JPH0713667B2 - タンク型高速増殖炉 - Google Patents

タンク型高速増殖炉

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JPH0713667B2
JPH0713667B2 JP60085009A JP8500985A JPH0713667B2 JP H0713667 B2 JPH0713667 B2 JP H0713667B2 JP 60085009 A JP60085009 A JP 60085009A JP 8500985 A JP8500985 A JP 8500985A JP H0713667 B2 JPH0713667 B2 JP H0713667B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は高速増殖炉、さらに詳細には、タンク型高速増
殖炉の改良に関するものである。
〔発明の背景〕
本発明の説明に先立ち、従来公知のタンク型高速増殖炉
の炉内構造の一例を、第11図にもとづいて説明する。
第11図において、原子炉容器1は、その上部を円板状の
ルーフスラブ2により支持され、ルーフスラブ2は、支
持筒3を介して原子炉建屋壁4に固定されている。原子
炉容器1の内部中央には、炉心5が位置しており、この
炉心5は、原子炉容器1に固定された炉心支持構造物6
を介して支持されている。炉心5の上部には、炉心上部
機構7が設置されており、この炉心上部機構7は、ルー
フスラブ2に取付けられている。炉心上部機構7には、
図示を省略した制御棒駆動機構が設置されており、この
制御棒駆動機構を操作して、制御棒を炉心5に対して挿
入あるい引抜くことにより、当該炉心5の出力を制御す
ることができるものであり、炉心上部機構7には、冷却
材であるナトリウムの流速や炉心5の温度を測定する計
測器が取付けられている。原子炉容器1の周辺部には、
炉心5を取り囲むように、ルーフスラブ2を貫通して、
複数個の中間熱交換器8,8……および主循環ポンプ9,9…
…が挿入されている。中間熱交換器8は、1次ナトリウ
ムの熱を2次冷却系(図示せず)のナトリウムに伝達す
るシエルアンドチユーブ型の熱交換器である。冷却材で
ある1次ナトリウムは、炉心5で昇温された後、炉心5
の上部の高温プレナム10内に流入し、その後、中間熱交
換器8のシエルにあけられた冷却材流入口11から当該熱
交換器8内に流入する。1次ナトリウムの熱を吸熱する
2次ナトリウムは、中間熱交換器8の冷却材流入口12か
ら当該熱交換器8内に流入し、1次ナトリウムから熱を
奪つて冷却材流出口13から流出するものであり、中間熱
交換器8の部分で熱交換された1次ナトリウムは、低温
となつて低温プレナム14に至る。なお、タンク型高速増
殖炉にあつては、高温プレナム10内の高温ナトリウムと
低温プレナム14内の低温ナトリウムとが混合しないよ
う、原子炉容器1内に隔壁15が設けられている。また、
上記した隔壁15と炉心支持構造物6との間に位置する中
間プレナム16内には、停滞ナトリウムにより、高温プレ
ナム10と低温プレナム14とを熱遮蔽している。主循環ポ
ンプ9は、低温プレナム14内の低温ナトリウムを吸引し
て昇圧し、冷却材吐出管17を介して炉心5の下方に供給
するものであつて、炉心5の下方に供給された低温ナト
リウムは、高圧プレナム18より炉心5に配分される。こ
のように、タンク型高速増殖炉において、1次ナトリウ
ムは、原子炉容器1内を循環するが、万一のバウンダリ
ー破損に備えて、原子炉容器1は安全容器19内に収容さ
れ、ナトリウムの漏洩を防ぐことにより、炉心5の空だ
きを防止するよう構成されており、安全容器19は、支持
筒20を介して原子炉建屋壁4に固定されている。図中、
21は燃料交換器を示し、図示を省略した燃料は、上記燃
料交換器21により、炉心5に対する装荷および交換がお
こなわれる。
第12図は第11図に示すタンク型高速増殖炉がスクラムし
た場合における炉心出口部のスクラム時間経過−冷却材
流量比・温度特性線図である。
第11図に示す原子炉がスクラムされると、炉心5に制御
棒が挿入されるため、炉心5の出力は低下し、当該炉心
5の出口部におけるナトリウムの温度も低下する。そし
て、その後、炉心5の崩壊熱により、当該炉心5の出口
部温度は一時的に上昇に転ずるが、時間経過にともなう
上記崩壊熱の低下により、再び炉心5の出口部温度は下
降するものであつて、なおこのとき、主循環ポンプ9に
