JPH07133397A - ハロゲン化エポキシ系難燃剤を含有する耐光性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

ハロゲン化エポキシ系難燃剤を含有する耐光性スチレン系樹脂組成物

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JPH07133397A
JPH07133397A JP5283298A JP28329893A JPH07133397A JP H07133397 A JPH07133397 A JP H07133397A JP 5283298 A JP5283298 A JP 5283298A JP 28329893 A JP28329893 A JP 28329893A JP H07133397 A JPH07133397 A JP H07133397A
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JP
Japan
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light
group
styrene resin
resin
flame retardant
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Withdrawn
Application number
JP5283298A
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English (en)
Inventor
Hajime Nishihara
一 西原
Eiji Ueda
英二 上田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐光性の優れた難燃性スチレン系樹脂組成物
を提供すること。 【構成】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂、(B)末端
グリシジル基含有ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ
樹脂、(C)アンチモン酸化物、(D)周期律表第I
族、第II族及び第IV族の金属から選ばれた少なくとも一
種の金属を含むゼオライト、及びハイドロタルサイトか
らなる熱安定剤、及び(E)紫外線吸収剤、ヒンダ
ードアミン系光安定剤、酸化防止剤、ハロゲン捕捉
剤、遮光剤、金属不活性剤、及び消光剤から選ば
れる一種以上の耐光性改良剤を有するハロゲン化エポキ
シ系難燃剤を含有する耐光性スチレン系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐光性の優れた難燃性ス
チレン系樹脂組成物に関する。更に詳しくは、高度な難
燃性を有し、かつ耐光性、熱安定性、耐熱性、耐衝撃
性、及び流動性の優れたスチレン系樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は、成形性に優れること
に加え、耐衝撃性に優れていることから、自動車部品、
家電部品、OA機器部品を初めとする多岐の分野で使用
されているが、スチレン系樹脂の易燃性のためにその用
途が制限されている。
【0003】スチレン系樹脂の難燃化の方法としては、
ハロゲン系、リン系、無機系の難燃剤をスチレン系樹脂
に添加することがしられており、それによりある程度難
燃化が達成されている。近年、パーソナルコンピュータ
やファクシミリ、ワープロ等のOA機器(事務機器、電
子情報処理機器)の普及に伴い、難燃性と耐衝撃性に加
え、蛍光燈の光あるいは窓ガラスを透過してくる太陽光
による変色を軽減させるため、優れた耐光性も強く求め
られている。このため、難燃性スチレン系樹脂の耐光性
を改良する手段として、紫外線吸収剤や光安定剤を単独
もしくは併用で添加するか、または退変色を隠蔽する観
点から着色剤を増量添加しているのが実状であり、その
結果として難燃性の低下や機械的強度の低下をきたして
いる。その上、これらの方法による耐光性の改良は充分
とは言えず、満足いく耐光性を有すると共に耐衝撃性、
耐熱性、及び流動性に優れた難燃性スチレン系樹脂を得
るには未だ至っていない。
【0004】これに関連して、特開昭61−21135
4号公報には、両末端のグリシジル基を有するハロゲン
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂を難燃剤として用い
た場合に耐光性が改良される、との技術が開示されてい
る。しかし、このような難燃剤を用いた場合、通常の三
酸化アンチモン等の難燃助剤とを組み合わせた場合に
は、成形加工時の熱安定性が悪く、着色したりゲル状物
が発生するという問題点があった。
【0005】このような問題を解決するために、スチレ
ン系樹脂に両末端のグリシジル基を有するハロゲン化ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂/三酸化アンチモンと共
にハイドロタルサイト等の塩基性無機化合物を添加する
技術(特開平1−101350号公報)、スチレン系樹
脂にブロム系難燃剤と共にA型ゼオライトを添加する技
術(特公平4−56856、特開昭63−170440
号公報)が知られている。しかしながら、上記樹脂組成
物の熱安定性は必ずしも充分でないだけでなく、耐光
性、難燃性、耐衝撃性、耐熱性、及び流動性が低く、工
業的使用が狭められる。そして、上記公報には、特定の
ゼオライトとハイドロタルサイトからなる熱安定剤によ
り熱安定性が著しく向上することが開示されていない
し、暗示さえされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち耐光性、
熱安定性、難燃性、耐熱性、耐衝撃性、及び流動性の優
れたスチレン系樹脂組成物の提供を目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはスチレン系
樹脂の難燃性、耐光性及び熱安定性の改良技術を鋭意検
討した結果、(A)ゴム変性スチレン系樹脂に対して、
特定の(B)ハロゲン系難燃剤、特定の(C)難燃助
剤、特定の(D)熱安定剤、及び特定の(E)耐光性改
良剤を組み合わすことにより、驚くべきことに難燃性、
耐光性及び熱安定性を飛躍的に向上させることが可能に
なることを見出し、本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明は、(A)ゴム変性スチレン
