JPH07142241A - 超電導磁石装置 - Google Patents

超電導磁石装置

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JPH07142241A
JPH07142241A JP29066593A JP29066593A JPH07142241A JP H07142241 A JPH07142241 A JP H07142241A JP 29066593 A JP29066593 A JP 29066593A JP 29066593 A JP29066593 A JP 29066593A JP H07142241 A JPH07142241 A JP H07142241A
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JP
Japan
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superconducting coil
absorbing member
heat absorbing
superconducting
heat
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Application number
JP29066593A
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English (en)
Inventor
Takashi Yazawa
孝 矢澤
Toru Kuriyama
透 栗山
Kei Koyanagi
圭 小柳
Hideaki Maeda
秀明 前田
Hideki Nakagome
秀樹 中込
Masami Urata
昌身 浦田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】超電導コイルの安定性を確保できるとともに超
電導コイルのボア径の有効活用に寄与できる冷凍機直結
式の超電導磁石装置を提供する。 【構成】超電導コイル6と、良熱伝導部材で形成されて
超電導コイル6の外周面に熱的に接続された吸熱部材7
と、冷却ステージ11を備え、この冷却ステージ11で
吸熱部材7を伝導冷却するGM冷凍機9とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導磁石装置に係
り、特に超電導コイルを極低温用冷凍機で直接的に伝導
冷却する超電導磁石装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、現在実用化されている超
電導磁石装置の多くは、超電導コイルを臨界温度以下に
冷却する手段として、超電導コイルを液体ヘリウムで代
表される極低温液体中に浸漬する方式を採用している。
しかし、この方式では、液体ヘリウムや液体窒素といっ
た扱い難く、高価な冷媒をクライオスタットへ出し入れ
する必要があるので、無駄に消費される冷媒量が多く、
ランニングコストの増加を免れ得ない。
【0003】ところで、近年、新しい蓄冷材の発見等に
伴ってギホード・マクマホン型冷凍機で代表される極低
温用冷凍機の性能が飛躍的に向上している。このような
ことから、最近では、超電導コイルを極低温用冷凍機で
直接的に伝導冷却する超電導磁石装置が提案されてい
る。この超電導磁石装置では、冷媒を用いることなく、
あるいは冷媒の無駄をなくすことができるので、ランニ
ングコストを大幅に低下することができる。
【0004】しかしながら、超電導コイルを極低温用冷
凍機で直接的に伝導冷却する、いわゆる冷凍機直結式の
超電導磁石装置にあっても次のような問題があった。す
なわち、従来の冷凍機直結式の超電導磁石装置にあって
は、超電導コイルの巻枠を介して伝導で超電導コイルを
冷却するようにしている。具体的には、良熱伝導材で形
成された巻枠に超電導線を巻回してコイル本体を形成
し、その後に線間および巻枠との間の隙間にエポキシ樹
脂等の樹脂を含浸して超電導コイルと巻枠とを一体化す
る。そして、これを真空容器内に配置するとともに、そ
の巻枠を良熱伝導部材を介して極低温用冷凍機の冷却ス
テージに熱的に接続した構成を採用している。