供給されるナトリウムの流量は、原子炉スクラムと同時
に低下し、定格流量の8%程度に保たれる。このよう
に、タンク型高速増殖炉において、原子炉スクラム時、
炉心5の出口部におけるナトリウムの温度と流量とが低
下すると、炉心5より高温プレナム10内に流出するナト
リウムの温度は、原子炉定格運転時における高温の状態
から低温の状態に遷移するものであり、この過程で、密
度の小さい高温ナトリウムが高温プレナム10の上部に、
密度の大きい低温ナトリウムが高温プレナム10の下部に
それぞれ停留する。いわゆる温度成層化現象が発生し易
い。しかして、上記した温度成層化現象は、高温ナトリ
ウムと低温ナトリウムとを上下に仕切る、いわゆる温度
成層界面を生じ、高さ方向に急激な温度勾配を発生させ
るため、高温プレナム10に挿入されている炉心上部機構
7、中間熱交換器8、主循環ポンプ9、さらには原子炉
容器1などに熱変形が加わることを予想しておかなけれ
ばならない。また、上記したごとき温度成層化現象が発
生すると、炉心5から流出したナトリウムが高温プレナ
ム10内で十分混合されないままの状態で中間熱交換器8
内に流下することになるため、当該熱交換器8に過大な
コールドシヨツクが加わり、中間熱交換器8に熱応力を
発生させることにもなる。
なお、特開昭59-88687号公報には、主循環ポンプからの
バイパス流を用いて高温プレナム内を撹拌する技術が開
示されている。
ところで、原子炉スムラム時、低温プレナム14内にあっ
ては、高温プレナム10からの熱流束により、当該低温プ
レナム14の上部、換言すると炉心支持構造物6の外周部
下面に密度の小さい高温ナトリウムが停留し、低温プレ
ナム14の下部に密度の大きい低温ナトリウムが停留し
て、既述した高温プレナム10内と同様、高さ方向に急激
な温度勾配が発生するため、炉心支持構造物6に熱変形
が加わって、炉心5に対する制御棒の挿入および引抜が
困難となることも予想しておかなければならない。
これに加えて、低温プレナム14の上方には、高温に加温
された隔壁15が存在しているから、定常運転時において
さえ、低温プレナム14内に温度成層化現象が発生し、炉
心支持構造物6に熱変形を加える可能性のあることも考
慮しておく必要がある。
しかし、従来にあっては、低温プレナム内の温度成層化
現象について認識していない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、高温プレナム内における温度成層化現
象をなくすことは勿論のこと、原子炉スクラム時、高温
プレナムからの熱流束により、低温プレナムの上部であ
る炉心支持構造物の外周部下面に密度の小さい高温ナト
リウムが停留し、低温プレナムの下部に密度の大きい低
温ナトリウムが停留して高さ方向に急激な温度勾配が発
生しようとしても、さらには低温プレナムの上方に高温
に加温された隔壁が存在し、定常運転時に低温プレナム
内に温度成層化現象が発生しようとしてもこれをなく
し、炉心支持構造物に熱変形が生じるのを防止でき、原
子炉構造物に対する熱変形を従来よりも大幅に軽減する
ことのできる。安全性に優れたタンク型高速増殖炉を提
供することにある。
〔発明の概要〕
上記目的は、内部に冷却材を収容した原子炉容器と、原
子炉容器内に設置された炉心と、炉心上部に位置して原
子炉容器に取付けられた炉心上部機構と、炉心周りに位
置して原子炉容器内を高温プレナムと低温プレナムとに
仕切る隔壁と、低温プレナム内の冷却材を吸引して炉心
に送り込む主循環ポンプと、炉心で加温された冷却材を
高温プレナム内で熱交換した後低温プレナムに移送する
中間熱交換器とを備えるタンク型高速増殖炉において、 上記主循環ポンプの吐出側に位置して、当該ポンプ内を
通過する冷却材の一部を高温プレナム内に分岐導入し、
高温プレナム内の冷却材を撹拌して、当該プレナム内の
冷却材に温度成層化現象が発生するのを阻止する手段に
加えて、さらに、主循環ポンプの吐出側に位置して、当
該ポンプ内を通過する冷却材の一部を低温プレナム内に
分岐導入し、低温プレナム内の冷却材を撹拌して、当該
プレナム内の冷却材に温度成層化現象が発生するのを阻
止する手段を備えることによって達成される。
〔発明の実施例〕
以下、本発明を、第1図ないし第7図の一実施例にもと
づいて説明すると、第1図は本発明の要部である主循環
ポンプ周りの縦断面図で、主循環ポンプ9には、従来と
同様、単段両吹込型のポンプが使用される。すなわち、