系樹脂、(B)末端グリシジル基含有ハロゲン化ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂、(C)アンチモン酸化物、
(D)周期律表第I族、第II族及び第IV族の金属から選
ばれた少なくとも一種の金属を含むゼオライト、及びハ
イドロタルサイトからなる熱安定剤、及び(E)紫外
線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止
剤、ハロゲン捕捉剤、遮光剤、金属不活性剤、及
び消光剤から選ばれる一種以上の耐光性改良剤を有す
るハロゲン化エポキシ系難燃剤を含有する耐光性スチレ
ン系樹脂組成物を提供するものである。
【0009】以下、本発明を詳しく説明する。
【0010】本発明の組成物は、上記したように特定の
(A)ゴム変性スチレン系樹脂と特定の(B)ハロゲン
系難燃剤と特定の(C)難燃助剤と特定の(D)熱安定
剤と特定の(E)耐光性改良剤からなる。
【0011】上記(A)成分は、成形用樹脂組成物の主
成分をなし、成形品の強度保持の役割を担うための成分
であり、(B)成分は、(C)成分と共に(A)成分に
対して難燃性を付与するための成分であり、(D)成分
は、(B)成分の熱安定性を改良するための成分であ
り、(E)成分は耐光性を改良するための成分である。
【0012】ところで、難燃性スチレン系樹脂組成物の
耐光性が劣る原因は、光照射時にハロゲン系難燃剤のハ
ロゲンが脱離し、難燃剤が共役系を形成し着色するため
であろうと推察される。そこで、ハロゲン系難燃剤とし
て、炭素−ハロゲンの結合エネルギーが大きく、かつ分
子内にハロゲンアクセプターを有することが好ましく、
(B)成分としてはハロゲン化ビスフェノール型エポキ
シ樹脂であり、かつ分子末端にグリシジル基を有するこ
とが重要である。
【0013】ところが、グリシジル基は、ハロゲン等の
酸性物質の存在下に溶融押出しを行なうとゲル化(架橋
反応)等の熱安定性不良を起こすが、周期律表第I族、
第II族及び第III 族の金属から選ばれた少なくとも一種
の金属を含むゼオライト、及びハイドロタルサイトから
なる熱安定剤を併用することにより、系の中性が保持さ
れ、熱安定性が大幅に向上することを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0014】本発明の上記(A)成分のゴム変性スチレ
ン系樹脂は、ゴム変性体単独、またはゴム変性体を主体
にゴム非変性スチレン系樹脂を含有した樹脂をも含む。
【0015】本発明のゴム変性スチレン系樹脂は、ビニ
ル芳香族系重合体よりなるマトリックス中にゴム状重合
体が粒子状に分散してなる重合体をいい、ゴム状重合体
の存在下に芳香族ビニル単量体及び必要に応じ、これと
共重合可能なビニル単量体を加えて単量体混合物を公知
の塊状重合、塊状懸濁重合、溶液重合、または乳化重合
することにより得られる。
【0016】このような樹脂の例としては、耐衝撃性ポ
リスチレン、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリ
ル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、AES樹脂
(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレ
ン共重合体)等が挙げられる。
【0017】ここで、前記ゴム状重合体は、ガラス転移
温度(Tg)が−30℃以下であることが必要であり、
−30℃を越えると耐衝撃性が低下する。
【0018】このようなゴム状重合体の例としては、ポ
リブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ
(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及
び上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレン
ゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のア
クリル系ゴム及びエチレン−プロピレン−ジエンモノマ
ー−三元共重合体(EPDM)等を挙げることができ、
特にジエン系ゴムが好ましい。
【0019】上記のゴム状重合体の存在下に重合させる
グラフト重合可能な単量体混合物中の必須成分の芳香族
ビニル単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、パラメチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ブ
ロモスチレン、2,4,5−トリブロモスチレン等であ
り、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に上記
他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。
【0020】また、ゴム変性スチレン系樹脂の成分とし
て必要に応じ、芳香族ビニル単量体に共重合可能な単量
体成分を一種以上導入することができる。耐油性を高め
る必要のある場合は、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等の不飽和ニトリル単量体を用いることができ
る。
【0021】そして、ブレンド時の溶融粘度を低下させ
る必要のある場合は、炭素数が1〜8のアルキル基から
なるアクリル酸エステルを用いることができる。また更
に、樹脂組成物の耐熱性を更に高める必要のある場合
は、α−メチルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、
無水マレイン酸、N−置換マレイミド等の単量体を共重
合してもよい。単量体混合物中に占める上記ビニル芳香
族単量体と共重合可能なビニル単量体の含量は0〜40
重量%である。
【0022】本発明のゴム変性スチレン系樹脂における
ゴム状重合体は、好ましくは5〜80重量%、特に好ま
しくは10〜50重量%、グラフト重合可能な単量体混
合物は、好ましくは95〜20重量%、更に好ましくは
90〜50重量%の範囲にある。この範囲外では、目的
とする樹脂組成物の耐衝撃性と剛性のバランスが取れな
くなる。更には、スチレン系重合体のゴム粒子径は、
0.1〜5.0μmが好ましく、特に0.2〜3.0μ
mが好適である。上記範囲内では、特に耐衝撃性が向上
する。
【0023】本発明のゴム変性スチレン系樹脂の分子量
の尺度である還元粘度ηsp/c(0.5g/dl、トルエ
ン溶液、30℃測定)は、0.30〜0.80dl/g
の範囲にあることが好ましく、0.40〜0.60dl
/gの範囲にあることがより好ましい。ゴム変性スチレ
