下車輪の鍔
部と同じ働きをし、レールから車輪が外れるのを防ぐ。 駆動ピニオンと同じ中心線上で、面対称の位置に後下部
車輪Pがある(第10図一点鎖線で示す)。これと駆動ピ
ニオンLの作用で上レールUが下方から押えられるよう
になる。 下部ガイドローラRも左右にある。これはフレームCの
下端に鉛直方向の下ガイドローラピン33により回転自在
にとりつけられる。 下ガイドローラピン33はカラー50を差入れてから、フレ
ームC下端の螺穴にねじこむ。下部ガイドローラRは平
坦な周面を持つ円形輪である。この外周面が下レールV
の側面に転動接触する。 下ガイドローラピン33の頭部には軸受49の内輪が嵌込ま
れ止めリング52によつて固定してある。軸受49の外輪は
下部ガイドローラRの中心の凹部へ嵌込まれ、止めリン
グ51で固定されている。 下レールは左右の下部ガイドローラRで両側面が押えら
れる。このため単軌条運搬車の横方向の変位が防止され
る。 重要なことは、これら車輪要素 (1)上部車輪M、N (2)下部ガイドローラX (3)下部車輪P、Oまたは駆動ピニオンL (4)下部ガイドローラR の軸中心が同一の鉛直面Hの中に含まれるということで
ある。このようにするため、駆動ピニオンLや上部ガイ
ドローラXの取付けは十分な工夫がなされている。特に
上部ガイドローラXを、上車輪、駆動ピニオン、下車輪
に接触せずしかも、軸中心が同一鉛直面内にあるように
するのは難しいことである。 これについては既に説明したが、次のような条件で満た
されることにより、はじめて可能となつている。 (i)ラツクKを上レールUの側面の下部に固着した。
これにより上レールUの上半側面が上部ガイドローラの
接触面として利用できるようになつた。 (ii)フレームに窪みを作り上部ガイドローラのための
空間を形成している。 (iii)上部ガイドローラを支持するピン37を下端にお
いてブラケット32によりフレームに対し固着している。
上部ガイドローラ軸を上端に於て支持しようとすると上
部車輪軸1、2が邪魔になる。 (iv)上部車輪の両側面を削つて薄くしてある。上部ガ
イドローラXの方も外周上半分を径の小さい凹部42とし
ている。上部車輪と上部ガイドローラとが接触しないた
めである。 (v)駆動ピニオンLにテーパ部61を形成している。こ
うすると上下レールU、Vの間隔ほぼ一杯の直径の駆動
ピニオンを使用することができる。 さて左右のフレームを上部で結合するのは上部車輪軸
1、2の他に、竪軸受支持台56と電動機取付台57があ
る。電動機取付台57はフレームのやや後方にボルト58に
よつて固着される。 電動機Aはボルト59によつて電動機取付台57に取付けら
れる。 竪軸受支持台56には、T型竪軸91を回転可能に支持する
竪軸受92が設けられる。これは水平方向の換向を可能と
するためである。 竪軸受92の上には水平棒93があり、この水平棒93の両端
に横軸受94が設けられる。横軸受94のブラケツト95に車
両Fの部材が取付けられる。横軸受94は水平棒93のまわ
りの上下方向への回転を許容するものである。これらの
軸受92、94のため、車両Fに対して前後の走行装置Dが
水平、上下方向に換向できる。 この単軌条運搬車は電動のものであるので、電動機Aの
回転力が歯車による動力伝達系を介して駆動ピニオンL
に伝わる。 電磁ブレーキEが電動機Aの隣りに設けてあつて電動機
Aを停止させることができるようになつている。これは
無励磁方式の電磁ブレーキであり、電源がオフになつた
ときに制動がかかるようになつている。 この動力伝達系の途中には非常用定速ブレーキQと、非
常停止用遠心クラツチYとが設けられる。非常用定速ブ
レーキQは降坂時に一定の速度で下降できるようにする
ものである。非常停止用遠心クラツチYは、速度が高す
ぎる時にこれを検出して電磁ブレーキEを作動させるも
のである。 動力電達系は、歯車列よりなるものであるが、これを第
8図によつて簡単に説明する。歯車や軸には区別するた
めアルフアベツト記号を付すが、これは機能や特性を表
わすものではない。 電動機出力軸5はaジヨイント6によりa軸7に接続さ
れる。a歯車8がa軸7に取付けられこれが回転する。
以下回転力は、b軸9のb歯車10、c軸11のc歯車12、
d軸13のd歯車14へと順に伝わる。これらの歯車はフレ
ームの上側方に斜めにとりつけられた歯車伝達機構Wに
含まれる。 この後、動力はフレームCの内部の歯車に伝達される。 d軸13は、dジヨイント15によりフレーム内部のd′軸
17につながる。d′軸17のe歯車18から、回転力はe軸
19のf歯車に伝わる。これがg歯車21、h歯車22、o歯
車33を経て非常用定速ブレーキQに伝達される。 駆動減としての回転トルクは、f歯車20と一体となつた
f軸23のi歯車24から、g軸25のk歯車27、h軸29のl
歯車、m歯車30を経て駆動軸43のn歯車31に伝わる。 このような歯車列の作用によつて、電動機の回転力が減
速されて駆動ピニオンLに伝達される。
【効果】
(1)上部車輪、上部ガイドローラ、下部ガイドロー
ラ、下部車輪、駆動ピニオンなどの回転軸の中心軸線が
レールに直角なひとつの鉛直面Hに含まれるように配置