第1図において、主循環ポンプ9には、外側ケーシング
22と内側ケーシング23とが設けられており、内側ケーシ
ング23の中央部に位置して、ポンプ回転軸24が装着され
ており、ポンプ回転軸24の下端には、インペラ25が取付
けられている。26は内側ケーシング23に取り付けた軸受
台、27は軸受台26に固定した静圧軸受、29は軸受台28に
固定した静圧軸受を示し、ポンプ回転軸24は、上記した
静圧軸受27および29により支持されており、インペラ25
は、デイフユーザ30内に位置している。また、ポンプ回
転軸24は、当該回転軸24の上端に接続されているモータ
(図示せず)により回転される。ポンプ回転軸24、ひい
てはインペラ25が図示を省略したモータにより回転され
ると、低温プレナム14内のナトリウムは、軸受台26の下
端に位置する冷却材サクシヨン管31→軸受台28の上端に
位置する冷却材サクシヨン管32→インペラ25→デイフユ
ーザ30を通り、加圧された状態で冷却材吐出ケーシング
33内に吐出され、その後、冷却材吐出管17を経て高圧プ
レナム内に送り出される。なお、上記した冷却材吐出管
17は、主循環ポンプ9を取り囲む外筒34に固定されてい
る。
35は冷却材吐出ケーシング33から分岐した冷却材供給管
で、この冷却材供給管35は、低温プレナム14の上部に開
口している。36は冷却材吐出ケーシング33の引出管、37
は上記引出管36に接続された冷却材流路切換機構を示
し、この冷却材流路切換機構37には、高温プレナム10の
上部に開口する冷却材供給管38と、冷却材吐出管17に開
口する冷却材戻り管39と、低温プレナム14から主循環ポ
ンプ9に至る配管系の途中に開口する制御管40とが接続
されている。なお、原子炉容器1の周辺部には、炉心を
囲むように、ルーフスラブを貫通して、複数個の主循環
ポンプ9,9……が挿入されている訳であるが、各主循環
ポンプ9に接続されている複数本の冷却材供給管35,35
……および38,38……の先端は、それぞれ原子炉容器1
の周方向に配設されたループ配管41および42に接続され
ており、冷却材供給管35,35……および38,38……から各
ループ配管41および42に至つた冷却材は、当該ループ配
管41および42に穿設されている噴射穴を介して、それぞ
れ低温プレナム14および高温プレナム10の上部に噴出さ
れる。
したがって、上記構成によれば、高温プレナム10内にお
ける温度成層化現象をなくすことは勿論のこと、原子炉
スクラム時、高温プレナム10からの熱流束により、低温
プレナム14の上部である炉心支持構造物の外周部下面に
密度の小さい高温ナトリウムが停留し、低温プレナム14
の下部に密度の大きい低温ナトリウムが停留して高さ方
向に急激な温度勾配が発生しようとしても、さらには低
温プレナム14の上方に高温に加温された隔壁が存在し、
定常運転時に低温プレナム14内に温度成層化現象が発生
しようとしてもこれをなくし、炉心支持構造物に熱変形
が生じるのを防止することができる。
ここで、冷却材流路切換機構37に採用して好適な純流体
素子の動作原理を、第2図にもとづいて説明する。
OR/NORゲートを示す第2図において、主流体は、流体供
給ポート43から流入するものであり、主ノズル44を通過
した主流体は、制御ポート45からの制御流体が存在しな
い場合、矢印F1で示す方向に直進し、流体出力ポート46
から流出する。これに対し、制御ポート45に制御流体F2
が存在する場合、主流体は、当該制御流体F2の影響をう
け、矢印F3のように曲げられて、出力ポート47から流出
する。第3図は第2図に示す純流体素子の記号図で、第
2図に示す符号と第3図に示す符号と一致している。
第4図は第2図に示す純流体素子を、本発明原子炉の冷
却材流路切換機構に採用した場合の具体的一例を示し、
第1図および第4図において、冷却材吐出ケーシング33
の引出管36は流体供給ポート43に、低温プレナム14から
の制御管40は制御ポート45に、流体出力ポート46は冷却
材吐出管17に開口する冷却材戻り管39に、流体出力ポー
ト47は高温プレナム10の上部に開口する冷却材供給管38
にそれぞれ接続されている。
第5図は第2図に示す純流体素子内を流れる流体の圧力
−流量特性線図である。第2図ないし第5図において、
制御ポート45の流体圧力PCが小さい場合、純流体素子内
におけるナトリウムの流れ方向は、第2図に矢印F1で示
すごとく直進し、流体出力ポート46から流出するが、制