ン系樹脂の還元粘度ηsp/cに関する上記要件を満たすた
めの手段としては、重合開始剤量、重合温度、連鎖移動
剤量の調整等を挙げることができる。
【0024】本発明の(B)末端グリシジル素含有ハロ
ゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂は、特にその構造
が限定されるものではないが、一般的に次の構造式
(1)で表される。
【0025】
【化1】
【0026】(但し、Xは臭素原子または塩素原子、及
びYは式(2)(グリシジル基)を示し、i、jは0〜
4の整数であり、そして、nは0〜5の整数であり、繰
り返し数を示す。)ハロゲン化ビスフェノールの具体例
としては、ジブロモビスフェノールA、テトラブロモビ
スフェノールA、ジクロロビスフェノールA、テトラク
ロロビスフェノールA、ジブロモビスフェノールF、テ
トラブロモビスフェノールF、ジクロロビスフェノール
F、テトラクロロビスフェノールF、ジブロモビスフェ
ノールS、テトラブロモビスフェノールS、ジクロロビ
スフェノールS、テトラクロロビスフェノールS等が挙
げられるが、テトラブロモビスフェノールAが好まし
い。
【0027】また、(B)ハロゲン化ビスフェノール型
エポキシ樹脂の末端基であるYは、式(2)で示される
グリシジル基等のエポキシ基を含有する。
【0028】本発明で使用するハロゲン化ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂は、例えばハロゲン化ビスフェノール
とエピクロルヒドリンとをアルカリの存在下に脱塩化水
素反応させることにより得られる。
【0029】本発明の(C)アンチモン酸化物は、三酸
化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン等
であり、(B)成分の難燃助剤として作用する。
【0030】本発明の(D)成分は、周期律表第I族、
第II族及び第IV族の金属から選ばれた少なくとも一種の
金属を含むゼオライト、及びハイドロタルサイトからな
る熱安定剤である。
【0031】上記ゼオライトは、Na2O・Al2O3・
2SiO2・XH2Oで示されるA型ゼオライト(式中、
Xは0〜6の数字を示す)、または周期律表第II族及び
第IV族の金属から選ばれた少なくとも一種の金属を含む
金属置換ゼオライトである。そして、その置換金属とし
ては、Mg、Ca、Zn、Sr、Ba、Zr、Sn等で
あり、特にCa、Zn、Baが好ましい。
【0032】上記ハイドロタルサイトは、マグネシウ
ム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、ビスマス等の含
水塩基性炭酸塩またはその結晶水を含まないもので、天
然物及び合成品が含まれる。天然物としては、Mg6A
l2(OH)16CO3・4H2Oの構造のものが挙げられ
る。また、合成品としては、Mg0.7Al0.3(OH)2
(CO3)0.15・0.54H2O、Mg4.5Al2(OH)
13CO3・3.5H2O、Mg4.2Al2(OH)12.4CO
3、Zn6Al2(OH)16CO3・4H2O、Ca6Al2
(OH)16CO3・4H2O、Mg14Bi2(OH)29.6
・4.2H2O等が挙げられる。
【0033】本発明における上記ゼオライト及びハイド
ロタルサイトは、併用することによって、ゲル化反応の
防止効果が高まる。このような防止効果は、ゼオライト
/ハイドロタルサイトの比率が90/10〜60/40
の範囲にある時に特に発現する。
【0034】本発明の(E)耐光性改良剤は、紫外線
吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止
剤、ハロゲン捕捉剤、遮光剤、金属不活性剤、ま
たは消光剤であり、それらを一種以上組み合わした剤
を含む。
【0035】上記紫外線吸収剤は、光エネルギーを吸
収して、分子内プロトン移動することによりケト型分子
となったり(ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール
系)、またはcis−trans異性化することにより
(シアノアクリレート系)、熱エネルギーとして放出、
無害化するための成分である。その具体例は、2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキ
シベンゾフェノン、5,5′−メチレンビス(2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロ
キシベンゾフェノン類、2−(2′−ヒドロキシ−5′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−
t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′
−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロ
キシ−3′−t−5′−メチルフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,
5′−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,
2′−メチレンビス(4−t−オクチル−6−ベンゾト
リアゾリル)フェノール等の2−(2′−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール類、フェニルサリシレー
ト、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ−t
−ブチルフェニル−3′,5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾ
エート類、2−エチル−2′−アトキシオキザニリド、
2−エトキシ−4′−ドデシルオキザニリド等の置換オ
キザニリド類、及びエチル−α−シアノ−β,β−ジフ
ェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル
−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシア
ノアクリレート類である。
【0036】上記ヒンダードアミン系光安定剤は、光
エネルギーにより生成したハイドロパーオキサイドを分
解し、安定なN−O・ラジカルやN−OR、N−OHを
生じ、安定化させるための成分である。その具体例は、
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステア
レート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
キシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)−ジ(トリデシル)−
1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)−2−ブチル−2−(3′,5′−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6
−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6
−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−t−オク
チリアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミ
ノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s
−トリアジン重縮合物等である。
【0037】上記酸化防止剤は、熱成形時または光暴
露により、生成したハイドロパーオキシラジカル等の過
酸化物ラジカルを安定化したり、生成したハイドロパー
オキサイド等の過酸化物を分解するための成分である。
その具体例は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び
/または過酸化物分解剤である。前者は、ラジカル連鎖
禁止剤として、後者は、系中に生成した過酸化物をさら
に安定なアルコール類に分類して自動酸化を防止する。
【0038】上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤
は、2,6−ジタ−シャルブチル−4−メチルフェノー
ル、スタレイネイテドフェノール、n−オクタデシル3
−(3,5−ジタ−シャルブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、2,2′−メチレンビス(4−
メチル−6−タ−シャルブチルフェノール)、2−タ−
シャルブチル−6−(3−タ−シャルブチル−2−ヒド
ロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルア
クリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ
タ−シャルペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジタ
−シャルペンチルフェニルアクリレート、4,4′−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−タ−シャルブチルフェ
ノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−タ−
シャルブチルフェノール)、アルキレイテッドビスフェ
ノール、テトラキス[メチレン3−(3,5−ジタ−シ
ャルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、3,9−ビス[2−〔3−(3−タ−シャ
ルブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プ
ロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカ
ン等である。
【0039】また、上記過酸化物分解剤は、トリスノニ
ルフェニルホスファイト、トリフェニルホスファイト、
トリス(2,4−ジタ−シャルブチルフェニル)ホスフ
ァイト等の有機リン系過酸化物分解剤またはジラウリル
3,3′−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,
3′−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3′−
チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス
(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル
3,3′−チオジプロピオネート、2−メルカプトベン
ズイミダゾール等の有機イオウ系過酸化物分解剤であ
る。
【0040】上記ハロゲン捕捉剤は、熱成形時または
光暴露時に生成する遊離ハロゲンを捕捉するための成分
である。その具体例は、酸化マグネシウム、ステアリン
酸カリシウム、ステアリン酸亜鉛等の塩基性金属塩、有
機錫化合物、または有機エポキシ化合物である。
【0041】上記有機エポキシ化合物は、エポキシ化大
豆油、トリス(エポキシプロピル)イソシアヌレート、
ハイドロキノンジグリシジルエーテル、テレフタル酸ジ
グリシジルエステル、4,4′−スルホビスフェノール
・ポリグリシジルエーテル、N−グリシジルフタルイミ
ド、または水添ビスフェノールAグリシジルエーテル、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポ
キシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−
エポキシシクロヘキシルスピロ〔5,5〕−3,4−エ
ポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニ
ルシクロヘキセンジオキサイド、4−ビニルエポキシシ
クロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシ
クロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メ
チルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス
(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタ
ジエンエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレン
ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポ
キシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル等の
脂環式エポキシ化合物等である。
【0042】上記遮光剤は、光が高分子バルクに達す
るのを防止するための成分である。その具体例は、ルチ
