JPH07149095A - 筆記具用インク吸蔵体及びその製造方法 - Google Patents

筆記具用インク吸蔵体及びその製造方法

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JPH07149095A
JPH07149095A JP5298148A JP29814893A JPH07149095A JP H07149095 A JPH07149095 A JP H07149095A JP 5298148 A JP5298148 A JP 5298148A JP 29814893 A JP29814893 A JP 29814893A JP H07149095 A JPH07149095 A JP H07149095A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクの吸蔵能力が十分であり、且つ吸着さ
れている顔料インクの沈降を十分に防止することを目的
とする。 【構成】 ポリエステルの芯材2にポリエチレン3をコ
ーテングした熱融着性複合短繊維(1)20〜40重量
部と、ポリエステル短繊維(4)60〜80重量部とを
混綿し、気孔率が80〜92%になるように、外周にポ
リプロピレン樹脂5を押出し成形し当該繊維の外周と融
着して筒状の繊維束に成形したことを特徴とする筆記具
用インク吸蔵体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマーキングペン、ホワイ
トボードマーカー、などのような筆記具に使用されてい
るインク吸蔵体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭52−46940号公報には筆記
用具の中芯が示されており、この中芯は、繊維断面円周
率が15〜40%の結晶性ポリプロピレン成分と、融点
がこの結晶性ポリプロピレン成分よりも摂氏20度以上
低く、且つ繊維断面円周率が85〜60%のポリオレフ
ィン系重合体成分とをそれぞれ複合成分とする1〜30
デニールの並列型複合繊維の集束体であって、少なくと
もその表面部分が前記ポリオレフィン系重合体成分の熱
融着によって自己結合ないし点接合されたものである。
このような構成の中芯により、適度の空気流通性を得ら
れると共にインクの蒸発が防止され、かつインクの保持
性を向上させることができる。
【0003】また、実開昭59−126685号に開示
されている筆記具用インキ吸蔵体は、融点の異なる2種
の重合体からなり外面の少なくとも一部が低融点の重合
体である、複合繊維の捲縮状短繊維の5〜30重量部
と、前記低融点の重合体の融点では融解しない非複合繊
維の捲縮状短繊維の70〜95重量部とをブレンドした
繊維束が筒体に充填されており、前記低融点の重合体が
溶融されて繊維間が部分的に熱融着されたものである。
このような構成のインキ吸蔵体により、ペン体がへのイ
ンクの供給が効果的に行われ、ペン体との間の接触不良
を防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開昭52−46940号に開示されている筆記用具の
中芯によると、同質の繊維、即ち、同質の結晶性ポリプ
ロピレン成分とポリオレフィン系重合体成分とでもっ
て、同質の外被との間に融着現象を起こさせる極めて単
純なものであり、したがって、中芯に吸収されている顔
料インクの沈降が起こること、インクの吸蔵能力が十分
でないこと等の問題がある。
【0005】一方、実開昭59−126685号に開示
されている筆記具用インキ吸蔵体では、融点の異なる2
種の重合体として、通常のポリエステルとその外側に低
融点のポリエステルを配してなる複合繊維と、通常ポリ
エステルとのブレンドよりなる混綿において自ずとその
溶解度指数(SP)は同材質であるがために顕著な差異
を示さず、よって十分な顔料の沈降防止の効果を得られ
ないこととなる。
【0006】そこで、本発明の目的は、インクの吸蔵能
力が十分であり、且つ吸着されている顔料インクの沈降
を十分に防止することのできる筆記具用インク吸蔵体及
びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに、本発明では、筆記具用インク吸蔵体は、ポリエス
テルの芯材にポリエチレンをコーテングした熱融着性複
合短繊維20〜40重量部と、ポリエステル短繊維60
〜80重量部とを混綿し、気孔率が80〜92%になる
ように、外周にポリプロピレン樹脂を押出し成形し当該
繊維の外周と融着して筒状の繊維束に成形したことを特
徴とする。
【0008】この場合において、外周にポリプロピレン
繊維を融着して筒状に成形する代わりに、外周をフィル
ム等で巻き上げて筒状の繊維束を形成するようにしても
よい。熱融着性複合短繊維とポリエステル短繊維とはは
共に捲縮されたものであるのが望ましい。また、熱融着
性複合短繊維とポリエステル短繊維とは、自己結合又は
相互に結合されているのが望ましい。熱融着性複合短繊
