JPH07150340A - 薄膜形成装置 - Google Patents
薄膜形成装置Info
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- JPH07150340A JPH07150340A JP32612293A JP32612293A JPH07150340A JP H07150340 A JPH07150340 A JP H07150340A JP 32612293 A JP32612293 A JP 32612293A JP 32612293 A JP32612293 A JP 32612293A JP H07150340 A JPH07150340 A JP H07150340A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アーク式蒸発源から発生する蒸発粒子に含ま
れている粗大粒子が基材に入射することを防止する薄膜
形成装置を提供する。 【構成】 アーク式蒸発源14から発生して直進する蒸
発粒子が、ホルダ6に保持された基材4に入射しないよ
うに、アーク式蒸発源14とホルダ6とを配置した。か
つ、真空容器2の両側面の外部に一組の電磁石を設け、
これによって、アーク式蒸発源14から発生する蒸発粒
子18の進路上に垂直に磁界Bをかけるようにした。そ
の結果、蒸発粒子18に含まれているイオン化した粒子
は、それが磁界B中を運動するときに受けるローレンツ
力によって、ホルダ6に保持された基材4の方へ曲げら
れる。これによって、蒸発粒子18に含まれているイオ
ン化粒子のみを選択的に基材4に入射させることができ
る。
れている粗大粒子が基材に入射することを防止する薄膜
形成装置を提供する。 【構成】 アーク式蒸発源14から発生して直進する蒸
発粒子が、ホルダ6に保持された基材4に入射しないよ
うに、アーク式蒸発源14とホルダ6とを配置した。か
つ、真空容器2の両側面の外部に一組の電磁石を設け、
これによって、アーク式蒸発源14から発生する蒸発粒
子18の進路上に垂直に磁界Bをかけるようにした。そ
の結果、蒸発粒子18に含まれているイオン化した粒子
は、それが磁界B中を運動するときに受けるローレンツ
力によって、ホルダ6に保持された基材4の方へ曲げら
れる。これによって、蒸発粒子18に含まれているイオ
ン化粒子のみを選択的に基材4に入射させることができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、イオンプレーティン
グ装置の一種であって、アーク式蒸発源を用いて基材の
表面に薄膜を形成する薄膜形成装置に関し、より具体的
には、アーク式蒸発源から発生する蒸発粒子に含まれて
いる粗大粒子を基材に入射させない手段に関する。
グ装置の一種であって、アーク式蒸発源を用いて基材の
表面に薄膜を形成する薄膜形成装置に関し、より具体的
には、アーク式蒸発源から発生する蒸発粒子に含まれて
いる粗大粒子を基材に入射させない手段に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の薄膜形成装置の従来例を図4に
示す。この装置は、図示しない真空排気装置によって真
空排気される真空容器2と、その中に設けられたホルダ
6と、真空容器2に取り付けられたアーク式蒸発源14
とを備えている。
示す。この装置は、図示しない真空排気装置によって真
空排気される真空容器2と、その中に設けられたホルダ
6と、真空容器2に取り付けられたアーク式蒸発源14
とを備えている。
【0003】ホルダ6は、成膜しようとする基材を保持
するものであり、この例では支持軸8および絶縁物10
を介して真空容器2から支持されている。この支持軸8
には、この例では、バイアス電圧12が接続されてお
り、これによってホルダ6上の基材4に負のバイアス電
圧を印加することができるようにしている。
するものであり、この例では支持軸8および絶縁物10
を介して真空容器2から支持されている。この支持軸8
には、この例では、バイアス電圧12が接続されてお
り、これによってホルダ6上の基材4に負のバイアス電
圧を印加することができるようにしている。
【0004】アーク式蒸発源14は、そのカソード16
とアノードとしての真空容器2との間でアーク放電を起
こさせて、カソード16を局部的に溶解させてカソード
物質から成る蒸発粒子18を発生させるものであるが、
アーク点弧用のトリガ、アーク制御用の磁石、アーク電
源等は図示を省略している(他の図においても同様)。