ル型酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸
化クロム(Cr2O3)、酸化セリウム(CeO2)等で
ある。
【0043】上記金属不活性剤は、キレート化合物に
より樹脂中の重金属イオンを不活性化するための成分で
ある。その具体例は、アシッドアミン誘導体、ベンゾト
リアゾール、及びその誘導体例である。
【0044】上記消光剤は、高分子中の光励起したハ
イドロパーオキサイドやカルボニル基等の官能基をエネ
ルギー移動によって失活させるための成分であり、有機
ニッケル等が知られている。
【0045】本発明の樹脂組成物に流動性を付与する場
合には、(F)流動性向上剤を配合することができる。
【0046】上記(F)流動性向上剤は、芳香族ビニ
ル単位とアクリル酸エステル単位からなる共重合樹脂、
脂肪酸炭化水素、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステ
ル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪族アルコール、ま
たは金属石鹸であり、それらを一種以上組み合わした
剤をも含有する。
【0047】上記共重合樹脂の芳香族ビニル単位は、
(A)成分の説明において示した芳香族ビニル単位であ
り、アクリル酸エステル単位は、アクリル酸メチル、ア
クリル酸ブチル等の炭素数が1〜8のアルキル基からな
るアリクル酸エステルである。ここで、共重合樹脂中の
アクリル酸エステル単位の含量は、3〜40重量%が好
ましく、更には、5〜20重量%が好適である。また、
上記共重合樹脂の分子量の指標である溶液粘度(樹脂1
0重量%のMEK溶液、測定温度25℃)が、2〜10
cP(センチポアズ)であることが好ましい。溶液粘度
が2cP未満では、衝撃強度が低下し、一方、10cP
を越えると流動性の向上効果が低下する。
【0048】上記脂肪族炭化水素系加工助剤は、流動
パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、ポリ
オレフィンワックス、合成パラフィン、及びこれらの部
分酸化物、あるいはフッ化物、塩化物等である。
【0049】上記高級脂肪酸は、カプロン酸、ヘキサ
デカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フェニルステ
アリン酸、フェロン酸等の飽和脂肪酸、及びリシノール
酸、リシンベライジン酸、9−オキシ12オクタデセン
酸等の不飽和脂肪酸等である。
【0050】上記高級脂肪酸エステルは、フェニルス
テアリン酸メチル、フェニルステアリン酸ブチル等の脂
肪酸の1価アルコールエステル、及びフタル酸ジフェニ
ルステアリルのフタル酸ジエステル等の多塩基酸の1価
アルコールエステルであり、さらに、ソルビタンモノラ
ウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモ
ノオレート、ソルビタンセスキオレート、ソルビタント
リオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノウラレ
ート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート等のソルビ
タンエステル、ステアリン酸モノグリセライド、オレイ
ン酸モノグリセライド、カプリン酸モノグリセライド、
ベヘニン酸モノグリセライド等のグリセリン単量体の脂
肪酸エステル、ポリグリセリンステアリン酸エステル、
ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンラ
ウリン酸エステル等のポリグリセリンの脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエ
チレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオレ
ート等のポリアルキレンエーテルユニットを有する脂肪
酸エステル、及びネオペンチルポリオールジステアリン
酸エステル等のネオペンチルポリオール脂肪酸エステル
等である。
【0051】上記高級脂肪酸アミドは、フェニルステ
アリン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチ
ロールベヘン酸アミド等の飽和脂肪酸のモノアミド、ヤ
シ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノー
ルアミド、及びヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、オレ
イン酸ジエタノールアミド等のN,N′−2置換モノア
ミド等であり、さらに、メチレンビス(12−ヒドロキ
シフェニル)ステアリン酸アミド、エチレンビスステア
リン酸アミド、エチレンビス(12−ヒドロキシフェニ
ル)ステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス(12−
ヒドロキシフェニル)ステアリン酸アミド等の飽和脂肪
酸ビスアミド、及びm−キシリレンビス(12−ヒドロ
キシフェニル)ステアリン酸アミド等の芳香族系ビスア
ミドである。
【0052】上記高級脂肪族アルコールは、ステアリ
ルアルコールやセチルアルコール等の1価のアルコー
ル、ソルビトールやマンニトール等の多価アルコール、
及びポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエ
チレンオクタデシルアミン等であり、さらに、ポリオキ
シエチレンアリル化エーテル等のポリアルキレンエーテ
ルユニットを有するアリル化エーテル、及びポリオキシ
エチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリド
デシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエ
ピクロルヒドリンエーテル、ポリオキシエチレンビスフ
ェノールAエーテル、ポリオキシエチレンエチレングリ
コール、ポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコー
ルエーテル等のポリアルキレンエーテルユニットを有す
る2価アルコールである。
【0053】上記金属石鹸は、上記ステアリン酸等の
高級脂肪酸の、バリウムやカルシウムや亜鉛やアルミニ
ウムやマグネシウム等の金属塩である。
【0054】本発明の樹脂組成物に(B)成分以外の難
燃剤、及び(C)成分以外の難燃助剤を配合することが
できる。
【0055】本発明の(B)成分以外の難燃剤は、ハロ