維は2〜6デニール、ポリエステル短繊維は2〜6デニ
ールであるのが望ましい。
【0009】本発明の筆記具用インク吸蔵体の製造方法
は、ポリエステルの芯材にポリエチレンをコーテングし
た熱融着性複合短繊維20〜40重量部と、ポリエステ
ル短繊維60〜80重量部とを混綿する工程と、該混綿
した繊維束を熱風チャンバに通し、繊維束内における繊
維相互間に融着現象を起こさせ、繊維束内に多数の繊維
相互の固定交差点を設ける工程と、気孔率が80〜92
%になるように、外周にポリプロピレン樹脂を押出し成
形し当該繊維束と融着するか、又は外周にフィルムを巻
き上げる等より筒状の繊維束に成形する工程と、を含ん
でなることを特徴とする。この場合において、押出成形
によりポリプロピレン樹脂を繊維束の外周に熱融着する
のが望ましい。また、筒状に成形された前記繊維束に色
素としての顔料を含浸させる工程を含むのが望ましい。
更に、熱融着性複合短繊維及びポリエステル短繊維と
を、混綿する前に、それぞれ捲縮するのが望ましい。
【0010】
【作用】本発明の筆記具用のポリエステル短繊維によれ
ば、上記のような構成により、インクの吸蔵能力が十分
であり、且つ吸着されている顔料インクの沈降を十分に
防止し、インクの脱落を防止できる筆記具用インク吸蔵
体及びその製造方法を得ることができる。
【0011】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて図面を参照して詳細に説明する。図1は繊維の断
面を示すものであり、図2は筒状の繊維束、即ちインク
吸蔵体の長手方向断面図である。図1に示すように、熱
融着性複合短繊維1はポリエステルの芯材2の外周に、
全周を覆うようにポリエチレン3をコーテングしたもの
である。これにより、熱融着性複合短繊維1は比較的融
点の低い変性ポリエステルとなる。外周のポリエチレン
3の重量比は通常7〜50%程度である。
【0012】一実施例として、ポリエステル短繊維4と
しては、3デニール、バイアス85のものを70重量部
使用し、一方、熱融着性複合短繊維1としては、2デニ
ール、バイアス51のものを30重量部使用した。これ
らの繊維1、4をそれぞれカード機(図示せず)を用い
てほぐし、公知の方法で捲縮をかける。ついで、熱融着
性複合短繊維1とポリエステル短繊維4をそれぞれ上記
の重量比(30:70)になるようにブレンド(混綿)
し、この中綿ないし繊維束を熱風チャンバ(図示せず)
に通す。これにより、熱融着性複合短繊維1とポリエス
テル短繊維4は、同じ繊維間における多数の接触点にて
自己結合し、かつ異種の繊維間における多数の接触点に
ても同様に接合される。
【0013】更に、このようにして得られた繊維束を押
出成形機(図示せず)にかけ、繊維束の気孔率が80〜
90%、例えば85%になるように、ポリプロピレン繊
維5をこの繊維束の外周に熱融着し、図2に示すような
インク吸蔵体を得る。このインク吸蔵体の直径は約10
mmであり、外周のポリプロピレン繊維5の層の厚さを
約0.3mm程度である。またインク吸蔵体の重量は約
16g/mである。
【0014】他の実施例として、繊維束を押出成形機に
かける代わりに、適当なフィルム(図示せず)で繊維束
を巻き上げて、繊維束の気孔率が80〜90%、例えば
85%になるように調整することも可能である。インク
吸蔵体には、色素としての顔料を含んだインクが含浸さ
れる。繊維束の気孔率が85%であり、インクを含浸さ
せた場合のインクの比率は、最大で約65%程度とな
り、インクの吸蔵能力が非常に高いものであることがわ
かる。また、インクを含浸させた筆記具を長時間縦向け
にしておいても、インク吸蔵体の内部でのインクの沈降
が起こらず、インクの吸着・保持能力に優れていること
がわかった。
【0015】上述のように、本発明では、中綿ないし繊
維束の外周がポリプロピレン繊維5によって熱融着さ
れ、又は適当なフィルムによって巻き上げられているの
で、外被と中綿との接着力が良好で、脱落が防止される
と共に、中綿の内部の繊維自体が都合良く結合されてい
て、顔料インクの沈降が防止される。例えば、従来の通
常のポリエステル単体を使用した中綿においては、筆記
具を長時間縦向けにしておいた場合は、インク吸蔵体の
軸方向に対して重力が作用することにより顔料の沈降が
促進され、その為に一般には、筆記具自体を直立させな
いような形態を採用して、かろうじて品質の低下を防止
している。これに対し、本発明では、インクの吸着・保
持能力が高く、筆記具を長時間縦向けにしておいた場合
において重力がインク吸蔵体の軸方向に作用しても、顔
料インクの沈降が防止される。これは、熱融着性複合短
繊維1のポリエステルの芯材2の外周にコーテングされ
ているポリエチレン3の表面溶解度指数(SP)と、ポ
リエステル4それ自体のもつ溶解度指数のバランスが良
好であることによるものと考えられる。更にまた、この
インク吸蔵体をペン体(図示せず)に接続させて使用さ
れるが、このペン体へのインクの円滑な供給が行われ
る。