とアノードとしての真空容器2との間でアーク放電を起
こさせて、カソード16を局部的に溶解させてカソード
物質から成る蒸発粒子18を発生させるものであるが、
アーク点弧用のトリガ、アーク制御用の磁石、アーク電
源等は図示を省略している(他の図においても同様)。
【0005】このアーク式蒸発源14とホルダ6上の基
材4とは、従来は、互いに正面で対向するように、即
ち、カソード16の蒸発面16aに立てた法線17が基
材4の表面に対して垂直になるように配置されている。
材4とは、従来は、互いに正面で対向するように、即
ち、カソード16の蒸発面16aに立てた法線17が基
材4の表面に対して垂直になるように配置されている。
【0006】このような構成によって、ホルダ6に所望
の基材4を取り付けた後、真空容器2内を真空排気する
と共に必要に応じてそこに反応ガスを導入し、アーク式
蒸発源14を働かせてそこから蒸発粒子18を発生させ
ると、それが基材4に入射して基材4の表面に薄膜が形
成される。
の基材4を取り付けた後、真空容器2内を真空排気する
と共に必要に応じてそこに反応ガスを導入し、アーク式
蒸発源14を働かせてそこから蒸発粒子18を発生させ
ると、それが基材4に入射して基材4の表面に薄膜が形
成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記アーク式蒸発源1
4は、アーク放電によってカソード16を溶解・蒸発さ
せるため、それから蒸発する蒸発粒子18には、粗大粒
子(塊状粒子)が必然的に含まれている。この粗大粒子
は、アークの衝撃と蒸発のエネルギーとにより、カソー
ド16の蒸発面16aの法線方向に飛散する。
4は、アーク放電によってカソード16を溶解・蒸発さ
せるため、それから蒸発する蒸発粒子18には、粗大粒
子(塊状粒子)が必然的に含まれている。この粗大粒子
は、アークの衝撃と蒸発のエネルギーとにより、カソー
ド16の蒸発面16aの法線方向に飛散する。
【0008】ところが、上記従来の薄膜形成装置におい
ては、アーク式蒸発源14とホルダ6上の基材4とが互
いに正面で対向するように配置されているので、アーク
式蒸発源14からの蒸発粒子18が基材4の表面を直撃
する格好になり、その結果、蒸発粒子18中に含まれて
いる粗大粒子が基材表面の膜中に混入するという問題が
ある。
ては、アーク式蒸発源14とホルダ6上の基材4とが互
いに正面で対向するように配置されているので、アーク
式蒸発源14からの蒸発粒子18が基材4の表面を直撃
する格好になり、その結果、蒸発粒子18中に含まれて
いる粗大粒子が基材表面の膜中に混入するという問題が
ある。
【0009】このような粗大粒子が膜中に混入にする
と、膜の平滑性が悪化し、種々の問題を惹き起こす。例
えば、軸受の表面に成膜した場合、軸受の摺動性が悪化
する。また、金型の表面に成膜した場合、平坦な成形表
面が得られなくなる。また、刃物の刃先に成膜した場
合、膜が剥離しやすく刃こぼれを伴いやすい。
と、膜の平滑性が悪化し、種々の問題を惹き起こす。例
えば、軸受の表面に成膜した場合、軸受の摺動性が悪化
する。また、金型の表面に成膜した場合、平坦な成形表
面が得られなくなる。また、刃物の刃先に成膜した場
合、膜が剥離しやすく刃こぼれを伴いやすい。
【0010】そこでこの発明は、アーク式蒸発源から発
生する蒸発粒子に含まれている粗大粒子が基材に入射す
ることを防止する薄膜形成装置を提供することを主たる
目的とする。
生する蒸発粒子に含まれている粗大粒子が基材に入射す
ることを防止する薄膜形成装置を提供することを主たる
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の薄膜形成装置は、アーク式蒸発源から発
生して直進する蒸発粒子がホルダに保持された基材に入
射しないように、アーク式蒸発源とホルダとを配置し、
かつ、アーク式蒸発源から発生する蒸発粒子の進路上に
磁界をかけて、当該蒸発粒子に含まれているイオン化粒
子を選択的にホルダ上の基材に導く磁界発生手段を設け
たことを特徴とする。
め、この発明の薄膜形成装置は、アーク式蒸発源から発
生して直進する蒸発粒子がホルダに保持された基材に入
射しないように、アーク式蒸発源とホルダとを配置し、
かつ、アーク式蒸発源から発生する蒸発粒子の進路上に
磁界をかけて、当該蒸発粒子に含まれているイオン化粒
子を選択的にホルダ上の基材に導く磁界発生手段を設け
たことを特徴とする。
【0012】
【作用】アーク式蒸発源から発生する蒸発粒子に、イオ