ゲン系、リン系及び無機系の難燃剤である。
【0056】上記ハロゲン系難燃剤としては、芳香族ハ
ロゲン化合物、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン
化芳香族ビニル系重合体、ハロゲン化シアヌレート樹
脂、ハロゲン化ポリフェニレンエーテル等が挙げられ、
好ましくはデカブロモジフェニルオキサイド、テトラブ
ロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールA
のオリゴマー、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹
脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネート、ブロ
ム化ポリスチレン、ブロム化架橋ポリスチレン、ブロム
化ポリフェニレンオキサイド、ポリジブロムフェニレン
オキサイド、デカブロムジフェニルオキサイドビスフェ
ノール縮合物、含ハロゲンリン酸エステル及びフッ素系
樹脂等である。
【0057】また、上記リン系難燃剤としては、有機
リン化合物、赤リン、無機系リン酸塩等が挙げられ
る。
【0058】上記有機リン化合物とは、例えば、ホス
フィン、ホスフィンオキシド、ビホスフィン、ホスホニ
ウム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エステル、亜リン酸エ
ステル等を挙げることができる。より具体的には、トリ
フェニルフォスフェート、メチルネオペンチルフォスフ
ァイト、ペンタエリスリトールジエチルジフォスファイ
ト、メチルネオペンチルフォスファネート、フェニルネ
オペンチルフォスフェート、ペンタエリスリトールジフ
ェニルジフォスフェート、ジシクロペンチルハイポジフ
ォスフェート、ジネオペンチルハイボフォスファイト、
フェニルピロカテコールフォスファイト、エチルピロカ
テコールフォスフェート、ジピロカテコールハイポジフ
ォスフェートなどを挙げることができる。
【0059】ここで特にヒドロキシル基含有芳香族系リ
ン酸エステルが流動性、耐熱性、耐衝撃性のバランス
上、好ましく、上記ヒドロキシル基を含有していない有
機リン化合物と併用してもよい。
【0060】上記、ヒドロキシル基含有芳香族系リン酸
エステルとは、トリクレジルフォスフェートやトリフェ
ニルフォスフェートやそれらの縮合リン酸エステル等に
1個または2個以上のフェノール性水酸基を含有したリ
ン酸エステルであり、例えば下記の化合物である。
【0061】
【化2】
【0062】(但し、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、A
r5、Ar6はフェニル基、キシレニル基、エチルフェニ
ル基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基から
選ばれる芳香族基であり、リン酸エステル中に少なくと
も1個のヒドロキシ基が上記芳香族基に置換されてい
る。また、nは0〜3の整数を表わし、mは1以上の整
数を表わす。)ヒドロキシル基含有芳香族系リン酸エス
テルの中でも特に、下記式(5)のジフェニルレゾルシ
ニルフォスフェートまたは下記式(6)のジフェニルハ
イドロキノニルフォスフェートが好ましく、その製造方
法は、例えば特開平1−223158号公報に開示され
ており、フェノール、ヒドロキシフェノール、塩化アル
ミニウム及び塩化リンの反応により得られる。
【0063】
【化3】
【0064】また、本発明において使用する上記赤リ
ンとは、一般の赤リンの他に、その表面をあらかじめ、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜
鉛、水酸化チタンよりえらばれる金属水酸化物の被膜で
被覆処理されたもの、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属
水酸化物及び熱硬化性樹脂よりなる被膜で被覆処理され
たもの、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水
酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属水酸化物の液
膜の上に熱硬化性樹脂の被膜で二重に被覆処理されたも
のなども好適に用いることができる。
【0065】本発明において使用する上記無機系リン
酸塩は、ポリリン酸アンモニウムが代表的である。
【0066】さらに、無機系難燃剤としては、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイド
ロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩
基性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズ
の水和物等の無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛、メ
タホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マ
グネシウム、ムーカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バ
リウム、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化ジル
コニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、赤リン等が挙げ
られる。これらは、1種でも2種以上を併用してもよ
い。この中で特に、水酸化マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト
からなる群から選ばれたものが難燃効果が良く、経済的
にも有利である。
【0067】上記(C)成分以外の難燃助剤としては例
えば、トリアジン骨格含有化合物、三酸化アンチモン、
酸化銅、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化モリブデ
ン、酸化鉄、酸化マンガン、酸化アルミニウム、酸化ス
ズ、酸化チタン等の金属酸化物や、ポリジオルガノシロ
キサン等のシリコーン樹脂等である。
【0068】ここで、リン系難燃剤の難燃助剤として
は、特に上記トリアジン骨格含有化合物が好ましい。こ
の具体例としては、メラミン、メラム、メロン、メラミ
ンシアヌレート、サクシノグアナミン、アジボグアナミ
ン、メチルグルタログアナミン、リン酸メラミン、メラ
ミン樹脂、BTレジン等を挙げることができるが、特に