【0005】しかし、上記構成であると、実際に超電導
コイルを伝導で極低温に冷却した時およびこの状態で超
電導コイルに通電した時に次のような現象が起こる。す
なわち、巻枠を介して超電導コイルを極低温に冷却する
と、巻枠と超電導コイルとは共に半径方向に熱収縮す
る。この状態で超電導コイルに通電すると、こんどは電
磁力によって超電導コイルが半径方向外側へ膨らむよう
に変形する。このため、超電導コイルと巻枠との界面に
おいて引張り応力が作用し、この引張り応力で樹脂の剥
離が生じ、この剥離時に発生する摩擦熱で超電導コイル
がクエンチ(常電導転移)することがあり、安定性に欠
ける問題があった。
【0006】また、上記構成であると、超電導コイルの
内側に巻枠が存在しているので、巻枠によって超電導コ
イルの有効ボア径が制限され、装置としての応用性に欠
ける問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の冷
凍機直結式の超電導磁石装置にあっては、超電導コイル
の安定性を確保することが本質的に困難であるばかり
か、超電導コイルの有効ボア径が制限されるので、装置
としての応用性に欠ける問題があった。そこで本発明
は、上述した不具合を解消できる冷凍機直結式の超電導
磁石装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る超電導磁石装置は、超電導コイルと、
良熱伝導部材で形成されて前記超電導コイルの外周面に
熱的に接続された吸熱部材と、冷却ステージを備え、こ
の冷却ステージで前記吸熱部材を伝導冷却する冷凍機と
を備えている。
【0009】
【作用】本発明に係る超電導磁石装置では、超電導コイ
ルを製作する時に用いた巻枠が取り除かれている。今、
吸熱部材が超電導コイルの外周面をほぼ覆う筒状に形成
されており、樹脂含浸によって超電導コイルと吸熱部材
とが一体化されているものとすると、吸熱部材を介して
伝導で超電導コイルを極低温に冷却した時およびこの状
態で超電導コイルに通電した時に次のような現象が起こ
る。すなわち、吸熱部材を介して超電導コイルが極低温
に冷却されると、超電導コイルが超電導状態に転移す
る。このとき、吸熱部材と超電導コイルとは共に半径方
向に熱収縮する。この状態で超電導コイルに通電する
と、こんどは電磁力によって超電導コイルが半径方向外
側へ膨らむように変形する。このため、超電導コイルと
吸熱部材との界面には圧縮応力が作用し、上記界面での
樹脂の剥離が生じ難い状態となる。したがって、超電導
コイルへの通電時に起こり易いクエンチを効果的に防止
することが可能となる。
【0010】また、超電導コイルの内側に巻枠が存在し
ていないので、超電導コイルの有効ボア径が制限される
ことがなく、装置としての応用性を拡大することが可能
となる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図1には本発明の一実施例に係る超電導磁石装置の
概略構成が示されている。この超電導磁石装置は、大き
く別けて、内部が真空雰囲気となるように排気された真
空容器1を備えている。真空容器1は、たとえばステン
レス鋼などの非磁性材で形成されている。真空容器1の
上壁2および下壁3には、それぞれ孔4a,4bが対向
関係に設けてあり、これらの孔4a,4bを連通させる
ようにステンレス鋼などの非磁性材で形成された筒体5
の両端部が上壁2および下壁3の内面に気密に接続され
ている。したがって、筒体5の内側は大気圧に、外側は
真空雰囲気に保持されている。
【0012】筒体5の回りで真空雰囲気中には、筒体5
とは非接触に、かつ筒体5と同心的に超電導コイル6が
配置されており、この超電導コイル6は吸熱部材7を介
して熱伝導部材8に熱的に接続されている。そして、熱
伝導部材8は極低温用冷凍機、この例ではギホード・マ
クマホン型冷凍機(以後、GM冷凍機と略称する。)9
の冷却ステージに接続されている。
【0013】GM冷凍機9は、30K 程度に冷却される第
1段冷却ステージ10と、4K以下程度(超電導線材の超
電導転移温度以下)に冷却される第2段冷却ステージ1
1とを備えており、各冷却ステージが真空容器1内に位
置するように真空容器1の上壁2に設けられた図示しな