御ポート45の流体圧力PCが流体供給ポート43の流体圧力
PSのα倍に達すると、純流体素子内の流路が切り換つ
て、ナトリウムは流体出力ポート47から流出する。な
お、上記したαの値は、従来一般に使用されている純流
体素子にあつては0.1ないし0.3である。また、純流体素
子内の流路が出力ポート46から47に切り換る場合、第5
図に示すように、ナトリウムの流量が減少するのは、第
2図において、流体の流れが出力ポート46に向かう矢印
F1の時には、制御ポート45から制御流体F2の巻込がある
ためである。制御ポート45の流体圧力PCが減少し、この
流体圧力PCが供給ポート43の流体圧力PSのβ倍に達する
と、純流体素子内の流路が切り換つて、ナトリウムは再
び出力ポート46から流出する。なお、上記したβの値と
αの値とは一致せず、従来一般に使用されている純流体
素子にあつては0.02程度であり、αの値とβの値とが一
致しない理由は、第2図に符号F1で示す流体とF3で示す
流体との壁面付着特性が異なるためである。このよう
に、第2図に示す純流体素子の切換は、供給ポート43の
流体圧力PSと制御ポート45の流体圧力PCとの比によつて
決定される。
第6図は原子炉定常運転時とスクラム時とにおいて主循
環ポンプの回転数−揚程変化特性線図である。
第1図ないし第4図、さらに主循環ポンプの回転数に対
する無次元揚程(PS−PC)/PSの関係を示す第6図にお
いて、主循環ポンプ9の定常運転時、当該ポンプ9の冷
却材吐出ケーシング33に連通する流体供給ポート43に
は、低温プレナム14(主循環ポンプ9のサクシヨン側)
に連通する制御ポート45よりも十分高い圧力が加えられ
るため、純流体素子によつて構成された冷却材流路切換
機構37内を通過するナトリウムは、流体出力ポート46か
ら流出する。原子炉がスクラムし、主循環ポンプ9の回
転数が低下すると、これにともなつて、当該ポンプ9の
揚程も低下し、第6図に示すように、主循環ポンプ9の
無次元揚程が1−αにまで低下すると、純流体素子内の
流路が切り換つて、ナトリウムは流体圧力ポート47から
流出する。したがつて、出力ポート47から流出したナト
リウムは、当該出力ポート47に接続されている冷却材供
給配管38を経て、高温プレナム10の上部に噴出される。
これとは反対に、原子炉起動時、主循環ポンプ9の回転
数が増加して、当該ポンプ9の無次元揚程が1−βに至
ると、再び純流体素子内の流路が切り換つて、ナトリウ
ムは出力ポート46から流出し、出力ポート47からは流出
しなくなるため、高温プレナム10の上部に対する冷却材
供給配管38からのナトリウム噴出は停止される。
第7図は原子炉スクラム時における高温プレナム内のス
クラム時間経過−冷却材温度差特性線図である。
第1図および原子炉スクラム時における高温プレナム内
の上下温度差(温度成層界面上下の温度差)の過渡変化
を示す第7図において、炉心を通過する高温ナトリウム
を主循環流と称するのに対し、冷却材吐出ケーシング33
から流路切換機構37を経て高温プレナム10に噴出される
低温ナトリウムをバイパス流と称すると、バイパス流量
が0%のときには、高温プレナム10内のおける温度成層
界面上下の温度差は変化せず、長時間にわたつて一定の
状態が維持される。これに対し、冷却材吐出ケーシング
33から流路切換機構37を経て高温プレナム10に低温ナト
リウムが噴出される、いわゆるバイパス流が存在する場
合、高温プレナム10内にあつては、上部に停留する高温
ナトリウムが低温ナトリウム(バイパス流)と混合され
るため、温度成層界面上下の温度差は時間とともに速や
かに低下する。原子炉スクラム時における高温プレナム
10内の上下温度差を過渡変化として解析してみた場合、
既述したバイパス流量と主循環流量とを等しくすると、
第7図から、原子炉スクラム後約30分経過した時間で、
高温プレナム10内における温度成層界面上下の温度差は
約10%にまで低下していることが判る。すなわち、原子
炉スクラム時、高温プレナム10内にあつても、当該高温
プレナム10の上方から低温ナトリウムが噴出され、高温
プレナム10内のナトリウムが強制的に攪拌されて、温度
成層界面が破壊され、ナトリウムの温度がゆるやかに変
化するため、中間熱交換器8などの原子炉構造物に加え
られる熱応力は小さくて済む。また、上記構成よりなる
本発明にあつては、炉心を通過する高温の主循環流に対
し、低温のバイパス流を外部から注入するものではない
から、原子炉容器1内のナトリウムインベントリーをほ