ン化粒子(イオン化した粒子)が含まれていることは公
知である。
ン化粒子(イオン化した粒子)が含まれていることは公
知である。
【0013】このようなアーク式蒸発源から発生した蒸
発粒子の内でイオン化していないあるいは質量の大きい
粗大粒子は、磁界発生手段による磁界の影響を受けない
ので、蒸発源から発生してそのまま直進する。このよう
な直進粒子は、アーク式蒸発源とホルダとの上記配置関
係により、基材に入射しない。
発粒子の内でイオン化していないあるいは質量の大きい
粗大粒子は、磁界発生手段による磁界の影響を受けない
ので、蒸発源から発生してそのまま直進する。このよう
な直進粒子は、アーク式蒸発源とホルダとの上記配置関
係により、基材に入射しない。
【0014】一方、イオン化粒子は、磁界発生手段によ
る磁界中を運動するときに受けるローレンツ力によっ
て、ホルダに保持された基材の方へ進路が曲げられる。
その場合、粗大粒子はたとえイオン化していても重くて
電荷量/質量の比が小さいので少ししか曲げられず、原
子状、分子状粒子等の微細粒子は軽くて電荷量/質量の
比が大きいので大きく曲げられる。
る磁界中を運動するときに受けるローレンツ力によっ
て、ホルダに保持された基材の方へ進路が曲げられる。
その場合、粗大粒子はたとえイオン化していても重くて
電荷量/質量の比が小さいので少ししか曲げられず、原
子状、分子状粒子等の微細粒子は軽くて電荷量/質量の
比が大きいので大きく曲げられる。
【0015】従って、磁界発生手段による磁界の強さを
適宜設定することにより、粗大粒子と微細粒子とを分離
して、微細粒子のみを選択的にホルダ上の基材に入射さ
せることができる。
適宜設定することにより、粗大粒子と微細粒子とを分離
して、微細粒子のみを選択的にホルダ上の基材に入射さ
せることができる。
【0016】
【実施例】図1は、この発明の一実施例に係る薄膜形成
装置を示す概略断面図である。図2は、図1中の矢印P
方向に見た正面図である。図4の従来例と同一または相
当する部分には同一符号を付し、以下においては当該従
来例との相違点を主に説明する。
装置を示す概略断面図である。図2は、図1中の矢印P
方向に見た正面図である。図4の従来例と同一または相
当する部分には同一符号を付し、以下においては当該従
来例との相違点を主に説明する。
【0017】この実施例においては、前述したようなホ
ルダ6上の基材4に対向する真空容器2の壁面に開口部
2aを設け、そこの外部に斜めに連結容器20を接続
し、その端部に前述したようなアーク式蒸発源14を斜
め下に向けて取り付けている。
ルダ6上の基材4に対向する真空容器2の壁面に開口部
2aを設け、そこの外部に斜めに連結容器20を接続
し、その端部に前述したようなアーク式蒸発源14を斜
め下に向けて取り付けている。
【0018】即ち、ホルダ6に保持された基材4が、ア
ーク式蒸発源14のカソード16の蒸発面16aに立て
たいかなる法線17からも外れた所に位置するように、
アーク式蒸発源14とホルダ6とを配置している。この
ような配置によって、アーク式蒸発源14から発生して
直進する蒸発粒子が、ホルダ6に保持された基材4に入
射しない状態にしている。
ーク式蒸発源14のカソード16の蒸発面16aに立て
たいかなる法線17からも外れた所に位置するように、
アーク式蒸発源14とホルダ6とを配置している。この
ような配置によって、アーク式蒸発源14から発生して
直進する蒸発粒子が、ホルダ6に保持された基材4に入
射しない状態にしている。
【0019】かつ、磁界発生手段の一例として、図2に
示すように、真空容器2の両側面の外部に一組の電磁石
22を設け、これによって、アーク式蒸発源14から発
生する蒸発粒子18の進路上に垂直に、図示のような向
きの磁界Bをかけるようにしている。これによって、蒸
発粒子18に含まれているイオン化粒子は、それが磁界
B中を運動するときに受けるローレンツ力によって、ホ
ルダ6に保持された基材4の方へ曲げられる。
示すように、真空容器2の両側面の外部に一組の電磁石
22を設け、これによって、アーク式蒸発源14から発
生する蒸発粒子18の進路上に垂直に、図示のような向
きの磁界Bをかけるようにしている。これによって、蒸
発粒子18に含まれているイオン化粒子は、それが磁界
B中を運動するときに受けるローレンツ力によって、ホ
ルダ6に保持された基材4の方へ曲げられる。
【0020】アーク式蒸発源14から発生する蒸発粒子
18に、イオン化粒子が含まれていることは公知である