耐揮発性の観点からメラミンシアヌレートが好ましい。
【0069】本発明の樹脂組成物の衝撃強度を更に向上
させる場合には、必要に応じて、スチレン系熱可塑性エ
ラストマー及び/またはシリコーンオイルである耐衝撃
性改良剤を配合することができる。
【0070】上記スチレン系熱可塑性エラストマーは、
芳香族ビニル単位と共役ジエン単位からなるブロック共
重合体、または上記共役ジエン単位部分が水素添加され
たブロック共重合体である。
【0071】上記ブロック共重合体を構成する芳香族ビ
ニル単量体は、(A)成分の説明において記載した芳香
族ビニル単量体であり、スチレンが最も好ましいが、ス
チレンを主体に上記他の芳香族ビニル単量体を共重合し
てもよい。
【0072】また、上記ブロック共重合体を構成する共
役ジエン単量体は、1,3−ブタジエン、イソプレン等
を挙げることができる。
【0073】そして、ブロック共重合体のブロック構造
は、芳香族ビニル単位からなる重合体ブロックをSで表
示し、共役ジエン及び/またはその水素添加された単位
からなる重合体ブロックをBで表示する場合、SB、S
(BS)n 、(但し、nは1〜3の整数)、S(BS
B)n 、(但し、nは1〜2の整数)のリニア−ブロッ
ク共重合体や、(SB)n X(但し、nは3〜6の整
数。Xは四塩化ケイ素、四塩化スズ、ポリエポキシ化合
物等のカップリング剤残基。)で表示される。B部分を
結合中心とする星状(スター)ブロック共重合体である
ことが好ましい。なかでもSBの2型、SBSの3型、
SBSBの4型のリニア−ブロック共重合体が好まし
い。
【0074】本発明の樹脂組成物は、(A)ゴム変性ス
チレン系樹脂100重量部に対して、(B)末端グリシ
ジル基含有ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂が
5〜40重量部、(C)アンチモン酸化物が1〜20重
量部、(D)熱安定剤が0.1〜10重量部、及び
(E)耐光性改良剤が0.1〜10重量部を、(F)流
動性向上剤を0〜30重量部配合することが好ましい。
ここで上記範囲内では、難燃性、成形加工性(流動
性)、耐衝撃性及び耐熱性のバランス特性が優れてい
る。
【0075】本発明の樹脂組成物は、上記各成分を市販
の単独押出機あるいは、二軸押出機などで溶融混練する
ことにより製造することができる。また各成分のフィー
ド方法は、樹脂、難燃剤、及びその他の添加剤を一括フ
ィードで添加してもよいし、樹脂をトップフィードによ
り、難燃剤及びその他の添加剤をサイドフィードにより
添加してもよい。その際にその他の酸化防止剤、その他
の紫外線吸収剤、錫系熱安定剤、その他の無機系やハロ
ゲン系難燃剤、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の滑
剤、充填剤、ガラス繊維等の補強剤、染料や顔料等の着
色剤等を必要に応じて添加することができる。
【0076】このようにして得られた本発明の組成物を
例えば、射出成形機または押出成形することにより、熱
安定性、成形加工性(流動性)、難燃性、耐熱性及び耐
衝撃性の優れた成形品が得られる。
【0077】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるもので
はない。
【0078】尚、実施例、比較例における測定は、以下
の方法もしくは測定機を用いて行なった。
【0079】(1)ゴム重量平均粒子径 ゴム変性芳香族ビニル樹脂の重量平均粒子径は、樹脂組
成物の超薄切片法により撮影した透過型電子顕微鏡写真
中のブタジエン系重合体粒子径を求め、次式により算出
する。 重量平均粒子径=ΣNi・Di4/ΣNi・Di3 (ここでNiは、粒子がDiであるブタジエン系重合体
粒子の個数である。) (2)還元粘度ηsp/c 樹脂1gにメチルエチルケトン(MEK)18mlとメ
タノール2mlの混合溶媒を加え、25℃で2時間振と
うし、5℃、18000rpmで30分間遠心分離す
る。上澄み液を取り出しメタノールで樹脂分を析出させ
た後、乾燥した。このようにして得られた樹脂0.1g
をMEKに溶解し、濃度0.5g/dlの溶液とし、こ
の溶液10mlをキャノン−フェンスケ型粘度計に入
れ、30℃でこの溶液流下秒数t1を測定した。一方、
別に同じ粘度計で純MEKの流下秒数t0を測定し、以
下の数式により算出した。 ηsp/c=(t1/t0−1)/C (C;ポリマー濃度
g/dl) (3)アイゾット衝撃強さ ASTM−D256に準拠した方法で23℃で測定し
た。(Vノッチ、1/8インチ試験片) (4)ビカット軟化温度 ASTM−D1525に準拠した方法で測定し、耐熱性
の尺度とした。
【0080】(5)メルトフローレート(MFR) 流動性の指標でASTM−D1238に準拠した方法で
測定した。荷重5kg、溶融温度200℃の条件で10
分間あたりの押出機(g/10分)から求めた。
【0081】(6)難燃性 UL−94に準拠したVB(Vertical Bur
ning)法により評価した。(1/8インチ試験片) (7)熱安定性 東洋精機製作所製ラボプラストミル試験機により、樹脂
温度250℃、回転数50rpmで混練し、樹脂がゲル
状となってトルクが急激に上昇するまでの時間(分)を
ゲル化時間とし、熱安定性の指標とした。
【0082】(8)耐光性 JIS K7102に基づいた試験法で、耐光試験機と
して、ATLAS Electric Devices
Co.製 ATLAS CI35W Weather
−ometerを用い、以下の条件で照射し、色差ΔE
を測定した。
【0083】(照射条件)ブラックパネル温度 55℃
湿度55% 雨無し キセノン光(波長340nm
エネルギー0.30W/m2)300時間照射 (9)色調変化ΔE スガ試験機(株)製 SMカラーコンプーター型式SM
−3を用い、L.a.b.法により成形体の色差ΔEを
もとめた。
【0084】実施例、比較例で用いる各成分は以下のも
のを用いた。
【0085】(イ)ゴム変性スチレン系樹脂(A成分) ⊥ゴム変性スチレン系樹脂(HIPS) 市販のゴム変性芳香族ビニル樹脂[旭化成工業(株)製
ポリスチレン/ポリブタジエン(シス1,4結合/ト
ランス1,4結合/ビニル1,2結合重量比=95/2
/3)=88/12(重量比) 重量平均ゴム粒子径
1.25μm ηsp/c 0.79]を用いた。(HIP
Sと称する) (ロ)難燃剤 ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂 a)テトラブロモビスフェノールAエポキシオリゴマー
(末端グリシジル基)(B成分)東都化成(株)製を用
いた。