い装着孔を使って真空容器1に取り付けられている。そ
して、第2段冷却ステージ11に熱伝導部材8が熱的お
よび機械的に接続されている。
【0014】超電導コイル6,吸熱部材7および熱伝導
部材8は、具体的には、図2および図3に示すように構
成されている。すなわち、超電導コイル6は、この例の
場合、電気絶縁材で被覆されたNbTi合金などの金属
系超電導線、電気絶縁材で被覆されたNb3 Snなどの
化合物系超電導線あるいは酸化物超電導線で形成されて
いる。具体的には、これらの超電導線を巻枠の外周に所
定回数巻回した後に、エポキシ樹脂のように熱伝導率の
比較的良い樹脂を含浸して硬化させ、その後に巻枠の全
部を取り去り、全体が所定精度の円筒形状となるように
成形したものとなっている。
【0015】吸熱部材7は、銅やアルミニウムなどの良
熱伝導金属材で内径が超電導コイル6の外径より所定だ
け大きく、かつ軸方向長さが超電導コイル6のそれより
若干長い円筒状に形成された筒状部12と、この筒状部
12の一端側内面に内側に突出するように筒状部12と
一体に形成された環状部13とで構成されている。な
お、筒状部12と環状部13とには、これらに周方向の
渦電流通路が形成されないようにするために、軸方向に
延びる切込み14が形成されている。また、環状部13
の幅は、超電導コイル6の半径方向の厚みtの数分の1
に設定されている。
【0016】このように構成された吸熱部材7内に、図
3に示すように、超電導コイル6が挿入され、この状態
で超電導コイル6と筒状部12および環状部13とがエ
ポキシ樹脂などの含浸樹脂層15によって接着固定され
ている。
【0017】一方、熱伝導部材8は、図2に示すよう
に、銅やアルミニウムなどの良熱伝導金属材で外径が筒
状部12の外径と同程度に、内径が環状部13の内径よ
り所定だけ大きい環状に形成された部分16と、この部
分16から一体に延びる部分17とで構成されている。
なお、部分16には、この部分に周方向の渦電流通路が
形成されないようにするために、切込み18が形成され
ている。
【0018】このように形成された熱伝導部材8は、吸
熱部材7に設けられた切込み14に切込み18を合せる
ようにして部分16が環状部13の外面に当てがわれ、
この状態で部分16が環状部13に対してねじ止めされ
ている。すなわち、上記ねじ止めによって部分16と環
状部13とが熱的および機械的に接続されている。そし
て、部分17が前述したGM冷凍機9の第2段冷却ステ
ージ11に熱的および機械的に接続されている。
【0019】上記構成から判るように、超電導コイル6
は、吸熱部材7および熱伝導部材8を介してGM冷凍機
9の第2段冷却ステージ11に熱的に接続され、かつそ
の荷重が吸熱部材7および熱伝導部材8を介してGM冷
凍機9によって支持されている。
【0020】なお、図1では外部から超電導コイル6へ
通電するための電流リード系統や真空容器構成壁からの
輻射による熱侵入を防止するための熱シールド板や真空
排気系などの本発明に直接関係ない要素が省略されてい
る。
【0021】このような構成であると、GM冷凍機9を
運転開始させると、このGM冷凍機9の第1段および第
2段冷却ステージ10,11が温度低下する。この結
果、超電導コイル6,吸熱部材7および熱伝導部材8の
顕熱が伝導によって第2段冷却ステージ11に伝わり、
この第2段冷却ステージ11を介してGM冷凍機9によ
って吸収される。したがって、これらが徐々に冷却され
る。そして、最終的に、これら超電導コイル6,吸熱部
材7,熱伝導部材8は、第2段冷却ステージ11の最低
到達温度に近い温度、つまり4K以下に冷却される。
【0022】このように超電導コイル6および吸熱部材
7が極低温に冷却されると、これらは熱収縮する。ま
た、この温度では、超電導コイル6を形成している線材
が超電導状態に転移する。
【0023】この状態で超電導コイル6への励磁を開始
し、目標レベルに向けて電流値を徐々に増加させていく
と、線間に生じる電磁力も徐々に大きくなる。この電磁
力は超電導コイル6を半径方向外側へ膨らませるような
力として作用する。
【0024】この場合、超電導コイル6を半径方向外側
へ膨らませる力は、超電導コイル6と吸熱部材7との界