【0016】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明による
と、インクの吸蔵能力が十分であり、且つ吸着されてい
る顔料インクの沈降を十分に防止することができ、かつ
ペン体へのインクを円滑に供給することのできる、特性
の極めて良好な筆記具用インク吸蔵体を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱融着性複合短繊維及びポリエステル繊維の断
面図である。
【図2】筒状の繊維束、即ちインク吸蔵体の長手方向断
面図である。
【符号の説明】
1…熱融着性複合短繊維 2…ポリエステル芯材 3…ポリエチレン 4…ポリエステル 5…ポリプロピレン樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B43K 8/02 C

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルの芯材(2)にポリエチレ
    ン(3)をコーテングした熱融着性複合短繊維(1)2
    0〜40重量部と、ポリエステル短繊維(4)60〜8
    0重量部とを混綿し、気孔率が80〜92%になるよう
    に、外周にポリプロピレン樹脂(5)を押出し成形し当
    該繊維の外周と融着して筒状の繊維束に成形したことを
    特徴とする筆記具用インク吸蔵体。
  2. 【請求項2】 ポリエステルの芯材(2)にポリエチレ
    ン(3)をコーテングした熱融着性複合短繊維(1)2
    0〜40重量部と、ポリエステル短繊維(4)60〜8
    0重量部とを混綿し、気孔率が80〜92%になるよう
    に、外周をフィルム等で巻き上げて筒状の繊維束を形成
    したことを特徴とする筆記具用インク吸蔵体。
  3. 【請求項3】 前記熱融着性複合短繊維(1)及びポリ
    エステル短繊維(4)は共に捲縮されたものであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のインク吸蔵体。
  4. 【請求項4】 前記熱融着性複合短繊維(1)及びポリ
    エステル短繊維(4)は自己結合され且つ相互に結合さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載のイン
    ク吸蔵体。
  5. 【請求項5】 前記熱融着性複合短繊維(1)は2〜6
    デニールであり、前記ポリエステル短繊維(4)は2〜
    6デニールであることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のインク吸蔵体。
  6. 【請求項6】 ポリエステルの芯材(2)にポリエチレ
    ン(3)をコーテングした熱融着性複合短繊維(1)2
    0〜40重量部と、ポリエステル短繊維(4)60〜8
    0重量部とを混綿する工程と、該混綿した繊維束を熱風
    チャンバに通し、繊維束内における繊維相互間に融着現
    象を起こさせ、繊維束内に多数の繊維相互の固定交差点
    を設ける工程と、気孔率が80〜92%になるように、
    外周にポリプロピレン樹脂(5)を押出し成形し当該繊
    維束の外周と融着するか、又は外周にフィルムを巻き上
    げる等より筒状の繊維束に成形する工程と、を含んでな
    ることを特徴とする筆記具用インク吸蔵体の製造方法。
  7. 【請求項7】 押出成形により前記ポリプロピレン樹脂
    (5)を前記繊維束の外周に熱融着することを特徴とす
    る請求項6に記載のインク吸蔵体の製造方法。
  8. 【請求項8】 筒状に成形された前記繊維束に色素とし
    ての顔料を含浸させる工程を含むことを特徴とする請求
    項6に記載のインク吸蔵体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記熱融着性複合短繊維(1)及びポリ
    エステル短繊維(4)とを、混綿する前に、それぞれ捲
    縮することを特徴とする請求項6のインク吸蔵体の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011020443A (ja) * 2009-06-15 2011-02-03 Teibow Co Ltd 繊維製液体供給芯及び該繊維製液体供給芯の製造方法
CN109664639A (zh) * 2018-11-28 2019-04-23 温州大学 一种混纺结构环保高分子笔头制造工艺

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JP2011020443A (ja) * 2009-06-15 2011-02-03 Teibow Co Ltd 繊維製液体供給芯及び該繊維製液体供給芯の製造方法
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