(例えば特公平4−48870号公報、特公昭60−3
6468号公報参照)。
18に、イオン化粒子が含まれていることは公知である
(例えば特公平4−48870号公報、特公昭60−3
6468号公報参照)。
【0021】このようなアーク式蒸発源14から発生し
た蒸発粒子18の内でイオン化していないあるいは質量
の大きい粗大粒子は、電磁石22による磁界Bの影響を
受けないので、アーク式蒸発源14から発生してそのま
ま直進する。このような直進粒子は、アーク式蒸発源1
4とホルダ6との上記配置関係により、基材4に入射し
ない。
た蒸発粒子18の内でイオン化していないあるいは質量
の大きい粗大粒子は、電磁石22による磁界Bの影響を
受けないので、アーク式蒸発源14から発生してそのま
ま直進する。このような直進粒子は、アーク式蒸発源1
4とホルダ6との上記配置関係により、基材4に入射し
ない。
【0022】一方、イオン化粒子は、上記磁界B中を運
動するときに受けるローレンツ力によって、ホルダ6に
保持された基材4の方へ進路が曲げられる。その場合、
粗大粒子18aはたとえイオン化していても重くて電荷
量/質量の比が小さいので少ししか曲げられず、原子
状、分子状粒子等の微細粒子18bは軽くて電荷量/質
量の比が大きいので大きく曲げられる。
動するときに受けるローレンツ力によって、ホルダ6に
保持された基材4の方へ進路が曲げられる。その場合、
粗大粒子18aはたとえイオン化していても重くて電荷
量/質量の比が小さいので少ししか曲げられず、原子
状、分子状粒子等の微細粒子18bは軽くて電荷量/質
量の比が大きいので大きく曲げられる。
【0023】従って、電磁石22による磁界Bの強さを
適宜設定することにより、粗大粒子18aと微細粒子1
8bとを分離して、原子状、分子状粒子等の微細粒子1
8bのみを選択的にホルダ6上の基材4に入射させるこ
とができる。
適宜設定することにより、粗大粒子18aと微細粒子1
8bとを分離して、原子状、分子状粒子等の微細粒子1
8bのみを選択的にホルダ6上の基材4に入射させるこ
とができる。
【0024】その結果、基材4の表面に、平滑性の良い
良質の膜を形成することができる。従って例えば、この
ような薄膜形成装置によって軸受の表面に成膜した場
合、軸受の摺動性を高めることができる。また、金型の
表面に成膜した場合、平坦な成形表面を得ることができ
る。また、刃物の刃先に成膜した場合、刃先表面の欠け
を防止することができる。
良質の膜を形成することができる。従って例えば、この
ような薄膜形成装置によって軸受の表面に成膜した場
合、軸受の摺動性を高めることができる。また、金型の
表面に成膜した場合、平坦な成形表面を得ることができ
る。また、刃物の刃先に成膜した場合、刃先表面の欠け
を防止することができる。
【0025】なお、アーク式蒸発源14の向きは、それ
とホルダ6との上記のような関係を満たしさえすれば、
必ずしもこの実施例のように斜め下に向ける必要はない
が、このように斜め下に向ける方が、次のような理由か
ら好ましい。即ち、基材4はその成膜面上へパーティク
ル(ゴミ)が落下付着するのを防止する観点から立てて
保持するのが好ましく、そのような基材4の表面に、上
記のようにして分離された微細粒子18bを小さい曲げ
角で入射させるには、アーク式蒸発源14を斜め下に向
けて配置するのが好ましいからである。
とホルダ6との上記のような関係を満たしさえすれば、
必ずしもこの実施例のように斜め下に向ける必要はない
が、このように斜め下に向ける方が、次のような理由か
ら好ましい。即ち、基材4はその成膜面上へパーティク
ル(ゴミ)が落下付着するのを防止する観点から立てて
保持するのが好ましく、そのような基材4の表面に、上
記のようにして分離された微細粒子18bを小さい曲げ
角で入射させるには、アーク式蒸発源14を斜め下に向
けて配置するのが好ましいからである。
【0026】もっとも、この実施例のように連結容器2
0を用いるか否かは、アーク式蒸発源14の取り付けや
すさ等に応じて決めれば良く、任意である。
0を用いるか否かは、アーク式蒸発源14の取り付けや
すさ等に応じて決めれば良く、任意である。
【0027】また、上記のようにして分離された微細粒
子18bは、蒸発時のエネルギーを持って基材4に衝突
するので、ある程度密着性の良い膜を形成することがで
きるが、バイアス電源12を設けて、成膜の際に、この
バイアス電源12からホルダ6上の基材4に負の(例え
ば−50V〜−300V程度の)バイアス電圧を印加し
ても良く、そのようにすれば、このバイアス電圧によっ