面に圧縮力として作用する。したがって、上記界面での
樹脂の剥離が生じ難い状態となる。また、もし剥離が生
じた場合でも、剥離位置が超電導コイル6の外周面近
く、つまり内周に比べて磁場の弱い場所(超電導線の臨
界電流は、通常、温度が高い程、また磁場が強い程小さ
くなる。)であるため、クエンチは起こり難い。さら
に、励(消)磁時に吸熱部材7および熱伝導部材8に渦
電流が流れようとするが、吸熱部材7を構成している筒
状部12および環状部13ならびに熱伝導部材8を構成
している部分16が超電導コイル6の外周面近くの磁場
の弱い場所に位置しており、しかもこれらには周方向へ
の渦電流通路が形成されないようにするための切込み1
4,18が設けられているので、渦電流を小さな値に抑
えることができ、渦電流による発熱でクエンチするのも
防止できる。したがって、超電導コイル6への通電時に
起こり易いクエンチを効果的に防止することが可能とな
る。
【0025】また、上記構成であると、超電導コイル6
の内側に巻枠が存在していないので、超電導コイル6の
有効ボア径が制限されることがなく、装置としての応用
性を拡大することが可能となる。
【0026】さらに、この実施例では、超電導コイル6
の荷重を吸熱部材7および熱伝導部材8を介してGM冷
凍機9で支持させるようにしているので、構造を単純化
できる利点もある。
【0027】このように構成された超電導磁石装置は、
理化学分析用のNMRスペクトロメータや半導体単結晶
引上げ装置の磁場供給源として好適であるが、勿論、こ
れらの用途以外にも使用できる。そして、吸熱部材7の
各部肉厚および熱伝導部材8の肉厚は、使用している材
料、超電導コイル6の熱容量、輻射による熱侵入量、超
電導コイル6の重量等を考慮に入れて最適な値に設定さ
れる。
【0028】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、種々変形して実施することができ
る。たとえば、上述した実施例では、樹脂含浸した超電
導コイル6を予め作っておき、これを吸熱部材7の筒状
部12内に挿入し、この状態で超電導コイル6と吸熱部
材7とを樹脂を使って含浸接着するようにしているが、
樹脂含浸していない超電導コイルを吸熱部材の筒状部内
に収容し、この状態で樹脂含浸して超電導コイルへの含
浸と吸熱部材に対する含浸接着とを同時に行うようにし
てもよい。このようにすると、製作工程数を減らすこと
ができる。また、含浸方式も、巻線後の含浸に限らず、
巻線層間にプリプレグガラス等の半硬化の繊維強化プラ
スチック(FRP)を挟んで巻線した後、加熱して巻線
部を含浸体としてもよい。また、樹脂含浸した超伝導コ
イルと吸熱部材の筒状部とを、いわゆる焼きばめ方式で
嵌合させるようにしてもよいし、焼きばめ後に樹脂含浸
して超電導コイルと吸熱部材とを含浸接着するようにし
てもよい。
【0029】また、図4に示すように、樹脂含浸した超
電導コイル6と吸熱部材7との間にインジウムリボンや
インジウムシート、またインジウムに代えてベリリウム
あるいはグリースなどのように接触熱抵抗を低減可能な
介在物19を介在させるようにしてもよい。このように
すると、超電導コイル6と吸熱部材7との間の熱抵抗を
減らすことができる。
【0030】また、図5に示すように、樹脂含浸した超
電導コイル6と吸熱部材7とを含浸接着あるいは超電導
コイル6と吸熱部材7との間にインジウムリボンやイン
ジウムシートなどの介在物19を介在させた後で、常温
下において吸熱部材7の外周に巻線20を施し、この巻
線20の締付力で含浸樹脂層や介在物19に予応力をか
けるようにしてもよい。このようにすると、極低温下に
おける熱収縮量の違いで超電導コイル6と吸熱部材7と
の間の熱抵抗が増加するのを防止することができる。
【0031】また、図6に示すように、エポキシ樹脂と
の接着性のよいFRP製の巻枠を用いて巻線を行った後
にエポキシ樹脂の含浸を行ない、上記巻枠のフランジ部
21a,21bが残っている形の超電導コイル6aを形
成し、この超電導コイル6aを吸熱部材7の筒状部12
に挿入して超電導コイル6aと吸熱部材7とをエポキシ
樹脂等で含浸接着してもよい。このようにすると、FR
P製のフランジ部21a,21bの機械的強度が小さい