ぼ一定に保つことができ、原子炉容器1を支持する支持
筒20に過荷重が加わるのを防止することができる。しか
も、図示実施例に示すように、主循環ポンプ9の吐出側
に冷却材流路切換機構37をバイパスして設け、この流路
切換機構37の切換動作により、原子炉スクラム時のみ、
主循環ポンプ9から冷却材流路切換機構37内に流入する
ナトリウムを高温プレナム10に選択的に導入すれば、原
子炉容器1内に循環するナトリウムの熱損失を極力少な
くすることができる。これに加えて、冷却材流路切換機
構37として、ボール、ダイヤフラム、スプールなどのよ
うに機械的動作部分を有しない純流体素子を用いれば、
故障の発生がなく、動作が安全かつ確実で、しかも耐用
性にすぐれた冷却材流路切換機構37が得られる。
第8図は第2図と異なる壁面付着型純流体素子の動作原
理説明図で、後述の説明からも明らかなように、第8図
に示す純流体素子を冷却材流路切換機構に採用すれば、
第2図に示す純流体素子のように、制御ポート45を必要
とすることなく、当該流体素子内の流路を切り換えるこ
とができる。すなわち、第8図において、主ノズル44の
幅をh、流体出力ポート47に向かう流路路面の曲率半径
をR、主ノズル44から噴出される流体の速度をu、純流
体素子内の通過する流体の動粘性計数をvとしたとき、
その特性レイノルズ数Reは次のように定義される。
上記において、Reが(1.4〜3.5)×104以上の乱流とな
ると、流体の流れの様子は、Reに依ることなく一定とな
り、流体供給ポート43から素子内に流入した流体は、第
8図に矢印F3で示すように、純流体素子の壁面に付着し
て流れ、流体圧力ポート47から流出する。これに対し、
Reが(1.4〜3.5)×104以下になると、供給ポート43か
ら素子内に流入した流体は、当該素子の壁面から離れて
直進し、流体出力ポート46から流出するものであつて、
第8図に示す純流体素子によれば、供給ポート43に流入
する流体の流量変化により、主ノズル44を通過した流体
の流出方向を、2つの出力ポート46あるいは47に切り換
えることができる。第9図は第8図に示す純流体素子の
記号図で、第8図に示す符号と第9図に示す符号とは一
致している。
第10図は第8図に示す純流体素子を、本発明原子炉の冷
却材流路切換機構に採用した場合の具体的一例を示し、
第1図および第10図において、冷却材吐出ケーシング33
の引出管36は流体供給ポート43に、流体出力ポート46は
第4図の場合と異なつて、高温プレナム10の上部に開口
する冷却材供給管38に、流体出力ポート47は冷却材吐出
管17に開口する冷却材戻り管39にそれぞれ接続されてい
る。しかして、第8図に示す純流体素子を冷却材流路切
換機構37に採用した場合、当該流体素子内における流路
の切換は、供給ポート43に流入する流体の流量変化によ
り決定されるものであつて、第2図に示す純流体素子の
ように、制御ポート45を必要とするものではないから、
低温プレナム14から制御ポート45に至る制御管40の布設
を省略することができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、高温プレナム内における温度成層化現
象をなくすことは勿論のこと、原子炉スクラム時、高温
プレナムからの熱流束により、低温プレナムの上部であ
る炉心支持構造物の外周部下面に密度の小さい高温ナト
リウムが停留し、低温プレナムの下部に密度の大きい低
温ナトリウムが停留して高さ方向に急激な温度勾配が発
生しようとしても、さらには低温プレナムの上方に高温
に加温された隔壁が存在し、定常運転時に低温プレナム
内に温度成層化現象が発生しようとしてもこれをなく
し、炉心支持構造物に熱変形が生じるのを防止すること
ができる。
すなわち、本発明によれば、高温プレナム内は勿論のこ
と、低温プレナム内における温度成層化現象、すなわち
高,低温両プレナム内における高さ方向の急激な温度勾
配をなくし、原子炉構造物に対する熱変形を従来よりも
大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本発明に係るタンク型高速増殖炉
の一実施例を示し、第1図は本発明の要部である主循環
ポンプ周りの縦断面図、第2図は主循環ポンプ周りに組
込まれる冷却材流路切換用純流体素子の動作原理説明
図、第3図は第2図に示す純流体素子の記号図、第4図
は第2図に示す純流体素子を第1図の主循環ポンプ周り