てイオン化された微細粒子18bを基材4の方へ加速す
ることができるので、膜の密着性が一層向上する。ま
た、膜の基材4に対する付き回り性も向上する。
子18bは、蒸発時のエネルギーを持って基材4に衝突
するので、ある程度密着性の良い膜を形成することがで
きるが、バイアス電源12を設けて、成膜の際に、この
バイアス電源12からホルダ6上の基材4に負の(例え
ば−50V〜−300V程度の)バイアス電圧を印加し
ても良く、そのようにすれば、このバイアス電圧によっ
てイオン化された微細粒子18bを基材4の方へ加速す
ることができるので、膜の密着性が一層向上する。ま
た、膜の基材4に対する付き回り性も向上する。
【0028】図3は、この発明の他の実施例に係る薄膜
形成装置を示す概略断面図である。図1の実施例との相
違点を説明すると、この実施例では、アーク式蒸発源1
4のカソード16の正面に真空容器2の開口部2aを設
けるのではなくそれを少し上へずらして、アーク式蒸発
源14から発生して直進する蒸発粒子が、できるだけ開
口部2aを通過せずにその下部の壁面2bに当たるよう
にしている。そしてこの開口部2aの下部に、壁面2b
を囲む小部屋24を設けている。このようにすると、ア
ーク式蒸発源14から発生した蒸発粒子18に含まれて
いるイオン化していない粒子およびイオン化しているけ
れども電荷量/質量比の小さい粗大粒子18aは、それ
らのかなりの割合が壁面2bに当たり真空容器2内へは
入射しない。
形成装置を示す概略断面図である。図1の実施例との相
違点を説明すると、この実施例では、アーク式蒸発源1
4のカソード16の正面に真空容器2の開口部2aを設
けるのではなくそれを少し上へずらして、アーク式蒸発
源14から発生して直進する蒸発粒子が、できるだけ開
口部2aを通過せずにその下部の壁面2bに当たるよう
にしている。そしてこの開口部2aの下部に、壁面2b
を囲む小部屋24を設けている。このようにすると、ア
ーク式蒸発源14から発生した蒸発粒子18に含まれて
いるイオン化していない粒子およびイオン化しているけ
れども電荷量/質量比の小さい粗大粒子18aは、それ
らのかなりの割合が壁面2bに当たり真空容器2内へは
入射しない。
【0029】このような粒子は、前述したように成膜に
寄与しないだけでなく、それが真空容器2内に多く溜ま
るとパーティクルとなり、それを放置しておくと基材4
の表面に付着する可能性がある。ところがこの実施例の
ように構成すると、壁面2bに当たった粒子は小部屋2
4内に溜まるので、真空容器2内に溜まるパーティクル
を減らすことができる。その結果、真空容器2内の清掃
等のメインテナンスが楽になり、しかも基材4へのパー
ティクル付着を抑えて膜質を向上させることができる。
寄与しないだけでなく、それが真空容器2内に多く溜ま
るとパーティクルとなり、それを放置しておくと基材4
の表面に付着する可能性がある。ところがこの実施例の
ように構成すると、壁面2bに当たった粒子は小部屋2
4内に溜まるので、真空容器2内に溜まるパーティクル
を減らすことができる。その結果、真空容器2内の清掃
等のメインテナンスが楽になり、しかも基材4へのパー
ティクル付着を抑えて膜質を向上させることができる。
【0030】なお、図1および図3いずれの薄膜形成装
置の場合も、磁界発生手段としては、上記のような電磁
石22の代わりに、永久磁石を用いても良い。
置の場合も、磁界発生手段としては、上記のような電磁
石22の代わりに、永久磁石を用いても良い。
【0031】次に、上記のような薄膜形成装置を用いて
成膜した実験例を幾つか説明する。
成膜した実験例を幾つか説明する。
【0032】(実験例1)図1に示した薄膜形成装置
で、Ti のカソード16を用いて、基材4の表面に3μ
m厚のTi 膜を形成した。図4に示した従来の薄膜形成
装置による成膜では、大きさが1〜10μm程度の粗大
粒子が膜中に多数存在していたが、図1の薄膜形成装置
による成膜では、Ti 膜中にそのような粗大粒子は全く
存在しなかった。このとき基材4には超硬合金を用い
た。
で、Ti のカソード16を用いて、基材4の表面に3μ
m厚のTi 膜を形成した。図4に示した従来の薄膜形成
装置による成膜では、大きさが1〜10μm程度の粗大
粒子が膜中に多数存在していたが、図1の薄膜形成装置
による成膜では、Ti 膜中にそのような粗大粒子は全く
存在しなかった。このとき基材4には超硬合金を用い
た。
【0033】(実験例2)図3に示した薄膜形成装置