ので、超電導コイル6aとフランジ部21a,21bと
の界面で剥離が生じても発生熱量が少なく、クエンチが
発生するようなことはない。また、フランジ部21a,
21bの存在によって超電導コイル6aの機械的な保護
を図ることができる。
【0032】また、図7に示すように、超電導線を巻回
してなる巻線部22の外側に銅線やアルミニウム線ある
いは他の超電導線の等の良熱伝導線23を調整巻線24
として巻回し、これらに樹脂含浸した後に調整巻線24
の外周部を切削加工して良熱伝導線23を露出させてな
る超電導コイル6bを用意し、この超電導コイル6bと
吸熱部材7の筒状部12とを、いわゆる焼きばめによっ
て嵌合させるようにしてもよいし、焼きばめ後に樹脂含
浸して超電導コイル6bと吸熱部材7とを含浸接着する
ようにしてもよい。また、超電導コイル6bと吸熱部材
7とを直接含浸接着したり、間に柔質金属、たとえばイ
ンジウムを介在させて接着したり、あるいはSUS バンド
により接着してもよい。
【0033】また、図1に示す実施例では、超電導コイ
ル6の荷重およびこれに加わる力を吸熱部材7および熱
伝導部材8を介してGM冷凍機9で支持させるようにし
ているが、図8に示すように、吸熱部材7の筒状部12
と真空容器1の上壁2との間に断熱材製の吊りボルト2
5を設け、この吊りボルト25とGM冷凍機9とで支持
させるようにしてもよい。なお、この場合には、部分1
7だけを備えた熱伝導部材8aの使用が可能となる。
【0034】また、図1に示す実施例では、吸熱部材7
を構成している筒状部12と環状部13とに軸方向に延
びる切込み14を設け、この切込み14で周方向の渦電
流通路を断切っているが、図9(a) に示すように、切込
み14に、たとえばステンレス鋼や窒化アルミニウム等
のように抵抗率が高く、かつ非磁性の部材を充填材26
として充填し、これを筒状部12および環状部13に溶
接あるいはロウ付けすることによって、渦電流通路を遮
断した状態で吸熱部材7aの機械的強度を確保するよう
にしてもよい。
【0035】また、図9(b) に示すように、筒状部12
と環状部13とを抵抗率が高く、非磁性で、かつ機械的
強度の大きいステンレス鋼で形成し、これら筒状部12
と環状部13の内面にアルミニウムや銅等の良熱伝導層
27をメッキ、蒸着、張合せ等によって周方向に少なく
とも1箇所の分離部28が形成されるように設け、この
良熱伝導層27を介して超電導コイルを冷却するように
した吸熱部材7bを用いてもよい。すなわち、この場合
には、伝導冷却を良熱伝導層27で行わせ、機械的強度
保持を筒状部12と環状部13とで行わせている。そし
て、この場合には筒状部12と環状部13とに切込みを
設ける必要はなく、分離部28によって渦電流通路が遮
断される。
【0036】また、上述した各実施例は、超電導コイル
を1つだけ設けた例であるが、たとえば図10に示すよ
うに、超電導コイル6を2つ設ける場合には、内側の超
電導コイル6を伝導冷却する吸熱部材7cに外側に向け
て突出する鍔部29を一体に設け、外側の超電導コイル
6を伝導冷却する吸熱部材7dを鍔部29に熱的、機械
的に接続し、吸熱部材7dを図示しない冷凍機の冷却ス
テージに熱的に接続すす構成を採用すればよい。この場
合、鍔部29に半径方向に延びる切込みを周方向に複数
設けることによって渦電流による発熱を抑えることがで
きる。
【0037】また、上述した各実施例では、超電導コイ
ルの外周面を介して超電導コイルを伝導冷却している
が、図11(a) に示すように、巻線時に層間に良熱伝導
材で箔状、リボン状、網状等に形成された熱案内部材3
0を巻込んだものに樹脂含浸してなる超電導コイル6c
を用い、上記熱案内部材30を吸熱部材7eの環状部1
3aに熱的に接触させることによって、筒状部12aお
よび熱案内部材30を介して伝導で超電導コイル6cを
冷却するようにしてもよい。この場合には、外周面だけ
から冷却する場合に比べて冷却性能が向上するので、筒
状部12aの軸方向長さを短くでき、軽量化を図ること
ができる。なお、超電導コイルを形成している線材には
絶縁被覆が設けられているが、この線材と熱案内部材3
0との間の電気絶縁をより確かなものにするために、熱
案内部材30の表面に絶縁被覆を設けるようにしてもよ