している。 上部、下部ガイドローラの位置と、駆動ピニオンの位置
とがレール長手方向に関して同一である。レールが左右
に彎曲しても、駆動ピニオンがラツクに対して横方向に
ずれるということがない。 このため、ラツクに余分な幅を持たせる必要がない。ラ
ツクの歯幅を、ピニオンの歯幅にほぼ等しくすることが
できる。このため幅の狭いラツクを使用できる。ラツク
材料を節減することができる。ラツクはレールに沿つて
全長に設けられる部材であるから、ラツク材料節減の効
果は大きい。 (2)ラツクを上レール下半側方に固着している。上部
ガイドローラは上レール上半側面に接触転動するように
なつている。別部材のアングルを設けてここにラツクを
取付けるという必要がない。アングル設置費用などを節
減することができる。 (3)駆動ピニオンの直径を大きくしたいという場合、
上下レールの間隔一杯を有効に利用できる。 上下レールの間隔が長いと、車両の横ブレが大きく走行
が不安定になる。本発明の場合、上下レール間隔を狭く
して走行を安定させることができ、駆動ピニオン径を大
きくして、ピニオンから発生する騒音を抑制しピニオン
の摩耗を防ぐことができる。 (4)上部車輪が両鍔部をもたない。平坦な外周面を持
つ車輪となつている。このため永年の使用によつても鍔
部が摩耗するということはない。鍔部との接触によつて
レールが摩耗するということもない。 (5)上部車輪の鍔部摩耗により走行装置が左右に横揺
れしやすくなり、下部ガイドローラに過大な力がかかつ
て、これが破損するということがない。このため下部ガ
イドローラを頻繁にとりかえる必要がない。 (6)電動の単軌条運搬車であるので、起動、停止など
の操作が容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のレール車輪構造が設けられている乗用
電動単軌条運搬車全体の左側面図。 第2図は同じものの正面図。 第3図は走行装置のみの平面図。 第4図は走行装置のみの正面図。 第5図は走行装置の左側面図。 第6図は走行装置の背面図。 第7図は走行装置の右側面図。 第8図は動力伝達系統の略図。 第9図は走行装置の車輪部分の側面略図。 第10図は走行装置の車輪部分の概略縦断面図。 第11図はレールが曲つている場合、ピニオンがレールに
対して横方向に移動することを示す略説明図。 A……電動機 C……フレーム D……走行装置 E……電磁ブレーキ F……車両 G……操作盤 H……座席 I……制御盤 J……レール K……ラツク L……駆動ピニオン M……前上部車輪 N……後上部車輪 O……前下部車輪 P……後下部車輪 Q……非常用定速ブレーキ R……下部ガイドローラ T……継板 U……上レール V……下レール W……歯車伝達機構 X……上部ガイドローラ Y……非常停止検出用遠心クラツチ 1……前上部偏芯車輪軸 2……後上部偏芯車輪軸 3……前下部車輪軸 4……後下部車輪軸 32……上ガイドローラブラケツト 33……下ガイドローラピン 35……軸受 36……平坦周面 37……上ガイドローラピン 38……ボルト 39……軸受 40……緩衝材 41……鍔部 42……凹部 43……駆動軸 44……オイルシール 45……軸受 46……歯部 47……レール当り面 48……廻り止め機構 49……軸受 50……カラー 51〜52……止めリング 56……竪軸受支持台 57……電動機取付台 58,59……ボルト 61……テーパ部 91……T型竪軸 92……竪軸受 93……水平軸 94……横軸受 101……レール受 102……支柱 103……沈下防止板 105……トロリーダクト支柱 106……ハンガー 107……トロリー本体 109……集電アーム 110……ダクト 111……摺動子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラツクを有するレールの上を走行する電動
    単軌条運搬車であつて、電動機と、ラツクに噛み合い推
    力を得る駆動ピニオンと、電動機で発生した動力を減速
    しながら駆動ピニオンに伝達するため歯車列によつて構
    成された動力伝達機構と、レール上を走行するための上
    下前後の車輪と、動力伝達機構を内蔵し車輪を支持する
    ためのフレームと、駆動ピニオンの回転を停止させるた
    め動力伝達機構の中または電動機に接して設けられる電
    磁ブレーキとを含み人間が乗るべき車輌を搭載する単軌
    条運搬車において、レールは、上レールと下レールとよ
    りなり、ラツクは上レールの側面下半に固着されてお
    り、車輪は、平坦周面を持ち上レールの上を転動する上
    車輪と、上レール上半部の左右側面を押える上ガイドロ
    ーラと、上レール下面を押える下車輪と、下レール側面
    を押える下ガイドローラとよりなり、上下のガイドロー
    ラと上車輪と下車輪と駆動ピニオンの軸が同一鉛直面上
    にあるようにした事を特徴とする乗用電動単軌条運搬車
    の車輪とレール構造。
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