で、Al のカソード16を用いて、基材4の表面に5μ
m厚のAl 膜を形成したところ、Al 膜中に1μm以上
の大きさの粗大粒子の存在は全く認められなかった。こ
のとき基材4には高速度鋼を用いた。ちなみに、図4の
従来の薄膜形成装置による成膜では、上記大きさの粗大
粒子が膜面積1cm2 当りに数千個も存在することが観
察された。
で、Al のカソード16を用いて、基材4の表面に5μ
m厚のAl 膜を形成したところ、Al 膜中に1μm以上
の大きさの粗大粒子の存在は全く認められなかった。こ
のとき基材4には高速度鋼を用いた。ちなみに、図4の
従来の薄膜形成装置による成膜では、上記大きさの粗大
粒子が膜面積1cm2 当りに数千個も存在することが観
察された。
【0034】(実験例3)図1に示した薄膜形成装置
で、Ti のカソード16を用い、かつ真空容器2内に反
応ガスとして窒素ガスを導入して、基材4の表面に4μ
m厚のTiN膜を形成したところ、TiN膜中に1μm以
上の大きさの粗大粒子の存在は全く認められなかった。
このとき基材4にはステンレスおよび超硬合金の2種類
を用いて実験したが、結果はいずれも同じであった。ち
なみに、図4の従来の薄膜形成装置による成膜では、T
iN膜中に1μm以上の粗大粒子の存在が多数認められ
た。
で、Ti のカソード16を用い、かつ真空容器2内に反
応ガスとして窒素ガスを導入して、基材4の表面に4μ
m厚のTiN膜を形成したところ、TiN膜中に1μm以
上の大きさの粗大粒子の存在は全く認められなかった。
このとき基材4にはステンレスおよび超硬合金の2種類
を用いて実験したが、結果はいずれも同じであった。ち
なみに、図4の従来の薄膜形成装置による成膜では、T
iN膜中に1μm以上の粗大粒子の存在が多数認められ
た。
【0035】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、アーク
式蒸発源とホルダとを上記のように配置し、かつ上記の
ような磁界発生手段を設けたので、アーク式蒸発源から
発生する蒸発粒子に含まれている粗大粒子と微細粒子と
を分離して、微細粒子のみを選択的にホルダ上の基材に
入射させることができる。その結果、基材の表面に、平
滑性の良い良質の膜を形成することができる。
式蒸発源とホルダとを上記のように配置し、かつ上記の
ような磁界発生手段を設けたので、アーク式蒸発源から
発生する蒸発粒子に含まれている粗大粒子と微細粒子と
を分離して、微細粒子のみを選択的にホルダ上の基材に
入射させることができる。その結果、基材の表面に、平
滑性の良い良質の膜を形成することができる。
【図1】この発明の一実施例に係る薄膜形成装置を示す
概略断面図である。
概略断面図である。
【図2】図1中の矢印P方向に見た正面図である。
【図3】この発明の他の実施例に係る薄膜形成装置を示
す概略断面図である。
す概略断面図である。
【図4】従来の薄膜形成装置の一例を示す概略断面図で
ある。
ある。
2 真空容器 4 基材 6 ホルダ 14 アーク式蒸発源 16 カソード 18 蒸発粒子 18a 粗大粒子 18b 微細粒子 20 電磁石(磁界発生手段) B 磁界
Claims (1)
- 【請求項1】 真空容器と、この真空容器内に設けられ
ていて基材を保持するホルダと、アーク放電によってカ
ソードを局部的に溶解させて蒸発粒子を発生させるアー
ク式蒸発源とを備え、このアーク式蒸発源から発生させ
た蒸発粒子を、ホルダに保持された基材に入射させて当
該基材の表面に薄膜を形成するように構成した薄膜形成
装置において、アーク式蒸発源から発生して直進する蒸
発粒子がホルダに保持された基材に入射しないように、
アーク式蒸発源とホルダとを配置し、かつ、アーク式蒸
発源から発生する蒸発粒子の進路上に磁界をかけて、当
該蒸発粒子に含まれているイオン化粒子を選択的にホル
ダ上の基材に導く磁界発生手段を設けたことを特徴とす
る薄膜形成装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32612293A JPH07150340A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 薄膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32612293A JPH07150340A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 薄膜形成装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07150340A true JPH07150340A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=18184323