い。
【0038】また、熱案内部材30によって十分な冷却
性能が得られる場合には、図11(b) に示すように、筒
状部の省略された吸熱部材7fの使用が可能である。ま
た、図1に示した例では、筒状部12と環状部13とを
備えた吸熱部材7を用いているが、図12に示すよう
に、良熱伝導金属材で樋状に形成された部分31と、一
端側が部分31に熱的、機械的に接続された熱伝導部材
32とを備えてなる吸熱部材7gを用いるようにしても
よい。この場合には、部分31の凹面に対して超電導コ
イル6を樹脂等で含浸接着する。そして、実際に図示し
ない真空容器内に配置するに際しては、部分31を下
に、超電導コイル6を上にし、超電導コイル6の軸心線
を水平にして超電導コイル6の伝導冷却と超電導コイル
6の荷重支持とを吸熱部材7gで行わせるようにしても
よい。また、比較的低磁場を発生させる場合には、超電
導コイルを酸化物系超電導線で形成することもできる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超電導コイルの安定性を確保できるとともに、超電導コ
イルのボア径の有効活用に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る超電導磁石装置の概略
構成図
【図2】同装置における超電導コイル、吸熱部材および
熱伝導部材を取出して示す分解斜視図
【図3】同装置における超電導コイルと吸熱部材との熱
的結合構成を説明するための断面図
【図4】超電導コイルと吸熱部材との熱的結合構成の別
の例を説明するための断面図
【図5】超電導コイルと吸熱部材との熱的結合構成のさ
らに別の例を説明するための断面図
【図6】超電導コイルと吸熱部材との熱的結合構成の異
なる例を説明するための断面図
【図7】超電導コイルと吸熱部材との熱的結合構成のさ
らに異なる例を説明するための断面図
【図8】超電導コイルの荷重支持手段の別の例を示す断
面図
【図9】吸熱部材の変形例をそれぞれ示す上面図
【図10】2個の超電導コイルを同心円状に配置する場
合の吸熱部材の構成例を局部的に示す断面図
【図11】超電導コイルと吸熱部材との熱的結合構成の
変形例をそれぞれ説明するための局部的な断面図
【図12】超電導コイルと吸熱部材との熱的結合構成の
別の変形例を説明するための局部的な斜視図
【符号の説明】
1…真空容器 2…上壁 3…下壁 4a,4b…孔 5…筒体 6,6a,6
b,6c…超電導コイル 7,7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g…吸熱
部材 8,8a,32…熱伝導部材 9…GM冷凍機 10…第1段冷却ステージ 11…第2段冷
却ステージ 12,12a…筒状部 13,13a…
環状部 14,18…切込み 15…含浸樹脂
層 16,17…部分 19…介在物 20…巻線 24…調整巻線 25…吊りボルト 26…充填材 27…良熱伝導層 28…分離部 29…鍔部 30…熱案内部
材 31…樋状の部分
フロントページの続き (72)発明者 前田 秀明 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 中込 秀樹 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 浦田 昌身 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導コイルと、良熱伝導部材で形成され
    て前記超電導コイルの外周面に熱的に接続された吸熱部
    材と、冷却ステージを備え、この冷却ステージで前記吸
    熱部材を伝導冷却する冷凍機とを具備してなることを特
    徴とする超電導磁石装置。
  2. 【請求項2】前記吸熱部材は、前記超電導コイルの外周
    面をほぼ覆う筒状部を備えてなることを特徴とする請求
    項1に記載の超電導磁石装置。
  3. 【請求項3】前記吸熱部材は、前記超電導コイルを支持
    する支持部材を兼ねていることを特徴とする請求項1に
    記載の超電導磁石装置。
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