に接続した場合の配管系統説明図、第5図は第2図に示
す純流体素子内を流れる流体の圧力−流量特性線図、第
6図は原子炉定常運転時とスクラム時とにおける主循環
ポンプの回転数−揚程変化特性線図、第7図は原子炉ス
クラム時における高温プレナム内のスクラム時間経過−
冷却材温度差特性線図、第8図ないし第10図は本発明の
他の実施例を示し、第8図は主循環ポンプ周りに組込ま
れる冷却材流路切換用純流体素子の動作原理説明図、第
9図は第8図に示す純流体素子の記号図、第10図は第8
図に示す純流体素子を原子炉主循環ポンプ周りに接続し
た場合の配管系統説明図、第11図は従来公知のタンク型
高速増殖炉の炉内構造の一例を示す縦断面図、第12図は
第11図に示すタンク型高速増殖炉がスクラムした場合に
おける炉心出口部のスクラム時間経過−冷却材流量比・
温度特性線図である。 1……原子炉容器、2……ルーフスラブ、3……支持
筒、4……原子炉建屋壁、5……炉心、6……炉心支持
構造物、7……炉心上部機構、8……中間熱交換器、9
……主循環ポンプ、10……高温プレナム、11および12…
…冷却材流入口、13……冷却材流出口、14……低温プレ
ナム、15……隔壁、16……中間プレナム、17……冷却材
吐出管、18……高圧プレナム、19……安全容器、20……
支持筒、21……燃料交換器、22……外側ケーシング、23
……内側ケーシング、24……ポンプ回転軸、25……イン
ペラ、26……軸受台、27……静圧軸受、28……軸受台、
29……静圧軸受、30……デイフユーザ、31および32……
冷却材サクシヨン管、33……冷却材吐出ケーシング、34
……外筒、35……冷却材供給管、36……引出管、37……
冷却材流路切換機構、38……冷却材供給管、39……冷却
材戻り管、40……制御管、41および42……ループ配管、
43……流体供給ポート、44……主ノズル、45……制御ポ
ート、46および47……流体出力ポート。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に冷却材を収容した原子炉容器と、原
    子炉容器内に設置された炉心と、炉心上部に位置して原
    子炉容器に取付けられた炉心上部機構と、炉心周りに位
    置して原子炉容器内を高温プレナムと低温プレナムとに
    仕切る隔壁と、低温プレナム内の冷却材を吸引して炉心
    に送り込む主循環ポンプと、炉心で加温された冷却材を
    高温プレナム内で熱交換した後低温プレナムに移送する
    中間熱交換器とを備えるタンク型高速増殖炉において、 上記主循環ポンプの吐出側に位置して、当該ポンプ内を
    通過する冷却材の一部を高温プレナム内に分岐導入し、
    高温プレナム内の冷却材を撹拌して、当該プレナム内の
    冷却材に温度成層化現象が発生するのを阻止する手段に
    加えて、さらに、主循環ポンプの吐出側に位置して、当
    該ポンプ内を通過する冷却材の一部を低温プレナム内に
    分岐導入し、低温プレナム内の冷却材を撹拌して、当該
    プレナム内の冷却材に温度成層化現象が発生するのを阻
    止する手段を備えてなることを特徴とするタンク型高速
    増殖炉。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、主循環ポ
    ンプの吐出側に、原子炉定常運転時とスクラム時とで上
    記主循環ポンプを通過する冷却材流量の変化によって冷
    却材流路を切り換える冷却材流路切換機構をバイパスし
    て設け、この流路切換機構の切換動作により、冷却材流
    量の低下時のみ、主循環ポンプから冷却材流路切換機構
    内に流入する冷却材を高温プレナムに選択的に導入し、
    当該プレナム内の冷却材を撹拌して、そのプレナム内の
    冷却材に温度成層化現象が発生するのを阻止する一方、
    冷却材流量の低下時以外は、上記主循環ポンプから冷却
    材流路切換機構内に流入する冷却材を、炉心下方に開口
    する冷却材吐出管内の主循環流と合流せしめる手段を備
    えたタンク型高速増殖炉。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項において、冷却材流
    路切換機構が純流体素子であるタンク型高速増殖炉。
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