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32612293A Pending JPH07150340A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 薄膜形成装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07150340A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005074334A1 (ja) * | 2004-01-28 | 2005-08-11 | Ferrotec Corporation | プラズマ生成装置 |
| JP2007154230A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-06-21 | Ulvac Japan Ltd | 成膜装置 |
| JP2007169677A (ja) * | 2005-12-19 | 2007-07-05 | Ulvac Japan Ltd | 成膜装置及び成膜方法 |
| WO2008038700A1 (en) * | 2006-09-30 | 2008-04-03 | Ferrotec Corporation | Radially enlarged type plasma generating apparatus |
| JP2008075120A (ja) * | 2006-09-20 | 2008-04-03 | Ulvac Japan Ltd | 成膜装置 |
| JP2008266732A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Ulvac Japan Ltd | 真空蒸着装置 |
| CN102939404A (zh) * | 2010-04-22 | 2013-02-20 | 日本磁性技术株式会社 | 等离子体流生成方法、等离子体处理方法、等离子体发生装置和等离子体处理装置 |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP32612293A patent/JPH07150340A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005074334A1 (ja) * | 2004-01-28 | 2005-08-11 | Ferrotec Corporation | プラズマ生成装置 |
| JP2007154230A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-06-21 | Ulvac Japan Ltd | 成膜装置 |
| JP2007169677A (ja) * | 2005-12-19 | 2007-07-05 | Ulvac Japan Ltd | 成膜装置及び成膜方法 |
| JP2008075120A (ja) * | 2006-09-20 | 2008-04-03 | Ulvac Japan Ltd | 成膜装置 |
| WO2008038700A1 (en) * | 2006-09-30 | 2008-04-03 | Ferrotec Corporation | Radially enlarged type plasma generating apparatus |
| JP2008091184A (ja) * | 2006-09-30 | 2008-04-17 | Ferrotec Corp | 拡径管型プラズマ生成装置 |
| JP2008266732A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Ulvac Japan Ltd | 真空蒸着装置 |
| CN102939404A (zh) * | 2010-04-22 | 2013-02-20 | 日本磁性技术株式会社 | 等离子体流生成方法、等离子体处理方法、等离子体发生装置和等离子体处理装置 |
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