【0086】 商品名 分子量 臭素含量(%) 略称 YDB−406 1400 51 FR−1 YDB−408 1600 51 FR−2 YDB−412 4000 52 FR−3 YDB−43G 20000 53 FR−4
【0087】
【化4】
【0088】b)変性テトラブロモビスフェノールAエ
ポキシオリゴマー[末端トリブロモフェニル基(FR−
5)]大日本インキ化学工業(株)製を用いた。
【0089】 商品名 分子量 臭素含量(%) 略称 プラームEC−14 1400 59 FR−5
【0090】
【化5】
【0091】c)塩素化ポリエチレン(FR−6) 市販の塩素化ポリエチレンを用いた。(FR−6と称す
る) d)エチレンビステトラブロモフタルイミド(FR−
7) Ethyl Chemicals社製 商品名 Say
tex BT−93(FR−7と称する)を用いた。
【0092】
【化6】
【0093】(ハ)アンチモン酸化物(C成分) 三酸化アンチモン(FR−8) 難燃助剤として、市販の三酸化アンチモン[同和鉱業
(株)製 商品名Antimony Bloom 10
0A(FR−8と称する)]を用いた。
【0094】(ニ)熱安定剤 ゼオライト 市販の金属置換ゼオライトを用いた。
【0095】 A型ゼオライト(Na) Z−1と称する Znゼオライト Z−2と称する Caゼオライト Z−3と称する ハイドロタルサイト(H−1) 市販のハイドロタルサイトを用いた。(H−1と称す
る) スズ系熱安定剤 市販のスズ系熱安定剤を用いた。
【0096】ノルマルオクチルスズマレエート(S−1
と称する) シブチルスズマレート (S−2と称する) (ホ)耐光性改良剤(D成分) 紫外線吸収剤 a)紫外線吸収剤(UVA−1) チバーガイギー社製のベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤[商品名チヌビン P (UVA−1と称する)]を
用いた。
【0097】
【化7】
【0098】b)紫外線吸収剤(UVA−2) チバーガイギー社製のベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤[商品名チヌビン 327 (UVA−2と称す
る)]を用いた。
【0099】
【化8】
【0100】ヒンダードアミン系光安定剤 a)ヒンダードアミン系光安定剤(HALS−1) チバーガイギー社製[商品名 チヌビン770 (HA
LS−1と称する)]を用いた。
【0101】
【化9】
【0102】b)ヒンダードアミン系光安定剤(HAL
S−2) チバーガイギー社製[商品名 チヌビン119 (HA
LS−2と称する)]を用いた。
【0103】
【化10】
【0104】酸化防止剤(AO) チバーガイギー社製[商品名 イルガノックス1076
(AOと称する)]を用いた。
【0105】
【化11】
【0106】ハロゲン捕捉剤 ステアリン酸カルシウム(CaST) 市販のステアリン酸カルシウム(CaSTと称する)を
用いた。
【0107】遮光剤 酸化チタン(TiO2) 市販の酸化チタン粉末[石原産業(株)製 0.2μ
(TiO2と称する)を用いた。
【0108】金属不活性剤(MIA) 住友化学工業(株)製[商品名 Stbinol CS
42(MIAと称する)]を用いた。
【0109】
【化12】
【0110】(ヘ)流動性向上剤(F成分) エチレンビスステアリルアミド(EBS) 市販のエチレンビスステアリン酸アミド[花王(株)製
商品名 カオーワックスEB−FF(EBS称す
る)]を用いた。 [C17H35CONH]2(CH2)2 実施例1〜3 比較例1〜4 HIPS/FR−1/FR−6/FR−8/表1記載の
熱安定剤/UVA−1/HALS−1/AO/CaST
/TiO2/EBSを機械的に混合し、ナカタニ機械
(株)製 AS−20−2 二軸押出機(L/D 2
8)を用いて、以下の条件で押出し、ペレット化した。
このようにして得られた樹脂組成物から加熱プレスによ
り1/8インチ厚の試験片を作製し、ビカット軟化温
度、アイゾット衝撃強さ、MFR、難燃性、耐光性、及
び熱安定性の評価を行なった。表1にその結果を示す。
【0111】(押出条件) シリンダー温度 200−220−240℃ ダイ
温度 240℃ 回転数 60rpm 吐出量 1.1kg/hr 表1によると、熱安定剤として本発明のゼオライトとハ
イドロタルサイトを併用した時のみ難燃性、流動性、耐
衝撃性、耐熱性、耐光性、及び熱安定性を兼備している
ことが分かる。
【0112】
【表1】
【0113】実施例4〜6 比較例5 実施例1において、FR−1を、分子量及び末端基の種
類の異なったハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂
(表2記載)に変更すること以外、実施例1と同一の実
験を繰り返した。表2にその結果を示す。
【0114】表2によると、末端基がグリシジル基以外
のトリブロモフェニル基で封止されると、耐光性が低下
することが分かる。
【0115】
【表2】
【0116】実施例7〜9 実施例1において、表3記載の組成に変更すること以
外、実施例1と同一の実験を繰り返した。表3にその結
果を示す。
【0117】
【表3】
【0118】
【発明の効果】本発明の組成物は、高度な難燃性を有
し、かつ、耐光性、熱安定性、流動性、耐熱性、及び耐
衝撃性の優れたスチレン系樹脂組成物である。
【0119】その組成物は、家電部品、OA機器部品等
に好適であり、これら産業界に果たす役割は大きい。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/02 NHQ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂、(B)
    末端グリシジル基含有ハロゲン化ビスフェノール型エポ
    キシ樹脂、(C)アンチモン酸化物、(D)周期律表第
    I族、第II族及び第IV族の金属から選ばれた少なくとも
    一種の金属を含むゼオライト、及びハイドロタルサイト
    からなる熱安定剤、及び(E)紫外線吸収剤、ヒン
    ダードアミン系光安定剤、酸化防止剤、ハロゲン捕
    捉剤、遮光剤、金属不活性剤、及び消光剤から選
    ばれる一種以上の耐光性改良剤を有するハロゲン化エポ
    キシ系難燃剤を含有する耐光性スチレン系樹脂組成物。
JP5283298A 1993-11-12 1993-11-12 ハロゲン化エポキシ系難燃剤を含有する耐光性スチレン系樹脂組成物 Withdrawn JPH07133397A (ja)

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